JP2008169696A - エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、吸気管の経路や太さを変更することで共鳴効果によって加給性能を高めるエンジンの吸気装置であって、コストやレイアウトスペースを増加させることなく、中回転域のトルクの落ち込みを防止してドライブフィーリングの悪化を防止して、また、高回転域でエンジン出力を高めることができるエンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】中回転域では、矢印で示すように、吸気通路内の脈動波がレゾネータ容積部3で反転して、分離隔壁7を介して共鳴する。この共鳴効果によって、中回転域でも吸気を加給することができる。高回転域では、レゾネータ容積部3がサージタンクとして機能する。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンの吸気装置に関し、特に、吸気管の経路や太さを変更することで、共鳴効果によって加給性能を高めるエンジンの吸気装置に関する。
従来より、エンジンの吸気装置において、エンジンの運転状態に応じて吸気通路の経路や太さを切換えることで、吸気通路内で生じる脈動波を利用して、共鳴効果や慣性効果によって加給を行なうものが知られている。
例えば、下記先行文献1には、サージタンクと吸気管と分岐管とで吸気通路を構成し、分岐管の上流と下流に、第一弁、第二弁を配設して、これらの弁をエンジン回転数に応じて開閉させることで、低回転時には吸気管からのみ吸気を導入して、高回転時には吸気管と分岐管の両方から吸気を導入するエンジンの吸気装置が開示されている。
このエンジンの吸気装置によると、低回転時には、共鳴効果により吸気の充填効率が高まり、高回転時には、吸気抵抗が下がるため慣性効果によりエンジン出力を高めることができる。
特開2004−68625号公報
ところで、エンジン出力を高める場合には、できるだけ全領域において、トルクを高めることが望ましい。また、高回転域においては、より慣性効果を高めてエンジン出力を高めることが望まれる。
この点、前述の特許文献1では、エンジン回転数に応じて弁を開閉して、吸気通路の長さと太さを変更するものの、分岐管を利用するか否かを切換えるだけであるため、中回転域において、トルクカーブの谷間ができドライブフィーリングが悪化するという第一の問題がある。
この問題に対しては、中回転域に脈動波を同調させたレゾネータ等を、別途設けることが考えられるが、吸気装置全体のレイアウトスペースが増加するため、適切な解決方法ではない。
なお、特許文献1には、分岐管を、吸気音を低減するレゾネータとして構成する旨が記載されているが、分岐管の容積が小さいため、吸気を加給するためのレゾネータとして機能させることはできない。また、分岐管の上流側開口の位置も固定されるため、チューニング等により、中回転域に脈動波を同調させることもできない。
さらに、この特許文献1の場合には、高回転時に弁を開いて慣性効果を得ているが、サージタンクの容積は何ら変化しないため、慣性効果によって導入できる空気量は制限され、エンジン出力をさらに高めることができないという第二の問題もある。
この問題に対しては、さらに容積空間や弁を設けてサージタンク容量を、高回転時に増加させることも考えられるが、コストやレイアウトスペースが増加するため、この方法も適切な解決方法でない。
そこで、本発明は、吸気管の経路や太さを変更することで共鳴効果によって加給性能を高めるエンジンの吸気装置であって、コストやレイアウトスペースを増加させることなく、中回転域のトルクの落ち込みを防止してドライブフィーリングの悪化を防止して、また、高回転域でエンジン出力を高めることができるエンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
この発明のエンジンの吸気装置は、気筒列方向に所定長さを有するサージタンク部と、該サージタンク部の長手方向に並んで各気筒に繋がる分岐管部と、該サージタンク部の長手方向の一端側に連通する上流吸気通路部とを備えるエンジンの吸気装置において、前記サージタンク部の分岐管部との連通側と反対側に、所定の容積を有する容積室を設け、前記上流吸気通路部の内部に、一方通路を前記サージタンク部の一端側に連通して、他方通路を前記容積室の一端側に連通する所定長さを有する分離隔壁を設け、前記容積室と前記サージタンク部との間に、両者の内部空間を、連通状態と非連通状態とに切替える切替え弁を設け、低回転域では前記サージタンク部と容積室とを非連通状態となるように切替え弁を制御し、前記一方通路からの吸気のみを気筒に送るように設定して、中回転域ではサージタンク部と容積室とを非連通状態となるように切替え弁を制御し、前記一方通路からの吸気を前記容積室の共鳴効果によって加給して気筒に送るように設定して、高回転域ではサージタンク部と容積室とを連通状態となるように切替え弁を制御し、一方通路と他方通路からの吸気を全て気筒に送るように設定した制御手段を設けたものである。
上記構成によれば、サージタンク部に隣接して所定容積を有する容積室を設けて、容積室とサージタンク部の連通状態と非連通状態を切替える切替え弁をエンジン回転数に応じて切替えるように制御することにより、低回転域では、一方通路とサージタンク部だけで細くて長い吸気通路を構成して、中回転域では、一方通路とサージタンク部だけで吸気通路を構成しつつ、容積室を吸気を加給するレゾネータとして機能させ、高回転域では、一方通路と他方通路とサージタンク部と容積室とによって、太くて短い吸気通路を構成することになる。
このため、低回転域では、細くて長い吸気通路を介して吸気が流れることになり、吸気の脈動波が低回転域に同調して、共鳴効果によって加給性能を高めることができる。また、高回転域では、太くて短い吸気通路を介して吸気が流れることになり、慣性効果によって加給性能を高めることができる。
そして、特に、中回転域では、容積室をレゾネータとして用いることで、共鳴効果によって加給性能を高めることができる。加えて、高回転域では、容積室をサージタンクとして用いることで、サージタンク容量が増加して慣性効果による加給性能をより高めることができる。
よって、容積室と切替え弁を設けるだけで、レイアウトスペースやコストをさほど増加させることなく、エンジンの全回転域、特に中回転域と高回転域において、エンジンのトルクを高めることができる。
なお、この吸気装置を取付けるエンジンは、I型4気筒エンジンであっても、V型6気筒エンジンであっても良い。また、切替え弁も、一般的なバタフライ型弁であっても良い。
この発明の一実施態様においては、前記容積室を、サージタンク部の長手方向に沿って並設して、前記切替え弁を、サージタンク部の長手方向に延びる軸線を中心に回動するロータリーバルブで構成したものである。
上記構成によれば、容積室をサージタンク部の長手方向に並設することで、サージタンク部の長さを有効に利用して、容積室の容量を十分に確保しつつ、サージタンク部からの突出量を抑えることができる。また、切替え弁をロータリーバルブで構成したことで、一つのロータリーバルブだけで、容積室とサージタンク部の間の広い連通空間を開閉することができる。
よって、容積室や切替え弁を、別途設けても、スペース的に大きくなることがなく、吸気装置をできるだけ全体的にコンパクトに構成することができる。
この発明の一実施態様においては、前記分岐管部を、Vバンクの一方のバンク用の第一分岐管部と、他方のバンク用の第二分岐管部とで構成し、該第一分岐管部と第二分岐管部を上下方向に重ねて配置し、前記サージタンク部を、一方のバンク用の第一サージバンク部と他方のバンク用の第二サージタンク部とで構成し、該第一サージタンク部と第二サージタンク部を仕切り壁を介して重ねて配置し、前記容積室を、第一サージタンク部と第二サージタンク部とで共用して1つで構成し、前記ロータリーバルブを1つで構成し、前記第一及び第二サージタンク部と容積室との間を遮断するように構成したものである。
上記構成によれば、V型エンジンの吸気装置のうち、分岐管部とサージタンク部は、各バンクごとに設定しつつも、容積室とロータリーバルブについては、それぞれ1つで構成している。
このため、容積室とロータリーバルブを、各バンクごとに設定しなくても、吸気装置の可変機構を構成することができる。
よって、V型エンジンの吸気装置に、別途可変機構を設けても、吸気装置を全体としてコンパクトに構成することができる。
この発明の一実施態様においては、前記仕切り壁に、前記一方通路内に所定長さ上流側に延設する延設部を設けたものである。
上記構成によれば、仕切り壁に延設部を設けることにより、第一サージタンク部と第二サージタンク部との間においても、上下方向に流れる脈動波を生じさせることができる。
このため、低回転域において、第一サージタンク部と第二サージタンク部同士が、互いに他方のサージタンク部の加給を行なうレゾネータとして機能することになり、低回転域において共鳴効果によるトルク向上を図ることができる。
よって、仕切り壁に延設部を設けることによって、さらに低回転域で共鳴効果を得ることができる。
この発明の一実施態様においては、上流吸気通路部に、上流側を気筒列方向と略直交する方向に屈曲させる屈曲部を形成して、該屈曲部の内周側に前記一方通路を配置して、該屈曲部の外周側に前記他方通路を配置したものである。
上記構成によれば、屈曲部の内周側に一方通路を配置して、屈曲部の外周側に他方通路を配置することで、回転数によって変化する吸気の流速と流量に応じて、一方通路と他方通路に対して適切に吸気を案内することができる。
すなわち、低回転域では、吸気速度が低く流量も少ないため、屈曲部の内周側に一方通路を位置させることで、流れが遅い吸気であっても確実に気筒に案内することができる。一方、高回転域では、吸気速度が高く流量も多いため、屈曲部の外周側に他方通路を位置させることで、流れが速い吸気を円滑に気筒に案内することができる。
よって、各回転域に応じて適切に吸気を案内することができるため、全回転域において、適切に脈動波を発生させることができ、エンジンのトルクを高めることができる。
この発明によれば、中回転域では、容積室をレゾネータとして用いることで、共鳴効果によって加給性能を高めることができる。加えて、高回転域では、容積室をサージタンクとして用いることで、サージタンク容量が増加して慣性効果による加給性能をより高めることができる。
このため、容積室と切替え弁を設けるだけで、レイアウトスペースやコストをさほど増加させることなく、エンジンの全回転域、特に中回転域と高回転域において、エンジンのトルクを高めることができる。
よって、吸気管の経路や太さを変更することで共鳴効果によって加給性能を高めるエンジンの吸気装置であって、コストやレイアウトスペースを増加させることなく、中回転域のトルクの落ち込みを防止してドライブフィーリングの悪化を防止して、また、高回転域でエンジン出力を高めることができる。
本発明の実施形態について、以下、図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の実施形態に係るV型6気筒エンジン(以下エンジン)の吸気装置の一部断面を含む断面平面図、図2はこの吸気装置の切替え状態を示す断面平面図、図3は切替え弁であるロータリーバルブの単品斜視図、図4(a)(b)、図5(a)(b)は、それぞれ図1,図2におけるA−A線、B−B線、D−D線、D−D線の各矢視断面図である。
この実施形態のエンジンの吸気装置INは、気筒列方向(図1で横方向)に延びるサージタンク部1と、このサージタンク部1から各気筒(図示せず)に繋がるように延びる6本のインテークマニホールド2a…,2b…と、このインテークマニホールド2a…,2b…の反対側に設けられるレゾネータ容積部3と、サージタンク部1の長手方向(気筒列方向)の一端に連通される上流吸気通路4と、その上流側に設けられるスロットルボディ5とを備える。
前述のサージタンク部1とレゾネータ容積部3は、図5(a)に示すように、一体成形された断面略楕円形状の筒状ボックス体10で構成し、内部空間を壁板等によって仕切ることにより各部を形成している。具体的には、水平方向に延びる左右バンク仕切り板11によって、上下空間を仕切り、上部空間を右バンク用サージタンク1Aとして、下部空間を左バンク用サージタンク1Bとしてサージタンク部1を形成している。また、上下方向に円弧状に延びるロータリーバルブ6で左右空間を仕切って、図面左側空間をレゾネータ容積部3としている。
前述の右バンク用サージタンク1Aには、図1に示すように、前述のインテークマニホールド2a…,2b…のうち、3本が繋がっており、この3本で右バンク用インテークマニホールド2a…を構成している。一方、前述の左バンク用サージタンク1B(図1では図示せず)にも、残りの3本が繋がっており、この3本で左側バンク用のインテークマニホールド2b…を構成している。
前述の上流吸気通路4は、略円筒状のパイプ材で形成しており、サージタンク部1とレゾネータ容積部3の気筒列方向の一側端(図面では右側端)に連通している。この上流吸気通路4には、その上流側4aをサージタンク部1の気筒列方向(長手方向)と略直交する方向(図面では下方方向)に屈曲させる屈曲部41を設けている。
また、上流吸気通路4の内部には、この屈曲部41に沿って屈曲する分離隔壁7を形成している。この分離隔壁7は、上流吸気通路4を内周側通路8と外周側通路9に分離している。そして、この分離隔壁7により、内周側通路8の下流をサージタンク部1に連通させ、外周側通路9の下流をレゾネータ容積部3に連通させている。
この分離隔壁7の長さLは、後述のように、レゾネータ容積部3の共鳴(脈動波の同調)が中回転域で生じる長さに設定している。この長さLは、エンジンの排気量やインテークマニホールド2a…,2b…の長さ、サージタンク部1の大きさ等により変化するため、各エンジンごとにチューニング(調整)するようにしている。
また、この分離隔壁7の断面形状は、図4(a)に示すように、円弧状に湾曲形成している。このように湾曲形成することにより、後述するロータリーバルブ6との合せ面での気密性を確保している。
さらに、この上流吸気通路4の内周側通路8内には、図1に示すように、左右バンク仕切り板11から上流側に延びる延設部11aを設けている。この延設部11aは、図4(b)に示すように、内周側通路8を上下に仕切っている。この延設部11aの長さSも、低回転域で、脈動波が上下のサージタンク1A,1Bの間で互いに共鳴(同調)する長さに設定している。この長さSも分離隔壁7の場合と同様に、各エンジンごとにチューニング(調整)するようにしている。
前述のスロットルボディ5は、ドライバーのアクセルペダル(図示せず)の操作に応じて吸気装置INへの吸入空気量を増減させるように構成している。このスロットルボディ5はやや大きな構造体であるが、図1に示すように、上流吸気通路4が屈曲しているため、サージタンク部1の長手方向に大きく突出することなく、エンジンルーム内にコンパクトにレイアウトすることができる。
次に、ロータリーバルブ6の構造について、図3などを利用して詳細に説明する。
ロータリーバルブ6は、図3に示すように、略半円筒状の曲面壁で構成したバルブ本体部61と、バルブ本体部61の両側端で上下方向に延びる支持腕部62,62と、支持腕部62,62の中央位置で外方に突出する2つの回動ピン部63,63とを備えている。
このロータリーバルブ6は、前述のサージタンク部1とレゾネータ容積部3を構成する筒状ボックス体10の内部に設置されて、回動ピン部62,62の間を結ぶ回動軸線Q(図3で一点差線で示す)を、中心にして回動するように設定している。
また、ロータリーバルブ6は、図1に示すように、この回動軸線Qを、サージタンク部1の長手方向に延びるように設置している。この図1では、バルブ本体部61がサージタンク部1とレゾネータ容積部3の間に位置し、完全に両者の空間を仕切っている状態を示している。
一方、図2では、バルブ本体部61がレゾネータ容積部3側に回動して、レゾネータ容積部3とサージタンク部1の空間を連通した状態に示している(図5(b)参照)。
このように、ロータリーバルブ6を回動させることで、サージタンク部1とレゾネータ容積部3の間を連通状態と非連通状態とを切替えるように構成している。
次に、この実施形態のロータリーバルブ6の開閉制御を行なう構造について、図6の制御ブロック図で説明する。
この制御ブロックでは、入力手段として、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ51と、エンジン(図示せず)の吸入吸気量を検出するエアフローセンサ52を備え、演算手段として、各センサ51,52に繋がったエンジン制御を行なうECU(エンジン・コントロール・ユニット)53を備え、出力手段として、ECU53からの信号を受けて前述のロータリーバルブ6を回動するアクチュエータ54とを備えて構成している。
なお、ここでのアクチュエータ54としては、電動モータ、油圧モータ等が考えられる。
この制御ブロックでは、現在のエンジン回転数をエンジン回数センサ51で読み込み、エアフローセンサ52で検出した吸入空気量の数値により、ECU53でエンジン回転数が増加するか減少するのかの予測を行ない、ロータリーバルブ6の回動位置を演算出力している。そして、その演算結果により、ロータリーバルブ6をアクチュエータ54によって回動するように構成している。
この実施形態では、中回転領域の所定回転数以上(例えば5000rpm以上)で、ロータリーバルブ6を開放(連通)して、サージタンク部1(1A,1B)とレゾネータ容積部3を一体のサージタンクとして機能するように設定している。一方、中回転領域の所定回転数以下(例えば5000rpm以下)では、ロータリーバルブ6を閉鎖(非連通)して、サージタンク部1(1A,1B)とレゾネータ容積部3を分離してサージタンク部1(1A,1B)のみがサージタンクとして機能するように設定している(図5(a)(b)参照)。
このように、所定回転数によってロータリーバルブ6の回動位置を切替えることにより、図7に示すようなトルク特性を得ることができる。図7のトルク特性図は、縦軸を出力トルク値として、横軸をエンジン回転数としたエンジンの出力トルク特性図である。
まず、低回転域では、第一トルクカーブT1によってエンジン出力を得ることができる。
この低回転域では、ロータリーバルブ6が閉鎖されることから、吸気が内周側通路8だけに流れるため、吸気通路が細くて長いものとなり、吸気弁動作によって吸気通路内で発生する脈動波が低回転域に同調して共鳴効果が得られる。このため、第一トルクカーブT1に示すように、低回転域にトルクの山が生じることになる。
なお、破線で示したラインT1aは、ロータリーバルブ6を閉じた状態で回転を上昇させた場合の第一トルクカーブT1の仮想ラインであり、高回転域では、共鳴効果が得られずトルクが減少することが分かる。
また、中回転域では、第二トルクカーブT2によってエンジン出力を得ることができる。
この中回転域では、図1で矢印で示すように、吸気通路内の脈動波がレゾネータ容積部3で反転することで、分離隔壁7を介して共鳴する。この共鳴効果によって、中回転域でも吸気を加給することができる。
すなわち、この分離隔壁7の長さLを、チューニング(調整)することにより、レゾネータ容積部3と各気筒までの「距離」を変化させ、中回転域でトルクの山が生じるように共鳴効果を同調させることで、中回転域でトルクの増加を図ることができる。
さらに、高回転域では、第三トルクカーブT3によってエンジン出力を得ることができる。
この高回転域では、図2で矢印で示すように、ロータリーバルブ6が開くことにより、吸気が内周側通路8からに流れるだけでなく、外周側通路9からも流れるため、吸気流量を大量に増加させることができる。さらに、サージタンクも、サージタンク部1だけでなくレゾネータ容積部3も含めた容積量となるため、大量の吸気を確保することができる。このため、高回転域で慣性効果が高まり、高回転域で吸気を加給することができる。
このように、本実施形態のエンジンの吸気装置INによると、低・中・高それぞれの回転域において、適切な加給効果を得ることができるため、トルクを高めることができる。よって、全回転域でエンジン出力を向上することができる。
次に、このように構成した本実施形態の作用効果について詳述する。
この実施形態のエンジンの吸気装置INでは、サージタンク部1に隣接して所定の容積を有するレゾネータ容積部3を設け、上流吸気通路4の内部に内周側通路8をサージタンク部1の一端側に連通して外周側通路9をレゾネータ容積部3の一端側に連通する分離隔壁7を設け、レゾネータ容積部3とサージタンク部1との間に連通状態と非連通状態とに切替えるロータリーバルブ6を設けている。
そして、低回転域ではサージタンク部1とレゾネータ容積部3とを非連通状態となるようにロータリーバルブ6を制御し、内周側通路8からの吸気のみを気筒に送るように設定して、中回転域ではサージタンク部1とレゾネータ容積部3とを非連通状態となるようにロータリーバルブ6を制御し、内周側通路8からの吸気をレゾネータ容積部3の共鳴効果によって加給して気筒に送るように設定して、さらに、高回転域ではサージタンク部1とレゾネータ容積部3とを連通状態となるようにロータリーバルブ6を制御し、内周側通路8と外周側通路9からの吸気を全て気筒に送るように設定している。
このため、低回転域では、細くて長い吸気通路を介して吸気が流れるため、吸気の脈動波が低回転域に同調して、共鳴効果によって加給性能を高めることができる。また、高回転域では、太くて短い吸気通路を介して吸気が流れるため、慣性効果によって加給性能を高めることができる。
そして、特に、中回転域では、レゾネータ容積部3をレゾネータとして用いることで、共鳴効果によって加給性能を高めることができる。加えて、高回転域では、レゾネータ容積部3をサージタンクとして用いることで、サージタンク容量が増加して慣性効果による加給性能をより高めることができる。
このため、レゾネータ容積部3とロータリーバルブ6を設けるだけで、レイアウトスペースやコストをさほど増加させることなく、エンジンの全回転域、特に中回転域と高回転域において、エンジンのトルクを高めることができる。
よって、吸気管の経路や太さを変更することで共鳴効果によって加給性能を高めるエンジンの吸気装置であって、コストやレイアウトスペースを増加させることなく、中回転域のトルクの落ち込みを防止してドライブフィーリングの悪化を防止して、また、高回転域でエンジン出力を高めることができる。
また、この実施形態では、レゾネータ容積部3を、サージタンク部1の長手方向に沿って並設して、ロータリーバルブ6を、サージタンク部1の長手方向に延びる回動軸線Qを中心に回動するように設置している。
これにより、サージタンク部1の長さを有効に利用して、レゾネータ容積部3の容量を十分に確保しつつ、サージタンク部1からの突出量を抑えることができる。また、ロータリーバルブ6をサージタンク部1の長手方向に沿って並設したことで、一つのロータリーバルブ6だけで、レゾネータ容積部3とサージタンク部1の間の広い連通空間を開閉することができる。
よって、レゾネータ容積部3やロータリーバルブ6を、新たに設けても、スペース的に大きくなることがなく、エンジンの吸気装置をできるだけ全体的にコンパクトに構成することができる。
また、この実施形態では、インテークマニホールド2a…,2b…を、Vバンクの右バンク用のインテークマニホールド2a…と、左バンク用のインテークマニホールド2b…とで構成し、この右バンク用のインテークマニホールド2a…と左バンク用のインテークマニホールド2b…を上下方向に重ねて配置し、サージタンク部1を、右バンク用サージタンク1Aと左バンク用サージタンク1Bとで構成し、この右バンク用サージタンク1Aと左バンク用サージタンク1Bを左右バンク仕切り板11を介して重ねて配置し、レゾネータ容積部3を、右バンク用サージタンク1Aと左バンク用サージタンク1Bとで共用して1つで構成し、ロータリーバルブ6を1つで構成し、左バンク用サージタンク1B及び右バンク用サージタンク1Aとレゾネータ容積部3との間を遮断するように構成している。
これにより、V型エンジンの吸気装置のうち、インテークマニホールド2a…,2b…とサージタンク部1は、各バンクごとに設定しつつも、レゾネータ容積部3とロータリーバルブ6については、それぞれ1つで構成している。
このため、レゾネータ容積部3とロータリーバルブ6を、各バンクごとに設定しなくても、吸気装置の可変機構を構成することができる。
よって、V型エンジンの吸気装置に、新たに可変機構を設けても、エンジンの吸気装置を全体としてコンパクトに構成することができる。
また、この実施形態では、左右バンク仕切り板11に、内周側通路8内に所定長さ上流側に延設する延設部11aを設けている。
これにより、右バンク用サージタンク1Aと左バンク用サージタンク1Bとの間においても、上下方向に流れる脈動波を生じさせることができる。
このため、低回転域において、右バンク用サージタンク1Aと左バンク用サージタンク1B同士が、互いに他方のサージタンクの加給を行なうレゾネータとして機能することになり、低回転域において共鳴効果によるトルク向上を図ることができる。
よって、さらに低回転域で共鳴効果を得ることができる。
また、この実施形態では、上流吸気通路4に、上流側を気筒列方向と略直交する方向に屈曲させる屈曲部41を形成して、この屈曲部41の内周側に内周側通路8を配置して、屈曲部41の外周側に外周側通路9を配置している。
これにより、回転数によって変化する吸気の流速と流量に応じて、内周側通路8と外周側通路9に対して、適切に吸気を案内することができる。
すなわち、低回転域では、吸気速度が低く流量も少ないため、屈曲部41の内周側に内周側通路8を位置させることで、流れの遅い吸気であっても確実に気筒に案内することができる。一方、高回転域では、吸気速度が高く流量も多いため、屈曲部41の外周側に外周側通路9を位置させることで、流れの速い吸気を円滑に気筒に案内することができる。
よって、各回転域に応じて適切に吸気を案内することができるため、全回転域において、適切に脈動波を発生させることができ、エンジンのトルクを高めることができる。
なお、以上の実施形態では、V型6気筒エンジンの吸気装置で説明したが、本発明は、必ずしもV型エンジンの吸気装置に限定されるものではなく、例えば、I型4気筒エンジンなどのI型エンジンの吸気装置であっても良く、水平対抗エンジンの吸気装置等であってもよい。
また、本実施形態では、ロータリーバルブ6で、切替え弁を構成しているが、その他一般的なバタフライ型の弁で切替え弁を構成しても良い。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明の分岐管部は、実施形態のインテークマニホールド2a…,2b…に対応し
以下、同様に
上流吸気通路部は、上流吸気通路4に対応し、
容積室は、レゾネータ容積部3に対応し、
切替え弁は、ロータリーバルブ6に対応し、
制御手段は、ECU53に対応し、
第一サージタンク部は、右バンク用サージタンク1Aに対応し、
第二サージタンク部は、左バンク用サージタンク1Bに対応し、
仕切り壁は、左右バンク仕切り板11に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆるエンジンの吸気装置に適用する実施形態を含むものである。
本実施形態に係る吸気装置の一部断面を含む断面平面図。 吸気装置の切替え状態を示す断面平面図。 切替え弁であるロータリーバルブの単品斜視図 (a)A−A線矢視断面図、(b)B−B線矢視断面図。 (a)C−C線矢視断面図、(b)D−D線矢視断面図。 実施形態の制御ブロック図。 本実施形態のトルク特性図。
符号の説明
IN…吸気装置
1…サージタンク部
3…レゾネータ容積部
4…上流吸気通路
6…ロータリーバルブ
7…分離隔壁
8…内周側通路
9…外周側通路
53…ECU

Claims (5)

  1. 気筒列方向に所定長さを有するサージタンク部と、該サージタンク部の長手方向に並んで各気筒に繋がる分岐管部と、該サージタンク部の長手方向の一端側に連通する上流吸気通路部とを備えるエンジンの吸気装置において、
    前記サージタンク部の分岐管部との連通側と反対側に、所定の容積を有する容積室を設け、
    前記上流吸気通路部の内部に、一方通路を前記サージタンク部の一端側に連通して、他方通路を前記容積室の一端側に連通する所定長さを有する分離隔壁を設け、
    前記容積室と前記サージタンク部との間に、両者の内部空間を、連通状態と非連通状態とに切替える切替え弁を設け、
    低回転域では前記サージタンク部と容積室とを非連通状態となるように切替え弁を制御し、前記一方通路からの吸気のみを気筒に送るように設定して、中回転域ではサージタンク部と容積室とを非連通状態となるように切替え弁を制御し、前記一方通路からの吸気を前記容積室の共鳴効果によって加給して気筒に送るように設定して、高回転域ではサージタンク部と容積室とを連通状態となるように切替え弁を制御し、一方通路と他方通路からの吸気を全て気筒に送るように設定した制御手段を設けた
    エンジンの吸気装置。
  2. 前記容積室を、サージタンク部の長手方向に沿って並設して、
    前記切替え弁を、サージタンク部の長手方向に延びる軸線を中心に回動するロータリーバルブで構成した
    請求項1記載のエンジンの吸気装置。
  3. 前記分岐管部を、Vバンクの一方のバンク用の第一分岐管部と、他方のバンク用の第二分岐管部とで構成し、該第一分岐管部と第二分岐管部を上下方向に重ねて配置し、
    前記サージタンク部を、一方のバンク用の第一サージバンク部と他方のバンク用の第二サージタンク部とで構成し、該第一サージタンク部と第二サージタンク部を仕切り壁を介して重ねて配置し、
    前記容積室を、第一サージタンク部と第二サージタンク部とで共用して1つで構成し、
    前記ロータリーバルブを1つで構成し、前記第一サージタンク部及び第二サージタンク部と容積室との間を遮断するように構成した
    請求項2記載のエンジンの吸気装置。
  4. 前記仕切り壁に、前記一方通路内で、所定長さ上流側に延設する延設部を設けた
    請求項3記載のエンジンの吸気装置。
  5. 上流吸気通路部に、上流側を気筒列方向と略直交する方向に屈曲させる屈曲部を形成して、
    該屈曲部の内周側に前記一方通路を配置して、該屈曲部の外周側に前記他方通路を配置した
    請求項1〜4いずれか記載のエンジンの吸気装置。
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