JP2008174020A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪から受ける荷重条件に応じて適切に負荷容量を設定可能な車輪ハブ軸受を採用したインホイールモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】インホイールモータ駆動装置21は、ケーシング22と、モータ部Aと、減速部Bと、車輪ハブ32および車輪ハブ軸受33を含む車輪ハブ軸受部Cとを備える。そして、車輪ハブ軸受33は、フランジ部32bから遠い側に位置し、第1の転動体としての複数の円錐ころ33eが転動する第1の軌道と、フランジ部32bに近い側に位置し、円錐ころ33eと形状の異なる第2の転動体としての複数の球33fが転動する第2の軌道とを有する複列転がり軸受である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関するものである。
従来のインホイールモータ駆動装置101は、例えば、特開2006−258289号公報(特許文献1)に記載されている。図6を参照して、インホイールモータ駆動装置101は、車体に取り付けられるケーシング102の内部に駆動力を発生させるモータ部103と、車輪に接続される車輪ハブ軸受部104と、モータ部103の回転を減速して車輪ハブ軸受部104に伝達する減速部105とを備える。
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、装置のコンパクト化の観点からモータ部103には低トルクで高回転のモータが採用される。一方、車輪ハブ軸受部104には、車輪を駆動するために大きなトルクが必要となる。そこで、減速部105には、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機が採用されることがある。
従来のサイクロイド減速機を適用した減速部105は、偏心部106a,106bを有するモータ側回転部材106と、偏心部106a,106bに配置される曲線板107a,107bと、曲線板107a,107bをモータ側回転部材106に対して回転自在に支持する転がり軸受111と、曲線板107a,107bの外周面に係合して曲線板107a,107bに自転運動を生じさせる複数の外ピン108と、曲線板107a,107bの自転運動を車輪側回転部材110に伝達する内ピン109とを含む。
また、車輪ハブ軸受部104には、車輪(図示省略)を固定するフランジ部104aから遠い側(「インボード側」という。以下同じ。)に位置する第1の軌道104bと、フランジ部104aに近い側(「アウトボード側」という。以下同じ。)に位置する第2の軌道104cとを有する複列の転がり軸受が採用されている。
特開2006−258289号公報
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、モータ側回転部材106の一方側端部(図6の左側端部)は、車輪側回転部材110の内径部に回転自在に支持されている。すなわち、車輪ハブ軸受部104が、車輪から受けるラジアル荷重やモーメント荷重によって傾くと、モータ側回転部材106も傾いてしまう。これは、減速部105の各構成部品間の隙間を変化させて、各構成部品間に過大な荷重が作用したり、構成部品を損傷したりする原因となり得る。
上記の問題を解消するために、車輪ハブ軸受部104には車輪から受ける荷重を適切に支持可能な負荷容量が要求される。しかし、一般的に軸受の負荷容量を増加させると、軸受の大型化やコストの増大等の問題が発生する場合がある。
この発明の目的は、車輪から受ける荷重条件に応じて適切に負荷容量を設定可能な車輪ハブ軸受を採用することによって、耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を提供することである。
この発明に係るインホイールモータ駆動装置は、ケーシングと、偏心部を有するモータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、車輪を固定するフランジ部を有し、車輪側回転部材に固定連結される車輪ハブと、車輪ハブをケーシングに対して回転自在に支持する車輪ハブ軸受とを備える。そして、車輪ハブ軸受は、フランジ部から遠い側に位置し、複数の第1の転動体が転動する第1の軌道と、フランジ部に近い側に位置し、第1の転動体と形状の異なる複数の第2の転動体が転動する第2の軌道とを有する複列転がり軸受である。
上記構成のように、車輪ハブ軸受の第1の軌道(インボード側)および第2の軌道(アウトボード側)に配置される転動体の形状を異ならせることによって、車輪等から受ける荷重条件に応じて、左右の軌道毎に適切な負荷容量を選択することができる。例えば、相対的に大きな荷重が負荷される側の転動体を負荷容量の大きい円錐ころとし、相対的に小さな荷重が負荷される側の転動体を負荷容量は小さいがコストの低い球とすること等が考えられる。その結果、耐久性に優れ、信頼の高いインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
一実施形態として、第1の転動体は球であり、第2の転動体は円錐ころである。
他の実施形態として、第1の転動体は円錐ころであり、第2の転動体は球である。
好ましくは、減速部は、偏心部を挿通する貫通孔を有し、モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、公転部材の自転運動を、モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して車輪側回転部材に伝達する運動変換機構とを含む。
上記構成のようなサイクロイド減速機は、遊星歯車減速機等と比較してコンパクトで高減速比が得られるので、高回転、低トルク型のモータ部を採用した場合でも、駆動輪に十分なトルクを伝達することが可能となる。その結果、軽量で小型のインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
この発明によれば、インボード側およびアウトボード側の転動体の形状を相互に異ならせて、左右の軌道毎に適切な負荷容量を設定可能な車輪ハブ軸受を採用することによって、耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
図1〜図4を参照して、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21について説明する。
図4は、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を採用した電気自動車11の概略図であって、図5は、電気自動車11を後方から見た概略図である。図4を参照して、電気自動車11は、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、左右の後輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。図5を参照して、後輪14は、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。
懸架装置12bは、左右に伸びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等に車体の傾きを抑制するスタビライザーが設けられる。なお、懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の後輪14それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
一方、この電気自動車11の走行安定性を向上するために、ばね下重量を抑える必要がある。また、さらに広い客室スペースを確保するために、インホイールモータ駆動装置21の小型化が求められる。そこで、図1に示すようなこの発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を採用する。
図1〜図3を参照して、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を説明する。なお、図1はインホイールモータ駆動装置の概略断面図、図2は図1のII−IIにおける断面図、図3は偏心部25a,25b周辺の拡大図である。
まず、図1を参照して、インホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪14に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bとはケーシング22に収納されて、図4に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。
モータ部Aは、ケーシング22に固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ側回転部材25とを備えるラジアルギャップモータである。また、モータ部Aの減速部Bと反対側の端面には、モータ部Aの内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材39が設けられている。
ロータ24は、フランジ形状のロータ部24aと円筒形状の中空部24bとを有し、転がり軸受34によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。また、ケーシング22とロータ24との間には、減速部Bに封入された潤滑剤のモータ部Aへの侵入を防止するために密封部材35が設けられている。
モータ側回転部材25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するためにモータ部Aから減速部Bにかけて配置され、減速部B内に偏心部25a,25bを有する。このモータ側回転部材25は、一端がロータ24と嵌合すると共に、減速部Bの両端で転がり軸受36a,36bによって支持される。さらに、2つの偏心部25a,25bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
減速部Bは、偏心部25a,25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a,26bと、ケーシング22上の固定位置に保持され、曲線板26a,26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a,26bの自転運動を車輪側回転部材28に伝達する運動変換機構と、カウンタウェイト29とを備える。
車輪側回転部材28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aの端面には、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する穴が形成されている。軸部28bは中空構造であり、その外径面には車輪ハブ軸受33の第1内側軌道面33cが形成されている。また、軸部28bの内径面には、転がり軸受36bによってモータ側回転部材25が回転自在に支持されている。
図2を参照して、曲線板26aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a,30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26aの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受け入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26aの中心に設けられており、偏心部25aに嵌合する。
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。この転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、その外径面に内側軌道面を有する内輪部材42と、曲線板26aの貫通孔30bの内径面に嵌まり込み、その内径面に外側軌道面を有する外輪部材43と、内側軌道面および外側軌道面の間に配置される複数の転動体としての球44と、隣接する球44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える深溝球軸受である。
外ピン27は、モータ側回転部材25の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。これは、曲線板26a,26bの公転軌道と一致するので、曲線板26a,26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a,26bに自転運動を生じさせる。また、曲線板26a,26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a,26bの外周面に当接する位置に針状ころ軸受27aを有する。
カウンタウェイト29は、円板状で、中心から外れた位置にモータ側回転部材25と嵌合する貫通孔を有し、曲線板26a,26bの回転によって生じる不釣合い慣性偶力を打ち消すために、各偏心部25a,25bに隣接する位置に偏心部と180°位相を変えて配置される。
ここで、図3を参照して、2枚の曲線板26a,26b間の中心点をGとすると、図3の中心点Gの右側について、中心点Gと曲線板26aの中心との距離をL、曲線板26aの質量をm、曲線板26aの重心の回転軸心からの偏心量をεとし、中心点Gとカウンタウェイト29との距離をL、カウンタウェイト29の質量をm、カウンタウェイト29の重心の回転軸心からの偏心量をεとすると、L×m×ε=L×m×εを満たす関係となっている。また、図3の中心点Gの左側の曲線板26bとカウンタウェイト29との間にも同様の関係が成立する。
運動変換機構は、車輪側回転部材28に保持された複数の内ピン31と曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される。内ピン31は、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられており、車輪側回転部材28に固定されている。また、曲線板26a,26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a,26bの貫通孔30aの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受31aが設けられている。一方、貫通孔30aは、複数の内ピン31それぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。
車輪ハブ軸受部Cは、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32と、車輪ハブ32をケーシング22に対して回転自在に保持する車輪ハブ軸受33とを備える。車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aとフランジ部32bとを有する。フランジ部32bにはボルト32cによって駆動輪14(図示省略)が固定連結される。また、中空部32aの開口部分には、インホイールモータ駆動装置21の内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材32dが設けられている。
車輪ハブ軸受33は、外方部材22aの内径面に形成される第1外側軌道面33a(インボード側)および第2外側軌道面33b(アウトボード側)と、車輪側回転部材28の外径面の第1外側軌道面33aに対面する位置に第1内側軌道面33cと、車輪ハブ32の外径面の第2外側軌道面33bに対面する位置に第2内側軌道面33dと、第1外側軌道面33aと第1内側軌道面33cとの間(「第1の軌道」という)に配置される第1の転動体としての複数の円錐ころ33eと、第2外側軌道面33bと第2内側軌道面33dとの間(「第2の軌道」という)に配置される第2の転動体としての複数の球33fとを備える複列の転がり軸受である。
また、車輪ハブ軸受33は、左右の列の転動体33e,33fそれぞれを保持する保持器33gと、軸受内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩や、外部からの塵埃の混入を防止する密封部材33hとを含む。
上記構成の車輪ハブ軸受33において、転動体として円錐ころ33eを採用した第1の軌道は、球33fを採用した第2の軌道と比較して負荷容量が相対的に大きくなっている。これは、電気自動車11の停止時や直進時等に車輪ハブ軸受33に作用する荷重を適切に支持するのに好適である。
これにより、車輪ハブ軸受33に作用する荷重によってモータ側回転部材25が傾くのを防止することができる。その結果、減速部Bの各構成部品(「曲線板26a,26b」、「外ピン27」、および「内ピン31」等を指す)が破損等するのを有効に防止することができる。
車輪ハブ32と車輪側回転部材28とは、拡径加締めによって固定される。「拡径加締め」とは、インホイールモータ駆動装置21を固定した状態で、車輪側回転部材28の軸部28bの内径より僅かに大きい外径を有する加締め冶具(図示省略)を軸部28bの内径部に圧入することにより、塑性結合部40で車輪側回転部材28と車輪ハブ32とを塑性結合させる。上記方法で車輪側回転部材28と車輪ハブ32とを固定連結することにより、嵌め合いで固定する場合と比較して、結合強度を大幅に高めることができる。これにより、車輪ハブ32を安定して保持することが可能となる。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。このとき、コイルに高周波数の電圧を印加する程、ロータ24は高速回転する。
これにより、ロータ24に接続されたモータ側回転部材25が回転すると、曲線板26a,26bはモータ側回転部材25の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a,26bの曲線形状の波形と係合して、曲線板26a,26bをモータ側回転部材25の回転とは逆向きに自転運動させる。
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、曲線板26a,26bの自転運動に伴って貫通孔30aの内壁面と当接する。これにより、曲線板26a,26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a,26bの自転運動のみが車輪側回転部材28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
このとき、モータ側回転部材25の回転が減速部Bによって減速されて車輪側回転部材28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪14に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZ、曲線板26a,26bの波形の数をZとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27および内ピン31の曲線板26a,26bに当接する位置に針状ころ軸受27a,31aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
上記の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車11に採用することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車11を得ることができる。
なお、上記の実施形態における車輪ハブ軸受33において、インボード側の第1の軌道に円錐ころ33eを配置し、アウトボード側の第2の軌道に球33fを配置した例を示したが、これに限ることなく、第1の軌道に球を、第2の軌道に円錐ころを配置してもよい。この場合、車輪ハブ軸受33のアウトボード側の負荷容量が相対的に大きくなり、電気自動車11の旋回時等に負荷される荷重を適切に支持することができる。さらには、上記以外の形状の転動体、例えば、円筒ころや球面ころ等を採用してもよい。
また、上記の実施形態においては、車輪ハブ軸受33の負荷容量を調整するために、左右の転動体の形状を異ならせた例を示したが、これに加えて、左右の転動体の直径を異ならせたり、左右の転動体のPCD(ピッチ円直径)を異ならせたり、第1および第2の軌道に配置される転動体の数を異ならせたりしてもよい。
また、上記の実施形態においては、減速部Bの曲線板26a,26bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
また、上記の実施形態における運動変換機構は、車輪側回転部材28に固定された内ピン31と、曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、車輪側回転部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
なお、上記の実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、上記の実施形態における作動の説明では、モータ部Aに電力を供給してモータ部Aを駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪14に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪14側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
さらに、上記の実施形態の構成にブレーキを加えることもできる。例えば、図1の構成において、ケーシング22を軸方向に延長してロータ24の図中右側に空間を形成し、ロータ24と一体的に回転する回転部材と、ケーシング22に回転不能にかつ軸方向に移動可能なピストンと、このピストンを作動させるシリンダとを配置して、車両停止時にピストンと回転部材とを嵌合させてロータ24をロックするパーキングブレーキであってもよい。
または、ロータ24と一体的に回転する回転部材の一部に形成されたフランジおよびケーシング22側に設置された摩擦板をケーシング22側に設置されたシリンダで挟むディスクブレーキであってもよい。さらに、この回転部材の一部にドラムを形成すると共に、ケーシング22側にブレーキシューを固定し、摩擦係合およびセルフエンゲージ作用で回転部材をロックするドラムブレーキを用いることができる。
また、上記の実施形態において、曲線板26a,26bを支持する軸受として深溝球軸受の例を示したが、これに限ることなく、例えば、すべり軸受、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、針状ころ軸受、自動調心ころ軸受、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受等、すべり軸受であるか転がり軸受であるかを問わず、転動体がころであるか玉であるかを問わず、さらには複列か単列かを問わず、あらゆる軸受を適用することができる。また、その他の場所に配置される軸受についても、同様に任意の形態の軸受を採用することができる。
ただし、深溝球軸受は、円筒ころ軸受と比較して許容限界回転数は高い反面、負荷容量が低い。そのため、必要な負荷容量を得るためには、大型の深溝球軸受を採用しなければならない。したがって、高回転型のモータ部Aを採用する場合には深溝球軸受適しており、大きな荷重が作用する場合には円筒ころ軸受が適しているといえる。
また、上記の各実施形態においては、モータ部Aにラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えばケーシングに固定されるステータと、ステータの内側に軸方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータとを備えるアキシアルギャップモータであってもよい。
また、上記の実施形態における減速部Bにはサイクロイド減速機を採用した例を示したが、これに限ることなく、遊星歯車減速機等の任意の減速機構を採用することができる。ただし、インホイールモータ駆動装置21の小型化、軽量化の観点からは、高減速比が得られるサイクロイド減速機が好適である。
さらに、図4に示した電気自動車11は、後輪14を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を示す図である。 図1のII−IIにおける断面図である。 図1の偏心部周辺の拡大図である。 図1のインホイールモータ駆動装置を有する電気自動車の平面図である。 図4の電気自動車の後方断面図である。 従来のインホイールモータ駆動装置を示す図である。
符号の説明
11 電気自動車、12 シャーシ、12a ホイールハウジング、12b 懸架装置、13 前輪、14 後輪、21,101 インホイールモータ駆動装置、22,102 ケーシング、22a 外方部材、23 ステータ、24 ロータ、24a ロータ部、28a,32b フランジ部、24b,32a 中空部、28b 軸部、25,106 モータ側回転部材、25a,25b,106a,106b 偏心部、26a,26b,107a,107b 曲線板、27,108 外ピン、27a,31a 針状ころ軸受、28,110 車輪側回転部材、29 カウンタウェイト、30a,30b 貫通孔、31,109 内ピン、32 車輪ハブ、32d,33h,35,39 密封部材、33 車輪ハブ軸受、40 塑性結合部、33a,33b 外側軌道面、33c,33d 内側軌道面、33e 円錐ころ、33f,44 玉、33g 保持器、34,36a,36b,41,111 転がり軸受、42 内輪部材、43 外輪部材。

Claims (4)

  1. ケーシングと、
    偏心部を有するモータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、
    前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、
    車輪を固定するフランジ部を有し、前記車輪側回転部材に固定連結される車輪ハブと、
    前記車輪ハブを前記ケーシングに対して回転自在に支持する車輪ハブ軸受とを備え、
    前記車輪ハブ軸受は、
    前記フランジ部から遠い側に位置し、複数の第1の転動体が転動する第1の軌道と、前記フランジ部に近い側に位置し、前記第1の転動体と形状の異なる複数の第2の転動体が転動する第2の軌道とを有する複列転がり軸受である、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記第1の転動体は、球であり、
    前記第2の転動体は、円錐ころである、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記第1の転動体は、円錐ころであり、
    前記第2の転動体は、球である、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記減速部は、
    前記偏心部を挿通する貫通孔を有し、前記モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記公転部材の自転運動を、前記モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して前記車輪側回転部材に伝達する運動変換機構とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
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