JP2008164500A - ヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘモグロビン類、特に糖尿病の診断指標となる安定型ヘモグロビンA1cの測定を、短時間で高精度に行うことが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供する。
【解決手段】電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、内面が親水性ポリマーでコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体を充填された泳動路を用いるヘモグロビン類の測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘモグロビン類、特に糖尿病の診断指標となる安定型ヘモグロビンA1cの測定を、短時間で高精度に行うことが可能なヘモグロビン類の測定方法に関する。
ヘモグロビン(Hb)類、特に糖化ヘモグロビン類の一種であるヘモグロビンA1c(以下、HbA1cという)は、過去1〜2カ月間の血液中の平均的な糖濃度を反映しているため、糖尿病のスクリーニング検査や糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための検査項目として広く利用されている。
従来、HbA1cの測定方法としては、HPLC法、免疫法、電気泳動法等が用いられている。このうち、臨床検査分野で多く用いられているHPLC法では、1試料当たり1〜2分での測定が可能であり、また、同時再現性試験のCV値が1.0%程度の測定精度が実現されている。糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための測定方法としては、このレベルの性能が必要とされている。
一方、電気泳動法は、装置構成が簡便なため、マイクロチップ電気泳動のような安価で小型なシステムを作製することが可能な技術であり、電気泳動法におけるHbA1cの高精度測定技術の臨床検査への適用は、コスト面において非常に有益な効果が期待できる。
電気泳動法によるHb類の測定は、通常とは異なるアミノ酸配列を有する異常Hb類の分離方法として古くから用いられているが、HbA1cの分離は非常に困難であり、ゲル電気泳動の手法では30分以上の時間が必要であった。このように電気泳動法は、臨床検査分野に応用した場合、測定時間及び測定精度の点で問題があるため、現在では糖尿病診断への応用はほとんど行われていなかった。
これに対して、1990年頃に登場したキャピラリー電気泳動法は、一般的に高分離・高精度測定が可能とされており、例えば、特許文献1には、キャピラリー電気泳動法によってHbA1cを分離する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された方法を用いた場合、測定時間が長いという問題点は解消されず、加えて、使用する緩衝液のpHが9〜12と高く、Hbが変性してしまう可能性があることから、この方法を臨床検査に適用することは困難であった。
また、特許文献2には、キャピラリー電気泳動法において、キャピラリーにカチオン性ポリマーを通液することによって、キャピラリー内面にカチオン性ポリマーを動的にコーティングし、硫酸化多糖類を含む緩衝液を用いる方法が開示されている。この方法によれば、10分間程度で測定することができ、ゲル電気泳動法と比較して短時間で測定することが可能となる。
しかしながら、糖尿病診断を行う場合は、HbA1cのなかでも糖尿病の指標となる安定型HbA1cを分離して、不安定型HbA1c、カルバミル化Hb、アセチル化Hb等の修飾Hb類の影響を排除しなければならない。しかしながら、特許文献1及び2に開示された方法によって得られるエレクトロフェログラムでは、分離性能及び測定精度が不充分であり、これらの方法に記載の技術範囲では安定型HbA1cを分離することは困難であった。
一方、例えば、特許文献3には、キャピラリー内部に液体クロマトグラフィー用充填剤等を充填して電気泳動を行う電気クロマトグラフィーと呼ばれる方法が開示されている。この方法によれば、単純な電気泳動法では分離しにくい測定物質を分離する際に、当該試料と充填剤との相互作用を利用して、電気泳動とクロマトグラフィーとの2つの作用により分離をすることが可能となる。
しかしながら、特許文献3に開示された電気クロマトグラフィーによる方法では、ヘモグロビン類のような蛋白質類が泳動路に非特異吸着するため、ヘモグロビン類の各成分を分離することは困難であった。特に、短時間内に高精度な分離能が要求されるヘモグロビン類の測定においては、特許文献3をはじめとした電気クロマトグラフィーに関する開示技術の条件設定範囲では、安定型HbA1cを分離することは困難であり、糖尿病患者の血糖値を管理できるレベルの分離性能及び測定精度が得られていなかった。
特表平09−510792号公報 特開平09−105739号公報 特開2006−159148号公報
本発明は、ヘモグロビン類、特に糖尿病の診断指標となる安定型ヘモグロビンA1cの測定を、短時間で高精度に行うことが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、内面が親水性ポリマーでコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体を充填された泳動路を用いるヘモグロビン類の測定方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、内面が親水性ポリマーでコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体を充填した泳動路を用いて電気泳動を行うことによって、従来測定が困難であった安定型HbA1cについて、低コストで、高精度の測定を短時間に行うことが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のヘモグロビン類の測定方法において用いる電気泳動法としては特に限定されず、例えば、キャピラリー電気泳動法、マイクロチップ電気泳動法等が挙げられる。
図1に、本発明のヘモグロビン類の測定方法に用いるキャピラリー電気泳動装置の一例を示す。図1に示すように、キャピラリー電気泳動装置11は、陽極槽12、陰極槽13、キャピラリー14、高圧電源15、検出器16、及び、一対の電極17、18からなる。キャピラリー14の両端は陽極槽12内、及び、陰極槽13内の緩衝液に浸され、管状のキャピラリー14の内部は緩衝液で満たされている。また、電極17及び18は高圧電源15と電気的に接続されている。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、泳動路であるキャピラリー14の内部にイオン交換体が充填されている。
そして、ヘモグロビン類を測定する際には、キャピラリー14の一方より試料を注入して、高圧電源15から所定の電圧を印加することにより、キャピラリー14内を移動する目的成分を検出器16によって測定する。
本発明のヘモグロビン類の測定方法は、内面が親水性ポリマーでコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体を充填された泳動路を用いる。
このような泳動路を用いることによって、ヘモグロビン類、特に従来分離することが困難であった安定型HbA1cを短時間に高精度で測定することが可能となる。
上記泳動路とは、電気泳動が行われる際に、試料が移動及び/又は分離する部位(注入された部位から検出される部位まで)のことをいう。具体的には、例えば、キャピラリー電気泳動法の場合は、キャピラリー内の試料が注入された部位から検出器により検出される部位までのことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイクロチップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝内の試料が注入された部位から検出器により検出される部位までのことをいう。
上記泳動路の内面とは、具体的には、例えば、キャピラリー電気泳動法の場合は、キャピラリーの泳動路内面のことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイクロチップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝の泳動路内面のことをいう。
上記泳動路を構成する素材としては特に限定されず、例えば、ガラス、金属、樹脂等が挙げられる。
上記泳動路の長さの好ましい下限は10mm、好ましい上限は300mmである。10mm未満であると、充分に試料が分離されないため、正確な測定をすることができないことがある。300mmを超えると、測定時間の延長や得られるエレクトロフェログラムにおいてピーク形状の変形が生じることによって、正確な測定をすることができないことがある。
上記泳動路の直径の好ましい下限は1μm、好ましい上限は100μmである。1μm未満であると、検出器により検出するための光路長が小さく、測定精度が低下することがある。100μmを越えると、泳動路内で試料が拡散することにより得られるエレクトロフェログラムにおいてピークがブロードになり、測定精度が低下することがある。
本発明に用いられる上記泳動路の内面は、親水性ポリマーによってコーティングされている。
上記泳動路内面に形成されるコーティング層は、単層であってもよく、同一又は異なる材料からなる多層であってもよい。
このように親水性ポリマーを用いてコーティングすることによって、泳動路の内面に親水性を付与し、泳動路の内部を通過する試料であるヒト血液中の蛋白質、脂質等の各成分の非特異吸着を抑制し、測定対象であるヘモグロビン類を充分に分離測定することが可能となる。親水性が不充分であると、試料中の各成分が上記泳動路の内面に非特異吸着を起こし、各成分の分離に悪影響を及ぼすことがある。
本明細書において、親水性ポリマーとは親水性の官能基を有するポリマーをいう。
上記親水性ポリマーとしては特に限定されないが、例えば、イオン性又は非イオン性のポリマーが挙げられる。具体的には例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の非イオン性ポリマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(アクリレート又はメタクリレートは、以下(メタ)アクリレートともいう)、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の非イオン性モノマーを重合して得られる非イオン性ポリマー;デンプン、デキストラン、アガロース、マンナン等の非イオン性多糖類等が挙げられる。
上記イオン性ポリマーとしては特に限定されず、例えば、キチン、キトサン、アミノセルロース、N−メチルアミノセルロース等のN−置換セルロース等のカチオン性基を含むイオン性多糖類;デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ヘパラン、フコイダン、アルギン酸、ペクチン酸等のアニオン性基を含むイオン性多糖類;アルブミン類、ラクトフェリン、スキムミルク等蛋白質類等、又は、これらの物質の塩類又は誘導体類等が挙げられる。
他の上記イオン性ポリマーとしては特に限定されず、例えば、ポリエチレンイミン、ポリブレン、ポリ(2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート)等のカチオン性基含有ポリマー及びこれらのポリマーを含む共重合物;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、リン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体、スルホン酸基含有(メタ)アクリル酸重合体等のアニオン性基含有ポリマー、及び、これらのポリマーを含む共重合物等が挙げられる。
上記親水性ポリマーは、複数種が混合されて、あるいは他のモノマーとの共重合体とされて用いられてもよい。
上記親水性ポリマーの重量平均分子量の好ましい下限は500である。500未満であると、泳動路の内面を充分に被覆することが困難となり、ヘモグロビン類の分離性能が不充分となることがある。
上記親水性ポリマーを泳動路にコーティングする方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、上記親水性ポリマーを含有する溶液を上記泳動路の内部に通液することによってコーティングする動的コーティング法;上記親水性ポリマーを泳動路の内面に接触させて疎水性的又は静電気的な相互作用等を利用して物理的に吸着・固定化させる固定化コーティング法、泳動路の内面及び親水性ポリマーをそれぞれの物質が有する官能基や他の物質等を介して共有結合により結合・固定化させる固定化コーティング法等が挙げられる。上記固定化コーティング法を用いる場合、更に、加熱工程、乾燥工程等を経ることにより、コーティング層が剥離することがないため、繰り返し測定が可能となる。上記固定化コーティング法としては、具体的には例えば、上記泳動路内部に上記親水性ポリマーを含有する溶液を通液し、該泳動路に空気を注入することによって該溶液を追い出した後、乾燥することを繰り返す方法等が挙げられる。
上記コーティング法のうち、特に固定化コーティング法が好ましい。固定化コーティング法を用いることによって、いったんコーティングすれば剥離することがなく、測定毎に再びコーティングを行う必要がない。そのため、連続測定等の際には、測定時間の短縮を図ることができる。
上記泳動路に上記親水性ポリマーを固定化する際、上記泳動路内面と上記親水性ポリマーからなる層との間に、別種の層を形成してもよい。上記別種の層が形成される場合、上記親水性ポリマーからなる層は、上記泳動路最内面に形成されていればよい。
上記泳動路に上記親水性ポリマーをコーティングする際、上記親水性ポリマーは、その種類やコーティングの方法にもよるが、上記親水性ポリマーを含む溶液としてコーティングに供されることが好ましい。
上記親水性ポリマー溶液の濃度としては、好ましい下限が0.01%、好ましい上限が20%である。0.01%未満であると、固定化が不充分となることがある。20%を超えると、上記親水性ポリマーからなる層を均一に形成することができず、ヘモグロビン類の測定途中に剥離し、再現性低下の原因となることがある。
上記泳動路は、内面に上記親水性ポリマーがコーティングされていることに加え、内部にイオン交換体が充填されている。本明細書において、イオン交換体とは、イオン交換基を有する不溶性担体をいう。
上記イオン交換体は、上記泳動路の内部全体に充填されていてもよく、上記泳動路の内部の一部にのみ充填されていてもよい。
試料中のヘモグロビン類は、イオン交換体が充填された泳動路に導入された後、電気泳動によって移動しながら該イオン交換体と接触することによって、各成分に分離される。そのため、分離された各成分を検出器によって検出することが可能となる。
上記イオン交換体としては特に限定されず、例えば、イオン交換性の官能基を有する不溶性の高分子が挙げられる。
上記イオン交換性の官能基としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等のカチオン交換基;アミノ基等のアニオン交換基が挙げられる。
上記イオン交換性の官能基を有する高分子の骨格としては特に限定されず、例えば、有機合成高分子、多糖類等の有機系高分子;シリカ系、セラミック系等の無機系高分子等が挙げられる。
これらのイオン交換体は、電気泳動時に不溶性の粒子であればよく、架橋体であってもよく、非架橋体であってもよい。
これらのイオン交換体は、上記イオン交換性の官能基を有するモノマーを重合することによって得られた高分子であってもよく、高分子を調製した後、上記イオン交換性の官能基を導入したものであってもよい。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、血液を試料とするため、試料中の成分の上記イオン交換体への非特異吸着を抑制する必要があることから、これらのイオン交換体は、親水性を有することが好ましい。具体的には例えば、親水性素材からなるイオン交換体、又は、親水化処理を施した多糖類、有機合成高分子、シリカ等からなるイオン交換体が好ましく、親水性の有機合成高分子がより好ましい。
上記多糖類としては特に限定されず、例えば、キチン、キトサン等のキトサン誘導体類、及び、その塩類;アミノセルロース、N−メチルアミノセルロース等のN−置換セルロースの誘導体類、及び、その塩類;デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類、及び、その誘導体類へのアミノ基導入化物、及び、その塩類等、カチオン性基含有多糖類等の不溶化物が挙げられる。また、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパラン、フコイダン等のスルホン酸基含有多糖類、及び、その塩類;アルギン酸、ペクチン酸等のカルボキシル基含有多糖類、及び、その塩類;セルロース、デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類、及び、その誘導体へのアニオン性基導入化物、及び、その塩類等の公知のアニオン性基含有多糖類等の不溶化物が挙げられる。
上記イオン交換性を有する多糖類と、デンプン、デキストラン、アガロース、マンナン等の中性多糖類とを混合物や結合物として用いてもよい。
上記有機合成高分子としては特に限定されないが、例えば、イオン交換基を有するモノマーを単独で重合すること、又は他のイオン交換基を有しない親水性モノマーと共重合することにより得られるもの等が挙げられる。例えば、アクリル系モノマーより重合されて得られるアクリル系高分子が好ましい。
上記イオン交換基を有するモノマーとしては特に限定されず、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸、スルホン酸基を有する2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アミノ基を有する2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートを重合した後、グリシジル基をカルボキシル基、スルホン酸基等に置換したもの等が挙げられる。また、アミノ基を有するポリエチレンイミン、ポリブレンの不溶化物等も用いることもできる。
上記イオン交換基を有しない親水性モノマーとしては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリメチロールアルカンポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等の不溶化物等も用いることができる。
上記イオン交換体の形状としては特に限定されず、例えば、球形、破砕形等が挙げられる。なかでも、球形が好ましく、真球又は真球に近い形状がより好ましい。
上記イオン交換体の大きさとしては、上記泳動路に充填可能な大きさであれば特に限定されないが、直径の好ましい下限が0.1μm、好ましい上限が30μmである。0.1μm未満であると、空隙が小さ過ぎて試料が移動しにくいため、充分な泳動ができなくなることがある。30μmを超えると、空隙が大き過ぎて、試料とイオン交換体との相互採用が不充分となるため、分離性能が低下することがある。
より好ましい下限は1μm、より好ましい上限は20μmである。
本発明のヘモグロビン類の測定方法は、上記内面がコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体が充填された泳動路を用い、該泳動路に緩衝液を満たして電気泳動を行う。
上記緩衝液としては、緩衝能を有する従来公知の緩衝液組成物を含有する溶液であれば特に限定されず、例えば、クエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸、及び、その塩類等を含有する溶液等;グリシン、タウリン、アルギニン等のアミノ酸類;塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸等の無機酸、及び、その塩類等を含有する溶液等が挙げられる。
上記緩衝液には、カオトロピック化合物、界面活性剤、各種ポリマー、親水性の低分子化合物等、一般的に用いられる添加剤を適宜添加してもよい。
上記緩衝液に含有させる各種ポリマーとしては特に限定されないが、例えば、イオン性基を有する水溶性ポリマーが好ましい。イオン性基を有する水溶性ポリマーとしては、分子内にイオン性の官能基を有するポリマーであり、イオン性の種類により、アニオン性基を有するポリマーと、カチオン性基を有するポリマーとに大別される。なかでも、アニオン性基を有する水溶性ポリマーが好ましい。
上記アニオン性基としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の従来公知のアニオン性を有する官能基である。なかでも、スルホン酸基を有することが好ましい。上記アニオン性基を有する水溶性ポリマーは、分子中に、上記アニオン性基を複数有していてもよく、異なる種類の上記アニオン性基を有していてもよい。上記アニオン性基を有する水溶性ポリマーは、使用時に上記緩衝液に完全に溶解した状態であればよいが、水に対する溶解度の好ましい下限が1g/Lである。1g/L未満であると、アニオン性基を有する水溶性ポリマーを低濃度でしか用いることができないため効果が現れにくく、測定精度が不十分となることがある。より好ましい下限が5g/Lである。
上記アニオン性基を有する水溶性ポリマーとしては特に限定されず、公知のポリマーを用いることができるが、例えば、アニオン性基を有する多糖類、及び、アニオン性基を有する水溶性の有機合成ポリマーが好ましい。
上記アニオン性基を有する多糖類としては特に限定されず、例えば、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパラン、フコイダン等のスルホン酸基含有多糖類、及び、その塩類;アルギン酸、ペクチン酸等のカルボキシル基含有多糖類、及び、その塩類;セルロース、デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類、その誘導体へのアニオン性基導入化物、及び、その塩類等の公知のアニオン性基を有する多糖類等が挙げられる。
上記アニオン性基を有する有機合成ポリマーとしては、例えば、アニオン性の官能基を含有する水溶性の公知の有機合成ポリマーが挙げられるが、特にアクリル系ポリマー;すなわち、アクリル酸又はメタクリル酸及びその誘導体類及びエステル類等を主成分とするポリマー等が好ましい。
具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸等のカルボキシル基を有するモノマーを重合して得られるアクリル系ポリマー、((メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アシッドホスフェート等のリン酸基を有するモノマーを重合して得られるアクリル系ポリマー、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するモノマーを重合して得られるアクリル系ポリマー等が挙げられる。
上記アクリル系ポリマーは、アニオン性基を有する(メタ)アクリルモノマーと、アニオン性基を有しない(メタ)アクリルモノマーとの共重合体であってもよい。
上記アニオン性基を有しない(メタ)アクリルモノマーとしては、上記アニオン性基を有する(メタ)アクリルモノマーと共重合が可能な(メタ)アクリルモノマーであれば特に限定されないが、例えば、非イオン性の親水性である(メタ)アクリル酸エステル類であることが好ましい。具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アニオン性基を有しない(メタ)アクリルモノマーの添加量としては、得られる共重合体が水溶性であれば特に限定されないが、上記アニオン性基を有する(メタ)アクリルモノマー100重量部に対して、好ましい上限が1000重量部である。1000重量部を超えると、得られる共重合体が水溶性とならないことがある。
上記緩衝液の上記アニオン性基を有する水溶性ポリマーの含有量の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は10重量%である。0.01重量%未満であると、水溶性ポリマーを添加することによる効果が発現しにくく、ヘモグロビン類の測定において、分離等が不充分となることがある。10重量%を超えると、測定時間の延長や分離不良を引き起こすことがある。
本発明のヘモグロビン類の測定方法において、測定対象となるヘモグロビン類としては特に限定されず、例えば、従来公知のヘモグロビン類が挙げられる。具体的には例えば、HbA1a、HbA1b、HbF、不安定型HbA1c、安定型HbA1c、HbA0、HbA2;アセチル化Hb、カルバミル化Hb等の修飾ヘモグロビン;HbS、HbC等の異常ヘモグロビン等が挙げられる。なかでも、安定型HbA1cを好適に測定することが可能である。
本発明によれば、ヘモグロビン類、特に糖尿病の診断指標となる安定型ヘモグロビンA1cの測定を、短時間で高精度に行うことが可能なヘモグロビン類の測定方法に関する。具体的には、電気泳動法という簡易かつ低コストな方法を用いながら、特に安定型HbA1cの測定において、1試料当たり数分という短時間に、同時再現性を示すCV値が1.0%程度という高精度で測定することができる。そのため、電気泳動法によって糖尿病患者のHbA1cの数値の管理を好適に行うことが可能となる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)イオン交換体の調製
3%のポリビニルアルコール水溶液2.0Lに、トリエチレングリコールジメタクリレート(非イオン性モノマー:新中村化学社製)300g、ジエチルアミノエチルメタクリレート(アミノ基を有するモノマー:和光純薬社製)100g、及び、過酸化ベンゾイル(重合開始剤:ナカライテスク社製)1.0gの混合物を添加して、攪拌しながら、窒素雰囲気下で80℃に昇温して、12時間重合を行った。得られた重合物を洗浄して回収し、アミノ基を有するイオン交換体を得た。
(2)泳動路の調製
フューズドシリカキャピラリー(内径100μm×全長300mm:GLサイエンス製)を0.2N−NaOH、イオン交換水、0.5N−HClの順で通液してキャピラリー内を洗浄した後、0.5%ポリメタクリル酸水溶液(親水性ポリマー)を20分間通液した。その後、空気をキャピラリー内に注入してポリビニルアルコー水溶液を追い出した後、40℃の乾燥機内で12時間乾燥させた。その後、再び、ポリビニルアルコール水溶液の注入、空気の注入、及び、乾燥からなる一連の工程を5回繰り返して、内部にポリメタクリル酸をコーティングしたキャピラリーを得た。得られたキャピラリーに、上述の(1)イオン交換体の調製で得られたアミノ基を有するイオン交換体を充填したうえで、キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製 PAC/E MDQ)にセットした。
(3)健常人血の測定
試料として健常人血よりヘパリン採血した血液を用い、該健常人全血70μLに0.05%のTriton X−100(界面活性剤:和光純薬社製)を含むクエン酸緩衝液(pH6.2)200μLを添加して溶血希釈したものを用いた。
キャピラリー及び該キャピラリー両端の電極槽に、リン酸緩衝液(pH7.6)を満たし、キャピラリーの一方より試料を注入し、キャピラリーの両端の緩衝液に20kVの電圧をかけて電気泳動を行い、415nmの可視光における吸光度変化を測定することにより、健常人血中の安定型HbA1cのキャピラリー電気泳動法による測定を行った。
図2は、健常人血の測定によって得られたエレクトロフェログラムを示す模式図である。図2中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA0を示す。なお、安定型HbA1cの分離は、約60秒の電気泳動時間で行うことができた。
(4)修飾Hbを含む試料の測定
ヘパリン採血した健常人全血に、グルコースを2500mg/dLとなるように添加し、修飾Hbの一種である不安定型HbA1cを多量に含む試料を人為的に調製した。
キャピラリーの一方から試料を注入し、上述の(3)健常人血の測定と同様の条件を用いて修飾Hb含有試料中の安定型HbA1cのキャピラリー電気泳動法による測定を行った。
図3は、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムを示す模式図である。
図3中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA0、ピーク3は修飾Hb(不安定型HbA1c)を示す。図3に示すように、安定型HbA1cと修飾Hbである不安定型HbA1cとが良好に分離された。
(実施例2)
(1)イオン交換体の調製
4%ポリビニルアルコール水溶液2.0Lに、テトラエチレングリコールジメタクリレート(非イオン性モノマー:新中村化学社製)300g、テトラメチロールエタントリアクリレート50g(非イオン性モノマー:新中村化学社製)、及び、過酸化ベンゾイル1.0gの混合物を添加し、攪拌しながら、窒素雰囲気下で80℃に昇温して1時間重合を行った。この重合系に、50%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(スルホン酸基を有するモノマー:東亞合成化学社製)水溶液200mLを添加し、更に2時間重合を行った。得られた重合物を洗浄して回収し、スルホン酸基を有するイオン交換体を得た。
(2)泳動路の調製
キトサン(キトサン−100:和光純薬社製)を0.5重量%含有する0.5N塩酸溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法によって、泳動路のコーティングを行った。得られた内面コーティングキャピラリーに、上述の(1)イオン交換体の調製で得られたスルホン酸基を有するイオン交換体を充填したうえで、キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製 PAC/E MDQ)にセットした。
(3)健常人血の測定及び修飾Hbを含む試料の測定
緩衝液としてクエン酸緩衝液(pH4.7)を用いた以外は、実施例1と同様の方法によって、健常人血の測定及び修飾Hbを含む試料の測定を行った。
図4は、健常人血の測定によって得られたエレクトロフェログラムを示す模式図である。図4中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA0を示す。
図5は、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムを示す模式図である。
図5中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA0、ピーク3は修飾Hb(不安定型HbA1c)を示す。図5に示すように、安定型HbA1cと修飾Hbである不安定型HbA1cとが良好に分離された。
(実施例3)
(1)イオン交換体の調製
4%ポリビニルアルコール水溶液2.0Lに、テトラエチレングリコールジメタクリレート(非イオン性モノマー:新中村化学社製)300g、2−ヒドロキシメチルメタクリレート50g(非イオン性モノマー:新中村化学社製)、ジエチルアミノエチルメタクリレート(アミノ基を有するモノマー:和光純薬社製)100g及び過酸化ベンゾイル1.0gの混合物を添加し、攪拌しながら、窒素雰囲気下で80℃に昇温して10時間重合を行った。得られた重合物を洗浄して回収し、アミノ基を有するイオン交換体を得た。
(2)泳動路の調製
ポリジメチルシロキサンからなる電気泳動用マイクロチップ(50mm×100mm)に、クロス十字型の溝を形成することによって、幅100μm×長さ70mmの泳動路とした。形成した泳動路内に、実施例2と同様の方法によって、キトサン溶液によるコーティングを行い、更に、上述の(1)イオン交換体の調製で得られたアミノ基を有するイオン交換体を充填した。
(3)健常人血の測定及び修飾Hbを含む試料の測定
緩衝液として2.0重量%のコンドロイチン硫酸を含むクエン酸緩衝液(pH4.7)を用い、1000Vの電圧で電気泳動を行った以外は、実施例1と同様の方法によって、健常人血の測定及び修飾Hbを含む試料の測定を行った。
健常人血の測定では、図4と同様のエレクトロフェログラムが得られた。修飾Hbを含む試料の測定では、図5と同様のエレクトロフェログラムが得られた。
(比較例1)
フューズドシリカからなるキャピラリー(GLサイエンス社製:内径25μm×全長30cm)に、0.2N−NaOH、イオン交換水、0.5N−HClを、この順で通液してキャピラリー内部を洗浄した後、BSA(カチオン性ポリマー:牛血清アルブミン:和光純薬社製)の0.5重量%を含むリンゴ酸緩衝液を1分間通液することによって、キャピラリー内面を動的にコーティングした。引き続き、キャピラリー内に充填剤を充填することなく0.2重量%のコンドロイチン硫酸(和光純薬社製:アニオン性基を有するポリマー)を含有するリンゴ酸緩衝液(pH4.7)を上述のキャピラリーの両端にセットし、キャピラリー内部に満たした後、実施例1と同様の方法によって、修飾Hbを含む試料の測定を行った。
図6は、比較例1において、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。
図6中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA0、ピーク3は修飾Hb(不安定型HbA1c)を示す。図7に示すように、安定型HbA1cを示すピーク1は修飾Hbを示すピーク3に重なっている。
(評価)
実施例1〜3及び比較例1で得られた試料について、以下の評価を行った。
(1)修飾Hbの分離性能試験
実施例1〜3及び比較例1について、健常人血試料と、該健常人血試料と同一の健常人血を元に調製した修飾Hb含有試料、すなわち、実施例1(4)修飾Hbを含む試料の測定において調製した健常人血にグルコースを2000mg/dLとなるように添加して得られた不安定型HbA1c含有試料と、更に、他の修飾Hb含有試料、すなわち、健常人血にアセトアルデヒドを50mg/dLとなるように添加して得られたアセチル化Hb含有試料と、シアン酸ナトリウムを50mg/dLとなるように添加して得られたカルバミル化Hb含有試料とを調製し、各試料における安定型HbA1c値を求めた。
なお、各試料の安定型HbA1c値は、全ヘモグロビンピークの面積に対する安定型HbA1cピークの面積の比率(%)を求めることにより算出した。
得られた修飾Hb含有試料の安定型HbA1c値から、得られた健常人血試料の安定型HbA1c値を差し引いた値を求めた。
結果を表1に示した。
Figure 2008164500
実施例1〜3の測定条件においては、修飾Hb含有試料と修飾Hbを含まない健常人血試料の安定型HbA1cの測定値の差はほとんどなく、測定値差は0.2%以下であり、修飾Hb類の存在下においても、安定型HbA1cが正確に測定できることがわかった。一方、比較例1の測定条件では、修飾Hb類と安定型HbA1cの分離が不十分なため、安定型HbA1c値が大きく変動し、正確な測定ができないことがわかった。
(2)同時再現性試験
実施例1〜3及び比較例1の測定条件を用いて、健常人血試料の同一試料を10回連続して得られた安定型HbA1c値のCV値を算出した。
なお、CV値は(標準偏差/平均値)を算出することにより求めた。
また、比較例1では、1回の測定が終了した時点で、0.2N−NaOH、イオン交換水、0.5N−HClを、この順で通液してキャピラリー内部を洗浄した後、BSA(カチオン性ポリマー:牛血清アルブミン:和光純薬社製)の0.5重量%リンゴ酸緩衝液を1分間送液して動的コーティングを施した後、次試料を測定することによって、測定を繰り返し行うことによって同時再現性試験を行った。
結果を表2に示した。
(3)耐久性試験
実施例1〜3及び比較例2の測定条件を用いて、健常人血試料の同一試料を100回連続して測定して得られた安定型HbA1c値の最大値と最小値との差(R値)を算出した。
結果を表2に示した。
Figure 2008164500
表2に示すように、実施例1〜3では、同時再現性試験において、バラツキ度合いを示すCV値が1%前後であり良好な結果であった。また、耐久性試験における連続100試料測定時のバラツキ幅についても、0.2%程度と非常に小さく、大量試料の連続測定においても精度良く安定型HbA1cを測定できることがわかった。
一方、比較例2については、同時再現性試験におけるCV値が3%以上と大きく、また、耐久性試験時のバラツキ幅も最大1.2%程度であり、糖尿病患者のHbA1c値を管理するうえで全く不充分な値となっていた。
本発明によれば、ヘモグロビン類、特に糖尿病の診断指標となる安定型ヘモグロビンA1cの測定を、短時間で高精度に行うことが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供することができる。
本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いた電気泳動装置の一例を示す模式図である。 実施例1において、健常人血の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。 実施例1において、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。 実施例2及び3において、健常人血の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。 実施例2及び3において、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。 比較例1において、修飾Hbを含む試料の測定によって得られたエレクトロフェログラムである。
符号の説明
1 安定型HbA1cのピーク
2 HbA0のピーク
3 修飾Hb(不安定型HbA1c)のピーク

Claims (2)

  1. 電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、内面が親水性ポリマーでコーティングされ、かつ、内部にイオン交換体が充填された泳動路を用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法。
  2. 更に、アニオン性基を有する水溶性ポリマーを含有する緩衝液を用いることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンの測定方法。
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