JP2008166606A - 配線装置及び配線方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な処理で、希望するパターンを得るレイアウト設計を可能にする。
【解決手段】 未配線ネットを選択する選択手段22と、選択された前記未配線ネット及びその周辺の所定の既配線ネットを含む領域から、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンとのずれに対する補正処理が困難となる領域を検出して、補正処理の困難さの度合いをデータ化した補正処理困難度を出力する補正処理困難度検出手段21,24と、前記補正処理が困難となる領域近傍に、前記補正処理困難度に基づくコストを設定するコスト設定手段23と、前記コストを用いて、前記未配線ネットの配線経路の探索を行う配線経路探索手段25と、を具備したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、集積回路レイアウト設計の配線工程に好適な配線装置及び配線方法に関する。
集積回路の微細化に伴って、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンのずれが著しくなっている。このずれを補正するために、集積回路の設計パターンを製造マスクのパターンに変換する際に、OPC(Optical Proximity Correction)処理を施す。OPC処理は、設計時に意図した形状をリソグラフィ工程で再現することができるように、マスク・パターン設計時に、光近接効果によるパターンずれ等に応じて、パターンを予め変形させておくものである。これにより、希望する回路パターンを得る。
しかし、OPC処理は、OPC処理が必要な図形の近傍にある他の図形の形にも影響を及ぼすため、OPC処理が必要な図形の近傍に他の配線などが集中している場合には、設計パターンと製造される集積回路のパターンを一致させるようなOPC処理が困難となる。その結果、設計パターンとはずれたパターンを有する集積回路が製造され、回路の性能が変動したり、配線のオープンやショートが発生してしまうという問題が発生する。
そこで、特許文献1においては、OPC処理困難なパターンを削減する技術が開示されている。即ち、特許文献1の提案においては、設計したパターンからパターンずれが生じるような問題となる領域を抽出する。そして、抽出した領域をサブ領域に分割し、各サブ領域について、最適な露光強度が得られるように、設計パターンを補正する。こうして、OPC処理困難なパターンを削減し、所望の回路パターンを得るようになっている。
しかしながら、特許文献1の提案においては、設計されたパターンに対して、OPC処理困難なパターンを削減するように設計結果に対して修正が施されることから、修正の自由度が低く、OPC処理困難なパターンを十分に削減することができないという問題がある。
特開平9−180982号公報 特開2006−126745号公報
本発明は、配線設計過程において、パターンを自動修正することにより、所望の回路パターンを得ることができる配線装置及び配線方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る配線装置は、未配線ネットを選択する選択手段と、選択された前記未配線ネット及びその周辺の所定の既配線ネットを含む領域から、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンとのずれに対する補正処理が困難となる領域を検出して、補正処理の困難さの度合いをデータ化した補正処理困難度を出力する補正処理困難度検出手段と、前記補正処理が困難となる領域近傍に、前記補正処理困難度に基づくコストを設定するコスト設定手段と、前記コストを用いて、前記未配線ネットの配線経路の探索を行う配線経路探索手段と、を具備したものであり、
本発明の一態様に係る配線方法は、未配線ネットを選択する選択手順と、選択された前記未配線ネット及びその周辺の所定の既配線ネットを含む領域から、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンとのずれに対する補正処理が困難となる領域を検出して、補正処理の困難さの度合いを数値化した補正処理困難度を出力する補正処理困難度検出手順と、前記補正処理が困難となる領域近傍に、前記補正処理困難度に基づくコストを設定するコスト設定手順と、前記コストを用いて、前記未配線ネットの配線経路の探索を行う配線経路探索手順と、を具備したものである。
本発明によれば、配線設計過程において、パターンを自動修正することにより、所望の回路パターンを得ることができるという効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態に係る配線装置を示すブロック図である。本実施の形態は、配線設計の過程で、OPC処理等による問題を考慮したレイアウト設計を行うことにより、設計の自由度を向上させ、簡単に予定した回路パターンの形成を可能にするマスクパターンの設計を行うものである。
先ず、OPC処理等の問題について説明する。近年の微細化要求により、ウエハ上に設計パターン通りのパターンを形成することが困難になってきている。設計の忠実度を向上させる手段としては、ウエハ上に設計値通りのパターンを形成するためのマスクパターンを作成する光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)、プロセス近接効果補正(Process Proximity Correction:PPC)、と呼ばれる技術が広く利用されている。以下、OPC及びPPCを総称して「OPC」と呼ぶ。
設計の忠実度の検証は、各製造工程に起因して発生するシステマティック不良の対策としても重要である。システマティック不良対策としては、リソグラフィー工程で起こるもの、エッチング工程で起こるもの等が挙げられる。
設計パターンのハーフピッチが140nmを下回ると、所定のデザインルールが守られていたとしても、設計パターンによってはOPC処理を十分に行えない領域が発生する。このため、OPC処理による適切な補正が行われず、ウエハ形状に問題が発生し、歩留まりを低下させる問題が増加する(以下、OPC問題という)。
従来、OPC問題の修正対策としては、リソグラフィーシミュレーションをベースとしたチェック(以下、「リソグラフィールールチェック」と呼ぶ。)が用いられていた。リソグラフィールールチェックでは、OPC後のパターンに対してリソグラフィーシミュレーションを実施する。そして、得られたパターンと設計パターンとのずれを比較し、デバイス的に問題となり得る部分を検出する。エラー内容に関しては、エラー種別(オープン、ショート、ショートニング等)、エラーレベル、問題が明らかな致命的エラー、致命的ではないがプロセスの振れに対して十分なマージンがないOPC問題(以下、「グレーゾーンエラ」と呼ぶ。))等に分類することができる。
設計におけるリソグラフィールールチェックは、小規模のセル設計においては、これらを任意に配置して実施する。その結果、OPC問題が発生し得るパターンがあれば、事前にレイアウトを修正することが可能である。
一方、チップ及びマクロブロックレベルの設計においては、自動配置配線ツールなどが広く利用されている。このため、一方向に延びる配線パターンが支配的なレイアウトが実現できており、配線パターンのバリエーションが少ないため、OPC問題の発生確率は高くない。
しかしながら、チップ及びマクロレベルの比較的大規模な半導体集積回路の設計に際し、ランダムディフェクト対策による歩留向上設計やクロストーク対策等が本格的に実施され始めると、以下の問題が生じる。
(a)配線パターンのバリエーションが増え、OPC問題の発生確率が高くなる。
(b)OPC問題の発生確率が高くなることにより、リソグラフィールールチェックが必要となる。配線パターンは大規模な領域を占めるため、多大な計算機リソースと処理時間を要し、実用的な時間で検証することが困難である。
(c)リソグラフィールールチェックにおいては、グレーゾーンエラーが多く検出される。歩留向上させるためには、グレーゾーンエラーについての対策も重要である。グレーゾーンエラーは、フェイタルエラーに比べ検出数が多く、対策方法も難しいため、エラーが多く検出されると実用的時間で全て対応することは益々困難となる
そこで、本実施の形態においては、配線設計の過程で、OPC問題の発生確率に応じたOPC処理困難度を検出し、OPC問題の発生確率が高いパターン(OPC処理困難なパターン)を発生させないレイアウト設計を行うものである。OPC処理困難度及びOPC処理困難なパターンの検出方法としては、本件出願人が先に出願した特許文献2における手法を採用する。本実施の形態においては、特許文献2の手法によって検出されるOPC処理困難なパターンをOPC問題箇所として定義する。
次に、特許文献2のOPC問題箇所の抽出方法及び本実施の形態において定義するOPC処理困難度について図2の例を用いて説明する。図3はOPC問題箇所の検出フローを示すフローチャートである。
図2は、配線済みのレイアウトの一部を示す例であり、図中の各矩形は、配線、又はピン等のレイアウト図形である。図3のステップS1では、レイアウト図形の頂点にマークが付加される。図4は丸印によってマークが付加された様子を示している。
次のステップS2では、付加された各マークに対してOPCの影響が強く及ぶ領域が定義される。図5はマークを表す丸印を囲む矩形によってこのような領域を定義した様子を示している。次のステップS3では、OPCの影響が強く及ぶ領域の重なりをチェックし、重なっている領域は同じグループになるようにグループ分けする。図6はグループ分けの様子を示している。太線で囲まれた部分がそれぞれのグループである。本実施の形態においては、各グループをOPC処理困難度判定ブロックとする。
次のステップS4では、各グループ(OPC処理困難度判定ブロック)内のマークの数がカウントされ、あらかじめ定められた基準値を越えるグループはOPC問題箇所とされる。ここで、あらかじめ定められた基準値を6とすると、図7の斜線で示すように、1つのグループがOPC問題箇所として抽出される。また、本実施の形態においては、OPC処理困難度判定ブロック内のマークの数に基づいてOPC処理困難度を定義する。例えば、OPC処理困難度判定ブロック内のマークの数が多いほど、OPC処理困難度が高いものとする。
なお、特許文献1においては、OPC問題箇所の抽出をより高精度にするために、頂点以外に追加マークを配置する例が記載されているが、本実施の形態においても同様の追加マークを用いてよい。
図1において、演算処理装置(CPU)1内のOPC処理困難度検出モジュール21は、上述したOPC処理困難度及びOPC問題箇所の検出が可能である。CPU1は、入出力制御部2を介して入力装置3、表示装置4及び出力装置5が接続される。入力装置4は操作者からのデータや命令などの入力を受け付けて、その情報を入出力制御部2を介してCPU1に供給する。CPU1は、後述するように、レイアウト設計等の種々の演算を実行する。CPU1からのレイアウト結果の出力は、入出力制御部2を介して表示装置4及び出力装置5に与えられる。表示装置4及び出力装置5は、CPU1の出力結果を、表示すると共に出力する。
プログラム記憶装置6は、半導体集積回路のレイアウトプログラム等を格納する。データ記憶装置7は、半導体集積回路のレイアウト設計に必要な所定のデータ等を格納する。CPU1は、プログラム記憶装置6から読み出したプログラムに基づいて動作して、データ記憶装置7に対するデータの書込み及び読出しを行い、レイアウト設計を行う。
CPU1は、上述したように、OPC処理困難度及びOPC問題箇所を検出する補正処理困難度検出手段としてのOPC処理困難度検出モジュール21を備える。OPC処理困難度検出モジュール21は、チップ領域上に配置しようとするセル、配線、ビア等のレイアウトに応じてOPC処理困難度及びOPC問題箇所を検出する。
本実施の形態においては、CPU1は、OPC処理困難度及びOPC問題箇所を検出しながら、ピン相互間の配線を決定する。データ記憶装置7は、ピンの配置に関する情報を記憶すると共に、ピン同士の接続に関する配線情報(ネット)を保持する。未配線ネット選択モジュール22は、配線情報に基づいて未配線ネットを選択する。OPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール24は、OPC処理困難度判定ブロックの近傍の所定の領域を設定して、設定した領域の情報を探索コスト設定モジュール23に出力する。
探索コスト設定モジュール23は、OPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール24によって設定された領域について、OPC処理困難度に基づくコストを設定する。また、探索コスト設定モジュール23は、OPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール24によって設定された領域以外の領域については、予め定められた所定の規則に従った探索コストを設定する。
配線経路探索モジュール25は、未配線ネットについて、探索コストを用いた経路探索を行う。例えば、配線経路探索モジュール25は、迷路法による経路探索を行うことができる。経路探索の探索結果は、データ記憶装置7に与えられて記憶されるようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の作用について図8のフローチャート及び図9乃至図14の説明図を参照して説明する。図9乃至図14はチップ上の所定のピンP1,P2の周辺のレイアウトを示している。
先ず、比較のために、一般的な手法によるレイアウト設計を採用した場合に、OPC処理困難なパターンが再現されてしまう例について説明する。いま、図9に示すように、チップ上の各種ピンのうちの2つのピンP1,P2近傍に配線M1,M2がレイアウトされているものとする。更に、図10に示すように、ピンP1,P2を接続する配線V1がレイアウトされるものとする。
この場合に、OPC処理が困難なパターンを調べる。即ち、図3のステップS1において、レイアウト図形の頂点にマークMKを付加する。更に、各マークMKに対してOPCの影響が強く及ぶ領域ROを定義する(ステップS2)。次に、領域ROの重なりをチェックし、重なっている領域は同じグループになるようにグループ分けする(ステップS3)。次に、各グループのうちマークの数が予め定められた基準値を越えるグループはOPC問題箇所とする(ステップS4)。例えば、あらかじめ定められた基準値を10とすると、図11の太枠で示すように、1つのグループがOPC問題箇所として抽出されてしまう。
そこで、本実施の形態においては、上述したように、パターンのレイアウト設計時に、OPC問題を検討する。本実施の形態では、既配線ネット及び未配線ネットの用語は、レイアウト設計が終了済みの配線又はレイアウト設計が未終了の配線のことをいう。
いま、チップ上の各種ピンのうち相互に接続されるべき2つのピンP1,P2があるものとする。図9はこれらのピンP1,P2の配置及びピンP1,P2近傍の既配線M1,M2を示している。チップ上のピンレイアウト並びに既配線ネット及び未配線ネットについての情報は、データ記憶装置7に記憶されている。
未配線ネット選択モジュール22は、図8のステップS10において、データ記憶装置7から読み出した情報に基づいて、チップ上に未配線ネットがあるか否かをチェックする。未配線ネットが存在する場合には、処理をステップS11に移行し、存在しない場合には処理を終了する。
ステップS11では、未配線ネット選択モジュール22によって未配線ネットが選択される。次に、OPC処理困難度検出モジュール21は、終了済みのレイアウトに対して、OPC処理困難度を検出する。即ち、OPC処理困難度検出モジュール21は、ステップS1において、レイアウト図形の頂点にマークMKを付加する。次に、OPC処理困難度検出モジュール21は、各マークMKに対してOPCの影響が強く及ぶ領域ROを定義し(ステップS2)、次いで、領域ROの重なりをチェックして、重なっている領域をグループ化して、OPC困難度判定ブロックNPとする(ステップS12)。
図12はこの状態を示している。なお、1つの領域ROによってもOPC処理困難度判定ブロックNPが構成される。
次に、本実施の形態においては、OPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール24は、OPC困難度判定ブロックNPの近傍に所定範囲の領域RBを設定する。例えば、領域RBは、OPC困難度判定ブロックNPの縁辺から外側に1〜数配線ピッチ分の幅を有して設定される。
図12は斜線によってこの領域RBを示している。なお、図12においては、図面の簡略化のために、1つのOPC困難度判定ブロックNPの周辺に設定した領域RBのみを示している。上述したように、1つ以上の領域ROによって構成されるOPC処理困難度判定ブロックNPの周辺にも領域RBが設定される。
次に、探索コスト設定モジュール23は、各領域RBについて、当該領域RB内のマーク数に応じたコストを設定する(ステップS13)。即ち、本実施の形態においては、OPC処理困難度判定ブロック内のマーク数に基づいてOPC処理困難度を判定し、判定結果のデータに応じたコストを設定する。OPC処理困難度が高い程コストを高くするのである。なお、探索コスト設定モジュール23は、OPC処理困難度に加えて、各領域RBの方向に応じてコストを変化させてもよい。
次に、配線経路探索モジュール25は、ステップS14において、コストを用いた経路探索を行う。例えば、配線経路探索モジュール25は、迷路法を利用した経路探索を行う。迷路法においては、経路を設定する2点間に格子状の経路を設定する。そして、格子の1グリッド毎に経路を検索する。この場合には、各グリッドにコストを課し、2点間に設定した各経路のコストの和が最小の経路を探索結果とする。なお、グリッドは、配線ピッチに設定すればよい。
本実施の形態においては、領域RB内のグリッドには、当該領域のマーク数に応じたコストが設定されている。従って、マーク数が多い領域RBを通過する経路については、総コストが比較的高くなることが考えられる。配線経路探索モジュール25は、総コストが最小の経路を探索結果として出力する。
図13は配線経路探索モジュール25の探察結果を示している。図13においては、図12の領域RBを迂回する配線V2がレイアウト設計されたことを示している。
図14は図13のレイアウトについて、図2のフローを採用してOPC処理困難なパターンを検出した検出結果を示している。図14に示すように、いずれのOPC処理困難度判定ブロックNPについても、マーク数は少なく最大で6個である。従って、図11との比較から明らかなように、本実施の形態を採用することで、OPC処理困難なパターンを発生させないパターンの生成が可能である。
ステップS14の処理が終了すると、ステップS10に処理を戻して、次の未配線ネットに対して同様の処理を繰返す。
このように、本実施の形態においては、配線レイアウトの設計段階で、OPC処理困難度を求め、OPC処理困難度が高い領域を迂回するように、新たな配線パターンを設計する。従来のように配線工程後の配線の修正では、修正の自由度が小さい。これに対し、配線工程中の配線修正では、自由度が高い修正が可能である。即ち、OPC処理が困難なパターンが発生することを抑制したレイアウト設計が可能であり、リソグラフィルールチェックを不要にして、所望の配線を得るためのマスクパターンを容易に生成することができる。これにより、回路の性能の変動や、配線のオープンやショートの発生を大幅に削減可能である。
(第2の実施の形態)
図15は本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図15において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
上記実施の形態においては、全てのOPC処理困難度判定ブロックの近傍に、OPC処理困難度に応じてコストを決める領域を設定した。これに対し、本実施の形態は、OPC処理困難度の判定基準を設けて、判定基準以上の困難度を有するOPC処理困難パターンの近傍領域のみに、コストを決める領域を設定するものである。
本実施の形態においては、OPC処理困難度検出モジュール21及びOPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール24に夫々代えて、OPC困難パターン抽出モジュール31及びOPC処理困難パターンの近傍領域設定モジュール34を設けたCPU1を採用した点が第1の実施の形態と異なる。
OPC処理困難パターン抽出モジュール31は、OPC処理困難度判定ブロックのうちOPC処理困難度が判定基準以上のものを抽出する。OPC処理困難パターンの近傍領域設定モジュール34は、OPC処理困難パターン抽出モジュール31によって抽出されたブロックの近傍領域を設定するようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の作用について図16のフローチャートを参照して説明する。図16において図8と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
いま、図9の例を用いて説明する。図16のステップS31においては、OPC問題箇所の判定基準を低い値に設定する。例えば、図11の例では、マーク数が10以上をOPC問題箇所の判定基準としたが、同じ例において、判定基準を例えば6にするのである。ステップS10,S1〜S3においては、OPC処理困難度判定ブロックが設定される。
本実施の形態においては、次のステップS32において、モジュール31は、OPC処理困難度判定ブロックのうち、マーク数が判定基準を超えるものをOPC問題箇所とする。例えば、図12の例においては、6個のマークを有するOPC処理困難度判定ブロックNP(太枠)のみがOPC問題箇所とされる。ステップS31において、判定基準が低い値に設定されているので、OPC問題箇所を確実に抽出することができる。
ステップS33においては、モジュール34によって、OPC問題箇所とされたOPC処理困難度判定ブロック近傍に領域RBが設定され、モジュール23によって、その領域RBにコストが設定される。そして、ステップS14において、モジュール25は、設定されたコストを用いて迷路法による経路探索を行う。こうして、この場合にも、図13に示す配線パターンが新たに設計される。
このように本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、ステップS32においては、低い値の判定基準を用いてOPC問題箇所を判定しており、判定基準の設定の仕方によってはOPC問題箇所と判定された場合でも、配線の障害とならない可能性もある。そこで、ステップS33においてコストを設定する場合には、OPC処理困難度判定ブロック内のマーク数に応じた数に設定するようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
図17は本発明の第3の実施の形態に採用されるレイアウト設計の方法を示すフローチャートである。図17において図8と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
第1及び第2の実施の形態においては、未配線ネットについての経路探索結果は既配線ネットの影響を受け、経路探索結果によって新たなOPC問題箇所が生じる可能性がある。しかし、この場合でも、未配線ネットの選択順を変更することで、OPC問題箇所の発生を防止することができることがある。本実施の形態はこのような未配線ネットの選択順を変更する例である。本実施の形態においてもハードウェア構成は、図1と同様のものを採用することができる。
図17はステップS41〜S43の手順を付加した点が図8のフローと異なる。ステップS41は、経路探索の結果により新たにOPC問題箇所が発生したか否かを判定する手順である。なお、ステップS41では図3のステップS1〜S4と同様の処理によってOPC問題箇所が検出される。新たなOPC問題箇所が発生しない場合には、処理をステップS10に戻し、発生した場合には処理をステップS42に移行する
CPU1は、ステップS42において、OPC問題箇所を構成する複数のネットのうち任意のネットを選択し、その選択したネットを未配線ネットとする。次に、CPU1は、未配線ネットに戻したネットを選択して、処理をステップS1に移行するようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の作用について図18乃至図24の説明図を参照して説明する。図18乃至図24はチップ上の所定のピンP11,P12の周辺のレイアウトを示している。
図18は2つの既配線M11,M12と未配線のピンP11,P12とを示している。なお、既配線M11,M12の領域は、両端のピンの領域も含んだものである。図17のステップS10,S11,S1,S2,S12,S13,S14の各手順は図8と同様である。図19は図18のレイアウトに対してステップS13までの手順が実行された状態を示している。
OPC処理困難度判定ブロックNPは、マーク数が6であり、その近傍領域に設定されるコストは比較的小さい。また、既配線M11,M12相互の間隔は、比較的広いので、ステップS14による経路探索によって、図20に示す配線V12が探索結果として得られることがある。
本実施の形態においては、CPU1は、ステップS41において、配線V12によって新たにOPC問題箇所が発生しないか否かを判定する。即ち、ステップS41においては、例えば図3のステップS1〜S4の処理が行われて、OPC問題箇所が抽出される。図21では抽出されたOPC問題箇所を太枠によって示している。図19と図21との比較から明らかなように、図21のOPC問題箇所は、新たな配線V12によって発生したものである。
新たな配線は、既配線のレイアウトの影響を受けることから、ステップS11において選択される未配線ネットの順番が異なれば、OPC問題箇所が発生しないことも考えられる。そこで、新たにOPC問題箇所が発生した場合には、CPU1は、データ記憶装置7を制御して、OPC問題箇所を構成する複数のネット中の任意のネットを未配線ネットに戻す。図22は図20中の新たな配線V12を残し、既配線M11を未配線ネットにした状態を示している。なお、ピンP21,P22は、配線M11を消去したことによって未配線となったピンを示している。
CPU1は、次のステップS43において、未配線ネットとなったピンP21,P22相互間の配線レイアウトを決定するために、この未配線ネットを選択する。次に、CPU1は処理をステップS1に戻して、ステップS14までの手順を繰返す。
図22は太枠によってOPC処理困難度判定ブロックNPを示し、太枠で囲った斜線部によって、OPC処理困難度判定ブロックNPの近傍の領域RBを示している。OPC処理困難度判定ブロックNP内のマーク数が比較的多いことから、この領域RBには比較的高いコストが設定される。領域RB内に設定されるコストが比較的高いので、ステップS14の経路探索においては、ピンP21,P22相互を結ぶ配線がこの領域RBを回避するように設定される。
図23は経路探索の結果により得られた配線V31を示している。次のステップS41では、配線V31による新たなOPC問題箇所が発生していないか否かが判定される。図24は図3のステップS1〜S3の処理の結果を示している。図24に示すように、OPC処理困難度判定ブロックNP内の最大マーク数は、図21の場合よりも少ない。即ち、配線レイアウト順を変更することで、OPC問題箇所が発生することを防止することができる可能性があることが分かる。
このように本実施の形態においては、OPC問題箇所が発生する場合には、未配線ネットの選択順を変更するようになっており、これにより、OPC問題箇所の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態に適用した例について説明したが、第2の実施の形態にも同様に適用可能であることは明らかである。即ち、第2の実施の形態を示す図16のステップS14以降に図17のステップS41〜S43を実行するようにすればよい。
また、本実施の形態は、図17のステップS43を省略することも可能である。この場合には、ステップS42から処理をステップS11に移行させて、他の未配線ネットを選択させればよい。
本発明の一実施の形態に係る配線装置を示すブロック図。 配線済みのレイアウトの一部を示す説明図。 OPC問題箇所の検出フローを示すフローチャート。 丸印によってマークが付加された様子を示す説明図。 付加された各マークに対してOPCの影響が強く及ぶ領域を示す説明図。 グループ分けの様子を示す説明図。 OPC問題箇所を示す説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第1の実施の形態の作用を説明するための説明図。 本発明の第2の実施の形態を示すブロック図。 第2の実施の形態の作用を説明するためのフローチャート。 第3の実施の形態に採用されるレイアウト設計の方法を示すフローチャート。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。 第3の実施の形態の作用を説明するための説明図。
符号の説明
1…CPU、21…OPC処理困難度検出モジュール、22…未配線ネット選択モジュール、23…探索コスト設定モジュール、24…OPC処理困難度判定ブロックの近傍領域設定モジュール、25…配線経路探索モジュール。

Claims (5)

  1. 未配線ネットを選択する選択手段と、
    選択された前記未配線ネット及びその周辺の所定の既配線ネットを含む領域から、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンとのずれに対する補正処理が困難となる領域を検出して、補正処理の困難さの度合いをデータ化した補正処理困難度を出力する補正処理困難度検出手段と、
    前記補正処理が困難となる領域近傍に、前記補正処理困難度に基づくコストを設定するコスト設定手段と、
    前記コストを用いて、前記未配線ネットの配線経路の探索を行う配線経路探索手段と、
    を具備したことを特徴とする配線装置。
  2. 前記コスト設定手段は、前記補正処理困難度が所定の閾値よりも高い場合に、前記補正処理が困難となる領域近傍に前記コストを設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の配線装置。
  3. 未配線ネットを選択する選択手順と、
    選択された前記未配線ネット及びその周辺の所定の既配線ネットを含む領域から、集積回路製造マスクの図形パターンと実際に製造される集積回路の図形パターンとのずれに対する補正処理が困難となる領域を検出して、補正処理の困難さの度合いを数値化した補正処理困難度を出力する補正処理困難度検出手順と、
    前記補正処理が困難となる領域近傍に、前記補正処理困難度に基づくコストを設定するコスト設定手順と、
    前記コストを用いて、前記未配線ネットの配線経路の探索を行う配線経路探索手順と、
    を具備したことを特徴とする配線方法。
  4. 前記コスト設定手順は、前記補正処理困難度が所定の閾値よりも高い場合に、前記補正処理が困難となる領域近傍に前記コストを設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の配線方法。
  5. 前記配線経路探索手順による配線経路の探索結果に対して、前記補正処理が困難となる領域を再検出して前記補正処理困難度が所定の閾値を超えたか否かを判定する補正処理困難度再検出手順と、
    前記補正処理困難度再検出手順によって前記補正処理困難度が所定の閾値を超えたことが示された場合には、前記補正処理が困難となる領域に含まれる前記既配線ネットの1つを未配線ネットに変更する変更手順とを具備し、
    前記変更手順によって変更された未配線ネットに対して、前記補正処理困難度検出手順、コスト設定手順、配線経路探索手順、補正処理困難度再検出手順及び変更手順を繰返す
    ことを特徴とする配線方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013535817A (ja) * 2010-07-14 2013-09-12 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 集積回路レイアウト内のリソグラフィック結合パターンの迅速評価方法

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