JP2008168891A - 車両用アクティブサスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両用アクティブサスペンション装置において、路面からの入力に対してサスペンション装置の上下動を許容して乗り心地を高めるとともに、アクチュエータの耐久性を向上させる。
【解決手段】 サスペンション装置を上下動させる電動アクチュエータAの減速機Rの遊星歯車機構38のリングギヤ64とハウジング34との間にクラッチ機構Cを設け、リングギヤ64に作用するトルクが所定値未満の場合はリングギヤ64をハウジング34に固定し、リングギヤ64に作用するトルクが所定値以上の場合はリングギヤ64をハウジング34に対してスリップさせるので、路面から大きな荷重が入力したときにサスペンション装置の上下動を可能にして乗り心地を高めることができるだけでなく、前記荷重によりアクチュエータAに過剰な負荷が加わるのを防止して耐久性を高めることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車輪を車体に懸架するサスペンション装置と、動力源の回転を減速機で減速して出力するアクチュエータとを備え、前記アクチュエータで前記サスペンション装置を上下動させる車両用アクティブサスペンション装置に関する。
モータの回転を遊星歯車機構で減速するアクチュエータの出力軸に駆動アームを設け、ナックルを車体に上下動可能に支持するサスペンションアームの中間部と前記駆動アームとをリンクで接続することで、サスペンションアームを積極的に上下動させて乗り心地性能や操縦安定性能を向上させるものが、下記特許文献1により公知である。
特開2001−328414号公報
ところで上記従来のものは、車輪が路面の凹凸を乗り越えるような場合にサスペンションアームに衝撃的な荷重が入力すると、大きな減速比を持つ減速機が増速機として機能するために実質的にロック状態になってしまい、サスペンションアームはゴムブッシュジョイントの弾性変形分しか上下方向にストロークできなくなる。その結果、車輪から車体に衝撃が伝達されて乗り心地を低下させる問題が発生するだけでなく、アクチュエータの減速機やモータの耐久性を低下させる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両用アクティブサスペンション装置において、路面からの入力に対してサスペンション装置の上下動を許容して乗り心地を高めるとともに、アクチュエータの耐久性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車輪を車体に懸架するサスペンション装置と、動力源の回転を減速機で減速して出力するアクチュエータとを備え、前記アクチュエータで前記サスペンション装置を上下動させる車両用アクティブサスペンション装置において、前記減速機は、前記動力源に接続された入力伝達部材と、ハウジングにクラッチ機構を介して固定された固定伝達部材と、前記サスペンション装置に接続された出力伝達部材とを備え、前記クラッチ機構は、前記固定伝達部材に作用するトルクが所定値未満の場合は該固定伝達部材を前記ハウジングに固定し、前記固定伝達部材に作用するトルクが所定値以上の場合は該固定伝達部材を前記ハウジングに対してスリップさせることを特徴とする車両用アクティブサスペンション装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記クラッチ機構は、前記固定伝達部材および前記ハウジングの対向面の少なくとも一方に形成された波状の凹凸部と、前記固定伝達部材および前記ハウジング間に挟まれて前記凹凸部に接触する複数のボールと、前記ハウジングとの間に前記ボールを挟圧するように前記固定伝達部材を付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする車両用アクティブサスペンション装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記減速機は遊星歯車機構を備え、前記入力伝達部材、前記固定伝達部材および前記出力伝達部材は、それぞれ前記遊星歯車機構のサンギヤ、リングギヤおよびプラネタリキャリヤであることを特徴とする車両用アクティブサスペンション装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記クラッチ機構は、前記固定伝達部材に形成された第1凹凸部と、前記ハウジングに固定されて前記第1凹凸部に係合する第2凹凸部が形成されたカム部材と、前記固定伝達部材を前記カム部材に向けて付勢する付勢手段と、前記ハウジングおよび前記カム部材間に挟まれたシート状の緩衝部材とを備えることを特徴とする車両用アクティブサスペンション装置が提案される。
尚、実施の形態の第3ハウジング34は本発明のハウジングに対応し、実施の形態のサンギヤ61は本発明の入力伝達部材に対応し、実施の形態のプラネタリキャリヤ62は本発明の出力伝達部材に対応し、実施の形態のリングギヤ64は本発明の固定伝達部材に対応し、実施の形態の皿ばね66は本発明の付勢手段に対応し、実施の形態の電動アクチュエータAは本発明のアクチュエータに対応し、実施の形態のモータMは本発明の動力源に対応する。
請求項1の構成によれば、サスペンション装置を上下動させるアクチュエータの減速機の固定伝達部材にクラッチ機構を設け、固定伝達部材に作用するトルクが所定値未満の場合は固定伝達部材をハウジングに固定し、固定伝達部材に作用するトルクが所定値以上の場合は固定伝達部材をハウジングに対してスリップさせるので、路面から大きな荷重が入力したときにサスペンション装置の上下動を可能にして乗り心地を高めることができるだけでなく、前記荷重によりアクチュエータに過剰な負荷が加わるのを防止して耐久性を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、固定伝達部材およびハウジングの対向面の少なくとも一方に形成した波状の凹凸部にボールを接触させ、このボール挟んで固定伝達部材をハウジングに向けて付勢手段で付勢してクラッチ機構を構成したので、トルクが所定値未満の場合は固定伝達部材を確実にハウジングに固定し、またトルクが所定値以上の場合は固定伝達部材を確実にハウジングに対してスリップさせることができる。
また請求項3の構成によれば、減速機の入力伝達部材、固定伝達部材および出力伝達部材を、それぞれ遊星歯車機構のサンギヤ、リングギヤおよびプラネタリキャリヤで構成したので、入力伝達部材、固定伝達部材および出力伝達部材を同軸に配置して減速機を小型化することができる。
また請求項4の構成によれば、固定伝達部材に形成した第1凹凸部と、ハウジングにシート状の緩衝部材を介して固定したカム部材に形成した第2凹凸部とを係合させ、固定伝達部材を付勢手段でカム部材に向けて付勢してクラッチ機構を構成したので、トルクが所定値未満の場合は固定伝達部材を確実にハウジングに固定し、またトルクが所定値以上の場合は固定伝達部材を確実にハウジングに対してスリップさせることができる。しかも第1、第2凹凸部はボールを介さずに面接触が可能であるために摩耗を減少させて耐久性を高めることができるだけでなく、緩衝部材の緩衝効果で衝撃の吸収効果を更に高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1はアクティブサスペンション装置の斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3はハーモニックドライブ機構の分解斜視図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線拡大断面図、図6はハーモニックドライブ機構の作用説明図、図7は皿ばねのストロークに対する荷重の関係を示すグラフ、図8は駆動アームの回転角度に対するリンクの軸力の関係を示すグラフである。
図1に示すように、車輪Wを回転自在に支持するナックル11を車体に懸架するマルチリンク式のサスペンション装置Sは、車幅方向に延びるロアーム12と、車幅方向に延びるアッパーアーム13と、車体から斜め後方に延びるトレーリングアーム14と、車体から斜め前方に延びるリーディングアーム15と、車幅方向に延びるラテラルアーム16とを備える。車輪Wの上下動を緩衝するダンパー17の下端がナックル11に接続される。そして車体にブラケット20を介して支持した電動アクチュエータAにより揺動する駆動アーム21の先端が、ロアアーム12の中間部にリンク22を介して接続される。
図2に示すように、電動アクチュエータAはモータMと減速機Rとで構成されており、軸線Lを有する概ね円筒状の減速機Rのハウジングは、第1ハウジング31および第2ハウジング32をボルト33…で結合し、第2ハウジング32および第3ハウジング34をボルト35…で結合してなる。第1ハウジング31の開口部に結合されたモータMの回転軸36の駆動力は、第1、第2ハウジング31,32の内部に収納したハーモニックドライブ(登録商標)機構37で一段目の減速をされ、第3ハウジング34の内部に収納した遊星歯車機構38で二段目の減速をされた後、第3ハウジング34の開口部にボールベアリング39を介して支持した出力軸40に固定した前記駆動アーム21に出力される。
図2〜図4に示すように、ハーモニックドライブ機構37は、リング状に形成されたサーキュラスプライン41と、金属弾性体で薄肉カップ状に形成されたフレキシブルスプライン42と、楕円形状のウエーブジェネレータ43とで構成される。サーキュラスプライン41はボルト44で第2ハウジング32に固定されており、その内周面の内歯41a…が形成される。フレキシブルスプライン42は円板状の固定部42aと、円筒状の可撓部42bとを備えており、可撓部42bの外周面に前記サーキュラスプライン41の内歯41a…に噛合する外歯42c…が形成される。前記サーキュラスプライン41の内歯41a…の数に対して、フレキシブルスプライン42の外歯42c…の数は若干(例えば、2個)少なく設定される。第2ハウジング32にボールベアリング45を介して中継回転部材46が支持されており、この中継回転部材46に前記フレキシブルスプライン42の固定部42aと軸受部材47とがボルト48で共締めされる。
一端がモータMの回転軸36にカップリング49を介して結合された入力軸50の他端が、前記軸受部材47にボールベアリング51を介して支持される。入力軸50に固定された前記ウエーブジェネレータ43は、楕円形状のロータ52と、その外周にボールベアリング53を介して支持された可撓性リング54とを備えており、可撓性リング54の外周面はフレキシブルスプライン42の可撓部42bの内周面に圧入される。よって、フレキシブルスプライン42の可撓部42bの形状は、ウエーブジェネレータ43の回転に伴って、自由状態の円形からロータ52の形状に倣う楕円形へと波うつように周期的に弾性変形する。
図2に示すように、遊星歯車機構38は、前記中継回転部材46に結合されたサンギヤ61と、前記出力軸40に結合されたプラネタリキャリヤ62と、プラネタリキャリヤ62に支持されてサンギヤ61に噛合する複数のピニオン63…と、第3ハウジング34に設けられた環状のベアリング34aに回転自在に支持されてピニオン63…に噛合するリングギヤ64とを備える。リングギヤ64の軸線L方向の一側面には波状の凹凸部64aが360°に亘って形成されており(図5参照)、第3ハウジング34に形成された複数のボール支持孔34bと前記凹凸部64aとの間に複数のボール65…が配置される。
第3ハウジング34のベアリング34aを挟んでボール支持孔34bと反対側の第2ハウジング32には環状の皿ばね支持溝32aが形成されており、この皿ばね支持溝32aに複数の皿ばね66…が積層状態で収納される。皿ばね66…の圧縮量と発生荷重との関係は、図7に示される。皿ばね66…の弾発力はスラストベアリング67を介してリングギヤ64を図2の右方向に付勢し、リングギヤ64の凹凸部64aとボール支持孔34bとの間にボール65…を圧縮するように作用する。前記凹凸部64a、ボール55…および皿ばね66…は本発明のクラッチ機構Cを構成する。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
電動アクチュエータAのモータMを駆動すると、モータMの回転軸36の回転がハーモニックドライブ機構37を介して減速された状態で中継回転部材46に出力される。
図6はハーモニックドライブ機構37の減速作用の説明図である。図6(A)に示すように、初期状態において、第2ハウジング32に固定したサーキュラスプライン41の一つの内歯41a(▼印参照)と、ウエーブジェネレータ43により楕円形に変形したフレキシブルスプライン42の可撓部42bの一つの外歯42c(△印参照)とが噛合しているとする。
この初期状態から、モータMによってウエーブジェネレータ43が時計方向に90°回転して図6(B)の状態になると、ウエーブジェネレータ43の回転に伴ってフレキシブルスプライン42は長軸が上下方向に延びる状態から長軸が左右方向に延びる状態へと、前記外歯42c…および内歯41a…を順次噛合させながら弾性変形する。ウエーブジェネレータ43が初期状態から時計方向に180°回転すると図6(C)の状態になり、ウエーブジェネレータ43が初期状態から時計方向に360°回転すると図6(D)の状態になる。ウエーブジェネレータ43は、図6(A)の初期状態と、360°回転した図6(D)の状態とで同じ位置にあるが、フレキシブルスプライン42は、サーキュラスプライン41の内歯41a…の歯数とフレキシブルスプライン42の外歯42c…の歯数の差(実施の形態では2個)の分だけ、反時計方向に回転することになる。即ち、ウエーブジェネレータ43が時計方向に360°回転する毎に、フレキシブルスプライン42はサーキュラスプライン41の内歯41a…の2個分だけ反時計方向に回転し、大きな減速比が得られることになる。
このようにしてモータMの回転軸36の回転がハーモニックドライブ機構37により減速されて中継回転部材46に伝達されると、中継回転部材46に固定した遊星歯車機構38のサンギヤ61が回転し、このサンギヤ61およびリングギヤ64に噛合するピニオン63…が自転しながらプラネタリキャリア62を公転させる。その結果、プラネタリキャリア62と一体の出力軸40が駆動アーム21と共に軸線Lまわりに回転し、この駆動アーム21にリンク22を介して接続されたロアーム12が上下動することで、車体に対するナックル11の位置、つまり車輪Wの位置を上下方向に積極的に変化させ、これにより乗り心地性能や操縦安定性能を向上させることができる。
上述したように、電動アクチュエータAのモータMの駆動力で駆動アーム21を揺動させるとき、遊星歯車機構38のリングギヤ64に作用するトルクは所定値未満であるため、リングギヤ64はクラッチ機構Cにより第3ハウジング34に回転不能に拘束される。即ち、皿ばね66…の弾発力で軸線L方向に付勢されたリングギヤ64がボール65…に押し付けられるため、ボール65…はリングギヤ64の波形の凹凸部64aを乗り越えることができず、リングギヤ64は実質的に第3ハウジング34に固定される。
しかしながら、車輪Wが路面の凹凸を乗り越えるような場合に、ロアアーム12から減速機Rの出力軸40に大きなトルクが逆伝達され、遊星歯車機構38のリングギヤ64に作用するトルクが所定値以上になると、ボール65…がリングギヤ64の波形の凹凸部64aを乗り越えることでクラッチ機構Cがスリップし、リングギヤ64は第3ハウジング34に対して相対回転する。
図8は、駆動アーム21の回転角度に対するリンク22の軸力の関係を示すグラフである。破線はクラッチ機構Cを備えていない従来例に対応する特性であり、駆動アーム21は殆ど回転せずにリンク22の軸力が急激に増減していることが分かる。それに対して、実線はクラッチ機構Cを備えた実施の形態に対応する特性であり、外力によりクラッチ機構Cがスリップすることで駆動アーム21が回転し、リンク22の軸力の変化率が小さくなっていることが分かる。
その結果、電動アクチュエータAのモータMが回転しなくてもロアアーム12が上下動することが可能になり、路面の凹凸を乗り越える衝撃が直接車体に伝達されるのを防止して乗り心地を高めることができる。しかもロアアーム12から減速機Rの出力軸40に大きなトルクが逆伝達されても、そのトルクは遊星歯車機構38のリングギヤ64がスリップすることで逃がされるため、遊星歯車機構38、ハーモニックドライブ機構37あるいはモータMに過剰なトルクが作用して耐久性が低下するのを防止することができる。更に、皿ばね66…の弾発力に抗してボール65…がリングギヤ64の波形の凹凸部64aを乗り越える際に、前記衝撃を吸収する緩衝機能を発揮させることができる。
また回転対称な構造の遊星歯車機構38およびハーモニックドライブ機構37を軸線L上に同軸に配置して減速機Rを構成したので、減速機Rを直径を小さく抑えながら大きな減速比を得ることができる。
次に、図9に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、リングギヤ64の凹凸部64a…がボール65…の半径と同じ半径を有する円弧で構成されているが、第2の実施の形態の凹凸部64aはボール65…の半径よりも大きい半径を有してリングギヤ64の円周方向に引き延ばされた形状を有している。
この実施の形態によれば、車輪Wが路面の凹凸を乗り越えてロアアーム12から減速機Rの出力軸40に大きなトルクが逆伝達された場合に、クラッチ機構Cが比較的に小さいトルクでスリップしてリングギヤ64が第3ハウジング34に対して相対回転するため、路面からの衝撃が一層直接車体に伝達され難くして乗り心地を高めることができる。
次に、図10に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、リングギヤ64の凹凸部64a…がボール65…の半径と同じ半径を有する円弧で構成されているが、第3の実施の形態の凹凸部64aは台形が連続する形状を有している。
この実施の形態によれば、台形の斜面の傾斜角度や、台形の一対の斜面の間隔(つまりボール65…が嵌まる深さ)を変更するだけで、クラッチ機構Cがスリップするトルクの大きさを任意に調整することができる。
次に、図11および図12に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態では、第3ハウジング34に固定される環状のカム部材68を備えており、第3ハウジング34とカム部材68との間に紙製の緩衝部材69が挟まれる。第3ハウジング34に形成された複数のボール支持孔34c…と、カム部材68の背面に形成された複数のボール支持孔68a…と、緩衝部材69に形成された複数のボール嵌合孔69a…とに複数のロックボール70…が嵌合しており、これらのロックボール70…により第3ハウジング34にカム部材68が回転不能に固定される。そしてカム部材68の正面に形成した台形状の第2凹凸部68b…と、リングギヤ64に形成した台形状の第1凹凸部64b…とが隙間なく係合している。
この実施の形態によれば、車輪Wが路面の凹凸を乗り越えるような場合にロアアーム12から減速機Rの出力軸40に大きなトルクが逆伝達されると、第3ハウジング34にロックボール70…を介して固定されたカム部材68の第2凹凸部68b…に対し、皿ばね66…を圧縮しながらリングギヤ64の第1凹凸部64b…がスリップすることで、リングギヤ64は第3ハウジング34に対して相対回転し、路面の凹凸を乗り越える衝撃が直接車体に伝達されるのを防止して乗り心地を高めることができる。
特に、カム部材68の第2凹凸部68b…とリングギヤ64の第1凹凸部64b…とが、ボールを介して点接触するのではなく面接触するので、接触部の摩耗量を減少させて耐久性を高めることができる。更に、第3ハウジング34とカム部材68の間に緩衝部材69を介在させたので、リングギヤ64からカム部材68に伝達された衝撃を緩衝部材69で吸収し、第3ハウジング34に伝達され難くすることができる。
次に、図13に基づいて本発明の第5の実施の形態を説明する。
第5の実施の形態は電動アクチュエータAをサスペンション装置Sのロアアーム12に接続したものであるが、第5の実施の形態は2個の電動アクチュエータAをサスペンション装置Sのスタビライザー71に設けたものである。
即ち、スタビライザー71はL字状に屈曲する左右のスタビライザー半体73,73で構成されており、両スタビライザー半体73,73の外端が図示せぬサスペンション装置のサスペンションアームやナックルに接続される。各電動アクチュエータAの構造は第1の実施の形態のものと同一であり、その第1〜第3ハウジング31,32,34の外周に嵌合する2個の取付ブラケット74,74が車体フレーム72にボルト75…で固定され、かつ出力軸40(図2参照)がスタビライザー半体73の内端に継ぎ手76を介して同軸に連結される。
従って、左右の電動アクチュエータA,Aを同方向に駆動すれば、左右の車輪W,Wを同位相で上下動させることができ、左右の電動アクチュエータA,Aを相互に逆方向に駆動すれば、左右の車輪W,Wを逆位相で上下動させることができる。
しかして、この第5の実施の形態によっても、路面から車輪W,Wに大きな荷重が入力したときに、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では減速機Rにハーモニックドライブ機構37および遊星歯車機構38を採用しているが、減速機Rの構造は任意である。
また第1〜第3の実施の形態および第5の実施の形態では遊星歯車機構38のリングギヤ64側に凹凸部64aを形成しているが、その凹凸部を第3ハウジング34側に形成することができる。
第1の実施の形態に係るアクティブサスペンション装置の斜視図 図1の2−2線拡大断面図 ハーモニックドライブ機構の分解斜視図 図2の4−4線断面図 図2の5−5線拡大断面図 ハーモニックドライブ機構の作用説明図 皿ばねのストロークに対する荷重の関係を示すグラフ 駆動アームの回転角度に対するリンクの軸力の関係を示すグラフ 第2の実施の形態に係る、前記図5に対応する図 第3の実施の形態に係る、前記図5に対応する図 第4の実施の形態に係る、前記図5に対応する図 第4の実施の形態に係るクラッチ機構の分解斜視図 第5の実施の形態に係るアクティブサスペンション装置の斜視図
符号の説明
34 第3ハウジング(ハウジング)
38 遊星歯車機構
61 サンギヤ(入力伝達部材)
62 プラネタリキャリヤ(出力伝達部材)
64 リングギヤ(固定伝達部材)
64a 凹凸部
64b 第1凹凸部
65 ボール
66 皿ばね(付勢手段)
68 カム部材
68b 第2凹凸部
69 緩衝部材
A 電動アクチュエータ(アクチュエータ)
C クラッチ機構
M モータ(動力源)
R 減速機
S サスペンション装置
W 車輪

Claims (4)

  1. 車輪(W)を車体に懸架するサスペンション装置(S)と、動力源(M)の回転を減速機(R)で減速して出力するアクチュエータ(A)とを備え、前記アクチュエータ(A)で前記サスペンション装置(S)を上下動させる車両用アクティブサスペンション装置において、
    前記減速機(R)は、前記動力源(M)に接続された入力伝達部材(61)と、ハウジング(34)にクラッチ機構(C)を介して固定された固定伝達部材(64)と、前記サスペンション装置(S)に接続された出力伝達部材(62)とを備え、
    前記クラッチ機構(C)は、前記固定伝達部材(64)に作用するトルクが所定値未満の場合は該固定伝達部材(64)を前記ハウジング(34)に固定し、前記固定伝達部材(64)に作用するトルクが所定値以上の場合は該固定伝達部材(64)を前記ハウジング(34)に対してスリップさせることを特徴とする車両用アクティブサスペンション装置。
  2. 前記クラッチ機構(C)は、前記固定伝達部材(64)および前記ハウジング(34)の対向面の少なくとも一方に形成された波状の凹凸部(64a)と、前記固定伝達部材(64)および前記ハウジング(34)間に挟まれて前記凹凸部(64a)に接触する複数のボール(65)と、前記ハウジング(34)との間に前記ボール(65)を挟圧するように前記固定伝達部材(64)を付勢する付勢手段(66)とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の車両用アクティブサスペンション装置。
  3. 前記減速機(R)は遊星歯車機構(38)を備え、前記入力伝達部材(61)、前記固定伝達部材(64)および前記出力伝達部材(62)は、それぞれ前記遊星歯車機構(38)のサンギヤ、リングギヤおよびプラネタリキャリヤであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用アクティブサスペンション装置。
  4. 前記クラッチ機構(C)は、前記固定伝達部材(64)に形成された第1凹凸部(64b)と、前記ハウジング(34)に固定されて前記第1凹凸部(64b)に係合する第2凹凸部(68b)が形成されたカム部材(68)と、前記固定伝達部材(64)を前記カム部材(68)に向けて付勢する付勢手段(66)と、前記ハウジング(34)および前記カム部材(68)間に挟まれたシート状の緩衝部材(69)とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の車両用アクティブサスペンション装置。
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