以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施の形態の一例としてのデータ記録装置は、図1に示すように、カメラ一体型HDDにモニタが接続されたものである。上記装置は、具体的には、データを記録するディスク媒体とこのディスク媒体を駆動する機構とからなるディスク機構部1と、このディスク機構部1のディスク媒体に対する記録再生を行う記録再生部5と、同じくディスク機構部1の駆動系を制御する駆動系制御部6と、上記記録再生部5及び駆動系制御部6を介してディスク機構部1におけるデータの処理等を制御するディスク制御部10との各部から構成されている。そして、上記ディスク制御部10には、このディスク制御部10にAV信号を入力するカメラ51及びマイク52と、このディスク制御部10における編集の過程をモニタすることができるモニタ53とが接続されている。
上記ディスク機構部1は磁性材料をコーティング膜被着された円盤状の基板が同一回転軸に単数枚又は複数枚を配設されて回転駆動され、データを残留磁化により記録されるディスク媒体3と、このディスク媒体3に対向して近接して径方向に移動可能に配設され、磁気的相互作用によりデータの記録及び再生を行うヘッドアーム4と、上記ディスク媒体3を所定の角速度にて回転駆動する図示しない回転駆動部とを有している。
上記記録再生部5は、上記ディスク媒体3の各物理ブロックに対して一方では読み書きするデータに対しチャネルコーディング処理を制御することにより、また、これと同時に小単位の論理ブロックとしてユーザがデータの読み書きに使用可能な物理ブロックであるセクタの、1セクタのデータ領域のデータ全体に対してエラーコレクションの多項式処理訂正をかけるECCを付加して記録読み出し時にはこのECCを使用して訂正可能なエラーコレクションを施し、データ読み出し処理を行うことにより、高品質な信号のデータの記録及び再生を行う。上記駆動系制御部6は、ディスク機構部1の上記回転駆動部からのサーボ信号読み出しと、このディスク機構部1のトラックサーボ情報からヘッドトラッキング位置情報及び回転ディスク駆動サーボ情報を得て、これらの情報に基づいてディスク機構部1のヘッドアーム4及び上記回転駆動部をサーボ制御する。
上記ディスク制御部10は、ディスク機構部1に対して記録再生部5及び駆動系制御部6を介してこのディスク制御部10とのデータの受け渡しの際の調整を行うディスクインターフェース25と、このディスクインターフェース25を経由して受け渡しをするデータを一時的に蓄積するバッファ30と、このバッファ30を制御するバッファ制御部26とを有している。
上記ディスクインターフェース部25は、記録再生部5との間では、記録書込み信号、再生読み出し信号のやりとり、トラック上に記録済みで記録再生の際に読み出されて駆動系コントロール制御に使用されるサーボ信号の読み出しを行う。また、このディスクインターフェース部25は、駆動系制御部6との間では、ディスク機構部1から読み出された制御信号と、この駆動系制御部6の備えるファームウエアによるディスク媒体3の物理ブロックへのヘッドアーム4の位置制御と、回転駆動機構に対して回転速度及び位相のサーボ制御を行っている。
上記バッファ30は、バッファ制御部26の制御の下にディスクの各セクタ単位の整数倍のデータサイズで構成された複数バンクメモリのアドレス切替え動作を行うFIFO(first-in first-out)動作を行うバンクメモリ形式のRAMであり、このバッファ30への書込み処理と読み出し処理とのセクタ単位での書き込み処理と読み出し処理を行い、さらに複数バンクメモリ単位での切替えによりバンクメモリ切替え制御による並列処理動作を行うことが可能である。
なお、ディスクストレージのデータ書き込み読み出し特性はセクタ単位で時間的に不連続に可能性があり、切替えられる各バンクメモリはこの特性に適合させるために、各バンクメモリに対する書き込み読み出しの1論理ブロック内の各データ小単位サイズとしては、ここでは説明例として通常ディスクコントローラが取り扱う1物理ブロックである1セクタ(=512バイト)単位でのバンクメモリ切替えを行っており、バンクメモリ切替えデータ単位としては、よりローコストなドライブにおいてデータ処理メインメモリに行列構造のアドレスアクセスで各データバイトの列単位のアクセスを行うDRAMを使用する場合の各列のデータの整数倍を1バンクメモリ切替え単位とすること、また、外部PCバス経由でアクセスするホストPCのOSの取扱いに整合する1論理ブロックである1クラスタとその整数倍を1バンクメモリ切替え単位とすること、あるいは外部からの伝送データの受け取り送り出しの場合の、伝送ブロック内のデータブロック単位とその整数倍を1バンクメモリ切り替え単位として使用することが有り得る。
ここで、ハードウエア構成の簡単化のために、このバッファ30を構成するRAMの領域の一部の領域を専用に確保し、上記領域にアクセス可能としたハードウェアを用意して、論理ブロック制御部のためのデータレジスタ30a、PCペリフェラル用デバイスに必要なマイクロプロセサ・バス用のコントロールレジスタ30b、ステータス状態レジスタ(CSR)のアーキテクチャに対応させるためのステータスレジスタ30cとして利用している。
上記バッファ制御部26は、バッファ30を制御して所定の場合にデータを一時的に蓄積させる。また、このバッファ制御部26は、ディスクインターフェース部25とはデータの受け渡し及び制御情報の授受を行い、PC/AV信号切換部27を介してホストPC又はAV信号入出力接続部31からのデータの授受やコマンド、ステータスの受付けを行う。
また、上記ディスク制御部10は、PCのペリフェラル部とのデータの受け渡しを調整するPCインターフェース部29と、外部のカメラ51等に対するAV信号の入出力の接続を行うAV信号入出力接続部31とを有し、そして特にここでこれらPCインターフェース部29及びAV信号入出力接続部31を選択して上記バッファ制御部26及び編集制御部に対してデータを受け渡しするPC/AV信号切換部27とを有している。
上記PCインターフェース部29は、パラレルデータ転送によりドライブレジスタにレジスタ値、コマンド、データの読み書きを行うATA(AT attachment)、SCSI(small computer system interface)形式や、シリアルデータ等時(isochronous)転送を行うIEEE1394形式の通常のHDDのPCペリフェラル用インターフェースに対応し、本具体例の説明としてはSCSI接続をその一例として挙げることができる。このPCインターフェース29は、コネクタにホストPCが接続されたら、これを検出してPC/AV信号切換部27をPC側に切り換えるように動作する。
上記AV信号入出力接続部31は、ホストPCが接続されない場合に、この装置での運転操作により、外部のカメラ51及びマイク52からのAV信号のディスク媒体3への書込み入力を行う。また、このAV信号入出力接続部31は、ディスク媒体3から読み出したAV信号を、モニタ53およびこのモニタ53の備えるスピーカ53a、あるいは図示しないヘッドホン又はイヤホンに出力する。
ここで、上記ディスク媒体3へのカメラ51からのAV信号の記録書込みの際に同時にモニタする場合には、カメラ51及びマイク52からのAV信号をモニタ53に同時表示させる。ディスク媒体3からの再生の際には、PC/AV信号切換部27の備えるAV信号ヘッダ検出部28によりAV信号のヘッダが検出されるのを待って、モニタ53へのAV信号を出力する。このAV信号ヘッダ検出部28によりヘッダが検出されない場合には、AV信号はPCデジタル信号であると判別して、AV信号入出力接続部31からの出力をミュートさせる。このことは、例えば、映像をブルーバック表示と、オーディオを無音声とすることである。
上記PC/AV信号切換部27は、PCインターフェース29あるいはAV信号入出力接続部31と、バッファコントローラ26及び編集制御部11とのデータの経路を切換選択する。このPC/AV信号切換部27は、内部にAV信号ヘッダ検出部28を備えている。
このAV信号ヘッダ検出部28は、連続ストリームデータから映像ストリームのフレーム区切りであるフレーム信号を検出する。ここで、連続ストリームデータとは、フレーム単位の固定長圧縮信号であるDV規格の固定長フレーム信号ヘッダであるヘッダサブコード信号や、可変長圧縮信号であるMPEG2圧縮信号の可変長フレーム信号のランダムアクセス最小単位のヘッダであるパケットヘッダやGOP等が挙げられる。
このAV信号ヘッダ検出部28は、図2に示すように、モード切換制御レジスタ201と、第1のモード切換スイッチ202と、第2のモード切換スイッチ203と、PCファイル終了コード検出部204と、DVフレーム先頭検出部205と、MPEG2のGOP先頭検出部206と、MPEG2,AVストリーム、パケット先頭検出部207の各部から構成される。
上記モード切換制御レジスタ201には、ディスク制御部10から制御信号が与えられ、このモード切換制御レジスタ201は、上記第1のモード切換スイッチ202と、第2のモード切換スイッチ203を制御している。
上記第1のモード切換スイッチ202には、上記モード切換制御レジスタ201からの制御信号と、データバス信号が入力し、出力信号は上記PCファイル終了コード検出部204に供給されている。
上記第2のモード切換スイッチ203には、上記モード切換制御レジスタ201と、データバス信号とが入力している。この第2のモード切換スイッチ203の出力信号は、上記DVのフレーム先頭検出部205、MPEG2のGOP先頭検出部206、及びMPEG2、AVストリームパケット先頭検出部207に供給されている。
上記PCファイル終了コード検出部204からはPCファイル終了コード、位置、アドレスデータが、上記DVのフレーム先頭検出部205、MPEG2の先頭検出部206、及びMPEG2、AVストリーム、パケット先頭検出部207からはフレーム、パケット単位検出、位置アドレスデータが出力され、これらはデータバスを介して上記ディスク制御部10に供給されている。
このような連続ストリームデータからフレーム単位を検出する検出回路は、所定のAVデータストリームであることをコントローラから制御信号を受けて検出回路のステート状態を遷移させてヘッダ検出モードに入り、論理ゲートによるステートマシン中のハードウエアあるいは所定のメモリに一時的に展開したサンプルデータコードを検出することにより行う。固定長のDV信号の場合には、例えば150バイト列のシリアル転送用の先頭1バイトを除いた149バイト列のブロック毎に存在するサブコードデータ列の検出により行い、MPEG2でGOPをランダムアクセス単位とする場合には、ランダムアクセスの最小単位となるGOPの先頭の検出を開始コード000001B8(h)のデータコード検出により行うことができる。あるいはGOPにかわるピクチャの開始コードによりランダムアクセス単位とする場合は、ピクチャ層の開始コードとそれに続くピクチャ型がIであることを検出することにより行う。
上記PC/AV信号切換部27が内部にAV信号ヘッダ検出部28を備えるのは、外部からのAV信号のストリーム書込み入力に対してはこの装置においてフレーム先頭位置を検出して最初の部分とするためであり、また、ディスク媒体3から読み出したAV信号のストリーム読み出し出力に対しては、ディスク欠陥によるAV信号のストリームの途中欠落によるやり直しでの連続信号の時間的順序前後による乱れに対処するためである。即ち、上記乱れに対しては、AV信号の読み出しデータストリーム信号を蓄積モードのステート状態に切換えられるバッファ30に一旦蓄積すると共に、ディスク媒体3からの読み出しは中断して、上記バッファ30の保持するデータを利用して論理ブロック編集位置検索を行うためである。
さらに、上記ディスク制御部10は、データ編集等の一連の作業を制御する編集制御部11と、この編集制御部11に対してユーザが操作を行う編集入力部23と、上記編集制御部11における編集の状況等を表示する編集表示部24とを有している。
上記編集制御部11は、後述するように、通常のPCペリフェラル用ハードディスクの各種制御機能に加えて、この装置単体でAV信号の書込み読み出しが制御可能な各種機能を追加して保有している。
上記編集入力部23は、つなぎ撮り書込みイベント操作入力や、編集点操作入力、部分削除操作入力を含む各種操作を操作パネルのキーボード、ボタン等を利用して入力する。
上記編集表示部24は、各種の編集情報及び編集操作入力、さらに内蔵時計21からの現在時刻情報の選択的表示を含んで表示パネルに表示する。
上記編集制御部11においては、中央演算処理部となるMPU12と、不揮発性のメモリであるROM部13と、上記ディスク媒体3に対する書き込みにおける論理ブロックの制御を行う論理ブロック制御部17と、編集入力インターフェース19を介して上記編集入力部23を制御する編集入力制御部18と、上記編集表示部24を制御する編集表示制御部20と、この編集制御部11の各部にタイミング信号を供給する内蔵時計21とが、共用バス22に接続されている。
上記MPU12は、上記ROM部13等から読み出した制御コードに基づいて、この編集制御部11における編集操作における一連の工程を制御する。
上記論理ブロック制御部17は、ディスク装置内部の直接AV編集用レジスタ制御部である。即ち、ディスク媒体3の特定の論理ブロックのデータ読み出し書込みによって、ディスクドライブ単体での直接AV信号書込み読み出しの際の編集動作をおこなうための制御部である。
上記ROM部13は、第1のROM14と、第2のROM15と、第3のROM16とを備えている。このROM部13は、ディスク制御部10、バッファ制御部26、PCインターフェース29、AV信号入出力接続部31、PC用各種レジスタ制御部、論理ブロック制御部17等の各部を制御する各種パラメタ、制御手順を記憶していて、MPU12のアクセス読み出しによって各種処理動作を行わせる。
上記第1のROM14は、共用パラメタ記憶部であり、PCペリフェラルとしてのドライブおよびAV信号のディスクストレージとしてのドライブに対して、ディスクドライブの基本的な共通処理である物理ブロックであるディスク媒体3のセクタ配置、サーボ制御、欠陥情報処理手順を含み、欠陥フリーな論理ブロックをユーザエリアとして提供する。
上記第2のROM15は、ディスク媒体3単体のAV信号記録再生装置としての制御手順、パラメタの記憶部分であり、編集データの制御手順・パラメタ記述を記録する編集データ記憶部15aと、AV信号に対してディスク媒体3単体での初期使用の場合に必要となる論理ブロックストレージとしての利用を可能とする論理ブロック用記憶部15bとを有する記録再生用記憶部である。
この論理ブロック用記憶部15bは、ホストPCから再フォーマットされてしまったあとでのディスク論理ブロックのユーザエリア全体をAV信号のディスクストレージとして後述する第1の領域及び第2の領域の内部記述を書込んで使用するために使われる。即ち、第1の領域においては、ブートブロック、FAT(file allocation table)などの内部媒体メディアテーブル、ディレクトリ情報データとしては確保する第3の領域の各PC互換ファイルのAV信号データが書き込まれているファイルディレクトリ情報、また、第2の領域においては、第1編集指示部の開始点と開始ブロック内使用データ数としての第3の領域の開始先頭位置へのアクセスポイントをデータとして含む。
上記第3のROM16は、通常のPCペリフェラル用のHDDとしてホストPCへの接続によるコントロール・ステータス・データ制御手順およびパラメタ記憶部を持ホスト接続用記憶部である。
上記編集入力制御部18は、編集入力インターフェース部19を介して編集入力部23からの編集インデックス点指定個所などのユーザ操作入力を受付けている。
上記編集表示制御部20は、ディスク媒体3からの編集番号、開始終了点、時間情報を含んだ編集作業の表示制御を行い、例えばディスクドライブ付属の液晶パネル操作部などの編集表示部24に表示する。
上記共用バス22は、アドレス、データ、内部コントロール用のドライブ内部バスであり、MPU12のアクセスフロー制御処理により所定の制御手順に基づいてフロー制御を行っている。
次に、このデータ記録装置のディスク媒体3のユーザ領域におけるデータ記録の方法について説明する。
上記ディスク媒体3は、図3に示すように、このディスク媒体3の主面の磁性材料塗布層に、ユーザ領域としてOSの認識する論理ブロック単位であるクラスタ単位での欠陥フリーな論理ブロック領域を有している。この論理ブロック領域は、交代領域3aと、パラメタ領域3bと、欠陥リスト3cとを含んでいる。
このユーザ領域としての欠陥フリーな論理ブロック領域とは、媒体メディア上のトラックを各物理ブロックに区切って使用する各セクタの内、ユーザが読み書き使用可能なセクタを単数又は複数個の集合としてOSが認識しアクセスして取り扱う論理ブロックであるクラスタの集合領域であり、ユーザはOSを介してクラスタ単位でアクセスを行っている。
このクラスタサイズとしては、1〜64kバイトの間で可変であるが、最も広く使用されているサイズは512バイトである。これはDOSのOSシステムがこれに相当する。ちなみに、小容量のPCカード型記録媒体、PCカード型HDDの場合は512バイト以下の値をとることがあり、Unix(ATTの商標)のファイルシステムでは4kバイト、Windows(マイクロソフトの商標)のVFAT16では大容量HDDに対して上限の32kバイトの値をとり、WindowsのFAT32では4kバイトを1クラスタサイズで取り扱うという例が知られている。
上記交代領域3aは、ユーザ領域に対応する物理ディスク領域に、欠陥リスト3cの検出に基づいて、欠陥のある物理セクタ・シリンダに対して、ブロック単位の交替処理をおこなう領域であり、欠陥フリーな論理ブロックをユーザ領域として提供するために使われる。
上記パラメタ領域3bは、ディスク内部の物理ブロック配置パターンを記述するモードパラメタを記録する領域であり、例えば同心円形状トラックのゾーンビットレコーディングのSCSI方式のHDDでは各ゾーン内のトラック毎のブロック長さの記述などが含まれる。
上記欠陥リスト3cは、工場出荷時に存在する欠陥リストであるProduct−Listと使用時間につれて発生増大してゆく欠陥リストであるG−Listの検出に基づいて欠陥のない領域と物理ブロック単位で欠陥セクタを交替処理するディスク欠陥情報を書込む領域である。
続いて、上記ディスク媒体3のユーザ領域の内部記述について説明する。このユーザ領域に対応する論理ブロック領域は、第1の領域、第2の領域、第3の領域の3個の領域から構成される。
この論理ブロック領域は、MS−DOS互換システムディスク形式で使用しているときには、図4に示すように、第1の領域71はブートブロックであるIPL72と、記憶されているファイルの目次情報でありファイル配置表情報からなるFAT73と、ファイルの階層内容情報であるディレクトリ情報データ領域74とを含んでいる。上記FAT73は、ファイル名称73a、属性73b、時間73cの各情報を保持している。そして、通常DOS形式では、FAT領域の媒体メディアの欠陥発生によるデータ破壊によりディスク上のファイルシステム全体の読み出し不可になったときに対処するために、FATのコピーがこれに続いて用意されて配置されている。上記ディレクトリ情報データ領域74は、第3の領域80の論理ブロック領域の記録されている本説明におけるOS形式であるMS−DOS互換形式でファイル化された各連続データに対するディレクトリ情報を保持している。
第2の領域76は編集点指示部であり、直接にデータを記録する論理ブロック領域である第3の領域80の複数の連続記録データにそれぞれ対応する編集点指示部を保持する。図中には、開始ブロック位置情報である開始点77a、終了ブロック位置情報である終了点77b、時間77c、ブロック内使用データ数77dを保持する第1の編集点指示部77と、同様な情報を収める第2の編集点指示部78及び第3の編集点指示部79とが示されている。
ここで、編集点指示部に終了ブロック位置情報である終了点が書き込まれることにより、連続データの終端に直接にアクセスすることを可能としている。このことにより、例えば1の連続データの終端に他の連続データの先頭を接続するような編集作業の際に、作業の効率の向上が図られる。
第3の領域80は、直接にデータを記録する論理ブロック領域であり、連続した論理ブロック番号に基づいて連続データの書込み読み出しがなされるディスクストレージの論理ブロックアクセス部となる。
上記論理ブロック領域70は、同じくMS−DOS互換ディスクであっても、ブートブロックが省略されたメディア交換用ディスクの場合に使用されるデータ専用ディスクとして構成される場合もある。この場合は、図5に示すように、第1の領域71はFAT73及びディレクトリ情報データ領域74から構成され、上記図4におけるIPL72は存在しない。この論理ブロック70における、第2の領域76及び第3の領域80は、上述のブートブロックが省略されていないMS−DOS互換ディスクと同様であるので、共通の符号を付して説明を省略する。
次に、このデータ記録装置をホストPCに接続した場合に、このデータ記録装置が編集操作に入るまでの前処理に係る一連の工程について説明する。
この一連の工程は、図6に示すように、ステップS1からステップS8までの8個の工程から構成される。
この一連の工程は、PCインターフェース29のコネクタにホストPCが接続されるのを受けて制御手順が開始されるものである。即ち、編集制御部11の第1のROM14及び第3のROM16を読み出して、バッファ30の備えるデータレジスタ30a、コントロールレジスタ30b、ステータスレジスタ30cを用いたバッファ制御部30の制御により、ディスク媒体3に書込み読み出し処理が行われることにより開始される。
ステップS1においては、ディスク媒体3の論理ブロック70の第1の領域71のIPL72及びFAT73を取得し、これに続くステップS2においては上記第1の領域71のディレクトリ情報データ74を読み出し、ステップS3に進む。
ステップS3においては、ステップS1及びステップS2にて得た情報に基づき、ディスク媒体3の論理ブロック領域70の第2の領域76のファイル編集のアクセス情報及び第3の領域80に書き込まれた複数の連続データファイルを互換ファイルとして認識し、連続データ記録用ファイルとして書き込み領域として第3の領域の論理ブロックアドレス範囲を確保していることを確認する。そして、次のステップS4に進む。
ステップS4は、ホストPC側から上記図4にて示したのファイル形式のアクセスに対応するOS上のアプリケーション・コールを行う処理である。これに続くステップS5においては、ホストPC内部に対応するアプリケーションが存在するか否か判断する。アプリケーションが存在する場合には、“YES”として、ステップS7に進み、アプリケーションが存在しない場合には、“NO”としてステップS6に進む。
ステップS6においては、対応するアプリケーションが存在しないため、第1の領域71のディレクトリ情報データ領域74に示されるディレクトリの認識しアクセスする第3の領域80に内在するDOS互換ファイルに対する編集位置順序情報の記述してある第2の領域76へのアクセスポインタを得られず、そこでこの一連の工程を中止し、OSに復帰する。
ステップS7においては、上記ファイル形式のアクセスに対応するアプリケーションに組み込んであるディスクドライバ・クラスにより、OS処理に割込みエントリを行い、次のステップS8に進む。
ステップS8においては、ステップS7における処理に基づき、組み込みのディスクドライバにより論理ブロック領域70の第2の領域76にある編集点指示部のポインタを得てアクセスする。そして、読み出した複数ある編集点指示部の開始終了アクセスポインタを記憶保持し、これに基づきホストPC上で各種のアクセス読み出し処理が行われる。
ここで、ホストPC内部においてアプリケーションが起動するときには、マルチメディア連続データのPCホストバスへの転送の高速化を図ることができる。即ち、ホストPC側はその内部バス上の各種ペリフェラルのために割り込み処理の優先順位を定めてあり、また、コマンド、ステータス、転送データの各レジスタ割り当てのためのアクセス用窓空間のアドレス範囲を設けている。ホストバス上の多くのペリフェラルデバイスの内、ホストPC内部においては、HDDのデバイス優先順位は通常中程度の順位に、またドライバソフトは最下位に設定されているものがある。画面表示関連や音声関連、通信、マウスなどの現在使用中のの最低限必要な重要なペリフェラルを除く、フロッピディスクドライバ、キーボードドライバなどからの割込み要求IRQよりもHDD及び転送チャンネルのデバイスドライバの割り込み優先順位を上位に最配置しなおすことにより連続データ転送の際の他のペリフェラルのバスへの割込み回数を減らすことにより、データ転送速度を向上させることができる。
また、HDDのためのアクセス用窓区間として、アドレス範囲をテンポラリに拡大確保することが有効なアクセス速度処理向上を図れる場合がある。特に、PCカード型のムーバブルHDDの場合は、本来HDDとして持つべきアクセス用窓としてのアドレス範囲をPCカードの場合は複数の細分化されて有している。アドレス範囲を空き領域に再配置しなおしてアドレス連続範囲を拡大することにより、アクセス向上が図れる。
次に、ホストPCからの制御を受けずにこのデータ記録装置単体でAV信号のデータストレージを行う場合にの一連の工程について説明する。この一連の工程は、図7に示すように、ステップS11からステップS13までの3個の工程から構成される。
この一連の工程は、ディスク機構部1の起動を承け、PCインターフェース29のコネクタからホストPCの接続が外れていている場合に開始される。即ち、この一連の工程は、編集制御手段11の第1のROM14及び第2のROM15が読み出され、論理ブロック制御部17の開始点記憶部、終了点記憶部、書込み最終ブロック使用バイト数記憶部、マイクロプロセサ用作業エリアを、メモリ上に確保、活性化させる処理から開始される。
ステップS11においては、ディスク媒体3の論理ブロック領域70の第1の領域71のIPL72の終了部、MS−DOS対応の場合には、例えば55AAhのデータ列を認識するか、これに続くFAT73の開始を認識し、次のステップS12に進む。
ステップS12においては、第2のROM15の編集データ用記憶部15aから編集データ制御手順を読み出し、続くステップS13においては、アクセスポインタに対応する第2の領域76の複数編集指示部の先頭へとアクセスし、複数ある編集点指示部の開始終了アクセスポインタを読み出して、編集データ制御手順に基づき行われるホストPC上での各種のアクセス読み出し編集書込み処理へ継続する。これで、この一連の工程は完了する。
次に、論理ブロック領域70を構成する第1の領域71、第2の領域76、第3の領域80に関する一連の処理について、図1、図3及び図4を参照しながら説明する。
まず、図1に示すデータ記録装置の編集制御部11の備えるROM部13の第1のROM14に記録されている共用パラメタ制御手順を読み出す。そして、図3に示すディスク媒体3の交替領域3a、パラメタ領域3b、欠陥リスト3cをディスクから読み出して参照し、ディスク機構部1の基本的な共通処理である物理ブロックであるディスク媒体3上のセクタ配置、サーボ制御、欠陥情報処理手順を行い、欠陥フリーな論理ブロック領域70をユーザエリアとして提供する。
また、使用開始の際においては、通常は工場出荷のディスク初期状態においてすでに論理ブロックフォーマットを施しておくこととし、これに加え第1の領域71に相当する部分への書込みを行う。
そして、第2のROM15の論理ブロック用記憶部15bを読み出して、ブートブロック情報、FAT情報、そして必要に対応したサイズで第3の領域の所定の論理ブロックのアドレス範囲がAV連続データファイルの記録使用のためにディスク上に確保されているというFAT情報、ディレクトリ情報データを、図4に示す第1の領域のIPL72、FAT73、ディレクトリ情報データ領域74にそれぞれ書込む。このとき、図1に示した編集制御部11の備える内蔵時計21から処理時の時刻情報を得られる場合には、時刻データを取得してFATに加えて書込む。
続いて、第2のROM15の論理ブロック用領域15bから編集データ制御手順・パラメタを読み出す。さらに、編集入力制御部18から編集インデックス点を取得して、論理ブロック制御部17の開始点記憶部、終了点記憶部、書込み最終ブロック使用バイト数記憶部に読み込む。
そして、後述する各編集制御手順に従って、AV信号ヘッダ検出部28を利用してユーザエリアの論理ブロック領域70における第2の領域75の各編集指示部に対して読み出し、書込みを行って第2の領域80に存在する直接データ記録論理ブロック領域のアクセス処理をする。
次に、このデータ記録装置におけるつなぎ撮り動作の一例について、図8を参照しながら説明する。この図は、ディスク制御部10のバッファ30のバンクメモリ形式FIFO91の占有データ占有の状態を模式的に表したものである。図中、バーの右端及び左端は、それぞれデータの入口及び出口であるものとし、また、データは右から左へ進むものとする。
まず、論理ブロック領域70の第3の領域80にあって以前に書込まれた第1の連続データの最終論理ブロックからデータを読み出して、図中Aに示す、ステート状態に切換えられたRAMのバッファ30のセクタ単位のアドレス切替え制御のバンクメモリ形式FIFO91に、書込みの際の先頭側から順に入れる。これは、1論理ブロックよりも少ないデータ量である。
ここで、図中の91aは占有データの部分、91b及び91cは占有データがない部分である。なお、ここでいうバンクメモリ形式FIFO91とは、複数の通常メモリとメモリアクセス用コントローラにより、あるいは高速キャッシュメモリと通常メモリの組合わせにより、バンクメモリ単位のアドレス切換でバンクメモリ単位で先に入ったデータをバンクメモリ単位で先に取り出すという動作機能を持つ。
このバンクメモリ形式FIFO91は、この他に、必要とされる切替え各周期の期間内でメモリへの書込み処理とメモリからの読み出し処理をメモリコントローラアドレス切替え制御により並列独立に行うことが可能な、バンクメモリ単位で先に入ったデータをバンクメモリ単位で先に取り出すという動作機能を持つ他に必要とされる切替え各周期の期間内でメモリへの書き込み処理とメモリからの読み出し処理をメモリコントローラのアドレス切替え制御により並列に行うことが可能な、バンクメモリのアドレス指定サイズのデータ毎のデータのパイプライン動作機能を有する。そして、1バンクメモリ単位は、1個のメモリを1単位として複数メモリを切替え使用するか、又は通常メモリの2倍以上はるかに高速なキャッシュメモリを通常メモリを併用することによりメモリの読み書き動作を高速化させて、1個のメモリをアドレスによる複数領域に分割させて行うことができる。そして、そのままの状態でつなぎ撮りスタンバイ状態で待機する。書込み開始イベント入力を受けると、これに続けて新しく書込むデータをこの後から順次続けて蓄積モードに切換えてあるステート状態のバンクメモリ形式FIFO91に書込んでゆく。図中Bの91bは、続けて蓄積されたデータである。
ここでは1セクタが1バンクメモリ切替え単位なので、1セクタ分のデータが蓄積されたことをバンクメモリ形式FIFO91の中の1バンクメモリの内部蓄積データ量を検出するデータ計数カウンタで検出してディスクへの論理ブロック領域のデータ信号として扱って、これ以降、バンクメモリ形式FIFO91をパイプライン動作モードに切換えてディスクへの書込みを開始させる。例えば、図中Cにおいて、バンクメモリ形式FIFO91の占有データの先頭から順次書き込みを行う。
実際の記録終了時には、編集入力制御部18の書込み終了イベント入力を受けて、AV信号ヘッダ検出部28によって検出されたフレーム検出信号により、連続圧縮データの1フレーム単位でデータを終了させる。毎回の撮影毎にこれを繰り返すことにより、各回の連続圧縮データのデータ連続性を確保する。
なお、この具体例では1物理ブロックである1セクタを1論理ブロックとして説明しているが、1論理ブロック内に複数物理ブロックが存在する場合など、連続した1論理ブロック領域内に欠陥物理セクタやトラックジャンプ、シリンダジャンプが予測されて交替処理、シーク処理発生のためにこの期間中のデータ転送中断の発生が存在し、これによりバンク切替え周期ごとの各1バンクメモリ分の転送データ量が不足欠落するデータ転送速度である場合には、それに予め備えるためにもう1つバンクメモリを用意して備える必要がある。この場合においても、つなぎ撮りのつなぎめをAV圧縮信号の連続したデータ列に構成する。また、DOS互換ファイルとして記録された連続データファイルでは、その終了コードがファイル末尾に存在し、MS−DOS互換ファイル形式にはその終了コードとしての1Ahが付加されているが、その終了コード部分を上書き消去することによりファイルの終了コードを取り除き、固定長圧縮映像音声信号であるDV信号の場合は、各フレーム信号単位は、等時転送のIEEE1394ヘッダバイトを除くシリアルブロック単位149ブロックx10個で1フレームの119200バイトが成立している。
このシリアルデータブロックにおいて、カセットなどの媒体情報が書かれている先頭ヘッダ80バイト列とフレームの最初の5つの各シリアルデータにはそれに続くサブデータブロックがあるので、その有無を見てフレーム先頭位置を検出でき、このヘッダフレーム検出回路により、フレーム単位でカット編集させる際にPCファイル化される際のファイル終了コードを上書き消去してフレーム単位でつなぎ撮り記録の書込みを連続させることにより、つなぎ撮りを可能とさせる。この同期フレーム検出回路は、例えばIEEE1394のDV用信号のリンク用ICであるCXD2194にも内蔵されている。
可変長圧縮映像音声信号の例としてのMPEG2の場合には、シーケンス層の内部の最小ランダムアクセス単位であるGOPあるいはそれがないときはピクチャ層のIフレーム毎に編集連続させることとし、その区切りのシーケンスヘッダはシーケンス層の開始同期コードであるヘッダコード000001B3(h) の検出により、GOPの区切りはGOP開始同期コードの000001B8(h)あるいはその代わりのピクチャ層の開始同期コード00000100(h)とそれに続くピクチャ型のIであることを検出して制御することにより編集を連続させることが可能となる。MPEG2規格の標準再生が想定している再生データバッファサイズの倍以上のサイズの再生データバッファを制御使用できる可変再生、編集に対応するMPEG2デコーダICのランダムアクセス再生用機能ICにもこのGOPあるいはピクチャ層開始同期検出とピクチャタイプのIの判別検出を行う機能ブロックを内蔵するものがある。
続いて、つなぎ撮りオペレーションの際におけるユーザエリア内部領域に係る処理について説明する。
上述したように、上記ディスク媒体3のユーザ領域に対応する論理ブロック領域70は、図9に示すように、第1の領域71、第2の領域76、第3の領域80の3種類の領域から構成される。
上記第2の領域76には、複数のつなぎ撮りに対応して、第1の編集指示部77、第2の編集指示部78、第3の編集指示部74以下の編集指示部を設けている。また、第3の領域80は、AV信号が直接に記録される領域として、第1の連続データ領域80aが、図中の第3の領域80におけるブロックにて示される複数の論理ブロックに亘って記録されている。
ここで、第2の領域76の第1の編集指示部77の開始ブロック位置情報である開始点77a及び終了ブロック位置情報である終了点77bの指示アクセスポインタは第3の領域80の第1の連続データ領域80aの最初の論理ブロックの先頭位置及び最後の論理ブロックの先頭位置を指している。また、上記第1の編集指示部77の時間77cは、内蔵時計21に基づく第1の連続データ記録開始イベント発生時刻を示している。そして、上記第1の編集指示部77のブロック内使用データ数77dは、第1の連続データ領域80aの最後の論理ブロックの内部のブロック内使用データ数に対応する位置P1を指している。
第2の領域76の第2編集指示部78の開始ブロック位置情報である開始点78aの指示アクセスポインタは第3の領域80の第2の連続データ領域80bの最初の論理ブロックの先頭位置を指している。ここでのつなぎ撮りの説明においては、最小限必要な1例として、実際のアクセスにおいては、第1の連続データ領域80aの最終ブロック内部使用データ数P1を使用して第2の連続データ領域の先頭にアクセスしている。なお、この場合にはもちろん、後述の編集カットの場合のように、開始点、終了点各々のブロック内使用データ数を記憶する領域を第2の領域76に設けてもよい。
第2の領域76の第2の編集指示部78の終了ブロック位置情報である終了点78bの指示アクセスポインタは第3の領域80の第2の連続データ領域80bの最後の論理ブロックの先頭位置を指している。また、上記第2の編集指示部78の時間78cには、上記内蔵時計21に基づいて第2の連続データ領域80bの記録開始イベント発生時刻を記録している。さらに、上記第2の編集点指示部78のブロック内使用データ数78dの指示アクセスポインタには、第3の領域80の第2の連続データ領域80bの最後の論理ブロックの内部のブロック内使用データ数に対応する位置P2を指している。
続いて、つなぎ撮り処理に係る一連の工程を、図10を参照しながら説明する。
ステップS21においては、ディスク媒体3のユーザ領域に対応する物理ブロックの第1の領域71のブートブロックであるIPLの終了データを確認したらそのまま第2の領域76の有する編集指示部の先頭位置へアクセスし、これに続くステップS21aにおいては、前回に記録した連続データ領域の開始点、終了点の論理ブロック番号を取得する。複数の記録データが存在する場合は複数すべての編集指示部の開始点及び終了点を取得してよい。そして、次のステップS22に進む。
ステップS22においては、取得した編集指示部の開始点、終了点を表示部に表示させる、続くステップS23においては、編集入力部23よりの選択入力があったときはそのデータの終了点の論理ブロックにアクセス、配置させる。何も指示入力が無い場合は最新のデータ記録時刻を第2の領域76の編集指示部から読み出してその直接記録データの終了点の論理ブロックにアクセスし、ステップS24に進む。
ステップS24においては、ユーザエリアのつなぎ撮り対象の連続データ書込み論理ブロック中の最終論理ブロックから書込まれたデータを読み出し処理し、ステップS24aにおいては最終論理ブロックから読み出したブロック内使用データをディスク制御部10のバッファ制御部26を介してのバッファ30に書込みの順番の先頭から順次蓄積させ、ステップS25に進む。
ステップS25においては、終了点ブロックのデータ読み出しのバッファ30に対する蓄積が完了してから書込みイベント待ちのスタンバイ状態に入り、ステップS26において編集表示手段24にスタンバイ状態を表示させる。そして、次のステップS27に進む。
ステップS27においては、編集入力手段部23からの入力を受けた編集入力手段が発する書込みイベント、スタンバイで待っているステップS25の処理に対して与える記録開始イベントについて入力データのバンクメモリ方式FIFO91である上記バッファ30への入力処理が行われ、これに続くステップS28に進む。
ステップS28においては、論理ブロック内つなぎ撮り操作処理が行われる。即ち、ステップS24aにて蓄積したデータの後に続けて順次新しい入力データをバッファ30に書込み、バッファ30へのデータ蓄積量が1論理セクタ分貯えられると、このデータ蓄積量を計数するカウンタを1論理セクタ分カウントアップさせる。そして、蓄積データ数が1論理ブロックデータ数に達したか否かに依ってよって分岐する。すなわち、蓄積データ量が1論理ブロックに達した場合には“YES”としてステップS29に進み、蓄積データが1論理ブロックに達しない場合には“NO”としてステップS27にもどる。
ステップS29においては、バッファ30のデータのディスク媒体3への書込みを開始させ、次のステップS30においては、このつなぎ撮りの記録を、AV信号ヘッダ検出部28のフレーム単位パルスとしてバッファ30を介してディスクのユーザ領域70に対応する論理ブロック領域の第3の領域80への直接データ書込みを終了させる。そして、上記図9にて示したユーザ領域70の第2の領域75である編集指示部の第2編集指示部78において、つなぎ撮りで今回書込んだ論理ブロックの開始ブロック位置情報として開始点78a、つなぎ撮りでの終了点を終了ブロック位置情報として終了点78b、内蔵時計21から取得しておいたつなぎ撮り開始時刻を時間78cに、そして今回書込み終了点のブロック内使用データ数をブロック内使用データ数78dに書込むことで、この一連の工程を終了する。
なお、この一連の工程においては、連続データが圧縮データであってもAV連続信号が信号フレーム構成になっているのでディスクドライブのつなぎ撮りにおいてもディスク媒体3の1論理ブロック内での書込みデータの連続性を保つことができる。
次に、記録済みの連続データに対して、途中部分のカットを行う編集処理について説明する。
ここでは、図11に示すように、ユーザ領域70の第2の領域76である編集点指示部には第1の指示部77、第2の指示部78、第3の指示部79以下の複数の編集指示部が備えられている。また、例えば第1の指示部77には、論理ブロック単位での開始位置及び終了位置をそれぞれ指示する開始点77a及び終了点77bと、記録時刻を示す時間77cと、開始ブロック内データ数77dと、終了ブロック内データ数77eとを有している。これらは複数編集カットを行うために、複数の編集開始終了のための編集指示部を必要とするために設けられるものである。
続いて、上記ユーザ領域70に対応する論理ブロックの第3の領域80に書込んである連続データ領域に対する途中部分のカットに係る編集における、上記バンクメモリ方式FIFO91のバッファ30のデータの処理について説明する。
上記バッファ30のバンクメモリ方式FIFO91には、上記第3の領域80の連続データ領域からデータが読み込まれる。このデータは、図12中のAに示されているように、同時に編集表示部24等の外部のディスプレイに表示され、操作者はサーチしながら編集点を入力することができる。図中には、第1の編集点P1と第2の編集点が示されている。
上記編集点入力に基づいて、バンクメモリ方式FIFO91において、図中のBに示すように、対応する1論理ブロックの開始点からのディスクデータ数を正方向又は逆方向からのサーチで読み出す。このあと、各論理ブロック内の開始点以降のフレーム開始点を検索し、見つかればその点で編集点を置き換え、見つからなければ次以降の論理ブロックで順次フレーム開始点を検索し、見つかり次第置き換える。図中の第1のフレーム開始点P1´及び第2のフレーム開始点P2´は、それぞれ上記第1の編集点P1及び第2の編集点に対応するフレーム開始点である。上記第1の編集点P1及び第2の編集点P2は、これら新第1のフレーム開始点P1´及び新第2のフレーム開始点P2´に置き換えられる。
そして、上記ユーザ領域70の第2の領域76に、各連続データに対応する各開始点及び終了点編集指示点データを書き込む。即ち、図中Cに示すように、バンクメモリ方式FIFO91において、第3の領域80先頭の論理ブロックの開始点から新第1の編集点P1´までと、新第2の編集点P2´から最後までに対応する占有データに対して、それぞれ分割と削除を行う。即ち、バンクメモリ方式FIFO91中の連続データ領域91aと、連続データ領域91bを連続して上記第3の領域80に連続データ領域として書き込み、その際、占有データ領域91a及び91bは削除する。
続いて、上記ユーザ領域70における編集途中部分のカットに係る一連の手順を説明する。
上記ユーザ領域70のうち、直接にデータが書き込まれる第3の領域80において、編集途中部分のカット処理の対象となるある1つの直接記録データとして第1の連続データ領域80aに書き込まれた連続データに対するカット処理する場合の動作を説明する。
この一連の手順は、図13に示すように、ステップS31においてディスク媒体3から直接データの再生を行うことから開始される。ディスク媒体からのデータ再生の場合には、再生する記録データは上述したつなぎ撮り動作に基づいて記録され記録終了はAVフレーム検出部28のフレーム検出に基づいて終了していることとする。
ここで、ユーザ領域70の第2の領域76の第1編集点指示部77には、第3の領域80の第1の連続データ領域80aの開始データ位置及び終了データ位置に対応して指示する開始ブロック位置情報である開始点77a及び終了ブロック位置情報である終了点77b、時間77c、開始ブロック内データ数77d、終了ブロック内データ数77eが書込んであり、この第1の編集指示部77に基づいて第3の領域80の開始終了指示範囲を再生するものとする。そして、次のステップS32に進む。
ステップS42において、ユーザはこの再生される1つの連続記録データに対して、モニタ53に表示される再生画面をモニタしながら編集カット位置を決定し、ステップS43においては、途中カット処理区間の開始点から終了点までの範囲を示す編集インデックス点指示入力を編集入力部23に行い、ステップS44において、上記ディスク制御部10の論理ブロック制御部17は、編集入力部23から入力され、編集入力制御部18を介して論理ブロック制御部17への新たなカット処理区間の開始点である新第1の終了点指定、カット処理区間の終了点である新第2の開始点指定を入力する処理を行う。ここで複数編集カット処理を実施するために、処理手順プログラム上では編集点のフラグ1〜nを初期化して用意し、編集がある場合には、1を立てることでその第何番めの編集指示部の編集を扱っているのかを知らせるために対応させている。
ステップS32においては、記録再生部2はディスク記録連続データの再生と平行して、論理ブロック数の計数カウントアップと各論理ブロック毎の現時刻での読み出しデータ数の計数カウントアップの繰り返し処理とを行い、ステップS33に進む。
ステップS33においては、編集入力部23から入力され、編集入力制御部18を介する論理ブロック制御部17へのカット処理区間の開始点である新たな新第1の終了点指定、カット処理区間の終了点である新第2の開始点指定の入力により、これらに対応する論理ブロック番号である新第1の終了点77b´、新第1の終了ブロック内使用データ数77e´を計数カウンタからレジスタにラッチ記録する。これら新第1の終了点77b´及び新第1の終了ブロック内使用データ数77e´はカット処理区間の開始位置指示の記憶である。また、新第2の開始点77a´、新第2の開始ブロック内使用数77d´を計数カウンタからレジスタにラッチ記憶する。これら新第2の開始点77a´及び新第2の開始ブロック内使用数77d´は、カット処理区間の終了位置指示の記憶である。
そして、ステップS34〜ステップS36及びステップS45においては、これら新たに指定するカット編集点を連続データ信号内のAVフレーム区切りの位置に置き換えるために、ディスク媒体3から編集入力23部の開始データ位置、終了データ位置指示に対応してディスクデータの第3の領域80の中の第1の連続データ領域80aの連続データを読み出して、AV信号ヘッダ検出部28でAVフレーム区切りを検出し、その点のデータ数でおきかえる処理に入る。
即ち、ステップS34においては、カット処理区間の開始位置指示のレジスタ記憶である新第1の終了点77b´と新第1の終了ブロック内使用データ数77e´に対応する論理ブロック番号の論理ブロックデータをディスク媒体3から読み出し、次のステップS35に進む。
ステップS35においては、カット編集点の連続データ信号のフレーム先頭位置へのおきかえ処理を行う。即ち、ステップS34で読み出された論理ブロックデータのその対応する使用データ数位置からのデータ列に対し、AV信号ヘッダ検出部28でAVフレーム区切りを検出し、その点のデータ数でレジスタ記憶を置き換える。これを設定しなおされ決定される新第1の終了点77b´と新第1の終了ブロック内使用データ数77e´とする。なお、新第1の終了点77b´及び新第1の終了ブロック内使用データ数77e´は、カット処理区間の開始位置指示の記憶とする。
続いて、カット処理区間の終了位置指示のレジスタのラッチ記憶に対応する新第2の開始点78a´、新第2の開始ブロック内使用データ数77d´に対応する論理ブロック番号の論理ブロックデータをディスク媒体3から読み出して、対応する使用データ数位置からのデータ列に対してAV信号ヘッダ検出部28でAVフレーム区切りを検出し、その点のデータ数でレジスタ記憶を置き換える。これを設定しなおされ決定される新第2の開始点78a´及び新第2の開始ブロック内使用データ数78´とする。なお、新第2の開始点78a´及び新第2の開始ブロック内使用データ数78d´は、カット処理区間の終了位置指示の記憶とする。
ここで、読み出したブロック内に期待したフレーム区切りが無い場合は、次の論理ブロックへと順次編集用読み出し論理ブロックを移していき、ディスク媒体3から再生される連続データのフレーム区切りを検出する。
ステップS36においては、編集フラグを参照して、第2の領域76の第1〜第n指示部に対応して有効なカット編集指示入力があったことに対する編集点置き換え処理がすべて行われたかを判断する。まだ有効な編集指示フラグ(=1)がある場合は、プログラム処理手順のフラグカウントを次の有効フラグにカウントアップしてゆく。即ち、編集フラグが編集操作入力数以上の場合には、“YES”としてステップS37に進み、それ以外の場合には“NO”としてステップS45に進む。
ステップS45においては、フラグ番号をカウントアップさせて次のフラグに対応する編集指示点を呼び出す。
編集の終了段階として、ステップS37から〜ステップS41において、上記第2の領域71に新たな編集指示部内容を書込み直す。
ステップS37においては、ディスク媒体のユーザ領域70の第2の領域76の第1の編集指示部77、第2の編集指示部78、第3の編集指示部79以下の各編集指示部を上記ディスク制御部10の論理ブロック制御部17へ読み出し、次のステップS38に進む。
ステップS38においては、編集指示部の内容を降順で順次置き換える。即ち、第n編集指示部の内容を第n+1編集指示部へ置き換え、第n−1編集指示部内容を第n編集指示部へ置き換え、といった操作を順次行う。そして今回編集対象となった第3の領域80の第1の連続データ領域80aに対応する第1の編集指示部77に続く第2の編集指示部78としては、ディスク媒体3から読み出した編集以前の第1の編集指示部77からは終了点77b、時間77c、終了ブロック内データ数77eを、そして上述した編集でのカット処理区間の終了位置のレジスタ記憶からは新たに設定しなおされ決定されたフレーム位置でのカット処理区間の終了位置指示のレジスタのラッチ記憶に対応する設定しなおされ決定される新第2の開始点78a´、新第2の開始ブロック内使用データ数78d´を、それぞれレジスタ設定する。そして、次のステップS39に進む。
ステップ処理S39においては、さらに今回編集対象となった第3の領域80の第1の連続データ領域80aに対応した第1の編集指示部77としては、ディスク媒体3から読み出した編集以前の第1の編集指示部77からは開始点77a、時間77c、開始ブロック内データ数77dを、また上述した編集でのカット処理区間の終了位置のレジスタ記憶からは新たに設定しなおされ決定されたフレーム位置でのカット処理区間の開始位置指示のレジスタのラッチ記憶に対応している設定しなおされ決定された新第1の終了点77b´、新第1の終了ブロック内使用データ数77e´を、それぞれレジスタ設定し、ステップS40に進む。
ステップS40においては、最終的に、これら論理ブロック制御部17のレジスタ設定内容をそれぞれ対応するディスクデータの第2の領域の第1の編集指示部77、第2の編集指示部78、第3の編集指示部以下の編集指示部へ書込みをする。
なおここで、上記第2の領域76が複数の編集指示部を持つとしたのは、それに対応する第3の領域80の連続データが複数すでに記録されている場合である。例えば、第2の領域76の編集指示部は、実際に第3の領域80にn個の連続データ領域がある場合であれば、編集示部をn+1個以上有する。
但し、連続撮りまわしのように、1つしか記録がなされてない場合であって後で編集によりカット処理する場合は、書込まれている指示部としては第1の編集指示部77だけを有していて、複数編集途中カット処理により増えてゆく第2の領域78の第kの編集指示部に対しては、割り当てられた論理ブロック範囲の残りの部分を順次編集指示部として確保することにより使用できる。
ここで、ディスク媒体3からの書込み読み出しの処理時間が長くかかって遅くてもハードウエアサイズを小さくするように設計する場合は、ディスク制御部10の論理ブロック制御部17における読み出し書込みの各編集点置き換え処理のかわりに、ディスクデータの第2の領域76のn+1個の各編集指示部に対してディスクに読み書きしてよい。この方法によると、処理時間が長くなるが、ディスク制御部10の論理ブロック制御部17のサイズを小さくすることができる。
即ち、ユーザエリア論理ブロックが昇順、あるいは降順で一定であるので開始点指示位置から終了点指示位置までをアクセスポイントとして取得してその指定された区間範囲毎に論理ブロックとしての連続データを区間毎に順次再生することで編集カットを実現する。
ここで、論理ブロックおよびその内部の使用データ数としての開始点指示位置、終了点指示位置を一対として保有するので、カット処理の結果、ステップS39においてまだディスク制御部10の論理ブロック制御部17に開始点終了点の編集指示部への書込みデータの残っている場合に、あるいはステップS40でディスクへ書込み終わった場合には再度ディスク制御部10の論理ブロック制御部17に上記第2の領域76から全ての編集指示部の一対の開始点指示位置、終了点指示位置としてのアクセスポイントを編集操作入力による編集作業入力制御手段によりレジスタ上で入れ替え操作して、順番1、2、・・・、k−2、k−1、k、k+1、・・・、n+1を、例えば1、2、・・・k−2、k、k−1、k+1、・・・、n+1と入れ替えることによりカット処理したあとのデータ再生順番を操作どおりに行うことが可能である。
この場合は特に、各区間の終了点から次の区間の開始点までのディスク媒体3の読み出しアクセス時間は、同心円形状トラックの高速回転ディスク媒体の場合は、シーク動作でおよそ10ms程度は必要となることから、その間はディスクドライブからの連続データ信号の再生出力は時間的に不連続なアクセス待ち時間を発生する。
なお、モニタ53に1画面を静止画とする画像メモリ手段と音声出力レベル減衰手段を設け、ディスク機構部1に接続するディスク制御部10からは論理ブロック制御部17の編集指示部レジスタ値にもとづいた編集指示終了部の終了ブロック、または終了ブロック内データ数にデータ数が一致するに至ったことを示す制御信号を出力させて、上記メモリによってモニタ8の音声は無音にミュート、動画映像は最終画面をフリーズ表示させる。これは、第2の領域76の編集指示部の各指示部単位での終了から開始までのアクセス時間の間のユーザの鑑賞に与える不連続性画像ノイズ、音声ノイズの違和感を緩和除去するためである。
ここで、上記ステップS35におけるフレームの先頭部分の検出においては、固定長圧縮映像音声信号であるDV信号の場合は、各フレーム信号単位は、シリアルブロック単位150ブロックx10個で1フレームの119200バイトが成立しているが、その各シリアルデータブロックにおいて、カセットなどの媒体情報が書かれている8先頭ヘッダ0バイト列とフレームの最初の5つの各シリアルデータにはそれに続くサブデータブロックがあるので、その有無を見てフレーム先頭位置を検出でき、このAV信号ヘッダ検出部28により、フレーム単位でカット編集させる際にPCファイル化させるためにファイル終了コードをカット終了点に追加書込みすることにより、別々のPCファイルデータとさせることとする。
また、可変長圧縮映像音声信号の例としてのMPEG2の場合には、シーケンス層の内部の最小ランダムアクセス単位であるGOP、あるいはそれがないときはピクチャ層のIフレーム毎にカット編集させることする。シーケンス層の開始同期コードであるヘッダコード000001B3(h) の検出により、GOPの区切りはGOP開始同期コードの000001B8(h)あるいはその代わりのピクチャ層の開始同期コード00000100(h)とそれに続くピクチャ型のIであることを検出して制御することによりカット編集させることとする。その途中カット削除編集された連続圧縮動画音声信号データの前方側の末尾にはPCファイル化させるファイル終了コードを追加書込みさせることにより、PC互換ファイルデータとする。また、後方側連続圧縮動画音声信号データの先頭には、前方側のシーケンスヘッダを参照して新たに同様の区切りのシーケンスヘッダを追加させて書込み、新たな1つのPC互換ファイルデータとする。
なお、ホストPCから強制的に物理フォーマット、論理フォーマットされるなどディスクストレージ自体が媒体メディアとしてディスクのユーザエリア70を書き換えられたあとのために、AVストレージ単体としてディスク上にAV用ディスクストレージ領域を確保するフォーマット手段を用意する。
このために、ディスク制御部10の不揮発性メモリとしてROM部13が設けられている。すなわち、前述のように第2のROM15には、HDD単体のAV信号記録再生装置としての制御手順、パラメタの記憶部分には、編集データ制御手順・パラメタ記述を記憶する編集データ用記憶部15aと共に、AVドライブ単体での初期設定使用の場合に必要となるディスク媒体の論理ブロックストレージとしての利用を可能とする記録情報データである、ファイル定義デフォルト固定情報データを記憶する論理ブロック用記憶部15bを有している。
この論理ブロック用記憶部15bは、接続された外部PCから誤って、あるいは意図的に書き換えあるいは全体を再フォーマットしてしまった後に、HDDてのドライブ領域確保のために、ディスク論理ブロックのユーザエリア70をAVディスクストレージとして第1の領域71、第2の領域76の内部記述を書込んで領域確保し使用するために用いられる。
即ち、ブートブロックであるIPL72、内部媒体メディアテーブルであるFAT73、ディレクトリ情報データとして確保する第3の領域80が未使用であることをだけを記述する手段を有するディレクトリ情報データ部74、そしてまた第2の領域76において第1の編集指示部77の開始点77aと開始ブロック内使用データ数77dとしての第3の領域80の開始先頭位置へのアクセスポインタをそのデータとして含んでいる。
以上においては、その記録書込み再生読み出しとアクセスの高速性から、ハードディスクに例をとって説明したが、この発明はドライブ内部制御コントローラがPCホストバスのコントロールステータスレジスタバスに対応する制御手順を持つディスク装置には使用可能であり、さらには欠陥があって交替処理をともなう記録可能な光ディスクあるいは記録可能な比較的遅いメモリストレージ媒体のPC互換の記録再生ドライブならば、メモリのように速い書込み読み出しFIFO型のバッファと比較的遅い書込み読み出し記憶ストレージ手段とを使用することにより、圧縮連続AVデータの編集つなぎ撮り、カット処理を行うことができる。
なお、上記装置は、ドライブまたはPCアプリケーションを持たない第三者が直接連続記録データにアクセスを試みても編集アクセス順番を記述設定したアクセスポイントを得ることができない、AV連続データ編集順序保護機能が設けられている。
さらに、図14に示すように、この装置には、公共通信回線56から個人通信回線55を介して供給される信号を、受信部54aと、デコーダ54bと、内蔵時計54cとを備える受信機54にてデコードすることにより、ディスク制御部10のAV信号入出力接続部31を介して入力することもできる。
以上の説明では、特に、総合的な部品点数の削減を考慮して、上記図1に示したように、HDDに対して、MPU12、共用バス22、バッファ30を共用して、PC/AV信号切換部27、AV信号ヘッダ検出部28、論理ブロック制御部17と内蔵時計21、編集入力制御部18、編集表示制御部20をHDD内に組み込んだ形式で説明を行ったが、このような機能ブロックの内蔵されていない通常のHDDに対してこの発明を実施するためには、通常のHDDの備えるPCインターフェース29に対して接続使用するアタッチメント装置を設けることにより、その部分的な効果を得ることができる。
上記アタッチメント装置には、この具体例で示したPC/AV信号切換部、AV信号ヘッダ検出部と、そのヘッダ検出によるバンク切換を行うバンクメモリ形式のデータRAM、そしてホストPCバスに接続するPCインターフェース、AV信号入出力接続部、編集制御レジスタ、編集制御手順を記述した編集用ROM、そして編集入力制御部、編集入力インターフェース、編集表示制御部、内蔵時計、それらを制御するMPUを設ける。
これらの場合の動作としては、通常のホストPCバスのみの接続の場合は、PC/AV信号切換部出のホストPCバス接続の検出により、レジスタ設定コマンドをアタッチメントを通過スルーさせて直接ドライブ内部のコントロールレジスタ、ステータスレジスタにレジスタ値を設定させ、コマンドと共にデータレジスタを読み出し書き込みすることにより通常のHDDのデータ転送を行わせる。
ホストPCデータバスを経由してアタッチメント内部に設定した編集制御レジスタにレジスタ値を設定することにより、編集可能モードに遷移し、アタッチメント内部は通常のドライブコマンド、ステータス制御レジスタ設定手順から移行したデータ転送読み出し書き込み手順の際には、データ転送流れを切替えて、バンク切替えのバンクメモリ形式RAMを経由させてAVデジタルデータをドライブとの間で読み出し書き込みさせ、その際にはアタッチメント装置内部ではAV信号ヘッダ検出部による同期信号検出によりバンクメモリの切替えと各バンクへの読み出し書き込みを行わせる。
しかし、アドレスはドライブへ与えてデータの読み出し書き込み命令を行っているが、バンクメモリが介在するために各一連の読み出し命令に対応するデータ集合であるバンクメモリ内データの特定のために専用のレジスタハードウェアを設けて識別することが必要とされる。
他方、PC/AV信号切換部がホストPCバスのホストPCインターフェースに接続されていない状態を検出し、かつAV信号入出力接続部に外部AVデジタル信号入出力機器が接続されたことを検出するならば、アタッチメント装置に内蔵されるMPUは編集制御レジスタ、編集制御用手順を記述した編集用ROMのシーケンシャル手順に基づき、通常HDD内部のコマンドレジスタ、ステータスレジスタ、データレジスタへの書き込み読み出しによりドライブ使用のための通常の動作制御である、コマンド発行、レジスタデータ値書き込み読み出し設定を行った後に、編集用レジスタ値を設定し、データ転送モードを遷移させてHDD内部の論理ブロックの第2の領域、第3の領域に対して所定の情報データを書き込み読み出し編集制御させる。
このように、一旦必ずHDD内部のAV用途ではない通常のコマンドレジスタ、ステータスレジスタ及びデータレジスタの書き込み読み出し手順をAVデジタルデータ転送の際に経由させる必要があるため、データ転送において類似の機能を有するブロックをドライブ内部外部に重複して設けて、さらに重複する通常HDD内部のレジスタへの書き込み手順各書き込み読み出しに対応するという制限を持っている。
上述したような本発明の実施の形態によれば、連続デジタルデータのフレーム検出手段と制御手段とをドライブ内部に設けることにより、連続デジタルデータのつなぎ撮り、カット処理の等の編集をHDD単体で実現ですることができる。
また、本発明の実施の形態によれば、PCがOSを介して認識できるフォーマットにて、ファイル管理情報として少なくともファイル配置表情報、階層内容情報を含む第1の領域と、編集指示制御レジスタ手段に対応するディスク第2の領域を記録領域として直接データ記録領域である第3の領域とは分離して確保することにより、ドライブ単体での編集作業効率の向上とPCホスト接続でのファイル互換の両立を図ることができる。
さらに、論理ブロック上のユーザエリアに対して領域を分割して使用するので、使用中に欠陥が発生増大する場合に対しても、ディスクドライブの不揮発性メモリとディスク交替領域との代替処理は、従来の記録可能なディスク装置と同様に行うことができる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
1 ディスク機構部、3 ディスク媒体、5 記録再生部、10 ディスク制御部、11 編集制御部、27 PC/AV信号切換部、28 AV信号ヘッダ検出部