JP2008170170A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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JP2008170170A JP2007001222A JP2007001222A JP2008170170A JP 2008170170 A JP2008170170 A JP 2008170170A JP 2007001222 A JP2007001222 A JP 2007001222A JP 2007001222 A JP2007001222 A JP 2007001222A JP 2008170170 A JP2008170170 A JP 2008170170A
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啓 藤村
Hiroya Kato
浩也 加藤
Hiroaki Itakura
弘明 板倉
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Abstract

【課題】 トラック、バス等の大型車両用のアクスルユニットとして使用するのに適し、ハウジングに対して外輪が軸方向に移動しても、磁気エンコーダと磁気センサとの距離や角度が変化せずに、常に車輪の回転を正確に検出できる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】 この車輪用軸受装置1は、複列の転がり軸受2と、この転がり軸受2の外輪4が内周に圧入された環状のハブ34取付用ハウジング7とを備える。前記ハウジング7の内周に設けた止め輪15で前記外輪4の抜け止めをする。前記外輪4に磁気エンコーダ17を固定して設ける。これにより、ハウジング7に対して外輪4が軸方向に移動しても、磁気エンコーダ17とこれに対向する磁気センサ21との位置関係が変わらない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、トラック、バス等の大型車両用のアクスルユニットとして使用される車輪用軸受装置に関する。
大型車両用のアクスルユニットとして、例えば特許文献1に開示された構造のものが知られている。図3に示すように、このアクスルユニットは、ユニット化された複列の転がり軸受2と、この転がり軸受2の外輪4が内周に嵌合する環状のハウジング7とを備え、ハウジング7の一端にハブ34およびブレーキロータ35を取付けたものである。車輪(図示せず)はハブ34に取付けられる。
特開2003−312205号公報
この種のアクスルユニットでは、通常、転がり軸受2の外輪4がハウジング7の内周に圧入により嵌合させてある。その場合、アクスルユニットに高荷重が負荷されたときに、外輪4がクリープして軸方向に抜けるのを防止するために、外輪4の軸方向の移動を規制する止め輪15がハウジング7に取付けられる。
上記止め輪15は、ハウジング7の内周に形成されている環状溝13に、止め輪15が有する弾性を利用して嵌め込まれるが、この嵌め込みが円滑に行われるように、環状溝13の幅よりも止め輪15の幅の方が若干狭くなっている。このため、止め輪15を取付けた状態で、止め輪15とハウジング7との間には、軸方向の僅かな隙間があり、この隙間分だけハウジング7に対して外輪4が移動する可能性がある。
最近の自動車は、操舵安定性を得るためにアンチロックブレーキ装置(ABS)を備えたものが多い。アンチロックブレーキ装置を備えた自動車では、タイヤロックを検知するABSセンサがアクスルユニットに設けられる。ABSセンサは、アクスルユニットにおける回転側部材に取付けた磁気エンコーダと、前記磁気エンコーダに対して対面するように固定側部材に取付けられた磁気センサとからなる。
具体的な説明はないが、特許文献1にも、ABSセンサ等の回転検出装置の磁気エンコーダと思われるものAが図に示されている。しかし、図例のように磁気エンコーダAがハウジング7に取付けられていると、前述したように、止め輪15とハウジング7との隙間の範囲内でハウジング7に対して外輪4が軸方向に移動した場合、磁気エンコーダAと磁気センサ(図示せず)との距離や角度が変化して、回転検出装置で車輪の回転を正確に検出できなくなる。回転検出装置の検出結果に基づきアンチロックブレーキ装置を作動させる場合は、アンチロックブレーキ装置が正確に作動しなくなる懸念がある。
この発明の目的は、大型車両用のアクスルユニットとして使用するのに適し、ハウジングに対して外輪が軸方向に移動しても、磁気エンコーダと磁気センサとの距離や角度が変化せずに、常に車輪の回転を正確に検出できる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明にかかる車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受と、この転がり軸受の外輪が内周に圧入された環状のハブ取付用ハウジングとを備え、前記ハウジングの内周に設けた止め輪で前記外輪の抜け止めをした車輪用軸受装置であって、前記外輪に磁気エンコーダを固定して設けたことを特徴とする。
この車輪用軸受装置は、ハブ取付用ハウジングにハブおよびブレーキロータを取付けることで、アクスルユニットとして使用される。転がり軸受の外輪に磁気エンコーダを固定して設けたため、ハウジングに対して外輪が軸方向に移動しても、磁気エンコーダとこれに対向する磁気センサとの位置関係が変わることがない。そのため、常に車輪の回転を正確に検出できる。
この発明において、前記外輪の一端を前記ハブ取付用ハウジングよりも軸方向に突出させ、その突出部の外周に前記磁気エンコーダを固定して設けるとよい。
外輪の外周に磁気エンコーダを固定する構成とすると、磁気エンコーダの固定が容易である。
前記磁気エンコーダは、アキシアル型の磁気エンコーダとしても良い。
磁気エンコーダをアキシアル型としても、外輪が軸方向に移動した場合の磁気エンコーダと磁気センサとのエアギャップの変化をなくすことができる。
この発明の車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受と、この転がり軸受の外輪が内周に圧入された環状のハブ取付用ハウジングとを備え、前記ハウジングの内周に設けた止め輪で前記外輪の抜け止めをしたものであり、前記外輪に磁気エンコーダを固定して設けたことにより、大型車両用のアクスルユニットとして使用するのに適し、ハウジングに対して外輪が軸方向に移動しても、磁気エンコーダと磁気センサとの距離や角度が変化せずに、常に車輪の回転を正確に検出できるものとなった。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。この実施形態は、外輪回転タイプで、例えばトラック、バス等の大型車両の従動輪用アクスルユニットに使用された状態を示す。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
この車輪用軸受装置1は、複列の転がり軸受2と、この転がり軸受2の外周に嵌合するハブ取付用のハウジング7とからなる。転がり軸受2は、それぞれ外周面に軌道面3aを有する2個の内輪3と、この内輪3の軌道面3aに対向する複列の軌道面4aを内周面に有する外輪4と、これら内外輪3,4間に組み込まれた複列の転動体5とを備えている。この実施形態の場合、転動体5は円すいころであって、複列の円すいころが背面組合せで配列され、各列毎に保持器6で保持されている。内輪3と外輪4間の軸受空間の両端は、シール8,9によりそれぞれ密封されている。
ハウジング7は環状の部材であり、その内周面11は、転がり軸受2の外輪4が圧入される圧入面部11aと、この圧入面部11aに段差部11bを介してアウトボード側へ続く圧入面部11aよりも小径な小径面部11cとからなる段付き円筒面状に形成されている。ハウジング7のアウトボード側の端面における周方向複数箇所に、ハブおよびブレーキロータを取付けるためのボルト孔12が設けられている。
転がり軸受2は、その外輪4をハウジング7の内周面圧入面部11aにインボード側から圧入することにより、ハウジング7に組み込まれる。組込状態では、外輪4のアウトボード側の端面がハウジング7の内周面段差部11bに当接し、転がり軸受2のアウトボード側への移動が規制される。ハウジング7の内周面圧入面部11aおよび外輪4の外周面の互いに対応する位置に環状溝13,14が形成されており、これら環状溝13,14に止め輪15を装入することで外輪4の軸方向の抜け止めとされている。
止め輪15は、この止め輪15が有する弾性を利用して環状溝13,14に嵌め込むものであり、この嵌め込みが円滑に行われるように、環状溝13,14の幅に対し止め輪15の幅が若干狭くなっている。このため、止め輪15を装入した状態で、止め輪15とハウジング7との間に軸方向の僅かな隙間が生じている。
また、ハウジング7に転がり軸受2を組み込んだ状態では、外輪4のインボード側端がハウジング7よりもインボード側に突出している。そして、その外輪4の突出部4bの外周に、磁気エンコーダ17が固定して設けられている。この磁気エンコーダ17は、後述する磁気センサ21と組み合わせて、回転検出装置22として構成される。回転検出装置22は、例えばタイヤロックを検知するためのABSセンサとして利用され、その検出結果に基づいてアンチロックブレーキ装置が作動するようになっている。
前記磁気エンコーダ17はアキシアル型のものであって、図2に示すように、外輪4の外周面に圧入される円筒状部18aおよびこの円筒状部18aのインボード側端から径方向に立ち上がる立板部18bからなる断面L字状で環状の芯金18と、前記立板部18bのインボード側面に設けられた多極磁石19とでなる。多極磁石19は、円周方向に並ぶ複数の磁極を有する環状の部材であり、ここでは磁性体を混入したゴムを前記芯金立板部18bのインボード側面に加硫接着して、着磁処理したゴム磁石とされている。ゴム磁石の代わりに、プラスチック磁石、または焼結磁石等を設けたものであってもよい。
前記磁気センサ21は、多極磁石19のインボード側面に対面配置するように、アクスルユニットの固定側部材に取付けられる。この実施形態では、固定側部材が、ナックルに固定される固定軸31の基部31aとされている。磁気エンコーダ17の回転に伴って磁気センサ21の前を横切る多極磁石19の磁極を磁気センサ21が検出することにより、回転検出装置22が、このアクスルユニットに取付けられた車輪の回転を検出する。
この車輪用軸受装置1を例えばトラックの従動輪用アクスルユニットとして組付ける場合、前記固定軸31を内輪3の内周に挿通し、その固定軸31の先端側のねじ部31bにナット32を装着して、このナット32と固定軸31の基部側の大径部31cとで内輪3を幅締めする。また、ボルト孔12に螺着されるボルト33により、ハブ34およびブレーキロータ35をハウジング7に取付ける。車輪(図示せず)は、ハブ34にハブボルト36で取付けられる。
前述のように、止め輪15とハウジング7との間に軸方向の僅かな隙間があるため、車輪用軸受装置1に高荷重が負荷された場合、前記隙間の範囲内でハウジング7に対して外輪4が軸方向に移動する可能性があるが、この車輪用軸受装置1は、外輪4に磁気エンコーダ17を固定して設けたため、ハウジング7に対して外輪4が軸方向に移動しても、磁気エンコーダ17とこれに対向する磁気センサ21との位置関係が変わることがない。そのため、磁気エンコーダ17と磁気センサ21とのエアギャップの変化がなく、回転検出装置22により、常に精度良く車輪の回転を検出することができる。また、アンチロックブレーキ装置が常に正確に作動する。
磁気エンコーダ17の固定位置は外輪4の外周とされているため、磁気エンコーダ17の固定が容易である。外輪4の一端がハウジング7よりもインボード側に突出し、その突出部4aの外周に磁気エンコーダ17を固定する構成としたことにより、外輪4の外周に磁気エンコーダ17を固定することが可能になっている。
この実施形態では、磁気エンコーダ17をアキシアル型としているが、磁気エンコーダ17はラジアル型としてもよい。
また、この実施形態では、転がり軸受2を円すいころ軸受型としているが、アンギュラ玉軸受等の玉軸受型としてもよい。
また、この実施形態では、車輪用軸受装置1が従動輪用のアクスルユニットに使用されているが、この発明の車輪用軸受装置は、駆動輪用のアクスルユニットにも適用することができる。
この発明の実施形態にかかる車輪用軸受装置を組み込んだアクスルユニットの断面図である。 図1のII部拡大図である。 従来のアクスルユニットの断面図である。
符号の説明
1…車輪用軸受装置
2…転がり軸受
3…内輪
4…外輪
7…ハウジング
13,14…環状溝
15…止め輪
17…磁気エンコーダ
21…磁気センサ
31…固定軸
34…ハブ
35…ブレーキロータ

Claims (3)

  1. 複列の転がり軸受と、この転がり軸受の外輪が内周に圧入された環状のハブ取付用ハウジングとを備え、前記ハウジングの内周に設けた止め輪で前記外輪の抜け止めをした車輪用軸受装置であって、
    前記外輪に磁気エンコーダを固定して設けたことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 請求項1において、前記外輪の一端が前記ハブ取付用ハウジングよりも軸方向に突出し、その突出部の外周に前記磁気エンコーダを固定して設けた車輪用軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記磁気エンコーダは、アキシアル型の磁気エンコーダである車輪用軸受装置。
JP2007001222A 2007-01-09 2007-01-09 車輪用軸受装置 Pending JP2008170170A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220192A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Ntn Corp 回転検出機能付き転がり軸受装置
WO2024184943A1 (ja) * 2023-03-03 2024-09-12 三菱自動車工業株式会社 車輪支持構造

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