JP2008168220A - 膜分離処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高水深化された処理槽において消費エネルギーを増加させることなしに効率よく槽内の原水を攪拌するとともに膜洗浄が可能な膜分離処理装置を提供する。
【解決手段】水深が深い膜分離槽3内の原水の上層に、原水の膜分離を行う膜濾過ユニット14とこの膜濾過ユニット14のバブリング洗浄を行う散気発生装置15とを備えた膜分離装置12を設け、膜分離装置12の直下に上下方向に沿う筒状のドラフトチューブ13を設け、ドラフトチューブ13の下部開口部18を前記水槽の底部16近傍に設けたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、膜分離処理装置に関するものである。
従来から、好気性の処理槽内において原水の固液分離を行う膜分離処理装置が知られている。この膜分離処理装置は、処理槽内に中空糸膜などの複数のフィルタを備えた膜濾過ユニットを浸漬して吸引濾過することで、処理槽の原水内に含まれる不純物を分離除去している。このような浸漬型の膜分離装置を用いる場合、原水中に含まれる懸濁物質や有機物等がフィルタの一時側に付着して目詰まりを起こす膜のファウリングが経時的に進行してしまうため、膜濾過ユニットの下方に散気装置を配置して、この散気装置から放出される気泡によって膜のバブリング洗浄を行っている。
一般に、上記散気装置と膜濾過ユニットとからなる膜分離装置は、処理槽の底部に載置されることが多いが、例えば、処理槽の水深が5m以上の深さとなる場合、膜分離装置を処理槽の底部に載置すると散気装置へかかる水深圧が増加するため、エアを供給するブロアの高出力化が必要となり、消費エネルギーが上昇してしまう。そこで、水深圧を低減すべく、例えば、膜分離装置を処理槽の底部から離れた上層または中層に配置すると、処理槽内で生じる旋回流が処理槽の上層〜中層で形成され処理槽の下層が十分に撹拌されずに汚泥が澱んで処理槽が正常に機能しなくなる虞があった。
一方、従来、高水深化した処理槽の原水を単に攪拌するものとして、上下に開口部を備え下層から上層に至る筒状の通路を形成するドラフトチューブを設け、このドラフトチューブの下部の内部または外部に空気を送る散気管を設けることで、処理槽の下層の原水をドラフトチューブ経由で上層に導き処理槽内全体に旋回流を生じさせるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−305885号公報
しかしながら、上述したドラフトチューブを用いて高水深化した処理槽中の原水の撹拌を行いつつ、膜分離装置のバブリング洗浄を行うと、膜分離処理装置とドラフトチューブとの両方にエアを送り込まなければならないので、消費エネルギーが増加してしまうという課題がある。
そこで、この発明は、高水深化された処理槽において消費エネルギーを増加させることなしに効率よく槽内の原水を攪拌するとともに膜洗浄が可能な膜分離処理装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、水深が深い処理槽(例えば、実施の形態における膜分離槽3)内の原水の上層に、前記原水の膜分離を行う膜濾過ユニット(例えば、実施の形態における膜濾過ユニット14)と該膜濾過ユニットのバブリング洗浄を行う洗浄手段(例えば、実施の形態における散気発生装置15)とを備えた膜分離手段(例えば、実施の形態における膜分離装置12)を設け、該膜分離手段の直下に上下方向に沿う筒状のドラフトチューブ(例えば、実施の形態におけるドラフトチューブ13)を設け、該ドラフトチューブの下部開口部(例えば、実施の形態における下部開口部18)を前記処理槽の底部(例えば、実施の形態における底部16)近傍に設けたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記膜分離手段は筒状の枠体(例えば、実施の形態におけるケーシング12a)を備え、該枠体と前記ドラフトチューブの枠体(例えば、実施の形態におけるケーシング13a)とが一体的に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ドラフトチューブの下部開口部が、前記処理槽の底部から深さ方向で300〜500mm離間して設けられていることを特長とする。
請求項1に記載した発明によれば、処理槽の上層に設けられた膜分離手段で行われるバブリング洗浄によって下方から上方に向かう水流が生じ、この水流が膜分離手段の直下に設けられた上下方向に沿う筒状のドラフトチューブの内側の原水に対して上方に向かう流れを生じさせるため、ドラフトチューブの下部開口部が配置されている処理槽の底部近傍の原水が、下部開口部からドラフトチューブ内に入り込んで上昇することとなる。一方、膜分離手段から上方に移動した原水は、水面に沿って移動した後、処理槽の内壁に沿って下方に向かう水流となって処理槽の底部近傍に至る。したがって、洗浄手段によるバブリング洗浄を行うだけで処理槽の上層から底部近傍に至る旋回流を発生させることができるため、従来と比較して消費エネルギーの増加を抑制しつつ原水中の汚泥が下層に沈殿して澱むのを防止することができる効果がある。
さらに、洗浄装置が処理槽の上層に配置されるため、下層に配置した場合よりも洗浄装置にかかる水深圧が低減されるため、バブリング洗浄を行う際にエアを供給するブロアなどの消費エネルギーを抑制することができる効果がある。
また、ドラフトチューブ内に散気装置を設ける従来の装置と比較して、膜分離手段によって旋回流を発生させることができるため、ドラフトチューブの散気装置を省略することができ、したがって、散気装置を省略した分だけ部品点数を低減することができる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、ドラフトチューブの枠体と膜分離手段の枠体とを一体的に形成することで部品点数を低減することができ、また、バブリング洗浄によって生じる水流が全てドラフトチューブを通過することとなるため、より効率よく処理槽底部の撹拌を行うことができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、ドラフトチューブの下部開口部と処理槽の底部との離間距離が300mmよりも狭い場合は下部開口部から流入する原水量が十分に得られず、一方、離間距離が500mmよりも広い場合は、旋回流のショートパスが発生して処理槽の底部を撹拌できない虞があるが、下部開口部を処理槽の底部から深さ方向で300〜500mm離間していることで処理槽内の底部近傍の原水を確実に取り込んで、上層付近へ導き、槽内を上層から底部近傍に至る範囲で撹拌する旋回流を効率よく生じさせることができる効果がある。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、符号1は膜分離処理装置を示している。この膜分離処理装置1は、工業用排水や生活用排水の処理を行うものであり、処理前の原水である非処理水を貯水可能な、高水深に形成されたばっ気槽2と膜分離槽(処理槽)3とをそれぞれ備えている。ここで、高水深とは深さが5m以上の水深を示している。
ばっ気槽2は、原水中にエアを放出する2台のエアレータ4を備えており、ブロア5から送気された空気がエアレータ4を介して原水中に微細な気泡として放出されるようになっている。ここで、ばっ気槽2において、微細な気泡を原水中に放出してエアレーションすることで、原水中に含まれるアンモニア性窒素が硝酸性窒素に酸化する。なお、エアレータ4は2台に限られるものではなくばっ気槽2の規模に応じて設ければよい。
また、エアレータ4の下方には、ドラフトチューブ6が配置されている。このドラフトチューブ6は、高水深のばっ気槽2に収容されている原水の上層及び下層の間で旋回する水流の通路となるものであり、上部開口部7と下部開口部8とを備えた断面略矩形の筒状のケーシング9からなる。また、ドラフトチューブ6は、その下部開口部8からケーシング9内に原水を導入するために、下部開口部8の周縁から下方に延びる脚部10を介してばっ気槽2の底部から所定距離だけ離間して立設されている。なお、エアレータ4は、ドラフトチューブ6内に設けてもよい。
すなわち、上記したドラフトチューブ6が脚部10を介してばっ気槽2の底部に載置され、その上方にエアレータ4が配置されていることで、エアレータ4から放出された気泡が上昇する際に生じる上昇流によってドラフトチューブ6内にも上昇流が生じ、この上昇流が水面に至ってばっ気槽2の内壁に向かう水流に変わり、その後、ばっ気槽2の内壁に至ると、この内壁に沿う下降流となりばっ気槽2の底部に至るため、これら一連の流れが旋回流を構成し、ばっ気槽2内の原水が均一に撹拌されることとなる。
一方、膜分離槽3は、上述したばっ気槽2と水深が略等しい高水深の水槽であって、その設置面積がばっ気槽2よりも小さく形成されている。この膜分離槽3には、ばっ気槽2から溢流する原水が流入するように構成されており、膜分離槽3に流入した原水の一部は循環管路11を介してばっ気槽2に戻されるようになっている。また、この膜分離槽3の内部には、膜分離装置(膜分離手段)12とドラフトチューブ13とが設置されている。
図2に示すように、膜分離装置12は、膜分離槽3の上層に配置されており、膜濾過ユニット14とこの膜濾過ユニット14の下方に離間して配置された散気発生装置(洗浄手段)15と、これら膜濾過ユニット14および散気発生装置15を囲う断面略矩形の筒状のケーシング(枠体)12aとを備えている。散気発生装置15は、膜濾過ユニット14の膜洗浄を行うものであり、原水中に微小な気泡を放出する孔(図示せず)を備え、膜分離槽3の外部に配置されたブロア5によって空気が供給される。
さらに、散気発生装置15の下方には、ケーシング12aと連なる筒状のケーシング(枠体)13aからなるドラフトチューブ13が配置されている。このドラフトチューブ13のケーシング13aは、ケーシング12aと断面形状が一致しており、ケーシング13aの下端がケーシング12aの上端にビスなどによって結合されている。また、ケーシング13aの下部開口部18は、膜分離槽3の底部16から所定間隔Lだけ離間するように脚部17を介して立設されている。なお、ケーシング13aとケーシング12aとの結合はビスによる結合に限られるものではない。
ここで、上記膜分離装置12と膜分離槽3の底部との距離は、300mm〜500mm程度に設定するのが好ましい。これは、300mmよりも小さく設定すると、ドラフトチューブ13の下部開口部18から導入される原水量が減少して十分な旋回流が得られず、一方、500mmよりも大きく設定すると、膜分離槽3の底部近傍の原水が撹拌されずに汚泥が澱む虞があるからである。
図3に示すように、膜濾過ユニット14は、中空糸膜30の長さ方向を上下方向に沿って配した複数枚の中空糸膜エレメント21を並列させて形成されている。中空糸膜エレメント21は、多数本の多孔性中空糸膜30を平行に並列配置させた中空糸膜シート22の上端開口端部をポッティング材23を介して処理水取出し管24に連通支持させ、濾過水取出し管24及び下枠25により固定支持したものである。
中空糸膜エレメント21は、ケーシング12aによって、処理水取出し管24および下枠25の長手方向に沿ってスライド可能に支持されており、また、ケーシング12aの周囲には、上部壁部20が着脱可能に設けられている。つまり、上記中空糸膜エレメント21は、その側方に位置する上部壁部20を取り外してスライドさせることでケーシング12aに対する着脱が可能となっている。
処理水取出し管24は、膜分離槽3の外部に処理水を送出する処理水管路26に接続されており、処理水はこれら処理水取り出し管24と処理水管路26とを介して、例えば、処理槽(図示せず)などに貯水される。
次に、上記構成を備えた膜分離処理装置1の実施例をあげて説明する。
この実施例においては、排水量が250m/D、生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand;以下、単にBODと称す)が2000mg/Lの食品工場の廃水を原水とし、BODを処理する奥行き10m、幅6m、水深8mで容量が500mのばっ気槽2と、膜分離装置12によって原水の固液分離を行う奥行き3.5m、幅3.5m、水深8mの膜分離槽3とを設け、ばっ気槽2の汚泥濃度を調節するため、膜分離槽3からばっ気槽2へ原水量の2倍量の汚泥を循環させた。
そして、ばっ気槽2には、ドラフトチューブ6を組み合わせたエアレータ4を2機設置し、それぞれのエアレータ4に対して15m/minのエアを送り込んだ。また、ばっ気槽2の活性汚泥浮遊物質(Mixed liquor Suspended Solid;以下、単にMLSSと称す)濃度は、約6000〜8000mg/L、膜分離槽のMLSS濃度は、9000〜12000mg/Lとした。一方、膜分離槽3には、ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜で構成される膜面積が500mの膜濾過ユニット14を備えた膜分離装置12を1台浸漬して、平均フラックス0.5m/日で処理した。
膜分離装置12は、その底部が水深4mとなる位置に設置し、この膜分離装置12の直下にケーシング12aと略同断面形状のSUS板で囲んだケーシング13aからなるドラフトチューブ13を配置し、脚部17によってドラフトチューブ13の下部開口部18を膜分離槽3の底部16から400mm離間した位置に配置した。ブロア5は膜濾過ユニット14の洗浄必要量の3m/minの能力を有し、突出圧50kPaのものを使用し、このときの定格電流値は5.5kWであった。そして、上記条件で膜分離槽3の下層の汚泥を確認したところ、膜分離槽3槽の上層の汚泥の濃度と略同等であり、澱みが発生していないことが確認された。
[比較例1]
比較例1は、上記実施例の膜濾過ユニットを膜分離槽の底部に設置したものである。
この比較例1においては、排水量が250m/D、BODが2000mg/Lの食品工場の廃水を原水とし、BODを処理する奥行き10m、幅6m、水深8mで容量が500mのばっ気槽と、膜分離装置によって原水の固液分離を行う奥行き3.5m、幅3.5m、水深8mの膜分離槽とを設け、ばっ気槽の汚泥濃度を調節するため、膜分離槽からばっ気槽へ原水量の2倍量の汚泥を循環させた。
そして、ばっ気槽には、ドラフトチューブを組み合わせたエアレータを2機設置し、それぞれのエアレータに対して15m/minのエアを送り込んだ。また、ばっ気槽のMLSS濃度は、約6000〜8000mg/L、膜分離槽のMLSS濃度は、9000〜12000mg/Lとした。一方、膜分離槽には、ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜で構成される膜面積が500mの膜濾過ユニットを備えた膜分離装置を1台浸漬して、平均フラックス0.5m/日で処理した。
膜分離装置は、膜分離槽の底部からやや離間して載置し、膜分離装置の真上に膜分離装置のケーシングと略同断面形状のSUS板で囲んだドラフトチューブを設置した。ブロアは膜濾過ユニットの洗浄必要量の3m/minの能力を有し、突出圧90kPaのものを使用し、このときの定格電流値は11kWであった。そして、この比較例1の条件で膜分離槽の下層の汚泥を確認したところ、膜分離槽の上層の汚泥濃度と略同等であり、澱みが発生していないことが確認された。しかし、ブロアの突出圧が90kPa、消費電力が11kWとなり、上記した実施例と比較してランニングコストが大幅に増加した。
[比較例2]
比較例2は、上記実施例において膜分離装置12の直下に配置されていたドラフトチューブ13を省略したものである。
この比較例2においては、排水量が250m/D、BODが2000mg/Lの食品工場の廃水を原水とし、BODを処理する奥行き10m、幅6m、水深8mで容量が500mのばっ気槽と、膜分離装置によって原水の固液分離を行う奥行き3.5m、幅3.5m、水深8mの膜分離槽とを設け、ばっ気槽の汚泥濃度を調節するため、膜分離槽からばっ気槽へ原水量の2倍量の汚泥を循環させた。
そして、ばっ気槽には、ドラフトチューブを組み合わせたエアレータを2機設置し、それぞれのエアレータに対して15m/minのエアを送り込んだ。また、ばっ気槽のMLSS濃度は、約6000〜8000mg/L、膜分離槽のMLSS濃度は、9000〜12000mg/Lとした。一方、膜分離槽には、ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜で構成される膜面積が500mの膜濾過ユニットを備えた膜分離装置を1台浸漬して、平均フラックス0.5m/日で処理した。
膜分離装置は、その底部が水深4mとなる位置に配置されるように、脚部によって膜分離槽3の底部に立設した。ブロアは膜濾過ユニットの洗浄必要量の3m/minの能力を有し、突出圧50kPaのものを使用し、このときの定格電流値は5.5kWであった。そして、この比較例2の条件で膜分離槽の水深5mより下の下層の汚泥を採取したところ、腐食性の臭気を発し、黒色をしていた。なお、これらの汚泥が生物槽の変化により浮上した場合、膜濾過ユニットの膜閉塞の要因となる虞がある。
したがって、上述した実施の形態によれば、水深5m以上の膜分離槽3の上層に設けられた膜分離装置12の散気発生装置15によって行われるバブリング洗浄によって、下方から上方に向かう水流が生じ、この水流が膜分離装置12の直下に設けられた上下方向に沿う筒状のドラフトチューブ13の内側の原水に対して上方に向かう流れを生じさせるため、ドラフトチューブ13の下部開口部18が配置されている膜分離槽3の底部16の近傍の原水が、下部開口部18からドラフトチューブ13内に入り込んで上昇し、また、膜分離装置12から上方に移動した原水は、水面で方向を変えて膜分離槽3の内壁に向かい、その後、膜分離槽3の内壁に沿って下方に向かう水流となって膜分離槽3の底部16近傍に至る。すなわち、散気発生装置15を用いたバブリング洗浄を行うだけで膜分離槽3の上層から底部16近傍に至る旋回流を発生させることができ、この結果、従来と比較して消費エネルギーの増加を抑制しつつ原水中の汚泥が下層に沈殿して澱むのを防止することができる。
さらに、散気発生装置15が膜分離槽3の上層に配置されるため、下層に配置した場合よりも散気発生装置15にかかる水深圧が低減されるため、エアを供給するブロア5の消費エネルギーを抑制することができる。
また、膜分離装置12によって旋回流を発生させることができるため、従来ドラフトチューブに設置していた散気装置を省略することができ、したがって、ドラフトチューブ内に散気装置を備えた従来の装置と比較して、散気装置を省略した分だけ部品点数を低減することができる。
また、ドラフトチューブ13のケーシング13aと膜分離装置12のケーシング12aとを一体的に形成することで部品点数を低減することができ、また、バブリング洗浄によって生じる水流が全てドラフトチューブ13を通過することとなるため、より効率よく膜分離槽3内の原水の撹拌を行うことができる。
そして、ドラフトチューブ13の下部開口部18と膜分離槽3の底部16との離間されている距離が300mmよりも狭い場合は下部開口部18から流入する原水量が十分に得られず、一方、500mmよりも広い場合は、旋回流のショートパスが発生して膜分離槽3の底部16近傍の原水を撹拌できない虞があるが、下部開口部18を膜分離槽3の底部16から300〜500mm離間していることで膜分離槽3内の底部16近傍の原水を確実に取り込んで上層付近へ導き、膜分離槽3内を上層から底部16近傍に至る範囲で効率よく撹拌する旋回流を効率よく生じさせることができる。
尚、上記実施の形態では、ケーシング12aとケーシング13aとを分離可能に構成した場合について説明したが、一体的に形成してもよい。
また、ドラフトチューブ13を脚部17によって底部16から離間した場合について説明したが、ドラフトチューブ13の下端を底部16に直置きにしてドラフトチューブ13の側壁に底部から所定距離だけ開口した開口部を設けるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、ケーシング12aの下端とケーシング13a上端とを結合する場合について説明したが、ドラフトチューブ13内に上昇流を発生させるだけであれば、ケーシング12aの下端とケーシング13a上端とが完全に結合されている必要はない。つまり、ケーシング12aの直下にケーシング13aが配置されていれば若干の隙間を設けてもよい。
また、上記実施の形態では、ばっ気槽2と膜分離槽3とを個別に設けた場合について説明したが、これらばっ気槽2と膜分離槽3とを一体的に形成して一つの処理槽としてもよい。
本発明の実施の形態における膜分離処理装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態における図1の膜分離槽の拡大図である。 本発明の実施の形態における膜分離装置の斜視図である。
符号の説明
3 膜分離槽(処理槽)
14 膜濾過ユニット
12 膜分離装置(膜分離手段)
12a ケーシング(枠体)
13 ドラフトチューブ
13a ケーシング(枠体)
15 散気発生装置(洗浄手段)
16 底部
18 下部開口部

Claims (3)

  1. 水深が深い処理槽内の原水の上層に、前記原水の膜分離を行う膜濾過ユニットと該膜濾過ユニットのバブリング洗浄を行う洗浄手段とを備えた膜分離手段を設け、該膜分離手段の直下に上下方向に沿う筒状のドラフトチューブを設け、該ドラフトチューブの下部開口部を前記処理槽の底部近傍に設けたことを特徴とする膜分離処理装置。
  2. 前記膜分離手段は筒状の枠体を備え、該枠体と前記ドラフトチューブの枠体とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の膜分離処理装置。
  3. 前記ドラフトチューブの下部開口部は、前記処理槽の底部から深さ方向で300〜500mm離間して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の膜分離処理装置。
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