JP2006194171A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関1の吸気装置15において、内燃機関1の運転状態に応じて適正な吸気性能を確保する。
【解決手段】通路長が固定された固定吸気通路19と、通路長が長短調整可能とされた可変吸気通路20と、内燃機関1の負荷や回転数等の運転状態に応じて固定吸気通路19を単独使用する第1状態または両吸気通路19,20を併用する第2状態に切り替える切り替え部材21とを備えている。これにより、内燃機関1の運転状態に応じて、吸気経路全体の断面積を適正に変更することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車載用エンジン等の内燃機関に備える吸気装置に関する。
車載用エンジン等の内燃機関には、燃焼室に混合気を供給するための吸気装置が設けられている。この吸気装置は、サージタンクとシリンダヘッドの吸気ポートとを連通連結する吸気通路を有し、吸気通路は吸気ポート(気筒)毎に一つずつ設けられている。
従来の吸気装置には、通路長が所定寸法に固定されたタイプと、通路長が長短調整可能とされたタイプ(特許文献1,2参照)とがある。
通常、内燃機関の吸気行程では、吸気バルブを開いて混合気を導入する際に、吸気通路内の空気が脈動しながら燃焼室内へ供給される。このように吸気通路内の空気が脈動しているので、空気流の中に空気の密度が高い部分と低い部分とが交互にできる。このような空気の脈動の周期は、吸気通路の形状、長さ、断面積等の選定により決まる。一方、吸気バルブの開閉タイミングは機関回転数によって決まる。
仮に、空気の密度の高い部分を吸気行程後半に配置することができれば、ピストンが下死点を過ぎても吸入空気が慣性によって燃焼室内へ流入され続けるという慣性過給効果が得られるので、燃焼室への吸気体積効率が向上し、内燃機関の出力が向上する。
前記可変タイプの吸気装置では、通路長を内燃機関の負荷や回転数等の運転状態に応じて変更することによって、内燃機関の全運転域において上記慣性過給効果を利用することが可能になるので、燃焼室への吸気体積効率を向上させることが可能になる。
なお、2系統の吸気通路を有し、内燃機関の低回転域では一方の吸気通路を、また、内燃機関の高回転域では他方の吸気通路を選択して使用するようにしたものがある(特許文献3参照。)。
特開2001−82155号公報 特表2001−509562号公報 特許第3395009号公報
上記従来例の可変タイプの吸気装置は、最大通路長と断面積とを一定の寸法に固定していて、通路長のみを可変調節できるようにした構成であるため、内燃機関の低回転数域から高回転数域までの全域において吸気体積効率を向上させることは難しいと言える。
というのは、仮に、前記吸気通路の断面積を内燃機関の低回転数域での必要空気量に合わせて小さく設定すると、内燃機関の高回転数域での必要空気量を確保しにくくなる。一方、前記吸気通路の断面積を内燃機関の高回転数域での必要空気量に合わせて大きく設定すると、内燃機関の低回転数域に適応させるために最大通路長を可及的に長く確保する必要が生じる等、吸気通路を構成する部品の大型化を余儀なくされるので、その設置スペースを車両に確保できない場合には搭載不可能となる。
また、上記従来例において、2系統の吸気通路を有し、いずれか一方を選択使用する構成の場合、2系統の吸気通路の通路長や断面積を各回転数域で適正とするように設計する
必要があり、吸気装置が大型化するとともに、その設置スペースを車両に確保できない場合には搭載不可能となる。
本発明は、内燃機関の吸気装置において、内燃機関の運転状態に応じて適正な吸気性能を確保することを目的としている。
本発明に係る内燃機関の吸気装置は、通路長が固定された固定吸気通路と、通路長が長短調整可能とされた可変吸気通路と、内燃機関の負荷や回転数等の運転状態に応じて前記固定吸気通路を単独使用する第1状態または前記両吸気通路を併用する第2状態に切り替える切り替え部材とを備えていることを特徴としている。
この構成によれば、内燃機関の運転状態に応じて吸気経路全体の断面積を変更することができるから、前記運転状態に応じて適正な吸気性能を確保することが可能になる。
上記吸気装置において、前記固定吸気通路の通路長は、前記可変吸気通路の最大通路長より長く設定され、かつ、前記固定吸気通路の断面積は、前記可変吸気通路の断面積より大きく設定されたものとすることができる。
この場合、固定吸気通路を低回転数域で必要な空気量を確保するのに適した仕様にすることが可能になる。
上記吸気装置において、前記切り替え部材は、内燃機関が低回転数域のときに前記第1状態を、また、内燃機関が中・高回転数域のときに前記第2状態を確保するよう駆動されるものとすることができる。
この構成によれば、低回転数域で必要な空気量を固定吸気通路のみで確保することが可能になり、また、中・高回転数域で必要な空気量を固定吸気通路および可変吸気通路の両方で確保することが可能になる。
上記吸気装置において、前記固定吸気通路は、その下流端が内燃機関の吸気ポートに、また上流端がサージタンクにそれぞれ連通連結されるものであり、前記可変吸気通路は、その下流端が前記固定吸気通路の下流端側に、また上流端が前記サージタンクにそれぞれ連通連結されるものであり、前記切り替え部材は、前記可変吸気通路の下流端を閉塞して前記第1状態を確保する一方で前記可変吸気通路の下流端を開放することにより前記固定吸気通路に連通連結して前記第2状態を確保する弁からなるものとすることができる。
この場合、吸気経路全体の断面積を変更する切り替え部材として、可変吸気通路の下流端を開閉する弁を用いた簡素な構成であるから、低コスト化、省スペース化が可能となる。
上記吸気装置において、前記可変吸気通路は、内周溝を有する外筒と外周溝を有する内筒とを組み合わせて形成される孔状空間からなり、かつ、内筒をその中心軸線周りに回転させることによって前記可変吸気通路の長さが無段階に長短調整されるよう構成することができる。
この場合、可変吸気通路を外筒と内筒とを組み合わせて形成しているから、構成が簡素で済み、低コスト化、省スペース化が可能となる。
上記吸気装置において、前記切り替え部材は、その一端を支点として傾動可能に支持さ
れる弁からなり、この切り替え部材と前記内筒とが、連係機構を介して連動されるよう構成されているとともに、単一の駆動手段で駆動されるよう構成することができる。
この場合、切り替え部材の駆動と内筒の駆動とを別々の駆動手段を用いる場合に比べて構成が簡素になるから、低コスト化、省スペース化が可能となる。
上記吸気装置において、前記連係機構は、前記内筒の回転中心軸部分に固定されかつ前記駆動手段により回転駆動される扇形歯車と、前記切り替え部材の傾動支軸部分に固定されかつ前記扇形歯車と噛合する円形歯車とを有し、所定角度範囲のみ前記切り替え部材と内筒とを連動させてその角度範囲を外れた角度範囲では内筒のみの回動を許容するよう構成することができる。
この場合、連係機構を二つの歯車を組み合わせた簡素な構成にしているから、低コスト化、省スペース化が可能となる。
本発明によれば、内燃機関の低回転数域から高回転数域までの全運転状態に応じて適正な吸気性能を確保することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図1から図9に示して説明する。この実施形態では、内燃機関として例えば車載用の4気筒ガソリンエンジンを例に挙げている。但し、気筒数は限定されるものでなく、また、軽油、LPG等の燃料の種類は問わない。
図2に示すように、エンジン1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを有している。
シリンダブロック2には、複数(ここでは四つ)のシリンダ4・・・が設けられ、各シリンダ4には、それぞれピストン5・・・が往復移動可能に挿入されている。各シリンダ4において各ピストン5の上端とシリンダヘッド3とで囲む空間が、それぞれ燃焼室6・・・となる。
シリンダヘッド3には、吸気ポート7および排気ポート8が各燃焼室6毎に対応して設けられている。吸気ポート7、排気ポート8における各内側開口(燃焼室6側)は、吸気バルブ9、排気バルブ10で開閉されるようになっている。
各吸気ポート7における外側開口には、吸気装置15が取り付けられており、この吸気装置15には、図示していないが、吸気管を介してアクセルペダルの操作に基づいて開閉されるスロットルボディおよびエアクリーナが取り付けられる。各排気ポート8には、エキゾーストマニホールド11が取り付けられる。
ここで、吸気装置15の構成を詳しく説明する。
吸気装置15は、図1から図4に示すように、単一の外筒16と内筒17とを有し、外筒16と内筒17との間に所定容量の単一空間からなるサージタンク18が設けられているとともに、固定吸気通路19と可変吸気通路20と切り替え部材21とが、それぞれ吸気ポート7の数と同数(四つ)設けられた構成になっている。これら各構成要素を以下で詳細に説明する。
外筒16は、シリンダヘッド3に固定状態で取り付けられるものであり、内筒17は、
外筒16に対し回動可能に支持されている。
固定吸気通路19は、通路長(図4のLx参照)および断面積が一定寸法に固定されたものであり、外筒16の肉厚部内において周方向に貫通するとともに軸方向に並ぶ孔とされている。この固定吸気通路19の下流端はシリンダヘッド3の吸気ポート7に連通連結され、また、上流端はサージタンク18に連通連結されている。
可変吸気通路20は、通路長(図7のLy参照)が無段階に長短調整可能とされたものであり、外筒16と内筒17との間に設けられている。この可変吸気通路20の構成を以下で具体的に説明する。
まず、図3から図6に示すように、外筒16の内周面において、両端には径方向内向きの外壁16a,16bが、また、これら各外壁16a,16bの間の領域には径方向内向きの三つの隔壁16c・・・がそれぞれ設けられている。これら二つの外壁16a,16bと、三つの隔壁16c・・・とでそれぞれ四つの内周溝20a・・・が形成されている。
なお、外筒16の片方の外壁16aには、サージタンク18に外部の空気を導入するための管状の空気導入部16dが設けられている。この空気導入部16dに、上述した吸気管(図示省略)を介してスロットルボディ(図示省略)およびエアクリーナ(図示省略)が取り付けられる。
一方、図3から図6に示すように、内筒17の外周面において、両端には径方向外向きの外壁17a,17bが、また、これら各外壁17a,17bの間の領域には径方向外向きの三つの隔壁17c・・・がそれぞれ設けられている。これら二つの外壁17a,17bと、三つの隔壁17c・・・とでそれぞれ四つの外周溝20b・・・が形成されている。
これら外筒16の四つの内周溝20a・・・と内筒17の四つの外周溝20b・・・とで囲まれる孔状空間が、可変吸気通路20・・・とされている。
この可変吸気通路20の通路長は、内筒17をその中心軸線O周りに回転させることによって無段階に長短調整されるようになっている。
詳しくは、内筒17における両端の外壁17a,17bおよび各隔壁17c・・・の円周方向所定位置には、図5および図6に示すように、サージタンク18内の空気を可変吸気通路20に導入する導入口として、切欠き17d・・・が設けられている。
つまり、この内筒17を正方向または逆方向に回転させると、切欠き17dの位置が内筒17の中心軸線O周りに変位することになるので、可変吸気通路20の通路長が長短変更されることになるのである。例えば図7において、内筒17を反時計方向に回転させれば、可変吸気通路20の通路長Lyが短くなる一方、内筒17を時計方向に回転させれば、可変吸気通路20の通路長Lyが長くなる。
切り替え部材21は、可変吸気通路20の下流端部(固定吸気通路19に連結される部分)を開閉する弁からなり、その一端側を支点として傾動可能となるように外筒16の内周部分に支持されている。
この弁からなる切り替え部材21は、要するに、可変吸気通路20の下流端部を閉塞することにより固定吸気通路19を単独使用する第1状態(図4参照)と、可変吸気通路2
0の下流端部を開放して固定吸気通路19に連通連結することにより両吸気通路19,20を併用する第2状態(図7参照)とに切り替えるものである。
なお、可変吸気通路20は固定吸気通路19の内径側に沿うように設けられており、可変吸気通路20の下流端は、固定吸気通路19の下流端側の屈曲コーナー部分に連通連結されて合流されている。
また、固定吸気通路19の通路長Lxは可変吸気通路20の最大通路長Lyより長く設定され、かつ、固定吸気通路19の断面積は可変吸気通路20の断面積より大きく設定されている。これに対応して、エンジン1が低回転数域のときに上記第1状態とし、エンジン1が中・高回転数域のときに上記第2状態とするものとする。
ところで、内筒17および切り替え部材21は、それぞれ、例えばサーボモータやステッピングモータ等の電動モータ等のアクチュエータ(駆動手段)で駆動するように構成することができる。
しかし、この実施形態では、内筒17および切り替え部材21を、図8および図9に示すような連係機構でもって連動させるように構成することにより、単一のアクチュエータ30で内筒17および切り替え部材21を駆動するようにしている。
この連係機構としては、例えば内筒17における回転中心軸部分の一端に固定される扇形歯車31と、切り替え部材21の傾動支軸部分に固定されかつ扇形歯車31と噛合する円形歯車32とを有する構成になっている。
この場合の動作としては、例えば扇形歯車31を単一のアクチュエータ30により回転駆動すれば、内筒17が回転されるとともに、扇形歯車31が所定角度範囲だけ円形歯車32に噛合することになり、その噛合範囲のみ円形歯車32が従動回転されることになって切り替え部材21が所定角度傾動される。
つまり、上記第1状態(図4、図8参照)にするときに、扇形歯車31と円形歯車32とを噛合させるようにして切り替え部材21を傾動させて可変吸気通路20の下流端部を閉塞するように設計すればよい。但し、切り替え部材21に引っ張りばね33等を取り付けることにより、切り替え部材21で可変吸気通路20の下流端部を開放して固定吸気通路19に連通連結する第2状態(図7、図9参照)を常時確保するように設定するのが好ましい。
次に、上述した吸気装置15を用いたエンジン1の動作を説明する。
まず、エンジン1の低回転数域では、図4に示すように、切り替え部材21を可変吸気通路20の下流端部を閉塞する第1状態とする。これにより、外部の空気は、不図示のエアクリーナおよび吸気管を通って吸気装置15のサージタンク18内に導入され、固定吸気通路19のみの内部を脈動しながら通り、シリンダヘッド3の吸気ポート7から燃焼室6内に導入される。
この第1状態では、固定吸気通路19を単独使用するので、断面積が第2状態に比べて小さいものとなる。この固定吸気通路19の通路長および断面積は、適宜の実験に基づき経験的に把握した寸法に設定することが好ましく、そのように設定することによりエンジン1の低回転数域において適正な空気量を確保できる。
一方、エンジン1の中・高回転数域では、図7に示すように、切り替え部材21を可変
吸気通路20の下流端部を開放して固定吸気通路19に連通連結する第2状態とする。これにより、外部の空気は、不図示のエアクリーナおよび吸気管を通って吸気装置15のサージタンク18内に導入され、固定吸気通路19および可変吸気通路20の両方の内部を脈動しながら通り、シリンダヘッド3の吸気ポート7から燃焼室6内に導入される。
この第2状態では、固定吸気通路19および可変吸気通路20を併用するので、吸気経路全体の断面積としては第1状態に比べて大きいものとなる。
しかも、この第2状態においては、エンジン1の回転数の変動に応じて、内筒17を適宜方向に適宜角度回転させるように制御することにより、可変吸気通路20の通路長を長短変更することができる。例えば回転数が上がるときには、内筒17を図7において反時計方向に回転させることにより可変吸気通路20の通路長Lyを短くするが、回転数が下がるときには、内筒17を図7において時計方向に回転させることにより可変吸気通路20の通路長Lyを長くする。これにより、エンジン1の中・高回転数域において回転数変動に対応して適正な空気量を確保できる。
このように、エンジン1が中回転数域から高回転数域になるに従い、可変吸気通路20の通路長を順次短くして空気の脈動流の周期変化を好適に変更しているから、中・高運転域においてエンジン1への空気の吸気体積効率を向上することが可能になる。
ところで、上記動作については、図示していないエンジンECU(Electronic Control
Unit)により管理することができる。この場合、エンジンECUは、例えばエンジン回
転数および吸入空気量に基づいてエンジン1の運転状態を検出し、切り替え部材21を駆動することにより図4に示す第1状態または図7に示す第2状態とする処理、ならびに第2状態において可変吸気通路20の通路長を長短調整する処理等を実行するものとする。
エンジン回転数は、図示していないが、例えばクランク角センサやカム角センサ等の回転数センサを用いて検出される。吸入空気量は、図示していないが、例えば吸気管に取り付けられるエアフローメータ、吸気系内部の圧力(吸気圧)を検出する吸気圧センサ、あるいはスロットルバルブの開度(スロットル開度)検出するスロットルセンサ等を用いて検出される。
なお、可変吸気通路20の通路長の制御は、エンジン1の運転状態に応じて目標となる通路長を算出して内筒17を回動制御するとともに、内筒17の回動位相に基づき算出される実際の通路長と、前記目標の通路長との偏差を調べて、その偏差が許容範囲であるか否かに応じてフィードバック制御することができる。この内筒17の回動位相の検出は、図示していないが、内筒17の所定の基準位置からの回動位相(角度)を検出する回動位相センサを用いることができる。この回動位相センサは外筒16に取り付けられる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、エンジン1の低回転数域においては吸気経路全体の断面積を相対的に小さくする一方で、エンジン1の中・高回転数域においては吸気経路全体の断面積を相対的に大きくすることができる。これにより、エンジン1の低回転数域から高回転数域までの全運転域において断面積を適正に管理することができるので、全運転域において吸気体積効率を向上させることができる。
また、エンジン1の低回転数域では通路長を長い固定吸気通路19を選択し、中・高回転数域では可変吸気通路20の通路長を長短調整することにより、エンジン1の全運転域において通路長を適正に管理することができるので、空気の脈動の周期変化を吸気バルブ9の開閉タイミングに合わせることができる。
これらのことの相乗作用により、エンジン1の出力向上に貢献できる。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。
(1)上記連係機構については、適宜のリンク機構やベルト伝動機構とすることができる。前記リンク機構は、図示していないが、例えば内筒17における回転中心軸部分の一端に固定される第1リンクと、切り替え部材21の傾動支軸部分に固定されかつ第1リンクの揺動動作に応じて揺動される第2リンクとを有する構成とすることができる。また、前記ベルト機構は、図示していないが、例えば内筒17における回転中心軸部分の一端に固定される第1プーリと、切り替え部材21の傾動支軸部分に固定される第2プーリと、第1プーリと第2プーリとにまたがって架け渡される無端ベルトとを有する構成とすることができる。但し、いずれの機構においても、切り替え部材21で第2状態にした場合に、切り替え部材21と内筒17との連係動作を解除して、内筒17単独の回動動作を許容するように構成する必要がある。
(2)上記吸気装置15については、図示していないが、エンジン1の気筒数と同数の互いに独立した管状の固定吸気通路19および可変吸気通路20を一体的に結合した構造とすることができる。但し、その場合、可変吸気通路20については、図示していないが、例えば、内周に溝を有する外側半割管と、外周に溝を有する内側半割管とを組み合わせて断面略矩形または円形の吸気通路を形成するとともに、この外側半割管を管状の固定吸気通路19に固定し、内側半割管を管状の固定吸気通路19に回転可能に支持させることにより、通路長を長短変更できるような構成にする必要がある。
本発明に係る内燃機関の吸気装置の一実施形態の外観を示す斜視図である。 図1の吸気装置を備える内燃機関の概略構成を示す断面図である。 図2の(3)−(3)線断面の矢視図である。 図3の(4)−(4)線断面の矢視図で、固定吸気通路を単独使用する第1状態を示している。 図1の吸気装置の内部を模式的に示す分解斜視図である。 図5の吸気装置の斜視図である。 図4に対応する図で、固定吸気通路と可変吸気通路とを併用する第2状態を示している。 図4の第1状態における連係機構の様子を示す側面図である。 図7の第2状態における連係機構の様子を示す側面図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 シリンダ
5 ピストン
6 燃焼室
7 吸気ポート
15 吸気装置
16 外筒
17 内筒
18 サージタンク
19 固定吸気通路
20 可変吸気通路
21 切り替え部材
30 アクチュエータ(駆動手段)

Claims (7)

  1. 内燃機関の吸気装置であって、通路長が固定された固定吸気通路と、通路長が長短調整可能とされた可変吸気通路と、内燃機関の負荷や回転数等の運転状態に応じて前記固定吸気通路を単独使用する第1状態または前記両吸気通路を併用する第2状態に切り替える切り替え部材とを備えていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 前記固定吸気通路の通路長は、前記可変吸気通路の最大通路長より長く設定され、かつ、前記固定吸気通路の断面積は、前記可変吸気通路の断面積より大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 前記切り替え部材は、内燃機関が低回転数域のときに前記第1状態を、また、内燃機関が中・高回転数域のときに前記第2状態を確保するよう駆動されることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 前記固定吸気通路は、その下流端が内燃機関の吸気ポートに、また上流端がサージタンクにそれぞれ連通連結されるものであり、前記可変吸気通路は、その下流端が前記固定吸気通路の下流端側に、また上流端が前記サージタンクにそれぞれ連通連結されるものであり、前記切り替え部材は、前記可変吸気通路の下流端を閉塞して前記第1状態を確保する一方で前記可変吸気通路の下流端を開放することにより前記固定吸気通路に連通連結して前記第2状態を確保する弁からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 前記可変吸気通路は、内周溝を有する外筒と外周溝を有する内筒とを組み合わせて形成される孔状空間からなり、かつ、内筒をその中心軸線周りに回転させることによって前記可変吸気通路の長さが無段階に長短調整されるよう構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 前記切り替え部材は、その一端を支点として傾動可能に支持される弁からなり、この切り替え部材と前記内筒とが、連係機構を介して連動されるよう構成されているとともに、単一の駆動手段で駆動されるよう構成されていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の吸気装置。
  7. 前記連係機構は、前記内筒の回転中心軸部分に固定されかつ前記駆動手段により回転駆動される扇形歯車と、前記切り替え部材の傾動支軸部分に固定されかつ前記扇形歯車と噛合する円形歯車とを有し、所定角度範囲のみ前記切り替え部材と内筒とを連動させてその角度範囲を外れた角度範囲では内筒のみの回動を許容するよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の吸気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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