JP2008171675A - 気液分離器 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の生成水等を排出する際に当該液体から分離すべき気体までもが一緒に排出されてしまうのを抑制する。
【解決手段】液体を貯留する貯留タンク34と、該貯留タンク34に設けられている排液孔35と、貯留タンク34における液体の貯留量に応じて動作し排液孔35を開閉する弁体36と、該弁体36を案内する筒状のバルブガイド37と、を備えるとともに、バルブガイド37には、該バルブガイド37の外側と内側とを連通する孔であって少なくとも貯留タンク34内における液体の深さ方向に配置された液体の流通孔38が設けられている。流通孔38は、貯留タンク34内における液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる長孔や複数の孔によって形成されていることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、気液分離器に関する。さらに詳述すると、本発明は、ガス中に混在する液体を当該ガスから分離するための装置の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば高分子電解質形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。また、このような燃料電池に加え、当該燃料電池に反応ガス(燃料ガスや酸化ガス)を給排するための配管系、電力を充放電する電力系、システム全体を統括制御する制御系などによって燃料電池システムが構成されている。
このような燃料電池を含む燃料電池システムにおいては、燃料電池から排出された燃料オフガス(水素オフガス)を燃料ガス供給流路に戻し、外部から新たに供給された燃料ガスとこの燃料オフガスとを混合させて再び燃料電池に供給する方式が採用されている。この場合、燃料オフガスから水分を回収するため、循環流路には水分を凝縮させて分離する気液分離器が設けられたものがある。
従来、このような気液分離器としては、タンク、水位センサ、ドレン機構さらには液面変動抑制機構を備え、タンク内の液体量を正確に検出できるようにしたもの、フロート室に貯留される水の貯留量が一定量以上になったときに、フロート本体が浮力により上昇することによりバルブが開かれて一定量を越える水が排出されるように構成したもの等が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
特開2006−221947号公報 特開2005−155790号公報
しかしながら、上記のごとき気液分離器を搭載した車両(例えば燃料電池システムを搭載した燃料電池車)においては以下のような問題がある。すなわち、当該車両を長距離輸送した後、車両が後傾した状態で後進移動中に急制動したような場合に水素ガスが漏れるおそれがある。また、長距離輸送後、車両が後傾した状態で起動したような場合にも水素ガスが漏れるおそれがある。より具体的には、これらのような条件のとき、燃料電池にて生成された水を排出する際に燃料ガス(水素ガス)までもが排出されてしまうことがある点で問題である。
そこで、本発明は、燃料電池の生成水等を排出する際に当該液体から分離すべき気体までもが一緒に排出されてしまうのを抑制できるようにした気液分離器を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。例えば上述のように車両が長距離輸送されている間、起動していない燃料電池に対しては給水されることがない。この場合、水面が低くなった状態で後傾した状態で燃料電池を起動すると、バルブガイド(ニードルバルブの案内)の上部が水面から露出した状態で当該燃料電池から大量の水が供給されることになる。このとき、バルブ(例えばニードルバルブ)のリフト量が大きいと、排水孔から流れ出る水の流速が速くなり、エジェクタ効果によってバルブガイド内の水素が巻き込まれて漏れに至る。これらの点に着目して検討を重ねた本発明者は、かかる課題の解決に結び付く新たな知見を得るに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、気液混合ガスを気体と液体とに分離する気液分離器において、前記液体を貯留する貯留タンクと、該貯留タンクに設けられている排液孔と、前記貯留タンクにおける前記液体の貯留量に応じて動作し前記排液孔を開閉する弁体と、該弁体を案内する筒状のバルブガイドと、を備えるとともに、前記バルブガイドには、該バルブガイドの外側と内側とを連通する孔であって少なくとも前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向に配置された前記液体の流通孔が設けられていることを特徴としている。
バルブガイドに設けられた流通孔は液体の深さ方向に配置されていることから液体が流通する際の流れ抵抗を低減させることができる。このため、例えばバルブガイドの外側に貯留されている液体が内側へと流れやすくなり、排液孔を通じて排液する際にバルブガイド内における液量がその外側に比して極端に少なくなるのを抑制することができる。このため、排液孔から流れ出る液体の流速が速い場合にもバルブガイド内の液量を保ちやすくなるから、バルブガイド内の気体(例えば水素ガス)が巻き込まれて排出されてしまう(貯留タンクから漏れてしまう)ことを抑えることができる。これによれば、生成水等の液体を排出する際に当該液体から分離すべき気体までもが一緒に排出されてしまうのを抑制することが可能となる。
ここで、前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる長孔によって形成されていることが好ましい。深さ方向に真っ直ぐまたは傾斜して延びる長孔状の流通孔によれば、バルブガイドの外側に貯留されている液体が内側へと流れやすい状態とすることができる。
また、前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる複数の孔によって形成されていることも好ましい。例えばバルブガイドの外周に螺旋状に形成された複数の流通孔によっても液体が流れやすい状態とすることができる。
さらに、前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる複数の孔であって、前記バルブガイドの全長の半分よりも長い長孔によって形成されていることも好ましい。また、この場合、互いに異なる前記複数の長孔の一部が少なくとも前記液体の深さ方向において重なり合うように形成されていれば、一部どうしが重なり合うように形成された長孔をあたかも1本の連続する長孔のように機能させることができる。しかも、このように1本の連続する長孔のように機能しながらも途中で途切れた形状の複数の長孔は、弁体の引っ掛かりを抑制しやすいという点でも好ましい。すなわち、例えば三角柱形状等の弁体がバルブガイド内を摺動する際、長孔が途中で途切れた形状となっていれば当該弁体の縁がこれら長孔に引っ掛かって動きが制限されてしまうのを抑制しやすくなる。
さらに本発明にかかる気液分離器においては、前記貯留タンクが傾斜した際に前記液体が当該貯留タンク内で流動するのを抑制する流動抑止部材が設けられている。例えば上述のような車両の長距離輸送中には振動によって気液分離器におけるバルブ(例えばニードルバルブ)のシール力が弱まり液体が徐々に抜け出ることがあり、これによって液面が低くなった状態で急制動をすると液面が大きく波立ち、排液孔が気体(例えば水素ガス)に直接曝されて当該気体が漏れることが起こり得る。この点、流動抑止部材を備えた本発明にかかる気液分離器によれば、タンク傾斜時に液体がすべて流動するのを抑えることによって排液孔が気体に直接曝された状態になるのを回避することができる。
この場合、前記流動抑止部材と前記貯留タンクの底面との間に隙間が形成されていることも好ましい。流動抑止部材によって貯留タンク内が区切られることになるが、このような隙間は通常の排液時においてこれら区切られた領域の液面高さが等しくなるように液体を流通させる。さらに、急制動などの影響で液面が波立つような場合には、排液孔側の領域から他方側の領域へと液体が移動するのを妨げるオリフィスのような機能も発揮する。
また、本発明にかかる燃料電池システムは上述した気液分離器を備えているというものである。
本発明によれば、燃料電池の生成水等を排出する際に当該液体から分離すべき気体までもが一緒に排出されてしまうのを抑制できるようになる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4に本発明の実施形態を示す。本発明にかかる気液分離器30は気液混合ガスを気体と液体とに分離するための機器で、貯留タンクと、排液孔と、弁体と、バルブガイドとを備える、バルブガイドには液体の流通孔が設けられているというものである。かかる気液分離器30は、例えば燃料電池2の生成水と燃料ガス(水素ガス)とを分離するための機器として用いて好適である。以下では、燃料電池2などによって構成される燃料電池システム1の全体構成についてまず説明し、その後、この燃料電池システム1に組み込まれた気液分離器30の具体的な構成について説明することとする。
図1に燃料電池車両に搭載されている燃料電池システム1の概略構成を示す。なお、ここでは燃料電池車両(Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして適用可能なシステムの一例を示すが、かかる燃料電池システム1は各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の発電システムとしても利用することが可能である。
本実施形態における燃料電池システム1は、反応ガス(酸化ガスおよび燃料ガス)の供給を受けて電気化学反応により電力を発生する燃料電池2と、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池2に供給する燃料ガス配管系4と、燃料電池2に冷媒を供給して当該燃料電池2を冷却する冷媒配管系5と、システムの電力を充放電する電力系6と、システム全体を統括制御する制御部7と、を備えている。
燃料電池2は例えば高分子電解質形燃料電池であり、多数の単セルを積層したスタック構造となっている。単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有し、他方の面に燃料極を有し、さらに空気極および燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有した構造となっている。一方のセパレータの燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、他方のセパレータの酸化ガス流路に酸化ガスが供給され、さらにこれら各反応ガスが化学反応を生じることによって電力が発生する。この燃料電池2には、発電中の電流を検出する電流センサ2aが取り付けられている。
酸化ガス配管系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる空気供給流路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排気流路12と、を有している。空気供給流路11には、フィルタ13を介して酸化ガスを取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、が設けられている。コンプレッサ14は、図示されていないモータの駆動により大気中の酸化ガスを取り込む。また、排気流路12を流れる酸化オフガスは、背圧調整弁16を通って加湿器15で水分交換に供された後、最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。
燃料ガス配管系4は、水素供給源としての燃料タンク21と、燃料タンク21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる水素供給流路22と、燃料電池2から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を水素供給流路22の合流点A1に戻すための循環流路23と、循環流路23内の水素オフガスを水素供給流路22に圧送する水素ポンプ24と、循環流路23に分岐接続された排気排水流路25と、を有している。
燃料タンク21は例えば高圧タンクや水素吸蔵合金などで構成されて本実施形態における燃料電池車両に複数搭載されているものであり、例えば35MPaまたは70MPaの水素ガスを貯留可能に構成されている。後述する遮断弁26を開くと、燃料タンク21から水素供給流路22へと水素ガスが流出する。水素ガスは、後述するレギュレータ27やインジェクタ28により最終的に例えば200kPa程度まで減圧され、燃料電池2に供給される。なお、本実施形態ではこのような燃料タンク21を水素供給源としているが、この他、炭化水素系の燃料から水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器で生成した改質ガスを高圧状態にして蓄圧する高圧ガスタンクと、によって水素供給源を構成することも可能である。
水素供給流路22には、燃料タンク21からの水素ガスの供給を遮断または許容する遮断弁26と、水素ガスの圧力を調整するレギュレータ27と、インジェクタ28と、が設けられている。また、インジェクタ28の下流側であって水素供給流路22と循環流路23との合流部A1の上流側には、水素供給流路22内の水素ガスの圧力を検出する圧力センサ29が設けられている。さらに、インジェクタ28の上流側には、水素供給流路22内の水素ガスの圧力および温度を検出する圧力センサおよび温度センサ(図示省略)が設けられている。圧力センサ29等で検出された水素ガスのガス状態(圧力、温度)に関する情報は、後述するインジェクタ28のフィードバック制御やパージ制御に用いられる。
レギュレータ27は、その上流側圧力(一次圧)を、予め設定した二次圧に調圧する装置である。本実施形態においては、一次圧を減圧する機械式の減圧弁をレギュレータ27として採用している。機械式の減圧弁の構成としては、背圧室と調圧室とがダイアフラムを隔てて形成された筺体を有し、背圧室内の背圧により調圧室内で一次圧を所定の圧力に減圧して二次圧とする公知の構成を採用することができる。
インジェクタ28は、弁体を電磁駆動力で直接的に所定の駆動周期で駆動して弁座から離隔させることによりガス流量やガス圧を調整することが可能な電磁駆動式の開閉弁である。インジェクタ28は、水素ガス等の気体燃料を噴射する噴射孔を有する弁座を備えるとともに、その気体燃料を噴射孔まで供給案内するノズルボディと、このノズルボディに対して軸線方向(気体流れ方向)に移動可能に収容保持され噴射孔を開閉する弁体と、を備えている。例えば本実施形態においては、インジェクタ28の弁体は電磁駆動装置であるソレノイドにより駆動され、このソレノイドに給電されるパルス状励磁電流のオン・オフにより、噴射孔の開口面積を2段階、多段階、または無段階に切り替えることができるようになっている。さらに、制御部7から出力される制御信号によって、インジェクタ28のガス噴射時間およびガス噴射時期が制御されることにより、水素ガスの流量および圧力が高精度に制御される。このように、インジェクタ28は、弁(弁体および弁座)を電磁駆動力で直接開閉駆動するものであり、その駆動周期が高応答の領域まで制御可能であるため、高い応答性を有する。
なお、インジェクタ28の弁体の開閉によりガス流量が調整されるとともに、インジェクタ28の下流に供給されるガス圧力がインジェクタ28上流のガス圧力より減圧されるため、インジェクタ28を調圧弁(減圧弁、レギュレータ)と解釈することもできる。また、本実施形態では、ガス要求に応じて所定の圧力範囲の中で要求圧力に一致するようにインジェクタ28の上流ガス圧の調圧量(減圧量)を変化させることが可能な可変調圧弁と解釈することもできる。
本実施形態においては、このようなインジェクタ28を、水素供給流路22と循環流路23との合流部A1より上流側に配置している(図1参照)。また、図1に破線で示すように、燃料供給源として複数の燃料タンク21が用いられている場合には、これら燃料タンク21から供給される水素ガスが合流する部分(水素ガス合流部A2)よりも下流側に当該インジェクタ28を配置するようにする。
循環流路23には、気液分離器30および排気排水弁31を介して、排気排水流路25が接続されている。気液分離器30は、水素オフガスから水分を回収するものである。排気排水弁31は、制御部7の指令を受けて作動することにより、気液分離器30で回収した水分と、循環流路23内の不純物を含む水素オフガス(燃料オフガス)と、を外部に排出(パージ)するものである。この排気排水弁31を開放すると、循環流路23内の水素オフガス中の不純物の濃度が下がり、循環供給される水素オフガス中の水素濃度が上がる。排気排水弁31の上流位置(循環流路23上)および下流位置(排気排水流路25上)には、各々、水素オフガスの圧力を検出する上流側圧力センサ32および下流側圧力センサ33が設けられている。
また、特に詳しく図示していないが、排気排水弁31および排気排水流路25を介して排出される水素オフガスは、希釈器(図示省略)によって希釈されて排気流路12内の酸化オフガスと合流するようになっている。水素ポンプ24は、モータ(図示省略)の駆動により、循環系内の水素ガスを燃料電池2に循環供給する。水素ガスの循環系は、水素供給流路22の合流点A1の下流側流路と、燃料電池2のセパレータに形成される燃料ガス流路と、循環流路23と、によって構成されることとなる。
冷媒配管系5は、燃料電池2内の冷却流路に連通する冷媒流路41と、冷媒流路41に設けられた冷却ポンプ42と、燃料電池2から排出される冷媒を冷却するラジエータ43と、燃料電池2から排出される冷媒の温度を検出する温度センサ44と、を有している。冷却ポンプ42は、モータ(図示省略)の駆動により、冷媒流路41内の冷媒を燃料電池2に循環供給する。温度センサ44で検出された冷媒の温度(=燃料電池2から排出される水素オフガスの温度)は、後述するパージ制御に用いられる。
電力系6は、高圧DC/DCコンバータ61、バッテリ62、トラクションインバータ63、トラクションモータ64、図示されていない各種の補機インバータ等を備えている。高圧DC/DCコンバータ61は、直流の電圧変換器であり、バッテリ62から入力された直流電圧を調整してトラクションインバータ63側に出力する機能と、燃料電池2またはトラクションモータ64から入力された直流電圧を調整してバッテリ62に出力する機能と、を有する。このような高圧DC/DCコンバータ61の機能により、バッテリ62の充放電が実現される。また、高圧DC/DCコンバータ61により、燃料電池2の出力電圧が制御される。
バッテリ62は、バッテリセルが積層されて一定の高電圧を端子電圧とし、図示しないバッテリコンピュータの制御によって余剰電力を充電したり補助的に電力を供給したりすることが可能になっている。トラクションインバータ63は、直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ64に供給する。トラクションモータ64は、例えば三相交流モータであり、燃料電池システム1が搭載される燃料電池車両の主動力源を構成する。
補機インバータは、各モータの駆動を制御する電動機制御部であり、直流電流を三相交流に変換して各モータに供給する。補機インバータは、例えばパルス幅変調方式のPWMインバータであり、制御部7からの制御指令に従って燃料電池2またはバッテリ62から出力される直流電圧を三相交流電圧に変換して、各モータで発生する回転トルクを制御する。
制御部7は、車両に設けられた加速用の操作部材(アクセル等)の操作量を検出し、加速要求値(例えばトラクションモータ64等の負荷装置からの要求発電量)等の制御情報を受けて、システム内の各種機器の動作を制御する。なお、負荷装置には、トラクションモータ64のほかに、燃料電池2を作動させるために必要な補機装置(例えばコンプレッサ14、水素ポンプ24、冷却ポンプ42の各モータ等)、車両の走行に関与する各種装置(変速機、車輪制御部、操舵装置、懸架装置等)で使用されるアクチュエータ、乗員空間の空調装置(エアコン)、照明、オーディオ等を含む電力消費装置が含まれうる。
このような制御部7は、図示していないコンピュータシステムによって構成されている。かかるコンピュータシステムは、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェースおよびディスプレイ等を備えるものであり、ROMに記録された各種制御プログラムをCPUが読み込んで所望の演算を実行することによりフィードバック制御やパージ制御など種々の処理や制御を行う。
続いて、以上のような燃料電池システム1における気液分離器30の構造について説明する(図2〜図4参照)。なお、図2および図3においては当該燃料電池システム1が搭載された車両の前方方向(進行方向)を符号Fwで示している。
上述したように気液分離器30は気液混合ガスを気体と液体とに分離するための機器であり、燃料電池システム1に適用されている本実施形態においては水素オフガス中の生成水を回収するための機器として機能している。生成水が回収された後の水素ガス(水素オフガス)は水素ポンプ24により圧送されて合流点A1に戻るのは上述したとおりである(図1参照)。本実施形態の気液分離器30は、貯留タンク34と、排水孔35と、弁体としてのニードルバルブ36と、バルブガイド37とを備え、さらに液体の流通孔38が設けられているものとなっている(図2等参照)。
貯留タンク34は燃料電池1における生成水を貯留しておくための容器である(図2等参照)。この貯留タンク34においては、例えば上部の開口部34aから生成水が流入し、下部の排水孔35から排水されるようになっている。開口部34aから流入する燃料電池1の生成水は水に水素ガスが混合した状態のものである。
ニードルバルブ36は貯留タンク34における生成水の貯留量に応じて動作し排水孔35を開閉するための弁体として設けられているものであり、上述した排水孔35の真上となる位置に配置されている。例えば本実施形態のニードルバルブ36はおよそ三角柱状(横断面が略正三角形)であり、筒状に形成されているバルブガイド37によって鉛直方向に案内されている(図2参照)。このニードルバルブ36の下端は先細り形状であり、排水孔35の上面に当接して当該排水孔35を閉じるように形成されている。また、ニードルバルブ37の上端付近にはフロート40のレバー40aが上下方向に回転可能なようにピン結合されている(図2、図3参照)。
バルブガイド37は上述したように筒状に形成されている部材で、貯留タンク34の内部に鉛直方向に配置されてニードルバルブ36を案内する(図2参照)。このバルブガイド37には、生成水を流通させるための流通孔38が設けられている。
流通孔38は、バルブガイド37の外側と内側とを連通するように設けられている孔であり、当該バルブガイド37の外側に貯留している生成水を内側へと流通させる(図2参照)。ここで、本実施形態の流通孔38は、少なくとも貯留タンク34内における生成水(貯留水)の深さ方向に配置されたものとなっている。より具体的には、本実施形態の流通孔38は生成水の深さ方向に真っ直ぐ延びる複数の長孔によって形成されている(図4参照)。ここで、このような長孔の形状や長さは特に限定されるものではないが、例えば本実施形態においてはバルブガイド37の全長の半分を超える程度の長さであり、当該バルブガイド37の上部において対向するように一対が、また下部において対向するように他の一対がそれぞれ設けられている。この場合、上部の一対の長孔と下部の一対の長孔とは周方向に90°ずれるように配置されており、いずれの長孔も他の長孔とは繋がらないようになっている。さらに、この場合においては、上部の長孔の下端部分と、下部の長孔の上端部分とが互いに重なる配置となる(図4にて破線で示す領域を参照)。このように、互いに異なる複数の長孔の一部が少なくとも液体の深さ方向において重なり合うように形成されていることから、本実施形態の気液分離器30によれば、一部どうしが重なり合うように形成されたこれら長孔を擬似的に1本の連続する長孔のように機能させることができる。しかも、このように1本の連続する長孔のように機能しながらも途中で途切れた形状の複数の長孔は、ニードルバルブ36の引っ掛かりを抑制しやすいという点でも好ましい。すなわち、本実施形態の三角柱状(横断面が略正三角形)のニードルバルブ36がバルブガイド37内を摺動する際、このように長孔が途中で途切れた形状となっているために当該ニードルバルブ36の縁がこれら長孔に引っ掛かって動きが制限されてしまうのを抑制しやすい。なお、本実施形態のニードルバルブ37は三角柱状であるが、これが他の形状である場合にも同様に動きが制限されるのを抑制することが可能である。
また、貯留タンク34内に設けられているフロート40は、上述したようにレバー40aによってニードルバルブ36の上端付近に接続されている。このフロート40は生成水(貯留水)の液面高さに従い上下してニードルバルブ36を上下動させる(図2参照)。
さらに、本実施形態の気液分離器30には波消し板39が設けられている(図2参照)。この波消し板39は貯留タンク34の底部付近に設けられている板状部材で、貯留タンク34が傾斜した際に生成水が当該貯留タンク34内で流動するのを抑制する流動抑止部材として機能するものである(図3参照)。例えば、燃料電池システム1を搭載した車両の長距離輸送中に急制動をする等して貯留タンク34が傾斜したような場合にも、このような波消し板39によれば当該貯留タンク34中の生成水が流動するのを抑えて排水孔35が曝された状態になるのを回避することができる。具体例を示せば、貯留タンク34が車両後方側へと傾斜した場合、生成水が流動して排水孔35が気体(水素ガス)に直接曝されることが起こり得るが(図3中の破線参照)、本実施形態においては波消し板39によって生成水の流動を抑え、排水孔35が曝された状態になるのを回避することが可能である(図3参照)。したがって、この気液分離器30によれば排水孔35から水素ガスが漏れるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては上述の波消し板39と貯留タンク34の底面との間に隙間45を形成することとしている(図2参照)。貯留タンク34の内部は上述のような波消し板39を設けることによって例えば2つの領域に区切られることになるが、当該隙間45によれば、通常の排水時においてこれら区切られた領域の液面高さが等しくなるように生成水を流通させることができる。さらに、車両輸送中における急制動などの影響で水面が波立った場合には、排水孔35側の領域(本実施形態の場合、前方側の領域)から他方側の領域(本実施形態の場合、後方側の領域)へと生成水が移動するのを妨げることができ、いわばオリフィスのようにも機能しうる。このような隙間45の大きさ(隙間の幅)は特に限定されるものではないが、例えば本実施形態では排水孔35の断面積と同程度の大きさを有する隙間45を形成している(図3等参照)。
以上のように構成された本実施形態の気液分離器30は、生成水の深さ方向に配置された流通孔38をバルブガイド37に備えていることから、当該バルブガイド37の外側に貯留されている生成水がその内側へと流れ込みやすい状態とすることができる。つまり、従来の流通孔(図2と図4において符号38’で示す)はバルブガイド37の下端付近に例えば90°おきに設けられていた4個の丸孔などで構成されていたが、本実施形態の流通孔38によれば生成水の流れ抵抗が少ないためこれよりも生成水を流通させやすい。したがって、排水孔35から流れ出る水の流速が速い場合にもエジェクタ効果によってバルブガイド35内の水素ガスが巻き込まれて漏れに至るのを回避することができるから、生成水を排出する際に当該生成水と分離すべき水素ガスまでもが一緒に排出されてしまうのを抑制することが可能である。
さらに本実施形態の気液分離器30においては、貯留タンク34が傾斜した場合に生成水が流動するのを波消し板39が抑えることにより、排水孔35が露出した状態になるのを回避することが可能であり、生成水を排出する際に水素ガスまでもが一緒に排出されてしまうのをさらに抑制することが可能である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では流通孔38の一例として、バルブガイド37の全長の半分より少し長い孔を上方に2つ、下方に2つ、90°ずらして配置したものを示したがこれは好適例に過ぎず、要は、排水孔35から水素ガスが漏れ出ない程度に生成水を流通させやすくする(換言すれば排水時において貯留タンク34内にて大きな液面差が生じるのを抑えるように生成水を流通させる)ことができ、さらに好ましくはニードルバルブ36の動作を妨げないものであれば足りる。したがって、上述したように生成水の深さ方向(バルブガイド37の長手方向)に沿って鉛直方向に延びる長孔の他、例えば斜め方向に形成された長孔によって流通孔38を形成してもよい。あるいは、これらのような長孔を用いる他、複数の丸孔を螺旋状に配置して流通孔38を形成してもよい(図5参照)。このように複数の孔を螺旋状に配置した場合には、バルブガイド固定向きのばらつきによる影響を小さくすることができる。すなわち、ニードルバルブ36が例えば図4、図5に示すように三角柱状である場合(ただし図4および図5では上端のみ想像線で示している)、当該ニードルバルブ36とバルブガイド37の内周面とは3辺で接触することになるところ、図4に示すバルブガイド37の場合には流通孔38が延長方向に延びている分だけ接触領域が少なくなり、安定性がその分だけ低下したり流通孔38のバリにニードルバルブ36の縁が引っ掛かったりする可能性がある。この点、図5に示すバルブガイド37の場合にはニードルバルブ36の縁と当該バルブガイド37の内周面との接触領域が増えるから、バルブ固定向きの影響を小さくすることが可能である。
燃料電池車両に搭載される燃料電池システムの構成例を示す図である。 本発明にかかる気液分離器の構造例を示す断面図である。 気液分離器が傾斜した場合の内部の様子を示す図である。 流通孔の一実施例を示すバルブガイドの斜視図である。 流通孔の他の実施例を示すバルブガイドの斜視図である。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、30…気液分離器、34…貯留タンク、35…排水孔(排液孔)、36…ニードルバルブ(弁体)、37…バルブガイド、38…流通孔、39…波消し板(流動抑止部材)、45…隙間

Claims (8)

  1. 気液混合ガスを気体と液体とに分離する気液分離器において、
    前記液体を貯留する貯留タンクと、
    該貯留タンクに設けられている排液孔と、
    前記貯留タンクにおける前記液体の貯留量に応じて動作し前記排液孔を開閉する弁体と、
    該弁体を案内する筒状のバルブガイドと、
    を備えるとともに、前記バルブガイドには、該バルブガイドの外側と内側とを連通する孔であって少なくとも前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向に配置された前記液体の流通孔が設けられている
    ことを特徴とする気液分離器。
  2. 前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる長孔によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる複数の孔によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気液分離器。
  4. 前記流通孔は、前記貯留タンク内における前記液体の深さ方向または傾斜した方向に延びる複数の孔であって、前記バルブガイドの全長の半分よりも長い長孔によって形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の気液分離器。
  5. 互いに異なる前記複数の長孔の一部が少なくとも前記液体の深さ方向において重なり合うように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の気液分離器。
  6. 前記貯留タンクが傾斜した際に前記液体が当該貯留タンク内で流動するのを抑制する流動抑止部材が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の気液分離器。
  7. 前記流動抑止部材と前記貯留タンクの底面との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の気液分離器。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の気液分離器を備えている燃料電池システム。
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