JP2008163352A - オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記化合物(a)〜(c−1)、又は下記化合物(a)〜(d)を、120℃以上150℃以下の温度で反応させ、不活性溶媒で洗浄し、さらに1回以上、ハロゲン含有チタン化合物(a)を120℃以上150℃以下の温度で反応させ、不活性溶媒で洗浄して得られるオレフィン重合用固体触媒成分。
(a)ハロゲン含有チタン化合物
(b)アルコキシ基含有マグネシウム化合物
(c−1)前記アルコキシ基含有マグネシウム化合物(b)中のアルコキシ基に対するハロゲンのモル比が0.50以上のハロゲン含有ケイ素化合物
(d)電子供与性化合物
【選択図】図1
Description
しかし、これらの方法は、マグネシウム化合物の担持、溶解及び析出等の処理が必須となるため、工程的に極めて煩雑であり、触媒の性能安定性に欠けるという欠点があった。また、これらの方法は、重合時の触媒活性及びオレフィン重合体の立体規則性が十分ではないという欠点があった。
しかし、この触媒の重合活性は、必ずしも十分に満足できるものではなかったため、これを向上させるための改良がさらに必要であった。
(a)ハロゲン含有チタン化合物
(b)アルコキシ基含有マグネシウム化合物
(c−1)前記アルコキシ基含有マグネシウム化合物(b)中のアルコキシ基に対するハロゲンのモル比が0.50以上のハロゲン含有ケイ素化合物
(d)電子供与性化合物
(a)ハロゲン含有チタン化合物
(b)アルコキシ基含有マグネシウム化合物
(c)ハロゲン含有ケイ素化合物
(d)電子供与性化合物
モル比を0.50以上にすることにより、化合物(c)による化合物(b)のハロゲン化反応が有効に進むため、化合物(b)のハロゲン化度が最終的に向上すると共に、副生すると予想されるアルコキシチタン化合物の生成を抑制すると考えられる。これにより、重合活性が高まる。
また、場合によっては、化合物(c)による化合物(b)のハロゲン化反応が、化合物(a)による化合物(b)のハロゲン化反応に対して優先的に進行するため、化合物(b)のハロゲン化速度が低減され、触媒の微細化等が抑制されるためパウダー形態に優れると考えられる。
このような化合物(b)を用いることにより、オレフィン重合体のモルフォロジーを向上させることができる。このように製造した化合物(b)は、球状に近く、分級操作を必要としない。
[A]上記のオレフィン重合用固体触媒成分
[B]有機アルミニウム化合物
[C]電子供与性化合物
このように触媒を構成することにより、重合活性が高く、パウダー形態に優れたオレフィン重合体を得ることができる。
また、電子供与性化合物[C]は必要に応じて含むが、この化合物を含むことにより、オレフィン重合体の立体規則性及び/又は重合活性を向上できる場合がある。
1.触媒成分
[A]オレフィン重合用固体触媒成分
ハロゲン含有チタン化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物を好ましく用いることができる。
TiX1 p(OR1)4−p ・・・(I)
アルコキシ基含有マグネシウム化合物としては、下記一般式(II)で表される化合物を好ましく用いることができる。
Mg(OR2)qR3 2−q ・・・(II)
これらの中で、重合活性及び立体規則性の面から、ジアルコキシマグネシウムが好適に使用でき、特にジエトキシマグネシウムが好ましい。
また、ハロゲン含有化合物のハロゲン原子は、塩素、臭素又はヨウ素が好ましい。また、ハロゲン含有化合物の中ではハロゲン含有金属化合物が特に好ましい。ハロゲン含有化合物として、具体的には、MgCl2、MgI2、Mg(OEt)Cl、Mg(OEt)I、MgBr2、CaCl2、NaCl、KBr等を好適に使用できる。これらの中では、特にMgCl2が好ましい。これらの状態、形状、粒度等は特に限定されず、任意のものでよく、例えばアルコール系溶媒(例えば、エタノール)中の溶液で用いることができる。
尚、平均粒径(D50)は、重量累積分率が50%に対応する粒子径と定義される。即ち、D50で表される粒子径より小さい粒子群の重量和が全粒子総重量和の50%であることを示している。
平均粒径(D50)を50μm以下と小粒径化することにより、化合物(b)のハロゲン化度が向上し、副生すると予想されるアルコキシチタン化合物等が固体表面から抽出され易くなると考えられる。
ハロゲン含有ケイ素化合物としては、下記一般式(III)で表される化合物を用いることができる。
Si(OR4)rX2 4−r ・・・(III)
四塩化ケイ素を用いることにより、化合物(b)の四塩化ケイ素によるハロゲン化反応の速度及び反応率が充分に制御できると考えられる。
これらのハロゲン含有ケイ素化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のオレフィン重合用触媒の調製には、必要に応じて電子供与性化合物(d)が用いられる。このような電子供与性化合物(d)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸、マロン酸、有機酸又は無機酸のエステル類、モノエーテル、ジエーテル又はポリエーテル等のエーテル類等の含酸素化合物や、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート等の含窒素化合物が挙げられる。これらの中では、多価カルボン酸のエステル類が好ましく、さらに好ましくは、芳香族多価カルボン酸のエステル類である。このうち、重合時の触媒活性の面から、特に芳香族ジカルボン酸のモノエステル及び/又はジエステルが好ましい。また、エステル部の有機基が直鎖、分岐又は環状の脂肪族炭化水素が好ましい。
本発明に用いられる有機アルミニウム化合物[B]としては、特に制限はないが、アルキル基、ハロゲン原子、水素原子、アルコキシ基を有するもの、アルミノキサン及びそれらの混合物を好ましく用いることができる。具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリド等のジアルキルアルミニウムモノクロリド;エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムセスキハライド;メチルアルミノキサン等の鎖状アルミノキサン等が挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物の中では、炭素数1〜5の低級アルキル基を有するトリアルキルアルミニウム、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが好ましい。これらの有機アルミニウム化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のオレフィン重合用触媒の調製には、必要に応じて電子供与性化合物[C]が用いられる。このような電子供与性化合物[C]としては、アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、窒素含有化合物、リン含有化合物及び酸素含有化合物を用いることができる。このうち、特にアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物を用いることが好ましい。
固体触媒成分[A]の調製方法は、上記のハロゲン含有チタン化合物(a)、アルコキシ基含有マグネシウム化合物(b)及びハロゲン含有ケイ素化合物(c)、又は必要に応じてさらに電子供与性化合物(d)を反応させる。
好ましい調製方法は、上記のハロゲン含有チタン化合物(a)、アルコキシ基含有マグネシウム化合物(b)及びハロゲン含有ケイ素化合物(c)、又は必要に応じてさらに電子供与性化合物(d)を、120℃以上150℃以下の温度で反応させ、不活性溶媒で洗浄し、さらに1回以上、ハロゲン含有チタン化合物(a)を120℃以上150℃以下の温度で反応させ、不活性溶媒で洗浄する。このとき、化合物(c)は、化合物(b)中のアルコキシ基に対するハロゲンのモル比が0.50以上のハロゲン含有ケイ素化合物(c−1)である。
このように、化合物(a)〜(c)、(a)〜(d)を特定温度で接触反応させた後、再度(1回以上)、ハロゲン含有チタン化合物(a)を特定温度で接触反応させると重合体活性が高くなり得る。
また、モル比を0.20以下とするのがより好ましく、0.15以下とするのがさらに好ましい。
また、アルコキシ基残量を0.10ミリモル/g以下とするのがより好ましく、0.08ミリモル/g以下とするのがさらに好ましい。
また、チタン担持量を1.8重量%以上とするのがより好ましく、2.0重量%以上とするのがさらに好ましい。
さらに、アルコキシ基残量は、使用する担体を特定のものに選択したり、触媒調製条件を制御することによりコントロールできる。
チタン担持量は、触媒調製条件、特に化合物(a)と各成分との反応温度、化合物(a)の反応後の洗浄温度を特定の温度に設定することによりコントロールできる。
本発明のオレフィン重合用触媒の各成分の使用量については、特に制限はないが、固体触媒成分[A]は、チタン原子に換算して、反応容積1リットル当たり、通常0.00005〜1ミリモルの範囲になるような量が用いられる。
R5−CH=CH2 ・・・(IV)
また、13C−NMRスペクトルのピークの帰属決定法は、エイ・ザンベリ(A. Zambelli)等のマクロモレキュールズ(Macromolecules)誌 第8巻 687頁(1975)で提案された帰属に従った。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.0057グラム原子比、反応温度:50℃で反応させて製造、D50:35μm)16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素8.0ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:1.0)を加えて4時間攪拌した後、フタル酸ジ−n−ブチル3.4ミリリットルを添加した。この溶液を65℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを77ミリリットル滴下し、内温125℃で、1時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。その後、四塩化チタンを122ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を行った後、上記の125℃の脱水オクタンによる洗浄を6回行い、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
内容積1リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、室温で脱水処理したヘプタン400ミリリットルを加えた。トリエチルアルミニウム2.0ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.25ミリモル、(1)で調製した固体触媒成分をTi原子換算で0.0025ミリモル加え、水素を0.1MPa張り込み、続いてプロピレンを導入しながら80℃、全圧0.8MPaまで昇温昇圧してから、1時間重合を行った。
その後、降温、脱圧し、内容物を取り出し、2リットルのメタノールに投入し、触媒失活を行った。それを濾別し、真空乾燥して、プロピレン重合体を得た。評価結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例1(1)において、2回目の四塩化チタンの担持反応後のオクタンによる洗浄温度を室温とした以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例1(2)において、ジシクロペンチルジメトキシシランの代わりにシクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.5ミリモル使用し、上記(1)で調製した固体触媒成分をTi原子換算で0.005ミリモル加え、水素を0.05MPa張り込んだ以外は実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例1(1)において、ヨウ素/Mgのグラム原子比が0.00019であり、反応温度を50℃として製造した平均粒径(D50)が10μmのジエトキシマグネシウムを使用した以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例1(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例1(1)において、ヨウ素/Mgのグラム原子比が0.019であり、反応温度を78℃として製造した平均粒径(D50)が70μmのジエトキシマグネシウムを使用した以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例1(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.019グラム原子比、反応温度:78℃で反応させて製造、D50:70μm)16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素8.0ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:1.0)を加えて4時間攪拌した後、四塩化チタンを47ミリリットル滴下した。この溶液を65℃まで昇温し、フタル酸ジ−n−ブチル3.4ミリリットルを添加してから125℃まで昇温し、引き続き内温125℃で1時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。その後、四塩化チタンを77ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を行い、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。さらに、100ミリリットルの脱水オクタンを加えて室温で攪拌し、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返し、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.019グラム原子比、反応温度:78℃で反応させて製造、D50:70μm)16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素8.0ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:1.0)を加えて4時間攪拌した後、フタル酸ジ−n−ブチル3.4ミリリットルを添加した。この溶液を65℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを47ミリリットル滴下し、内温125℃で、1時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、撹拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。その後、四塩化チタンを77ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を行い、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。さらに、100ミリリットルの脱水オクタンを加えて室温で攪拌し、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返し、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.019グラム原子比、反応温度:78℃で反応させて製造、D50:70μm)16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素8.0ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:1.0)を加えて4時間攪拌した後、フタル酸ジ−n−ブチル3.4ミリリットルを添加した。この溶液を65℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを47ミリリットル滴下し、内温125℃で、1時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。その後、四塩化チタンを77ミリリットル加え、内温125℃で、1時間攪拌して接触操作を行い、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した後、上記の125℃による脱水オクタン洗浄を7回繰り返した。さらに、もう一度、四塩化チタンを77ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。さらに、100ミリリットルの脱水オクタンを加えて室温で攪拌し、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返し、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.019グラム原子比、反応温度:78℃で反応させて製造、D50:70μm)16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素8.0ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:1.0)を加えて4時間攪拌した後、フタル酸ジ−n−ブチル3.4ミリリットルを添加した。この溶液を65℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを47ミリリットル滴下し、内温125℃で、1時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。さらに、100ミリリットルの脱水オクタンを加えて室温で攪拌し、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返し、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例5(1)において、四塩化ケイ素による処理工程を省略した以外は、実施例5と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例5(1)において、四塩化ケイ素を0.8ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:0.10)使用した以外は実施例5と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを80ミリリットル、ジエトキシマグネシウム(金属マグネシウム、エタノール及びヨウ素を、ヨウ素/Mg:0.019グラム原子比、反応温度:78℃で反応させて製造、D50:70μm)16gを加えた。50℃に加熱し、四塩化ケイ素4.8ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:0.60)を加えて20分間攪拌した後、フタル酸ジエチル2.5ミリリットルを添加した。この溶液を70℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを47ミリリットル滴下し、内温110℃で、2時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら90℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。その後、四塩化チタンを77ミリリットル加え、内温110℃で、2時間攪拌して接触操作を行い、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。その後、100ミリリットルの脱水オクタンを加えて室温で攪拌し、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返し、固体触媒成分を得た。評価結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
比較例2(1)において、ヨウ素を用いずに、反応温度78℃で合成した平均粒径(D50)が540μmのジエトキシマグネシウムをボールミル24時間粉砕処理した担体を使用した以外は、比較例2と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例2(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例2と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
(1)固体触媒成分の調製
実施例4(1)において、四塩化ケイ素を2.4ミリリットル(ハロゲン/アルコキシ基:0.30)用いた以外は、実施例4と同様にして固体触媒成分を調製して評価した。結果を表1に示す。
実施例1(2)において、上記(1)で調製した固体触媒成分を使用した以外は、実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、得られたプロピレン重合体を評価した。結果を表1に示す。
Claims (13)
- 下記化合物(a)〜(c−1)、又は下記化合物(a)〜(d)を、120℃以上150℃以下の温度で反応させ、100℃以上150℃以下の洗浄温度で不活性溶媒で洗浄し、さらに1回以上、ハロゲン含有チタン化合物(a)を120℃以上150℃以下の温度で反応させ、不活性溶媒で洗浄して得られるオレフィン重合用固体触媒成分であって、
下記化合物(b)と下記化合物(c−1)を接触させた後、下記化合物(a)を接触させ、
チタン担持量(Ti)に対するアルコキシ基残量(RO)のモル比(RO/Ti)が0.30以下であるオレフィン重合用固体触媒成分。
(a)ハロゲン含有チタン化合物
(b)アルコキシ基含有マグネシウム化合物
(c−1)前記アルコキシ基含有マグネシウム化合物(b)中のアルコキシ基に対するハロゲンのモル比が0.50以上のハロゲン含有ケイ素化合物
(d)電子供与性化合物 - 前記2回目以降の反応後の不活性溶媒による洗浄温度が100℃以上150℃以下である請求項1に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記化合物(b)が、金属マグネシウム、アルコール、及び前記金属マグネシウム1モルに対して0.0001グラム原子以上のハロゲン原子を含むハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を反応させて得られる化合物である請求項1又は2に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物が、前記金属マグネシウム1モルに対して0.0005グラム原子以上で0.06グラム原子未満のハロゲン原子を含む請求項3に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記金属マグネシウム、アルコール、及びハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の反応温度が30〜60℃である請求項3又は4に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記化合物(b)の平均粒径(D50)が50μm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記化合物(b)が、ジアルコキシマグネシウムである請求項1〜6のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記化合物(c),(c−1)が、四塩化ケイ素である請求項1〜7のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 前記モル比(RO/Ti)が0.20以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- アルコキシ基残量(RO)が0.13ミリモル/g以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- チタン担持量が1.5重量%以上である請求項1〜10のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
- 下記成分[A],[B]又は下記成分[A],[B],[C]を含むオレフィン重合用触媒。
[A]請求項1〜11のいずれか一項に記載のオレフィン重合用固体触媒成分
[B]有機アルミニウム化合物
[C]電子供与性化合物 - 請求項12に記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合するオレフィン重合体の製造方法。
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