JP2008181318A - 物品管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが所有する物品を管理するシステムにおいて、管理対象物品にリコールが発生したことをユーザに適切に通知する。
【解決手段】メーカーは、提供する物品12に無線タグ14を付し、そのタグIDをコンピュータ22に記録する。ユーザ側では、タグリーダ10が管理領域2内の物品12の無線タグ14を検知し、制御ユニット8がそのタグIDをセンタ装置16へ送信する。リコールが発生した場合、コンピュータ22からリコール対象物品のタグID等をリコール情報管理装置18へ通知する。センタ装置16はリコール情報管理装置18に蓄積されるリコール対象物品のタグIDと、管理領域2から通知された管理対象物品12のタグIDとを照合して、管理領域2にリコール対象物品を検知すると、制御ユニット8にリコール情報を送信する。制御ユニット8は、受信したリコール情報をユーザに通知する。
【選択図】図1
【解決手段】メーカーは、提供する物品12に無線タグ14を付し、そのタグIDをコンピュータ22に記録する。ユーザ側では、タグリーダ10が管理領域2内の物品12の無線タグ14を検知し、制御ユニット8がそのタグIDをセンタ装置16へ送信する。リコールが発生した場合、コンピュータ22からリコール対象物品のタグID等をリコール情報管理装置18へ通知する。センタ装置16はリコール情報管理装置18に蓄積されるリコール対象物品のタグIDと、管理領域2から通知された管理対象物品12のタグIDとを照合して、管理領域2にリコール対象物品を検知すると、制御ユニット8にリコール情報を送信する。制御ユニット8は、受信したリコール情報をユーザに通知する。
【選択図】図1
Description
本発明は、管理領域に存在する物品を管理し、当該物品のユーザに対して当該物品に関するリコール情報を通知する物品管理システムに関する。
商品の製造者や販売者は、その商品について販売後に不具合を発見した場合、リコールを行って、商品の交換や修理を行うことがある。しかし、商品の購入者が不明であると、リコールを効果的に行うことが難しい。この問題への対策として、下記特許文献1に記載されるように、商品を購入した顧客にその顧客情報を登録してもらい、これをデータベースに格納しておくという仕組みが考えられる。この仕組みでは、リコール発生時に、リコール対象商品を購入したユーザをデータベースから検索し、該当するユーザに対してリコール情報を電子メールで通知することができる。
特開2002−109098号公報
特開2005−151200号公報
電子メールによる通知は、受信するためにユーザによるパソコン等の操作が必要であり、ユーザによってはその操作が難しい場合がある。また、ユーザが忙しい場合や、膨大な数の電子メールを受信する場合には、リコールを通知する電子メールが読まれないおそれもある。そのため、リコール情報がユーザに迅速、確実に通知できない可能性があるという問題があった。
また、商品購入時にユーザ登録をした者が、リコール発生時に当該商品を所有している者であるという保証がないことも問題となる。例えば、リコール発生時には当該商品が既に廃棄されていたり、他人に譲渡されている場合がある。ここで、廃棄した者がユーザ登録した本人ではなかったり、また本人であっても廃棄したことを忘れている場合には、通知を受けたユーザは、既にないリコール対象商品を探すために無用な労力を費やすかもしれない。また、商品を譲渡された者はユーザ登録をしないことが多いので、リコール対象商品を所有しているにもかかわらず通知がなされない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、現にリコール対象商品を有しているユーザに対して、リコール情報をより適切に通知できる物品管理システムを提供することを目的とする。
本発明に係る物品管理システムは、それぞれの管理領域において、管理対象物品に付された無線タグを検出し、当該無線タグを特定する管理対象タグ情報に基づいて前記管理対象物品を管理する複数の領域内物品管理装置と、前記各領域内物品管理装置に通信回線を利用して接続されたセンタ装置と、前記センタ装置に通信回線を利用して接続され、リコール対象物品に付された無線タグを特定するリコール対象タグ情報を記憶するリコール関連情報管理装置と、を有し、前記センタ装置が、前記リコール関連情報管理装置から前記リコール対象タグ情報を取得するリコール対象タグ情報取得部と、前記各領域内物品管理装置から前記管理対象タグ情報を取得する管理情報取得部と、前記リコール対象タグ情報と前記管理対象タグ情報とを照合して、前記管理対象物品中に存在する前記リコール対象物品を特定する通知対象特定部と、前記通知対象物品を管理下に有する前記領域内物品管理装置へ、当該リコール対象物品に関するリコール情報を通知するリコール情報通知部と、を有するものである。
他の本発明に係る物品管理システムにおいては、前記領域内物品管理装置が、前記管理領域に設置され、それぞれの周囲の所定範囲に存在する前記無線タグを検出する複数のタグリーダと、前記管理対象物品に付された前記無線タグの前記管理対象タグ情報及び当該無線タグを検出している前記タグリーダの識別情報を対応付けて記憶する管理対象情報記憶部と、前記管理対象情報記憶部を参照し、前記通知されたリコール対象物品に付された前記無線タグを検出している前記タグリーダの識別情報を取り出す管理対象情報検索部と、前記管理対象情報検索部により取り出された前記タグリーダの識別情報及び前記通知された前記リコール対象物品に関する情報を表示する表示部と、を有する。前記管理対象情報記憶部に記憶される前記タグリーダの前記識別情報は、当該タグリーダの設置場所を示す情報を含むものとすることができる、
また、上記物品管理システムは、前記管理対象情報記憶部が、さらに、前記管理対象物品を特定する物品情報を記憶し、前記管理対象情報検索部が、前記通知されたリコール対象物品に対して互いに対応付けられた前記物品情報及び前記タグリーダの識別情報を取り出し、前記表示部が、前記管理対象情報検索部により取り出された前記物品情報及び前記タグリーダの識別情報を表示する構成とすることができる。前記物品情報は、前記管理対象物品の画像を含むものとすることができる。
また、上記物品管理システムにおける前記領域内物品管理装置は、さらに、前記タグリーダの検出結果に基づいて、前記管理対象情報記憶部により記憶される前記管理対象タグ情報の追加及び削除を行う管理対象情報更新部を有する構成とすることができる。
本発明によれば、リコール対象物品の所在を無線タグによって特定し、それが存在する管理領域へ向けてリコール情報の通知がなされる。すなわち、リコール情報が、リコール対象物品を所持するユーザに選択的に通知され、通知の正確性、確実性が確保される。また、通知は、ユーザ側である管理領域の表示部に表示することができる。物品管理システムという専用のシステムとすることで、リコール情報の表示部への表示を自動的に行うか、又はパソコンのような汎用的な装置にてメールソフトを操作するよりも簡素化したマンマシンインターフェースで実行することができ、また、電子メールとは相違し、多数の通知の中にリコール情報の通知が埋もれてユーザに伝わらないといったことが起こりにくい。さらに、管理領域に複数のタグリーダを配置していれば、管理領域内でさらにリコール対象物品の所在を絞り込むことができ、ユーザが当該物品を見つけ易い。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態である物品管理システムの概略の構成を示す模式図である。本システムは、管理領域2、管理センタ4、及びリコール情報センタ6の連係により実現される。
管理領域2は、例えば、ユーザの住居や事務所等の屋内やその建物近傍の屋外に設定することができる。管理領域2には、制御ユニット8と複数のタグリーダ10とからなる領域内物品管理装置が設置される。また、図1には、管理領域2内に、管理対象となる物品12を示している。管理対象とする各物品12には無線タグ14が付される。各無線タグ14には互いを識別可能とする識別情報であるタグIDが予め与えられている。
管理センタ4にはセンタ装置16が設置され、またリコール情報センタ6にはリコール情報管理装置18が設置される。制御ユニット8及びセンタ装置16、またセンタ装置16及びリコール情報管理装置18はそれぞれ公衆回線網等のネットワーク20を介して通信可能に接続される。またネットワーク20には、物品12の製造者や販売者などのコンピュータ22等も接続される。
本システムは、管理領域2における物品12の存在を、それに付された無線タグ14の検出の有無に基づいて監視する存在監視機能の他、管理対象とする物品12にリコールが発生した場合にユーザに通知するリコール通知機能を有する。
以下、本システムの主要な構成要素について個別に説明する。
タグリーダ10は、管理領域2に存在する無線タグ14を検出する。具体的には、タグリーダ10は、それが設置された周囲領域へ質問波を周期的に送出し、それに対する無線タグ14からの応答波を検知することによって無線タグ14を検出する。タグリーダ10は、管理領域2に1台だけ配置する構成とすることもできるが、本実施形態では、管理領域2に複数のタグリーダ10を配置して、管理領域2における物品12の存在の有無だけでなく、その所在範囲の特定を可能としている。
なお、質問波は、RFIDシステムで用いられる所定の搬送波周波数を有する電波であり、1台のタグリーダ10が無線タグ14を検出できる領域(セル)の広さは、搬送波周波数に応じて変わる。本システムでは、タグリーダ10と物品12の無線タグ14との間の無線通信は、非接触方式で行われるように構成され、搬送波周波数もこれに適応した周波数帯域に設定される。
ここで、管理領域2に複数のタグリーダ10を配置することによる物品12の所在特定は、どのタグリーダ10が目的の物品12を検出しているかに基づいて行われる。すなわち、複数台のタグリーダ10のセルによって管理領域2全体がカバーされるように、タグリーダ10は管理領域2内に分散配置される。1つのセルを小さくすることにより、物品12の所在をより高い精度で把握することができる一方、管理領域2をカバーするためのタグリーダ10の所要台数は増加する。上述の搬送波周波数は、これらの点を考慮して設定することができる。ちなみに、UHF帯の搬送波を用いた場合、良好な交信環境にてRFIDの読み取り可能距離は3〜5mとされており、例えば、このUHF帯を用いて本システムを構築することもできる。
タグリーダ10は応答波を復調して、それを送信した無線タグ14のタグIDを取得する。タグリーダ10と制御ユニット8とは宅内配線や有線/無線LAN等で通信可能に接続され、タグリーダ10は検出した無線タグ14のタグIDを制御ユニット8へ通知する。本システムでは、1台のタグリーダ10の検出領域内に複数の物品12が存在することが想定されるため、アンチコリジョン機能(複数同時読み取り機能)を有するタグリーダ10を用いることが好適である。これにより、検出領域内に存在する複数の無線タグ14から、一斉かつ漏れなく、タグIDを取得することが可能となる。
なお、タグリーダ10は、検出したタグID全部を制御ユニット8へ送信する構成に代えて、自身が検出しているタグIDを記憶し、新たに検出されたり、反対に検出できなくなったことにより記憶内容に変化が生じた場合に、当該変化に係るタグIDだけを制御ユニット8へ送信する構成とすることもできる。
また、タグリーダ10での読み取りエラー等によって、検出タグIDの変化が不要に発生し得ることへの対策として、任意の無線タグ14の検出/非検出の状態が所定回数の読み取り試行で一定に保たれることを条件に、当該無線タグ14の検出状態を決定し、またその変化を判定する構成とすることができる。
図2は、制御ユニット8の概略の構成を示すブロック図である。制御ユニット8は、制御部30、記憶部32、操作部34、表示部36、及び通信インターフェース38を含んで構成される。基本的に制御ユニット8は、統一的に管理する管理領域2毎に設置される。
通信インターフェース38は、制御部30と、タグリーダ10及びセンタ装置16との通信を制御する。
記憶部32は、例えば、管理領域2における管理対象の物品12毎の管理対象情報を登録する管理対象情報テーブルの他、制御部30で実行される処理プログラムなどを記憶する。
管理対象情報テーブルには、現在、管理対象に設定されている各物品12毎の管理対象情報として、当該物品12に付された無線タグ14のタグID、及びタグリーダ10による当該無線タグ14の検出状態(検出の有無や検出しているタグリーダ10の識別情報)の他、当該物品12を特定する物品情報が格納される。物品情報としては、例えば、ユーザが撮影した当該物品12の画像や、ユーザが操作部34等から入力したコメントなどを記録することができる。タグリーダ10の識別情報は、当該タグリーダ10に設定されたリーダIDや、当該タグリーダ10の設置場所情報とすることができる。管理領域2に設置されるタグリーダ10の数が多数である等の理由により、リーダIDだけではユーザがタグリーダ10の設置場所又はその検知範囲を把握しづらい場合には、リーダID毎に、設置場所等の情報を格納したリーダ情報テーブルを記憶部32に記憶させてもよい。
操作部34は、ユーザが例えば、各物品毎に管理形態等についてのパラメータを設定したり、新たに管理対象とする物品の物品情報を登録する際に用いる入力手段であり、例えば、各種ボタンスイッチやタッチパネルなどから構成される。また、ユーザは、物品を手放す等によって管理対象から除く際には、操作部34を操作して記憶部32からその物品の管理対象情報を消去する。
表示部36は、液晶等のディスプレイデバイスで構成され、制御部30からのメッセージを表示したり、記憶部32に登録されている物品情報である画像を表示するためなどに用いられる。例えば、表示部36は、本システムのリコール通知機能において、後述する物品12に関するリコール情報や、リコール対象の物品12の所在に関する情報をユーザに提示する。
制御部30は、制御ユニット8の各部の動作を制御する機能を有し、例えば、制御部30は、マイクロプロセッサを用いて構成され、記憶部32に格納されたプログラムをメモリに読み込み、当該プログラムに基づいて動作する。
制御部30は、例えば、本システムの存在監視機能に関して、タグリーダ10による無線タグ14の検出結果を監視し、検出不能の無線タグ14が生じた場合には、センタ装置16へ通知する。また、管理対象情報の増減が生じた場合には、最新の管理対象物品を示す情報(例えば、管理対象情報テーブル)を、センタ装置16へ通知する。
また、リコール通知機能に関して、制御部30は、管理対象情報検索部、管理対象情報更新部等としての機能を果たす。すなわち、制御部30は管理対象情報検索部として、センタ装置16から通知されるリコール対象の物品12のタグIDに基づいて、記憶部32に格納される管理対象情報テーブルを検索し、表示部36に表示させる情報を取り出す。例えば、制御部30は、表示部36へ出力する情報として、リコール対象物品を検出しているタグリーダ10の識別情報や、リコール対象物品についての物品情報を、管理対象情報テーブルから取り出す。また、記憶部32にリーダ情報テーブルが格納されている場合には、制御部30は、リコール対象物品を検出しているタグリーダ10のリーダIDを管理対象情報テーブルから取り出し、さらにそのリーダIDに基づいてリーダ情報テーブルを検索して、当該タグリーダ10の設置場所等の情報を取り出す。制御部30は、このように記憶部32から取り出した情報と共に、センタ装置16から通知されるリコール情報を表示部36へ出力して表示させる。制御部30は、管理対象情報更新部としては、タグリーダ10による無線タグ14の検出結果に基づいて、管理対象情報テーブルに記憶されるタグIDの追加及び削除を行う。
図3は、センタ装置16の概略の構成を示すブロック図である。センタ装置16は、制御部50、記憶部52、及び通信インターフェース54を含んで構成される。
通信インターフェース54は、制御部50と、制御ユニット8及びリコール情報管理装置18との通信を制御する。
記憶部52は、各ユーザの制御ユニット8から送られる管理対象情報テーブルを記憶する他、制御部50で実行される処理プログラムなどを記憶する。
制御部50は、センタ装置16の各部の動作を制御する機能を有し、例えば、制御部50は、マイクロプロセッサを用いて構成され、記憶部52に格納されたプログラムをメモリに読み込み、当該プログラムに基づいて動作する。
本システムの存在監視機能に関して、制御部50は、例えば、制御ユニット8から物品12の検出不能時になされる異常通報を受信すると、当該物品12について適切な対処を行う。例えば、物品12がクレジットカードである場合には、物品情報に基づいてクレジットカード会社へ連絡し、利用停止措置を依頼することができる。また、保安要員を管理領域2の所在地へ派遣して異常の有無を確認させ、必要に応じて警察等への通報を行うといった対処を行うこともできる。
また、本システムのリコール通知機能に関して、制御部50は、リコール対象タグ情報取得部、管理情報取得部、通知対象特定部、リコール情報通知部としての機能を果たす。すなわち、制御部50はリコール対象タグ情報取得部として、リコール情報管理装置18から、リコール対象物品に付された無線タグ14を特定するリコール対象タグ情報であるタグIDと当該リコール対象物品のリコール情報とを含むリコール関連情報を取得し、記憶部52に格納する。また、制御部50は管理情報取得部として、制御ユニット8から管理対象タグ情報を含む管理対象情報テーブルの記憶内容を取得し、記憶部52に格納する。通知対象特定部としては、リコール情報管理装置18から取得したリコール関連情報に含まれるリコール対象物品のタグIDと、制御ユニット8から取得した管理対象情報に含まれる管理対象物品のタグIDとを照合して、管理領域2内の管理対象物品12中に存在するリコール対象物品を通知対象物品として特定する。また、リコール情報通知部としては、通知対象物品とした物品12が存在する管理領域2に配置された制御ユニット8へ、当該通知対象物品に関するリコール情報を通知する。
リコール情報管理装置18は、リコール対象物品毎にリコール関連情報を記憶する。例えば、製造者や販売者などは、自身の商品である物品12に無線タグ14を付し、そのタグIDを当該商品に関する情報、例えば、商品の型番の他、物品の画像情報、製造年月日、製造工場等の品質管理に必要な情報等を関連づけて、コンピュータ22に記録する。リコールの必要が生じた場合には、これらの情報に基づいてリコール関連情報を生成し、リコール情報センタ6へ通知する。リコール関連情報は、リコール対象の物品12に対応するタグIDに、リコールに必要又は有効なリコール情報、例えば、リコールを行う理由や回収方法等を関連づけて構成され、その通知は、コンピュータ22からリコール情報管理装置18へ当該情報を送信することによって行われる。また、リコール情報には、リコール対象物品の画像情報を含めることができ、これをユーザに提示することで、ユーザがリコール対象物品を理解し易くすることができる。
次に、本システムの動作について説明する。図4は、制御ユニット8の動作を説明する概略のフロー図である。制御ユニット8の制御部30は、管理領域2における物品12の管理処理を実行している状態では基本的に、物品12の存在を監視する存在監視処理と、物品12にリコールが発生した場合にユーザに通知するリコール通知処理とを継続する。
制御部30は、各タグリーダ10から送られる当該タグリーダ10が検知したタグIDを受信して、管理対象情報テーブルに管理対象として登録されている無線タグ14のタグIDと照合する(S100)。
制御部30は、照合処理S100の結果、タグリーダ10が検知したタグIDの中に新規に検出されたもの、すなわち管理対象情報テーブルに管理対象情報が登録されていないタグIDがあった場合(S102)、その新規検出タグIDについての管理対象情報を、記憶部32に記憶される管理対象情報テーブルに追加する(S104)。追加されたタグIDは、センタ装置16へ通知される(S106)。これにより、譲渡等により物品12を取得したユーザに対しても、リコール通知が行われるようになる。追加登録は、操作部34にてユーザが承認入力したこと、又は、追加される物品の物品情報を入力したことをもって成立させるとよい。
また、制御部30は、照合処理S100の結果、制御ユニット8に接続された全てのタグリーダ10での検知結果との照合を行っても、管理対象情報テーブルに登録されたタグIDに照合不能なものが残った場合、つまり管理領域2における管理対象の物品12の無線タグ14のうちに検出不能なものがある場合(S108)、当該物品12の盗難・紛失等の異常状態に対処するための処理S110を行う。例えば、異常対応処理S110では、当該管理領域2内に警報を発したり、ユーザが所持する携帯端末に通知したりする他、管理センタ4のセンタ装置16への異常通報を行う。ちなみに、異常通報を受けたセンタ装置16の制御部50は、上述のように当該物品12について適切な対処を行う。
一方、ユーザが管理対象から削除した物品については、既に管理対象情報テーブルから消去され、センタ装置16へも通知済みである。よって、これらの物品に付された無線タグ14は、既に照合対象ではないため、検出不能タグとして検出されない。これにより、譲渡や廃棄により物品12を手放したユーザに対しては、リコール通知が行われないようになる。
制御ユニット8及びタグリーダ10からなる領域内物品管理装置は、以上の処理S100〜S110を主体的に行う一方で、センタ装置16からリコール関連情報を受信すると(S120)、これをトリガとして、後述するリコール通知処理S122を実行する。
制御部30は、存在監視機能及びリコール通知機能を提供する本システムの定常動作状態にて、上記処理S100〜S122を繰り返す。
図5は、センタ装置16のリコール通知機能に関する動作を説明する概略のフロー図である。リコール情報管理装置18には、上述のように各製造者・販売者等からのリコール関連情報が蓄積されている。センタ装置16の制御部50は、適宜、リコール情報管理装置18にアクセスし、最新のリコール関連情報を取得し、記憶部52に格納する。例えば、リコール情報管理装置18がリコール関連情報の更新履歴を提供する場合には、制御部50は、その更新履歴を参照して、リコール情報管理装置18におけるリコール関連情報の更新の発生を検知することができ(S150)、更新を検知するとリコール情報管理装置18からリコール関連情報の更新内容を取得し、記憶部52に格納しているリコール関連情報を更新する(S152)。また、リコールは一般的にはそれほど頻繁に発生しないことを勘案すれば、センタ装置16から定期的にリコール情報管理装置18にアクセスして、リコール情報管理装置18からリコール関連情報をダウンロードし、センタ装置16にて更新の有無を判定する構成とすることもできる。この場合、ダウンロードの頻度は、その処理負荷とリコールの即時性の確保とを考慮して設定することができ、例えば、1日に1回程度の頻度に設定することができる。
リコール関連情報の更新がされると、制御部50は、各制御ユニット8から受信して記憶部52に記憶している各管理領域についての管理対象情報テーブルに登録されたタグIDと、リコール関連情報のタグIDとを照合し、リコールの通知対象物品を特定する処理を行う(S154)。また、制御部50は、リコール関連情報が更新される場合以外に、制御ユニット8からの管理対象情報の登録追加の通知や登録削除の通知に対応して、記憶部52の管理対象情報テーブルの記憶内容が更新された場合にも(S156)、通知対象物品を特定する処理S154を行う。
処理S154にて、リコール関連情報のタグIDに一致するタグIDを有する管理対象情報が見つかった場合、制御部50は、その管理対象情報に対応する物品12が存在する管理領域2の制御ユニット8へ、対応するリコール関連情報を送信する(S158)。通知される情報には、少なくともリコール対象の物品を制御ユニット8が特定可能な情報(例えば、タグIDや物品情報)とリコール発生を示す情報とが含まれる。
制御部50は、リコール通知機能に関し、上記処理S150〜S158を繰り返す。
さて、上述のように管理センタ4のセンタ装置16は、管理領域2に存在する物品12にリコールの対象となる物を検知すると、当該管理領域2の制御ユニット8へリコール関連情報を送信する。そして、制御ユニット8は、既に述べたように、このリコール関連情報を受信すると(S120)、リコール通知処理S122を実行する。リコール通知処理S122は、基本的には、リコール関連情報で通知されたタグIDに対応する管理対象情報に含まれる物品情報やタグリーダ10の識別情報などを、例えば表示部36に表示して、ユーザにリコールに対する対応が必要であることを通知する。物品情報をタグIDに代えて、又はタグIDと併せて表示することは、ユーザがリコール対象物品を認識することを容易とする。また、管理領域2に複数のタグリーダ10が存在する場合、当該物品12を検知しているタグリーダ10の識別情報は、当該物品12の位置をユーザに把握し易くする。
図6は、リコール通知処理S122の概略のフロー図である。制御部30は、記憶部32に記憶した管理対象情報テーブルを検索して、リコール関連情報に含まれるタグIDに対応する管理対象情報を抽出する(S200)。管理対象情報には、リコール通知をユーザが確認したか否かを示す情報を含めることができ、制御部30は、抽出した管理対象情報がユーザ未確認のものである場合にのみ(S202)、当該管理対象情報に対応する物品12について表示部36に物品情報、及びその物品12を検出中のタグリーダ10の設置場所等を表示して、リコールの対象の物品を所有していること、及びその物品の存在場所を通知する(S204)。制御部30は、例えば、表示部36にリコールの通知と共に、それに対するユーザ確認の入力を求める旨を表示するように構成することができる。例えば、操作部34からユーザ確認入力があった場合(S206)、制御部30は、対応する管理対象情報にユーザ確認済みである旨を設定する(S208)。これにより、センタ装置16から制御ユニット8に対して、同じリコール対象物品の同じリコール関連情報が繰り返して送られてきても、ユーザに対するリコール通知は基本的に一度だけに制限され、ユーザの確認負担が軽減される。
ちなみに、このようにユーザ確認済みを各管理領域2の制御ユニット8の管理対象情報テーブルにて管理する構成は、或る管理領域2に存在するリコール対象物品についてユーザ確認済みとされた後に当該物品が譲渡等により他の管理領域2へ移動した場合には、当該移動先の制御ユニット8に対してリコール関連情報が送信されるため、リコールの徹底が図られる。
なお、ユーザが確認済みか否かは、制御ユニット8側ではなくセンタ装置16側にて登録して、制御ユニット8へのリコール関連情報の送信を一度だけに制限することもできる。この場合には、物品12の管理領域2間での移動に対応するために、ユーザ確認済みが入力された制御ユニット8の識別情報を併せて記録し、別の制御ユニット8から当該物品の管理対象情報が登録された場合には、リコール関連情報を送信する構成とすることができる。
ユーザがリコールに応じたか否かは、回収を行う製造者等にて把握することができ、当該製造者等はリコール済みの物品12についてのタグIDをリコール情報管理装置18へ通知して、リコール情報管理装置18から削除させることができる。その場合、制御ユニット8の制御部30は、管理対象情報にユーザ確認済みが設定された物品12に対して、所定日数経過しても、相変わらずセンタ装置16からリコール関連情報が送られてくる状態が継続していれば、ユーザがリコールにまだ応じていないおそれがあるとして、ユーザ確認済みの設定を解除し、改めてユーザに対してリコール通知を行うようにしてもよい。
2 管理領域、4 管理センタ、6 リコール情報センタ、8 制御ユニット、10 タグリーダ、12 物品、14 無線タグ、16 センタ装置、18 リコール情報管理装置、20 ネットワーク、22 コンピュータ、30,50 制御部、32,52 記憶部、34 操作部、36 表示部、38,54 通信インターフェース。
Claims (6)
- それぞれの管理領域において、管理対象物品に付された無線タグを検出し、当該無線タグを特定する管理対象タグ情報に基づいて前記管理対象物品を管理する複数の領域内物品管理装置と、
前記各領域内物品管理装置に通信回線を利用して接続されたセンタ装置と、
前記センタ装置に通信回線を利用して接続され、リコール対象物品に付された無線タグを特定するリコール対象タグ情報を記憶するリコール関連情報管理装置と、
を有し、
前記センタ装置は、
前記リコール関連情報管理装置から前記リコール対象タグ情報を取得するリコール対象タグ情報取得部と、
前記各領域内物品管理装置から前記管理対象タグ情報を取得する管理情報取得部と、
前記リコール対象タグ情報と前記管理対象タグ情報とを照合して、前記管理対象物品中に存在する前記リコール対象物品を特定する通知対象特定部と、
前記通知対象物品を管理下に有する前記領域内物品管理装置へ、当該リコール対象物品に関するリコール情報を通知するリコール情報通知部と、
を有することを特徴とする物品管理システム。 - 前記領域内物品管理装置は、
前記管理領域に設置され、それぞれの周囲の所定範囲に存在する前記無線タグを検出する複数のタグリーダと、
前記管理対象物品に付された前記無線タグの前記管理対象タグ情報及び当該無線タグを検出している前記タグリーダの識別情報を対応付けて記憶する管理対象情報記憶部と、
前記管理対象情報記憶部を参照し、前記通知されたリコール対象物品に付された前記無線タグを検出している前記タグリーダの識別情報を取り出す管理対象情報検索部と、
前記管理対象情報検索部により取り出された前記タグリーダの識別情報及び前記通知された前記リコール対象物品に関する情報を表示する表示部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。 - 前記管理対象情報記憶部に記憶される前記タグリーダの前記識別情報は、当該タグリーダの設置場所を示す情報を含むこと、
を特徴とする請求項2に記載の物品管理システム。 - 前記管理対象情報記憶部は、さらに、前記管理対象物品を特定する物品情報を記憶し、
前記管理対象情報検索部は、前記通知されたリコール対象物品に対して互いに対応付けられた前記物品情報及び前記タグリーダの識別情報を取り出し、
前記表示部は、前記管理対象情報検索部により取り出された前記物品情報及び前記タグリーダの識別情報を表示すること、
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の物品管理システム。 - 前記物品情報は、前記管理対象物品の画像を含むこと、を特徴とする請求項4に記載の物品管理システム。
- 前記領域内物品管理装置は、さらに、前記タグリーダの検出結果に基づいて、前記管理対象情報記憶部により記憶される前記管理対象タグ情報の追加及び削除を行う管理対象情報更新部を有すること、
を特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1つに記載の物品管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007014007A JP2008181318A (ja) | 2007-01-24 | 2007-01-24 | 物品管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007014007A JP2008181318A (ja) | 2007-01-24 | 2007-01-24 | 物品管理システム |
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JP2012137804A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Yahoo Japan Corp | リコール製品検知支援サーバ、リコール製品検知方法及びリコール製品検知プログラム |
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-
2007
- 2007-01-24 JP JP2007014007A patent/JP2008181318A/ja active Pending
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JPWO2020246623A1 (ja) * | 2019-12-17 | 2020-12-10 | ||
WO2020246623A1 (ja) * | 2019-12-17 | 2020-12-10 | 長瀬産業株式会社 | 情報処理システム、情報処理装置、および情報処理方法 |
WO2021124425A1 (ja) * | 2019-12-17 | 2021-06-24 | 長瀬産業株式会社 | 情報処理システム、情報処理装置、および情報処理方法 |
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