JP2008175790A - 使用済みフィルタの解体方法およびその装置 - Google Patents

使用済みフィルタの解体方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008175790A
JP2008175790A JP2007011967A JP2007011967A JP2008175790A JP 2008175790 A JP2008175790 A JP 2008175790A JP 2007011967 A JP2007011967 A JP 2007011967A JP 2007011967 A JP2007011967 A JP 2007011967A JP 2008175790 A JP2008175790 A JP 2008175790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
cutting
frame
cut
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007011967A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4825143B2 (ja
Inventor
Yoshio Iwase
義雄 岩勢
Seihachiro Baba
誠八郎 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Global Nuclear Fuel Japan Co Ltd
Original Assignee
Global Nuclear Fuel Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Global Nuclear Fuel Japan Co Ltd filed Critical Global Nuclear Fuel Japan Co Ltd
Priority to JP2007011967A priority Critical patent/JP4825143B2/ja
Publication of JP2008175790A publication Critical patent/JP2008175790A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4825143B2 publication Critical patent/JP4825143B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

【課題】 使用済みフィルタの処理作業の効率を図るとともに、切断時に発生する汚染された物質の拡散を低減することにある。また、切断後のアルミニウムとろ紙との分離を容易にし、かつ切屑中への二酸化ウランの混在量を低減する。
【解決手段】 使用済みHEPAフィルタ1を、上流側を下にして振動させることにより除塵した後、拘束手段11によって拘束する。次いで、両頭丸鋸盤12の丸鋸刃30,30によって木枠3の枠材3cの両端部を切断し、拘束手段11を回動軸25の周りを水平方向に180°回動させる。木枠3の枠材3aの両端部を丸鋸刃30,30によって切断する。拘束手段11を回動軸25の周りを水平方向に90°回動させて矢印C方向へ移動させる。枠材3aの切断部位に、丸鋸刃30の刃厚よりも薄い刃厚の帯鋸盤13の帯鋸刃35を挿入し、フィルタメディア2のろ紙を切断する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原子力施設やクリーンルーム等で使用されるHEPAフィルタまたはこれと同等の構造を有するフィルタを、使用済みになった後に、枠体を切断しフィルタメディアを分離する使用済みフィルタの解体方法およびその装置に関するものである。
従来この種のフィルタの解体は、先ず使用済みフィルタを置き台にクランプし、一対のカッターによって木枠の左右の内縁に沿って切断することにより、左右の木枠と中央部のフィルタメディアとに3分割し、しかる後、フィルタメディアの上端をフィルタの高さよりも上方に配置したフィルタメディア巻取り機構によって巻き取ることにより、フィルタメディアの隙間に挿入されていたアルミニウム箔製のセパレータを重力により脱落させて分離していた。したがって、巻き取られたフィルタメディアはろ紙だけとなり、アルミニウムを含まない状態で集積させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−35732号公報(段落「0012」および「0013」、図1)
上述した従来の使用済みフィルタの解体方法においては、剛性が全く異なる木枠とフィルタメディアとを同じカッターで切断しているために、一方の材料の切断に無理が生じ、円滑な切断が行えないという問題がある。すなわち、木枠の切断に適した鋸歯を用いると木枠については確実に切断することができるが、フィルタメディアの切断が円滑に行われず切り口が滑らかに形成されないために、セパレータがろ紙に引っ掛かりろ紙から円滑に分離されないといったおそれがある。一方、フィルタメディアの切断に適した鋸歯を用いると、木枠の切断速度が遅くなり生産性が低下してしまう。また、解体する使用済みフィルタが原子力施設で使用されたフィルタである場合、木枠とフィルタメディアとを同時に同じ場所で切断する方法であるため、回収された切屑と切断解体時に生じる微量の二酸化ウランとが分離されてない状態になっており、回収された切屑の全てを最大濃縮度の二酸化ウランと同等とみなして管理する必要がある。したがって、大量の使用済みHEPAフィルタを解体処理する場合には、短時間のうちに管理容器が切屑によって収納しきれなくなるという問題があるばかりではなく、装置内に滞留する二酸化ウラン量を掌握するのにも都合が悪く、装置の清掃頻度が多くなり、全体の作業効率は著しく低下するという問題もある。また、フィルタメディアを木枠と同じカッターで切断する方法であるため、アルミニウムおよびろ紙から切屑が発生し、これが木屑に混在し、木屑にアルミニウムおよびろ紙が混在したままの放射性固体廃棄物が発生する。これらの分離は容易ではなく、混在した切屑の発生量によっては、アルミニウムが混在している放射性固体廃棄物の受入れが制限されてしまうという問題もある。また、汚染されたフィルタメディア面を鉛直方向とした状態で切断するため、切断時に汚染された物質が拡散するおそれがある。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、使用済みフィルタの処理作業の効率を図るとともに、切断時に発生する汚染された物質の拡散を低減することにある。また、切断後のアルミニウムとろ紙との分離を容易にし、かつ切屑中への二酸化ウランの混在量を低減することにある。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、九十九折りに折り畳まれた長尺のろ紙と折り畳まれたろ紙間に挿入されたセパレータとからなるフィルタメディアと、このフィルタメディアを包囲する枠体とによって構成された使用済みフィルタの解体方法であって、使用済みフィルタを振動することにより除塵し、第1の切断手段によって枠体の両端付近部のみを接着層に接触しない位置で切断した後、枠体からろ紙を分離するために第2の切断手段によって前記枠体を切断した部位からろ紙を切断するものである。
請求項2に係る発明は、九十九折りに折り畳まれた長尺のろ紙と折り畳まれたろ紙間に挿入されたセパレータとからなるフィルタメディアと、このフィルタメディアを包囲する枠体とによって構成された使用済みフィルタの解体装置であって、前記枠体の両端付近部のみを切断する第1の切断手段と、前記枠体を切断した部位から挿入し前記枠体から前記フィルタメディアを分離するためにフィルタメディアを切断する第2の切断手段とを備え、前記第2の切断手段の刃厚を前記切溝の刃厚よりも小さくしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、使用済みフィルタを切断時に拘束するための拘束手段を設け、この拘束手段を、前記枠体の上下端を挟持する上板および底板と、前記上板の両側部に設けられ前記枠体の両側部を挟持する複数対の挟持治具とによって構成し、これら複数対の挟持治具は、前記第2の切断手段の切断動作に同期して順次退避するものである。
請求項4に係る発明は、請求項2に係る発明において、使用済みフィルタを切断時に拘束するために前記枠体の全面を拘束する拘束手段を設け、この拘束手段を、底板と、この底板に連結された左右の側板と、前記底板に立設された背面板と、この背面板に枢着された上板と、この上板に折曲形成された前板とによって構成し、前記底板と前記左右の側板との間および前記上板と前記左右の側板との間に、前記第2の切断手段の切断動作時に第2の切断手段が非接触状態となる隙間を設けたものである。
本発明によれば、枠体の切断を短時間で行うことができるとともに、フィルタメディアの切り口が滑らかに形成されるため、アルミニウム箔製セパレータとろ紙とを分離する際に、セパレータとろ紙との間に引っ掛かりが発生しないから分離を円滑に行うことができる。また、使用済みフィルタが原子力で使用されたフィルタである場合、枠体を切断する際に発生する切屑を二酸化ウランをほとんど含まない可燃性放射性廃棄物として取り扱うことができるから、使用済みフィルタの処理作業の効率を向上させることができる。また、切断する以前に予め除塵するため、切断時において汚染された物質の拡散を低減することができる。また、枠体を第1の切断手段で切断した後、切屑を発生させない第2の切断手段によってフィルタメディアを切断するようにしたため、木屑とアルミニウムおよびろ紙が混在したままの切屑を生じることがなくなるため、放射性固体廃棄物の受入れ制限を回避することができ、将来六ヶ所村などの国内での最終処分も可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る使用済みフィルタの解体装置において、第1の実施の形態の拘束手段を用いて木枠の切断作業をしている状態を示す外観斜視図、図2は同じくフィルタメディアの切断作業をしている状態を示す外観斜視図、図3は同じく拘束手段の平面図、図4は図3におけるIV-IV 線断面図であって、帯鋸盤の帯鋸刃の移動端限を示し、図5は図3におけるV矢視図である。
図1で符号1で示すHEPA (High Efficiency Particulate Airfilter;以下、フィルタという)フィルタは、ガラス繊維を含む長尺状に形成され九十九折りに折り畳まれたろ紙とろ紙間に挿入されたアルミニウム箔製のセパレータとからなるフィルタメディア2と、このフィルタメディア2を囲む枠体としての木枠3とによって形成されている。木枠3は4枚の枠材3aないし3dが複数の木ねじ4で固定されることによって枠状に形成されており、この木枠3内の枠材3bと枠材3dにフィルタメディア2がシール用埋め込み樹脂5によって固定され枠材3aと枠材3シートにろ紙の紙端が貼り付けられている。このフィルタ1は、図示を省略した装置内において、空気流の流れに対して上流側にフィルタメディア2の一方の面2Aが対向し、下流側にフィルタメディアの他方の面2Bが対向するようにして取り付けられている。
全体を符号10で示す使用済みフィルタの解体装置は、使用済みフィルタ1を拘束して固定する拘束手段11と、木枠3を切断するための第1の切断手段としての両頭丸鋸盤12と、フィルタメディア2を木枠3から分離するためにフィルタメディア2を切断する第2の切断手段としての一対の帯鋸盤13,13とによって構成されている。
拘束手段11は、前記木枠3の枠材3a,3cの上下端を挟持する上板14および底板15と、底板15の背面側に一体的に立設された背面板16と、底板15と連結部材17,17を介して連結された左右の側板18,19と、底板15の前面側に起伏自在に枢着された前面板20と、上板14に設けられた三対の挟持治具21とによって構成されている。上板14の両側部と左右の側板18,19との間および底板15と左右の側板18,19との間には、図2および図3に示すように、一対の帯鋸盤13,13の各帯鋸刃35,35が非接触状態で通過できる隙間14a,15aが矢印C−D方向に延在するように設けられている。図3に示すように、連結部材17には両頭丸鋸盤12の後述する一対の丸鋸刃30,30が下降した際に干渉しないような溝17a,17aが設けられている。
挟持治具21はロータリアクチュエータ22を介してアーム23が上板14の側部に取り付けられており、ロータリアクチュエータ22の作動によって、アーム23が上方の退避位置と下方の拘束位置との間を移動自在に支持されている。24は上板昇降用のアクチュエータであって、進退自在なロッド24aの先端に上板14が取り付けられており、ロッド24aが前進することにより上板14が下降し、ロッド24aが後退することにより上板14が上昇する。また、この拘束手段11は、回転軸25を中心として水平方向に回動自在に支持されているとともに、図2に示すように、リニアガイド26によって、矢印A−Bと直交する矢印C−D方向に移動自在に支持されている。
両頭丸鋸盤12は両端に一対の丸鋸刃30,30が回転自在に支持されており、これら丸鋸刃30,30にはあさりが設けられ、このあさりを含んだ刃厚が5mmに形成され、この両頭丸鋸盤12の定格出力は1.5KWと比較的高いものが使用されている。
両頭丸鋸盤12はスタンド32に垂直リニアガイド31を介して昇降自在に支持されており、丸鋸盤昇降用電動モータ33を駆動源として昇降チェーン34を介して昇降するように構成されている。ここで、動力伝達手段としてボールねじを使用せずに昇降チェーン34としたのは、切削時に発生する木屑や装置のフード内を浮遊する微細な二酸化ウランが、長年にわたって動力伝達手段にもたらす影響を配慮したからである。
一対の帯鋸盤13,13は、図2に示すようにリニアガイド26の矢印C−D方向の略中央部に対応する位置に、図3に示すように帯鋸刃35が水平面に対して略60°±15°に傾斜するように固定されており、一対の帯鋸刃35,35間の間隔は、一対の丸鋸刃30,30間の間隔と同じ長さに設定されている。すなわち、帯鋸刃35,35間の間隔は、この帯鋸刃35,35によってフィルタメディア2を切断するときに、誤ってシール用埋め込み樹脂5に干渉しないように、シール用埋め込み樹脂5の表面位置が、拘束手段11による拘束時におけるばらつきを考慮して設定されている。この帯鋸刃35は、刃厚が1mmで刃高が10mmのカミソリ状に形成されており、この帯鋸刃35の鋸引き速度は、最大で26m/min.で、帯鋸盤13の定格出力を、上述した丸鋸盤12の定格出力よりも低い0.2KWとしている。
次に、このような構成の使用済みフィルタの解体装置による解体動作を説明する。先ず、使用済みフィルタを図示を省略した装置のフード内に入れ、梱包のポリエチレン袋から使用済みフィルタを取り出す。次に、使用済みフィルタ本体の上流側の面2Aを下側にして 図示を省略した振動式二酸化ウラン分離機に取り付ける。この振動式二酸化ウラン分離機の型式は偏芯式で、定格出力が0.25KW、加速度が約11G、振幅が約9mmとし、使用済みフィルタがXYZ軸方法に動けるように、下部のホッパと共にばねの上に載せ浮遊状態にした。
このように、使用済みフィルタ1の切断解体を始める前処理として、使用済みフィルタ1の汚れた上流側の面2Aを下向きに置き、強力な振動を与えて二酸化ウランを振るい落とすことにより、二酸化ウランは拡散浮遊することなく下部のホッパを経由し容器に収容することができる。このため、後述する切断解体中に生じる切屑と二酸化ウランとが混在する機会をあらかじめ低減しておくことができる。
次に、拘束手段11の前板20を、二点鎖線で示すように水平となるように倒伏させ、振動除塵済みのフィルタ1を拘束手段11の両側板18,19間に、フィルタメディア2のろ紙の折り目が挿入(矢印A−B)方向と直交するようにして挿入し、枠板3cが背面板16に当接するまで押し込み、前板20を実線で示すように起こす。この状態で、フィルタ1の図1での矢印A−B方向への移動が前板20と背面板16とによって拘束され、フィルタ1の図1での矢印C−D方向への移動が左右の側板18,19によって拘束される。
次いで、上板昇降用のアクチュエータ24のロッド24aを前進させることにより、上板14を下降させ、この上板14を木枠3の枠材3a,3cの上端に当接させて、フィルタ1の上下方向への移動を、上板14と底板15とで挟持することにより拘束する。三対の挟持治具21のロータリアクチュエータ22を作動させてアーム23を下降させ、三対のアーム23によって左右の枠材3b,3dを挟持し、第2の切断時に枠材3b,3dが矢印C−D方向に引きずられないように、また切断後に矢印A−B方向へ倒れないように拘束する。
フィルタ1を拘束手段11によって拘束した状態で、枠材3dと枠材3aおよび枠材3cとを固定している木ねじ4を取り外し、拘束手段11を回動軸25の周りに水平方向に180°回動させ、枠材3bと枠材3aおよび枠材3cとを固定している木ねじ4を取り外し、取り外した16本の木ねじ4を不燃廃棄物として専用容器に回収する。
次に、両頭丸鋸盤12を作動させ、丸鋸刃30を回転させた状態で、丸鋸盤昇降用電動モータ33を作動させ、リニアガイド31を1ストロークだけ下降させることにより、一対の丸鋸刃30,30によって枠材3cの両端部を切断する。枠材3cの両端部を切断したら、両頭丸鋸盤12の作動を一旦停止し、拘束手段11を、回転軸25を中心として水平方向に180°回動させ、再び両頭丸鋸盤12の丸鋸刃30によって枠材3aの両端部を切断する。
このように、木枠3を水平方向に180°回動させ、木枠3を切断するときに発生する切屑を、一対の丸鋸刃30,30の周囲でのみ発生するように発生場所を特定し、かつ木枠3を切断する際にフィルタメディア2を切断することがないから、木枠3の切屑を二酸化ウランをほとんど含まない可燃性放射性廃棄物として取り扱うことができる。したがって、二酸化ウランの管理容器が切屑によって短時間で収納しきれなくなることがない。このため、二酸化ウランの回収作業を経済的に行えるとともに、装置内に滞留する二酸化ウラン量を掌握する作業も容易となり、装置を清掃する頻度も少なくすることができる。丸鋸刃30によって木枠3を切断するときに、切屑に対してフィルタメディア2の混在が最小限となるように、かつ木枠の切り残しが発生しないようにするため、切断深さを木枠3の厚みよりもわずかに大きく設定するように調整する。したがって、後工程での帯鋸刃35が木枠の切り残しによる破損を防止することができる。両頭丸鋸盤12は定格出力が大きいものを使用しているため、この木枠3の切断作業を短時間で行うことができる。
次いで、拘束手段11を、図2に示すように、回動軸25の周りを水平方向に90°回動させ、リニアガイド26を介して矢印C方向に移動させる。移動中に一対の帯鋸盤13,13の帯鋸刃35,35が、丸鋸刃30によって切断された枠材3aの切断部位37,37に挿入され、この帯鋸刃35,35によってフィルタメディア2が切断され木枠3から分離される。このとき、三対の挟持手段21のロータリアクチュエータ22が順次作動し、アーム23が順次退避位置に移動するので、帯鋸刃35はアーム23に干渉されることなくフィルタメディア2の切断が行われる。また、上板14の両側部と左右の側板18,19との間および底板15と左右の側板18,19との間に、一対の帯鋸盤13,13の各帯鋸刃35,35が非接触状態で通過できる隙間14a,15aが設けられているから、帯鋸刃35,35が上板14と底板15に干渉されるようなことがないとともに、図4に示すように、帯鋸刃35,35が移動端限において連結部材17に干渉されるようなこともない。
上述したように、一対の帯鋸刃35,35間の間隔は、一対の丸鋸刃30,30間の間隔と同じ間隔に設定され、かつ帯鋸刃35の刃厚が、丸鋸刃30によって切断された枠材3a,3cの切断部位37の幅5mmよりも小さい1mmに形成されているため、帯鋸刃35は木枠3に干渉されることがないから、帯鋸刃35が破損するようなことがない。また、帯鋸刃35は、刃厚が1mmで刃高が10mmのカミソリ状に形成されているので、フィルタメディア2からの切屑がほとんど発生しないため、木屑とアルミニウムおよびろ紙が混在したままの放射性固体廃棄物を生じることがない。また、フィルタメディア2の切り口が滑らかに形成されるため、アルミニウム箔製セパレータとろ紙とを分離する際に、セパレータとろ紙との間に引っ掛かりが発生しないから分離が円滑に行われる。また、フィルタ1の汚れた上流面2Aを下側に向けて切断作業をするため、汚染された物質の拡散を防止することができる。
また、三対の挟持治具21によるフィルタ1の拘束が、木枠3を切断する作業の開始からフィルタメディア2を切断する作業が完了するまでの間保持されているため、一連の作業中に木枠3の位置、すなわち丸鋸刃30によって切断された枠材3a,3cの切断部位37の位置がずれるようなことがない。このため、帯鋸盤13の薄肉状に形成した帯鋸刃35が、切断部位37以外の部位に当たることがないから帯鋸刃35の損傷を防止できる。
図6は本発明に係る使用済みフィルタの解体装置において、拘束手段の第2の実施の形態を用いて切断作業をしている状態を示す外観斜視図である。
同図において、符号50で示す拘束手段は、底板51と、この底板51と連結部材52を介して連結された左右の側板53,54と、底板51の背面側に一体に立設された背面板55と、この背面板55の上端縁に蝶番を介して開閉自在に枢着された上板56と、この上板56の前端に直角に折曲形成された前板57とによって構成されている。
底板51の両側端と左右の側板53,54との間および上板56の両側端と左右の側板53,54との間には、上述した帯鋸刃35による切断動作時にこの帯鋸刃35がこれら部材と非接触状態で通過できる隙間58が矢印C−D方向に延在するように設けられている。左右の側板53,54の上端および上板56には、複数の押圧手段59が設けられており、これらの押圧手段59を時計方向に回転操作することにより、拘束手段50に収納されたフィルタ1の4枚の枠材のX、Y、Z方向への移動を規制する。
前板57の上端には、2つの固定ジョイント60,60が設けられており、これら固定ジョイント60,60を時計方向に回転操作することにより、前板57の下端から固定ジョイント60,60の下端部に形成したねじ部が突出し、底板51のねじ穴61,61に螺合し上板56を閉じる。この拘束手段50は、上述した第1の拘束手段11と同様に、回転軸62を中心として水平方向に回動させることが可能であるとともに、図示を省略したリアガイドによって矢印C−D方向へ移動可能に支持されている。
このような構成において、拘束手段50内にフィルタ1を収納するには、固定ジョイント60,60を反時計方向に回転操作して下端部のねじ部と底板51のねじ孔61との螺合を解除し、上板56を回動させて開く。フィルタ1を、フィルタメディア2のろ紙の折り目が搬入方向(矢印A−B方向)と直交するようにして、拘束手段50の前板57が開放された開口から拘束手段50内に搬入し、フィルタ1の前端を背面板55に当接させる。
次いで、上板56を回動させてこの上板56によってフィルタ1の上端を閉じ、前板57によってフィルタ1の後端を覆い、固定ジョイント60を時計方向に回転操作することにより、固定ジョイント60の下端のねじ部を底板51のねじ穴61,61に螺合させ上板56と前板57を閉じる。同時に、押圧手段59を時計方向に回転操作することにより、拘束手段50に収納されたフィルタ1の4枚の枠材のX、Y、Z方向への移動を規制する。
この状態で、上述した第1の実施の形態と同様に、両頭丸鋸盤12の丸鋸刃30,30によって、木枠3の枠材3cの両端部を切断し、しかる後拘束手段50を回動軸62を中心として水平方向に180°回動させて、丸鋸刃30,30によって、枠材3aの両端部を切断する。そして、回動軸62を中心として拘束手段50を90°回動させ、矢印C方向に移動させながら、枠材3aの切断部位から帯鋸盤13の帯鋸刃35を挿入し、フィルタメディア2が切断され木枠3から分離される。このとき、底板51の両側端と左右の側板53,54との間および上板56の両側端と左右の側板53,54との間には、帯鋸刃35による切断動作時にこの帯鋸刃35がこれら部材と非接触状態で通過できる隙間58が設けられているから、帯鋸刃35が上板56と底板51とに干渉するようなことがない。この第2の実施の形態の拘束手段50においては、両側板53,54にフィルタ1の4枚の枠材のX、Y、Z方向への移動を規制する押圧手段59を設けたことにより、上述した第1の実施の形態のように挟持治具21のアーム23を退避させる制御が不要になる。
なお、本実施の形態においては、帯鋸刃35の刃角を被切断部材であるろ紙面に対して60±15°に傾けて切断するようにしたが、帯鋸刃35の鋸引き速度や切り進む速度を変えることにより、30±15°〜60±15°の範囲に傾けて切断するようにしてもよい。
本発明に係る使用済みフィルタの解体装置において、拘束手段の第1の実施例を用いて木枠の切断作業をしている状態を示す外観斜視図である。 本発明に係る使用済みフィルタの解体装置において、拘束手段の第1の実施例を用いてフィルタメディアの切断作業をしている状態を示す外観斜視図である。 本発明に係る使用済みフィルタの解体装置における拘束手段の平面図である。 図3におけるIV-IV 線断面図であって、帯鋸盤の帯鋸刃の移動端限を示す。 図3におけるV矢視図である。 本発明に係る使用済みフィルタの解体装置において、拘束手段の第2の実施の形態を用いて切断作業をしている状態を示す外観斜視図である。
符号の説明
1…HEPAフィルタ、2…フィルタメディア、3…木枠、3aないし3d…枠材、4…木ねじ、5…シール用埋め込み樹脂、10…使用済みフィルタの解体装置、11,50…拘束手段、12…両頭丸鋸盤、13…帯鋸盤、14,56…上板、15,51…底板、16,55…背面板、17,52…連結部材、18,19,53,54…側板、20,57…前板、21…挟持治具、22…ロータリアクチュエータ、23…アーム、24…上板昇降用のアクチュエータ、25,62…回動軸、26…リニアガイド、30…丸鋸刃、35…帯鋸刃、37…切断部位、58…隙間、59…押圧手段、60…固定ジョイント。

Claims (4)

  1. 九十九折りに折り畳まれた長尺のろ紙と折り畳まれたろ紙間に挿入されたセパレータとからなるフィルタメディアと、このフィルタメディアを包囲する枠体とによって構成された使用済みフィルタの解体方法であって、使用済みフィルタを振動することにより除塵し、第1の切断手段によって枠体の両端付近部のみを接着層に接触しない位置で切断した後、枠体からろ紙を分離するために第2の切断手段によって前記枠体を切断した部位からろ紙を切断することを特徴とする使用済みフィルタの解体方法。
  2. 九十九折りに折り畳まれた長尺のろ紙と折り畳まれたろ紙間に挿入されたセパレータとからなるフィルタメディアと、このフィルタメディアを包囲する枠体とによって構成された使用済みフィルタの解体装置であって、前記枠体の両端付近部のみを切断する第1の切断手段と、前記枠体を切断した部位から挿入し前記枠体から前記ろ紙を分離するためにろ紙を切断する第2の切断手段とを備え、前記第2の切断手段の刃厚を前記切溝の刃厚よりも小さくしたことを特徴とする使用済みフィルタの解体装置。
  3. 請求項2記載の使用済みフィルタの解体装置において、使用済みフィルタを切断時に拘束するための拘束手段を設け、この拘束手段を、前記枠体の上下端を挟持する上板および底板と、前記上板の両側部に設けられ前記枠体の両側部を挟持する複数対の挟持治具とによって構成し、これら複数対の挟持治具は、前記第2の切断手段の切断動作に同期して順次退避することを特徴とする使用済みフィルタの解体装置。
  4. 請求項2記載の使用済みフィルタの解体装置において、使用済みフィルタを切断時に拘束するために前記枠体の全面を拘束する拘束手段を設け、この拘束手段を、底板と、この底板に連結された左右の側板と、前記底板に立設された背面板と、この背面板に枢着された上板と、この上板に折曲形成された前板とによって構成し、前記底板と前記左右の側板との間および前記上板と前記左右の側板との間に、前記第2の切断手段の切断動作時に第2の切断手段が非接触状態となる隙間を設けたことを特徴とする使用済みフィルタの解体装置。
JP2007011967A 2007-01-22 2007-01-22 使用済みフィルタの解体装置 Expired - Fee Related JP4825143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007011967A JP4825143B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 使用済みフィルタの解体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007011967A JP4825143B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 使用済みフィルタの解体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008175790A true JP2008175790A (ja) 2008-07-31
JP4825143B2 JP4825143B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=39702910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007011967A Expired - Fee Related JP4825143B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 使用済みフィルタの解体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4825143B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108288511A (zh) * 2017-06-19 2018-07-17 中国工程物理研究院材料研究所 放射性废过滤器的前处理方法及前处理装置
KR20220105375A (ko) * 2021-01-20 2022-07-27 한전케이피에스 주식회사 폐필터 여재 분리장치

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56122999A (en) * 1980-03-03 1981-09-26 Doryokuro Kakunenryo Method of pretreating radioactive hepa filter by reducing capacity
JPS57196400A (en) * 1981-05-27 1982-12-02 Nippon Electric Co Bus controlling apparatus
JPS58169099A (ja) * 1982-03-31 1983-10-05 株式会社新潟鐵工所 使用済み枠型フイルタの濾材分離方法
JPH0382998A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの処理方法及び処理装置
JPH0394199A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの処理方法及び処理装置
JPH0394200A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの木枠処理装置
JP2002035732A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Shinryo Corp 使用済フィルタのアルミセパレータを分離する装置及び方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56122999A (en) * 1980-03-03 1981-09-26 Doryokuro Kakunenryo Method of pretreating radioactive hepa filter by reducing capacity
JPS57196400A (en) * 1981-05-27 1982-12-02 Nippon Electric Co Bus controlling apparatus
JPS58169099A (ja) * 1982-03-31 1983-10-05 株式会社新潟鐵工所 使用済み枠型フイルタの濾材分離方法
JPH0382998A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの処理方法及び処理装置
JPH0394199A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの処理方法及び処理装置
JPH0394200A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Ngk Insulators Ltd 使用済み木枠フィルタの木枠処理装置
JP2002035732A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Shinryo Corp 使用済フィルタのアルミセパレータを分離する装置及び方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108288511A (zh) * 2017-06-19 2018-07-17 中国工程物理研究院材料研究所 放射性废过滤器的前处理方法及前处理装置
KR20220105375A (ko) * 2021-01-20 2022-07-27 한전케이피에스 주식회사 폐필터 여재 분리장치
KR102501511B1 (ko) * 2021-01-20 2023-02-21 한전케이피에스 주식회사 폐필터 여재 분리장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP4825143B2 (ja) 2011-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN205325873U (zh) 无尘降噪锯床
JP2013043248A (ja) 絶縁スペーサの溝加工装置及びその溝加工方法
JP4825143B2 (ja) 使用済みフィルタの解体装置
JP5100257B2 (ja) 裁断機およびそのダスト除去方法
CN203510344U (zh) 自带吸尘装置的木工台锯
RU2485029C2 (ru) Способ и устройство для разрушающего вскрытия сигаретных пачек
CN215787579U (zh) 一种大功率激光切割工作台
KR20160061667A (ko) 절단장치
KR102252002B1 (ko) 드럼커버 원형 컷팅기
CN107139269A (zh) 一种带有固定装置和除尘功能的木材切割机
CN205219223U (zh) 一种辊平线切边装置及其切刀刀刃结构
JPH029735A (ja) 板ガラス間に介在する中間膜端部の切断除去方法ならびにその装置
JPH11300701A (ja) 板材の切断装置
JP3400978B2 (ja) 使用済フィルタのアルミセパレータを分離する装置及び方法
CN213857332U (zh) 一种可调节切割装置
JP6987672B2 (ja) セパレータシート切断装置
CN215152285U (zh) 一种包装纸的切割设备
CN214922372U (zh) 一种模具锯切加工用支架
CN220533237U (zh) 一种激光切割机的除尘结构
CN217620776U (zh) 一种多层复合型隔音棉分切机
JP5437457B1 (ja) 絶縁スペーサの面取り方法
CN210548562U (zh) 一种板材加工用切割装置
CN214561432U (zh) 一种切纸机
CN220028846U (zh) 一种切割设备
JP3185311U (ja) アルミスラブ加工システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110906

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4825143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees