JP2008163171A - 繭状ポリマー微粒子およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来シード重合法により、形状が繭状の均一な平均粒子径を有するポリマー微粒子を得ることはできなかった。
【解決手段】架橋性モノマーを0.5〜1重量%含有する重合性ビニルモノマーを分散重合させて得られるシード粒子の分散液に、シード粒子の1〜5重量倍の重合性ビニルモノマーを加えて重合させることにより、平均粒子径1〜8μmの略均一な繭状ポリマー微粒子を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は形状が繭状で、ほぼ均一な粒径を有するポリマー微粒子およびその製造方法に関する。このポリマー微粒子は、塗料や化粧品に添加して、それらに粘性特性、光散乱特性、その他独特の表面特性を付与するのに効果的な材料である。
ポリマー微粒子の製造法のうち、シード重合法は水性媒体中にポリマー微粒子の核となる重合体微粒子を分散させ、重合性モノマーを加えてシードに吸収もしくはシード上に析出させた後重合を行い重合体粒子を得る方法である。この方法は、通常小さい粒子を大粒径に成長させる目的、もしくは吸収させる単量体の組成を様々に変えることで粒子に機能を付加したり、物性を向上させる目的で使用される。
シード重合により均一な粒子を得ることが目的の場合、シードの合成はソープフリー重合もしくは分散重合が用いられることが多い。これは均一な粒子を得るための最も簡便な方法である。このシードの調製の際、通常架橋性モノマーを使用することはない。
シード重合を行う場合、シードもその後のシード重合によって得られる粒子も真球状であるのが普通である。シードとして用いる粒子が真球状でない場合も、モノマーを吸収したシードが膨潤して真球状となるか、シードを覆うモノマー層が水性媒体中でその表面張力のため真球状になるので、重合して得られるポリマー微粒子はほぼ真球状となる。
表面が皺状の微粒子や大きく変形した微粒子を得るためにごく少量の架橋性モノマーを用いることがある(特許文献1及び2)が、これらの場合はシード重合法ではない。
特開平11−140139号公報 特開2003−277417号公報
本発明は従来には無かった繭状の微粒子を主として含む平均粒子径が1〜8μmのポリマー微粒子およびその製造法を提供することを目的とする。
前記課題のポリマー微粒子を得るため本発明者らは鋭意検討重ねた結果、少量の架橋性モノマーを含有するビニルモノマーを分散重合させてシードを合成し、そのシードの水性分散液に特定量の重合性モノマーを加えてシード重合させることによりほぼ均一平均粒子径を有する繭状のポリマー微粒子を主として含有するポリマー微粒子を得ることに成功した。
すなわち本発明は
(1)繭状ポリマー微粒子を80重量%以上含む平均粒子径が1〜8μmのポリマー微粒子、
(2)繭状ポリマー微粒子の形状が、一端および他端が半球状又はその一部である円柱状回転体であり、回転体の回転軸Xにおける一端と他端との距離をL、円柱の直径をW、半球の半径をRとするとき、
〔1〕1.1≦L/W≦3
〔2〕0.3≦R/W≦0.6
で描かれる基本線内に、繭状ポリマー微粒子の円柱側面に対して垂直方向に光を照射して得られる投影図の輪郭を、はみ出ない様に重ねるとき、投影図の輪郭内の面積が基本線内の面積の85%以上となりうるものである(1)記載のポリマー微粒子、
(3)重合性ビニルモノマーとその0.05〜1重量%の架橋性モノマーを含有する重合性モノマー混合物を分散重合させて得られるシード粒子の分散液に、シード粒子の1〜5重量倍の重合性ビニルモノマーを加えてシード重合させる(1)又は(2)記載のポリマー微粒子の製造法、
である。
まず、重合性モノマーを用いたシード粒子の合成法について述べる。
重合性ビニルモノマーと架橋性モノマーを含有する重合性モノマー混合物から本発明のシード粒子を合成するには、重合性モノマーを溶解するが重合後のポリマーは溶解しないような溶剤を使用する。架橋性モノマーは、重合性ビニルモノマーに対して通常0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.6重量%、より好ましくは0.2〜0.5重量%添加する。
重合性ビニルモノマーに対し架橋性モノマーの添加量が上記より少ない場合には、後に添加する重合性ビニルモノマーがシード内部に吸収されやすく、シードの膨潤を引き起こし、生成粒子が真球となりやすい。一方上記より多い場合には分散重合中に凝集を引き起こしやすく粒径分布のそろったシード粒子が得られない。
より具体的には、溶媒に重合開始剤を溶解し、用いる開始剤に適した温度に昇温し、重合性ビニルモノマーと架橋性モノマーを含有するモノマー混合物を添加して、不活性気流、例えば窒素気流下,10〜24時間重合させることにより目的とするシード粒子の分散液を得ることができる。この際重合体粒子の分散安定性を向上させるために、各種の界面活性剤あるいは高分子保護コロイド等の分散安定剤を用いてもよい。
重合性ビニルモノマーとしては、例えばスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系モノマー;エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系モノマー等が挙げられるが、疎水性で有機溶媒に可溶であれば前記モノマーに限定されるものではない。
架橋性モノマーとしては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルトルエンなどの芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のグリコールジ(メタ)アクリレート、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレートなど重合性不飽和結合を1分子中に2個以上有する化合物が挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種以上混合して用いることが可能である。
シード粒子の合成の際に用いるモノマーは溶解するが重合後のポリマーは溶解しないような溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられる。溶媒の使用量は、モノマーに対して3〜25重量倍程度が好ましい。
分散安定剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩等の水溶性高分子、リン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム等の難水溶性無機物が用いられる。これらの分散安定剤は単独でもまた二種以上の組み合わせでも用いられる。これらの分散安定剤は、通常の分散重合の際に用いられる使用量で好適に重合を行うことができる。
重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、o−メトキシベンゾイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物等がもちいられる。その使用量はモノマー混合物に対して0.5〜5重量%程度である。
合成された粒子はろ過もしくは遠心分離により取り出され次工程に用いられる。
シード微粒子の平均粒子径は、0.6〜6μm、好ましくは1.2〜4.5μmである。
得られたシード粒子から繭状ポリマー微粒子を調製するには、上記シード微粒子を水性媒体中に完全に分散させる。そのためには水などの水性媒体にシード微粒子を加え、必要により分散安定化剤の存在下に、超音波分散などにより分散させるのが望ましい。
シード粒子の水分散液にシード微粒子の1〜5倍重量部、望ましくは1.5〜3.5倍重量部の重合性ビニルモノマーおよび油溶性の開始剤を溶かし、ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤水溶液中でホモミキサー等により分散するか超音波分散を行ってモノマー乳化液とする。このモノマー分散液をシード粒子分散液中に添加、撹拌を行いシードにモノマーを吸収させる。重合反応により得られるポリマー微粒子の耐溶剤性を向上させるために、重合性ビニルモノマーに対して20重量%以下、好ましくは5〜15重量%の架橋性モノマーをモノマー乳化液に加えることができる。吸収の終了は光学顕微鏡等を用い確認が出来る。シードに対する重合性モノマーの量が上記より少ない場合重合後に得られる粒子はほぼ真球状となり、好ましくない。またモノマーの添加量が上記より多い場合には重合後に凹凸のあるいびつな粒子となり、大過剰の場合には真球状となるため好ましくない。モノマーが完全に吸収されたことを確認してから昇温、重合を行う。この際重合体粒子の分散安定性を向上させるために、各種の分散安定剤を用いてもよい。
本発明のシード重合に際しては重合開始剤の他、必要によりさらに連鎖移動剤、重合禁止剤等の適量を用いてもよい。
重合開始剤としてはこの種の反応に通常用いられるもの、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物系開始剤、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスバレロニトリル等のアゾ重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は重合性モノマーに溶解させて使用される。連鎖移動剤もこの種の反応に通常用いられるものでよく、例えばモノチオール、ポリチオール、キサントゲンジスルフィド、チウラムジスルフィド、メルカプト酢酸2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル、メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン等が好ましく用いられる。また、重合禁止剤としては、例えば亜硝酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化第二銅等の通常用いられる重合禁止剤の適量が用いられる。
ポリマー微粒子の平均粒径は用いたシードの粒径の1.3〜1.5倍の径のものがその後の重合反応によって得られる。従って用いるシードの粒径を任意に変えることで1〜8μmの範囲でポリマー微粒子の粒子系を調節することができる。
本発明の重合反応における重合温度は用いる重合開始剤、モノマーや必要に応じて添加される重合禁止剤、連鎖移動剤等の種類によっても異なってくるが、通常30〜100℃であり、好ましくは50〜90℃である。重合後、ポリマー微粒子を濾別し、水洗後乾燥することにより繭球ポリマー微粒子からなる乾燥粉末が得られる。
上記方法によって、図1〜3の電子顕微鏡写真に示すような繭状ポリマー微粒子が得られる。写真には、真球状に見えるものが含まれているが、その多くは撮影された角度によって真球状や楕円体に見えるだけで、実際には繭状のものである。
図4に示すように、繭状ポリマー微粒子の形状は、一端および他端が半球状又はその一部である円柱状回転体であり、回転体の回転軸Xにおける一端と他端との距離をL、円柱の直径をW、半球の半径をRとするとき、
〔1〕1.1≦L/W≦3
〔2〕0.3≦R/W≦0.6
で描かれる基本線内に、繭状ポリマー微粒子の円柱側面に対して垂直方向に光を照射して得られる投影図の輪郭をはみ出ない様に重ねるとき、投影図の輪郭内の面積が基本線内の面積の85%以上となりうるものである。
基本線は、好ましくは
〔1〕1.2≦L/W≦2.3
〔2〕0.35≦R/W≦0.55
で描かれるものであり、投影図の輪郭内の面積が基本線内の面積の90%以上となりうるものである
繭状ポリマー微粒子が上記式で示される基本線内の面積に占める割合を測定するには、まず微粒子の投影図の外郭に最も近い形の基本線を描き、その基本線内の面積とそれが内包しうる最大の投影図外郭に囲まれた面積を対比することにより行うことができる。
本発明の製造法により製造されるポリマー微粒子はほぼ均一な平均粒子径を持ち、微粒子の少なくとも80重量%は繭状ポリマー微粒子であり、通常は90重量%以上である。ポリマー微粒子の平均粒子径は1〜8μm、好ましくは2〜6μmである。
本発明においては、少量の架橋性モノマーを含有するビニルモノマーを分散重合させてシードを合成し、そのシードの水性分散液に特定量の重合性モノマーを加えて重合させることにより従来得られなかった均一な粒径の繭状のポリマー微粒子を得ることができる。
以下に実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお実施例中「部」は重量部を表す。
ポリビニルピロリドン(分子量360,000)24部とトリカプリリルメチルアンモニウムクロライド(アリコート336;コグニスジャパン)5.8部をメタノール649部とイオン交換水114部に溶解させた溶液を撹拌しながら窒素気流下50℃に昇温させた。ついで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.2部をメチルメタクリレート79.8部とエチレングリコールジメタクリレート0.16部に溶かした物を加え、同温度で24時間保持して重合体粒子(シード)を得た。この粒子の平均粒径は2.17μm、粒径分布の標準偏差は12.5%であった。
得られたシード粒子35部に、界面活性剤としてハイテノールNF−13(第一工業製薬)0.52部とイオン交換水350部を加え均一に分散させた。メチルメタクリレート63部とエチレングリコールジメタクリレート7部の混合物に過酸化ベンゾイル1.05部を溶解させたものにイオン交換水280部、1.05部のハイテノールNF−13を混合し、これを超音波処理した。得られた乳化液を前記シード粒子の分散液に加え30分撹拌するとモノマーは完全にシード粒子に吸収された。この分散液を窒素気流下70℃で4時間重合を行い繭状の均一粒径分布の粒子を得た。得られた粒子をベックマン・コールター社製精密粒度分布測定装置Multisizer IIEにより測定した結果、平均粒子径は2.86μmで粒径分布の標準偏差は19.6%であった。この重合体粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。走査型顕微鏡で観察した結果、粒子50粒のL/W値は1.4〜1.8、R/Wは0.37〜0.51であった。
ポリビニルピロリドン(分子量360,000)24部とアリコート336(コグニスジャパン)5.8部をメタノール649部とイオン交換水114部に溶解させた溶液を撹拌しながら窒素気流下50℃に昇温させ、ついで2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.2部をメチルメタクリレート79.8部とエチレングリコールジメタクリレート0.4部に溶かした物を加え同温度で24時間保持して重合体粒子を得た。この粒子の平均粒径は2.50μm、粒径分布の標準偏差は20.8%であった。
得られた粒子35部に、ハイテノールNF−13(第一工業製薬)0.52部とイオン交換水350部を加え均一に分散させた。メチルメタクリレート63部とエチレングリコールジメタクリレート7部の混合物に過酸化ベンゾイル1.05部を溶解させたものにイオン交換水280部、ハイテノールNF−13 1.05部を混合しこれを超音波処理した。得られた乳化液を前記シード粒子の分散液に加え30分撹拌するとモノマーは完全にシード粒子に吸収された。この分散液に亜硝酸ナトリウム0.14部加えた後窒素気流下70℃で4時間重合を行い繭状の均一粒径分布の粒子を得た。得られた粒子の平均粒子径は3.58μmで粒径分布の標準偏差は19.3%であった。走査型顕微鏡で観察した結果、この粒子50粒中、1.1≦L/W≦3、0.3≦R/W≦0.6を満たさないものが3粒あり、それ以外のL/W値は1.2〜1.4、R/Wの値は0.35〜0.52であった。
この重合体粒子の電子顕微鏡写真を図2に示す。
実施例2と同様にして得られたシード粒子35部に、界面活性剤としてプライサーフA210G(第一工業製薬)0.5部とイオン交換水350部を加え均一に分散させた。メチルメタクリレート70部に過酸化ベンゾイル1.05部を溶解させたものにイオン交換水280部、プライサーフA210G 1.5部を混合しこれを超音波処理した。得られた乳化液を前記シード粒子の分散液に加え30分撹拌するとモノマーは完全にシード粒子に吸収された。この分散液に亜硝酸ナトリウム0.14部とポリビニルアルコール(GH−17、日本合成化学製)の10%水溶液15部を加えた後窒素気流下70℃で4時間重合を行い繭状の均一粒径分布の粒子を得た。得られた粒子の平均粒子径は3.82μmで粒径分布の標準偏差は20.1%であった。走査型顕微鏡で観察した結果、この粒子50粒中、1.1≦L/W≦3、0.3≦R/W≦0.6を満たさないものが3粒あり、それ以外のL/W値は1.2〜1.45、R/Wの値は0.43〜0.55であった。
この重合体粒子の電子顕微鏡写真を図3に示す。
〔比較例1〕
実施例1で得られた粒子の使用量を17.5部にする以外は実施例2と同様な操作を行った。得られた粒子は凹凸のあるいびつな粒子で繭状とはならなかった。
〔比較例2〕
実施例1で得られた粒子の使用量を70.0部にする以外は実施例2と同様な操作を行った。得られた粒子は平均粒子径が2.73μmのほぼ真球状の粒子であった。
〔比較例3〕
実施例1で得られた粒子の代わりに、エチレングリコールジメタクリレートを用いずに合成した重合体粒子をシードとする以外は実施例2と同様の操作を行った。得られた粒子は平均粒子径が2.65μmの真球状の均一粒径粒子であった。
本発明の形状が繭状で、ほぼ均一な粒径を有するポリマー微粒子は、塗料や化粧品に添加して、それらに粘性特性、光散乱特性、その他独特の表面特性を付与するのに効果的な材料である。
実施例1で得られた繭状微粒子の顕微鏡写真 実施例2で得られた繭状微粒子の顕微鏡写真 実施例3で得られた繭状微粒子の顕微鏡写真 本発明の繭状微粒子の模式図
符号の説明
L:本発明の円柱状回転体の回転軸における一端と他端との距離
W:円柱の直径
R:半球の半径
X:回転体の回転軸

Claims (3)

  1. 繭状ポリマー微粒子を80重量%以上含む平均粒子径が1〜8μmのポリマー微粒子。
  2. 繭状ポリマー微粒子の形状が、一端および他端が半球状又はその一部である円柱状回転体であり、回転体の回転軸Xにおける一端と他端との距離をL、円柱の直径をW、半球の半径をRとするとき、
    (1)1.1≦L/W≦3
    (2)0.3≦R/W≦0.6
    で描かれる基本線内に、繭状ポリマー微粒子の円柱側面に対して垂直方向に光を照射して得られる投影図の輪郭をはみ出ない様に重ねるとき、投影図の輪郭内の面積が基本線内の面積の85%以上となりうるものである請求項1記載のポリマー微粒子。
  3. 重合性ビニルモノマーとその0.05〜1重量%の架橋性モノマーを含有する重合性モノマー混合物を分散重合させて得られるシード粒子の分散液に、シード粒子の1〜5重量倍の重合性ビニルモノマーを加えてシード重合させる請求項1又は2記載のポリマー微粒子の製造法。
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