JP2008163574A - 機器収納用箱体の蝶番構造 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、製作が容易である機器収納用箱体の蝶番構造を提供することを目的としている。
【解決手段】箱体本体３には軸穴と蝶番取り付け穴を、扉体４には蝶番係止穴１０を設けると共に、軸穴と蝶番取り付け穴とに対向する位置に取り付け穴と、蝶番係止穴に対向する係止部とを設けた蝶番７を箱体本体３に軸穴を中心に回動可能に取り付けることを特徴とし、蝶番の製作が簡単で且つ扉体４の着脱作業が容易に行えるようになる。
【選択図】図１

Description

本発明は、前面に開口を有する箱体本体と、箱体本体を施蓋する扉体とから成る機器収納用箱体の蝶番構造に関するものである。

従来の機器収納用箱体における蝶番構造は、箱体本体３１と扉体３２とにそれぞれ、曲げ加工や切削加工により蝶番部３３を設け、それぞれの蝶番部３３を組み合わせ蝶番ピン３４を差し込み、箱体本体３１に扉体３２を回動可能に取り付けていた。
カワムララックカタログＮＯ．１０ ２００６年６月１日発行

しかしながら、蝶番部の形成にあたっては、板金加工で曲げ加工を行うためには特注な金型が必要であったり、切削加工は手間も費用もかかるという欠点があった。また蝶番部を溶接により箱体本体や扉体とに取り付ける場合には、取り付け部分近傍に溶接の跡がでたり、歪みが発生するような虞もあり、また、蝶番部の取り外しができないため、扉体の開閉方向を替えるために付け替えるということができなかった。蝶番ピンにより扉体を箱体本体に取り付ける場合には、蝶番部の取り付け位置のずれにより抜き差しがしにくかったり、容易に抜け落ちてしまうという虞があった。

そこで本発明は、製作が容易である機器収納用箱体の蝶番構造を提供することを目的とし、その構造は、箱体本体には軸穴と蝶番取り付け穴を、扉体には蝶番係止穴を設けると共に、軸穴と蝶番取り付け穴とに対向する位置に取り付け穴と、蝶番係止穴に対向する係止部とを設けた蝶番を箱体本体に軸穴を中心に回動可能に取り付けることを特徴とする。

また、箱体本体の蝶番取り付け部を段曲げ構造とし、蝶番取り付け部をくぼませた位置に設けたことを特徴とする。

本発明に係る機器収納用箱体の蝶番構造は、箱体本体には軸穴と蝶番取り付け穴を、扉体には蝶番係止穴を設けると共に、軸穴と蝶番取り付け穴とに対向する位置に取り付け穴と、蝶番係止穴に対向する係止部とを設けた蝶番を箱体本体に軸穴を中心に回動可能に取り付けるため、蝶番の製作には特殊な金型も不要であり、容易に且つ安価にできる。蝶番を取り付ける際の支点の位置によっては蝶番側を壁面に密着させて設置可能となり、設置場所の制約が少なくなる。ねじを緩めるだけで扉体を外すことができ、扉体の着脱作業が容易である。

また、箱体本体の蝶番取り付け部を段曲げ構造とし、蝶番取り付け部をくぼませた位置に設けたため、蝶番が機器収納用箱体から突出せずに設けられ、見栄えがよく蝶番取り付け部の強度も増すことができる。

本発明に係る機器収納用箱体の蝶番構造を図１〜図５の添付図面に基いて説明する。

機器収納用箱体１は前面に開口２を有する箱体本体３と、開口２を施蓋する扉体４とから構成される。扉体４は箱体本体３に蝶着され回動動作により開閉可能である。箱体本体３には機器が、図１においては、融着トレイ５、ワイヤサドル６等の光通信機器が載置される。

図１に示す、箱体本体３の上下端部に蝶番７を設け、右方向へ扉体４が開く機器収納用箱体１で説明する。箱体本体３の上下端部に、それぞれ軸穴８と蝶番取り付け穴９とを設ける。軸穴８は円形で、蝶番取り付け穴９は長穴とする。扉体４には、箱体本体３に設けられた蝶番取り付け穴９に対向する蝶番係止穴１０を形成する。

蝶番７は、図３に示すように、箱体本体３の蝶番７を取り付ける部分に対向する形状に、箱体本体取り付け部７ａと、扉体４を係止する係止部７ｂとを形成する。箱体本体取り付け部７ａには、箱体本体３に設けられた軸穴８と蝶番取り付け穴９とに対向する位置に取り付け穴１１、１１を設ける。蝶番７は、箱体本体３の軸穴８と蝶番取り付け穴９に取り付け穴１１、１１を対向させ、箱体本体３内側よりそれぞれにねじ１２、１２を挿通し固定する。蝶番取り付け穴９に挿通されたねじ１２を緩めると、蝶番取り付け穴９は長穴であるので、軸穴８に挿通したねじ１２を中心に蝶番７は回動可能となる。

蝶番７を跳ね上げた状態で、箱体本体３に扉体４を当て、扉体４の蝶番係止穴１０に、蝶番７の係止部７ｂを差し込んで扉体４を箱体本体３に取り付ける。扉体４は、係止部７ｂを中心に回動可能である。また、扉体４を外すには、蝶番取り付け穴９に挿通されているねじ１２を緩め、蝶番７を跳ね上げると、係止部７ｂが蝶番係止穴１０からはずれて、扉体４が取り外せる。

箱体本体３の上下端部は段曲げ構造とする。箱体本体３を外側から見て端部をくぼませた状態とする。その段曲げ部３ａに、蝶番７を取り付けると、蝶番７が箱体本体３の外側へ突出することがなく、美観を損なわない。また、段曲げ加工により、箱体本体３にも強度が増し、扉体４の開閉時にかかる負荷による歪みやたわみを防止できる。

本発明に係る機器収納用箱体の蝶番構造は、図１に記載の形状に限定されるものではなく、蝶番構造を箱体本体の左右両側に設けると、扉体を上下反転させることで同じ部材で左右の開き方を変更することもでき、また、例えば、上下に開閉するようなものにも適用可能であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

本発明に係る機器収納用箱体の蝶番構造は、蝶番の扉体への係止位置によっては、蝶番側を壁面に密着させて設置させても扉体が開閉でき、機器収納用箱体の右側にスペースが少なくても右開きの箱体を設置することができ、設置場所の制約も少ない。

機器収納用箱体の実施例を示す説明図である。 図１における箱体本体の説明図である。 図１における蝶番を示す説明図である。 図２に示す箱体本体に図３に示す蝶番を取り付けた状態を示す説明図である。 図４に示す箱体本体に扉体を取り付けた状態を示す説明図である。 従来の機器収納用箱体の蝶番構造を示す説明図である。

符号の説明

１ 機器収納用箱体
２ 開口
３ 箱体本体
４ 扉体
５ 融着トレイ
６ ワイヤサドル
７ 蝶番
７ａ 箱体本体取り付け部
７ｂ 係止部
８ 軸穴
９ 蝶番取り付け穴
１０ 蝶番係止穴
１１ 取り付け穴
１２ ねじ

Claims (2)

1. 前面に開口を有する箱体本体と、該箱体本体を施蓋する扉体とから成る機器収納用箱体の蝶番構造であって、前記箱体本体には軸穴と蝶番取り付け穴を、前記扉体には蝶番係止穴を設けると共に、前記軸穴と蝶番取り付け穴とに対向する位置に取り付け穴と、前記蝶番係止穴に対向する係止部とを設けた蝶番を前記箱体本体に前記軸穴を中心に回動可能に取り付けることを特徴とする機器収納用箱体の蝶番構造。
2. 前記機器収納用箱体の蝶番構造であって、前記箱体本体の蝶番取り付け部を段曲げ構造とし、前記蝶番取り付け部をくぼませた位置に設けたことを特徴とする請求項１に記載の機器収納用箱体の蝶番構造。

Images