JP4468911B2 - 車高調整装置 - Google Patents
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Description
図1は第1実施形態に係るフロントサスペンションを示す斜視図であり、図2は図1中のII部拡大縦断面図であり、図3はドライブシャフトと第1,第2ロータとの噛み合い状態を示す斜視図である。
<サスペンションの構成>
図1に示すように、第1実施形態のフロントサスペンション(車両用サスペンション:以下、単にサスペンションと記す)1は、いわゆるダブルウィッシュボーン式サスペンションであり、ハブベアリング(図示せず)を介してホイールWを回転自在に支持するナックル2と、ナックル2の上端を車体側に連結するアッパアーム3と、ナックル2の下端を車体側に連結するロアアーム(車輪側部材)4と、ロアアーム4とダンパベース(車体)5との間に介装されたダンパ6と、ダンパ6の上部外周に装着された緩衝用のスプリング7と、ダンパ6をダンパベース5に締結するためのマウントプレート(車体側部材)8と、ダンパ6およびスプリング7とダンパベース5との間に設置された車高調整装置9とを主要構成要素としている。また、図1中の符号10で示す装置は、車高調整装置9を駆動制御するECU(Electronic Control Unit)であり、車室内あるいはトランクルームに搭載されている。
第1実施形態の車高調整装置9は、アッパハーフ21aとロアハーフ21bとからなる上下分割形のハウジング21、ダンパロッド12に外嵌してバンプストップラバー14からのスラスト荷重をハウジング21に伝達する円筒状のセンタカラー22、センタカラー22に上下一対のニードルベアリング23を介して回転自在に支持された第1ロータ24、第1ロータ24に相対回転自在に保持された第2ロータ25、第2ロータ25の下面にスラストベアリング26を介して圧接したシートホルダ27、シートホルダ27の下面に固着されてスプリング7の上端の支持を行うアッパスプリングシート(スプリング保持手段)28、係止リング18とセンタカラー22との間に介装された受けプレート29、ハウジング21に上下一対のボールベアリング30を介して回転自在に支持されたドライブシャフト31、ハウジング21に締結されてドライブシャフト31の駆動を行う電動モータ(回転駆動手段)32を主要構成要素としている。
車両が運転を開始し、運転者による車高調整スイッチの操作や、車両走行状況の変化(通常走行から悪路走行や高速走行への変化等)があった場合、ECU10は、各車輪における目標地上高を設定した後、各車高調整装置9の電動モータ32にそれぞれ駆動電流を出力する。
R1=Za/Zc=72/26=2.769
R2=Zb/Zd=71/26=2.731
となる。
RD=R1・R2/(R1−R2)
=2.769・2.731/(2.769−2.731)=199.0
と非常に大きくなる。
図4は第2実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第2実施形態の車高調整装置9も、上述した第1実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31に単一のドライブギヤ45が形成されている点が異なっている。第1ドリブンギヤ41と第2ドリブンギヤ42とは、同一の歯形およびモジュールを有するが、ドライブギヤ45とそれぞれ噛み合うように転移量が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、ドライブシャフト31の製造工数や製造設備(歯切工具等)を簡略化することが可能となり、コストの低減が実現できた。
図5は第3実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図であり、図6は図5中のVI−VI断面図である。第3実施形態のサスペンションは、前述した第1実施形態と同様の全体構成を採っているが、車高調整機構の構造や作動が異なっている。なお、第3実施形態では、記載が煩雑になることを防ぐべく、上述した第1実施形態と同一の機能を有する部材に対しては同一の符号を付し、重複する説明を一部省略する。
図5に示すように、第3実施形態の車高調整装置9は、アッパハーフ21aとロアハーフ21bとからなる上下分割形で中央下方に円筒状の保持筒部21cが突設されたハウジング21、ダンパロッド12に外嵌する円筒状のセンタカラー22、センタカラー22に上下一対のニードルベアリング23を介して回転自在に支持された第1ロータ24、第1ロータ24に相対回転自在に保持された第2ロータ25、ハウジング21の保持筒部21cを外囲する筒状部27aを有するとともに第2ロータ25の下面にスラストベアリング26を介して圧接したシートホルダ27、シートホルダ27の下面に固着されてスプリング7の上端の支持を行うアッパスプリングシート28、係止リング18とセンタカラー22との間に介装された受けプレート29、第1,第2ロータ24,25を外囲するとともにハウジング21に上下一対のニードルベアリング51を介して回転自在に支持されたドライブシャフト31、ハウジング21に円筒状のプレーンベアリング52を介して回転自在に支持されたアイドラギヤ53、ハウジング21に上下一対のボールベアリング54を介して回転自在に支持されたドライブピニオン55、ハウジング21に締結されてドライブシャフト31の駆動を行う電動モータ32を主要構成要素としている。
RP=72/11=6.545
となる。
第3実施形態では、ECU10からの駆動電流によって電動モータ32が起動すると、その出力軸32aに固着されたドライブピニオン55が正逆いずれかの方向に回転し、図6中に矢印で示すように、アイドラギヤ53を介してドライブシャフト31が回転駆動される。すると、前述した第1実施形態と同様に、ドライブシャフト31の第1ドライブギヤ43に噛み合った第1ドリブンギヤ41(すなわち、第1ロータ24)と、第2ドライブギヤ44に噛み合った第2ドリブンギヤ42(すなわち、第2ロータ25)とは同一の方向に回転駆動される。この際、第1ギヤ組の減速比R1と第2ギヤ組の減速比R2とはそれぞれ、
R1=Za/Zb=36/40=0.900
R2=Zc/Zd=35/40=0.875
となる。
RD=RP・R1・R2/(R1−R2)
=6.545・0.900・0.875/(0.900−0.875)=206.2
と第1実施形態と同様に非常に大きくなる。
図7は第4実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第4実施形態の車高調整装置9も、上述した第3実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31に単一のドライブギヤ45が形成されている点が異なっている。第1ドリブンギヤ41と第2ドリブンギヤ42とは、同一の歯形およびモジュールを有するが、ドライブギヤ45とそれぞれ噛み合うように転移量が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、ドライブシャフト31の製造工数や製造設備(歯切工具等)を簡略化することが可能となり、コストの低減が実現できた。
図8は第5実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第5実施形態の車高調整装置9も、上述した第4実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31の上部外周には円盤状のスプロケット部71が形成される一方、電動モータ32の出力軸32aにドライブスプロケット72が連結され、スプロケット部71とドライブスプロケット72とにタイミングベルト73が巻き掛けられている点が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、構成部品点数や加工工数が削減でき、コストの更なる低減が実現できた。
4 ロアアーム(車輪側部材)
7 スプリング
8 マウントプレート(車体側部材)
9 車高調整装置
21 ハウジング
24 第1ロータ
25 第2ロータ
28 アッパスプリングシート(スプリング保持手段)
31 ドライブシャフト
32 電動モータ(回転駆動手段)
36 送りねじ機構(送り機構)
41 第1ドリブンギヤ
42 第2ドリブンギヤ
43 第1ドライブギヤ
44 第2ドライブギヤ
45 ドライブギヤ
55 ドライブピニオン
72 ドライブスプロケット
73 タイミングベルト
Claims (3)
- 車体側部材と車輪側部材との間に緩衝用のスプリングを介装してなる車両用サスペンションに付設され、前記車体側部材または前記車輪側部材に対して前記スプリングの一端を保持するスプリング保持手段を接近あるいは離反させることによって車高の調整を行う車高調整装置であって、
前記車体側部材または前記車輪側部材に連結されたハウジングと、
前記ハウジングに相対回転可能に連結され、その外周に第1ドリブンギヤが形成された第1ロータと、
前記スプリング保持手段に相対回転可能に連結されるとともに、その外周に第2ドリブンギヤが形成され、かつ、回転運動を直線運動に変換する送り手段を介して前記第1ロータに相対回転可能に結合された第2ロータと、
前記ハウジングに相対回転可能に保持され、前記第1ドリブンギヤと噛み合う第1ドライブギヤと、前記第2ドリブンギヤと噛み合う第2ドライブギヤとを有するドライブシャフトと、
前記ハウジングに保持され、前記ドライブシャフトの回転駆動を行う回転駆動手段と
を備え、
前記第1ドリブンギヤと前記第1ドライブギヤとの間の歯数比に対して、前記第2ドリブンギヤと前記第2ドライブギヤとの間の歯数比を異ならせ、
前記第1ロータは、ダンパを構成するダンパチューブから突出したダンパロッドに外嵌してバンプストップラバーからのスラスト荷重を前記ハウジングに伝達するセンタカラーに回転自在に支持されるとともに、前記ハウジングの上部内端面に相対回転自在に圧接することを特徴とする車高調整装置。 - 前記送り手段は、前記第1ロータと前記第2ロータとの間に形成された送りねじ機構であることを特徴とする、請求項1に記載の車高調整装置。
- 前記ドライブシャフトが中空円筒状を呈し、前記第1ドライブギヤおよび前記第2ドライブギヤが内歯ギヤであり、
前記第1ドライブギヤおよび前記第2ドライブギヤは、前記ドライブシャフトの径方向内側に位置するとともに、
前記ドライブシャフトは、前記スプリング保持手段の径方向内側に位置することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車高調整装置。
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