JP2008174828A - 化学研磨液及び化学研磨方法 - Google Patents

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Shigeharu Tanaka
茂晴 田中
Tatsuo Kibe
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Abstract

【課題】 フッ化物フリーおよび過酸化水素フリーの環境にやさしく、且つ平滑に研磨できる化学研磨液及びそれを使用したリードフレームの化学研磨方法を提供する。
【解決手段】 モノ過硫酸水素塩濃度15〜25g/L、硫酸濃度40〜60ml/Lの化研液を用いる。42合金材のFe、Niおよび介在物をほぼ均一に溶解することで、平滑且つ酸化物残渣(スマット)を発生させずに研磨することができる。また、リスクの高い物質を排除し環境に優しい研磨方法を提供することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子部品のリードフレーム材等に広く利用されているFe−Ni合金材、特に42合金材用の化学研磨液及び化学研磨方法に関するものである。
電子部品であるICプラスチックパッケージには、金属基板であるリードフレームが多用されている。リードフレームには、42合金材と称するFe―Ni合金材とCu合金材が使用されている。42合金材の組成はNi:42w%で残りはFeであり、不可避不純物としてCo、Si、Ti、Mo、Mn、C等が含まれている。ICパッケージの小型高精度化に伴い、電子部品としてのリードフレームも表面を精密に研磨して使用されている。
電子部品のリードフレーム材の表面処理として化学研磨剤が使用されている。
この42合金材を化学研磨する場合は、硫酸―過酸化水素系の化学研磨剤がほとんどで、介在物及び不可避的不純物を捕捉するためにさらにフッ化物を添加している。フッ化物がないと不溶性のNi、Si他の酸化物残渣(スマット)が発生し、良好な化学研磨がなされない。
過酸化水素およびフッ化物は廃水処理を困難にしている上に、作業上のリスクを伴う物質である。よって、フッ化物および過酸化水素のフリー化が望まれている。過酸化水素フリー化学研磨剤として過硫酸塩を用いた化学研磨法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、硝酸と酸化物残渣(スマット)発生防止成分を含む化学研磨剤も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、過硫酸塩は粗化されやすく、労働安全衛生法において危険物扱いとなる。また、硝酸も粗化されやすく、劇物扱いでもありNOxと称される有毒ガスを発生する難点がある。
そこで、フッ化物フリーの化学研磨剤として過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩―硫酸系の化学研磨剤が提案されている。ところが過硫酸塩―硫酸系の化学研磨剤は、粗化研磨工程で酸化物残渣(スマット)が発生しやすく、且つ粗化し過ぎて素材表面に微細凹部を形成する。目視では不明でも微細な酸化物残渣(スマット)が発生しており、例えばSnめっきしたリードフレームの断面観察を行なうと、素材界面近傍にNiのリッチ層が観察される。また、微細凹部はめっきがされ難くボイドとなっている。
特開昭59−209753号公報 特許第3377378号公報
そこで本発明は、フッ化物および過酸化水素フリーの環境にやさしく、且つ平滑に研磨できる化学研磨液及びそれを用いたリードフレームの研磨方法を提供することを目的とする。
本発明は、モノ過硫酸水素塩と硫酸の組み合わせで、フッ化物および過酸化水素フリーで且つ平滑、酸化物残渣なしに研磨できる化学研磨液組成及びそれを用いたリードフレームの研磨方法を見いだした。
即ち、本発明の化学研磨液は、モノ過硫酸水素塩と硫酸を含有し、モノ過硫酸水素塩濃度が15〜25g/Lで硫酸濃度が40〜60ml/Lであることを特徴とするものである。
また、本発明の化学研磨液においては、上記モノ過硫酸水素塩として、モノ過硫酸水素カリウム、モノ過硫酸水素ナトリウム、もしくはモノ過硫酸水素アンモニウムのいずれかを使用することができる。
このように、モノ過硫酸水素塩濃度を15〜25g/L、硫酸濃度を40〜60ml/Lとすることにより、42合金材のFe、Niおよび介在物をほぼ均一に溶解することができ、平滑且つ酸化物残渣(スマット)が発生しない化学研磨液とすることができる。また、リスクの高い物質を排除し環境にやさしい化学研磨液とすることができる。
ここで、モノ過硫酸水素塩および硫酸の組み合わせ濃度によって、粗化研磨となったり酸化物残渣(スマット)が発生したりする。よって、これらの濃度が重要である。
次に、本発明の化学研磨方法は、上記本発明の化学研磨液を使用してFe−Ni合金材からなるリードフレームを液温:40±15℃、浸漬時間:30±20秒の条件下で化学研磨することを特徴とするものである。
Fe−Ni合金材からなるリードフレームとは、42合金材からなるリードフレームが挙げられる。
本発明によれば、環境にやさしい化学研磨液で化学研磨することで、研磨面が平滑で且つ酸化物残渣(スマット)が発生しないため、廃水処理、作業環境、めっき時の密着性向上、Snめっきにおけるウイスカ抑制効果をもたらす。
本発明の化学研磨液は、モノ過硫酸水素塩と硫酸を含むものである。モノ過硫酸水素塩としては、モノ過硫酸水素カリウム、モノ過硫酸水素ナトリウム、モノ過硫酸水素アンモニウム等が使用できる。ここで、モノ過硫酸水素塩と硫酸濃度が重要で、モノ過硫酸水素塩濃度は15〜25g/L、硫酸濃度は40〜60ml/Lとする必要がある。この範囲を逸脱すると化学研磨不足となって粗化がおこり、酸化物残渣(スマット)が発生するようになる。
本発明の化学研磨液を使用して化学研磨すれば、プレス材特有の破断面を除去し、且つ表面はほぼ平滑になって微細凹部もなく化学研磨される。よって、その上にSnめっきしても素材界面近傍のNiリッチ層もボイドも無い良好なめっきが得られる。また、フッ化物や過酸化水素を含有していないため、作業環境も良く排水処理も簡易に行える。
次に、本発明の化学研磨液を使用して42合金材リードフレームを化学研磨する方法につて説明する。
先ず、42合金材リードフレームをアルカリ電解脱脂、水洗、酸洗、水洗して表面を清浄にしておく。
次いで、該42合金材リードフレームを本発明の化学研磨液に浸漬して化学研磨する。その時の化学研磨条件は、液温:40±15℃、浸漬時間:30±20秒が適当である。化学研磨終了後、水洗、中和、水洗、乾燥して終了する。さらに必要に応じてプリディップ、Snめっき、水洗、中和、水洗、乾燥の順でSnめっきを施せばよい。
42合金材をプレスして打ち抜いたリードフレームを、アルカリ電解脱脂、水洗、酸洗、再水洗後、種々の組成の化学研磨液で化学研磨した。尚、化学研磨液の液温は40℃、浸漬時間は30秒である。その時の酸化物残渣(スマット)の有無、リードフレーム側面の破断面の除去度合い、リード表面の粗化度合いを観察した。観察結果のうち酸化物残渣発生状況を表1に、化学研磨状態を表2に記載した。

表1の酸化物残渣(スマット)発生状況表から分かるように、モノ過硫酸水素塩は30g/L以上では、硫酸濃度が低いと酸化物残渣(スマット)が発生する傾向にある。

表2の化学研磨状態表の平滑化と粗化をみると、モノ過硫酸水素塩が多くなると化学研磨が促進され粗化化学研磨となってしまうことが分かる。よって、モノ過硫酸水素塩は30g/L以上は必要ない。また、硫酸は40mL/L以上あれば充分である。
また、硫酸濃度が高くなり過ぎるとモノ過硫酸水素塩の自然分解が起こり、硫酸に変化してしまう事も分かった。
これら表1及び表2の結果を図5に示す。表1で酸化物残渣の発生が有る場合を■印で、酸化物残渣の発生が無い場合を□印で示す。また、表2で平滑化研磨ができた場合は○印で、研磨不足となった場合は△印で、粗化研磨となった場合は×印で示した。
次に、モノ過硫酸水素塩濃度を20g/Lとし、硫酸濃度を30mL/Lから70mL/Lまで変化させた化学研磨液を、室温に放置した場合の放置時間とモノ過硫酸水素塩の濃度変化との関係を調べた。結果を表3に示す。
硫酸濃度が高くなるとモノ過硫酸水素塩の自然分解が起こり、硫酸に変化してしまう事も分かった。表3の室温放置とモノ過硫酸濃度をみると、硫酸濃度70mL/Lの化学研磨液では、30日経過後にモノ過硫酸水素塩は完全に分解してしまう。
以上より、環境にやさしいモノ過硫酸水素塩濃度は15〜25g/L好ましくは20g/L、硫酸濃度は40〜60mL/L好ましくは50mL/Lである。
実施例1と同様の42合金材リードフレームをアルカリ電解脱脂、水洗、酸洗、水洗、本発明の化学研磨液による化学研磨、水洗、プリディップ、Snめっき、水洗、中和、水洗、乾燥の順で厚さ約8μmのSnめっきをした。その時の化学研磨条件は、モノ過硫酸水素カリウム濃度:20g/L、硫酸濃度:50mL/L、液温:40℃、浸漬時間:30秒であった。このリードフレームサンプルを、断面SIM観察およびヒートサイクル500時間のウイスカ観察を行なった。先ず、断面SIM観察では、素材界面近傍のボイドもNi、Siリッチ層もみられなかった。また、ヒートサイクル500時間試験において、10μm以下のコブ状ウイスカはみられるものの、針状のウイスカは皆無であった。尚、一般的に10μm以下のウイスカは、ウイスカとしないことになっている。
[比較例]
実施例1と同様の42合金材リードフレームを市販の過硫酸塩―硫酸系の化学研磨液で研磨しSnめっきを行なった。その時の化学研磨条件は、過硫酸ナトリウム濃度:30g/L、過硫酸カリウム濃度:30g/L、硫酸濃度:100mL/L、インヒビター少量、液温:40℃、浸漬時間:30秒である。その他の工程の条件は、実施例2と同様である。このサンプルも断面SIM観察およびヒートサイクル500時間のウイスカ観察を行なった。
断面SIM観察では、素材界面近傍にリード表面の凹部にめっきが付いていないボイドがみられる。また、Ni、Siリッチの斑点状結晶が素材界面付近に、針状結晶が粒界にみられた。また、ヒートサイクル500時間試験においては、長さ30〜50μm程度のウイスカがみられ、特にリード側面のプレス破断面部位に数多く発生していた。
実施例1のリードフレームの研磨面の状態を示す図である。 比較例のリードフレームの研磨面の状態を示す図である。 図1に示す実施例1の断面SIMS像である。 図2に示す比較例の断面SIMS像である。 モノ過硫酸水素塩濃度と硫酸濃度との関係を示す図である。

Claims (3)

  1. モノ過硫酸水素塩と硫酸を含有し、モノ過硫酸水素塩濃度が15〜25g/L、硫酸濃度が40〜60mL/Lであることを特徴とする化学研磨液。
  2. 前記モノ過硫酸水素塩は、モノ過硫酸水素カリウム、モノ過硫酸水素ナトリウム、モノ過硫酸水素アンモニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の化学研磨液。
  3. Fe−Ni合金材からなるリードフレームを、請求項1または2に記載の化学研磨液を使用して、液温:40±15℃、浸漬時間:30±20秒の条件下で化学研磨することを特徴とする化学研磨方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111487268B (zh) * 2020-04-27 2023-07-21 宁波江丰电子材料股份有限公司 一种钽材料ebsd样品的表面处理方法

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