JP2008179580A - 口腔内洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 誤飲した場合も安全な口腔内洗浄剤であって、苦みが少ないので特に小児にも容易に違和感なく使用でき、また口腔内の炎症を緩和させることが可能な口腔内洗浄剤を提供する。
【解決手段】 柿渋抽出物とグレープフルーツ種子抽出物と、セレニウム及び/またはビタミンEと、清涼剤及び/又は甘味料とを含む水溶液から成ることを特徴とする口腔内洗浄剤とする。セレニウム及び/またはビタミンEの含有量としては口腔内洗浄剤中にセレニウムは0.01重量%から0.1重量%の割合で、ビタミンEは0.1重量%から1.0重量%の割合で含有させることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 柿渋抽出物とグレープフルーツ種子抽出物と、セレニウム及び/またはビタミンEと、清涼剤及び/又は甘味料とを含む水溶液から成ることを特徴とする口腔内洗浄剤とする。セレニウム及び/またはビタミンEの含有量としては口腔内洗浄剤中にセレニウムは0.01重量%から0.1重量%の割合で、ビタミンEは0.1重量%から1.0重量%の割合で含有させることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、口腔内を有効にかつ安全に消毒するとともに、口腔内の炎症を緩和させることが可能な口腔内洗浄剤に関するものである。
口腔内を洗浄するための口腔内洗浄剤としては化学薬品を利用したものとして、水やエタノール等の溶媒にポピドンヨード,臭化ドミフェン,塩化ベンゼトニウム,硫酸フラジオマイシン,アズレンスルホン酸ナトリウム等を含有したものが使用されている。
口腔内洗浄剤について使用者の立場から考えると、使用者には成人だけではなく、小児・高齢者も多く、それぞれのニーズも異なる。即ち、一般に口腔内の細菌やウイルスの除去による口臭除去等を目的として、前述の種々の口腔内洗浄剤を利用する場合は、どのような使用者であってもさほど問題ではない。しかしながら、特に高齢者で、しかも寝たきりの使用者の場合は口腔内の状態が悪化していることが多く、その口腔内を洗浄すること自体が困難であり誤飲の危険も多い。これら化学薬品を利用した口腔内洗浄剤は、その使用後に確実に排出されることを前提として人体への安全性を示しているのであって、誤飲は前提とされていない。即ち、化学薬品を利用した口腔内洗浄剤は洗浄中に誤飲してしまうと弱体化した使用者に対する危険性が大きい。
天然物や天然物から抽出した素材を含有した口腔内洗浄剤も多くある。これらの口腔内洗浄剤は、人が古来より経験上その効果を認識しそれを現代の製法技術の進展によってより効果の高い抽出物を得、それを口腔内の消毒に利用してきた。例えば、緑茶,ウーロン茶等の茶からの抽出物やメンタ族植物(例えば、特許文献1,2参照。)、口腔内洗浄剤ではないが抗菌(消毒)成分としてグレープフルーツやその種子を用いたもの(例えば、特許文献3及び4参照。)、ローズマリー,ウラジロガシ,カラシ類,竹,梅からの抽出物等(例えば、特許文献5参照。)。また、これらの殆どは食物由来であるのでその安全性が高い点でも有用である。
しかしながら、天然物や天然物から抽出した素材は苦みが強く、成人では少々我慢して使用することができても、小児は味に敏感であることからなかなか利用されていないのが現状である。
また、特に高齢者などで口腔内に合わなくなった義歯を長期に渡りをそのまま使用していると、口腔内を痛め炎症を起こし、ひどい場合には潰瘍が生じてしまうこともある。このような場合、従来の口腔内洗浄剤では炎症を十分に緩和させる効果がなかった。
そこで本発明は、誤飲した場合でも安全な口腔内洗浄剤であって、苦みが少ないので特に小児にも容易に違和感なく使用でき、また口腔内の炎症を緩和させることが可能な口腔内洗浄剤を提供することを課題とする。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物からなる天然物と、セレニウム及び/またはビタミンEを組み合わせて含有させれば、う蝕、歯周病、口臭、舌苔等口腔内環境を著しく悪化させる口腔内に存在する原因菌を幅広くかつ有効に消毒でき、口腔内に炎症が起こっている場合にはこれを緩和させることも可能であることを究明したのである。
即ち本発明は、柿渋抽出物とグレープフルーツ種子抽出物と、セレニウム及び/またはビタミンEと、清涼剤及び/または甘味料とを含む水溶液から成ることを特徴とする口腔内洗浄剤である。
本発明に係る口腔内洗浄剤は、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物からなる天然物を組み合わせることにより口腔内に存在するう蝕原因菌を有効に消毒でき、セレニウム及び/またはビタミンEとを含むことにより口腔内の炎症を緩和させることが可能な優れた口腔内洗浄剤である。
柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物をなぜ併用させたのかについて詳述する。柿渋抽出物にもそれ自体う蝕の原因菌であるミュータンス等を殺すという抗菌(消毒)効果があるが柿渋抽出物の効果はそれだけではない。柿渋抽出物は昔から清酒工場で清酒を造る際にタンパク質と特異に結合を生じ、沈殿物となり不純物であるタンパク質を除去できることが知られていた。これを口腔内に置き換えれば、歯垢内にはミュータンス菌と共に食物からの多糖類が存在する。この多様類にはデキストランやレバンというものがあり、それぞれブドウ糖、果糖からできている。これら多糖類をミュータンスが分解し酸を作り、歯のエナメル質等を溶かし虫歯へと発展させてしまうわけである。ここで柿渋抽出物は他のカテキン類と比較してタンパク質との速く強固な結合が起きることで歯垢抑制効果が格段に優れている。これは柿渋抽出物の主成分が縮合型カテキンであり、エピカテキン,カテキン−3−ガレート,エキガロカテキン,ガロカテキン−3−ガレードからなり、この4つの繰り返し構造を持つ分子量約15000前後の高分子のプロアントシアニジンポリマーであることに由来する。即ち、ミュータンスに対して増殖抑止作用もあるのである。即ち、柿カテキンが歯垢のタンパク質との結合が速く、強固であるため後述するグレープフルーツ種子抽出物の抗菌(消毒)力だけでは歯垢内部に存在する菌を充分に殺せず、歯垢内の菌が再び時間の経過とともに増殖してしまうというやっかいな問題を本発明に係る口腔内洗浄剤は柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物との併用により解決に至ったのである。
セレニウム及び/またはビタミンEの併用の目的は次のようである。即ち生体反応として炎症が起こっている部位や外的侵襲をうけた部位には活性酸素が発生することで生体防御作用が起こる。ところが患部の炎症が慢性化している場合は発生する活性酸素により正常細胞が傷つけられ最悪の場合は癌化を助長する可能性も危惧される。したがって、生体防御作用を持つ一方で炎症を起こしている患部にはできる限り優しく作用する口腔内消毒剤が望まれている。ところで、従来から知られている抗酸化物は種々ある。これを分類するとミネラル系、ビタミン類、ファイトケミカル(直物化学物質)、CoQ10、α―リポ酸、メラトニンなどになる。本発明ではミネラルであるセレニウムに着目し鋭意研究の結果、本発明に至ったのである。
セレニウムは老化を促進する過酸化物反応の元凶物質である活性酸素や過酸化物を解毒する酵素(グルタミン過酸化酵素)の構成成分であることが解明されている。セレニウムそのものも抗酸化物であるビタミンEの100倍以上の抗酸化作用を持つと言われている。また、セレニウムとビタミンEを共存させることで相乗効果が発生し強力かつ安全性の高い抗酸化効果が確認されており過酸化皮質などの生成をも防止できることで注目を集めている。本発明ではセレニウム及び/またはビタミンEの強力な抗酸化作用を利用する。なお、セレニウムの他の利点として、砒素、カドミウム、水銀等の毒性ある物質と結びつくことで、砒素、カドミウム、水銀等の毒性を弱め排出する所謂デトックス作用もある。
本発明に係る口腔内洗浄剤で使用する柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物としては、例えば、柿渋抽出物である商品名パンシルBA(リリース科学工業株式会社製),グレープフルーツ種子抽出物である商品名Desfan−100(輸入元:ミツバ貿易)が例示でき、これらを混合して配合する。その割合は重量比で柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物を3:7〜7:3であることが好ましい。この混合物を口腔内洗浄剤中に0.05重量%から5重量%の割合で含有させることが好ましい。
柿渋抽出物により消毒できる菌は幅広く、グラム陽性菌,グラム陰性菌,真菌で黴に対してもppmオーダーでのMIC「最小生育阻止濃度」を有する。このメカニズムは主としてフラボノイド類のフェノール効果や脂肪酸の静電気的効果であると考えられている。グレープフルーツ種子抽出物についてはポリリシン、中鎖グリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルと同等の効果があると考えられている。また、グレープフルーツ種子抽出物については一般細菌,真菌,緑膿菌それにう蝕レンサ球菌等の虫歯菌に対し有効であるばかりでなく、口臭の消臭効果もある等、幅広く歯科臨床に対し有効性がある。
また、セレニウム及び/またはビタミンEの含有量としては口腔内洗浄剤中にセレニウムは0.01重量%から0.1重量%の割合で、ビタミンEは0.1重量%から1.0重量%の割合で含有させることが好ましい。なお、セレニウムはセレンとも称され、ミネラルのひとつで、グルタチオンペルオキシダーゼという酵素の活性中心を構成しており、人体にとって重要な栄養素のひとつでもある。
本発明に係る口腔内洗浄剤は、小児の口腔洗浄を容易に違和感なく使用できることを目的として、若干の爽快感や甘味を出すべく工夫されている。これは口腔内洗浄剤として柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物を水に混合させたときは、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物の本来持つ苦み・渋みに成人はともかく小児は耐えられないことを懸念し、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物に甘味料を加えるものである。甘味料としては、ステビア,キシリトール,ソルビトール,オリゴ糖,アセスルファムカリウム,トレハロース,アスパラテーム等が有効である。当然、虫歯の原因のひとつである砂糖は口腔内で分解後、乳酸とし歯のエナメル質の脱灰を起こすため使用に適さない。なお、甘味料の混合割合はその甘味の度合いにより、大きく変化するが口腔内洗浄剤全体に対して0.01〜5重量%の範囲で配合することが好ましい。例えば、砂糖の200倍の甘味の度合いを有するステビアでは口腔内洗浄剤全体に対し0.01重量%から0.1重量%も含有させれば良い。
本発明に係る口腔内洗浄剤に配合される清涼剤は、爽快感を出すためのもので主に種々のハーブ類が利用できるが、特にハッカ,メントール,ミント類が適している。清涼剤は口腔内洗浄剤全体に対して0.05重量%から0.5%重量が適度と言え好ましい。なお、前記の甘味料及び清涼剤そのもの、例えばキシリトール,ステビア,ハーブ,ミント等にもう蝕予防効果があることが実証されている。
本発明に係る口腔内洗浄剤は、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物からなる天然物を組み合わせることによって口腔内に存在するう蝕,歯周病,口臭,舌苔等口腔内環境を著しく悪化させる原因菌を幅広くかつ有効に消毒できることを究明した。同時に、小児の口腔洗浄を容易に違和感なく使用できることを目的として、歯に優しい甘味料及び/または清涼剤を含有させ、更にはセレニウム及び/またはビタミンEとを含むことにより口腔内の炎症を緩和させることが可能な、従来の口腔内洗浄剤とは一線を画した口腔内洗浄剤である。ちなみに、本発明に係る口腔内洗浄剤には前述の成分の効能を害さない範囲で水溶性亜鉛化合物等の各種口臭消臭材や、エタノールやグリセリン等の各種溶媒や色素、保存料等を添加して良い。
なお、本発明に係る口腔内洗浄剤の一部である柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物と、セレニウム及び/またはビタミンEを組み合わせを、従来の歯科用セメントや歯科用印象材等の水溶液側に含有させることで、う蝕,歯周病,口臭,舌苔等口腔内環境を著しく悪化させる原因菌を幅広くかつ有効に消毒するために利用することは容易に考えつくところである。また、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物を、デキストリンの包接作用を利用し粉体化したものにセレニウム及び/またはビタミンEを含有させたものを歯科用のコンポジットレジン等に適量混合させ、抗菌効果を狙うことも容易に思いつく範囲である。
以下に示す実施例に関して後述する試験を行った。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本実施例または比較例で使用するグレープフルーツ種子抽出物及び/または柿渋抽出物としては、グレープフルーツ種子抽出物として商品名「Desfan−100」(輸入元:ミツバ貿易),柿渋抽出物として商品名「パンシルBA」(リリース科学工業株式会社製)を用い、表1に示す配合にて口腔内洗浄剤を作製した。
<実施例1>
スペアーミント0.3重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 2:8の混合物0.5重量%とセレニウムを0.05重量%とを蒸留水99.15重量%に混合させた。
スペアーミント0.3重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 2:8の混合物0.5重量%とセレニウムを0.05重量%とを蒸留水99.15重量%に混合させた。
<実施例2>
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 2:8の混合物3重量%とセレニウムを0.05重量%とビタミンEを0.5重量とを蒸留水96.38重量%に混合させた。
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 2:8の混合物3重量%とセレニウムを0.05重量%とビタミンEを0.5重量とを蒸留水96.38重量%に混合させた。
<実施例3>
ステビア0.02重量%とスペアーミント0.1重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物0.1重量%とセレニウムを0.07重量%とを蒸留水99.71重量%に混合させた。
ステビア0.02重量%とスペアーミント0.1重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物0.1重量%とセレニウムを0.07重量%とを蒸留水99.71重量%に混合させた。
<実施例4>
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物0.5重量%とセレニウムを0.03重量%とを蒸留水99.40重量%に混合させた。
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物0.5重量%とセレニウムを0.03重量%とを蒸留水99.40重量%に混合させた。
<実施例5>
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物3重量%とセレニウム0.08重量%とビタミンEを0.08重量%とを蒸留水96.77重量%に混合させた。
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=4:6の混合物3重量%とセレニウム0.08重量%とビタミンEを0.08重量%とを蒸留水96.77重量%に混合させた。
<実施例6>
ステビア0.02重量%とスペアーミント0.1重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物0.1重量%とセレニウム0.07重量%とを蒸留水99.71重量%に混合させた。
ステビア0.02重量%とスペアーミント0.1重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物0.1重量%とセレニウム0.07重量%とを蒸留水99.71重量%に混合させた。
<実施例7>
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物0.5重量%とセレニウム0.03重量%とを蒸留水99.4重量%に混合させた。
ステビア0.07重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物0.5重量%とセレニウム0.03重量%とを蒸留水99.4重量%に混合させた。
<実施例8>
スペアーミント0.3重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物を3重量%とセレニウム0.08重量%とビタミンE0.08重量%とを蒸留水96.54重量%に混合させた。
スペアーミント0.3重量%と柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物=6:4の混合物を3重量%とセレニウム0.08重量%とビタミンE0.08重量%とを蒸留水96.54重量%に混合させた。
<比較例1>
滅菌済みの蒸留水を比較例1として用いた。
<比較例2>
ステビア0.3重量%とスペアーミント0.1重量%を滅菌済み蒸留水99.9重量%に混合させたものを比較例2とした。
滅菌済みの蒸留水を比較例1として用いた。
<比較例2>
ステビア0.3重量%とスペアーミント0.1重量%を滅菌済み蒸留水99.9重量%に混合させたものを比較例2とした。
<比較例3>
柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 4:6の混合物0.5重量%とを蒸留水99.5重量%に混合させたものを比較例3とした。
柿渋抽出物:グレープフルーツ種子抽出物= 4:6の混合物0.5重量%とを蒸留水99.5重量%に混合させたものを比較例3とした。
<消毒能力>
各実施例及び比較例2,3に於ける消毒能力の評価を行った。
各実施例及び比較例2,3に於ける消毒能力の評価を行った。
S.MutansATCC25175株及びS.SobrinusATCC33475株のグリセロールストック100μLをそれぞれ約20mLのBHI液体培地に植菌し、37℃にて一晩静置培養した。この前培養液から約2×107cells/mLのS.MutansATCC25175懸濁液及びS.SobrinusATCC33475懸濁液を調整し、100μLをMSB寒天培地に塗抹した。懸濁液を塗抹した培地上に直径8mmの濾紙を2枚のせ、コントロール(比較例1)及び実施例1のセットにそれぞれ50μLずつ滴下を実施した。次にコントロール(比較例1)及び実施例2のセットにも同様に50μLずつ滴下と順次、コントロール(比較例1)及び実施例8のセット及び比較例2,3のセットまで同様に50μLずつ滴下を実施した。
各セットを37℃にて2日間培養し、形成された阻止円の大きさから各実施例・比較例の抗菌性を評価し、結果を表1に纏めて示す。なお、本配合例はS.MutansATCC25175株及びS.SobrinusATCC33475株に対し、阻止円の大きさから同様な抗菌効果の傾向を示したので下記のように評価を行った。
A・・・阻止円が大きく、大いに消毒能力あり。
B・・・阻止円が確認され消毒能力あり。
C・・・阻止円が殆どなく、消毒能力が期待できない。
結果を表1に示す。
B・・・阻止円が確認され消毒能力あり。
C・・・阻止円が殆どなく、消毒能力が期待できない。
結果を表1に示す。
<味覚試験>
次に、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物の苦み・渋みに対しての違和感、特に[苦みと渋みを感じる度合い]の試験を実施した。
次に、柿渋抽出物及びグレープフルーツ種子抽出物の苦み・渋みに対しての違和感、特に[苦みと渋みを感じる度合い]の試験を実施した。
試験者として、20代女性1名,30代男女各1名,40代男性1名,50代男性1名,計4名を無作為に選定し、実施例1〜実施例8及び比較例1〜3の口腔内洗浄剤を順序不定にて口に含み違和感を調査後、蒸留水で口腔洗浄し各実施例の口腔内洗浄剤の苦み・渋みに対しての違和感を調査し結果を表1に示した。
なお、苦み・渋みに対しての違和感の判定は、各試験者に対し下記の得点を各実施例毎に与え各実施例に対する得点を各試験者に選択させた。
なお、苦み・渋みに対しての違和感の判定は、各試験者に対し下記の得点を各実施例毎に与え各実施例に対する得点を各試験者に選択させた。
苦み・渋みに対しての違和感なし。・・・0点
苦み・渋みに対しての違和感多少あり。・・・1点
苦み・渋みに対しての違和感多い。・・・3点
そして、各試験者が各実施例及び比較例に与えた総合点が、0〜2点の場合はA,3〜7点の場合はB,8〜12点の場合はCとして味覚試験を評価した。
苦み・渋みに対しての違和感多少あり。・・・1点
苦み・渋みに対しての違和感多い。・・・3点
そして、各試験者が各実施例及び比較例に与えた総合点が、0〜2点の場合はA,3〜7点の場合はB,8〜12点の場合はCとして味覚試験を評価した。
<炎症緩和効果>
炎症緩和効果の確認としては、生体が炎症を起こす際に発生する過酸化水素の発生を如何に除去できるかを目安とすることで、下記の方法で効果を測定した。
炎症緩和効果の確認としては、生体が炎症を起こす際に発生する過酸化水素の発生を如何に除去できるかを目安とすることで、下記の方法で効果を測定した。
1.5mLサンプル等が入るセフティシールチューブを用意し、そこへ100mMの過酸化水素水0.1mLと、実施例1〜実施例8及び比較例1〜3の口腔内洗浄剤を0.2mLを入れ、37℃にて48時間放置した。その後1000倍に希釈し、そこから0.15mL取り、これに混合液(TDPO(0.2%)/ピレン(0.02%)を含むアセトニトリル液)を0.05mL添加したものを測定器(商品名 ルミネセンサー;ATTO社製)に40秒間装着して発光量を測定した。なお、当該コントロールとしては比較例1の発光量を用い、下記の式1に代入して過酸化水素の除去率を算出した。
<式1>
(1−(サンプルの発光量)/(比較例1の発光量))×100
(1−(サンプルの発光量)/(比較例1の発光量))×100
Claims (1)
- 柿渋抽出物とグレープフルーツ種子抽出物と、セレニウム及び/またはビタミンEと、清涼剤及び/または甘味料とを含む水溶液から成ることを特徴とする口腔内洗浄剤。
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JP2007015748A JP2008179580A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 口腔内洗浄剤 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022539627A (ja) * | 2020-05-29 | 2022-09-13 | ケーティー アンド ジー コーポレイション | 機能性物質がコーティングされた喫煙物品用チップペーパーおよびこのチップペーパーのコーティング方法 |
-
2007
- 2007-01-26 JP JP2007015748A patent/JP2008179580A/ja active Pending
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