JP2008169758A - ターボチャージャ駆動制御方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常走行状態における従来の過給圧制御の安定性を確保しつつも、車両走行が過渡状態にある場合や、特別な気象環境下においても安定した過給圧制御が実行する。
【解決手段】実ブースト圧が、エンジンの動作状態に応じて定められる目標ブースト圧となるようにPID制御に基づくフィードバック制御において(S202)、目標ブースト圧と実ブースト圧との差圧が所定以上となり(S214)、しかも、前回の処理の際の目標ブースト圧と実ブースト圧との差圧が所定の範囲内であるときには(S218)、ギア比と大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に求められた積分停止時間の間、PID制御におけるI項の積分を停止し(S220)、前回のI項の積分値を保持することで、走行状態の過渡的な変化における適切なターボ圧制御が実現できるものとなっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関に用いられるターボチャージャの駆動制御方法及びその装置に係り、特に、走行状態の急変時におけるターボチャージャの機能低下の防止等を図ったものに関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気通路にタービンを設け、これを排気ガスの流れによって回転させて回転駆動力を得、その回転駆動力により、吸気通路に配設されたコンプレッサを駆動して、内燃機関へ強制的に空気を送り込むよう構成されたターボチャージャ(過給機)は、内燃機関のエミッション対策に有効な手段として種々のものが提案、実用化されている。
また、近年は、排気ガスの流れに対する角度が可変可能なベーンを設けてなる可変タービンを用いて、タービン効率を調整可能にして、過給圧を制御可能にした可変ターボチャージャが広く採用されるに至っている(例えば、特許文献1等参照)。
ところで、このような可変ターボチャージャにおいて、過給圧を車両の運転状況に応じた所望の大きさとするため、例えば、特許文献1に示されたようにPID制御によるフィードバック制御を用いたものがある。
かかるフィードバック制御においては、可変ターボチャージャの個々の特性のばらつきや経年変化等による過給圧のばらつきを吸収するため、積分項(I項)を、目標過給圧と実際の過給圧との差に応じて記憶、更新(学習)することが行われる。
かかるフィードバック制御における積分項の積分時間をどの程度に定めるかは、過給圧の応答性、ひいては車両動作の応答性に影響するため重要である。一般的には、車両が定速走行しているような通常の走行状態を基本として、一時的な加速又は減速時における積分項の遅れによる過給圧制御の応答性の低下防止等を加味して、双方の妥協点に定められるものとなっている。
特開2001−65358号公報(第4−12頁、図1−図24)
しかしながら、上述のようなPID制御における定数設定は、車両の通常走行状態を基本として定められているため、一時的な加速や減速がなされる過渡状態において必ずしも満足した応答性等の確保がなされる訳ではない。
さらに、車両の通常走行状態は、標準的な気象環境条件、すなわち、例えば、標準的な大気圧や標準的な気温を想定したものであるため、車両がこのような環境下とは大きく異なる環境下において走行するような状況下での走行状態に必ずしも対応できるものではなかった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、従来の通常の走行状態における過給圧制御の安定性を確保しつつも、車両走行が過渡状態にある場合や、特別な気象環境下においても安定した過給圧制御が実行可能なターボチャージャ駆動制御方法及びその装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るターボチャージャ駆動制御方法は、
過給圧が可変可能に構成されてなるターボチャージャ駆動制御装置におけるターボチャージャ駆動制御方法であって、
実ブースト圧が、エンジンの動作状態に応じて定められる目標ブースト圧となるようにPID制御に基づくフィードバック制御を行う際に、
前記目標ブースト圧と実ブースト圧との偏差が所定以上となった場合に、ギア比と大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に求めた積分停止時間の間、前記PID制御におけるI項の積分を停止するよう構成されてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るターボチャージャ駆動制御装置は、
ターボチャージャと、前記ターボチャージャの動作制御を行う制御ユニットとを有し、前記ターボチャージャの動作制御により過給圧を制御可能に構成されてなるターボチャージャ駆動制御装置であって、
前記制御ユニットは、外部から入力される実ブースト圧が、エンジンの動作状態に応じて定められる目標ブースト圧となるようにPID制御に基づき前記ターボチャージャのフィードバック制御を行う際に、前記目標ブースト圧と実ブースト圧との偏差が所定以上となった場合に、前記エンジンのギア比と、外部から入力された大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に、前記PID制御におけるI項の積分を停止せしめる積分停止時間を算出し、当該積分停止時間の間、前記I項の積分を停止するよう構成されてなるものである。
本発明によれば、走行速度の過渡的な急変により、目標ターボ圧と実ターボ圧との差が所定以上となるような場合に、ターボ圧のPID制御におけるI項の積分を所定時間停止させるようにしたので、通常走行の場合と、走行速度の過渡的な急変の場合の双方の妥協点にI項の積分値を定めていた従来と異なり、通常走行の場合と、走行速度の過渡的な変化が生ずる場合とで、それぞれ適切なI項の積分動作を確保することができ、走行速度の過渡的な急変時に、ターボ圧が目標を大きく上回るようなオーバーシュート現象を確実に抑圧することができ、ターボ圧のオーバーシュートによるターボチャージャの機能低下の危険性を確実に回避することができる。
特に、ブースト圧の偏差が所定以上であるか否かの判定基準の算定やI項の積分停止時間の算定に大気圧を加味する場合には、高地などの空気密度が低い環境下における装置の動作を容易とし、低地におけるブースト圧制御動作の精度を低下させることなく、高地での適切なターボ圧制御が実現できるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図6を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるターボチャージャ駆動制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態において、ターボチャージャ1は、いわゆる可変ターボチャージャであり、図示は省略するが、排気ガスの流れに対する角度が調整可能なベーン(図示せず)を有してなる可変タービン(図示せず)と、この可変タービンの回転駆動力により回転駆動され、吸入空気の圧送を行う圧縮機(図示せず)とを具備してなるものである。
そして、上述の図示されないベーンは、負圧式のターボアクチュエータ(図1においては「T−ACT」と表記)2により、排気ガスの流れに対する角度が調整可能に設けられたものとなっている。
ディーゼルエンジンに代表される内燃機関としてのエンジン3からの排気ガスは、ターボチャージャ1を介して排気される一方、吸気は、ターボチャージャ1を介してインテークマニホールド(図1においては「IN−MANI」と表記)4へ導入されるようになっている。
一方、ターボアクチュエータ2への負圧導入のため、負圧タンク6が設けられると共に、負圧タンク6からターボアクチュエータ2への負圧の導入量を制御するため、電磁バキューム調整バルブ(図1においては「EVRV」と表記)5が設けられている。
そして、この電磁バキューム調整バルブ5は、エンジン制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)7により、その動作が制御されるようになっている(詳細は後述)。
エンジン制御ユニット7は、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図1においては「CPU」と表記)22を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を備えると共に、入出力力インターフェイス回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
エンジン制御ユニット7は、エンジン3の動作に必要な種々のソフトウェアによる制御処理を実行するようになっており、その制御処理の一つとして、後述するターボチャージャ駆動制御が実行されるものとなっている。
かかるエンジン制御ユニット7には、上述したような制御処理のために、大気圧センサ11の出力信号、エンジン3の回転数を検出する回転センサ12の出力信号、インテークマニホールド4へ吸入される吸気圧を検出する吸気圧センサ13の出力信号などが入力されるようになっている。
そして、エンジン制御ユニット7は、後述するターボチャージャ駆動制御処理のソフトウェアの実行により、電磁バキューム調整バルブ5へ、動作制御信号としての吸気圧縮率制御信号を出力し、その動作を制御するようになっている。
すなわち、電磁バキューム調整バルブ5は、そのバルブ開度がエンジン制御ユニット7により制御されるもので、このバルブ開度の調整によりターボアクチュエータ2へ対する負圧の導入量が変わるものとなっている。そして、ターボアクチュエータ2へ対する負圧導入量の変化は、図示されないベーンの排気ガスの流れに対する角度を変えることになり、それによって、図示されない可変タービンの回転効率が変わり、それに伴い圧縮機(図示せず)による吸気の圧縮率が変えられるものとなっている。
図2には、エンジン制御ユニット7により実行されるターボチャージャ駆動制御処理の手順を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつ、その処理内容について説明する。
処理が開始されると、まず、目標噴射量Qtがターボチャージャ2による過給圧(ターボ圧)の制御を要する所定のしきい値Qth up を越えているか否かが判定される(図2のステップS102参照)。
このターボチャージャ駆動制御の要否を判定するための基準としての上述のしきい値は、本発明の実施の形態においては、エンジン回転数とギア比とに基づいて、予め設けられている演算式やマップなどから動的に算出されるものとなっている。
なお、本発明の実施の形態においては、エンジン制御ユニット7は、エンジン3の動作制御を行うようになっているものであるため、目標燃料噴射量やギア比などのデータは、そのエンジン制御のためのソフトウェアの実行処理の結果を流用することができるものとなっている。したがって、ステップS102において目標燃料噴射量を算定する必要はなく、また、特段にギア比を判定するような処理は不要である。
ここで、本発明の実施の形態においては、この目標噴射量が過給圧の制御を要するか否かの判定基準に、動作の安定性確保等の観点からいわゆるヒステリシス
を設けており、しきい値Qth up は、上側のしきい値である。
ステップS102において、目標噴射量Qtがしきい値Qth upを越えていると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS104の処理へ進む一方、目標噴射量Qtはしきい値Qth upを越えていない判定された場合(NOの場合)には、後述するステップS106の処理へ進むこととなる。
ステップS104においては、ターボ圧制御出力の算出が行われる。
すなわち、換言すれば、電磁バキューム調整バルブ5に対する制御信号の大きさの算定がなされることとなる。
本発明の実施の形態においては、先のステップS102において、目標噴射量Qtがしきい値Qth upを越えたと判定されたことに対応して、ステップS104に進んだ場合には、ターボ圧制御出力に対してPID制御によるフィードバック制御とフィードフォワード制御がなされるようになっている。
本発明の実施の形態においては、図5に一例が示されたように、エンジン回転数と目標噴射量をパラメータとして、ターボ圧制御を、フィードフォワード制御のみで行う領域(図5の斜線部分参照)と、フィードバック制御とフィードフォワード制御を併用して制御する領域とを使い分けるようにしてある。
このように、フィードフォワード制御のみの場合と、フィードフォワード制御とフィードバック制御を併用する場合と、制御形態をエンジン回転数と目標噴射量をパラメータとして2つ使い分けるのは、低負荷領域では、エンジン排気圧が不安定になると共にエンジン排気圧と相関関係にあるブースト圧も不安定になる。そのため、不安定なブースト圧(過給圧)に基づいてフィードバック制御するのを避ける必要があるという理由からである。
このフィードバック制御とフィードフォワード制御の併用によりターボ圧制御が行われる場合においては、フィードフォワード制御によって決定されたターボ圧制御出力に、PID制御により求められたP項、I項、D項を加算し、その演算結果が、ステップS104におけるターボ圧制御出力とされるものとなっている。
一方、ステップS106においては、ターボ圧制御出力は、フィードフォワード制御によって決定された値とされる。
ステップS104又はステップS106の処理実行の後は、ステップS108の処理へ進み、ターボ圧制御出力の制限処理が実行されることとなる。
すなわち、まず、安定したエンジン動作の確保等の観点から、エンジン回転数、燃料噴射量、及び、エンジン始動開始時からの燃料総消費量を基に、予め設定されている所定の演算式又はマップなどにより、ターボ圧制御出力を制限するための上限値、下限値が算出される。
次いで、先のステップS104又はステップS106で算出されたターボ圧制御出力と、これら上限値、又は、下限値との大小比較により、次述するように出力制限が実行されることとなる。
すなわち、先のステップS104又はステップS106で算出されたターボ圧制御出力が上述の下限値よりも小さい場合には、最終的なターボ圧制御出力は、その下限値とされる。
また、先のステップS104又はステップS106で算出されたターボ圧制御出力が上述の上限値よりも大きい場合には、最終的なターボ圧制御出力は、その上限値とされる。
そして、先のステップS104又はステップS106で算出されたターボ圧制御出力が、上述の上限値よりも小さく、かつ、上述の下限値よりも大きい範囲にある場合には、その算出されたターボ圧制御出力が最終出力とされるようになっている。
上述のようにしてステップS108の処理実行の後は、一旦、図示されないメインルーチンへ戻り、ステップS108で決定されたターボ圧制御出力により電磁バキューム調整バルブ5が動作制御され、ターボチャージャ1による過給圧は、その動作に応じた大きさとされるようになっている。
図3及び図4には、上述したPID制御における制御定数の算出処理手順、特に、I項の算出処理手順を示すザブルーチンフローチャートに示されており、以下、同図を参照しつつ、そのI項算出処理手順について説明する。
エンジン制御ユニット7により処理が開始されると、最初に、吸気圧センサ4により検出された吸気圧、すなわち、ブースト圧(過給圧)が、PID制御により制御されている状態であるか否か、換言すれば、フィーバック制御されている状態であるか否かが判定されることとなる(図3のステップS202参照)。
ステップS202において、ブースト圧がPID制御されている状態であると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS204の処理へ進む一方、ブースト圧はPID制御されている状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、後述するステップS228(図4参照)の処理へ進むこととなる。
ステップS204においては、目標ブースト圧に対して所定のフィルタ処理を施して求められる目標ブースト圧なまし値と、実ブースト圧との差である通常差圧の算出が行われることとなる。
ここで、目標ブースト圧は、エンジン回転数、燃料噴射量などをパラメータとして所定の演算式やマップにより求められるものである。
また、いわゆる”なまし”は、急激な量(数値)の変化を緩慢な変化とする処理であり、目標ブースト圧なまし値は、目標ブースト圧の圧力変化を、所定の処理、すなわち、一般的に広く用いられるフィルタ処理により圧力変化を緩慢にした状態における目標ブースト圧である。
なお、実ブースト圧は、吸気圧センサ13により検出された実際のブースト圧である。
次いで、上述のようにして求められた補正差圧に対する上限閾値(補正差圧上限閾値)及び下限閾値(補正差圧下限閾値)の決定が行われる(図3のステップS206参照)。
すなわち、本発明の実施の形態においては、大気圧センサ11により検出された大気圧に基づいて、予め設定された所定の演算式やマップから、補正差圧に対する上限閾値と下限閾値が求められることとなる。このように、上限閾値と下限閾値を、大気圧に基づいて決定することにで、特に、車両が高地にある場合におけるターボ制御の安定化に適合する条件が定められることとなる。
ここで、所定の演算式やマップは、補正差圧が小さい場合、次のような傾向となるように、実験結果やシュミレーション結果等に基づいて設定されるものとなっている。
すなわち、上述の補正差圧が小さいことは、車両の運転状態が、例えば、定常状態にある場合を意味し、かかる状態においては、要求されるターボ制御状態が満足される傾向にあるため、通常、ターボ制御はPID制御に基づく動作制御が行われる。そして、その際、後述するようにI項の積算を停止させることは行わないため、所定の演算式やマップは、補正差圧が小さくなるにしたがい、I項の積算停止がより回避されるように上限閾値及び下限閾値が算定されるように設定されるものとなっている。
上述のようにして補正差圧の上限閾値及び下限閾値の決定がなされた後は、補正差圧が、それら上限閾値、下限閾値を越えているか否かが判定されることとなる(図3のステップS208参照)。
すなわち、補正差圧>上限閾値であるか、又は、補正差圧<下限閾値であるか否かの判定がおこなわれ、補正差圧>上限閾値ではなく、かつ、補正差圧<下限閾値でもないと判定された場合(NOの場合)、換言すれば、ブースト圧の偏差が小さい(補正差圧が小さい)と判定された場合には、後述するステップS226の処理へ進む。
一方、ステップS208において、補正差圧>上限閾値である、又は、補正差圧<下限閾値であると判定された場合(YESの場合)、換言すれば、ブースト圧の偏差が大きい(補正差圧が大きい)と判定された場合には、目標ブースト圧と実ブースト圧との差である通常差圧の算出が行われることとなる(図3のステップS210参照)。
次いで、上述のようにして求められた通常差圧に対する上限閾値(通常差圧上限閾値)及び下限閾値(通常差圧下限閾値)の決定が行われる(図3のステップS212参照)。
すなわち、本発明の実施の形態においては、先の補正差圧上限閾値及び補正差圧下限閾値の場合と同様、大気圧センサ11により検出された大気圧に基づいて、予め設定された所定の演算式やマップから、通常差圧に対する上限閾値と下限閾値が求められることとなる。
上述のようにして通常差圧の上限閾値及び下限閾値の決定がなされた後は、通常差圧が、それら上限閾値、下限閾値を越えているか否かが判定されることとなる(図3のステップS214参照)。
すなわち、通常差圧>上限閾値であるか、又は、通常差圧<下限閾値であるか否かの判定がおこなわれ、補正差圧>上限閾値ではなく、かつ、補正差圧<下限閾値でもないと判定された場合(NOの場合)、換言すれば、ブースト圧の偏差が小さい(通常差圧が小さい)と判定された場合には、後述するステップS226の処理へ進む。
一方、ステップS214において、通常差圧>上限閾値である、又は、通常差圧<下限閾値であると判定された場合(YESの場合)、換言すれば、ブースト圧の偏差が大きい(通常差圧が大きい)と判定された場合には、PID制御におけるI項の積算停止時間が決定されることとなる(図3のステップS216参照)。
すなわち、この時点におけるギヤ比と大気圧センサ11により検出された大気圧をパラメータとして、所定の演算式やマップにより、I項の積分を停止する時間が決定されることとなる。
なお、I項の積分停止時間は、ターボチャージャの応答遅れ、気圧に応じた吸気の応答遅れを考慮して決定することで適切な停止時間が設定される。そのため、ギア比と大気圧のうち少なくともいずれか一方をパラメータとして演算させる必要がある。
次いで、通常差圧(図3のステップ212参照)の前回値、すなわち、この図3及び図4に示された一連の処理は、所定の周期で実行されるようになっているものであるが、直近の処理の際の通常差圧が、上限閾値と下限閾値の範囲内にあるか否かが判定されることとなる(図4のステップS218)。
ここで、上限閾値、下限閾値は、先のステップS212で決定された値であり、このステップS218は、通常差圧の前回値について、先のステップS214(図3参照)と実質的に同一の判定処理を行うものである。
そして、ステップS218において、前回の通常差圧が上限閾値と下限閾値の範囲内にあると判定された場合(YESの場合)には、このステップS218に至るまでに、ステップS208及びステップS214のそれぞれにおいて、現時点におけるブースト圧の偏差が大きいと判定されていることから、I項の積分を停止する必要がある状況であるとして、I項の積分停止時間の計時を開始してI項の積分が停止されることとなる(図4のステップS220)。
次いで、前回のI項の値(積分値)、すなわち、積分停止を開始する直前のI項の積分値の保持が行われる(図4のステップS222参照)。例えば、エンジン制御ユニット7の適宜な記憶領域に、前回の積分値が記憶、保持されることとなる。
そして、このステップS222の処理終了により、一連の処理が終了されることとなり、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
一方、先のステップS218において、前回の通常差圧が上限閾値と下限閾値の範囲内にないと判定された場合(NOの場合)には、I項の積分停止の最中であることを意味することから、積分停止時間を過ぎていないか否かの判定が行われることとなる(図4のステップS224参照)。
そして、ステップS224において、I項積分停止時間を未だ経過していないと判定された場合(YESの場合)には、未だI項積分停止中であるとして、ステップS222へ進み、先に説明した処理が実行されることとなる。
一方、ステップS224において、I項積分停止時間は未経過ではないと判定された場合(NOの場合)には、既にI項積分停止時間を経過したとして、ステップS226の処理へ進むこととなる。
ステップS226は、通常の制御状態、すなわち、I項の積分が行われてPID制御がなされる状態への復帰処理であり、先のステップ224においてI項積分停止時間は経過したと判定された場合、先のステップS208又はS214において、ブースト圧の偏差が小さいと判定された場合のいずれかに実行される。
具体的には、目標ブースト圧のなまし値と、実ブースト圧との差(補正偏差)に基づくI項の積分値が求められることとなる。
上述のようにしてI項の積分処理が開始されると共に、I項積分停止時間の計時動作が停止されることとなる。
なお、ステップS228は、上述のステップS226の処理後、又は、先に述べたように、ステップS202においてブースト圧がPID制御中ではないと判定された場合のいずれかの後に実行されるものとなっている。
次に、図6を参照しつつ、上述したターボチャージャ駆動制御処理がなされた際のターボ圧とI項の変化について概括的に説明する。
例えば、時刻t0において、目標ブースト圧Ptを要求する信号が生じたとする(図6(A)において実線のステップ波形参照)。このような要求は、例えば、運転者の急激なアクセルの踏み込みによる加速が行われた際などに発生するものである。
I項積分停止を行わない従来においては、上述のようなブースト圧増圧要求の発生に伴い、ブースト圧は徐々に上昇してゆくが、PID制御におけるI項値が制御遅れを伴い大きくなってゆくため(図6(B)の点線の特性線参照)、結局、目標ブースト圧Ptを大きく越えるオーバーシュートが生じてしまう(図6(A)の点線の特性線参照)。
これに対して、本発明の実施の形態においては、先に説明したように所定の条件下でI項積分の停止を行うため、I項が必要以上に大きくなることはなく(図6(B)の実線の特性線参照)、そのため、ブースト圧は、目標値Ptを僅かに越える程度に抑えられることとなり、ブースト圧の過渡的な要求が生じても、ブースト圧を必要以上に高くすることなく、しかも、I項の積分停止により、従来に比して、制御の追従精度の向上が図られることとなるものである。
本発明の実施の形態におけるターボチャージャ駆動制御装置の構成例を示す構成図である。 図1に示されたターボチャージャ駆動制御装置のエンジン制御ユニットにおいて実行されるターボチャージャ駆動制御処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 図2に示されたターボチャージャ駆動制御処理において実行されるPID制御のI項算出処理手順を示すサブルーチンフローチャートである。 図3に示されたPID制御のI項算出処理手順の後半の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるフィードバック制御とフィードフォワード制御の使い分けを模式的に示した模式図である。 本発明の実施の形態におけるターボチャージャ駆動制御処理がなされた際のターボ圧とI項の変化を模式的に示した模式図であり、図6(A)は、ターボ圧の過渡的要求が生じた際の本発明におけるターボ圧の変化と従来装置におけるターボ圧の変化を模式的に示す模式図、図6(B)は、ターボ圧の過渡的要求が生じた際の本発明におけるI項の変化と従来装置におけるI項の変化を模式的に示す模式図である。
符号の説明
1…ターボチャージャ
2…ターボアクチュエータ
3…エンジン
5…電磁バキューム調整バルブ
7…エンジン制御ユニット

Claims (7)

  1. 過給圧が可変可能に構成されてなるターボチャージャ駆動制御装置におけるターボチャージャ駆動制御方法であって、
    実ブースト圧が、エンジンの動作状態に応じて定められる目標ブースト圧となるようにPID制御に基づくフィードバック制御を行う際に、
    前記目標ブースト圧と実ブースト圧との差圧が所定以上となった場合に、ギア比と大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に求めた積分停止時間の間、前記PID制御におけるI項の積分を停止することを特徴とするターボチャージャ駆動制御方法。
  2. I項の積分を停止する間、積分停止前のI項の積分値を保持することを特徴とする請求項1記載のターボチャージャ駆動制御方法。
  3. 目標ブースト圧と実ブースト圧の差圧が所定以上となったか否かを、大気圧を考慮して定めた基準に基づいて判断することを特徴とする請求項2記載のターボチャージャ駆動制御方法。
  4. ターボチャージャと、前記ターボチャージャの動作制御を行う制御ユニットとを有し、前記ターボチャージャの動作制御により過給圧を制御可能に構成されてなるターボチャージャ駆動制御装置であって、
    前記制御ユニットは、外部から入力される実ブースト圧が、エンジンの動作状態に応じて定められる目標ブースト圧となるようにPID制御に基づき前記ターボチャージャのフィードバック制御を行う際に、前記目標ブースト圧と実ブースト圧との差圧が所定以上となった場合に、前記エンジンのギア比と、外部から入力された大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に、前記PID制御におけるI項の積分を停止せしめる積分停止時間を算出し、当該積分停止時間の間、前記I項の積分を停止するよう構成されてなることを特徴とするターボチャージャ駆動制御装置。
  5. 制御ユニットは、I項の積分を停止する間、積分停止前のI項の積分値を保持するよう構成されてなることを特徴とする請求項4記載のターボチャージャ駆動制御装置。
  6. 制御ユニットは、目標ブースト圧と実ブースト圧の差圧が所定以上となったか否かを、大気圧を考慮して定めた基準に基づいて判断するよう構成されてなることを特徴とする請求項5記載のターボチャージャ駆動制御装置。
  7. ターボチャージャと、前記ターボチャージャの動作制御を行う制御ユニットとを有し、所定条件の下で、前記ターボチャージャがPID制御に基づくフィードバック制御により動作制御されて過給圧を可能可能に構成されてなるターボチャージャ駆動制御装置における前記制御ユニットにより実行されるターボ圧制御プログラムであって、
    エンジンの動作状況に応じて定められる目標ブースト圧と実ブースト圧との差である通常差圧を算出するステップと、
    前記算出された通常差圧が所定の範囲内にあるか否かを判定するステップと、
    前記算出された通常差圧が所定の範囲内にないと判定された場合に、前回の処理の際における通常差圧が前記所定の範囲内にあるか否かを判定するステップと、
    前回の処理の際における通常差圧が前記所定の範囲内であると判定された場合に、エンジンのギア比と外部から入力された大気圧のうち少なくともいずれか一方を基に、前記PID制御におけるI項の積分を停止せしめる時間を算出し、当該所定時間の間、前記I項の積分を停止せしめるステップと、
    前記I項の積分停止と同時に、その直近のI項の積分値を保持するステップと、
    を具備してなることを特徴とするターボ圧制御プログラム。
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