JP2008175238A - ナット回転型ボールスクリューの潤滑構造 - Google Patents

Abstract

【課題】経路及び区域を短縮するボールが戻し通路に潤滑され、かつ潤滑油脂の充填サイクルを長くするナット回転型ボールスクリューの潤滑構造を提供する。
【解決手段】スクリューと、スクリューのねじと噛合わせるナットと、ナットの外周面に取り付けられた軸受の外周部からなる軸受とを備える。スクリュー及びナットは、複数のボールの還流を介して噛合わされ、ナットの駆動により、スクリューの中心に回転自在な特性を利用して、かく乱素子を介してこのような運動モールドを潤滑油脂を流動させる動力に転換させ、軸受の内部空間を合せて潤滑油脂貯蔵槽とすることができる。また、かく乱素子をボールの還流経路に位置させかく乱素子がナットと一体に回転された場合には、潤滑油脂貯蔵槽をかく動して、かく乱素子によりボールを潤滑する必要な潤滑油脂を十分に送ることができ、潤滑油脂の無駄を省き、潤滑油脂の充填サイクルを長くすることができる。
【選択図】 図４

Description

本発明は、経路及び区域を短縮するボールが戻し通路に潤滑され、かつ潤滑油脂の充填サイクルを長くするナット回転型ボールスクリューの潤滑構造である。

スクリュー伝動構造は、スクリュー及びナットを利用して共役運動により、機械運動の受け渡し目的を達成する。今までボールがスクリューとナットとの間に介在するボールスクリューユニットは、効率的、かつ精密度の最も良い伝動構造である。

アメリカ国特許第５８０９８３８号、同第６７３２６００号には、ナット回転駆動型ボールスクリューが開示されており、図１、２および３に示すように、これらの構造として、スクリュー９１と、スクリュー９１上に嵌合するナット９２と、スクリュー９１およびナット９２の位置合せ面上に相対応するねじ溝９１０、雌ねじ９２０を設けると共に、ねじ溝９１０および雌ねじ９２０中に、ボール９３を系列的に設置することで、ナット９２は、ボール９３によりスクリュー９１に噛合うことができ、主に、ナット９２の外周面に軸受９４を取り付けることによって、実際に使用の時、その軸受９４が軸受台９５中に取り付けられ、さらに軸受台９５が駆動しようとするステージ９６に固設される。また、ステージ６上にサーボモータ９７が相対的に設置され、該サーボモータ９７は、タイミングベルト９８によりナット９２を連動させ、ナット９２が軸受９４とスクリュー９１との間に回転自在できる。それにより、前記ステージ９６を駆動してスクリュー９１の中心及びリニアガイドウェイ９９に沿って必要な位置まで移動することができる。
アメリカ国特許第５８０９８３８号公報 アメリカ国特許第５８０９８３８号公報

このような構造の潤滑方式は、図３に示すように、軸受の外周部９４０に外部の潤滑装置および軸受９４の内部を接続する通孔９４１を設置し、さらに、ナット９２にも対応的に通孔９２１を設置することによって、前記スクリュー９１および前記ボール９３を潤滑する目的に達成できる。しかし、これらの潤滑方式は、少なくとも以下の欠点がある。

その一、外部の潤滑装置を介して潤滑油脂を流動させる動力を提供しなければならないので、全機構の設置空間並びにコストなど有効に低減することができない。
その二、潤滑油脂は、ナット９２の内部の全ての空間を充満して始めてスクリュー９１とナット９２と間のねじ溝９１０、雌ねじ９２０まで持続的に導引して応力の受けたボール９３を直接に潤滑することができる。しかし、これらの潤滑経路は長く、その領域もかなり大きいので、潤滑油脂の無駄使いになるばかりでなく、潤滑についても余り効果がなく、改善する必要があると考える。

前記の欠点を鑑みて、本発明者は、長年の専業の経験及びその心得を生かして、さらに考えに考えて研究しつつ、漸く本発明を案出して前記従来技術の問題点を改善することができた。

本発明は、主に、スクリュー、ナットに対応するねじ溝、雌ねじをそれぞれ設置し、かつ、ナットには、さらに戻し通路を設け、戻し通路とこれに対応するねじ溝、雌ねじとにより、密閉な循環経路を形成するとともに、ナットとスクリューとは互いに回転可能するように、ボールをその内に保持し、ナットの外周面に軸受の外周部を設けてなるナット回転型ボールスクリューの潤滑構造である。

前記軸受の外周部とナットの外周面との間に密閉な潤滑貯蔵槽を形成し、またナットの対応する潤滑油脂貯蔵槽及び戻し通路の部位にかく乱素子を設け、該かく乱素子の外端は、潤滑油脂貯蔵槽まで伸び、かつ潤滑油脂貯蔵槽及び戻し通路を連通する潤滑路を設けており、ナットの回転の時、潤滑油脂貯蔵槽中の潤滑油脂を押圧して戻し通路に入りボールを潤滑させることを特徴とする。

本発明によれば、外部の潤滑装置の取り付けが全く必要なく、潤滑油脂の流れ動力を提供することにより、全製造コスト及び設置空間など大きく低減でき、さらに、本発明に革新な経済的効果が得られる。

本発明の潤滑油脂は、ナットの内部の戻し通路に充填して還流中のボールを潤滑させるために用いられ、ボールに対する特別の潤滑方式を採用することにより、従来のものに対する長い潤滑経路及び大きい領域を大幅に縮減することができるので、潤滑油脂の節約などの利点を達成でき、潤滑油脂の充填サイクルを長くすることもできる。

本発明の構造、特徴またはその他の目的をより詳しく理解するために、以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照して詳しく説明する。

本発明の実施例によるナット回転型ボールスクリューの潤滑構造は、図４に示すように、少なくとも、
外径上に螺旋状のねじ溝１１を備えたスクリュー１と、
スクリュー１が貫通するための内孔を備え、該内孔中にスクリュー１のねじ溝１１と相対応する雌ねじ２１を設け、内孔の両端にそれぞれエンドプラグ２２を設け、両エンドプラグ２２を連通するように戻し通路２３が設けられ、さらに戻し通路２３とそれに対応するねじ溝１１及び雌ねじ２１とにより密閉な循環経路を形成するナット２と、
スクリュー１のねじ溝１１及びナット２の雌ねじ２１の間に保持され、ナット２とスクリュー１とにより互いに回転され、かつ、戻し通路２３において循環的に還流できる複数のボール３と、
ナット２上に取り付けられ、主にその外周部４１をナットの外周に嵌合させ、さらに、外周部４１とナット２との相対位置にボール溝４１０を設け、ボール４２を環状に配設するように供され、軸受の外周部４１とナット２の間に介在させ、外周部４１とナット２と相対的に回転運動できる軸受４と
を含む。

複数のボール３は、スクリュー１のねじ溝１１及びナット２０の雌ねじ２１の間に保持され、ナット２とスクリュー１との間が互いに回転でき、かつ、該ボール３は、戻し通路２３において循環に還流することができる。

さらに、軸受４がナット２上に取り付けられ、軸受４は、主に軸受の外周部４１によりナットの外周面に嵌合され、さらに軸受の外周部４１、ナット２の相対位置にボール溝４１０が設けられ、軸受４２が環状に配するように用いられ、軸受の外周部４１、ナット２の間に介して軸受の外周部４１とナット２とを相対的に回転動させることができる。

本発明の特徴として、図８を合せて示すように、この軸受の外周部４１は、ナット２に位置合せる領域に、両漏れ防止シール５を取り付けるためのリング状溝４１１が間隔的に凹設される。図５に示すように、軸受の外周部４１、ナット２は、両漏れ防止シール５の間に密閉な潤滑油脂貯蔵槽６を形成し、その軸受の外周部４１は、さらに潤滑油脂貯蔵槽６を連通する注油口４１２を貫設する。そして、ナット２は、潤滑油脂貯蔵槽６及び戻し通路２３を連通する組付孔槽２４が設けられ、該組付孔槽２４中にかく乱素子７が緊密に固定されている。

図４、図５及び図９を合せて参照するように、前記かく乱素子７の内端にボール溝７１を凹設し、戻し通路２３とを位置合せてボールを通過させるために用いられる。また、かく乱素子７の上半部は、外方向へ次第に広がり、かつ潤滑油脂貯蔵槽６まで伸びるかく乱頭７２を備え、このかく乱頭７２の両側にあるかく動面７３は、内方向へ斜めに凹んだ形状に形成するとともに、該かく動面７３には潤滑路７４が凹設されている。該潤滑路７４は、ボール溝７１まで連通してかく乱素子７がナット２に連動された場合、そのかく動頭７２及びかく動面７３は、その勢いで潤滑油脂貯蔵槽６中の潤滑油を押圧して潤滑油脂が前記潤滑路７４を通じて戻し通路２３中に入り、潤滑効果を達成できるように、ボール３の表面を塗付ける。

以上の構造の説明により、本発明は、少なくとも以下の利点が得られることがわかる。

一、本発明は、外部の潤滑装置の取り付けが全く必要なく、潤滑油脂の流れ動力を提供することにより、全製造コスト及び設置空間など大きく低減でき、さらに、本発明に革新な経済的効果が得られる。

本発明の潤滑油脂は、ナット２の内部の戻し通路２３に充填して還流中のボール３を潤滑させるために用いられ、ボール３に対する以上ような特別の潤滑方式により、従来のものに対する長い潤滑経路及び大きい領域を大幅に縮減することができるので、潤滑油脂の節約などの利点を達成でき、潤滑油脂の充填サイクルを長くすることもできる。

前記を総じて、本発明は、これら回転型ナット駆動式ボールスクリューが潤滑ときにおける前記の問題点を向上させることができ、製造上の経済性を効果的に増進させ潤滑油脂の無駄を避けることができるので、産業上の利用性及び進歩性に十分に備え、また同類の製品にもこのような製品または発表さえなっかたため、新規性があって、技術理念上の高度な発明であるので、特許発明の出願要件に符合し出願提出したわけである。但し、以上の説明は、単なる本発明のより好ましい実施例にすぎず、本発明の実施範囲を制限するものなく、本発明の特許請求範囲によりに成された均等的な変化または修飾のいずれも本発明の範囲に含まれるものとする。

従来の実施例の見取図。 図１の一部の拡大見取図。 従来のものの断面見取図。 本発明を組合せた後の一部の立体断面の見取図。 本発明を組合せた後の軸方向の断面見取図。 本発明のかく乱素子及びナットの組合せ断面見取図。 図６の一部の拡大見取図。 本発明の軸受の外周部構造の見取図。 本発明のかく乱素子の構造の見取図。

符号の説明

１ ナット １１ ねじ溝
２ ナット ２１ 雌ねじ
２２ エンドプラグ ２３ 戻し通路
２４ 組付孔槽
３ ボール
４ 軸受 ４１ 軸受の外周部
４１０ ボール溝 ４１１ リング状溝
４１２ 注油口 ４２ 軸受ボール
５ 漏れ防止シール
６ 潤滑油脂貯蔵槽
７ かく乱素子 ７１ ボール溝
７２ かく乱頭 ７３ かく動面
７４ 潤滑路
９１ スクリュー ９１０ ねじ溝
９２ ナット ９２０ ねじ溝
９２１ 貫通孔 ９３ ボール
９４ 軸受 ９４０ 軸受の外周部
９４１ 貫通孔 ９５ 軸受台
９６ ステージ ９７ サーボモータ
９８ タイミングベルト ９９ リニアガイドウェイ

Claims (5)

1. スクリュー、ナットに対応するねじ溝、雌ねじをそれぞれ設置し、かつ、ナットには、さらに戻し通路を設け、戻し通路とこれに対応するねじ溝、雌ねじとにより、密閉な循環経路を形成するとともに、ボールをその内に保持し、ナットの外周面に軸受の外周部を設けてなるナット回転型ボールスクリューの潤滑構造において、前記軸受の外周部とナットの外周面との間に密閉な潤滑貯蔵槽を形成し、またナットの対応する潤滑油脂貯蔵槽及び戻し通路の部位にかく乱素子を設け、該かく乱素子の外端は、潤滑油脂貯蔵槽まで伸び、かつ潤滑油脂貯蔵槽及び戻し通路を連通する潤滑路を設けており、ナットが回転する時、潤滑油脂貯蔵槽中の潤滑油脂を押圧して戻し通路に入りボールを潤滑させることを特徴とするナット回転型ボールスクリューの潤滑構造。
2. 前記軸受は、軸受の外周部によりナットの外周面を嵌合して軸受の外周部とナットとを相対的に回動させ、また、両漏れ防止シールが取り付けられているので、該軸受の外周部にリング状溝を設けることにより、軸受の外周部およびナットが両漏れ防止シールの間において密閉な潤滑油脂貯蔵槽を形成し、軸受の外周部には、さらに潤滑油脂貯蔵槽を連通するための注油口が貫設されることを特徴とする請求項１記載のナット回転型ボールスクリューの潤滑構造。
3. 前記ナットは、潤滑油脂貯蔵及び戻し通路を連通するための組付孔槽を設け、該組付孔槽にかく乱素子が設けられていることを特徴とする請求項１記載のナット回転型ボールスクリューの潤滑構造。
4. 前記かく乱素子の内端は、戻し通路との位置合せためのボール溝を凹設することにより、ボールを通過させることを特徴とする請求項３記載のナット回転型ボールスクリューの潤滑構造。
5. 前記かく乱素子の上半部は、次第に外方向へ広がり、かつ潤滑油脂貯蔵槽まで伸びるかく乱頭を備え、該かく乱頭の両側のかく乱面に内方向へ斜めに凹んだ形状を形成するとともに、このかく乱面に潤滑路を凹設しており、該潤滑路は戻し通路まで連通してかく乱素子がナットに連動された場合、そのかく乱頭およびかく乱面がその勢いで潤滑油脂貯蔵槽の潤滑油脂を押圧して、潤滑油脂が潤滑路を介して戻し通路内に入り、潤滑効果を達成するようにボールの表面を塗り付けることを特徴とする請求項３記載のナット回転型ボールスクリューの潤滑構造。

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