JP2008175177A - 内燃機関制御装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車等におけるバルブタイミング可変機構を有する内燃機関において、燃費及び排気エミッションを効果的に向上させる。
【解決手段】内燃機関制御装置は、吸気バルブ及び排気バルブ、該吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることが可能なバルブタイミング可変手段、並びに燃焼室内に供給される燃料に点火する点火手段(202)を備えた内燃機関を制御する。内燃機関制御装置は、燃料のオクタン価を検出するオクタン価検出手段(110)と、該検出されたオクタン価に基づいて、バルブタイミングを変化させることで吸気バルブ及び排気バルブ間におけるバルブオーバーラップ量を変化させるように、バルブタイミング可変手段を制御すると共に、検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を変化させるように点火手段を制御する制御手段(160)とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される、バルブタイミング可変機構(所謂VVT(Variable Valve Timing)機構)を有する内燃機関において、バルブタイミング及び点火時期を制御する、内燃機関制御装置及び方法の技術分野に関する。
この種の内燃機関制御装置として、燃料の性状に基づいて、バルブタイミングや点火時期を変更するものがある。
例えば、ハイオク燃料使用時に圧縮比が大きくなるようにバルブタイミングを制御するという技術がある(特許文献1参照)。また、燃料性状等に基づいて、ノックが発生しない限界の点火時期を算出するという技術がある(特許文献2参照)。更に、オクタン価に応じて吸気カムの位相を変化させるという技術がある(特許文献3参照)。
特開2001−271682号公報 特開2006− 9720号公報 特開2000−320354号公報
しかしながら、上述した各種背景技術を、例えば、燃費や排気エミッション等を向上させるために開発された内部EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)を用いる内燃機関に対して、適用しようとすると、次の問題が生じる。即ち、内部EGRを用いる場合、点火前の圧縮端温度が上昇するためノッキングが発生する可能性が通常より高くなっているので、バルブタイミングや点火時期を変更することでノッキングの発生を防止しようとすると、燃費を向上させる上での最適な点火時期を利用することができない。
より一般には、バルブタイミング可変機構を有する内燃機関において、上述した各種背景技術を用いてバルブタイミング等を変更することでノッキングを抑えようとすれば、燃費向上効果を十分に発揮できないおそれや、排気エミッションを低下させるおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、内燃機関の燃費及び排気エミッションを効果的に向上させる内燃機関制御装置及び方法を提供することを課題とする。
本発明の内燃機関制御装置は上記課題を解決するために、吸気バルブ及び排気バルブ、該吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることが可能なバルブタイミング可変手段、並びに燃焼室内に供給される燃料に点火する点火手段を備えた内燃機関を制御する内燃機関制御装置であって、前記燃料のオクタン価を検出するオクタン価検出手段と、該検出されたオクタン価に基づいて、前記バルブタイミングを変化させることで前記吸気バルブ及び前記排気バルブ間におけるバルブオーバーラップ量を変化させるように、前記バルブタイミング可変手段を制御すると共に、前記検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を変化させるように前記点火手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る内燃機関制御装置によれば、その動作時に、先ずオクタン価検出手段により内燃機関に供給される燃料のオクタン価が検出される。このオクタン価検出手段は、例えば光屈折式や静電容量式のセンサであり、燃料タンクから内燃機関に燃料を供給するデリバリパイプ等に設けられる。次に、制御手段による制御下で、バルブタイミング可変手段は、検出されたオクタン価に基づいて、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることで、バルブオーバーラップ量を変化させる。これと並行して又は相前後して、制御手段による制御下で、点火手段は、検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を制御する。即ち、点火手段は、検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を進角又は遅角する。
ここで仮に、供給される燃料のオクタン価によって内燃機関のバルブオーバーラップ量及び点火時期を制御することができないとすると、バルブオーバーラップ量及び点火時期の設定を、オクタン価の低い燃料においてもノッキングが起こらないような設定にせざるを得ない。このため、オクタン価の高い燃料を使用する場合であっても、燃費向上効果及び排気エミッション向上効果は十分に得られない。
しかるに本発明では特に、内燃機関に供給される燃料のオクタン価を検出し、そのオクタン価に基づいて、バルブオーバーラップ量及び点火時期を制御する。従って、供給された燃料によって、より適切なバルブオーバーラップ量及び点火時期を設定することが可能である。
例えば、通常レギュラー燃料を使用している自動車等において、ハイオク燃料を使用する場合、燃料のオクタン価が高くなるため、ノッキングは起こりにくくなる。即ち、バルブオーバーラップ量を増加させ、点火時期を進角させてもノッキングが起こりにくくなる。このような場合において、本発明の内燃機関制御装置において、制御手段によりバルブタイミング可変手段を制御し、バルブオーバーラップ量を大きくすれば、使用する内部EGRガスが増加し、それによりポンピングロスが減少するため、燃費を向上させることが可能となる。また、排出するガスをより多く再利用することとなるので、排気エミッションも向上させることができる。更に、制御手段により点火手段を制御し、点火時期を進角させて最適点火時期(Minimum advance for Best Torque:MBT)に近づければ、高いトルクが得られ、燃費をより向上させることができる。
また、上述した場合とは逆に、それまでに使用していた燃料と比べてオクタン価が低い燃料を用いるような場合、制御手段によりバルブオーバーラップ量を減少させ、点火時期を遅角させれば、ノッキングが発生するのを防止することができる。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関制御装置によれば、ノッキングを発生させない範囲でバルブタイミング及び点火時期の最適化を行うことが可能である。従って、供給される燃料に応じて、効果的に燃費及び排気エミッションを向上させることが可能である。
本発明の内燃機関制御装置の一態様では、前記制御手段は、前記点火手段を制御している期間と同時期に又は該期間と少なくとも部分的に重なる期間に、前記バルブタイミング可変手段を制御する。
この態様によれば、制御手段により点火時期が制御されている期間と同時期に又は該期間と少なくとも部分的に重なる期間に、制御手段によりバルブタイミング可変手段が制御される。尚、ここでの「少なくとも部分的に重なる期間に」とは、制御手段が点火時期の制御とバルブタイミング可変手段の制御との両方を行う時期が、大なり小なり存在するようにという意味である。即ち、いずれか一方の制御が先に開始され、その制御動作が完了する前に、他方の制御が開始されるような場合である。
内燃機関において、バルブタイミングを変化させ、バルブオーバーラップ量を大きくすると、使用する内部EGRガスの量が変化する。一方、点火時期の制御においては、バルブタイミングの変化により増減した内部EGRガスの量に対応するように、点火時期を進角又は遅角する。即ち、バルブタイミング可変手段の制御と点火時期の制御とは、互いに対応関係がある。
仮に、バルブタイミング可変手段の制御が行われ、バルブオーバーラップ量が変化したにも拘らず、点火時期の制御が行われないような状態が長く続くと、内燃機関における燃焼が悪化し、燃費及び排気エミッションが却って悪化してしまうというおそれがある。このため、バルブタイミング可変手段の制御と点火時期の制御とは、望ましくは同期間に、又は互いに時間的な差が小さくなるように行われる方がよい。
しかるに本発明では特に、バルブタイミング可変手段が、点火時期を制御している期間と同時期に又は該期間と少なくとも部分的に重なる期間に制御される。このため、バルブタイミング可変手段の制御と点火時期の制御とは、互いに時間的な大きな差が発生しないように行われる。従って、上述したような内燃機関における燃焼悪化を防止しつつ、バルブタイミングの制御及び点火時期の制御による燃費及び排気エミッション向上の効果を十分に得ることが可能となる。
前記制御手段は、前記前記点火手段を制御した後に、前記バルブタイミング可変手段を制御する。
この態様によれば、先ず制御手段により、検出されたオクタン価に基づいて、点火時期の制御が行われる。そして、点火時期を制御した後に、バルブタイミング可変手段の制御が行われる。
例えば、バルブタイミング可変手段として、油圧によるカムシャフトの制御が行われるとすると、応答が遅れてバルブタイミングの変化が遅れてしまう場合がある。一方、点火時期の制御は典型的に電気的に行われるため、比較的短い時間で済む。従って、このような場合には、バルブタイミング可変手段の制御と点火時期の制御とで互いに時間的な大きな差が発生してしまうおそれがある。
ここで仮に、バルブタイミング可変手段の制御を点火時期の制御より早く開始して対応しようとすると、点火時期が制御される前に内部EGRガスが増加して、内燃機関の燃焼が悪化してしまうおそれがある。
しかるに本発明では特に、バルブタイミング可変手段の制御は、点火時期が制御された後に行われる。典型的には、点火時期の制御が完了した後に行われる。即ち、先ず点火時期が検出されたオクタン価に対応する値になるよう制御され、その後にバルブタイミング可変手段の制御が開始される。よって、バルブオーバーラップ量の増加による内部EGRガスの増加に、点火時期が対応していないという状況は発生しない。従って、内燃機関の燃焼悪化を防止することができる。尚、この場合には、バルブタイミング可変手段を制御している期間と、点火時期を制御している期間とで多少の時間的な差が発生してしまうが、点火時期を先に変化させているため、内燃機関の燃焼悪化は起こらない。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関制御装置によれば、バルブタイミング可変手段の制御において、応答遅れ等の時間的なズレが生じてしまう場合であっても、内燃機関の燃焼を悪化させることなく、バルブタイミング及び点火時期夫々の制御を行うことが可能である。
本発明の内燃機関制御装置の他の態様では、前記オクタン価検出手段は、前記供給される燃料の性状及びアルコール濃度の少なくとも一方を測定することにより、前記燃料のオクタン価を検出する。
この態様によれば、オクタン価検出手段において、供給される燃料の性状及びアルコール濃度の少なくとも一方が測定されることによってオクタン価が検出される。尚、ここでの「性状」とは、燃料において、そのオクタン価に依存する性質のことである。典型的には燃料の重度であり、重質である程オクタン価が高い。一方、アルコール濃度によってもオクタン価を検出することが可能であり、アルコール濃度が高い程オクタン価が高い。
上述したように、供給される燃料の性状及びアルコール濃度の少なくとも一方を測定することにより、燃料のオクタン価を検出することが可能である。よって、確実に燃料のオクタン価を検出し、検出されたオクタン価に基づいて、バルブタイミング可変手段及び点火時期の制御を行うことが可能となる。
本発明の内燃機関制御装置の他の態様では、記制御手段は、前記検出されたオクタン価を用いて、前記オーバーラップ量を変化させるべき第1補正量及び前記点火時期を変化させるべき第2補正量を算出する算出手段を更に備え、該算出された第1及び第2補正量に応じて、前記バルブタイミング可変手段及び前記点火手段を夫々制御する。
この態様によれば、算出手段において、検出されたオクタン価を用いることにより、オーバーラップ量を変化させるべき第1補正量及び点火時期を変化させるべき第2補正量が算出される。尚、第1及び第2補正量は、例えば予め理論的或いは実験的に燃費及び排気エミッションを向上させつつノッキングを起こさないものとして求められた関数等を用いて算出することが可能である。そして、第1補正量に応じてバルブタイミング可変手段が制御され、第2補正量に応じて点火時期が制御される。
第1及び第2補正量が算出されることによって、制御手段は、第1及び第2補正量の分だけバルブオーバーラップ量及び点火時期を夫々変化させれば済む。従って、制御手段による、バルブタイミング可変手段及び点火時期の制御を夫々比較的簡単に行うことが可能となる。
上述した第1及び第2補正量を算出する算出手段を更に備える態様では、前記内燃機関の動作中における前記検出されたオクタン価及び前記算出された第1及び第2補正量を夫々格納する格納手段と、前記内燃機関の再始動の際に、前記格納されたオクタン価と前記オクタン価検出手段により前記再始動の後に検出されたオクタン価とを相互に比較することにより、前記燃料のオクタン価が前記内燃機関の停止中に変化したか否かを判定する判定手段とを更に備え、前記制御手段は、前記燃料のオクタン価が変化していないと判定された場合に、前記格納された第1及び第2補正量に応じて、前記バルブタイミング可変手段及び前記点火手段を夫々制御するように構成してもよい。
このように構成すれば、先ず内燃機関の動作中において検出されたオクタン価及びそのオクタン価に基づいて算出された第1及び第2補正量が格納手段によって格納される。そして内燃機関が一旦停止して再始動した際に、格納されたオクタン価と、再始動の後に検出されたオクタン価とが相互に比較される。即ち、内燃機関の停止前の燃料と再始動の後の燃料とで、オクタン価が相互に比較される。このような比較を行うことにより、内燃機関の停止中に燃料のオクタン価が変化したか否かを判定することができる。この判定の結果、オクタン価が変化していないと判定されると、格納手段に格納された第1及び第2補正量に応じて、バルブタイミング可変手段及び点火手段が夫々制御される。
尚、「オクタン価が変化していない」とは、再始動の後に検出されたオクタン価が、停止前に検出されたオクタン価と同一である場合を含む他、停止前に検出されたオクタン価を基準として、ある程度の幅を持つ範囲内である場合も含まれるものとする。
燃料のオクタン価は、同じ燃料を使用している場合、多少のばらつきが存在するものの大きくは変化しない。燃料のオクタン価が変化するのは、例えば燃料を補給する際に、内燃機関の停止前に供給されていた燃料とは異なる種類の燃料が補給されるような場合である。この燃料の補給は、典型的には内燃機関の停止中に行われるため、オクタン価は通常内燃機関の停止中に変化する。
ここで本発明では特に、格納手段に動作中に検出されたオクタン価を格納しておき、内燃機関の再始動の際に、格納されたオクタン価と、再始動の後に検出されたオクタン価とを相互に比較する。よって、オクタン価の変化を効率的に判定することが可能である。
また本発明では特に、判定手段により燃料のオクタン価が変化していないと判定された場合に、バルブタイミング可変手段及び点火手段が格納された補正量に応じて夫々制御される。即ち、燃料のオクタン価が変化していないときは、第1及び第2補正量を夫々新たに算出しなくて済む。よって、バルブタイミング可変手段及び点火手段の制御をより簡単に行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関制御装置によれば、格納手段及び判定手段を更に備えることにより、供給される燃料のオクタン価の変化を効率的に判定し、バルブタイミング可変手段及び点火手段の制御をより簡単に行うことが可能となる。
本発明の内燃機関制御装置の他の態様では、前記内燃機関の温度を測定する温度測定手段を更に備え、前記制御手段は、前記測定された温度が所定の温度を超えた場合に、前記バルブタイミング可変手段及び点火手段を夫々制御する。
この態様によれば、先ず温度測定手段によって、内燃機関の温度が測定される。内燃機関の温度は、典型的には内燃機関における水温、吸気温及び油温等を測定することによって得られる。そして、内燃機関の温度が所定温度を超えた場合に、バルブタイミング可変手段及び点火手段が夫々制御される。
始動直後の内燃機関においては、温度が低いことにより燃焼が安定しない場合がある。このような場合、燃焼悪化を招くおそれがあるため、内部EGRガスは用いられないことが多い。そのため仮に、このような場合にバルブタイミング可変手段及び点火手段の制御を行ったとしても、燃費及び排気エミッションを向上させるという効果は十分に得られない。
しかるに本発明では特に、内燃機関の温度が所定温度を超えた場合に、バルブタイミング及び点火時期の制御を行う。例えば、内燃機関が始動してからある程度の時間が経過し、その動作によって内燃機関が十分に温まった後に、バルブタイミング可変手段及び点火手段が夫々制御されるようにする。内燃機関の温度が所定温度を超えることによって、燃焼が安定し、内部EGRガスが使用されるようになる。よって、燃費及び排気エミッションを向上させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の内燃機関制御装置によれば、内燃機関の温度が低いことにより、燃費及び排気エミッションを向上させるという効果が得られないという状況が発生してしまうことを防止できる。
本発明の内燃機関制御方法は上記課題を解決するために、吸気バルブ及び排気バルブ、該吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることが可能なバルブタイミング可変手段、並びに燃焼室内に供給される燃料に点火する点火手段を備えた内燃機関を制御する内燃機関制御方法であって、前記燃料のオクタン価を検出するオクタン価検出工程と、該検出されたオクタン価に基づいて、前記バルブタイミングを変化させることで前記吸気バルブ及び前記排気バルブ間におけるバルブオーバーラップ量を変化させるように、前記バルブタイミング可変手段を制御すると共に、前記検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を変化させるように前記点火手段を制御する制御工程とを備える。
本発明に係る内燃機関制御方法によれば、先ずオクタン価検出工程において、内燃機関に供給される燃料のオクタン価が検出される。そして、制御工程において、検出されたオクタン価に基づき、バルブオーバーラップ量及び点火時期が変化させられる。よって、上述した本発明に係る内燃機関制御装置の場合と同様に、それまでに使用していた燃料とはオクタン価が相異なる燃料を使用する場合において、バルブタイミング可変手段及び点火手段を制御し、オクタン価に応じたバルブオーバーラップ量及び点火時期を設定することができる。
このように、本発明に係る内燃機関制御方法によれば、ノッキングを発生させない範囲でバルブタイミング及び点火時期の最適化を行うことが可能である。従って、供給される燃料に応じて、効果的に燃費及び排気エミッションを向上させることが可能である。
尚、本発明の内燃機関制御方法においても、上述した本発明の内燃機関制御装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の内燃機関制御装置の一例である、車両のエンジンを制御する内燃機関制御装置を例にとる。
<第1実施形態>
先ず、本実施形態に係る内燃機関制御装置が備えられたエンジンシステムの構成について図1を参照して説明する。ここに図1は、第1実施形態に係るエンジンシステムの構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジンシステムは、本発明の「内燃機関制御装置」の一例であるECU(Electronic Control Unit)100、燃料性状センサ110及び水温センサ150と、本発明の「内燃機関」の一例であるエンジン200とを備えて構成されている。
ECU100は、エンジンシステムの動作全体を制御する電子制御ユニットであり、本発明の「算出手段」の一例である算出部120と、本発明の「格納手段」の一例である格納部130と、本発明の「判定手段」の一例である判定部140と、発明の「制御手段」の一例である制御部160とを備えて構成されている。
算出部120、判定手段140及び判定手段160は、例えば演算回路やメモリ等を含んで構成されており、入力されたデータに演算処理等を行い、その結果を出力する。また、判定手段160は、エンジンの各部位と電気的に接続されており、制御信号を出力することで、エンジンの各部位を制御する。
格納部130は、例えばRAM(Random Access Memory)等の読み書き可能なメモリであって、入力されたデータを格納し、他の回路等の要求に応じて出力する。
燃料性状センサ110は、本発明の「オクタン価検出手段」の一例である。燃料性状センサ110は、例えば光屈折式や静電容量式のセンサであり、燃料の性状やアルコール濃度等を検出することができる。燃料性状センサ110は、燃料タンクから内燃機関に燃料を供給するデリバリパイプ等に設けられ、ECU100と電気的に接続されている。
水温センサ150は、本発明の「温度測定手段」の一例である。水温センサは
エンジン200の冷却水の温度を検出するセンサであり、シリンダ201の周囲等に設けられ、ECU100と電気的に接続されている。尚、エンジン200の燃焼状態を検出できるようなものであれば、この水温センサ150に代えて又は加えて、吸気温センサや油温センサ等を用いることも可能である。
エンジン200は、吸気管206と、シリンダ201と、排気管210と、吸気バルブ208と、排気バルブ209と、燃料タンク223と、EGR装置229とを備えて構成されている。
吸気管206は、シリンダ201と外気とを連通しており、シリンダ201内へと外気(空気)を吸入可能に構成されている。吸気管206の管路には、吸入空気を浄化するクリーナ211と、吸入空気の質量流量(即ち、吸入空気量)を検出するエアフローメータ212と、シリンダ201内部への吸入空気量を調節するスロットルバルブ214と、スロットルバルブ214の開度を検出するスロットルポジションセンサ215と、運転者によるアクセルペダル226の踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ216と、踏み込み量に基づいてスロットルバルブ214を駆動するスロットルバルブモータ217とが備えられている。
シリンダ201は、その内部において、本発明の「点火手段」の一例である点火プラグ202で点火して、混合気を燃焼させる。このときの爆発力に応じたピストン203の往復運動は、コネクションロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成されている。この回転運動によって、エンジン200を搭載する車両が駆動される。また、シリンダ201の周囲には、クランク角を検出することでエンジン200の回転数を検出可能なクランクポジションセンサ218、及びノックの有無或いは程度を検出するノックセンサ219等の各種センサが配設されている。各センサの出力は、対応する検出信号としてECU100へと供給される。
排気管210には、触媒222が備えられている。触媒222は、例えば白金やロジウムなどの貴金属を活性成分とした三元触媒であり、例えば排気管210の管路に設けられると共に、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などを除去する機能を有する。触媒222は、その温度に応じて排気ガスの浄化能力が変化するため、例えば冷間始動時などにおいては、触媒222の温度を活性温度にまで上昇させる。また、排気管210における触媒222の上流側には、空燃比センサが備えられている。空燃比センサ221は、例えばジルコニア固体電解質などで構成されており、排気管210中の排気ガスの空燃比(A/F)を検出すると共に、検出信号をECU100へと供給する。この検出信号に基づいて、空燃比フィードバック補正が行われ、或いは空燃比の変動量が特定される。
吸気バルブ208は、シリンダ201内部と吸気管206との連通状態を制御することが可能に構成されている。排気バルブ209は、シリンダ201内部と排気管210との連通状態を制御することが可能に構成されている。シリンダ201内部で燃焼した混合気は排気ガスとなり、吸気バルブ208の開閉に連動して開閉する排気バルブ209を通過して排気管210を介して排気される。これらの開閉タイミングは、本発明の「バルブタイミング可変手段」の一例である可変動バルブ装置(図示せず)によって調整される。可変動バルブ装置は、吸気バルブ208及び排気バルブ209の開閉時期を制御できるものであればよく、例えば油圧式、カムバイワイヤ、電磁駆動バルブ等を用いることができる。
燃料タンク223は、エンジン200の燃焼に供する燃料を貯蔵している。給油される燃料は、ガソリンやガソリンとアルコールとの混合燃料等である。この燃料は、ポンプ225によって適宜吸い上げられ、燃料噴射バルブ207へと供給される。燃料噴射バルブ207は、燃料タンク223から供給される燃料を、ECU100の制御に従って、吸気管206内に噴射する。噴射された燃料は、吸気管206を介して吸入された空気と混合されて混合気を形成し、該混合気がシリンダ201内での燃焼に使用される。
EGR装置229は、EGR通路228、及びEGR制御バルブ227を備える。EGR通路228は、吸気管206と排気管210とを連通する。EGR制御バルブ227は、EGR通路に備えられており、ECU100の制御下で開閉される。このEGR制御バルブ227の開閉によって、内部EGRガスは適宜排気管210から吸気管206へと導入される。
次に、本実施形態に係る内燃機関制御装置の動作について、図1に加えて図2から図4を参照して説明する。ここで図2は、第1実施形態に係る内燃機関制御装置の動作を示すフローチャートである。また図3は、第1補正量を算出するための関数を示すグラフであり、図4は、第2補正量を算出するための関数を示すグラフである。
図2に示すように、第1実施形態に係る内燃機関制御装置は、先ず水温センサ150によって、エンジン200の冷却水の温度Tを測定する(ステップS1)。そして、測定された温度Tは、ECU100において温度閾値T1と相互に比較される(ステップS2)。ここで温度閾値T1は、エンジン200の燃焼状態が安定しているか否かを判定するための閾値であり、予め燃焼状態が安定する際の温度に適当なマージンを加えた値として実験的に又は理論的に求められている。比較の結果、T≧T1である場合(ステップS2:YES)、ステップS3以降の処理に進む。T<T1である場合(ステップS2:NO)、処理は再び初めから開始される。即ち、エンジン200の燃焼状態が安定していない場合には、制御動作は行われない。
エンジン200の燃焼状態が安定していると判定されると、燃料性状センサ110によって、内燃機関に供給される燃料の燃料性状を検出する。そして、この燃料性状から燃料のオクタン価を検出する(ステップS3)。燃料は通常オクタン価が高ければ高い程、芳香族成分を多く含むため、より重質な燃料となる。このため、燃料性状がどれだけ重質であるかによって、燃料のオクタン価を検出することができる。また、アルコールが混合された燃料においては、燃料性状に加えて或いは代えて、燃料のアルコール濃度を測定することによって、オクタン価を検出してもよい。
次に、判定部140において、検出されたオクタン価と前回動作時に格納されたオクタン価(後述のステップS8参照)とが相互に比較され、オクタン価が内燃機関の停止前と再始動の後とで変化しているか否かを判定する(ステップS4)。そして、オクタン価が変化していると判定された場合(ステップS4:NO)、ステップS5に進み、オクタン価が変化していないと判定された場合(ステップS4:YES)、ステップS7に進む。
オクタン価が変化している場合は、算出部120において、オーバーラップ量を変化させるべき第1補正量及び点火時期を変化させるべき第2補正量が算出される(ステップS5)。ここで、第1及び第2補正量夫々の算出方法について詳細に説明する。
図3に示すように、燃料のオクタン価とオーバーラップ量を変化させるべき第1補正量とは概ね比例している。このため第1補正量は、燃料のオクタン価を検出することで、図3に示す関数を用いて一意的に決定される。尚、図3で示すような関数は、オクタン価とノッキング発生率との関係を用いて、予め実験的に又は理論的に求めることができる。より具体的には、オクタン価を変化させた際にノッキングを発生させないオーバーラップ量にするための補正量として予め求められている。
図4に示すように、オーバーラップを変化させるべき第1補正量と点火時期を変化させるべき第2補正量とは概ね比例している。このため第2補正量は、第1補正量を算出することで、図4に示す関数を用いて一意的に決定される。尚、図4で示すような関数は、オーバーラップ量の変化による内部EGRガスの増減と点火時期との関係を用いて、予め実験的に又は理論的に求めることができる。
図2に戻り、第1及び第2補正量が算出されると、制御部160は可変動バルブ装置及び点火プラグ202を制御する(ステップS6)。可変動バルブ装置は、吸気バルブ208及び排気バルブ209を夫々制御して、開閉タイミングが変化するように制御する。その結果、第1補正量に応じて、バルブオーバーラップ量が変化することとなる。また、点火プラグ202は、第2補正量に応じて点火時期を進角又は遅角するように制御される。
一方、ステップS4において、オクタン価が変化していないと判定された場合、ステップS5における第1及び第2補正量の算出は行われなくともよく、前回作動時に格納された第1及び第2補正量(後述のステップS9参照)を用いればよい。可変動バルブ装置及び点火プラグ202は、格納された第1及び第2補正量に応じて、上述のステップS6と同様に制御される(ステップS7)。この場合、ステップS5に相当する補正量を算出する処理を省略することができるため、可変動バルブ装置及び点火プラグ202の制御をより効率的に行うことが可能となる。
可変動バルブ装置及び点火プラグ202を制御した後には、ステップS3において検出されたオクタン価を、格納部130に格納する(ステップS8)。これにより、ステップS4において、オクタン価が変化しているか否かの判定を行うことが可能となる。
更に、格納されたオクタン価に基づいて算出された第1及び第2補正量を、格納部130に格納する(ステップS9)。これにより、オクタン価が変化していない場合に、第1及び第2補正量を新たに算出しなくとも、可変動バルブ装置及び点火プラグ202を制御する(ステップS7参照)ことが可能となる。
以上説明したような一連の処理は、比較的短時間(例えば4msec程度)のサイクルで繰り返し行われる。
次に、本実施形態に係る内燃機関制御装置によるバルブタイミング及び点火時期の制御の効果について、図5及び図6を参照して説明する。ここに図5は、バルブオーバーラップ量と燃費及び点火時期との関係を示すグラフであり、図6は、図5にノックラインを加えたグラフである。
図5に示すように、内部EGRガスを使用するエンジン200においては、回転数及びトルクが一定であるとすると、バルブオーバーラップ量が大きい程、燃費が良い。これは、内部EGRガスの増加により、ポンピングロス(即ち、スロットルバルブ214(図1参照)の開度が低い場合の空気抵抗)が減少するためである。また、点火時期によっても燃費は変化し、夫々のバルブオーバーラップ量に対して燃費が最良となる点火時期をMBTという。点火時期はMBTに近くなるように設定される方がよいが、典型的なエンジン200においては、ノッキングを防止するため、点火時期はMBTより遅角側に設定してある。
図6に示すように、ノッキングが起こるか否かは、ノッキングが起こる境界線(以下、ノックラインという。)によって示すことができる。ここでは、ノックラインより上側であればノッキングは起こらず、下側であればノッキングが起こる。よって、ノックライン上で最も下側にある点が、ノッキングを起こさない範囲で燃費を最も良くするための条件を示している。例えば、レギュラーガソリンのような軽質燃料(即ち、オクタン価の低い燃料)を使用する場合、バルブオーバーラップ量が‘中’となるようバルブタイミングを設定し、且つ点火時期が点Aの値となるように設定すればよい。
ここで仮に、軽質燃料に代えて、ハイオクガソリンのような重質燃料(即ち、オクタン価の高い燃料)を使用する場合、ノッキングが起こりにくくなるため、ノックラインは下方向にずれる。よって、バルブオーバーラップ量及び点火時期を変更することができれば、更に燃費を向上させることが可能となる。例えば、バルブオーバーラップ量が‘大’となるようバルブタイミングを制御し、且つ点火時期が点Bの値となるように制御すればよい。これによりエンジン200の燃費は、点Aと点Bの差X分向上する。また、バルブオーバーラップ量を大きくすることにより、使用する内部EGRガスが増加するため、排気エミッションも向上する。
以上説明したように、本実施形態に係る内燃機関制御装置によれば、バルブタイミング及び点火時期を制御することで燃費及び排気エミッションを向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る内燃機関制御装置について、図7を参照して説明する。ここに図7は、第2実施形態に係る内燃機関制御装置の動作を示すフローチャートである。尚、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて、一部の動作が異なり、構成については同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる動作について詳細に説明し、重複する動作や構成については適宜説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態に係る内燃機関制御装置によれば、先ずステップS1からS5まで、第1実施形態と同様の処理を行う。
ステップS5において、第1及び第2補正量が算出されると、先ず制御部160は、点火プラグ202を、第2補正量に応じて点火時期を進角又は遅角するように制御する(ステップS10)。そして、点火時期を制御した後に、可変動バルブ装置を、第1補正量に応じてバルブオーバーラップ量が変化するように制御する(ステップS11)。
一方、ステップS4において、オクタン価が変化していないと判定された場合、ステップS5における第1及び第2補正量の算出は行われなくともよく、前回作動時に格納された第1及び第2補正量(ステップS9参照)を用いればよい。ここで先ず、先ず制御部160は、点火プラグ202を、第2補正量に応じて点火時期を進角又は遅角するように制御する(ステップS12)。そして、点火時期を制御した後に、可変動バルブ装置を、第1補正量に応じてバルブオーバーラップ量が変化するように制御する(ステップS13)。この場合、ステップS5に相当する補正量を算出する処理を省略することができるため、可変動バルブ装置及び点火プラグ202の制御をより効率的に行うことが可能となる。
バルブオーバーラップ量及び点火時期が夫々制御された後は、第1実施形態と同様にステップS8及びステップS9が行われ、検出されたオクタン価及び、そのオクタン価に基づく第1及び第2補正量が格納される。
以上説明したような一連の処理は、比較的短時間(例えば4msec程度)のサイクルで繰り返し行われる。
第2実施形態に係る内燃機関制御装置は、第1実施形態と比較して特に、点火プラグ202を制御してから可変動バルブ装置を制御する点で異なっている。即ち、第2実施形態に係る内燃機関制御装置によれば、点火時期を変化させた後に、バルブオーバーラップ量を変化させる。
仮に、バルブオーバーラップ量を点火時期より早く変化させてしまうと、内部EGRガスの増加に点火時期が対応していないという状況が発生し、エンジン200の燃焼が悪化してしまうおそれがある。これに対し、第2実施形態に係る内燃機関制御装置は、点火時期を変化させた後にバルブオーバーラップ量を変化させることで、エンジン200の燃焼悪化を防止している。
第2実施形態に係る内燃機関制御装置は、例えば可変動バルブ装置が油圧により吸気バルブ208及び排気バルブ209を制御するような場合に用いられる。油圧による制御では、制御部160からの制御信号に対して応答が遅れ、バルブオーバーラップ量及び点火時期の変化のタイミングがずれてしまう場合があるからである。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関制御装置によれば、可変動バルブ装置及び点火プラグ202の制御において、応答遅れ等の時間的なズレが生じてしまう場合であっても、エンジン200の燃焼を悪化させることなく、バルブオーバーラップ量及び点火時期夫々の制御を行うことが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関制御装置及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係るエンジンシステムの構成を示す模式図である。 第1実施形態に係る内燃機関制御装置の動作を示すフローチャートである。 第1補正量を算出するための関数を示すグラフである。 第2補正量を算出するための関数を示すグラフである。 バルブオーバーラップ量と燃費及び点火時期との関係を示すグラフである。 図5にノックラインを加えたグラフである。 第2実施形態に係る内燃機関制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
100…ECU、110…燃料性状センサ、120…算出部、130…格納部、140…判定部、150…水温センサ、160…制御部、200…エンジン、201…シリンダ、202…点火プラグ、206…排気管、208…吸気バルブ、209…排気バルブ、210…排気管、223…燃料タンク、229…EGR装置

Claims (8)

  1. 吸気バルブ及び排気バルブ、該吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることが可能なバルブタイミング可変手段、並びに燃焼室内に供給される燃料に点火する点火手段を備えた内燃機関を制御する内燃機関制御装置であって、
    前記燃料のオクタン価を検出するオクタン価検出手段と、
    該検出されたオクタン価に基づいて、前記バルブタイミングを変化させることで前記吸気バルブ及び前記排気バルブ間におけるバルブオーバーラップ量を変化させるように、前記バルブタイミング可変手段を制御すると共に、前記検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を変化させるように前記点火手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記点火手段を制御している期間と同時期に又は該期間と少なくとも部分的に重なる期間に、前記バルブタイミング可変手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記前記点火手段を制御した後に、前記バルブタイミング可変手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  4. 前記オクタン価検出手段は、前記供給される燃料の性状及びアルコール濃度の少なくとも一方を測定することにより、前記燃料のオクタン価を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記検出されたオクタン価を用いて、前記オーバーラップ量を変化させるべき第1補正量及び前記点火時期を変化させるべき第2補正量を算出する算出手段を更に備え、
    該算出された第1及び第2補正量に応じて、前記バルブタイミング可変手段及び前記点火手段を夫々制御する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置。
  6. 前記内燃機関の動作中における前記検出されたオクタン価及び前記算出された第1及び第2補正量を夫々格納する格納手段と、
    前記内燃機関の再始動の際に、前記格納されたオクタン価と前記オクタン価検出手段により前記再始動の後に検出されたオクタン価とを相互に比較することにより、前記燃料のオクタン価が前記内燃機関の停止中に変化したか否かを判定する判定手段と
    を更に備え、
    前記制御手段は、前記燃料のオクタン価が変化していないと判定された場合に、前記格納された第1及び第2補正量に応じて、前記バルブタイミング可変手段及び前記点火手段を夫々制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関制御装置。
  7. 前記内燃機関の温度を測定する温度測定手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記測定された温度が所定の温度を超えた場合に、前記バルブタイミング可変手段及び点火手段を夫々制御する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置。
  8. 吸気バルブ及び排気バルブ、該吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させることが可能なバルブタイミング可変手段、並びに燃焼室内に供給される燃料に点火する点火手段を備えた内燃機関を制御する内燃機関制御方法であって、
    前記燃料のオクタン価を検出するオクタン価検出工程と、
    該検出されたオクタン価に基づいて、前記バルブタイミングを変化させることで前記吸気バルブ及び前記排気バルブ間におけるバルブオーバーラップ量を変化させるように、前記バルブタイミング可変手段を制御すると共に、前記検出されたオクタン価に基づいて、点火時期を変化させるように前記点火手段を制御する制御工程と
    を備えることを特徴とする内燃機関制御方法。
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