JP2009102994A - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 TCVの吸気流制御バルブ3を所定の中間位置に長期間安定して保持することを課題とする。
【解決手段】 TCVの吸気流制御バルブ3を開弁作動方向に付勢する薄膜状弾性体6を、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側の壁面(ポート壁面16)と吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側の壁面(ポート壁面14)との間を繋ぐように設置している。これにより、通常の吸気流方向と通常の吸気流方向に対して逆流方向とのいずれの流れ(通常の吸気流と吹き返しガス流)においても、薄膜状弾性体6により吸気流制御バルブ3が一定方向に付勢されているので、吸気流制御バルブ3がバタつくことはない。これによって、吸気流制御バルブ3を所定の中間位置に長期間安定して保持することができるので、タンブル性能(エミッション改善および燃費改善効果)を向上できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気制御装置に関するもので、特に内燃機関の燃焼室内においてガス流動または吸気渦流を生じさせる吸気流制御弁を設置した内燃機関の吸気制御装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路に、燃焼室内に供給される吸入空気に渦流(タンブル流)を発生させる吸気流制御弁(タンブル制御弁)を設置した内燃機関の吸気制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、図3に示したように、シリンダヘッドに一体的に設けられる吸気導入ダクト101内に形成される吸気通路(内燃機関の吸気通路)102の内部に、回転軸(吸気流制御弁の弁軸)103を中心にして回転するバルブ(吸気流制御弁の弁体)104と、吸気流方向に延長された第1、第2吸気整流体105、106とを有している。また、回転軸103は、アクチュエータ(図示せず)により回転可能となっている。
この内燃機関の吸気制御装置は、バルブ104の複数の開閉位置に合わせた位置に2つの板状部材により構成された第1、第2吸気整流体105、106を配設することで、バルブ104の開度(回転角度)が複数に変化する場合でも、各バルブ位置においてガス流動を安定して生成することができるので、エミッション改善および燃費改善効果がある。
ここで、アクチュエータは、動力源としてのモータと、このモータのモータ軸の回転速度を所定の減速比となるように2段減速し、モータの駆動力(モータトルク)を増大させて回転軸103を駆動する歯車減速機構とを備えている。そして、歯車減速機構は、3つの第1〜第3ギヤによって構成されている。なお、一般的に、歯車減速機構の構造上、各ギヤの歯面間に、所定の隙間(バックラッシ)がないと、各ギヤが円滑に作動しないようになっている。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来の内燃機関の吸気制御装置においては、内燃機関の燃焼室側からのガスの吹き返しによる流れの影響により、バルブ104に両方向のトルク(脈動トルク)が作用するため、各ギヤの歯面間のバックラッシ等のガタ分だけ、バルブ104が回転方向に動く(バタつく)。特に、バルブ104が全閉位置と全開位置との間の中間位置、すなわち、バルブ104を全閉位置から開弁作動方向に僅かに開弁させた際(半開き時)に、そのバルブ104の中間開度が安定しない。したがって、バルブ104を所定の中間位置に長期間安定して保持することができないので、タンブル性能が悪化し、エミッション改善および燃費改善効果が少なくなるという問題があった。
また、従来の内燃機関の吸気制御装置においては、内燃機関の燃焼室からバルブ104側に吹き返される吹き返しガス中に含まれる粒子状物質(特に油分)等のデポジット(図3に斜線で示す)が、吸気導入ダクト101の通路壁面、回転軸103の外径面、バルブ104の表面に付着して堆積し、吹き返しガス中に含まれる油分が高粘度化する可能性がある。
特に、吸気導入ダクト101に支持固定される軸受け部材(ベアリング等)と回転軸103との摺動部にデポジットが堆積し、しかもそのデポジットが高粘度化すると、軸受け部材に対する回転軸103の摺動抵抗が大きくなる。これにより、バルブ104の回転変位が妨げられて動作不良が発生するという問題があった。また、バルブ104の動作不良を改善するためには、モータの駆動力(モータトルク)を増大化させる必要があるため、コストアップとなるという問題があった。
また、従来の内燃機関の吸気制御装置においては、内燃機関の吸気通路102が、第1、第2吸気整流体105、106よりも吸気流方向の下流側において急拡大となるため、内燃機関の吸気通路102内で吸入空気の圧力損失が増加し、燃費改善効果を低下させる原因となるという問題があった。
特開2006−77589号公報
本発明の目的は、ダクトと吸気流制御弁の回転軸との摺動部へのデポジット堆積を防止することで、吸気流制御弁のバルブの動作不良を防止し、且つコストアップを抑制することのできる内燃機関の吸気制御装置を提供することにある。また、内燃機関の吸気通路における通路断面積の急拡大を防止することで、吸入空気の圧力損失の増加を抑制することのできる内燃機関の吸気制御装置を提供することにある。さらに、吸気流制御弁のバルブを所定の中間位置に長期間安定して保持することのできる内燃機関の吸気制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブを、内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路に回転自在に収容している。これにより、アクチュエータを作動させることで、吸気流制御弁のバルブが回転軸を介して駆動されて、吸気流制御弁のバルブがダクトに対して相対回転し、吸気流制御弁のバルブが例えば所定の中間位置または全開位置または全閉位置に設定される。また、吸気流制御弁は、少なくともバルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とバルブの外周端面との間を繋ぐように設置された膜状部材を有している。そして、膜状部材は、バルブよりもバルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面に対向する膜面を有している。
そして、吸気流制御弁の膜状部材を、少なくともバルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とバルブの外周端面との間を繋ぐように設置することにより、吸気流制御弁のバルブの表面および回転軸の近傍が膜状部材によって被覆されるので、内燃機関の燃焼室から吸気流制御弁のバルブ側に吹き返される吹き返しガスに含まれる粒子状物質(特に油分)等のデポジットが吸気流制御弁のバルブの表面、吸気流制御弁の回転軸の近傍およびダクトと回転軸との摺動部に付着したり堆積したりすることはない。
これによって、吸気流制御弁のバルブの表面、吸気流制御弁の回転軸の近傍およびダクトと回転軸との摺動部へのデポジット堆積を防止することができるので、吸気流制御弁のバルブの動作不良を防止することができる。これにより、アクチュエータの負担が軽減されるため、アクチュエータ(特にモータ)の駆動力を増大化させる必要がなくなるので、コストアップを抑制することができる。
また、吸気流制御弁のバルブを全閉位置から開弁作動方向に開弁させた中間開度の状態の時、あるいは吸気流制御弁のバルブを全開位置から閉弁作動方向に閉弁させた中間開度の状態の時に、吸気流制御弁の膜状部材によって、バルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とバルブの外周端面との間が滑らかに繋がるので、内燃機関の吸気通路における通路断面積の急拡大を防止することができる。これにより、内燃機関の吸気通路を流れる吸入空気の圧力損失が小さくなり、燃費が向上する。
請求項2に記載の発明によれば、吸気流制御弁は、バルブよりもバルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と膜状部材の膜面との間に形成される絞り部を有している。そして、吸気流制御弁は、そのバルブの開度(つまりダクトに対するバルブの相対回転角度)を変更することで、絞り部の開口面積を調整する。これにより、内燃機関の吸気通路の通路断面積が所定の通路断面積となるように絞られるので、内燃機関の燃焼室に向かう吸気流が所望の吸気流となるように制御される。
請求項3に記載の発明によれば、吸気流制御弁は、バルブを全閉位置から開弁作動方向に開弁させた際(中間開度の状態の時)に、バルブよりもバルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と膜状部材の膜面との間に形成される絞り部を有している。
請求項4に記載の発明によれば、吸気流制御弁は、バルブを全開位置から閉弁作動方向に閉弁させた際(中間開度の状態の時)に、バルブよりもバルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と膜状部材の膜面との間に形成される絞り部を有している。
請求項5に記載の発明によれば、本発明の吸気流制御弁としては、絞り部の開口面積を変化させることで内燃機関の燃焼室内においてガス流動または吸気渦流を生じさせる吸気流制御弁を採用している。ここで、吸気流制御弁は、内燃機関の吸入空気量を制御するスロットルバルブよりも吸気流方向の下流側(例えばインテークマニホールドまたはエンジンヘッド)に設置されている。
請求項6に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブを開弁作動方向に付勢する膜状弾性体(ゴム等の弾性体よりなる膜:例えば薄膜状のゴムシート)を、少なくともバルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とバルブの外周端面との間を繋ぐように設置することにより、通常の吸気流方向とこの通常の吸気流方向に対して逆流方向とのいずれの流れ(通常の吸気流と吹き返しガス流)においても、膜状弾性体により吸気流制御弁のバルブが一定方向(バルブの開弁作動方向)に付勢されているので、吸気流制御弁のバルブがその回転方向に動く(バタつく)ことはない。これによって、吸気流制御弁のバルブを所定の中間位置に長期間安定して保持することができるので、エミッション改善および燃費改善効果を向上(または維持)することができる。
請求項7に記載の発明によれば、上記の膜状弾性体(ゴム等の弾性体よりなる膜:例えば薄膜状のゴムシート)は、吸気流制御弁のバルブの作動時に、吸気流制御弁のバルブの外周端面が接触する摺接部を有している。なお、吸気流制御弁のバルブの外周端面を固定する固定部を膜状部材(膜状弾性体)に設けても良い。
請求項8に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とは、吸気流制御弁のバルブよりも吸気流方向の下流側で、且つ内燃機関の吸気通路の重力方向における下方側の壁面のことである。
請求項9に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブよりもバルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面とは、内燃機関の吸気通路の重力方向における上方側の壁面のことである。
請求項10に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブの外周端面とは、吸気流制御弁のバルブの回転軸から最も離れた位置に設けられたバルブ端面のことである。
請求項11に記載の発明によれば、吸気流制御弁のバルブの回転軸は、内燃機関の吸気通路の軸線方向に対して垂直な方向に延びるように設置され、ダクトに回転自在に支持されている。
請求項12に記載の発明によれば、吸気流制御弁のアクチュエータは、吸気流制御弁のバルブの回転軸を駆動する駆動力を発生するモータ、およびこのモータの駆動力をバルブの回転軸に伝達する複数のギヤを有している。この場合には、内燃機関の燃焼室側からのガスの吹き返しによる流れの影響により、吸気流制御弁のバルブに両方向の脈動トルクが作用しても、吸気流制御弁のバルブが回転方向に動く(バタつく)ことはない。
本発明を実施するための最良の形態は、吸気流制御弁のバルブの動作不良を防止し、且つコストアップを抑制するという目的を、ダクトと吸気流制御弁の回転軸との摺動部へのデポジット堆積を防止することで実現した。また、吸入空気の圧力損失の増加を抑制するという目的を、内燃機関の吸気通路における通路断面積の急拡大を防止することで実現した。さらに、吸気流制御弁のバルブを所定の中間位置に長期間安定して保持するという目的を、吸気流制御弁のバルブを一定方向(バルブの開弁作動方向)に付勢させることで実現した。
[実施例1の構成]
図1および図2は本発明の実施例1を示したもので、図1および図2は内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)を示した図である。
本実施例の内燃機関の吸気制御装置は、内燃機関(例えば4気筒ガソリンエンジン:以下エンジンと言う)の各気筒毎の燃焼室に吸入空気(吸気)を供給するための吸気通路を開閉する吸気通路開閉装置(スロットル制御装置)と、エンジンの各気筒(シリンダ)内において混合気の燃焼を促進させるための吸気渦流を生成することが可能な吸気渦流発生装置とを備えている。
吸気渦流発生装置は、スロットル制御装置と共に、エンジンの吸気系統に組み込まれている。
ここで、エンジンは、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得られる熱エネルギーにより出力を発生するもので、吸気行程、圧縮行程、膨張(燃焼)行程、排気行程の4つの行程(ストローク)を周期(サイクル)として繰り返す4サイクルエンジンが採用されている。このエンジンは、例えば自動車等の車両のエンジンルームに搭載されている。そして、エンジンは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気(吸気)を導入するための吸気管と、エンジンの各気筒毎の燃焼室より排気ガスを排出するための排気管とを備えている。
エンジンの吸気管は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気(吸気)を供給するための吸気通路を形成するケーシング(インテークダクト)である。この吸気管は、エアクリーナケース、インテークパイプ、サージタンクおよびインテークマニホールド(吸気導入ダクト)等を有している。また、エンジンの排気管は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出する排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するための排気通路を形成するケーシング(エキゾーストダクト)である。この排気管は、エキゾーストマニホールドおよびエキゾーストパイプ等を有している。
エンジンは、インテークマニホールドの下流端に気密的に結合されるシリンダヘッド1と、このシリンダヘッド1に設けられる3次元的な吸気通路形状の吸気ポート(インテークポート)2より混合気が吸入される燃焼室を形成するシリンダブロック(図示せず)とを備えている。
ここで、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)は、エンジンと同様に自動車等の車両のエンジンルームに設置されて、エンジンの各気筒内において混合気の燃焼を促進させるための縦方向の吸気渦流(タンブル流)を発生させるシステムである。 この吸気渦流発生装置は、スロットルボディおよびインテークマニホールドよりも吸気流方向の下流側に接続されるシリンダヘッド1と、このシリンダヘッド1の内部(吸気ポート2)を流れる吸入空気にタンブル流を発生させるタンブル制御弁(以下TCVと呼ぶ)と、このTCVのバルブ開度をスロットル制御装置等の各システムと関連して制御するエンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと呼ぶ)とによって構成されている。
なお、TCVは、シリンダヘッド1に対して相対回転する吸気流制御バルブ(弁体)3と、この吸気流制御バルブ3のシャフト(回転軸)4を回転駆動するアクチュエータ5と、吸気流制御バルブ3を開弁作動方向に付勢する薄膜状弾性体6と、シリンダヘッド1の吸気ポート壁面と薄膜状弾性体6の膜面との間に形成される吸気絞り部7とを有している。また、TCVは、エンジンの運転状態に応じて各吸気ポート2の通路断面積を絞ることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室に向かう吸気流を制御する吸気流制御弁であって、特にエンジンの運転状態に応じて各吸気ポート2における吸気絞り部7の開口面積を変化させることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内においてガス流動または吸気渦流を発生させる吸気流制御弁である。
ここで、本実施例のスロットル制御装置は、スロットルバルブのバルブ開度に相当するスロットル開度に応じて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸い込まれる吸入空気の流量を制御するシステムである。
このスロットル制御装置は、エンジンの吸気管の途中に設置されたスロットルボディ(図示せず)、吸気管の内部(吸気通路)を流れる吸入空気の流量(吸入空気量、吸気流量:以下空気流量と略す)を可変するバタフライ型のスロットルバルブ(図示せず)、およびこのスロットルバルブを閉弁作動方向(または開弁作動方向)に付勢するリターンスプリング(またはデフォルトスプリング:図示せず)等によって構成されている。
また、スロットルボディには、スロットルバルブを支持固定するシャフト(スロットルバルブの回転軸)を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動する駆動力を発生する電動モータを有するアクチュエータが取り付けられている。
ここで、スロットルバルブを駆動する電動モータは、ECUによって通電制御されるように構成されている。
シリンダヘッド1には、先端部が各気筒毎の燃焼室内に露出するようにスパークプラグ(図示せず)が取り付けられている。また、シリンダヘッド1には、先端部が各吸気ポート2における重力方向の上方側のポート壁面に臨むようにインジェクタ(内燃機関用燃料噴射弁、電磁式燃料噴射弁:図示せず)8が取り付けられている。
そして、シリンダヘッド1の一方側に形成される複数の吸気ポート2は、吸気通路の一部を構成するもので、ポペット型の吸気バルブ(インテークバルブ)9によって開閉される。
吸気ポート2は、図示しない入口部から燃焼室で開口する吸気ポート開口部(吸気弁口)11に向けて円弧状に滑らかに湾曲する湾曲通路である。シリンダヘッド1の吸気ポート開口部11には、吸気バルブ9のバルブフェース12が着座可能な円環状のバルブシート(図示せず)が圧入固定されている。
また、シリンダヘッド1の他方側に形成される複数の排気ポート(図示せず)は、ポペット型の排気バルブ(エキゾーストバルブ:図示せず)によって開閉される。そして、エンジンのシリンダブロックの内部に形成される複数のシリンダボア内には、連接棒を介してクランクシャフトに連結されたピストンが摺動自在に支持されている。
シリンダヘッド1は、内部に吸気ポート2が形成された円筒部(または角筒部)を有している。このシリンダヘッド1は、エンジンの各気筒毎に対応して設置された複数のTCVを開閉自在に収容するダクトを構成している。また、シリンダヘッド1は、吸気ポート2の重力方向における下方側、つまり吸気ポート2の重力方向における下面側(吸気ポート2の下面側)に、吸気流制御バルブ3の全開時に吸気流制御バルブ3が吸気ポート2内に突き出ないように吸気流制御バルブ3を収納(格納)するためのバルブ収納空間13を有している。
このバルブ収納空間13の両側壁部には、バルブ収納空間13を隔てて対向する2つのバルブ軸受け部がそれぞれ設けられている。これらのバルブ軸受け部の内部には、2つの支持孔がそれぞれ形成されている。なお、これらの支持孔の内周には、2つの軸受け部材(例えば円筒状のベアリング等)が嵌合保持されている。
すなわち、シリンダヘッド1のバルブ軸受け部は、2つのベアリングを介して、TCVのシャフト4の回転軸方向の両端部(2つの摺動面)を回転方向に摺動自在に支持している。なお、これらのベアリングはなくても良い。
吸気流制御バルブ3は、吸気ポート2に開閉自在(回転自在)に設置されており、シャフト4の回転に伴ってシリンダヘッド1に対して相対回転する回転型のバルブである。この吸気流制御バルブ3は、全開位置から全閉位置に至るまでのバルブ作動範囲にて回転角度(バルブ開度)が変更されることで、吸気絞り部7の開口面積を変更する。また、吸気流制御バルブ3は、吸気ポート2の通路断面積を絞ることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にタンブル流を発生させるタンブル制御バルブである。
ここで、吸気流制御バルブ3の全開位置とは、吸気流制御バルブ3を全開(開弁)した全開開度の状態のことである。そして、全開位置は、吸気流制御バルブ3の作動可能範囲の一方側の限界位置である。また、吸気流制御バルブ3の全閉位置とは、吸気流制御バルブ3を全閉(閉弁)した全閉開度の状態のことである。そして、全閉位置は、吸気流制御バルブ3の作動可能範囲の他方側の限界位置である。
そして、吸気流制御バルブ3は、金属材料または樹脂材料によって形成され、方形板状(または矩形板状)のバルブ本体を有している。そして、吸気流制御バルブ3は、バルブ本体を全閉した全閉状態の時、つまり吸気流制御バルブ3の全閉時に、バルブ本体を支持固定するシャフト4が、バルブ本体の板厚方向に対して垂直なバルブ表面方向の片側端部(吸気ポート2の重力方向における下方側、図示下方側)に偏った位置に配置されている。すなわち、吸気流制御バルブ3は、回転中心を成すシャフト4の中心軸線(回転軸線)が、吸気流制御バルブ3の中心よりも一端側(吸気ポート2の重力方向における下方側、図示下方側)にズレた片持ち式のバルブを構成している。
なお、本実施例の吸気流制御バルブ3は、その全閉時に、吸気ポート2の軸線方向(吸気流方向)に垂直な垂線に対して開弁作動方向に所定の傾斜角度(回転角度)だけ若干傾くように配置される。
また、吸気流制御バルブ3は、バルブ本体を全開した全開状態の時、つまり吸気流制御バルブ3の全開時に、吸気ポート2の重力方向における下面側に形成される凹状のバルブ収納空間13に収容保持される。
なお、本実施例の吸気流制御バルブ3は、その全開時に、吸気ポート2の軸線方向(吸気流方向)に対して平行する方向に配置される。
アクチュエータ5は、吸気流制御バルブ3のシャフト4を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する動力源としてのモータ、およびこのモータのモータ軸の回転速度を所定の減速比となるように減速し、モータの駆動力(モータトルク)を増大させて吸気流制御バルブ3のシャフト4に伝達する動力伝達機構(歯車減速機構)を有している。
歯車減速機構は、モータのモータ軸に回転駆動されるウォームギヤ(モータ側ギヤ:図示せず)、およびこのウォームギヤに噛み合うウォームホイール(バルブ側ギヤ:図示せず)等によって構成されている。そして、ウォームホイールは、TCVのシャフト4に連結されている。なお、モータのモータ軸に回転駆動される第1ギヤ(モータ側ギヤ、ピニオンギヤ)、この第1ギヤに噛み合う第2ギヤ(中間減速ギヤ)、およびこの第2ギヤに噛み合う第3ギヤ(最終減速ギヤ、バルブ側ギヤ)等によって歯車減速機構を構成しても良い。
ここで、アクチュエータ5、特に電力の供給を受けると吸気流制御バルブ3のシャフト4を駆動する駆動力を発生するモータは、ECUによって通電制御(駆動)されるように構成されている。このECUには、制御処理や演算処理を行なうCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(RAM、ROM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、ECUは、図示しないイグニッションスイッチをオン(IG・ON)すると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、スロットル制御装置(モータ)および吸気渦流発生装置(アクチュエータ5のモータ)等を電子制御する。
なお、ECUは、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づくエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。
ECUは、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段を有している。エンジンの運転状態は、エンジン回転速度、エンジン負荷(アクセル開度)、エンジン冷却水温度、吸気温度等によって検出することができる。
薄膜状弾性体6は、長方形状に形成されて、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側のポート壁面と吸気流制御バルブ3の外周端面を経て吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側のポート壁面との間を繋ぐように設置されたフィルム状のゴムシート(弾性体シート)である。
この薄膜状弾性体6は、吸気流制御バルブ3よりも吸気流制御バルブ3の回転軸方向に対して垂直な方向の一方側のポート壁面に対向する膜面を有している。そして、薄膜状弾性体6は、吸気ポート2または吸気流制御バルブ3の幅方向全体に渡る幅を有している。
ここで、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側のポート壁面とは、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側で、且つ吸気ポート2の重力方向における下方側のポート壁面14のことである。また、吸気流制御バルブ3の外周端面とは、吸気流制御バルブ3のシャフト4から最も離れた位置に設けられたバルブ上端面(平坦面)15のことである。また、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側のポート壁面とは、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側で、且つ吸気ポート2の重力方向における下方側のポート壁面16のことである。また、吸気流制御バルブ3よりも吸気流制御バルブ3の回転軸方向に対して垂直な方向の一方側のポート壁面とは、吸気ポート2の重力方向における上方側のポート壁面17のことである。
また、薄膜状弾性体6は、吸気流制御バルブ3における開弁作動方向または閉弁作動方向への作動時に、吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15が摺動接触する摺接部19を有している。この薄膜状弾性体6の摺接部19は、吸気流制御バルブ3の回転変位と共に移動する。
また、薄膜状弾性体6は、シリンダヘッド1のポート壁面14に支持固定される第1固定部21、およびシリンダヘッド1のポート壁面16に支持固定される第2固定部22を有している。
また、薄膜状弾性体6は、シリンダヘッド1のポート壁面14と吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15または摺接部19との間を結ぶように設置される薄膜状の第1弾性変形部23、および吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15または摺接部19とシリンダヘッド1のポート壁面16との間を結ぶように設置される薄膜状の第2弾性変形部24を有している。
吸気絞り部7は、各吸気ポート2の通路断面積を所定値以下となるように絞ることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にガス流動(タンブル流)を発生させる機能を有している。この吸気絞り部7は、吸気流制御バルブ3を全閉位置から開弁作動方向に僅かに開弁させた(半開きした)中間開度の状態の時に、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の膜面との間に形成されている。また、吸気絞り部7は、吸気流制御バルブ3を全開位置から閉弁作動方向に僅かに閉弁させた(半開きした)中間開度の状態の時に、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の膜面との間に形成されている。
また、吸気絞り部7は、全閉位置と全開位置との間の中間位置にて半開きした中間開度の状態となるように保持されている時に、図1に示したように、中間絞り部29および2つの第1、第2絞り部31、32を有している。
中間絞り部29は、2つの第1、第2絞り部31、32間に設けられて、全ての吸気絞り部7のうちで吸気ポート2の通路断面積を最も絞る可変絞り部である。この中間絞り部29は、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の摺接部19の膜面との間に形成される。
また、第1絞り部31は、中間絞り部29よりも吸気流方向の上流側に設けられて、第1絞り部31の入口部から中間絞り部29に向かって吸気ポート2の通路断面積が徐々に小さくなる可変絞り部である。この第1絞り部31は、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側のポート壁面17と薄膜状弾性体6の第1弾性変形部23の膜面との間に形成される。
また、第2絞り部32は、中間絞り部29よりも吸気流方向の下流側に設けられて、中間絞り部29から第2絞り部32の出口部に向かって吸気ポート2の通路断面積が徐々に大きくなる可変絞り部である。この第2絞り部32は、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側のポート壁面17と薄膜状弾性体6の第2弾性変形部24の膜面との間に形成される。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)の作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、スロットル制御装置(モータ)、点火装置(スパークプラグ等)および燃料噴射装置(インジェクタ8等)を駆動する。これにより、エンジンが運転される。
このとき、エンジンの特定気筒が排気行程から、吸気バルブ9が開弁し、ピストンが下降する吸気行程に移行する。吸気行程に移行すると、ピストンの下降に従って当該気筒の燃焼室内の負圧(大気圧よりも低い圧力)が大きくなり、開弁している吸気ポート2から燃焼室にインジェクタ8より噴射された燃料と吸気管から導入された吸入空気との混合気が吸い込まれる。
ここで、ECUは、エンジン回転速度、エンジン負荷(アクセル開度)、エンジン冷却水温度、吸気温度等によってエンジンの運転状態を検出する。そして、ECUは、エンジンが温まっており、燃焼室内への空気流量を多く必要とする時、すなわち、エンジンの運転領域が高速回転領域または高負荷領域の時に、吸気流制御バルブ3のシャフト4を駆動するアクチュエータ5への供給電力を制御(モータを通電)する。このとき、吸気流制御バルブ3は、モータの駆動力を利用して開弁作動方向に駆動されるため、開かれる。すなわち、吸気流制御バルブ3は、吸気ポート2内に突き出ないようにバルブ収納空間13に収容保持される。
このとき、薄膜状弾性体6は、吸気流制御バルブ3が吸気ポート2内に突き出ないようにバルブ収納空間13に収容保持されているので、吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15によって吸気ポート2の重力方向における上方側に押し上げられることはなく、シリンダヘッド1のポート壁面14、16に張り付くように平面形状となる。これにより、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の膜面との間に、吸気ポート2の通路断面積を所定値以下に絞る吸気絞り部7が形成されない。
この場合、エンジンの吸気管、特にインテークマニホールドからシリンダヘッド1の吸気ポート2に流入した吸気流は、吸気ポート2をストレートに通過して、吸気ポート2の吸気ポート開口部11から燃焼室内に供給される。このとき、燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)の発生は少ない。
また、ECUは、エンジンが冷えており、燃焼室内への空気流量を多く必要としない時、すなわち、エンジンの運転領域が中低速回転領域または中低負荷領域の時(例えばエンジン始動時またはアイドル運転時等)に、吸気流制御バルブ3のシャフト4を駆動するアクチュエータ5への供給電力を制御(モータを通電)する。このとき、吸気流制御バルブ3は、モータの駆動力を利用して閉弁作動方向に駆動されるため、半開きされる。すなわち、吸気流制御バルブ3は、図1および図2に示したように、中間位置にて半開きした中間開度の状態となるように保持(設定)される。
このとき、薄膜状弾性体6は、吸気流制御バルブ3が閉弁作動方向に回転変位するに従って吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15によって吸気ポート2の重力方向における上方側に押し上げられる。これにより、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の膜面との間に、吸気ポート2の通路断面積を所定値以下に絞る吸気絞り部7(中間絞り部29および2つの第1、第2絞り部31、32)が形成される。
この場合、エンジンの吸気管、特にインテークマニホールドからシリンダヘッド1の吸気ポート2に流入した吸気流は、図1に示したように、先ずシリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の第1弾性変形部23の膜面との間に形成される第1絞り部31を通過する。そして、第1絞り部31を通過した吸気流は、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の摺接部19の膜面との間に形成される中間絞り部29を通過した後に、シリンダヘッド1のポート壁面17と薄膜状弾性体6の第2弾性変形部24の膜面との間に形成される第2絞り部32を通過して、スパークプラグ側の吸気ポート開口部11に向かう。すなわち、吸気ポート2から燃焼室内に流れ込む吸気流は、吸気ポート2の吸気ポート開口部11のスパークプラグ側に偏った状態で燃焼室内に流れ込むため、燃焼室内においてタンブル流が形成され易くなる。
したがって、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において強いタンブル流が生成されるため、吸入空気と共に燃焼室内に導入される燃料が燃焼室内の全域に略均等に拡がって燃焼が効率良く行なわれる。これにより、エンジンの低回転速度領域または低負荷領域の時における燃焼室内での燃焼効率を向上させることができるので、燃費、出力およびエミッション(例えばHC低減効果)等を大幅に向上させることができる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)においては、薄膜状弾性体6を、シリンダヘッド1のポート壁面16と吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15を経てシリンダヘッド1のポート壁面14との間を繋ぐように設置することにより、吸気流制御バルブ3の表面およびシャフト4の近傍が薄膜状弾性体6によって被覆されている。
これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室から吸気流制御バルブ3側に吹き返される吹き返しガスに含まれる粒子状物質(特に油分)等のデポジットが、吸気流制御バルブ3の表面、TCVのシャフト4の近傍およびシリンダヘッド1に保持された軸受け部材(ベアリング)とシャフト4との摺動部に付着したり堆積したりすることはない。
これによって、吸気流制御バルブ3の表面、シャフト4の近傍および軸受け部材(ベアリング)とシャフト4との摺動部へのデポジット堆積を防止することができるので、吸気流制御バルブ3の動作不良を防止することができる。これにより、アクチュエータ5の負担が軽減されるため、アクチュエータ5、特にモータの駆動力(モータトルク)を増大化させたり、モータを大型化したりする必要がなくなるので、コストアップを抑制することができる。
また、吸気流制御バルブ3を全閉位置から開弁作動方向に開弁させた中間開度の状態の時、あるいは吸気流制御バルブ3を全開位置から閉弁作動方向に閉弁させた中間開度の状態の時に、薄膜状弾性体6によって、シリンダヘッド1のポート壁面16と吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15との間が滑らかに繋がるので、吸気ポート2における通路断面積の急拡大を防止することができる。これにより、吸気ポート2を流れる吸入空気の圧力損失の増加を抑制することができるので、燃費改善効果を向上することができる。
ここで、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)においては、薄膜状弾性体6を、シリンダヘッド1のポート壁面16とシリンダヘッド1のポート壁面14との間を繋ぐように設置しているので、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側に形成される第1絞り部31の通路断面積が滑らかに変化し、また、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側に形成される第2絞り部32の通路断面積が滑らかに変化する。これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室内においてタンブル流を発生させる吸気流制御バルブ3の前後の吸気ポート2(2つの第1、第2絞り部31、32)の通路断面積の変化が滑らかになるので、吸気ポート2を流れる吸入空気の圧力損失を低減することができる。
また、吸気流制御バルブ3を開弁作動方向に付勢する薄膜状弾性体6を、シリンダヘッド1のポート壁面16とシリンダヘッド1のポート壁面14との間を繋ぐように設置している。また、薄膜状弾性体6の摺接部19を、吸気流制御バルブ3における開弁作動方向または閉弁作動方向への作動時に、吸気流制御バルブ3のバルブ上端面15に摺動接触するように設置している。これにより、吸気流制御バルブ3が、薄膜状弾性体6によって常に開弁作動方向に付勢される。
このため、図1および図2に示したように、通常の吸気流方向とこの通常の吸気流方向に対して逆流方向とのいずれの流れ(通常の吸気流と吹き返しガス流)においても、薄膜状弾性体6により吸気流制御バルブ3が一定方向(吸気流制御バルブ3の開弁作動方向)に付勢されているので、吸気流制御バルブ3がその回転方向に動く(バタつく)ことはない。これによって、吸気流制御バルブ3を所定の中間位置に長期間安定して保持することができるので、タンブル性能(エミッション改善および燃費改善効果)を向上(または維持)することができる。
[変形例]
本実施例では、吸気渦流発生装置を、内燃機関の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための縦方向の吸気渦流(タンブル流)の生成が可能となるように構成したが、吸気渦流発生装置を、内燃機関の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための横方向の吸気渦流(スワール流)の生成が可能となるように構成しても良い。また、吸気渦流発生装置を、エンジンの燃焼を促進させるためのスキッシュ渦の生成が可能となるように構成しても良い。
また、複数のアクチュエータで、複数のバルブユニット(吸気流制御バルブ3およびシャフト4等によって構成される)を個別に駆動できるようにしても良い。
また、1つのアクチュエータで、複数のバルブユニット(吸気流制御バルブ3およびシャフト4等によって構成される)を駆動できるようにしても良い。
また、バルブは、多連一体型のバルブ、あるいは1個の片持ち式のバルブまたは1個の両持ち式のバルブのいずれでも良い。
また、ダクトとして、内燃機関のシリンダヘッド1だけでなく、インテークマニホールド自体、インテークマニホールドに格納されるハウジング、インテークマニホールドを除く吸気管を用いても良い。
本実施例では、薄膜状弾性体6を、吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側の壁面(ポート壁面16)と吸気流制御バルブ3の外周端面(バルブ上端面15)を経て吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の上流側の壁面(ポート壁面14)との間を繋ぐように設置しているが、薄膜状弾性体6を、少なくとも吸気流制御バルブ3よりも吸気流方向の下流側の壁面(ポート壁面16)と吸気流制御バルブ3の外周端面(バルブ上端面15)との間を繋ぐように設置しても良い。
本実施例では、エンジンの運転領域が中低速回転領域または中低負荷領域の時(例えばエンジン始動時またはアイドル運転時等)に、吸気流制御バルブ3を、中間位置にて半開きした中間開度の状態となるように保持しているが、この中間位置を吸気流制御バルブ3の全閉位置としても良い。
内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)を示した概略図である(実施例1)。 内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)を示した概略図である(実施例1)。 内燃機関の吸気制御装置を示した概略図である(従来の技術)。
符号の説明
1 シリンダヘッド(ダクト)
2 吸気ポート(吸気通路)
3 吸気流制御バルブ(吸気流制御弁の弁体)
4 シャフト(バルブの回転軸)
5 アクチュエータ
6 薄膜状弾性体(膜状部材)
7 吸気絞り部
14 シリンダヘッドのポート壁面
15 吸気流制御バルブのバルブ上端面(バルブの外周端面)
16 シリンダヘッドのポート壁面
17 シリンダヘッドのポート壁面
19 薄膜状弾性体の摺接部
29 中間絞り部
31 第1絞り部
32 第2絞り部

Claims (12)

  1. (a)内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路を形成するダクトと、
    (b)前記吸気通路に回転自在に収容された板状のバルブ、およびこのバルブの回転軸に連結されたアクチュエータを有し、
    前記吸気通路の通路断面積を絞ることで前記内燃機関の燃焼室に向かう吸気流を制御する吸気流制御弁と
    を備えた内燃機関の吸気制御装置において、
    前記吸気流制御弁は、少なくとも前記バルブよりも吸気流方向の下流側の壁面と前記バルブの外周端面との間を繋ぐように設置されて、前記バルブよりも前記バルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面に対向する膜面を有する膜状部材を有していることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記吸気流制御弁は、前記バルブよりも前記バルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と前記膜状部材の膜面との間に形成される絞り部を有していることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブを全閉した全閉開度の状態を全閉位置としたとき、
    前記絞り部は、前記バルブを前記全閉位置から開弁作動方向に開弁させた際に、前記バルブよりも前記バルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と前記膜状部材の膜面との間に形成されることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブを全開した全開開度の状態を全開位置としたとき、
    前記絞り部は、前記バルブを前記全開位置から閉弁作動方向に閉弁させた際に、前記バルブよりも前記バルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面と前記膜状部材の膜面との間に形成されることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記吸気流制御弁は、前記絞り部の開口面積を変化させることで前記内燃機関の燃焼室内にガス流動または吸気渦流を発生させることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記膜状部材とは、前記バルブを開弁作動方向に付勢する膜状弾性体のことであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記膜状弾性体は、前記バルブの作動時に、前記バルブの外周端面が接触する摺接部を有していることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブよりも吸気流方向の下流側の壁面とは、前記バルブよりも吸気流方向の下流側で、且つ前記吸気通路の重力方向における下方側の壁面のことであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブよりも前記バルブの回転軸方向に対して垂直な方向の一方側の壁面とは、前記吸気通路の重力方向における上方側の壁面のことであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブの外周端面とは、前記バルブの回転軸から最も離れた位置に設けられたバルブ端面のことであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記バルブの回転軸は、前記吸気通路の軸線方向に対して垂直な方向に延びるように設置され、前記ダクトに回転自在に支持されていることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記アクチュエータは、前記バルブの回転軸を駆動する駆動力を発生するモータ、およびこのモータの駆動力を前記バルブの回転軸に伝達する複数のギヤを有していることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
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