JP2008168701A - ハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動力源としてエンジン1およびモータ/ジェネレータ5を具え、エンジン1側からモータ/ジェネレータ5に回生トルクを入力して発電するエンジン発電と、車輪2側からモータ/ジェネレータ5に回生トルクを入力して発電する走行回生発電とを選択可能なハイブリッド車両において、
前記回生トルクの上限を規定する回生トルク上限値を、前記エンジン発電と前記走行回生発電とで異ならせる。
【選択図】 図11
Description
でき、モータ/ジェネレータからの動力のみにより走行する電気走行(EV)モードと、エン
ジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力により走行可能なハイブリッド走行(HEV)モードとを有するハイブリッド車両に関し、特に、モータ/ジェネレータで発電する際に最適なトルク制御を目指すことを目的とする。
式のものが提案されているが、そのうちの1つとして、特許文献1に記載のごときものが知られている。
このハイブリッド駆動装置は、エンジン回転を変速機に向かわせる軸に結合して、これ
らエンジンおよび変速機間にモータ/ジェネレータを具え、エンジンおよびモータ/ジェネ
レータ間を切り離し可能に結合する第1クラッチを有すると共に、モータ/ジェネレータお
よび変速機出力軸間を切り離し可能に結合する第2クラッチをトルクコンバータの代わり
に有した構成になるものである。
共に第2クラッチを締結する場合、モータ/ジェネレータからの動力のみにより走行する電
気走行(EV)モードとなり、第1クラッチおよび第2クラッチをともに締結する場合、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力により走行可能なハイブリッド走行(HEV)モードとなり得る。
一方で、走行回生発電を行うべきではない走行シーン、例えば暖気運転中や、道路渋滞中など、にもかかわらず電力を必要とする場合には、エンジン側からモータ/ジェネレータに回生トルクを入力して発電するエンジン発電を行うことにより、電力不足を解消したり、バッテリの蓄電状態SOC(充電率ともいう)を高くしたりする。この場合、エンジンは燃料を消費する。
走行回生発電またはエンジン発電のいずれにせよ、回生トルクの上限値はある一定値に設定されている。
かといって回生トルクの上限値を常態で低く設定するのでは、電力不足に陥る場合もある。
動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータを具え、前記エンジン側から前記モータ/ジェネレータに回生トルクを入力して発電するエンジン発電と、車輪側からモータ/ジェネレータに回生トルクを入力して発電する走行回生発電とを選択可能なハイブリッド車両において、
前記回生トルクの上限を規定する回生トルク上限値を、前記エンジン発電と前記走行回生発電とで異ならせたことを特徴としたものである。
図1は、本発明のモータ/ジェネレータ制御装置を適用可能なハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを示し、1はエンジン、2は駆動車輪(後輪)である。
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様に
エンジン1の車両前後方向後方に自動変速機3をタンデムに配置し、エンジン1(クランクシャフト1a)からの回転を自動変速機3の入力軸3aへ伝達する軸4に結合してモータ/ジェネレータ5を設ける。
用するもので、エンジン1および自動変速機3間に配置する。
このモータ/ジェネレータ5およびエンジン1間に、より詳しくは、軸4とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチ6を介挿し、この第1クラッチ6によりエンジン1およびモータ/ジェネレータ5間を切り離し可能に結合する。
ここで第1クラッチ6は、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
第2クラッチ7も第1クラッチ6と同様、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
従って自動変速機3は、入力軸3aからの回転を選択変速段に応じたギヤ比で変速して出力軸3bに出力する。
この出力回転は、ディファレンシャルギヤ装置8により左右後輪2へ分配して伝達され、
車両の走行に供される。
但し自動変速機3は、上記したような有段式のものに限られず、現在の変速段から目標変速段へ無段階にさせることができる変速機であってもよいのは言うまでもない。
低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、第1クラッチ6を解放し、第2クラッチ7を締結し、自動変速機3を動力伝達状態にする。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をモータ/ジェネレータ5のみによって電気走行(EV走行)させることができる。
この状態では、エンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が変速機入力軸3aに達することとなり、自動変速機3が当該入力軸3aへの回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸3bより出力する。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ5の双方によってハイブリッド走行(HEV走行)させることができる。
図2に示すように、第2クラッチ7を自動変速機3およびディファレンシャルギヤ装置8間に介在させても、同様に機能させることができる。
この代わりに第2クラッチ7として、図3に示すごとく自動変速機3内に既存する前進変速段選択用の摩擦要素または後退変速段選択用の摩擦要素を流用するようにしてもよい。
この場合、第2クラッチ7が前記したモード選択機能を果たすのに加えて、この機能を果たすよう締結される時に自動変速機を動力伝達状態にすることとなり、専用の第2クラッチが不要でコスト上大いに有利である。
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ11からの信号と、
モータ/ジェネレータ回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ12からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ13からの信号と、
変速機出力回転数Noを検出する出力回転センサ14からの信号と、
パワートレーンへの要求駆動力を表すアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ15からの信号と、
モータ/ジェネレータ5用の電力を蓄電しておくバッテリ9の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出する蓄電状態センサ16からの信号とを入力する。
サ12、入力回転センサ13、および出力回転センサ14はそれぞれ、図1〜3に示すように配置することができる。
および変速機出力回転数No(車速VSP)から、運転者が希望している車両の駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択すると共に、目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1、および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2をそれぞれ演算して駆動力制御を行う。
車速VSP(自動変速機3の出力回転数Noに比例)とアクセル開度APOから、運転モード(HEV走行またはEV走行)を演算する。
そこで統合コントローラ20は図11の制御プログラムによりこの回生トルクに上限値を設定して、上述した面積が大きくならないように発電を制限する。
本実施例では、ステップS4で変化率制限制御を行うことから、摩擦ブレーキの油圧シリンダが回生トルクの変化に追従することが可能となり、安定した減速度を実現することができる。
これに対し計測対象の走行回生発電が閾値TimeLmt以上に達すると(YES)、ステップS8へ進み、上記ステップS2で設定した回生トルク上限値を徐々に小さくする時間制限制御を行う。ステップS8が終了すると本制御プログラムを抜ける。
回生トルクの上限値を一律に200[Nm]という具合に高く設定していた従来例のようにインバータ10の耐久性を損なうことがない。あるいは、回生トルクの上限値を一律に100[Nm]という具合に低く設定していた従来例のように発電電力が不足することがない。
本実施例では、図12および図15に示すように走行回生発電における回生トルク上限値をエンジン発電における回生トルク上限値よりも大きくしたことから、ハイブリッド車両の運転の実情にあった駆動力制御を実現することができ、バランスのよいエンジン発電および走行回生発電と、エンジン1の燃料消費率の向上を図ることができる。
また、エンジン発電は一般的に長時間継続するため、本実施例のように回生トルク上限値を走行回生発電時よりも小さくしておくことにより、インバータ10を流れる電流を小さくして耐久性を向上させることができる。これに対し走行回生発電すなわち減速走行は一般的に短時間で終了するため、走行回生発電の回生トルク上限値を大きくしても、回生トルク×時間のいわゆる面積として考えた場合には大きくなく、インバータ10の耐久性を損なうことなく車両減速時のエネルギーを回収して燃料消費率の向上を図ることができる。
つまり、一般的にハイギヤを選択して走行中はではローギヤを選択して走行中よりも減速度が強く、また減速する頻度も多い。具体的に説明すると本実施例では、1速および2速のローギヤよりも、3速および4速のハイギヤで回生トルク上限値を大きく設定する。
摩擦ブレーキと走行回生発電で制動トルクを実現する回生協調制御において、摩擦ブレーキの油圧応答に見合った変化率でモータジェネレータの回生トルクを変化させることができ、減速度が抜けるという不都合を回避することができる。
具体的にいえば、道路渋滞など低車速域でエンジン発電を行うと発電時間が極端に増加しモータ/ジェネレータ5のインバータ10の耐久性を損なってしまう。そこで本実施例では、0〜20[km/h]の低車速でエンジン発電する場合の回生トルク上限値を100[Nm](負側モータ/ジェネレータトルクの下限値を-100[Nm])に設定し、20[km/h]以上の中・高車速でエンジン発電する場合の回生トルク上限値である120[Nm]よりも小さくする。これにより、インバータ10の負荷を軽減することができる。
2 駆動車輪(後輪)
3 自動変速機
4 伝動軸
5 モータ/ジェネレータ
6 第1クラッチ
7 第2クラッチ
8 ディファレンシャルギヤ装置
9 バッテリ
10 インバータ
11 エンジン回転センサ
12 モータ/ジェネレータ回転センサ
13 変速機入力回転センサ
14 変速機出力回転センサ
15 アクセル開度センサ
16 バッテリ蓄電状態センサ
20 統合コントローラ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ
Claims (6)
- 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータを具え、前記エンジン側から前記モータ/ジェネレータに回生トルクを入力して発電するエンジン発電と、車輪側からモータ/ジェネレータに回生トルクを入力して発電する走行回生発電とを選択可能なハイブリッド車両において、
前記回生トルクの上限を規定する回生トルク上限値を、前記エンジン発電と前記走行回生発電とで異ならせたことを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置において、
前記走行回生発電における回生トルク上限値を前記エンジン発電における回生トルク上限値よりも大きくしたことを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。 - 前記車輪側と前記モータ/ジェネレータとを有段変速機で駆動結合した請求項2に記載のハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置において、
前記走行回生発電における回生トルク上限値を変速段毎に個々に設定したことを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。 - 請求項3に記載のハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置において、
前記変速段を切り替える変速動作中は、前記回生トルク上限値を、切り替え前の変速段に係る回生トルク上限値から切り替え後の変速段に係る回生トルクまで徐々に変化させることを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。 - 請求項3または4に記載のハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置において、
実際の回生トルクが所定値よりも大きな状態で走行中、前記走行回生発電が所定時間以上継続すると、当該変速段の回生トルク上限値を小さくすることを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置において、
前記エンジン発電における回生トルク上限値を車速に応じて設定することを特徴とするハイブリッド車両のモータ/ジェネレータ制御装置。
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- 2007-01-10 JP JP2007002140A patent/JP5011500B2/ja active Active
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