JP2008163131A - インクジェット記録用水系インクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷時にプリンターの印字部下地にインクが堆積して紙汚れの原因となることを抑制した、安定性に優れたインクジェット記録用水系インクの製造方法、及び水系インクを提供する。
【解決手段】水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理して、分散体を得る工程(1)、得られた分散体を、該分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する工程(2)を有するインクジェット記録用水系インクの製造方法、及びその製造方法により得られる水系インクである。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水系インクの製造方法、及び水系インクに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式によれば、使用する装置が低騒音で操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易であり、かつ記録部材として普通紙を使用することができるという利点があるため、近年広く用いられている。インクジェットプリンタに使用されるインクは、耐水性や耐候性の観点から、近年、着色剤として顔料又は疎水性染料を用いるインク(以下、顔料系インクという)が主に使用されている。
しかしながら、顔料系インクは、水系インクとして使用した場合、顔料がインク中に溶解しないため安定性に課題がある。特に、ふちなし印刷を行うと、ウレタン樹脂等からなる印字部下地にインクが堆積し、紙汚れの原因となる。
顔料系インクにおいて、インクの保存安定性を向上させるために、多糖類等の添加剤を加えたインクジェット用記録液(例えば、特許文献1)、及び2価以上の金属イオンをイオン交換して除去する工程を有する水性顔料分散体の製造方法(例えば、特許文献2)等が提案されている。しかしながら、特許文献1及び2の方法では、保存安定性の付与が十分でない。
特許文献3には、水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理した後、有機溶媒を除去して着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を得た後、40℃以上で加熱処理するインクジェット記録用水系インクの製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では、有機溶媒を完全に除去した後に加熱処理を行っているため、得られるインクの粘度が高く、安定性が十分に満足できるものではない。
また、特許文献4には、分散媒、色材、ポリマーを含む粒子を含有するインク組成物の製造方法において、分散媒、色材、ポリマーを10℃未満の温度で湿式分散する工程を含むインク組成物の製造方法が開示されている。しかしながら、この方法は、分散媒として水ではなく溶媒を用いるため作業環境の点で好ましくなく、得られる粒子径も0.7μm以上と大きいため、印字性能が不十分であった。
特開平5−295310号公報 特開2002−309122号公報 特開2006−1971号公報 特開2006−152165号公報
本発明は、印刷時にプリンターの印字部下地にインクが堆積して紙汚れの原因となることを抑制した、安定性に優れたインクジェット記録用水系インクの製造方法、及び水系インクを提供することを課題とする。
本発明者らは、着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を、特定の条件下で加熱処理することにより、上記目的を達成しうることを見出した。
すなわち、本発明は、下記工程(1)及び(2)を有するインクジェット記録用水系インクの製造方法、及びその製造方法により得られる水系インクを提供する。
工程(1):水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理して、分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体を、該分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する工程
また、濃縮粘度増加率及び乾燥前後の平均粒径増加率が低い水系インクが、上記目標を達成しうることを見出した。
すなわち、本発明は、着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子を含み、水系インク中の着色剤の含有量が3〜10重量%である水系インクであって、下記方法Iにより求められる濃縮粘度の増加率が450%以下であり、下記方法IIにより求められる乾燥前後の平均粒径の増加率が100%以下である、インクジェット記録用水系インクを提供する。
方法I:
水系インク10gを、シャーレ(16cm2)に均一に拡げて、40℃の条件下、6gに濃縮した際の粘度をE型粘度計〔東機産業株式会社製、型番:RE80型、測定時間1分、回転数100rpm、ロータは標準(1°34′×R24)〕を用いて20℃で測定し、濃縮前後での濃縮粘度の増加率を下記式により求める。
濃縮粘度の増加率=〔(濃縮後の粘度−濃縮前の粘度)/(濃縮前の粘度)〕×100
方法II:
水系インク3gをシャーレ(7cm2)に均一に拡げて、40℃、26.7kPaの条件で15時間放置し、乾燥前後の平均粒径を大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000〔キュムラント解析。測定条件:温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回、分散溶媒としての水の屈折率1.333〕を用いて求め、乾燥前後の平均粒径の増加率を下記式により求める。
乾燥前後の平均粒径の増加率=〔(乾燥後の平均粒径−乾燥前の平均粒径)/(乾燥前の平均粒径)〕×100
本発明によれば、印刷時、特にふちなし印刷時にプリンターの印字部下地にインクが堆積して紙汚れの原因となることを抑制した、安定性に優れたインクジェット記録用水系インクの製造方法、及び水系インクを提供することができる。
本発明のインクジェット記録用水系インクの製造方法は、下記工程(1)及び(2)を有することを特徴とする。
工程(1):水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理して、分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体を、該分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する工程
ここで、水系インクにおける「水系」とは、水系インクに含まれる媒体中で、水が最大割合を占めていることを意味するものであり、媒体が水のみの場合もあり、水と一種以上の有機溶媒との混合溶媒の場合も含まれる。
<着色剤>
着色剤としては、耐水性の観点から、顔料及び疎水性染料が好ましい。中でも、近年要求が強い高耐候性を発現させるためには、顔料を用いるのが好ましい。顔料は、有機顔料及び無機顔料のいずれであってもよい。また、必要に応じて、それらに体質顔料を併用することもできる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー 13, 17, 74, 83, 93, 97,109, 110,120, 128,139, 151,154,155,174,180;C.I.ピグメント・レッド 48, 57:1, 122, 146,176,184, 185,188, 202;C.I.ピグメント・バイオレット 19, 23;C.I.ピグメント・ブルー 15, 15:1, 15:2, 15:3, 15:4, 16,60;C.I.ピグメント・グリーン 7, 36等が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム及びタルク等が挙げられる。
疎水性染料は、ポリマー粒子中に含有させることができるものであれば特に制限がない。疎水性染料としては、油性染料、分散染料等が挙げられ、これらの中では油性染料が好ましい。疎水性染料を水不溶性ポリマー粒子中に効率よく含有させる観点から、疎水性染料は、水分散体の製造時に使用される有機溶媒に対する溶解度が、好ましくは2g/L以上、より好ましくは20〜500g/Lであるものが好適である。
油性染料としては、例えば、イエローとしてC.I.ソルベント・イエロー29及び30、シアンとしてC.I.ソルベント・ブルー70、マゼンタとしてC.I.ソルベント・レッド18及び49、ブラックとしてC.I.ソルベント・ブラック3、7及びニグロシン系の黒色染料が好ましい。
分散染料としては、例えば、イエローとしてC.I.ソルベント・イエロー29及び30、シアンとしてC.I.ソルベント・ブルー70、マゼンタとしてC.I.ソルベント・レッド18及び49、ブラックとしてC.I.ソルベント・ブラック3、7及びニグロシン系の黒色染料が好ましい。
上記の着色剤は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
<有機溶媒>
有機溶媒は、水不溶性ポリマーを適度に溶解するために用いられる。有機溶媒としては、20℃における水に対する溶解度が50重量%未満(水100gに対して50g未満)のものが好ましく、30重量%以下のものが更に好ましい。これらの有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、1−ブタノール、2−ブタノール等が挙げられ、ケトン系溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。また、芳香族炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ、脂肪族炭化水素系溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、ハロゲン化炭化水素系溶媒としてはクロロホルム、二塩化炭素、四塩化炭素、塩化エチレン等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
前記有機溶媒の中では、その安全性や、後処理において溶媒を除去する際の操作性を考
慮すれば、ケトン系溶媒、特にメチルエチルケトンが好ましい。
<水不溶性ポリマー>
本発明に用いられる水不溶性ポリマーは、ビニルポリマー、エステルポリマー、ウレタンポリマー等が挙げられ、これらは単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
ここで「水不溶性」とは、対象ポリマーの未中和品を、温度25℃で水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下、好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下であることをいう。溶解量は、水不溶性ポリマーの塩生成基の種類に応じて、水酸化ナトリウム又は酢酸で100%中和した時の溶解量である。このような水不溶性ポリマーは、着色剤に対し好適な吸着性を発現する。
本発明に用いられる水不溶性ポリマーは、分散性や保存性を向上させる観点から、少なくとも(a)塩生成基含有モノマーと(b)マクロマーを含有するモノマー混合物を共重合させてなるビニルポリマーであることが好ましい。
モノマー混合物における(a)塩生成基含有モノマーの含有量は、分散性やインク親和性の観点から、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%である。また、(b)マクロマーの含有量は、分散性や保存安定性の観点から、好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%である。(a)塩生成基含有モノマーと(b)マクロマーの含有量が上記範囲内にあれば、優れた分散安定性及び保存安定性を発現することができる。
さらに、本発明に用いられる水不溶性ポリマーは、分散安定性や保存安定性を向上させる観点から、(c)疎水性モノマー及び/又は(d)ノニオン性(メタ)アクリレート系モノマーを共重合することが好ましい。
水不溶性ポリマーを製造するに際し、モノマー混合物中における(c)疎水性モノマーの含有量は、高い印字濃度、優れた耐水性、及び顔料吸着性の観点から、好ましくは10〜87重量%、より好ましくは20〜85重量%、特に好ましくは30〜85重量%である。
また、モノマー混合物における(d)ノニオン性(メタ)アクリレート系モノマーの含有量は、保存安定性、印字物の高い光沢性及び高い印字濃度を発現させる観点から、好ましくは1〜45重量%、より好ましくは5〜35重量%である。
本発明に用いられる水不溶性ポリマーの最も好適な例は、塩生成基含有モノマー(a)由来の構成単位と、疎水性モノマー(c)由来の構成単位を含むポリマーを主鎖に有し、マクロマー(b)由来の構成単位を側鎖に有する、水不溶性グラフトポリマーであることが好ましい。
このような水不溶性グラフトポリマーとしては、塩生成基含有モノマー(a)、マクロマー(b)、疎水性モノマー(c)、更に必要に応じて(d)ノニオン性(メタ)アクリレート系モノマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ビニルポリマーが好ましい。以下、各モノマーについて説明する。
(a)塩生成基含有モノマーとしては、(a−1)アニオン性モノマー及び(a−2)カチオン性モノマーが好ましい。
(a−1)アニオン性モノマーとしては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー及び不飽和リン酸モノマーからなる群より選ばれた一種以上が挙げられる。
不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
不飽和リン酸モノマーとしては、例えば、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記のアニオン性モノマーの中では、インク粘度及び吐出性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
(a−2)カチオン性モノマーとしては、不飽和3級アミン含有ビニルモノマー及び不飽和アンモニウム塩含有ビニルモノマーからなる群より選ばれた一種以上が挙げられる。
不飽和3級アミン含有モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアリールアミン、ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン等が挙げられる。
不飽和アンモニウム塩含有モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート四級化物等が挙げられる。
上記のカチオン性モノマーの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンが好ましい。
(b)マクロマーの代表例としては、片末端に重合性官能基を有し、好ましくは数平均分子量が500〜50,000、より好ましくは1,000〜10,000であるマクロマーが挙げられる。
前記マクロマーの具体例としては、片末端に重合性官能基を有する(b−1)スチレン系マクロマー、(b−2)シリコーン系マクロマー、(b−3)アルキル(メタ)アクリレート系マクロマー等が挙げられる。これらの中では、ビニルポリマーに着色剤を十分に含有させる観点から、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
(b−1)片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体及び片末端に重合性官能基を有する、スチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
片末端に重合性官能基を有する、スチレンと他のモノマーとの共重合体における、他のモノマーとしては、アクリロニトリル(スチレン・アクリロニトリルマクロマー)等が挙げられる。また、その共重合体中のスチレンの含有量は、顔料が十分にビニルポリマーに含有されるようにする観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。
これらのスチレン系マクロマーの中では、片末端に重合性官能基としてアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、例えば、東亜合成株式会社の商品名、AS−6、AS−6S、AN−6、AN−6S、HS−6、HS−6S等が挙げられる。
(b−2)片末端に重合性官能基を有するシリコーンマクロマーの中では、式(I):
X(Y)qSi(R13-r(Z)r (I)
(式中、Xは重合可能な不飽和基、Yは2価の結合基、R1 は水素原子、低級アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を示し、同一でも異なっていてもよく、Zは500以上の数平均分子量を有する1価のシロキサンポリマーの残基、qは0又は1、rは1〜3の整数を示す)
で表されるシリコーンマクロマーが、インクジェットプリンターのヘッドの焦げ付きを防止する観点から好ましい。
なお、マクロマーの数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
式(I) において、Xの代表例としては、CH2=CH−基、CH2=C(CH3)- 基等の炭素数2〜6の1価の不飽和炭化水素基が挙げられる。
Yの代表例としては、−COO−基、−COOCa2a−基(aは1〜5の整数を示す)、フェニレン基等の2価の結合基が挙げら、これらの中では−COOC36−が好ましい。
1 の具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜5のアルキル基;フェニル基等の炭素数6〜20のアリール基、メトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基等が挙げられる。これらの中では、メチル基が好ましい。
Zの具体例としては、数平均分子量500〜5,000のジメチルシロキサンポリマーの1価の残基が挙げられる。qは好ましくは1であり、rは好ましくは1である。
シリコーンマクロマーの代表例としては、式(I-I):
CH2=CR2−COOC36−[Si(R32−O]b−Si(R13 (I-I)
(式中、R2 は水素原子又はメチル基、R3 は水素原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基を示し、同一でも異なっていてもよく、bは5〜60の数を示す)で表されるシリコーンマクロマーが好ましく、特に式(I-II):
CH2=C(CH3)-COOC36-[Si(CH32-O]d-Si(CH33 (I-II)
(式中、dは8〜40の数を示す)
で表されるシリコーンマクロマーが好ましい。その例として、チッソ株式会社FM-0711 (商品名)等が挙げられる。
(b−3)アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーとしては、炭素数1〜4のアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーが挙げられ、ブチルアクリレートマクロマー、イソブチルメタクリレートマクロマー等が例示される。
(c)疎水性モノマーは、式(II):
CH2=C(R4)COOR5 (II)
(式中、R4 は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R5 は炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、炭素数7〜22のアルキルアリール基若しくは炭素数7〜22のアリールアルキル基又は炭素数3〜22の環式炭化水素基を示す。)
で表される(c−1)アルキル基を有するモノマー、(c−2)アリール基を有するモノマー、又は(c−3)環式炭化水素基を有するモノマー、及び(c−4)式(III):
CH2=C(R6)−R7 (III)
(式中、R6 は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R7 は炭素数6〜22の芳香族炭化水素基を示す。)
で表される芳香環含有モノマーが挙げられる。式(III)において、R6 は特に水素原子が好ましい。
(c)疎水性モノマーは、印字濃度及び保存性の観点から、芳香環含有モノマーを含有することが好ましい。
(c−1)のアルキル基を有するモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、ベへニル(メタ)アクリレート等のエステル部分が炭素数1〜22のアルキル基である(メタ)アクリレートが挙げられる。
なお、前記(イソ又はターシャリー)及び(イソ)は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルを示す。また、(メタ)アクリレートは、メタクリレートとアクリレートの両方を意味する。以下においても同様である。
(c−2)のアリール基を有するモノマーとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(c−3)の環式炭化水素基を有するモノマーとしては、炭素数3以上の単環式、二環式、さらには三環式以上の多環式(メタ)アクリレートである。具体的には、炭素数3以上の単環式(メタ)アクリレートとしては、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、二環式(メタ)アクリレートとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、三環式(メタ)アクリレートとしてはアダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、保存安定性の観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートが好ましい。
(c−4)の芳香環含有モノマーは、印字濃度の観点から、スチレン、ビニルナフタレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレンから選ばれた一種以上が好ましい。これらの中では、印字濃度及び保存安定性の観点から、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びビニルナフタレンから選ばれた一種以上がより好ましい。
(d)ノニオン性(メタ)アクリレート系モノマーとしては、下記式(IV)で表されるノニオン性のモノマーが好ましい。
CH2=C(R8)COO(R9O)n10 (IV)
(式中、R8 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、R9 は炭素数2〜18のアルカンジイル基又は水素原子がフェニル基で置換された炭素数2〜4のアルカンジイル基、nは1〜30の数、R10 は水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
式(IV)において、重合性の観点から、R8 は水素原子又はメチル基が好ましく、R9は炭素数2〜4のエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましい。nは、平均付加モル数を意味し、印字濃度及び保存安定性の観点から、2〜25の数が好ましい。n個のR9 は同一でも異なっていてもよく、異なる場合はブロック付加及びランダム付加のいずれでもよい。
10 は、高い印字濃度及び良好な保存安定性の観点から、炭素数1〜22のアルキル基が好ましく、炭素数1〜18のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、オクチル基及びラウロキシ基が特に好ましい。R10 の置換基としては、炭素数6〜29の芳香族環があげられ、その中でもフェニル基が好ましい。
式(IV)のモノマーの代表例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール・プロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
モノマーは、脂肪族アルコール末端基(−OH)をアルカンジイルオキシドで重合し、その重合した末端基(−OH)を酸でエステル化する方法により得られる。商業的に入手しうる上記モノマーの具体例としては、新中村化学工業株式会社の多官能性アクリレートモノマー(NKエステル)M−40G、同90G、同230G、日本油脂株式会社のブレンマーシリーズ、PE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400、同1000、PP−500、同PP−800、同1000、AP−150、同400、同550、同800、50PEP−300、50POEP−800B等が挙げられる。
上記(a)〜(d)のモノマーは、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
<水不溶性ポリマーの製法>
水不溶性ポリマーは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、上記モノマーの混合物を共重合させることにより製造することができる。これらの重合法の中では、特に溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒は、極性有機溶媒であることが好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンが好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。また、必要に応じてトルエン等の芳香族炭化水素溶媒と混合して用いることもできる。
重合の際には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、t−ブチルペルオキシオクトエート、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物等の公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、好ましくは0.001〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。重合の際には、更に、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の重合連鎖移動剤を添加してもよい。
モノマー混合物の重合条件は、使用するラジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるので一概に決定することはできない。通常、重合温度は30〜100℃、より好ましくは50〜80℃であり、重合時間は好ましくは1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ポリマーを単離することができる。また、得られた水不溶性ポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
上記方法により得られる水不溶性ポリマーの重量平均分子量は、高い分散性と保存安定性の観点から、好ましくは3,000〜300,000、より好ましくは5,000〜200,000である。
なお、ポリマーの重量平均分子量は、溶媒として、60mmol/Lのリン酸と50mmol/Lのリチウムブロマイドを含有したジメチルホルムアミドを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。使用カラムは東ソーHLC−8120GPCを用いた。
本発明で用いられるビニルポリマーは、(a)塩生成基含有モノマー由来の塩生成基を有している場合は中和剤により中和して用いる。中和剤としては、ポリマー中の塩生成基の種類に応じて、酸又は塩基を使用することができる。例えば、塩酸、酢酸、プロピオン酸、リン酸、硫酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グリセリン酸等の酸、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、トリブチルアミン等の塩基が挙げられる。
塩生成基の中和度は、10〜200%であることが好ましく、更に20〜150%、特に50〜150%であることが好ましい。
ここで中和度は、塩生成基がアニオン性基である場合、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーの酸価 (KOHmg/g)×ポリマーの重量(g)/(56×1000)]}×100
塩生成基がカチオン性基である場合は、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーのアミン価 (HCLmg/g)×ポリマーの重量(g)/(36.5×1000)]}×100
酸価やアミン価は、ポリマーの構成単位から、計算で算出することができる。または、適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン)にポリマーを溶解して、滴定する方法でも求めることができる。
<インクジェット記録用水系インクの製造>
本発明の製造方法は、下記工程(1)及び(2)を有することを特徴とする。
工程(1):水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理して、分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体を、該分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する工程
また工程(2)を行った後、更に工程(3):該有機溶媒を除去する工程を行ってもよい。
工程(1)における方法に特に制限はない。例えば、水、着色剤、有機溶媒、水不溶性ポリマー、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を混合した後、必要に応じて分散機を用いて分散させる方法が挙げられる。
工程(1)における好適例は、例えば次の方法である。
先ず水不溶性ポリマーを有機溶媒に溶解させ、次に着色剤、水、及び必要に応じて中和剤、ノニオン系界面活性剤等を添加して混合した後、必要に応じて混錬機や分散機を用いて、水不溶性ポリマー粒子が所望の平均粒径、及び分散度になるように分散処理して水中油型の分散体を得る。
その分散体中、着色剤は好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは10〜40重量%であり、有機溶媒は好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは10〜50重量%であり、水不溶性ポリマー(固形分含有量)は好ましくは2〜40重量%、更に好ましくは3〜30重量%であり、水は好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは20〜70重量%である。また、分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比は好ましくは0.1〜1、更に好ましくは0.2〜0.5である。
各成分を混合し、分散処理する際の温度は特に限定がないが、比較的低温、例えば0〜40℃、特に0〜30℃であることが好ましい。
水不溶性ポリマーが塩生成基を有する場合、中和剤を用いることが好ましいが、中和度には、特に限定がない。通常、最終的に得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4.5〜10であることが好ましい。前記水不溶性ポリマーの望まれる中和度により、pHを決めることもできる。中和剤としては前記のものが挙げられる。また、水不溶性ポリマーを予め中和しておいてもよい。
工程(1)における混合物の分散方法に特に制限はない。本分散だけで水不溶性ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、好ましくは予備分散(1次分散)させた後、さらに剪断応力を加えて本分散(2次分散、3次分散)を行い、水不溶性ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。
混合物を予備分散(1次分散)させる際には、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置の中では、ウルトラディスパー〔浅田鉄鋼株式会社、商品名〕、エバラマイルダー〔株式会社荏原製作所、商品名〕、TKホモミクサー、TKパイプラインミクサー、TKホモジェッター、TKホモミックラインフロー、フィルミックス〔以上、特殊機化工業株式会社、商品名〕、クリアミックス〔エム・テクニック株式会社、商品名〕、ケイディーミル〔キネティック・ディスパージョン社、商品名〕等の高速攪拌混合装置が好ましい。
本分散(2次分散、3次分散)の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、スターミル(アシザワ・ファインテック株式会社、商品名)、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社、商品名)、ピコミル(浅田鉄工株式会社、商品名)、DCPスーパーフロー、コスモ(日本アイリッヒ株式会社、商品名)、MSCミル(三井鉱山株式会社、商品名)等のビーズミル、高圧ホモゲナイザー〔株式会社イズミフードマシナリ、商品名〕、ミニラボ8.3H型〔Rannie社、商品名〕に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー〔Microfluidics 社、商品名〕、ナノマイザー〔ナノマイザー株式会社、商品名〕、アルティマイザー〔スギノマシン株式会社、商品名〕、ジーナスPY〔白水化学株式会社、商品名〕、DeBEE2000 〔日本ビーイーイー株式会社、商品名〕等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー等が挙げられる。
これらの中では、混合物に含まれている顔料の小粒子径化の観点から、2次分散装置としてはビーズミルが好ましく、3次分散装置としては高圧ホモジナイザーが好ましい。
次に、工程(2)において、工程(1)で得られた分散体を、分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する。加熱処理は、前記分散体を開放容器又は密閉容器に入れ、静置又は攪拌下に行うことができる。
加熱処理の温度は、好ましくは55〜85℃、より好ましくは60〜80℃である。加熱処理の圧力は特に制限はなく、常圧又は加圧下で行うことができる。加熱処理の時間は、温度、圧力により異なるが、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは0.8〜8時間、特に好ましくは1〜7時間である。
水に対する有機溶媒の重量比〔有機溶媒/水〕は、水不溶性ポリマーの吸着を促進し、その吸着・配向状態を改善すると共に、得られた分散体を安定化させる観点から、好ましくは0.001〜0.27、更に好ましくは0.01〜0.26、特に好ましくは0.02〜0.26である。水に対する有機溶媒の重量比は、水又は有機溶媒の添加、あるいは公知の方法で除去することにより調整することができる。
また、水不溶性ポリマーと有機溶媒との重量割合〔水不溶性ポリマー/有機溶媒〕は、0.1〜1が好ましく、0.15〜0.5が更に好ましい。
さらに、工程(3)として有機溶媒の除去を行うことが好ましい。その方法としては減圧蒸留等による一般的な方法により行うことができる。得られた水不溶性ポリマー粒子の水分散体(水系インク)中の有機溶媒は実質的に除去されており、残留する有機溶媒の量は、0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下である。また、水分散体中における水不溶性ポリマーの含有量は、得られる水分散体の安定性の観点から、着色剤100重量%に対して1〜900重量%、好ましくは5〜250重量%である。
有機溶媒が実質的に除去された水分散体とすることで水不溶性ポリマーの着色剤への一層の吸着が促進され水分散体(水系インク)の安定性向上を図ることができる。
プリンターの印字部下地はウレタン樹脂等のスポンジ体により形成されており、インク粘度が低下すればスポンジ体に浸透し易くなり、水系インクの安定性が向上すれば、スポンジ体に浸透する際に凝集しにくくなるため、インクの堆積が抑制され、紙汚れを効果的に防止することができる。
本発明の製造方法により得られる水分散体の20重量%(固形分)の粘度(20℃)は、水系インクとした際に好ましい粘度とするために、色によって異なるが、例えばマゼンタでは2〜3.85mPa・sが好ましく、2〜3.5mPa・sが特に好ましい。またイエローでは2〜3.6mPa・sが好ましく、2〜3.3mPa・sが特に好ましい。水分散体の中和度に特に制限はないが、通常pH4.5〜10であることが好ましい。
この着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体は、着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の固体分が水を主媒体とする中に分散しているものである。ここで、着色剤を含む水不溶性ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも着色剤と水不溶性ポリマーにより粒子が形成されていればよい。例えば、水不溶性ポリマーに着色剤が内包された粒子形態、水不溶性ポリマーに着色剤が均一に分散された粒子形態、水不溶性ポリマーの粒子表面に着色剤が露出された粒子形態等が含まれる。
ポリマー粒子の水分散体はそのまま水系インクとして用いることができるが、インクジェット記録用水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、粘度調整剤、消泡剤、防黴剤、防錆剤等を添加することができる。
得られる水分散体及び水系インクにおける、ポリマー粒子の平均粒径は、プリンターのノズルの目詰まり防止及び分散安定性の観点から、好ましくは0.01〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.3μm、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。なお、平均粒径は、実施例に記載の方法で行い、測定濃度は通常5×10-3重量%程度で行う。
着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の含有量は、通常、印字濃度及び吐出安定性の観点から、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜15重量%となるように調整することが望ましい。水系インクにおける着色剤の含有量は、印字濃度の観点から、好ましくは0.4〜20重量%、より好ましくは0.8〜15重量%である。
本発明のインクジェット記録用水系インクは、着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子を含み、水系インク中の水の含有量が好ましくは40〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%であり、水系インク中の着色剤の含有量が好ましくは3〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%であって、下記方法Iにより求められる濃縮粘度の増加率が好ましくは450%以下、より好ましくは250〜450%、特に好ましくは250〜410%であり、であり、下記方法IIにより求められる乾燥前後の平均粒径の増加率が好ましくは100%以下、より好ましくは10〜100%、特に好ましくは10〜60%である。
方法I:
水系インク10gを、シャーレ(16cm2)に均一に拡げて、40℃の条件下、6gに濃縮した際の粘度をE型粘度計〔東機産業株式会社製、型番:RE80型、測定時間1分、回転数100rpm、ロータは標準(1°34′×R24)〕を用いて20℃で測定し、濃縮前後での濃縮粘度の増加率を下記式により求める。
濃縮粘度の増加率=〔(濃縮後の粘度−濃縮前の粘度)/(濃縮前の粘度)〕×100
方法II:
水系インク3gをシャーレ(7cm2)に均一に拡げて、40℃、26.7kPaの条件で15時間放置し、乾燥前後の平均粒径を大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000〔キュムラント解析。測定条件:温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回、分散溶媒としての水の屈折率1.333〕を用いて求め、乾燥前後の平均粒径の増加率を下記式により求める。
乾燥前後の平均粒径の増加率=〔(乾燥後の平均粒径−乾燥前の平均粒径)/(乾燥前の平均粒径)〕×100
濃縮粘度の増加率が上記の範囲内であれば、前記スポンジ体に浸透した水系インクが、乾燥・濃縮しても、スポンジ体から廃液に移動しやすく、スポンジ体へのインクの堆積を抑制できる。
乾燥前後の平均粒径増加率は、再分散性を示すものであり、乾燥時の平均粒径増加率が上記の範囲内であれば、スポンジ体に堆積した乾燥インクが、次にスポンジ体に浸透してきた水系インクにより、再分散されて、前記スポンジ体に逐次堆積するのを抑制できる。
以下の製造例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」である。
製造例1〜3(水不溶性ポリマーの製造)
反応容器内に、メチルエチルケトン20部、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.05部、及び表1に示す各モノマーの200部の10%を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロートに、表1に示すモノマーの残りの90%を仕込み、前記重合連鎖移動剤0.45部、メチルエチルケトン60部、及びラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1.2部を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から65℃で2時間経過後、前記ラジカル重合開始剤0.3部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させ、さらにメチルエチルケトン115部加え、30分間攪拌し、表1に示す固形分含有量(有効分含有量)のポリマー溶液を得た。このポリマーの重量平均分子量を前記方法により測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008163131
なお、表1に示す化合物の詳細は、以下のとおりである。
(b)AS−6S
スチレンマクロマー:東亜合成株式会社製、商品名:AS−6S、数平均分子量:6000、重合性官能基:メタクロイルオキシ基
(d)M−90G
ポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド平均付加モル数=9、末端メチル基):新中村化学工業株式会社製、商品名:NKエステルM−90G
(e)PP−800
ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(プロピレンオキシド平均付加モル数=13、末端水酸基):日本油脂株式会社製、商品名:ブレンマーPP−800
実施例1〜5
表1に示す組成のポリマー233gをメチルエチルケトン107gに溶かし、その中に中和剤(5M水酸化ナトリウム水溶液)17.0g(中和度47%)及びイオン交換水865g加えて塩生成基を中和し、乳化組成物を得た。
マゼンタ顔料として無置換キナクリドン顔料(C.I.ピグメント・バイオレット19、クラリアントジャパン株式会社製、商品名:Hostaperm Red E5B02 )279gを加え、ディスパー翼で20℃で1時間混合して予備分散体を得た(工程(1)a)。
次に、得られた予備分散体1500gをウルトラ・アペックス・ミル:型式UAM-05(寿工業株式会社、メディア式分散機、商品名)を用いて、メディア粒子として粒径0.05mmのジルコニアビーズを用いて、ビーズ充填率80%、撹拌翼周速8m/s、循環流量200cc/minの条件で1時間(ミル内における総平均滞留時間:7.5分)、循環方式による分散処理を行った(工程(1)b)。
次に、更に分散の安定化を図るために、マイクロフルイダイザー:型式M-140K(Microfluidics 社製、高圧ホモジナイザー、商品名)を用いて、180MPaの圧力で10パスの連続方式による分散処理を行った(工程(1)c)。
得られた分散体混合物に、イオン交換水1000gを加え、攪拌した後、常圧下、表2に示す有機溶媒含有率、温度(品温)条件下で2時間の熟成を行った(工程(2))。
さらに、減圧下、温水加熱媒体を用いてメチルエチルケトンを除去(工程(3))し、更に一部の水を除去し、5μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ株式会社製)で濾過し、粗大粒子を除去することにより、表2に示す固形分濃度の水系顔料分散体を得た。
得られた水系顔料分散体40部、グリセリン10部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGMBE)7部、サーフィノール465(日信化学工業株式会社製)1部、プロキセルXL2(アビシア株式会社製)0.3部及びイオン交換水41.7部を混合し、得られた混合液を1.2μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジで濾過し、粗大粒子を除去することにより、表2に示す水系インクを得た。
実施例6〜7及び比較例1〜5
実施例1において、表2及び3に示す条件に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
なお、表2及び3に示す略号の意味は、次のとおりである。
PV19 :C.I.ピグメント・バイオレット19、クラリアントジャパン株式会社製、商品名:Hostaperm Red E5B02
PY74 :C.I.ピグメント・イエロー74、大日精化工業株式会社、商品名:ECY-215
PB15:3 :C.I.ピグメント・ブルー15:3、大日精化工業株式会社、商品名:シアニンブルー4920
BM:ウルトラ・アペックス・ミル、寿工業株式会社、メディア式分散機、型式UAM-05、メディア粒子:ジルコニアビーズ、粒径:0.05mm
MF:マイクロフルイダイザー、Microfluidics 社製、高圧ホモジナイザー
(1)平均粒径
実施例、比較例で得られた分散液の平均粒径を大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)で測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。なお、測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力した。結果を第2表に示す。
〔評価基準〕
・実施例1〜5及び比較例1〜3<マゼンタ>
○:110nm未満 ×:110nm以上
・実施例6及び比較例4<イエロー>
○:100nm未満 ×:100nm以上
・実施例7及び比較例5<シアン>
○:70nm未満 ×:70nm以上
(2)粘度
実施例、比較例で得られた分散液(固形分含有量:20重量%)の粘度をE型粘度計〔東機産業株式会社製、型番:RE80型〕を用いて20℃で測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。結果を第2表に示す。
〔評価基準〕
・実施例1〜5及び比較例1〜3<マゼンタ>
○3.7mPa・s未満 ×:3.7mPa・s以上
・実施例6及び比較例4<イエロー>
○:3.5mPa・s未満 ×:3.5mPa・s以上
・実施例7及び比較例5<シアン>
○:4.4mPa・s未満 ×:4.4mPa・s以上
(3)インク堆積性
インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型番:PX−V600)を用いて、普通はがきに、ふちなし印刷(200枚)を行い〔印字条件:用紙種類;普通はがき、モード設定;フォト〕、はがき周辺のウレタン下地(スポンジ状のインク浸透部)の表面のインクの堆積量を目視により評価した。結果を第2表に示す。
〔評価基準〕
・実施例1〜5及び比較例1〜3<マゼンタ>
○:良好 ×:やや良好〜不良
・実施例6及び比較例4<イエロー>
○:良好 ×:やや良好〜不良
・実施例7及び比較例5<シアン>
○:良好 ×:不良
Figure 2008163131
Figure 2008163131
(4)濃縮粘度増加率、及び乾燥前後の平均粒径増加率の測定
前記の方法により行った。
実施例1〜5と比較例1〜3との対比、実施例6と比較例4との対比、及び実施例7と比較例5との対比から、比較例では実施例に比べて粘度が高く、5で得られた水系インクは、室温(20℃)で4週間放置後において8.2〜9.7%の粘度変化があり、高温加速試験では10.6〜16.9%の粘度変化があり、インク堆積が多いことが分かる。

Claims (10)

  1. 下記工程(1)及び(2)を有するインクジェット記録用水系インクの製造方法。
    工程(1):水、着色剤、水不溶性ポリマー、及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理して、分散体を得る工程
    工程(2):工程(1)で得られた分散体を、該分散体中における〔有機溶媒/水〕の重量比が0.001〜0.27の条件下で、温度50〜90℃で加熱処理する工程
  2. 工程(1)における分散処理を0〜40℃の温度で行う請求項1に記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  3. 工程(1)で得られる分散体が、着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の分散体である請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  4. 工程(2)における加熱処理の時間が、0.5〜10時間である請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  5. 有機溶媒が、20℃における水に対する溶解度が50重量%未満の溶媒である請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  6. 着色剤が、顔料である請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  7. 水不溶性ポリマーが、塩生成基含有モノマー、及びマクロマーを含むモノマー混合物を重合させてなるビニルポリマーである請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  8. 請求項1記載の工程(2)の後に、更に有機溶媒を除去する工程(3)を行う請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法により得られる、インクジェット記録用水系インク。
  10. 着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子を含み、水系インク中の着色剤の含有量が3〜10重量%である水系インクであって、下記方法Iにより求められる濃縮粘度の増加率が450%以下であり、下記方法IIにより求められる乾燥前後の平均粒径の増加率が100%以下である、インクジェット記録用水系インク。
    方法I:
    水系インク10gを、シャーレ(16cm2)に均一に拡げて、40℃の条件下、6gに濃縮した際の粘度をE型粘度計〔東機産業株式会社製、型番:RE80型、測定時間1分、回転数100rpm、ロータは標準(1°34′×R24)〕を用いて20℃で測定し、濃縮前後での濃縮粘度の増加率を下記式により求める。
    濃縮粘度の増加率=〔(濃縮後の粘度−濃縮前の粘度)/(濃縮前の粘度)〕×100
    方法II:
    水系インク3gをシャーレ(7cm2)に均一に拡げて、40℃、26.7kPaの条件で15時間放置し、乾燥前後の平均粒径を大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000〔キュムラント解析。測定条件:温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回、分散溶媒としての水の屈折率1.333〕を用いて求め、乾燥前後の平均粒径の増加率を下記式により求める。
    乾燥前後の平均粒径の増加率=〔(乾燥後の平均粒径−乾燥前の平均粒径)/(乾燥前の平均粒径)〕×100
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