JP2008173767A - エアダスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気を放出して除塵作業を行うエアダスタ、建築現場での釘打込み作業と清掃作業を1台の工具で行うエアダスタ付き釘打機において、構造を単純にして操作子の押し荷重を軽くすると共にノズルから放出される圧力を元圧より低くする。
【解決手段】 放出弁7とプラグ4を連通する第2空気通路5を放出弁7の操作子9側に配設し、ノズル10と放出弁7を連通する第1空気通路14を第2空気通路5に対して操作子7の反対側に配設し、構造を単純にして操作子7の押し荷重を軽くすると共にノズル10から放出される圧力を元圧より低くした。
【選択図】図1

Description

本発明は除塵作業等を行うために圧縮空気を任意に放出するエアダスタ及びエアダスタ付き釘打機に関するものである。
エアダスタ1は、図7、図8に示す如く、除塵作業を行う箇所にノズル10を向け、エアダスタ1を保持した手で放出弁7の操作子9を引く(図7)または操作子9を押す(図8)という操作で、エアホースを介して圧縮空気供給源から供給された圧縮空気をノズル10の開口部12から放出して粉塵、木屑等を除去するものである。
図7は操作子9を引くタイプのエアダスタ1である。ボデー2には、保持した手の人差し指で引いて操作できるように操作子9が配設されている。ボデー2先端には圧縮空気を放出するノズル10、ハンドル3端部にはエアホースを接続するためのプラグ4が設けられている。プラグ4と放出弁7は空気通路5を介して連通し、放出弁7とノズル10は空気通路14を介して連通している。放出弁7には、大気と空気通路14を常時遮断するOリング13、操作子9の非操作時及び操作時に空気通路5と空気通路14を遮断及び連通させるOリング15が設けられている。
放出弁7は、バルブブッシュ18の軸方向に摺動し、Oリング15とバルブブッシュ18がシールするシール面の直径φCが、Oリング13とバルブブッシュ18がシールするシール面の直径φDより大きく設定されている。スプリング16の付勢力とプラグ4からの圧縮空気による荷重が放出弁7の端面すなわちφC全面にかかっている。
図8は操作子9を押すタイプのエアダスタ1である。ボデー2を保持した手の親指が届く範囲に放出弁7の操作子9が設けられている。空気通路5は、プラグ4からハンドル3を通り、ノズル10側から回り込んで放出弁室8と連通している。空気通路14は、Oリング13とOリング15の間から回り込んでノズル10と連通している。操作子9の非操作時には、スプリング16の付勢力と共にプラグ4からの圧縮空気による荷重が放出弁7の端面すなわちφC全面にかかっている。
エアダスタ付き釘打機19を図4、図9、図10を参照して説明する。釘打作業と除塵作業が行えるエアダスタ付き釘打機19を例えば特許文献1で提案した。除塵作業を行う箇所にノズル10を向け、釘打機本体を保持した手で放出弁7の操作子9を押すと、蓄圧室28に蓄えられた圧縮空気をノズル10の開口部12から放出して粉塵、木屑等を除去する。
ボデー33の上側には主弁上室22及び蓄圧室28の一部を構成するエキゾーストカバー39がボルト等によって締結されている。エキゾーストカバー39には、ボデー33を保持した手の親指もしくは人差し指の可動範囲内に放出弁7の操作子9が打込み制御用の制御弁20とは別に独立して設けられ、またエキゾーストカバー39の上方凹部40には圧縮空気を放出するノズル10が設けられている。
蓄圧室28と放出弁7は空気通路5を介して連通し、放出弁7とノズル10は空気通路14を介して連通している。放出弁7には、大気と空気通路14を常時遮断するOリング13、操作子9の非操作時及び操作時に空気通路5と空気通路14を遮断及び連通させるOリング15が設けられている。
放出弁7は、バルブブッシュ18の軸方向に摺動し、Oリング15とバルブブッシュ18がシールするシール面の直径φCが、Oリング13とバルブブッシュ18がシールするシール面の直径φDより大きく設定されている。スプリング16の付勢力と蓄圧室28からの圧縮空気による荷重が放出弁7の端面すなわちφC全面にかかっている。
特開平10−109280号公報(図1〜図3)
図7に示す操作子9を引くタイプのエアダスタ1では、放出弁7、空気通路5と空気通路14の配置は構造上複雑にはならないが、図8に示す操作子9を押すタイプのエアダスタ1では、放出弁7に対し、空気通路5と空気通路14が交差して配置が複雑になり、大型、高価になる恐れがある。
例えば30Kg/cm2という高圧の圧縮空気を使用する場合、放出弁7のφC全面にかかる圧縮空気による押圧力及びスプリング16の付勢力に抗して操作子9を押さなければならず、大きな押し力が必要になって、操作性が悪く疲労しやすいという問題があった。この押し力を軽くするために、φCを小さくすると、Oリング15内側の放出弁7の軸径が非常に小さくなり、放出弁7の強度が弱くなる恐れがある。また使用圧力の範囲内であっても、圧力の上限と下限では押し力が変わってしまい、操作しにくいという問題がある。
エアダスタ付き釘打機においても同様に、放出弁7、空気通路5、空気通路14の配置を単純にしたいという要求があった。また前記高圧圧縮空気を使用する場合、操作子9の押し力を軽く一定にしたいという要求があった。ノズル10から圧縮空気が高い圧力のまま放出されると、粉塵、木屑等を周囲に巻き上げすぎてしまったり、反力で釘打機本体が動いたり、振り回されたりして操作しにくくなったり、ノズル10から発生する噴射音が大きくなってしまうという問題があった。また、ノズル10や放出弁7の圧縮空気の通過面積を小さくして放出される圧力を低くしようとすると、ノズル10から高い周波数の噴射音が発生してしまうことがあった。
本発明の目的は、操作子を押すタイプのエアダスタで、放出弁、空気通路等を効率的に配置し、小型、安価なエアダスタを提供することである。
上記目的は、請求項1においては、放出弁とプラグを連通させる第2空気通路を放出弁の操作子側に配設し、ノズルと放出弁を連通させる第1空気通路を第2空気通路に対して操作子の反対側に配設することにより達成される。
請求項2においては、放出弁の操作子に対して軸方向反対側端面を大気に開放することにより達成される。
請求項3、請求項4においては、エアダスタ付き釘打機に請求項1、請求項2記載のエアダスタを配設することにより達成される。
請求項1記載の発明によれば、放出弁とプラグを連通させる第2空気通路を放出弁の操作子側に配設し、ノズルと放出弁を連通させる第1空気通路を第2空気通路に対して操作子の反対側に配設したので、操作子を押すタイプのエアダスタで、放出弁、第1空気通路、第2空気通路を効率的に配置し、小型、安価なエアダスタを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、放出弁の操作子に対して軸方向反対側端面を大気に開放したので、従来より高圧の圧縮空気を使用する場合でも、操作子の押し力を軽くかつほぼ一定にすることができる。
図1〜図3に本発明エアダスタ1の一実施形態、図4、5に本発明エアダスタ付き釘打機の一実施形態、図6にエアダスタ付き釘打機の他の実施形態を示す。
本発明エアダスタ1の全体構成を説明する。図示しない圧縮機から図示しないエアホースを介して供給される圧縮空気は、ボデー2のハンドル3端部のプラグ4から流入する。ハンドル3内には第2空気通路5、絞り6があり、放出弁7の放出弁室8と連通している。絞り6は、プラグ4からノズル10までの間で空気通過面積が最も小さく、空気通過抵抗により、元圧より圧力が下がるように設定されている。ボデー2を保持した手の親指が届く範囲に放出弁7の操作子9が設けられている。ボデー2先端には圧縮空気を放出するノズル10が設けられている。ノズル10の中央部には膨張室11が設けられ、ノズル10先端の開口部12は面積が絞られている。放出弁7には、放出弁室8、操作子9側の大気を常時遮断するOリング13、非操作時(上死点)に第2空気通路5と第1空気通路14を遮断し、操作時(下死点)に第2空気通路5と第1空気通路14を連通させるOリング15等を備えている。またスプリング16によって、圧縮空気源と連通していない非操作時に放出弁7が上死点になるように付勢されている。放出弁7が上死点で突き当たるようにボデー2には突き当て17が設けられている。また、ボデー2内にはボデー2とノズル10に挟持されるようにバルブブッシュ18が配設され、スプリング16の受け座を形成すると共にOリング15の弁機構を備えている。
Oリング13、15のそれぞれの圧縮空気の受圧面積S1、S2は、圧縮空気源と連通している非操作時に、スプリング16の付勢力と共に放出弁7が、Oリング13、15の摺動抵抗に抗して上死点に戻す程度の押圧力が発生するように受圧面積S1が受圧面積S2より若干大きくなっている。
次に上記構成のエアダスタ1での除塵動作を説明する。
図示しないエアホースをプラグ4に接続する。圧縮空気が第2空気通路5、絞り6を介して放出弁室8に流入する。除塵作業を行う箇所にノズル10を向け、エアダスタ1を保持した手で、スプリング16の付勢力と受圧面積S1と受圧面積S2との受圧面積差の押圧力に抗して放出弁7の操作子9を押す。
Oリング13、15の受圧面積S1、S2は、スプリング16の付勢力と共に操作子9を上死点に戻すだけの差になっており、高圧の圧縮空気を使用しても押し力が軽くなっている。また、仕様範囲内で圧力を変えてもほぼ一定の押し力になっている。
放出弁室8の圧縮空気が、Oリング15とバルブブッシュ18の空隙を通過して、第1空気通路14に流入する。そして膨張室11を通過して、ノズル10先端の開口部12から放出され、粉塵、木屑等を風圧で吹き飛ばす。
放出初期は、放出弁室8の圧力は元圧と同じになっており、高圧の圧縮空気が直接ノズル10から放出されないように、膨張室11で減圧されてノズル10から放出される。絞り6は、プラグ4からノズル10先端の開口部12の間で、圧縮空気の通過抵抗が最も大きくなるように設定されているので、放出弁室8の初期の圧縮空気が放出された後は絞り6で流量制限された低い圧力の圧縮空気がノズル10から放出される。
次に本発明エアダスタ付き釘打機19の全体構成を説明する。
圧縮空気は制御弁20、空気通路21を介して主弁上室22に入り、主弁23をシリンダ24上面に押し付ける。この状態では主弁23とシリンダ24の上面は密閉されており、圧縮空気はシリンダ24内に入らないのでピストン25は上死点を維持する。トリガレバー26はセフティアーム27の操作と協働し、引いたり戻したりすることにより制御弁20を開閉させ、主弁上室22を圧縮空気源と連通している蓄圧室28及び大気に選択的に連通させる。
ピストン25にはドライバブレード29が一体で連結されている。シリンダ24の中間及び下部には各々中間穴30及び下部穴31が形成され、中間穴30の外周には逆止Oリング32が設けられ、シリンダ24とボデー33の間には、ピストン25下降時に中間穴30から供給される圧縮空気を貯える周知構成の戻し空気室34が設けられている。シリンダ24の下方にはピストン25が釘を打込んだ後の余剰エネルギーを吸収するためのピストンバンパ35が設けられている。
ボデー33の下側にはドライバブレード29の案内穴を有するテールカバー36等で構成される射出部37と、図示しない釘を貯えるマガジン38が設けられている。
ボデー33の上側にはボルト等によって締結され、主弁上室22及び蓄圧室28の一部を構成するエキゾーストカバー39が配設されている。エキゾーストカバー39には、釘打機19を片手で保持したまま、保持した手の親指もしくは人指し指の可動範囲内に放出弁7の操作子9を、打込み制御用の制御弁20とは独立して設け、またエキゾーストカバー39の凹部40には圧縮空気を放出するノズル10が設けられている。蓄圧室28と放出弁7は第2空気通路5を介して連通し、放出弁7とノズル10は第1空気通路14を介して連通している。放出弁7には、大気と第2空気通路5を常時遮断するOリング13と、非操作時(上死点)には第2空気通路5と第1空気通路14を遮断し、操作時(下死点)には第2空気通路5と第1空気通路14を連通させるOリング15を備えている。
放出弁7は、バルブブッシュ18と軸方向に摺動し、前記エアダスタ1と同様に、Oリング13、15の受圧面積S1、S2は、圧縮空気と連通している非操作時にスプリング16の付勢力と共に、Oリング13、15の摺動抵抗に抗して操作子9を上死点に戻すだけの差になっており、高圧の圧縮空気を使用しても押し力が軽くなっている。また、仕様範囲内で圧力を変えてもほぼ一定の押し力になっている。
第2空気通路5と放出弁室8との間には絞り6が設けられている。また、第1空気通路14とノズル10の間には膨張室11が設けられている。
エアダスタ付き釘打機19の除塵動作は、前記のエアダスタ1と同様となる。
次に上記構成のエアダスタ付き釘打機19による打込み動作を説明する。まず図示しない木材等の被打込材にセフティアーム27の先端を押し当てセフティアーム27を押し上げる。この状態でトリガレバー26を引くと主弁上室22内の圧縮空気が空気通路21、制御弁20を介して大気に放出され、主弁23が上昇して、圧縮空気がシリンダ24内のピストン25上側に流入してピストン25と一体のドライバブレード29が急激に下降する。ドライバブレード29は下死点まで下降しながらテールカバー36内の図示しない釘を被打込材に打込む。ピストン25下側の空気が下部穴31を介して戻し空気室34に流入すると共にピストン25が中間穴30を通過するとシリンダ24内のピストン25上側の圧縮空気の一部も戻し空気室34に流入する。ピストン25はピストンバンパ35に接触して、ピストンバンパ35を変形させ、釘打込み後の余剰エネルギーが吸収される。
セフティアーム27先端を離すかまたはトリガレバー26を戻すと、蓄圧室28の圧縮空気が空気通路21を介して主弁上室22に流入し、主弁23を閉じる。同時に排気口41が開き、シリンダ24内のピストン25上側の圧縮空気が大気に放出され、戻し空気室34に貯えられた圧縮空気によってピストン25が上死点に戻る。以上の流れで1回の打込み行程が終了する。
図6にエアダスタ付き釘打機19の他の実施形態を示す。放出弁7が操作子9側から組み立てられるように、Oリング15との弁機構がエキゾーストカバー39の一部で構成されている。バルブブッシュ18はOリング13と摺動し、突き当て17はバルブブッシュ18で構成している。Oリング13、15の受圧面積S1、S2は、図4、5のエアダスタ付き釘打機と同じ構成となっている。
本実施形態では、絞り6は放出弁室8の直前に設けられ、膨張室11はノズル10内に設けたが、ハンドル3内、バルブブッシュ18、第1空気通路14等、プラグ4からノズル10間ならどこに設けてもよく、また絞り6、膨張室11を複数設けるようにしてもよい。また膨張室11の容積を極端に大きく構成したが、絞り6の後に絞り6より大きい空気通過面積の空間を設けるようにしてもよい。
本発明エアダスタの一実施形態を示す断面図。 図1の放出弁非操作時を示す要部断面図。 図1の放出弁操作時を示す要部断面図。 エアダスタ付き釘打機の一例を示す断面図。 本発明エアダスタ付き釘打機の一実施形態を示す図4のA−A線断面図。 本発明エアダスタ付き釘打機の他の実施形態を示す図4のA−A線断面図。 操作子を引くタイプの従来のエアダスタを示す断面図。 操作子を押すタイプの従来のエアダスタを示す断面図。 従来のエアダスタ付き釘打機を示す図4のA−A線断面図。 図9の放出弁非操作時を示す断面図。
符号の説明
1はエアダスタ、5は第2空気通路、7は放出弁、8は放出弁室、9は操作子、10はノズル、13、15はOリング、14は第1空気通路、18はバルブブッシュ、19はエアダスタ付き釘打機、39はエキゾーストカバーである。

Claims (4)

  1. 圧縮空気を放出する開口部を有するノズルと、圧縮空気の放出を制御する放出弁と、放出弁を操作する操作子と、圧縮空気供給源と接続するためのプラグと、ノズルと放出弁及び放出弁とプラグをそれぞれ連通させる第1及び第2空気通路を備えたエアダスタであって、
    放出弁とプラグを連通させる第2空気通路を放出弁の操作子側に配設し、ノズルと放出弁を連通させる第1空気通路を第2空気通路に対して操作子の反対側に配設したことを特徴とするエアダスタ。
  2. 圧縮空気を放出する開口部を有するノズルと、圧縮空気の放出を制御する放出弁と、放出弁を操作するための操作子と、圧縮空気供給源と接続するためのプラグと、ノズルと放出弁及び放出弁とプラグをそれぞれ連通させる第1及び第2空気通路を備えたエアダスタであって、
    放出弁の操作子に対して軸方向反対側端面を大気に開放したことを特徴とするエアダスタ。
  3. 請求項1記載のエアダスタを配設したことを特徴とするエアダスタ付き釘打機。
  4. 請求項2記載のエアダスタを配設したことを特徴とするエアダスタ付き釘打機。
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