JP2008166188A - 燃料電池 - Google Patents

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潔 内山
Tadashi Shiozaki
忠 塩嵜
Akira Nakayama
明 中山
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Abstract

【課題】プロトンの生成と導電性を高めた固体電解質を有し、かつ製造コストを低減できる燃料電池を提供する。
【解決手段】アノード20と、カソード30と、アノード20とカソード30に挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜10と、その固体電解質膜10中に、点状、塊状、又はその固体電解質膜10の厚み方向に層状に局在化されており、かつその周囲と比べてプロトン生成をより促進する領域14,14が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解質膜を有する燃料電池に関する。
化石燃料の大量消費によって引き起こされた地球温暖化等の問題に対する解決策の一つとして、クリーンな電気エネルギーの供給源である燃料電池への期待が高まっている。現在では複数のタイプの燃料電池が市場化に向けて研究、開発されているが、未だ幅広い普及に向けての途上の段階にあるといえる。解決すべき幾つかの技術的課題の中でも、プロトン導電性を有する電解質の高性能化は、燃料電池全体の性能を左右する技術要素の一つとして特に注目されている。
プロトン導電性を有する固体電解質の一つとして、ペロブスカイト型の酸化物がある。例えば、SrCeOやSrZrO等のペロブスカイト型の酸化物におけるBサイトが異なる原子価を持つ金属元素に置換されたものが、高温領域(〜700℃)において使用可能なプロトン導電性酸化物として提案されている(非特許文献1参照)。このプロトン導電性酸化物を固体電解質とした燃料電池では、その固体電解質を挟む2つの電極とその固体電解質との接合も燃料電池の性能に大きく影響する技術要素の一つである。その2つの電極のうち、一般的には、アノードには水素透過性が要求されるため、パラジウム(以下、単にPdともいう。)やパラジウム−銀合金等の特殊な金属が電極材として選択されてきた。また、パラジウム等は透過する水素分子をプロトンと電子に解離する反応を触媒する機能も備えているため、燃料電池を製造する上で重要な役割を担っている。(例えば、特許文献1参照)
しかし、固体電解質を形成する際には焼結が必要となるため、電極にパラジウム(Pd)等が用いられると、その焼結プロセスによって電極と固体電解質間の接合状態が悪化し、場合によってはそれら間の界面が剥離してしまうという問題が生じる。さらに、電極が固体電解質の土台としての役割を果たすためには、強度を維持するために相当の厚みが要求される。しかしながら、貴金属であるパラジウム等に十分な厚みを持たせることは、燃料電池の製造コストを大きく引き上げることになる。
特開2005−19041号公報 特開2005−243422号公報 特開2006−54170号公報 特開2006−134679号公報 特開2006−164801号公報 特開2004−311434号公報 特開平6−72787号公報 T.Yajima et.al., Solid State Ionics, 51, 101−10 (1992) 松本 広重, マテリアルインテグレーション, Vol.18, No.7, 5−9 (2005)
上述のとおり、燃料電池の高性能化を図るため、プロトン導電性を有する固体電解質の性能の向上及び製造コストの低減を達成することが強く望まれている。また、その固体電解質と電極との接合状態が同時に改善されることになれば、燃料電池の信頼性向上にも大きく寄与することになる。
本発明は、そのような技術課題を解決して、更なる燃料電池の性能の向上に貢献するものである。発明者らは、プロトン生成のための触媒機能を電極材に求めると、上述のように、どうしても固体電解質と電極間の界面が剥離の問題、あるいは、製造コストの問題に直面することを認識した。そこで、発明者らは、プロトンの生成を電極材に依存することなく、固体電解質の中で行わせることを着想した。その後、鋭意研究及び検討を重ねた結果、発明者らは2つの電極に挟まれた固体電解質に対し、アノードからカソードへプロトンを移動させるという本来的な性能のみならず、水素分子からのプロトン生成を助ける機能を積極的かつ効率的に持たせることが、上記の諸問題を解決するとともに固体電解質全体としてのプロトン導電性の向上に寄与することを知見し、本発明を完成した。
本発明の一つの燃料電池は、アノードと、カソードと、そのアノードとそのカソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、その固体電解質膜中に、点状又は塊状に局在し、かつその周囲と比べてプロトン生成をより促進する領域を有している。
この構成を採用することよって、プロトンの生成を促進する領域が、電極材中ではなく固体電解質膜中において点状又は塊状に局在化されているため、固体電解質が高いプロトンの導電性を保ちつつ、プロトンの生成機能をも発揮することができる。従って、固体電解質膜と接合する電極材には、焼結等のプロセスによって剥離する危険性の低い材質(例えば、多孔性のSUS材)を適用することが可能となる。そうすると、水素透過性を有するパラジウム等の貴金属を電極材として用いる必要が無いため、燃料電池の製造コストを低減することができる。
また、本発明のもう一つの燃料電池は、アノードと、カソードと、そのアノードとそのカソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、その固体電解質膜中に、厚み方向に層状に局在し、かつその周囲と比べてよりプロトン生成を促進する領域を有している。
この構成を採用することよって、プロトンの生成を促進する領域が、電極材中ではなく固体電解質膜中において厚み方向に層状に局在化されているため、固体電解質が高いプロトンの導電性を保ちつつ、プロトンの生成機能をも発揮することができる。従って、固体電解質膜と接合する電極材には、焼結等のプロセスによって剥離する危険性の低い材質(例えば、多孔性のSUS材)を適用することが可能となる。そうすると、水素透過性を有するパラジウム等の貴金属を電極材として用いる必要が無いため、燃料電池の製造コストを低減することができる。
また、本発明のもう一つの燃料電池は、アノードと、カソードと、そのアノードとそのカソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、その固体電解質膜中に、点状又は塊状に、及び厚み方向に層状に局在し、かつその周囲と比べてプロトン生成をより促進する領域を有している。
この構成を採用することよって、プロトンの生成を促進する領域が、電極材中ではなく固体電解質膜中において点状又は塊状に、及び厚み方向に層状に局在化されているため、固体電解質が高いプロトンの導電性を保ちつつ、プロトンの生成機能をも発揮することができる。従って、固体電解質膜と接合する電極材には、焼結等のプロセスによって剥離する危険性の低い材質(例えば、多孔性のSUS材)を適用することが可能となる。そうすると、水素透過性を有するパラジウム等の貴金属を電極材として用いる必要が無いため、燃料電池の製造コストを低減することができる。
上記いずれの発明であっても、上述のプロトンの生成を促進する領域は、パラジウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、これらの内の1種の金属の酸化物、及びこれらの内の複数種の金属の酸化物で構成される群から選択される少なくとも1種類を含んでいることは本発明の好ましい一態様である。各元素又はその酸化物を、固体電解質膜中に点状、塊状、あるいはその厚み方向に層状に局在化させることにより、その固体電解質がプロトンの導電性を保持しつつ、水素分子をプロトンと電子に解離する反応を触媒する機能を発揮することができる。
ところで、本発明において、「点状」とは各元素の1原子を意味する。また、本発明において、「塊状」とは、各元素の2原子群以上を意味する。また、本発明において、「層状」とは、固体電解質膜全体が厚み方向の断面図によって観察されたときに、実質的に連続した層状(例えば、図1の領域14)が形成されている状態をいう。
本発明によれば、プロトンの生成を促進する領域が、電極材中ではなく固体電解質膜中において点状、塊状、又は厚み方向に層状に局在化されているため、固体電解質がプロトンの導電性を保ちつつ、プロトンの生成機能をも発揮することができる。さらに、水素透過性を有するパラジウム等の貴金属を電極材として用いる必要が無いため、焼結プロセス等による電極と固体電解質との界面の剥離の危険性を低下させることができるとともに、燃料電池の製造コストを低減することができる。
次に、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。また、図中、各実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示していない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態の燃料電池の構成を示す断面の模式図である。本実施形態の燃料電池100は、支持基板であり、かつアノードとなる多孔質金属のSUS材(例えば、SUS304やSUS410)20と、Y(イットリウム)がドープされたSrZrOからなるプロトン導電性酸化物である固体電解質膜10と、カソードとなる酸化インジウム錫(以下、ITOともいう。)膜30から構成されている。固体電解質膜10の中には、パラジウム12,・・・,12が複数の層状の領域14,14に局在化されて配置されている。本実施形態では、Pd12,・・・,12は膜厚の中間点よりアノード側に存在している。
次に、本実施形態の燃料電池の製造方法について説明する。
アノードとなる多孔質のSUS材20の製造方法は次の通りである。まず、上記のSUS材が微粉末状にされた後、所定の型に流し込まれて、充填される。その後、真空中(0.133Pa)、1250℃×120分の条件下で上記材料を焼結させることにより、多孔質のSUS材20が形成される。尚、電気抵抗を下げるため、上記SUS材20は、メッキ法等により、銅や銀等の電気伝導性に優れた材料によって被膜されていることが好ましい。
次に、固体電解質膜10については、上記SUS材20の上にスピンコーティング法により形成される。特に、本実施形態では、プロトン導電性酸化物である3価イオン(Y)をドープしたSrZrO中にパラジウムを分散したものと、プロトン導電性酸化物のみからなる材料とを準備し、複数回に分けて、コーティングと焼成を行った。具体的には、Pdを含まない上記コート材をSUS材20上に塗布し、150℃でプリベークを行う。その後、塗布されたSUS材20を250℃で加熱してコート材の一部を熱分解させ、さらに約600℃に加熱して結晶化(焼結)させることにより、第1層が形成される。次に、第1層の上に、Pdを含む上記コート材を塗布し、第1層の場合と同様に新たな層を形成する。その後、プロトン導電性酸化物のみからなる材料を用いて、厚さの合計が2μmになるまでスピンコーティング法による層の形成を繰り返すことにより、図1に示すような、パラジウム12,・・・,12が複数の厚み方向に層状に局在化された固体電解質膜10が形成される。
最後に、カソード30の形成については、公知のスパッタリング法を用いて、約1μmの厚みのITO膜が形成される。本実施形態の燃料電池100は上述の通り製造される。尚、カソード材料は酸素雰囲気に曝されるため、比較的酸化しにくい金属(例えば、金、白金等)又は導電性酸化物材料(例えば、ITO、SnO、ZnO等)がカソード材料に適用されることが好ましい。
ここで、上述の固体電解質膜10中のパラジウム12,・・・,12は、1つ原子、又は複数の原子で構成された塊状の原子群であり、それらが、固体電解質膜10の厚み方向に全体として各々の層14,14として局在化されている。これにより、水素分子がパラジウム12,・・・,12に接触してプロトンに変換される確率が高まる。その結果、固体電解質膜10中でのプロトンの生成量が増加し、アノードからカソードへのプロトン導電性が向上する。尚、前述の塊状の原子群からなる領域の最大径は500nm以下であることが好ましい。この値を超えると、水素分子と接触しうるPd等の比表面積が小さくなり、プロトンへの変換効率が低下するためである。上記観点から言えば、前述の塊状の原子群からなる領域の最大径は50nm以下であることがさらに好ましく、5nm以下であることが最も好ましい。
他方、図1に示すように、固体電解質膜10中に少なくともアノード20と接する面を含まない層状の領域14として局在化されたパラジウム12,・・・,12が存在することが好ましい。これは、確実に固体電解質膜10中でPdを局在化させることにより、固体電解質の母材とPdとの実効的な接触面積が広がるため、その部分を通過する水素分子がプロトン化し易くなるからである。尚、水素分子がパラジウムに接触するタイミングをさらに早めるため、固体電解質膜10とアノード20とが接する面を含む固体電解質膜10中に、さらにもう一つの点状、塊状、又は層状のPdが局在化された領域が形成されていてもよい。いずれにしても、固体電解質膜10の領域内でPdを局在化(本実施形態では分散)させることが、上記の観点から好ましい。また、これらの各々の層状の領域14,14が厚み方向に略周期的に形成されることも好ましい一態様である。したがって、本実施形態のようなパラジウムが2層に局在化される場合のみならず、3層以上となってもよい。各層状の領域が略周期的に形成されることにより、製造工程が容易になる利点がある。
<第1の実施形態の変形例(1)>
次に、固体電解質膜10中に、図2に示すようにPdを局在化させた実施形態について説明する。本実施形態では、固体電解質膜10中の最もアノードに近い領域に存在するパラジウムが、点状又は塊状に局在化されている。それ以外の構成は、第1の実施形態と燃料電池と同じである。
ここで、本実施形態における燃料電池100の製造方法について説明する。まず、第1の実施形態におけるアノードと同じ多孔質のSUS材20上に、スピンコーティング法により3価イオン(Y)をドープしたSrZrOからなるコート材を塗布する。次に、このように形成された層に対して、公知のフォトリソグラフィー技術と、イオン注入技術を用いることにより、図2に示すような点状、又は塊状のPd12を有する層が形成される。その後、第1の実施形態で用いた各種のコート材を用いて、厚さの合計が2μmになるまでスピンコーティング法による上述の各層の形成を繰り返す。本実施形態の固体電解質膜10は上述の方法によって形成される。その後、固体電解質膜10上に第1の実施形態におけるカソード30と同じ膜を第1の実施形態と同様に形成することにより、本実施形態の燃料電池100は製造される。
なお、図2に示すように、固体電解質膜10中に少なくともアノード20と接する面を含まない点状、塊状に局在化されたパラジウム12,・・・,12が存在することが好ましい。これは、確実に固体電解質膜10中でPdを局在化させることにより、固体電解質の母材とPdとの実効的な接触面積が広がるため、その部分を通過する水素分子がプロトン化し易くなるからである。
<第1の実施形態の変形例(2)>
次に、固体電解質膜10中に、図3に示すようにPdを局在化させた実施形態について説明する。本実施形態では、固体電解質膜10中のアノードに接する面を含むように層状にパラジウムが局在化されている領域14が形成されている。また、その層状に局在化されているパラジウムよりもカソード側にも、パラジウムが点状又は塊状に局在化されている。上記以外の構成は、第1の実施形態と燃料電池と同じである。
本実施形態における燃料電池100の製造方法では、第1の実施形態に示した方法により、最初にPdを含むコート材を塗布して第1層を形成した後に、Pdを含まないコート材を用いて次の層を形成する。さらに、Pdを含まないコート材による層を形成し、その後、上記の第1の実施形態の変形例(1)に示した方法により、点状、又は塊状のPd12を有する層を形成する。その後は、第1の実施形態と同じ工程を行うことにより、本実施形態の燃料電池100は製造される。
<第1の実施形態の変形例(3)>
次に、固体電解質膜10中に、図4に示すようにPdを局在化させた実施形態について説明する。本実施形態では、固体電解質膜10中の最もアノードに近い領域に存在するパラジウムが、点状又は塊状に局在化されている。また、その層状に局在化されているパラジウムよりもカソード側の領域にも、パラジウムが点状又は塊状に局在化されている。尚、本実施形態では、最もアノードに近く、かつ略周期的に局在化された複数の塊状のパラジウム12,・・・,12と、カソード側に存在し、かつ略周期的に局在化された複数の塊状のパラジウム12,・・・,12は、アノード20に射影したときに互いに領域の半分を超えて重なり合わないように局在化されて配置されている。上記以外の構成は、第1の実施形態と燃料電池と同じである。尚、上述のように略周期的に局在化させることにより、製造工程上の利点を有するが、これに限定されることはない。
本実施形態における燃料電池100の製造方法では、まず、上記の第1の実施形態の変形例(1)に示した方法により、点状、又は塊状のPd12を有する層を形成する。次に、第1の実施形態で示した方法により、プロトン導電性酸化物のみからなる材料による層を形成する。その後、さらに第1の実施形態の変形例(1)に示した方法により点状、又は塊状のPd12を有する層を形成する。その後、プロトン導電性酸化物のみからなる材料を用いて、厚さの合計が2μmになるまでスピンコーティング法による層の形成を繰り返すことにより、本実施形態の固体電解質膜10が形成される。さらにその後、固体電解質膜10上に第1の実施形態におけるカソード30と同じ膜を第1の実施形態と同様に形成することにより、本実施形態の燃料電池100は製造される。
ところで、上述の第1の実施形態及びその変形例では、固体電解質膜10中に局在化させた金属をパラジウムとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、これらの内の1種の金属の酸化物、及びこれらの内の複数種の金属の酸化物で構成される群から選択される少なくとも1種類を局在化させることにより、本発明と同様の効果を発揮させることができる。
また、上述の第1の実施形態及びその変形例では、固体電解質膜10中にPdを局在化させることにより、アノード材としてPd層の代わりにSUS材を用いても、プロトンの生成が十分に行われる。さらに、アノード材としてSUS材を用いることが可能となることにより、従来、Pd層と固体電解質膜との界面においてしばしば生じていた剥離の問が実質的に解消される。
また、上述の第1の実施形態の変形例(3)では、所定の元素を塊状に局在化させる場合は、アノード20に射影したときに互いに領域の半分を超えて重なり合わないように局在化されて配置されていることが好ましい。これは、固体電解質中を通過する水素分子が上記の所定の元素又は高濃度にドープされた領域と接触する確率を高めるためである。これにより、水素分子のプロトン化が促進される。
さらに、上述の各実施形態では、スピンコーティング法により電極上の固体電解質膜の形成がされているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ディップ法、スラリーコート法、スパッタ法、MOCVD法、又はMBE(Molecular Beam Epitaxy)法であっても、本発明と同様の効果を発揮させることができる。以上、述べたとおり、本発明の精神および範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の燃料電池は、各種動力源として用いられる。
本発明の1つの実施形態における本実施形態の燃料電池の構成を示す断面の模式図である。 本発明のもう1つの実施形態における本実施形態の燃料電池の構成を示す断面の模式図である。 本発明のもう一つの実施形態における本実施形態の燃料電池の構成を示す断面の模式図である。 本発明のもう一つの実施形態における本実施形態の燃料電池の構成を示す断面の模式図である。
符号の説明
10 固体電解質膜
12 点状又は塊状に局在化されたパラジウム
14 層状に局在化されたパラジウム
20 多孔質金属(アノード)
30 ITO膜(カソード)
100 燃料電池

Claims (12)

  1. アノードと、カソードと、
    前記アノードと前記カソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、
    前記固体電解質膜中に、点状又は塊状に局在し、かつその周囲と比べてプロトン生成をより促進する領域を有する
    燃料電池。
  2. アノードと、カソードと、
    前記アノードと前記カソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、
    前記固体電解質膜中に、厚み方向に層状に局在し、かつその周囲と比べてよりプロトン生成を促進する領域を有する
    燃料電池。
  3. アノードと、カソードと、
    前記アノードと前記カソードに挟まれたプロトン導電性酸化物からなる固体電解質膜と、
    前記固体電解質膜中に、点状又は塊状に、及び厚み方向に層状に局在し、かつその周囲と比べてプロトン生成をより促進する領域を有する
  4. 前記領域は、パラジウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、これらの内の1種の金属の酸化物、及びこれらの内の複数種の金属の酸化物で構成される群から選択される少なくとも1種類を含んでいる
    請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記領域は、パラジウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、これらの内の1種の金属の酸化物、及びこれらの内の複数種の金属の酸化物で構成される群から選択される少なくとも1種類を含んでいる
    請求項2に記載の燃料電池。
  6. 前記領域は、略周期的な塊状に局在している
    請求項1に記載の燃料電池。
  7. 前記塊状の領域の最大径が500nm以下である
    請求項4に記載の燃料電池。
  8. 前記領域の少なくとも一部は、前記固体電解質膜と前記アノード又は前記カソードのいずれか一方とが接する面を含まない前記固体電解質膜中に点状又は塊状を形成している
    請求項4に記載の燃料電池。
  9. 前記領域の少なくとも一部は、前記固体電解質膜と前記アノード又は前記カソードのいずれか一方とが接する面を含まない前記固体電解質膜中に層状を形成している
    請求項5に記載の燃料電池。
  10. 前記領域は、前記固体電解質膜と前記アノードとが接する面を含む前記固体電解質膜中に層状を形成している
    請求項5に記載の燃料電池。
  11. 前記領域は、厚み方向に略周期的な層状に局在している
    請求項2に記載の燃料電池。
  12. 少なくとも前記アノード側の支持体が多孔質金属である
    請求項1に記載の燃料電池。
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