JP2008170526A - 鍵盤楽器のペダル操作検出装置 - Google Patents

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哲也 平野
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Abstract

【課題】ペダルの操作状態を検出するセンサの取り付けおよび取り付け後の調整を容易に行うことができる鍵盤楽器のペダル操作検出装置を提供する。
【解決手段】鍵の押鍵に伴って弦を打弦するためのハンマーを回動させるアクションを有する鍵盤楽器において、楽音にペダル効果を付与するために操作されるペダルの操作状態を検出する鍵盤楽器のペダル操作検出装置であって、ペダルの操作に連動して作動する作動部品9と、アクションの付近に配置され、ペダルの操作状態を検出するために、作動部品の作動状態を検出するセンサ12を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、消音ピアノあるいは自動演奏ピアノなどの複合型のピアノに適用され、楽音にペダル効果を付与するために操作されるペダルの操作状態を検出する鍵盤楽器のペダル操作検出装置に関する。
従来の自動演奏ピアノとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この自動演奏ピアノは、回動自在の鍵と、鍵の回動に連動して回動し、弦を打弦するハンマーと、ハンマーに設けられたシャッタと、第1〜第3光センサなどで構成されている。第1〜第3光センサは、シャッタの両側に配置され、一対の発光素子および受光素子でそれぞれ構成され、通常、ケーブルを介して楽音発生装置に接続されている。
このような構成により、鍵の押鍵に連動してハンマーが回動するのに伴い、シャッタが第1〜第3光センサの発光部からの光を遮断することによって、それに応じた検出信号が第1〜第3光センサから楽音発生装置に出力され、それにより、鍵の押鍵情報を検出し、それに応じた楽音を発生する。
また、特許文献1には記載されていないが、自動演奏ピアノには、ペダル装置が設けられている。図12に示すように、ペダル装置20は、底板14に回動自在に取り付けられ、前後方向に延びるソフトペダル21、マフラーペダル22およびラウドペダル23と、これらのペダル21〜23にそれぞれの一端部が連結され、左右方向に延びるとともに、中央においてそれぞれの天秤台24に支持されたソフトペダル天秤25、マフラーペダルワイヤ(図示せず)およびラウドペダル天秤26などを備えている。これらのペダル21〜23を踏み込むと、天秤25,26が回動し、突上げ棒27,28を突き上げることによって、それぞれのペダル効果が付与される。また、自動演奏ピアノには、演奏者による演奏の記録時におけるペダルの操作情報を記録し、自動演奏に用いるためにペダル21,23の操作状態を検出するソフトペダルセンサ81およびラウドペダルセンサ82などが設けられている。
ソフトペダルセンサ81は、ソフトペダル天秤25の付近に設けられており、マイクロスイッチで構成され、ケーブル83を介して楽音発生装置(図示せず)に接続されている。ソフトペダル21が操作されると、ソフトペダル天秤25が回動し、それでソフトペダルセンサ81を押圧することによって、ソフトペダルセンサ81がONされ、それにより、ソフトペダル21が操作されたことが検出される。
一方、ラウドペダルセンサ82は、ラウドペダル天秤26の付近に設けられ、回動自在のボリューム82aと、ボリューム82aと一体のレバー82bを備えており、ボリューム82aは、ケーブル84を介して楽音発生装置に接続されている。ラウドペダル23が操作されると、ラウドペダル天秤26が回動し、レバー82bを回動させることによって、ボリュームが回動量に応じた信号を出力し、それにより、ラウドペダル23の操作量が検出される。
しかし、ソフトペダルセンサ81およびラウドペダルセンサ82は、底板14のすぐ上方に配置された天秤25,26の付近に配置されているので、それらの取り付けおよびその後の調整作業を、ピアノの棚板の下に潜り込んだ体勢で行わなければならないため、その作業を容易に行えない。また、前述したように、鍵の押鍵情報を検出する第1〜第3光センサがアクションの付近に配置されているのに対して、ソフトペダルセンサ81およびラウドペダルセンサ82は、底板14の付近に配置されている。このため、楽音発生装置への第1〜第3光センサのケーブルの配線と、ソフトペダルセンサ81などのケーブル83の配線を、互いに別個に行う必要があり、一括して行うことができないので、その配線作業が煩雑になる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ペダルの操作状態を検出するセンサの取り付けおよび取り付け後の調整を容易に行うことができる鍵盤楽器のペダル操作検出装置を提供することを目的とする。
特開平2−160292号公報
この目的を達成するため、請求項1に係る発明は、鍵の押鍵に伴って弦を打弦するためのハンマーを回動させるアクションを有する鍵盤楽器において、楽音にペダル効果を付与するために操作されるペダルの操作状態を検出する鍵盤楽器のペダル操作検出装置であって、ペダルの操作に連動して作動する作動部品と、アクションの付近に配置され、ペダルの操作状態を検出するために、作動部品の作動状態を検出するセンサと、を備えることを特徴とする。
この鍵盤楽器のペダル操作検出装置によれば、ペダルが操作されると、それに連動して作動部品が作動する。作動部品の作動状態は、アクションの付近に配置されたセンサによって検出される。このように、作動部品は、ペダルの操作に連動して作動するため、その作動状態をセンサで検出することによって、ペダルの操作状態を検出することができる。また、センサがアクションの付近に配置されるので、従来のように底板の付近に配置される場合と比較して、センサの取り付けおよび取り付け後の調整を、容易に行うことができる。また、アクションを楽器本体に取り付けた後においても、これを一旦、取り外した状態でセンサの調整を容易に行うことができる。
また、特許文献1のように鍵の押鍵状態を検出するセンサがアクションの付近に配置されている場合には、そのセンサの配線と、ペダルの操作状態を検出するセンサの配線をまとめて行うことができ、その配線作業が容易になる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、ペダルは、楽音にソフトペダル効果を付与するためのソフトペダルであり、作動部品は、ハンマーに隣接する所定のペダル非操作位置と、ペダル非操作位置よりも弦に近い所定のペダル操作位置に回動自在に設けられ、ソフトペダルが操作されていないときに、ペダル非操作位置に位置し、ソフトペダルの操作に連動してペダル操作位置に移動することによって、ハンマーを弦側に移動させるハンマーレールであり、センサは、ハンマーレールがペダル非操作位置およびペダル操作位置のいずれに位置するかを検出することを特徴とする。
この構成によれば、作動部品であるハンマーレールは、ソフトペダルが操作されていないときには、ハンマーに隣接する所定のペダル非操作位置に位置する一方、ソフトペダルの操作に連動して、ペダル非操作位置よりも弦に近い所定のペダル操作位置に移動する。このため、ハンマーレールがペダル非操作位置およびペダル操作位置のいずれに位置するかをセンサで検出することによって、ソフトペダルの操作の有無を検出することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、アクションは、弦に当接し、弦の振動による発音を阻止する所定の止音位置と、弦から離れ、弦の振動による発音を許容する所定の発音位置との間で回動自在のダンパーを有し、ペダルは、楽音にラウドペダル効果を付与するためのラウドペダルであり、作動部品は、ラウドペダルの操作量に応じた回動量で回動し、ダンパーを止音位置から発音位置側に移動させるダンパーロッドであり、センサは、ダンパーロッドの回動量を検出することを特徴とする。
この構成によれば、ラウドペダルが操作されると、その操作量に応じた回動量でダンパーロッドが回動し、それにより、ダンパーを所定の止音位置から発音位置側に移動させる。このため、ダンパーロッドの回動量をセンサで検出することによって、ラウドペダルの操作量を検出することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、支点に回動自在に支持され、ダンパーロッドに係合し、ダンパーロッドで押圧されることによって回動するアームをさらに備え、センサは、ダンパーロッドとの係合部位よりも支点から遠い部位においてアームが係合し、アームで押圧されることによって回動するレバーと、レバーと一体に回動し、ラウドペダルの操作量に応じた検出信号を出力するボリュームと、を有することを特徴とする。
この構成によれば、ラウドペダルの操作に連動してダンパーロッドが回動すると、アームがダンパーロッドで押圧されることによって、支点を中心として回動する。また、回動するアームによって、レバーを押圧し、回動させ、このレバーと一体のボリュームが回動する。この場合、アームが、ダンパーロッドとの係合部位よりも支点から遠い部位において、レバーを押圧するので、ダンパーロッドの回動ストロークをアームによって拡大することができ、それにより、ラウドペダルの操作量を精度良く検出することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、ペダルは、楽音にソフトペダル効果を付与するためのソフトペダルであり、ソフトペダルが操作されていないときに、ハンマーを弦から遠い所定のペダル非操作位置に位置させ、ソフトペダルの操作に連動して、ハンマーをペダル非操作位置よりも弦に近い所定のペダル操作位置に移動させるハンマーレールと、ハンマーに一体に設けられ、ハンマーの回動経路に沿って延びるシャッタと、をさらに備え、センサは、シャッタの回動経路の両側に配置された発光部および受光部を有し、ハンマーの回動に伴う、シャッタによる発光部からの光の光路の遮断状態および開放状態に応じて、鍵の押鍵状態を検出する光センサであることを特徴とする。
この構成によれば、ハンマーが回動すると、ハンマーに設けられたシャッタが光センサの光路を遮断または開放する。光センサは、光路の遮断状態または開放状態に応じた検出信号を出力し、それに基づいて、鍵の押鍵情報を検出する。また、ハンマーは、ソフトペダルが操作されていないとき、弦から遠い所定のペダル非操作位置に位置する一方、ソフトペダルの操作に連動して、ハンマーレールによってペダル非操作位置よりも弦に近い所定のペダル操作位置に移動させられる。このため、光センサの検出信号を利用して、ソフトペダルの操作状態を検出することができる。その結果、ソフトペダルの操作状態を検出するための別個のセンサが不要になり、それにより、製造コストを削減することができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、ハンマーは、複数のハンマーで構成され、光センサは、ハンマーがペダル非操作位置にあるときと、ペダル操作位置にあるときとで、光路の遮断状態および開放状態が互いに異なるような位置に配置され、所定数以上の複数の光センサの光路が遮断状態および開放状態の一方の状態にあるときに、ソフトペダルが操作されたと判定するペダル操作判定手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、ハンマーがペダル非操作位置にあるときに、光センサの光路が開放状態であれば、ハンマーがペダル操作位置にあるときには、光センサの光路は遮断状態にある。ソフトペダルが操作されると、すべてのハンマーが一斉にペダル操作位置に回動することによって、すべての光センサの光路がシャッタで同時に遮断または開放される。これに対して、通常、押鍵に伴って回動するハンマーの数は限られるため、ハンマーの回動によって遮断状態または開放状態になる光センサの数も限られる。したがって、所定数以上の複数の光センサの光路が同時に遮断または開放されたときに、ソフトペダルが操作されたと判定することができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、ペダル操作判定手段は、ソフトペダルが操作されたと判定した後、所定数以上の複数の光センサの光路の少なくとも1つが遮断状態および開放状態の他方の状態になったときに、ソフトペダルの操作が解除されたと判定することを特徴とする。
ソフトペダルが操作された後、その操作が解除されると、ハンマーは一斉にペダル非操作位置に回動し、シャッタが光路を開放または遮断する。このため、所定数以上の複数の光センサの光路の少なくとも1つが開放または遮断されたときに、ソフトペダルの操作が解除されたと判定することができる。
請求項8に係る発明は、請求項6または7に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置において、光センサは、シャッタの回動経路に沿って配置された複数の光センサで構成されており、ペダル操作判定手段は、弦から最も遠い位置に配置された光センサの検出信号に基づいて、ソフトペダルの操作状態を判定することを特徴とする。
この構成によれば、光センサは、シャッタの回動経路に沿って配置された複数のセンサで構成されている。ソフトペダルの操作に伴うハンマーの回動量は、鍵の押鍵時のハンマーの回動量よりも小さいため、弦から最も遠い位置に配置された光センサの検出信号を利用することによって、ソフトペダルの操作状態を適切に判定することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるペダル操作検出装置を適用したアップライト型の消音ピアノ1(鍵盤楽器)を示している。なお、以下の説明では、消音ピアノ1を演奏者から見た場合の手前側(図1の右側)を「前」、奥側(図1の左側)を「後」とし、さらに左側および右側をそれぞれ「左」および「右」として、説明を行うものとする。
図1に示すように、この消音ピアノ1は、棚板2に載置された複数(例えば88個)の鍵3(1つのみ図示)と、鍵3の後部上方に設けられたアクション30と、鍵3ごとに設けられたハンマー4と、ペダル装置20(図2参照)を備えている。この消音ピアノ1では、演奏モードがハンマー4による弦Sの打弦によってアコースティックな演奏音を発生させる通常演奏モードと、ハンマー4による打弦を阻止した状態で、電子的な演奏音を発生させる消音演奏モードに、切り替えられる。
鍵3は、その中央に形成されたバランスピン孔(図示せず)を介して、棚板2上に設けられたバランスレール2aに立設されたバランスピン5に、回動自在に支持されている。また、棚板2には、鍵3ごとに光センサ(図示せず)が取り付けられている。この光センサは、楽音発生装置(図示せず)に接続されており、消音演奏モード時に、対応する鍵3の押鍵情報を検出し、その検出信号を楽音発生装置に出力する。楽音発生装置は、出力された検出信号に応じた楽音を発生する。
アクション30は、鍵3の押鍵に伴ってハンマー4を回動させるためのものであり、ウイッペン31、ジャック32およびバット33を有しており、左右方向に長く延びるセンターレール6に取り付けられている。ウイッペン31およびバット33は、上記のセンターレール6に取り付けられたウイッペンフレンジ34およびバットフレンジ35に、それぞれ回動自在に支持されている。ジャック32は、ウイッペン31に回動自在に取り付けられている。また、センターレール6の後端部には、ダンパー36が回動自在に取り付けられている。
ダンパー36は、高音域を除いて、鍵3ごとに設けられている。ダンパー36は、ダンパーレバー36aと、ダンパーレバー36aから上方に延びるダンパーワイヤ36bと、ダンパーワイヤ36bの上端部に取り付けられたダンパーヘッド36cなどで構成されており、ダンパーレバー36aの中央において、ダンパーフレンジ37を介してセンターレール6に回動自在に取り付けられている。このダンパー36は、後述するラウドペダル23が操作されていない状態で、鍵3が押鍵後に離鍵されたときに、振動する弦Sにダンパーヘッド36cが当接することにより止音するためのものである。
一方、ハンマー4は、バット33から上方に延びるハンマーシャンク4aと、ハンマーシャンク4aの上端部に取り付けられたハンマーヘッド4bと、バット33から前方に延びるキャッチャシャンク4cなどで構成されており、バット33の下端部において、センターピン7を介して、バットフレンジ35に回動自在に支持されている。
また、ハンマー4と弦Sの間には、ストッパ8が設けられている。このストッパ8は、消音演奏モード時に、ハンマー4による弦Sの打弦を阻止するためのものであり、通常演奏モード時には、ハンマー4のハンマーシャンク4aの回動範囲内から退避した退避位置(図1の実線位置)に駆動され、一方、消音演奏モード時には、ハンマーシャンク4aの回動範囲内に進入した進入位置(図1の2点鎖線位置)に駆動される。
以上の構成により、鍵3が押鍵されると、鍵3はバランスピン5を中心として図1の時計方向に回動し、この回動に伴ってウイッペン31が反時計方向に回動する。このウイッペン31の回動に伴い、ジャック32がウイッペン31と一緒に上方に移動し、バット33を突き上げることによって、ハンマー4が反時計方向に回動する。通常演奏モード時には、ストッパ8が退避位置に位置することによって、ハンマーヘッド4bが弦Sを打弦する。一方、消音演奏モード時には、ストッパ8が進入位置に位置することによって、ハンマーヘッド4bが弦Sを打弦する直前で、ハンマーシャンク4aがストッパ8に当接し、打弦が阻止される。
また、ペダル装置20は、図12に示した従来のものと同様に構成されている。図2に示すように、ペダル装置20は、底板14に回動自在に取り付けられ、前後方向に延びるソフトペダル21、マフラーペダル22およびラウドペダル23と、左右方向に延びるソフトペダル天秤25、マフラーペダルワイヤ(図示せず)およびラウドペダル天秤26を備えている。ソフトペダル天秤25は、中央において天秤台24に支持されるとともに、一端部がソフトペダル21に連結され、他端部には、上下方向に延びる突上げ棒27が取り付けられている。ラウドペダル天秤26も、ソフトペダル天秤25と同様、中央において天秤台24に支持されるとともに、一端部がラウドペダル23に連結され、他端部には、突上げ棒28が取り付けられている。
図3に示すように、ソフトペダル21の突上げ棒27は、その上端部において、ハンマーレール9に係合している。ハンマーレール9は、例えばアルミニウム合金の押出し成形品によって構成され、左右方向に延びており、棚板2の左右の端部(低音側の端部および高音側の端部)にそれぞれ設けられたブラケット10(1つのみ図示)の間に設けられている。ハンマーレール9は、扇状の中空の断面を有するとともに、その背面の上部には、長さ方向の全体にわたって、例えばフェルトで構成された緩衝材9aが貼り付けられている。また、ハンマーレール9の左右の端部には、アーム11が固定されている(1つのみ図示)。
アーム11は、鋼などの金属で構成され、ハンマーレール9の下面に固定され、後方に延びるL字状の本体部11aと、本体部11aの後端部から内方に突出する連結部11bなどを備えている。連結部11bは、ブラケット10の孔10a(図1参照)に回動自在にはめ込まれており、それにより、ハンマーレール9は、ブラケット10に、連結部11bを介して、水平軸線回りに回動自在に連結されるとともに、ブラケット10のレール載置部10bに緩衝材10cを介して載置されている。また、離鍵状態では、ハンマー4のハンマーシャンク4aは、ハンマーレール9の緩衝材9aに隣接した状態になっている(図1参照)。また、図3に示す高音側のアーム11には、本体部11aの前部から外方に突出する板状の押圧部11cが一体に設けられている。
高音側のブラケット10には、アーム11の押圧部11cに対向するように、金具13を介してソフトペダルセンサ12が取り付けられている。ソフトペダルセンサ12は、消音演奏モード時に、ソフトペダル21の操作状態を検出するためのものであり、例えばマイクロスイッチで構成され、ケーブル12aを介して楽音発生装置に接続されている。図1および図3に示す離鍵状態では、ソフトペダルセンサ12の押ボタン(図示せず)が、押圧部11cで押圧され、退避しており、それにより、OFF信号が楽音発生装置に出力される。
以上の構成により、ソフトペダル21が操作されると、ソフトペダル天秤25が天秤台24を中心として、図2の時計方向に回動し、それに伴い、突上げ棒27が上方に移動し、ハンマーレール9を突き上げる。これにより、ハンマーレール9は、アーム11の連結部11bを中心として、弦S側に所定角度、回動し、ソフトペダル操作位置に移動する。この移動に伴い、ハンマー4がハンマーレール9で押圧され、弦S側に所定角度、回動する。これにより、ハンマー4と弦Sの間の距離が狭められることによって、通常演奏モード時には、ハンマー4の打弦力およびそれにより発生するピアノの音量が弱められ、ソフトペダル効果が付与される。また、このハンマーレール9の回動に伴い、アーム11の押圧部11cによるソフトペダルセンサ12の押圧が解除される。消音演奏モード時には、このソフトペダルセンサ12の押圧が解除されることにより、ソフトペダルセンサ12から楽音発生装置にON信号が出力される。楽音発生装置は、ソフトペダルセンサ12のON信号に基づいて、ソフトペダル効果を楽音に付与する。
以上のように、ソフトペダル21の操作に連動して作動するハンマーレール9の作動状態を、ソフトペダルセンサ12で検出することによって、ソフトペダル21の操作状態を検出することができる。また、ソフトペダルセンサ12がブラケット10に取り付けられ、アクション30の付近に配置されているので、従来のように底板の付近に配置される場合と比較して、ソフトペダルセンサ12の取り付けおよび取り付け後の調整を、容易に行うことができる。また、アクション30を楽器本体に取り付けた後においても、これを一旦、取り外した状態で、ソフトペダルセンサ12の調整を容易に行うことができる。
また、鍵3の押鍵状態を検出するセンサがアクション30の付近の棚板2に配置されているので、このセンサの配線と、ソフトペダルセンサ12の配線をまとめて行うことができ、その配線作業が容易になる。
図4に示すように、ラウドペダル23の突上げ棒28は、その上端部においてダンパーロッド15に連結されている。ダンパーロッド15は、高音域を除く部分に設けられ、左右方向に延びる本体部15aと、本体部15aの低音側の端部から後方に延び、突上げ棒28に連結された連結部15bなどで構成されている。本体部15aは、ダンパー36のダンパーフレンジ36aよりも前方に配置され、センターレール6の背面に、複数の支持部材16およびロッドヒンジ17(いずれも1つのみ図示)を介して回動自在に支持されている。本体部15aの高音側の端部には、ラウドペダルセンサ18が対向している。
ラウドペダルセンサ18は、回動自在のボリューム18aと、ボリューム18aと一体のレバー18bを備えている。ラウドペダルセンサ18は、取付金具19を介してセンターレール6に取り付けられている。ボリューム18aは、可変抵抗器で構成されており、ケーブル18cを介して楽音発生装置に接続されている。レバー18bは、ばね(図示せず)によって前方に付勢されるとともに、ダンパーロッド15に係合している。
取付金具19は、ラウドペダルセンサ18が取り付けられた板状の本体部19aと、本体部19aから内方に延びる取付部19bで構成されている。取付部19bには孔19cが形成されている。取付金具19は、その取付部19bがセンターレール6に載置された状態で、孔19cに通したねじ(図示せず)によって、センターレール6に取り付けられている。
以上の構成により、ラウドペダル23が操作されると、ラウドペダル天秤26が天秤台24を中心として、図2の時計方向に回動し、それに伴い、突上げ棒28が上方に移動する。この突上げ棒28の移動に伴い、ダンパーロッド15がロッドヒンジ17を中心として後方に回動し、ダンパーロッド15がダンパー36のダンパーレバー36aを押圧することで、ダンパーレバー36がダンパーフレンジ37を中心として図1の時計方向に回動する。また、ダンパーロッド15の回動量は、ラウドペダル23の操作量に応じて、図5の実線位置と2点鎖線位置との間で変化する。以上により、通常演奏モード時には、ピアノ音にラウドペダル23の操作量に応じたラウドペダル効果が付与される。
一方、消音演奏モード時には、ラウドペダル23の操作に連動して後方に回動するダンパーロッド15でレバー18bが押圧され、それと一体のボリューム18aが回動することによって、ボリューム18aから、ダンパーロッド15の回動量を表す検出信号が楽音発生装置に出力される。楽音発生装置は、このラウドペダルセンサ18の検出信号に基づいて、ラウドペダル23の操作量を算出するとともに、それに応じたラウドペダル効果を楽音に付与する。
以上のように、ラウドペダル23の操作に連動して作動するダンパーロッド15の回動量を、センターレール6に取り付けたラウドペダルセンサ18で検出することによって、ラウドペダル23の操作量を検出することができる。また、ラウドペダルセンサ18もまた、ソフトペダルセンサ12と同様、アクション30の付近に配置されているので、ラウドペダルセンサ18の取り付けおよび取り付け後の調整を容易に行うことができるとともに、アクション30を楽器本体に取り付けた後においても、これを一旦、取り外した状態でラウドペダルセンサ18の調整を容易に行うことができる。
また、鍵3の押鍵状態を検出するセンサ、ソフトペダルセンサ12およびラウドペダルセンサ18の配線をまとめて行うことができ、その配線作業が容易になる。
図6は、本発明の第2実施形態によるペダル操作検出装置の一部を示している。この第2実施形態では、ラウドペダルセンサ18のレバー18bとダンパーロッド15の間にアーム41が設けられている。なお、以下の説明では、第1実施形態と同様の構成については、同じ参照番号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
同図に示すように、センターレール6には、金具44を介して取付金具43が取り付けられている。金具44は、断面コ字状に形成されており、センターレール6の上端部にはめ込まれ、ねじ(図示せず)で固定されている。取付金具43は、上下および左右方向に延び、金具44に固定された本体部43aと、本体部43aの下端部から内方に延びる取付部43bで構成されている。本体部43aの上部には、ラウドペダルセンサ18が取り付けられており、取付部43bには、アームフレンジ42が取り付けられている。
アーム41は、上下方向に延びる本体部41aと、本体部41aの下端部から外方に突出する連結部41bと、本体部41aの上端部から外方に突出する押圧部41cを備えている。連結部41bは、アームフレンジ42に回動自在にはめ込まれており、それにより、アーム41は、連結部41bを介して、水平軸線回りに回動自在に連結されている。また、本体部41aの連結部41bに近い部位にダンパーロッド15が係合するとともに、押圧部41cがレバー18bに係合している。
以上の構成により、ラウドペダル23の操作に連動してダンパーロッド15が回動すると、アーム41は、ダンパーロッド15で押圧されることによって、連結部41bを中心として回動する。このアーム41の回動によって、その押圧部41cがレバー18bを押圧し、回動させ、このレバー18bと一体のボリューム18aが回動する。このため、ボリューム18aの検出信号に応じて、ダンパーロッド15の回動量、ひいてはラウドペダル23の操作量を検出することができる。したがって、本実施形態においても、ラウドペダルセンサ18の取り付けおよび取り付け後の調整を容易に行うことができるなど、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、押圧部41cが、ダンパーロッド15とのアーム41の係合部位よりも連結部41bから遠い部位において、レバー18bを押圧するので、ダンパーロッド15の回動ストロークをアーム41によって拡大することができ、それにより、ラウドペダル23の操作量をより精度良く検出することができる。
図7は、本発明の第3実施形態による消音ピアノ50を示している。なお、以下の説明では、前述した第1実施形態と同様の構成については、同じ参照番号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
同図に示すように、この消音ピアノ50は、第1実施形態の消音ピアノ1と基本的に同じ構成を有しており、これに加えて、ハンマー4に設けられたシャッタ51と、ハンマー4の動作を介して押鍵情報を検出するための第1〜第3光センサ52〜54と、演奏音を電子的に発生させるための楽音発生装置60(図10参照)などを備えている。なお、図示しないが、この消音ピアノ50もまた、第1実施形態と同様のソフトペダル21を備えており、このソフトペダル21の動作もまた第1実施形態と同様である。
シャッタ51は、光を透過させない不透明な材料、例えば合成樹脂で構成され、板状で、扇形に形成されており、ハンマー4のキャッチャシャンク4cに固定されている。
第1〜第3光センサ52〜54は、互いに同じ構成のフォトインタラプタで構成されている。図7および図8に示すように、第1光センサ52は、ケース52cと、このケース52cに設けられた一対の発光ダイオード52a(発光部)およびフォトトランジスタ52b(受光部)で構成されている。同様に、第2光センサ53は、ケース53cに設けられた一対の発光ダイオード53a(発光部)およびフォトトランジスタ53b(受光部)で構成され、第3光センサ54は、ケース54cに設けられた一対の発光ダイオード54a(発光部)およびフォトトランジスタ54b(受光部)で構成されている。
第1〜第3光センサ52〜54は、基板55に取り付けられ、シャッタ51の回動経路に沿って配置されており、第1光センサ52は弦Sから最も遠い位置に、第3光センサ54は弦Sに最も近い位置に、第2光センサ53は両光センサ52,54の中間の位置に、それぞれ配置されている。発光ダイオード52a〜54aおよびフォトトランジスタ52b〜54bは、シャッタ51の回動経路の両側に、互いに対向するように配置されている。また、基板55は、左右方向に延びており、左右のブラケット10の間に渡された取付レール(図示せず)に取り付けられている。
発光ダイオード52a〜54aは、pn接合されたダイオードで構成されており、それらのアノードおよびカソードはそれぞれ、基板55に電気的に接続されている。これらの発光ダイオード52a〜54aは、それらのアノードに、後述するCPU62から駆動信号が出力されることによって作動し、その発光面(図示せず)から光を、水平な光路に沿い、フォトトランジスタ52b〜54bに向かって出射する。
フォトトランジスタ52b〜54bは、npn接合されたバイポーラトランジスタで構成されており、それらのコレクタおよびエミッタはそれぞれ、基板55に電気的に接続されている。これらのフォトトランジスタ52b〜54bは、それらのベースに相当する受光面(図示せず)で光を受光し、その光量(以下「受光量」という)が所定レベル以上のときに、コレクタ−エミッタ間が導通状態になり、エミッタからHレベル(以下、単に「H」という)の信号が出力される。一方、受光量が所定レベル未満のときに、コレクタ−エミッタ間が非導通状態になり、エミッタからLレベル(以下、単に「L」という)の信号が出力される。第1〜第3光センサ52〜54は、これらのH信号またはL信号を、第1〜第3検出信号S1〜S3としてそれぞれ出力する。
以上の構成により、鍵3が押鍵されると、鍵3はバランスピン5を中心として図1の時計方向に回動し、この回動に伴ってウイッペン31が反時計方向に回動する。このウイッペン31の回動に伴い、ジャック32がウイッペン31と一緒に上方に移動し、バット33を突き上げることによって、ハンマー4が反時計方向に回動する。通常演奏モード時には、ストッパ8が退避位置に位置することによって、ハンマーヘッド4bが弦Sを打弦する。一方、消音演奏モード時には、ストッパ8が進入位置に位置することによって、ハンマーヘッド4bが弦Sを打弦する直前で、ハンマーシャンク4aがストッパ8に当接し、打弦が阻止される。また、このハンマー4の回動に伴い、シャッタ51が第1〜第3光センサ52〜54の光路を開閉し、それに応じた第1〜第3検出信号S1〜S3が出力される。
図9は、ハンマー4の回動に伴う第1〜第3検出信号S1〜S3のタイミングチャートを示している。まず、図7に示す離鍵状態では、シャッタ51が第1〜第3光センサ52〜54の光路を開放していることによって、第1〜第3検出信号S1〜S3は、いずれも「H」になっている。この離鍵状態から鍵3の押鍵に伴い、ハンマー4が回動すると、この回動の初期においてシャッタ51が第1光センサ52の光路上に達したときに、その光路が遮断されることによって、第1検出信号S1が「H」から「L」に立ち下がる(タイミングt1)。
ハンマー4の回動が進むと、シャッタ51が第2光センサ53の光路上に達したときに、第2検出信号S2が「H」から「L」に立ち下がる(t2)。ハンマー4の回動がさらに進み、ハンマーシャンク4aがストッパ8に当接する直前で、第3光センサ54の光路が遮断されることによって、第3検出信号S3が「H」から「L」に立ち下がる(t3)。
その後、鍵3が離鍵されると、ハンマー4は押鍵時と反対方向に復帰回動する。この復帰回動に伴い、第3光センサ54、第2光センサ53および第1光センサ52の光路が順に開放され、第3検出信号S3、第2検出信号S2および第1検出信号S1が順に、「L」から「H」に立ち上がる(t4〜t6)。
楽音発生装置60は、消音演奏モード時に楽音を生成するものであり、図10に示すように、センサスキャン回路61、CPU62、ROM63、RAM64、音源回路65、波形メモリ66、DSP67、D/A変換器68、パワーアンプ69およびスピーカ70などで構成されている。
センサスキャン回路61は、第1〜第3光センサ52〜54から出力された第1〜第3検出信号S1〜S3に基づいて、鍵3のオン/オフ情報、およびオンまたはオフされた鍵3を特定するキーナンバ情報を検出するとともに、これらのオン/オフ情報およびキーナンバ情報を、第1〜第3検出信号S1〜S3とともに、鍵3の押鍵情報としてCPU62に出力する。
ROM63は、CPU62で実行される制御プログラムの他、音量などを制御するための固定データなどを記憶している。また、RAM64は、消音演奏モード時の動作状態を表すステータス情報などを一時的に記憶するとともに、CPU62の作業領域としても使用される。
音源回路65は、CPU62からの制御信号に従って、音源波形データおよびエンベロープデータを波形メモリ66から読み出し、この読み出した音源波形データにエンベロープデータを付加することによって、原音となる楽音信号MSを生成する。DSP67は、音源回路65によって生成された楽音信号MSに所定の音響効果を付加する。D/A変換器68は、DSP67によって音響効果が付加された楽音信号MSを、デジタル信号からアナログ信号に変換する。パワーアンプ69は、変換されたアナログ信号を所定の利得で増幅し、スピーカ70は、増幅されたアナログ信号を再生し、楽音として放音する。
CPU62は、消音演奏モード時に、楽音発生装置60の動作を制御する。CPU62は、第1〜第3光センサ52〜54の第1〜第3検出信号S1〜S3に応じて、発音タイミングおよび止音タイミングを設定するとともに、ハンマー4の回動速度に応じて音量を制御するためのベロシティを決定するなどの発音制御処理を行う。
具体的には、シャッタ51により第1および第2光センサ52,53の光路が遮断された状態で、かつ第3光センサ54の光路が遮断された直後のタイミング(図9のt3)を、発音タイミングとして設定する。これは、第3光センサ54の光路が遮断され、第3検出信号S3の立ち下がりタイミングが、ハンマーシャンク4aがストッパ8に当接する直前のタイミング、すなわちハンマー4が弦Sを打弦する直前のタイミングに相当するからである。また、第2および第3検出信号S2,S3の立ち下がりタイミングの時間差(t3−t2)に基づいて、ハンマー4の回動速度が検出され、それに基づいてベロシティが決定される。一方、第1検出信号S1の立ち上がりタイミング(図9のt6)を、止音タイミングとして設定する。
また、CPU62は、第1光センサ52の第1検出信号S1に基づいて、ソフトペダル21の操作の有無を判定するとともに、その判定結果に応じて、楽音の音量を制御する。なお、本実施形態では、CPU62はペダル操作判定手段に相当する。
図11は、ソフトペダル21の操作の有無の判定処理を示すフローチャートである。本処理では、まず、ステップ1において、センサスキャン回路61でスキャンされた鍵3のキーナンバnが所定の複数のナンバnrefのいずれかに等しいか否かを判別する。このキーナンバnは、最低音から高音側に向かって連続する番号を各鍵3に割り当てたものであり、最低音の鍵3は「1」に、最高音の鍵3は「88」に設定されている。また、ナンバnrefは、連続する複数のナンバ、例えば1〜8(最低音側の8個の鍵)に設定されている。ステップ1の判別結果がNOで、キーナンバnが1〜8のいずれでもないときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ1の判別結果がYESで、現在のキーナンバnが1〜8のいずれかであるときには、ソフトペダル操作フラグF_OPSOPが「1」であるか否かを判別する(ステップ2)。このソフトペダル操作フラグF_OPSOPは、後述するように、ソフトペダル21が操作されたと判定されたときに「1」にセットされるものである。
ステップ2の判別結果がNOで、ソフトペダル21が操作されていないと判定されているときには、第1検出信号S1が「L」であるか否かを判別する(ステップ3)。この判別結果がNOのときには、本処理を終了する。一方、ステップ3の判別結果がYESのときには、シャッタ51が第1光センサ52の光路を遮断し、鍵3の押鍵またはソフトペダル21の操作があったとして、現在のキーナンバnに対応する操作フラグF_OPnを「1」にセットする(ステップ4)。
次に、ナンバnrefに対応するすべての操作フラグF_OP1〜8が「1」であるか否かを判別する(ステップ5)。この判別結果がNOのときには、本処理を終了する。
一方、ステップ5の判別結果がYESで、すべての操作フラグF_OP1〜8が「1」のとき、すなわちキーナンバnが1〜8の連続する8個の鍵3に対応する第1光センサ52の光路がすべて遮断されているときには、その原因が鍵3の押鍵によるものではなく、ソフトペダル21の操作により、ハンマー4が一斉に弦S側に回動したためであるとして、ソフトペダル21が操作されたと判定する。そして、そのことを表すために、ソフトペダル操作フラグF_OPSOPを「1」にセットし(ステップ6)、本処理を終了する。
このステップ6の実行により、前記ステップ2の判別結果がYESになり、その場合には、キーナンバnが1〜8の鍵3に対応する第1検出信号S1が「H」であるか否かを判別する(ステップ7)。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ7の判別結果がYESで、第1検出信号S1が「H」のとき、すなわち遮断されていた第1光センサ52の光路が開放されたときには、現在のキーナンバnに対応する操作フラグF_OPnを「0」にセットする(ステップ8)。
次に、操作フラグF_OP1〜8の2つ以上が「0」であるか否かを判別する(ステップ9)。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ9の判別結果がYESのときには、2以上のハンマー4がペダル非操作位置に回動しているため、ソフトペダル21の操作が解除されたと判定する。そして、そのことを表すために、ソフトペダル操作フラグF_OPSOPを「0」にセットし(ステップ10)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、鍵3の押鍵情報を検出する第1光センサ52の第1検出信号S1を利用して、ソフトペダル21の操作の有無を検出することができる。その結果、ソフトペダル21を検出するための別個のセンサが不要になり、それにより、製造コストを削減することができる。
なお、ソフトペダル21の操作の解除を判定する際に、キーナンバnが1〜8の鍵3に対応する8つの第1光センサ52の第1検出信号S1のうちの1つの第1検出信号S1が「H」になったことを条件としてもよいが、上記の例では、これを2以上としている。これは、例えば、シャッタ51や第1光センサ52を含む1つの検出系の検出状態が不安定であるために、ソフトペダル21の操作状態が維持されているにもかからわず、その第1光センサ52からH信号が出力されるような状況においても、誤判定を確実に防止できるようにするためである。
また、ソフトペダル21の操作に伴うハンマー4の回動量は、鍵3の押鍵時のハンマー4の回動量よりも小さい。このため、弦Sから最も遠い位置に配置された第1光センサ52の第1検出信号S1を利用することによって、ソフトペダル21の操作状態を適切に判定することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、第1実施形態では、ソフトペダル21の操作に連動して作動する作動部品として、ハンマーレール9を、ラウドペダル23の操作に連動して作動する作動部品として、ダンパーロッド15をそれぞれ用いているが、これに限らず、それぞれの突上げ棒27,28を用い、その突上げの有無や突上げ量を検出してもよい。
さらに、第1実施形態では、マイクロスイッチで構成されたソフトペダルセンサ12のON/OFFを、ハンマーレール9に取り付けたアーム11を介して行っているが、ハンマーレールで直接、行ってもよい。また、第1および第2実施形態では、ラウドペダルセンサ18を、ボリュームなどで構成しているが、これに限らず、ダンパーロッドの回動量を連続的に検出できる他のセンサで構成してもよい。
さらに、第3実施形態では、ソフトペダルの操作の判定を、最低音側の連続する8鍵分を対象として行っているが、これに限らず、高音域や中音域のものでもよく、また、演奏上、同時に押鍵されることのないという条件を満たす限り、その数は任意であり、鍵の連続性も問わない。
また、第3実施形態では、光センサとして、発光ダイオードおよびフォトトランジスタからなるフォトインタラプタを用いているが、他のタイプの適当な光センサを用いてもよく、例えば、発光部をレーザダイオードなどで構成し、受光部をフォトダイオードなどで構成してもよい。
さらに、実施形態は、本発明を消音ピアノに適用した例であるが、本発明はこれに限らず、自動演奏ピアノなどの他のタイプの鍵盤楽器にも適用することが可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部を適宜変更することが可能である。
本発明の実施形態によるペダル操作検出装置およびこれを適用した消音ピアノの概略構成を示す図である。 ペダル装置の斜視図である。 ブラケットおよびこれに取り付けられたハンマーレールの斜視図である。 ダンパーロッドおよびラウドペダルセンサの斜視図である。 本発明の第1実施形態によるダンパーロッドおよびラウドペダルセンサのボリュームを示す図である。 本発明の第2実施形態によるペダル操作検出装置の一部を示す図である。 本発明の第3実施形態によるペダル操作検出装置およびこれを適用した消音ピアノの概略構成を示す図である。 図7の第1〜第3光センサの回路図である。 鍵の押鍵および離鍵時における第1〜第3検出信号のタイミングチャートを示している。 図7の楽音発生装置の一部を示す図である。 ソフトペダルの操作の有無の判定処理を示すフローチャートである。 従来のペダル操作検出装置を適用した自動演奏ピアノのペダル装置の斜視図である。
符号の説明
1 消音ピアノ(鍵盤楽器)
3 鍵
4 ハンマー
9 ハンマーレール
12 ソフトペダルセンサ
15 ダンパーロッド
18 ラウドペダルセンサ
18a ボリューム
18b レバー
21 ソフトペダル
23 ラウドペダル
30 アクション
36 ダンパー
41 アーム
41b 連結部(支点)
50 消音ピアノ(鍵盤楽器)
51 シャッタ
52 第1光センサ
52a 発光ダイオード(発光部)
52b フォトトランジスタ(受光部)
62 CPU(ペダル操作判定手段)
S 弦

Claims (8)

  1. 鍵の押鍵に伴って弦を打弦するためのハンマーを回動させるアクションを有する鍵盤楽器において、楽音にペダル効果を付与するために操作されるペダルの操作状態を検出する鍵盤楽器のペダル操作検出装置であって、
    前記ペダルの操作に連動して作動する作動部品と、
    前記アクションの付近に配置され、前記ペダルの操作状態を検出するために、前記作動部品の作動状態を検出するセンサと、
    を備えることを特徴とする鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  2. 前記ペダルは、楽音にソフトペダル効果を付与するためのソフトペダルであり、
    前記作動部品は、前記ハンマーに隣接する所定のペダル非操作位置と、当該ペダル非操作位置よりも前記弦に近い所定のペダル操作位置に回動自在に設けられ、前記ソフトペダルが操作されていないときに、前記ペダル非操作位置に位置し、前記ソフトペダルの操作に連動して前記ペダル操作位置に移動することによって、前記ハンマーを前記弦側に移動させるハンマーレールであり、
    前記センサは、前記ハンマーレールが前記ペダル非操作位置および前記ペダル操作位置のいずれに位置するかを検出することを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  3. 前記アクションは、前記弦に当接し、当該弦の振動による発音を阻止する所定の止音位置と、前記弦から離れ、当該弦の振動による発音を許容する所定の発音位置との間で回動自在のダンパーを有し、
    前記ペダルは、楽音にラウドペダル効果を付与するためのラウドペダルであり、
    前記作動部品は、前記ラウドペダルの操作量に応じた回動量で回動し、前記ダンパーを前記止音位置から前記発音位置側に移動させるダンパーロッドであり、
    前記センサは、前記ダンパーロッドの回動量を検出することを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  4. 支点に回動自在に支持され、前記ダンパーロッドに係合し、当該ダンパーロッドで押圧されることによって回動するアームをさらに備え、
    前記センサは、
    前記ダンパーロッドとの係合部位よりも前記支点から遠い部位において前記アームが係合し、当該アームで押圧されることによって回動するレバーと、
    当該レバーと一体に回動し、前記ラウドペダルの操作量に応じた検出信号を出力するボリュームと、を有することを特徴とする、請求項3に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  5. 前記ペダルは、楽音にソフトペダル効果を付与するためのソフトペダルであり、
    当該ソフトペダルが操作されていないときに、前記ハンマーを前記弦から遠い所定のペダル非操作位置に位置させ、前記ソフトペダルの操作に連動して、前記ハンマーを前記ペダル非操作位置よりも前記弦に近い所定のペダル操作位置に移動させるハンマーレールと、
    前記ハンマーに一体に設けられ、当該ハンマーの回動経路に沿って延びるシャッタと、をさらに備え、
    前記センサは、前記シャッタの回動経路の両側に配置された発光部および受光部を有し、前記ハンマーの回動に伴う、前記シャッタによる前記発光部からの光の光路の遮断状態および開放状態に応じて、前記鍵の押鍵状態を検出する光センサであることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  6. 前記ハンマーは、複数のハンマーで構成され、
    前記光センサは、前記ハンマーが前記ペダル非操作位置にあるときと、前記ペダル操作位置にあるときとで、前記光路の遮断状態および開放状態が互いに異なるような位置に配置され、
    所定数以上の複数の前記光センサの光路が遮断状態および開放状態の一方の状態にあるときに、前記ソフトペダルが操作されたと判定するペダル操作判定手段をさらに備えることを特徴とする、請求項5に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  7. 前記ペダル操作判定手段は、前記ソフトペダルが操作されたと判定した後、前記所定数以上の複数の光センサの光路の少なくとも1つが遮断状態および開放状態の他方の状態になったときに、前記ソフトペダルの操作が解除されたと判定することを特徴とする、請求項6に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
  8. 前記光センサは、前記シャッタの回動経路に沿って配置された複数の光センサで構成されており、
    前記ペダル操作判定手段は、前記弦から最も遠い位置に配置された前記光センサの検出信号に基づいて、前記ソフトペダルの操作状態を判定することを特徴とする、請求項6または7に記載の鍵盤楽器のペダル操作検出装置。
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