以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明のアンテナ及び半導体装置に関して図面を参照して説明する。
図1(A)は本発明の第1の実施形態の構成例を模式的に示した図であり、図1(B)は図1(A)のA−B面での断面図である。
本実施の形態で示す半導体装置は、ICチップ101と、第1の導電膜102と、第2の導電膜103と、第3の導電膜104と、第4の導電膜105と、基板106とを有する。第3の導電膜104及び第4の導電膜105は、半導体装置において外部からの信号を受信するアンテナとして機能する。また、第1の導電膜102及び第2の導電膜103は、ICチップ101がアンテナとして機能する第3の導電膜104及び第4の導電膜105と信号の授受を行う電極として機能する。つまり、図1に示す半導体装置は、電気的に絶縁された第1の導電膜102と第3の導電膜104、及び電気的に絶縁された第2の導電膜103と第4の導電膜105が容量的に結合する(容量結合)ことによって、ICチップ101が外部との信号の授受を行うことができる。
また、第1の導電膜102と第2の導電膜103は、ICチップ101上に互いに独立して設けられており、ICチップ101の第1の入出力端子と第1の導電膜102が電気的に接続され、ICチップ101の第2の入出力端子と第2の導電膜103が電気的に接続されている。第3の導電膜104及び第4の導電膜105は、基板106の一方の面上に互いに独立して形成されており、ICチップ101は基板106の他方の面に配置されている。
ICチップ101上に形成された第1の導電膜102は、基板106に面するように設けられており、基板106を挟んで第3の導電膜104と略平行に配置される。なお、第3の導電膜104において、第1の導電膜102と重なる領域を第1の領域107とよぶ。また、ICチップ101上に形成された第2の導電膜103は、基板106に面するように設けられており、基板106を挟んで第4の導電膜105と略平行に配置される。なお、第4の導電膜105において、第2の導電膜103と重なる領域を第2の領域108とよぶ。
このように、アンテナとICチップを有する半導体装置において、アンテナとICチップとを直接接続しない構造とすることによって、接続不良を防止することができる。また、アンテナとICチップとの信号の授受を容量結合により行うことによって、ICチップ上に共振回路を形成することなく非接触な通信が可能なるため、ICチップ上に形成する配線パターンが簡易になり、アンテナの構成も簡単にすることができる。
次に、本実施の形態の半導体装置の動作について図2を参照して説明する。
リーダ/ライタ203と接続されたアンテナ204から送信された電波によって、半導体装置201の第3の導電膜104と第4の導電膜105には電流が発生する。第3の導電膜104と第4の導電膜105に生じた電流によって、第1の領域107及び第2の領域108に電荷が発生する。なお、第1の領域107及び第2の領域108に発生する電荷の極性は互いに反転している事が望ましい。第1の領域107に発生した電荷は基板106を挟んで対面しているICモジュール202内の第1の導電膜102に容量結合によって電荷を発生させ、第2の領域108に発生した電荷は基板106を挟んで対面しているICモジュール202内の第2の導電膜103に容量結合によって電荷を発生させる。第1の導電膜102及び第2の導電膜103はそれぞれ、ICチップ101の入出力端子に接続されているため、ICチップ101に電力が供給される。以上に説明した動作によって、第1の導電膜102と第3の導電膜104の間、また第2の導電膜103と第4の導電膜105の間は絶縁されていて非接触であるが、容量結合による電気的な導通が生じ、リーダ/ライタ203から送られる電力、及び信号がICチップ101に伝送される。
前述の動作によってICチップ101が動作する。また、半導体装置201からリーダ/ライタ203に向かって応答を返す場合については、ICチップ101の動作によって第1の導電膜102及び第2の導電膜103に電荷を発生する。第1の導電膜102に発生した電荷は、第1の導電膜102と容量結合している第1の領域107に電荷を発生させ、第2の導電膜103に発生した電荷は第2の導電膜103と容量結合している第2の領域108に電荷を発生させる。第1の領域107及び第2の領域108にそれぞれ生じる電荷によって第3の導電膜104と第4の導電膜105に流れる電流に変化が起こり、電磁波が発生してリーダ/ライタ203と通信することができる。
第3の導電膜104は第1の領域107において第1の導電膜102と容量結合し、第4の導電膜105は第2の領域108において第2の導電膜103と容量結合している。これは、第1の導電膜102と第1の領域107における第3の導電膜104を電極とし、基板106をその間の誘電体としたコンデンサとみなし、第2の導電膜103と第2の領域108における第4の導電膜105を電極とし、基板106をその間の誘電体としたコンデンサと見なすことができるためである。この容量結合を強めることによって、非接触で電力及び信号を伝送することによる電力損失を減らす事ができるため望ましい。コンデンサの静電容量CはC=εS/d(ε:電極間の物質の誘電率、S:電極の面積、d:電極間の距離)の式で求められる事が一般に知られている。この式から、第1の導電膜102および第2の導電膜103の面積はICチップ101上に形成できる範囲でできる限り大きくすることが望ましい。もしくは、基板106の厚さを可能な限り薄くすることによって容量結合を強めることができる。
ICチップ101を配置する場所については、第3の導電膜104及び第4の導電膜105上の電流分布が最も高くなる位置であることが好ましい。例えば第3の導電膜104及び第4の導電膜105が半波長ダイポールアンテナとしての機能を有する場合、第3の導電膜104及び第4の導電膜105上に流れる電流は、図3に示すような長手方向に正弦波分布として分布する。第3の導電膜104及び第4の導電膜105が互いに向かい合う側の端部104a及び端部105aで最も電流が高くなり、それぞれ反対側の端部104b及び端部105bで電流が最小となる。そのため、第1の領域107及び第2の領域108は図1に示すように、第3の導電膜104及び第4の導電膜105が互いに向かい合う側の端部104a及び端部105aの近傍にそれぞれ設けることが望ましい。
なお、第3の導電膜104及び第4の導電膜105によってその機能をなすアンテナの形状は例として示した半波長ダイポールアンテナに限らず、第3の導電膜104及び第4の導電膜105の長手方向の長さが通信に使用する電磁波のキャリア周波数fcで共振するように調整され、かつ、ICチップ101が第3の導電膜104及び第4の導電膜105上の電流分布が高くなる位置に配置されていればいかなる形態を取ることができる。例えば導電膜を折り曲げた形状のメアンダラインとしてもよいし、端部の太さを変えた容量装荷ダイポールアンテナとするなど任意の形状に適用することができる。
第1の導電膜102及び第2の導電膜103は長方形として図示したがこの形状に限定されず、円形、多角形など高周波信号の伝送に適した任意の形状にすることができる。
第3の導電膜104及び第4の導電膜105は所定のパターン状にスクリーン印刷により形成されてなるものか、もしくは、導電膜をエッチングしてなるものであり、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、白金(Pt)、金(Au)、等の導電材料により設けることができる。
第1の導電膜102及び第2の導電膜103はICチップ101上にポリマー型導電インクを用いて角形状に周回してなるパターンにスクリーン印刷により形成されてなるもの、導電膜をエッチングしてなるもの、電気メッキや静電メッキ、あるいは金属蒸着など各種形成法が採用可能である。
本発明におけるポリマー型導電インクとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム粉末、ロジウム粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子が樹脂組成物に配合されたものが挙げられる。また、導電膜としては銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、白金(Pt)、金(Au)、等の導電材料により設けることができる。
基板106としては、ガラス、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂、フッ素樹脂、セラミック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、紙などの誘電体基板を用いることができる。基板として可撓性を有する材料を用いることによって、湾曲した面に半導体装置を設けることができる。また、基板106の膜厚を制御することによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップと電気的に接続された導電膜との容量結合の強さを制御することができる。
以上のように、本実施の形態で示した構成を用いることによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップとの接合が不要となり、断線等の電気的故障が生じなくなるため半導体装置の信頼性を向上することができる。さらに、ICチップ上に形成したアンテナ(オンチップ)アンテナのみで通信を行う場合と比較して通信距離を向上させることができる。また、ICチップ上に共振回路を形成することなく非接触な通信が可能なるため、ICチップ上に形成する配線パターンが簡易になり、アンテナの構成も簡単にすることができる。また、ICチップの天地を問わずにアンテナに実装できるため工程が簡易になる効果がある。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置に関して図4を参照して説明する。
本実施の形態で示す半導体装置は、ICチップ101と、第1の導電膜102と、第2の導電膜103と、第3の導電膜104と、第4の導電膜105と、基板106と絶縁膜401を有する。ICチップ101の第1の入出力端子と第1の導電膜102とは電気的に接続され、ICチップ101の第2の入出力端子と第2の導電膜103とは電気的に接続されている。第3の導電膜104及び第4の導電膜105は基板106上に形成されており、ICチップ101は第3の導電膜104及び第4の導電膜105の上方に絶縁膜401を介して配置される。ICチップ101に電気的に接続された第1の導電膜102は絶縁膜401を介して第3の導電膜104における第1の領域107と略平行に配置される。またICチップ101に電気的に接続された第2の導電膜103は、絶縁膜401を介して第4の導電膜105における第2の領域108と略平行に配置される。なお、第1の領域107は、第3の導電膜104における第1の導電膜102と重なる領域を指し、第2の領域108は、第4の導電膜105における第2の導電膜103と重なる領域を指す。
第3の導電膜104は、第1の導電膜102と絶縁膜401によって絶縁されているが、第1の領域107において第1の導電膜102と容量的に結合されている。また、第4の導電膜105は第2の導電膜103と絶縁膜401によって絶縁されているが、第2の領域108において第2の導電膜103と容量的に結合されている。
図4(B)は図4(A)のA−B面での断面図であるが、ICチップ101と第3の導電膜104及び第4の導電膜105は基板106の上方に形成されている。上記実施形態1において第1の導電膜102と第1の領域107は基板106を挟んで配置され、第2の導電膜103と第2の領域108は基板106を挟んで配置されていたのに対し、本実施の形態では、絶縁膜401を設け、第1の導電膜102と第2の領域108は絶縁膜401を介して配置され、第2の導電膜103と第2の領域108は絶縁膜401を介して配置される事を特徴としている。
第3の導電膜104は第1の領域107において第1の導電膜102と容量結合し、第4の導電膜105は第2の領域108において第2の導電膜103と容量結合している。これは、第1の導電膜102と第1の領域107における第3の導電膜104を電極とし、絶縁膜401をその間の誘電体としたコンデンサと、第2の導電膜103と第2の領域108を電極とし、絶縁膜401をその間の誘電体としたコンデンサと見なすことができるためである。
実施の形態1では基板106が第1の導電膜102と第3の導電膜104、または、第2の導電膜103と第4の導電膜105の間に挿入される誘電体としての機能を有していたが、本実施の形態では絶縁膜401に置き換えることによって薄膜化が容易になり第1の導電膜102と第3の導電膜104の距離、また第2の導電膜103と第4の導電膜105の距離を狭くすることにより、容量結合を強めることができる効果がある。
なお絶縁膜401は、スパッタ法やプラズマCVD法等により、珪素の酸化物または珪素の窒化物を含む膜を、単層又は積層で形成する事ができる。例えば、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜を形成する事ができる。
以上のように、本実施の形態で示した構成を用いることによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップとの接合が不要となり、断線等の電気的故障が生じなくなるため半導体装置の信頼性を向上することができる。さらに、ICチップ上に形成したアンテナ(オンチップ)アンテナのみで通信を行う場合と比較して通信距離を向上させることができる。また、ICチップ上に共振回路を形成することなく非接触な通信が可能なるため、ICチップ上に形成する配線パターンが簡易になり、アンテナの構成も簡単にすることができる。また、ICチップの天地を問わずにアンテナに実装できるため工程が簡易になる効果がある。また、絶縁膜401の膜厚や材料を選択することによって、ICチップ上に設けられた導電膜とアンテナとして機能する導電膜との容量結合を強め通信距離を向上することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置に関して図5を参照して説明する。
図5に示す第5の導電膜501は、図3に示す第3の導電膜104の端部104bと第4の導電膜105の端部105bを電気的に接続したものである。第5の導電膜501のその他の機能や使用方法は図1、図4に示す第3の導電膜104及び第4の導電膜105と同様である。
ICチップ101の配置方法については、上記実施の形態で示した構成を適用すればよい。例えば、図5(A)に示す構成では、第5の導電膜501が基板106の一方の面上に形成され、ICチップ101が基板106の他方の面に配置されており、図1に示した第3の導電膜104及び第4の導電膜105を第5の導電膜501と置き変えたもの見なすことができる。図5(B)に示す構成では、第5の導電膜501が基板106の一方の面上に形成され、ICチップ101が第5の導電膜501の上方に絶縁膜401を介して配置されており、図4に示した第3の導電膜104及び第4の導電膜105を第5の導電膜501と置き変えたもの見なすことができる。図5(A)、(B)に示す形態は、それぞれの構成により得られる効果に応じて実施者が選択的に用いることができる。
以上のように、本実施の形態で示した構成を用いることによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップとの接合が不要となり、断線等の電気的故障が生じなくなるため半導体装置の信頼性を向上することができる。さらに、ICチップ上に形成したアンテナ(オンチップ)アンテナのみで通信を行う場合と比較して通信距離を向上させることができる。また、ICチップ上に共振回路を形成することなく非接触な通信が可能なるため、ICチップ上に形成する配線パターンが簡易になり、アンテナの構成も簡単にすることができる。また、ICチップの天地を問わずにアンテナに実装できるため工程が簡易になる効果がある。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置に関して図6を参照して説明する。
図1において、第1の導電膜102及び第2の導電膜103はICチップ101の同一面上に形成されるが、本実施の形態においては、図6(A)に示すようにICチップ101の一つの面に第1の導電膜102が形成され、図6(B)に示すようにICチップ101の別の面上に第2の導電膜103が形成され、図6(C)に示すように第2の導電膜103と第3の導電膜104がICチップ101の上下別々の面に形成される点が前記の実施形態と異なっている。
次に本実施形態における半導体装置300の具体的な構成の一例を図6(D)、(E)を参照して説明する。なお、図6(E)は図6(D)のA−B面での断面図である。
第3の導電膜104は第1の基板601の一方の面に形成され、第4の導電膜105は第2の基板602の一方の面に形成され、第3の導電膜104と第4の導電膜105は互いにICチップ101を介して180度上下反転して設けられている。また、ICチップ101は、第1の基板601の他方の面と第2の基板602の他方の面に挟まれる形で配置されている。
ICチップ101の一方の面上に形成された第1の導電膜102は、第1の基板601の他方の面に配置され、第1の基板601を挟んで第3の導電膜104と略平行に配置される。また、第2の導電膜103は、第2の基板602の他方の面に配置され、第2の基板602を挟んで第4の導電膜105と略平行に配置される。なお、第3の導電膜104は、第1の導電膜102と第1の基板601によって絶縁されているが、第1の領域107において第1の導電膜102と容量的に結合されている。また、第4の導電膜105は、第2の導電膜103と第2の基板602によって絶縁されているが、第2の領域108において第2の導電膜103と容量的に結合されている。
第1の基板601及び第2の基板602としては、ガラス、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂、フッ素樹脂、セラミック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、紙などの誘電体基板を用いることができる。
第1の導電膜102と第2の導電膜103をICチップ101の別の面上に形成することによって、第1の導電膜102の面積及び第2の導電膜103の面積をICチップ101の面積と同程度に取ることが可能となるため、第3の導電膜104及び第4導電膜105との容量結合を強めることができる。また、ICチップ101を第3の導電膜104及び第4導電膜105に実装する工程において、ICチップ101の天地を問わずに実装できるため工程が簡易になる。
以上のように、本実施の形態で示した構成を用いることによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップとの接合が不要となり、断線等の電気的故障が生じなくなるため半導体装置の信頼性を向上させることができる。さらに、ICチップ上に形成したアンテナ(オンチップ)アンテナのみで通信を行う場合と比較して通信距離を向上することができる。また、ICチップ上に共振回路を形成することなく非接触な通信が可能なるため、ICチップ上に形成する配線パターンが簡易になり、アンテナの構成も簡単にすることができる。また、ICチップの天地を問わずにアンテナに実装できるため工程が簡易になる効果がある。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置に関して図7を参照して説明する。
図4において、第1の導電膜102及び第2の導電膜103はICチップ101の同一面上に形成されるが、本実施の形態においては、ICチップ101の一方の面上に第1の導電膜102が形成され、ICチップ101と第1の導電膜102の上方に第1の絶縁膜901が形成されている(図7(A)、(C))。また、ICチップ101の他方の面上に第2の導電膜103が形成され、ICチップ101と第2の導電膜103の上方に第2の絶縁膜902が形成されている(図7(B)、(C))。つまり、上記実施の形態で示した構成と比較して、第2の導電膜102と第3の導電膜104がICチップ101の上下別々の面に形成され、ICチップ101と第1の導電膜102の上方に第1の絶縁膜901が形成され、ICチップ101と第2の導電膜103の下方に第2の絶縁膜902が形成されている点が前記の実施形態と異なっている。
次に本実施形態における半導体装置300の具体的な構成の一例を図7(D)、(E)を参照して説明する。なお、図7(E)は図7(D)のA−B面での断面図である。
第3の導電膜104は第1の基板601の他方の面に形成され、第4の導電膜105は第2の基板602の他方の面に形成され、第3の導電膜104と第4の導電膜105は互いに対面する向きに形成されている。ICチップ101は第1の導電膜104と第4の導電膜105とに挟まれる形で配置されている。ICチップ101の一方の面上に形成された第1の導電膜102は、第3の導電膜104の下方に配置され、第1の絶縁膜901を介して第3の導電膜104と略平行に配置される。また、第2の導電膜103は、第4の導電膜105の上方に配置され、第2の絶縁膜902を介して第4の導電膜105と略平行に配置される。
第3の導電膜104は第1の導電膜102と第1の絶縁膜901によって絶縁されているが、第1の領域107において第1の導電膜102と容量的に結合されている。また、第4の導電膜105は第2の導電膜103と第2の絶縁膜902によって絶縁されているが、第2の領域108において第2の導電膜103と容量的に結合されている。
第3の導電膜104と第4の導電膜105は互いに対面する向きに形成されており、ICチップ101とそれぞれ貼り合わせた場合に、第3の導電膜104と第4の導電膜105の一部が接触して電気的に導通する場合があるため、図8に示すように、第3の導電膜104と第4の導電膜105が重なる部分に別途絶縁膜を設けても良い。
図8(A)では、貼り合わせる際のマージンを考慮して第3の導電膜104と第4の導電膜105が接触する可能性がある部分のみに絶縁膜801及び絶縁膜802を形成した場合について示した図である。第3の導電膜104の一部を覆うように絶縁膜801を形成し、第4の導電膜105の一部を覆うように絶縁膜802を形成する。ICチップ101上に形成された第1の導電膜102は、第3の導電膜104の下方に配置され、絶縁膜801を介して第3の導電膜104上の第1の領域107と略平行に配置される、また、第2の導電膜103は、第4の導電膜105の上方に配置され、絶縁膜802を介して第4の導電膜105上の第2の領域108と略平行に配置される。
図8(B)では、第3の導電膜104の全面を覆うように絶縁膜801を形成し、第4の導電膜105の全面を覆うように絶縁膜802を形成した場合について示した図である。これらの変形例においては、絶縁膜801によって第1の導電膜102と第3の導電膜104が絶縁され、絶縁膜802によって第2の導電膜103は第4の導電膜105が絶縁されている。従って、図7で示したように、ICチップ101と第1の導電膜102の上方に形成されていた第1の絶縁膜901は特に設けなくても良く、ICチップ101と第2の導電膜103の上方に形成されていた第2の絶縁膜902も同様に特に設けなくても良い。
なお、本実施形態の半導体装置にあっては、図7、図8にその構成を例示したが、第1の絶縁膜901と、第2の絶縁膜902と、絶縁膜801と、絶縁膜802の配置に関しては、第3の導電膜104と第4の導電膜105とが電気的に絶縁され、第1の導電膜102と第3の導電膜104とが電気的に絶縁され、第2の導電膜103と第4の導電膜105とが電気的に絶縁されている限り、例示した構成に限定されず各種形態をとることができる。
なお、第1の絶縁膜901、第2の絶縁膜902は、スパッタ法やプラズマCVD法等により、珪素の酸化物または珪素の窒化物を含む膜を、単層又は積層で形成する事ができる。例えば、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜を形成する事ができる。
絶縁膜801、絶縁膜802は、ポリイミド薄膜など樹脂フィルム、金属酸化膜、などが考えられ、絶縁性のある接着剤を絶縁膜として兼用しても良い。
第1の導電膜102と第2の導電膜103をICチップ101の別の面上に形成することによって、第1の導電膜102の面積及び第2の導電膜103の面積はICチップ101の面積と同程度に取ることが可能となるため、第3の導電膜104及び第4導電膜105との容量結合を強めることができる。また、ICチップ101を第3の導電膜104及び第4導電膜105に実装する工程でICチップ101の天地を問わずに実装できるため工程が簡易になる。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置をRFIDタグとして用いる場合の構成に関して図面を参照して説明する。
本実施の形態で示すRFIDタグのブロック図を図9に示す。
図9のRFIDタグ300は、アンテナ301及びICチップ302によって構成されている。また、ICチップ302は、整流回路303、電源回路304、復調回路305、発振回路306、論理回路307、メモリコントロール回路308、メモリ回路309、論理回路310、アンプ311、変調回路312によって構成されている。
RFIDタグ300において、アンテナ301によって受信された通信信号はICチップ302における復調回路305に入力される。受信される通信信号、すなわちアンテナ301とリーダ/ライタ間で送受信される信号の周波数は、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどがあり、それぞれISO規格などで設定される。もちろん、アンテナ301とリーダ/ライタ間で送受信される信号の周波数はこれに限定されず、例えばサブミリ波である300GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜300MHzのいずれの周波数も用いることができる。また、アンテナ301とリーダ/ライタ間で送受信される信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。好ましくは、振幅変調または周波数変調にするとよい。
発振回路306から出力された発振信号は、クロック信号として論理回路307に供給される。また、変調された搬送波は復調回路305で復調される。復調後の信号も論理回路307に送られ解析される。論理回路307で解析された信号はメモリコントロール回路308に送られ、それに基づき、メモリコントロール回路308はメモリ回路309を制御し、メモリ回路309に記憶されたデータを取り出し、論理回路310に送る。論理回路310に送られた信号は論理回路310でエンコード処理されたのちアンプ311で増幅され、その信号によって変調回路312は搬送波に変調をかける。この変調された搬送波によりリーダ/ライタがRFIDタグからの信号を認識する。一方、整流回路303に入った搬送波は整流された後、電源回路304に入力される。このようにして得られた電源電圧を電源回路304より復調回路305、発振回路306、論理回路307、メモリコントロール回路308、メモリ回路309、論理回路310、アンプ311、変調回路312などに供給する。なお、電源回路304は必ずしも必要ではないが、ここでは入力電圧を降圧、昇圧や正負反転させる機能を有している。以上のようにして、RFIDタグは動作する。
なお、アンテナ301におけるアンテナの形状については、特に限定されず、コイル状アンテナ、ダイポールアンテナ、折り返しダイポールアンテナ、スロットアンテナ、メアンダラインアンテナ、マイクロストリップアンテナ等を適用すればよい。また、ICチップ302とアンテナ301は直接電気的に接続されておらず、アンテナ301とICチップ302との情報の授受は容量結合により行われる。
また、整流回路303は、アンテナ301が受信する搬送波により誘導される交流信号を直流信号に変換する回路であればよい。
なお、本実施の形態で示すRFIDタグは図9に示す構成に加え、図10に示すようにバッテリー361を設けた構成としてもよい。整流回路303から出力される電源電圧が、ICチップ302を動作させるのに十分でないときには、バッテリー361からもICチップ302を構成する各回路、例えば復調回路305、発振回路306、論理回路307、メモリコントロール回路308、メモリ回路309、論理回路310、アンプ311、変調回路312などに電源電圧を供給することができる。なお、バッテリー361に蓄えられるエネルギーは、例えば整流回路303から出力される電源電圧がICチップ302を動作させるために必要な電源電圧より十分に大きいときに、整流回路303から出力される電源電圧のうちの余剰分をバッテリー361に充電すれば良い。また、RFIDタグにアンテナ301及び整流回路303とは別にさらにアンテナ及び整流回路を設けることにより、無作為に生じている電波等からバッテリー361に蓄えるエネルギーを得ても良い。
なお、バッテリーとは、充電することで連続使用時間を回復することができる電池のことをいう。なおバッテリーとしては、シート状に形成された電池を用いることが好ましく、例えばゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池や、リチウムイオン電池、リチウム2次電池等を用いることで、小型化が可能である。もちろん、充電可能な電池であれば何でもよく、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などであってもよいし、また大容量のコンデンサなどを用いても良い。
RFIDタグにバッテリーを設け当該バッテリーから電力を供給することによって、アンテナとして機能する導電膜とICチップと電気的に接続された導電膜との容量結合が十分でない場合であっても、リーダ/ライタと通信を行うことが可能となる。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示す半導体装置の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置の作製方法の一例に関して、図面を参照して説明する。本実施の形態においては、半導体装置のICチップに設けられる素子を同一基板上に薄膜トランジスタを用いて設ける場合について説明する。なお、本実施の形態では、薄膜トランジスタ等の素子を一度支持基板に設けた後、可撓性を有する基板に転置して半導体装置を形成する場合に関して説明する。
まず、基板701の一表面に剥離層702を形成し、続けて下地となる絶縁膜703および非晶質半導体膜704(例えば非晶質珪素を含む膜)を形成する(図11(A))。なお、剥離層702、絶縁膜703および非晶質半導体膜704は、連続して形成することができる。
基板701は、ガラス基板、石英基板、金属基板やステンレス基板の一表面に絶縁膜を形成したもの、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性があるプラスチック基板等を用いるとよい。このような基板701であれば、その面積や形状に大きな制限はないため、基板701として、例えば、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。このような利点は、円形のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。なお、本工程では、剥離層702は、基板701の全面に設けているが、必要に応じて、基板701の全面に剥離層を設けた後に、フォトリソグラフィ法により選択的に設けてもよい。また、基板701に接するように剥離層702を形成しているが、必要に応じて、基板701に接するように下地となる絶縁膜を形成し、当該絶縁膜に接するように剥離層702を形成してもよい。
剥離層702は、金属膜や金属膜と金属酸化膜の積層構造等を用いることができる。金属膜としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これらの材料は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成することができる。金属膜と金属酸化膜の積層構造としては、上述した金属膜を形成した後に、酸素雰囲気化またはN2O雰囲気下におけるプラズマ処理、酸素雰囲気化またはN2O雰囲気下における加熱処理を行うことによって、金属膜表面に当該金属膜の酸化物または酸化窒化物を設けることができる。例えば、金属膜としてスパッタ法やCVD法等によりタングステン膜を設けた場合、タングステン膜にプラズマ処理を行うことによって、タングステン膜表面にタングステン酸化物からなる金属酸化膜を形成することができる。
絶縁膜703は、スパッタ法やプラズマCVD法等により、珪素の酸化物または珪素の窒化物を含む膜を、単層又は積層で形成する。下地となる絶縁膜が2層構造の場合、例えば、1層目として窒化酸化珪素膜を形成し、2層目として酸化窒化珪素膜を形成するとよい。下地となる絶縁膜が3層構造の場合、1層目の絶縁膜として酸化珪素膜を形成し、2層目の絶縁膜として窒化酸化珪素膜を形成し、3層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を形成するとよい。または、1層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を形成し、2層目の絶縁膜として窒化酸化珪素膜を形成し、3層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を形成するとよい。下地となる絶縁膜は、基板701からの不純物の侵入を防止するブロッキング膜として機能する。
半導体膜704は、スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等により、25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成する。半導体膜704としては、例えば、非晶質珪素膜を形成すればよい。
次に、非晶質半導体膜704にレーザー光を照射して結晶化を行う。なお、レーザー光の照射と、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とを組み合わせた方法等により非晶質半導体膜704の結晶化を行ってもよい。その後、得られた結晶質半導体膜を所望の形状にエッチングして、結晶質半導体膜704a〜704dを形成し、当該半導体膜704a〜704dを覆うようにゲート絶縁膜705を形成する(図11(B))。
結晶質半導体膜704a〜704dの作製工程の一例を以下に簡単に説明すると、まず、プラズマCVD法を用いて、膜厚50〜60nmの非晶質半導体膜(例えば、非晶質珪素膜)を形成する。次に、結晶化を助長する金属元素であるニッケルを含む溶液を非晶質半導体膜上に保持させた後、非晶質半導体膜に脱水素化の処理(500℃、1時間)と、熱結晶化の処理(550℃、4時間)を行って結晶質半導体膜を形成する。その後、レーザー光を照射し、フォトリソグラフィ法を用いることよって結晶質半導体膜704a〜704dを形成する。なお、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化を行わずに、レーザー光の照射だけで非晶質半導体膜の結晶化を行ってもよい。
レーザー発振器としては、連続発振型のレーザービーム(CWレーザービーム)やパルス発振型のレーザービーム(パルスレーザービーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザービームは、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザーなどの気体レーザー、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、銅蒸気レーザーまたは金蒸気レーザーのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザービームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザービームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVO4レーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザーのパワー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。なお、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、Arイオンレーザー、またはTi:サファイアレーザーは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザービームを発振させると、半導体膜がレーザーによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
次に、結晶質半導体膜704a〜704dを覆うゲート絶縁膜705を形成する。ゲート絶縁膜705は、CVD法やスパッタ法等により、珪素の酸化物又は珪素の窒化物を含む膜を、単層又は積層して形成する。具体的には、酸化珪素を含む膜、酸化窒化珪素を含む膜、窒化酸化珪素を含む膜を、単層又は積層して形成する。
また、ゲート絶縁膜705は、半導体膜704a〜704dに対し高密度プラズマ処理を行い、表面を酸化又は窒化することで形成しても良い。例えば、He、Ar、Kr、Xeなどの希ガスと、酸素、酸化窒素(NO2)、アンモニア、窒素、水素などの混合ガスを導入したプラズマ処理で形成する。この場合のプラズマの励起は、マイクロ波の導入により行うと、低電子温度で高密度のプラズマを生成することができる。この高密度プラズマで生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)や窒素ラジカル(NHラジカルを含む場合もある)によって、半導体膜の表面を酸化又は窒化することができる。
このような高密度プラズマを用いた処理により、1〜20nm、代表的には5〜10nmの絶縁膜が半導体膜に形成される。この場合の反応は、固相反応であるため、当該絶縁膜と半導体膜との界面準位密度はきわめて低くすることができる。このような、高密度プラズマ処理は、半導体膜(結晶性シリコン、或いは多結晶シリコン)を直接酸化(若しくは窒化)するため、形成される絶縁膜の厚さは理想的には、ばらつきをきわめて小さくすることができる。加えて、結晶性シリコンの結晶粒界でも酸化が強くされることがないため、非常に好ましい状態となる。すなわち、ここで示す高密度プラズマ処理で半導体膜の表面を固相酸化することにより、結晶粒界において異常に酸化反応をさせることなく、均一性が良く、界面準位密度が低い絶縁膜を形成することができる。
ゲート絶縁膜は、高密度プラズマ処理によって形成される絶縁膜のみを用いても良いし、それにプラズマや熱反応を利用したCVD法で酸化シリコン、酸窒化シリコン、窒化シリコンなどの絶縁膜を堆積し、積層させても良い。いずれにしても、高密度プラズマで形成した絶縁膜をゲート絶縁膜の一部又は全部に含んで形成されるトランジスタは、特性のばらつきを小さくすることができる。
また、半導体膜に対し、連続発振レーザー若しくは10MHz以上の周波数で発振するレーザービームを照射しながら一方向に走査して結晶化させて得られた半導体膜704a〜704dは、そのビームの走査方向に結晶が成長する特性がある。その走査方向をチャネル長方向(チャネル形成領域が形成されたときにキャリアが流れる方向)に合わせてトランジスタを配置し、上記ゲート絶縁層を組み合わせることで、特性ばらつきが小さく、しかも電界効果移動度が高い薄膜トランジスタ(TFT)を得ることができる。
次に、ゲート絶縁膜705上に、第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する。ここでは、第1の導電膜は、プラズマCVD法やスパッタ法等により、20〜100nmの厚さで形成する。第2の導電膜は、100〜400nmの厚さで形成する。第1の導電膜と第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成する。または、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成する。第1の導電膜と第2の導電膜の組み合わせの例を挙げると、窒化タンタル膜とタングステン膜、窒化タングステン膜とタングステン膜、窒化モリブデン膜とモリブデン膜等が挙げられる。タングステンや窒化タンタルは、耐熱性が高いため、第1の導電膜と第2の導電膜を形成した後に、熱活性化を目的とした加熱処理を行うことができる。また、2層構造ではなく、3層構造の場合は、モリブデン膜とアルミニウム膜とモリブデン膜の積層構造を採用するとよい。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスクを形成し、ゲート電極とゲート線を形成するためのエッチング処理を行って、半導体膜704a〜704dの上方にゲート電極707を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法により、レジストからなるマスクを形成して、結晶質半導体膜704a〜704dに、イオンドープ法またはイオン注入法により、n型を付与する不純物元素を低濃度に添加する。n型を付与する不純物元素は、15族に属する元素を用いれば良く、例えばリン(P)、砒素(As)を用いる。
次に、ゲート絶縁膜705とゲート電極707を覆うように、絶縁膜を形成する。絶縁膜は、プラズマCVD法やスパッタ法等により、珪素、珪素の酸化物又は珪素の窒化物の無機材料を含む膜や、有機樹脂などの有機材料を含む膜を、単層又は積層して形成する。次に、絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチングにより選択的にエッチングして、ゲート電極707の側面に接する絶縁膜708(サイドウォールともよばれる)を形成する。絶縁膜708は、後にLDD(Lightly Doped drain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
次に、フォトリソグラフィ法により形成したレジストからなるマスクと、ゲート電極707および絶縁膜708をマスクとして用いて、結晶質半導体膜704a〜704dにn型を付与する不純物元素を添加して、第1のn型不純物領域706a(LDD領域ともよぶ)と、第2のn型不純物領域706bと、チャネル領域706cとを形成する(図11(C))。第1のn型不純物領域706aが含む不純物元素の濃度は、第2のn型不純物領域706bの不純物元素の濃度よりも低い。
続いて、ゲート電極707、絶縁膜708等を覆うように、絶縁膜を単層または積層して形成することによって、薄膜トランジスタ730a〜730dを形成する(図11(D))。絶縁膜は、CVD方、スパッタ法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等により、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または積層で形成する。例えば、絶縁膜が2層構造の場合、1層目の絶縁膜709として窒化酸化珪素膜で形成し、2層目の絶縁膜710として酸化窒化珪素膜で形成することができる。
なお、絶縁膜709、710を形成する前、または絶縁膜709、710のうちの1つまたは複数の薄膜を形成した後に、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜に添加された不純物元素の活性化、半導体膜の水素化を目的とした加熱処理を行うとよい。加熱処理には、熱アニール、レーザーアニール法またはRTA法などを適用するとよい。
次に、フォトリソグラフィ法により絶縁膜709、710等をエッチングして、第2のn型不純物領域706bを露出させるコンタクトホールを形成する。続いて、コンタクトホールを充填するように、導電膜を形成し、当該導電膜を選択的にエッチングして導電膜731を形成する。なお、導電膜を形成する前に、コンタクトホールにおいて露出した半導体膜704a〜704dの表面にシリサイドを形成してもよい。
導電膜731は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを含む合金材料に相当する。導電膜731は、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜と窒化チタン膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電膜731を形成する材料として最適である。また、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。また、還元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜上に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコンタクトをとることができる。
次に、導電膜731を覆うように、絶縁膜711を形成し、当該絶縁膜711上に導電膜731と電気的に接続するように導電膜712を形成する(図12(A))。絶縁膜711は、CVD法、スパッタ法、SOG法、液滴吐出法またはスクリーン印刷法等を用いて、無機材料又は有機材料により、単層又は積層で形成する。また、絶縁膜711は、好適には、0.75μm〜3μmの厚さで形成する。また、導電膜712は上述した導電膜731で示したいずれかの材料を用いることができる。
次に、導電膜712上に導電膜713a、713bを形成する。導電膜713a、713bは、導電膜713は、CVD法、スパッタ法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等を用いて、導電性材料により形成する(図12(B))。好ましくは、導電膜713a、713bは、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。ここでは、スクリーン印刷法により、銀を含むペーストを導電膜712上に形成し、その後、50〜350度の加熱処理を行って導電膜713a、713bとする。なお、絶縁膜711および導電膜712を設けずに、導電膜731と電気的に接続するように導電膜713a、713bを設けることも可能である。
導電膜713aは半導体装置において後に形成されるアンテナと容量結合を行う電極として機能し、導電膜713bは外部の電極とトランジスタ等の素子を接続するための電極として機能しうる。なお、ここでは、導電膜712を設けた後に当該導電膜712に電気的に接続するように導電膜713a、713bを設けた例を示したが、導電膜713a、713bを設けずに導電膜712を容量結合を行う電極や外部の電極と接続するための電極として設けることも可能である。
次に、導電膜712、713a、713bを覆うように絶縁膜714を形成し、フォトリソグラフィ法により絶縁膜714を選択的にエッチングして、導電膜713bを露出させる開口部715を形成する(図12(C))。絶縁膜714は、CVD法、スパッタ法、SOG法、液滴吐出法またはスクリーン印刷法等を用いて、無機材料又は有機材料により、単層又は積層で形成する。
次に、薄膜トランジスタ730a〜730d等を含む層732(以下、「層732」とも記す。)を基板701から剥離する。ここでは、レーザー光(例えばUV光)を照射することによって開口部716を形成後(図13(A))、物理的な力を用いて基板701から層732を剥離することができる。なお、剥離する際に水やオゾン水等の水溶液で剥離する面を濡らしながら行うことによって、半導体装置に設けられた素子が静電気等によって破壊されることを防止できる。また、層732が剥離された基板701は、コストの削減のために、再利用することが好ましい。
ここでは、レーザー光の照射により絶縁膜をエッチングして開口部716を形成した後に、層732の一方の面(絶縁膜714の露出した面)を、第1のシート材717に貼り合わせて基板701から完全に剥離する(図13(B))。第1のシート材717としては、例えば熱を加えることによって粘着力が弱まる熱剥離テープを用いることができる。
次に、層732の他方の面(剥離した面)に、第2のシート材718を設け、その後加熱処理と加圧処理の一方または両方を行って、第2のシート材718を貼り合わせる。また、第2のシート材718を設けると同時または設けた後に第1のシート材717を剥離する(図14(A))。第2のシート材718としては、ホットメルトフィルム等を用いることができる。また、第1のシート材717として熱剥離テープを用いた場合には、第2のシート材718を貼り合わせる際に加えた熱を利用して剥離することができる。
また、第2のシート材718として、静電気等を防止する帯電防止対策を施したフィルム(以下、帯電防止フィルムと記す)を用いることもできる。帯電防止フィルムとしては、帯電防止可能な材料を樹脂中に分散させたフィルム、及び帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルム等が挙げられる。帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、片面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよいし、両面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよい。さらに、片面に帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、帯電防止可能な材料が設けられた面をフィルムの内側になるように層に貼り付けてもよいし、フィルムの外側になるように貼り付けてもよい。なお、帯電防止可能な材料はフィルムの全面、あるいは一部に設けてあればよい。ここでの帯電防止可能な材料としては、金属、インジウムと錫の酸化物(ITO)、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤等の界面活性剤用いることができる。また、他にも帯電防止材料として、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基をもつ架橋性共重合体高分子を含む樹脂材料等を用いることができる。これらの材料をフィルムに貼り付けたり、練り込んだり、塗布することによって帯電防止フィルムとすることができる。帯電防止フィルムで封止を行うことによって、商品として取り扱う際に、外部からの静電気等によって半導体素子に悪影響が及ぶことを抑制することができる。
次に、開口部715を覆うように導電膜719を形成することによって素子群733を形成する(図14(B))。なお、導電膜719の形成前または形成後に導電膜712および713にレーザー光を照射することによって、電気的な接続を向上させてもよい。導電膜719は、CVD法、スパッタ法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等を用いて、導電性材料により形成する。例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。
次に、バッテリー721とアンテナとして機能する導電膜726が形成された基板725を素子群733に貼り合わせて設ける(図15)。具体的には、バッテリー721の電極として機能する導電膜722と素子群733の導電膜719とが電気的に接続するように貼り合わせて設ける。ここでは、接着性を有する樹脂723を用いてバッテリー721と素子群733とを接着する。また、樹脂723に含まれる導電性粒子724を用いて導電膜722と導電膜719とを電気的に接続する。また、アンテナとして機能する導電膜726が形成された基板725を、導電膜726と導電膜713aが対面するように接着性を有する樹脂727を用いて素子群733に貼り合わせて設ける。
バッテリー721は、例えばリチウム電池、好ましくはゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池や、リチウムイオン電池等を用いることができ、特に、シート状に形成することによって、半導体装置の小型化、薄膜化が可能である。勿論、充電可能な電池であればなんでもよく、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などの充電放電可能な電池であってもよいし、また大容量のコンデンサなどを用いても良い。大容量のコンデンサとしては、電極の対向面積が大きいものであることが望ましく、例えば、電気二重層コンデンサを用いることができる。
なお、ここでは、基板725に設けられたアンテナとして機能する導電膜726と、素子群733に設けられた素子とを電気的に接続せずに設ける。つまり、本実施の形態で示す半導体装置において、導電膜726と導電膜713aが容量結合することによって、半導体装置と外部のリーダ/ライタとの情報の送受信が行われる。このように、設けることによって、素子群733に設けられた素子とアンテナとして機能する導電膜726を直接接続させる必要がなくなるため、接続不良等によって生じる歩留まりの低下を低減することができる。
なお、アンテナとして機能する導電膜726が設けられた基板を、素子群733の反対側の面に設けた構成としても良い。
具体的には、図13(B)において層732を基板701から剥離した後、層732の他方の面(剥離した面)に、アンテナとして機能する導電膜726が設けられた基板725を貼り合わせて設ける図16(A)。例えば、接着性を有する樹脂727を用いて、アンテナとして機能する導電膜726が形成された基板725を素子群733の他方の面に貼り合わせて設ける。この場合も、アンテナとして機能する導電膜726と素子群733に設けられた素子とを電気的に接続する必要がないため、接続不良等が生じる心配もない。その後、上述したように導電膜719を設けた後に、バッテリー721を貼り合わせて設ければよい図16(B)。このように、外部アンテナとバッテリーとを素子群733の異なる表面に設けることによって、より大きいバッテリーやアンテナを設けることができる。
なお、本実施の形態では、ICチップに設ける素子として薄膜トランジスタを設ける場合を示したが、これに限られない。ICチップに設けるトランジスタ等の素子をSOI基板を用いて形成しても良いし、Si等の半導体基板を用いて当該半導体基板にチャネル形成領域を有するトランジスタを形成しても良い。
本実施の形態で示した半導体装置の作製方法は、本明細書に記載した他の実施の形態の半導体装置に適用することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の半導体装置の利用形態の一例について説明する。本発明の半導体装置の用途は広範にわたり、非接触で対象物の履歴等の情報を明確にし、生産・管理等に役立てる商品であればどのようなものにも適用することができる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの例に関して図17を用いて説明する。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指す(図17(A))。証書類とは、運転免許証、住民票等を指す(図17(B))。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す(図17(C))。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指す(図17(D))。書籍類とは、書物、本等を指す(図17(E))。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指す(図17(F))。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指す(図17(G))。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指す(図17(H))。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話機等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等に半導体装置80を設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等に半導体装置80を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等に半導体装置80を設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。半導体装置80の設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。
このように、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に半導体装置を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。また乗物類に半導体装置を設けることにより、偽造や盗難を防止することができる。また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にセンサーを備えた半導体装置を埋め込むことによって、生まれた年や性別または種類等はもちろん体温等の健康状態を容易に管理することが可能となる。特に、上記実施の形態で示した半導体装置を用いることによって、湾曲した面に設ける場合や物品を曲げた場合であってもアンテナとICチップの接続不良に伴う半導体装置の不良を防止することができる。
本実施の形態で示した半導体装置の作製方法は、本明細書に記載した他の実施の形態の半導体装置に適用することができる。