JP2008163073A - 脂肪族ポリエステルの製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステルの製造方法 Download PDF

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強志 青木
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振 唐
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Abstract

【課題】製造時のエネルギーおよびポリマー中の金属等の不純物が低減され、かつ、得られる脂肪族ポリエステルが高い分子量および/または小さい分子量分布を有しうる、脂肪族ポリエステルの製造方法を提供する。
【解決手段】下記化学式(1)で表されるグアニジン骨格を有する化合物の存在下、有機溶媒中で環状エステルを開環重合させることを特徴とする、脂肪族ポリエステルの製造方法:
Figure 2008163073

およびRならびにRおよびRのいずれか一方もしくは両方は互いに連結されて環を形成しても良い。
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪族ポリエステルの製造方法に関し、さらに詳細には、実質的に金属を含まない触媒の存在下で、環状エステルを開環重合させる、脂肪族ポリエステルの製造方法に関する。
石油由来のプラスチックの多くは、軽量でかつ強靭であり、耐久性に優れ、容易に成形可能であることから、多くの用途に用いられている。しかし、これらプラスチックは、環境中に廃棄された場合、分解され難く蓄積してしまう。また、焼却する際には、大量の二酸化炭素を放出するため、地球温暖化に拍車を掛けている。
かかる現状に鑑み、石油由来でない樹脂や、微生物によって分解されうる生分解性樹脂の開発が盛んになってきている。なかでも、ポリ乳酸やポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルは、微生物によって分解されやすく、優れた機械的強度を有するため、最も多く研究されている。前記脂肪族ポリエステルは、多くの場合、環状エステルの開環重合によって合成され、重合触媒としては、通常、オクタン酸スズなどの金属触媒が用いられている。
しかしながら、前記金属触媒は、酸による洗浄や脱金属等の工程を行わない限り、脂肪族ポリエステル中に残存し、脂肪族ポリエステルの耐熱性や安全性に悪影響を及ぼす。そのため、金属触媒を使用せずに脂肪族ポリエステルを製造する方法が要求されている。
前述のような問題を解決するために、実質的に金属を含まない化合物の存在下で、脂肪族ポリエステルを得る試みがなされている。例えば、特許文献1には、触媒として3級アミノ基とアルコール性ヒドロキシ基とをあわせもつ化合物の存在下で、ラクチドを開環重合させる脂肪族ポリエステルの製造方法が開示されている。
特開2004−331782号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術によれば、120〜130℃の高温重合が必要であり、重合時間も約24時間の長時間を必要とするため、脂肪族ポリエステルの製造時に多大なエネルギーを必要とする。また、得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量の上限が約20,000となっており、高分子量の脂肪族ポリエステルが得られないという問題があった。
そこで、本発明は、製造時のエネルギーおよびポリマー中の金属等の不純物が低減され、かつ、得られる脂肪族ポリエステルが高い分子量および/または小さい分子量分布を有しうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような状況に鑑みて鋭意研究を積み重ねた結果、環状エステルの開環重合の触媒として分子内にグアニジン骨格を有する化合物を用いることにより、低温および短時間で、金属などの不純物を実質的に含まず、かつ、高い分子量を有する脂肪族ポリエステルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記化学式(1)で表されるグアニジン骨格を有する化合物の存在下、有機溶媒中で環状エステルを開環重合させることを特徴とする、脂肪族ポリエステルの製造方法である。
本発明によれば、製造時のエネルギーおよびポリマー中の金属等の不純物が低減され、かつ、得られる脂肪族ポリエステルが高い分子量および/または小さい分子量分布を有しうる、脂肪族ポリエステルの製造方法が提供されうる。
本発明は、グアニジン骨格を有する化合物の存在下、有機溶媒中で環状エステルを開環重合させることを特徴とする、脂肪族ポリエステルの製造方法である。本発明の製造方法によれば、従来のオクタン酸スズ等の金属系触媒を用いた場合の重合温度(約180℃以上)に比べて、低い温度での重合が可能であり、かつ、従来のオクタン酸スズ等の金属触媒を用いた場合の重合時間(約2〜10時間)に比べて、極めて短い時間での重合が可能である。また、本発明の製造方法は、金属触媒を使用しないため、従来行われていたポリマーの洗浄や脱金属などの工程を必要としない。さらに、本発明の製造方法は、溶液状態での重合が可能であり、従来の金属触媒を用いた場合のバルク重合に比べて、重合操作性も向上する。したがって、本発明の製造方法によれば、ポリマー製造時のエネルギーの低減や、ポリマーの製造工程の簡素化が可能となり、ポリマーの製造コストを低減させることができる。
また、本発明の製造方法によれば、反応系内の水分量や、触媒として用いられる前記グアニジン骨格を有する化合物の添加量などを制御することにより、高い分子量および/または小さい分子量分布を有する脂肪族ポリエステルの製造が可能となる。さらに、本発明の製造方法は、金属触媒を使用しないことから、得られるポリマー中に金属などの不純物がほとんど残存しないため、ポリマーの耐熱性、耐候性、保存安定性、または安全性などが改良されうる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(環状エステル)
本発明で用いられる環状エステルは、ヒドロキシカルボン酸の脱水等により得られる環状のエステル化合物である。前記環状エステルの例としては、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチド、DL−ラクチド、グリコリド、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、またはピバロラクトンなどが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。前記環状エステルを2種以上用いて共重合体を製造する場合、得られる共重合体は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよいし、交互共重合体であってもよい。前記環状エステルの中でも、得られる脂肪族ポリエステルが、他の生分解性樹脂に比べ、優れた透明性、優れた機械的強度、および優れた耐熱性を有しうるという観点から、前記環状エステルは、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチド、DL−ラクチド、グリコリド、γ−ブチロラクトン、およびε−カプロラクトンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明で用いられる環状エステルの純度は、特に制限されないが、高い分子量を有するポリマーを得るという観点から、環状エステル中に含まれる遊離酸が、環状エステル100質量%に対して10質量%以下であることが好ましく、0.15質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることがさらに好ましい。環状エステル中の遊離酸が、10質量%を超えると、開環重合反応が進行しない場合がある。環状エステルを精製する方法は特に制限されず、例えば、晶析もしくは蒸留など従来公知の方法、特開2004−149418号公報に記載の方法、または特開2004−149419号公報に記載の方法などを、適宜選択して採用することができる。
(有機溶媒)
本発明で用いられる有機溶媒は、特に制限されず、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン、シクロオクタンなどの脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソールなどのエーテル系溶媒などが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上混合して用いることができる。これらの中でも、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジオキサン、およびテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記有機溶媒の使用量は、前記環状エステル100質量%に対して、100〜2000質量%、より好ましくは200〜1000質量%、さらに好ましくは200〜600質量%である。前記有機溶媒の使用量が、前記環状エステル100質量%に対して、100質量%未満であると、前記環状エステルを十分に溶解することができない場合があり、また、重合反応の進行と共に重合液の粘度が上昇するため、重合操作性が悪くなるとともに重合反応も不均一となり、低分散度のポリマーが得られない場合がある。前記有機溶媒の使用量が、前記環状エステル100質量%に対して、2000質量%を超えると、反応系内に混入する水分量が多くなることから、高分子量のポリマーを得るために多量の脱水剤を必要とし、製造コストが上昇する場合がある。
(グアニジン骨格を有する化合物)
本発明に用いられるグアニジン骨格を有する化合物は、下記化学式(1)で表されるグアニジン構造を分子内に有する化合物である。前記グアニジン骨格を有する化合物は、環状エステルの開環重合の触媒としての役割を果たす。
Figure 2008163073
前記化学式(1)中、R、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数4〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜33のアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜33のヘテロアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜30のヘテロ環基、またはRおよびRならびにRおよびRのいずれか一方もしくは両方は互いに連結されて環を形成する。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるアルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基である。その具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−アミル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、3−メチルペンタン−2−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基、4−メチルペンチル基、4−メチルペンタン−2−イル基、1,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−(n−プロピル)ブチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,3,3−トリメチルブチル基、1−エチル−2,2−ジメチルプロピル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキサン−2−イル基、2,4−ジメチルペンタン−3−イル基、1,1−ジメチルペンタン−1−イル基、2,2−ジメチルヘキサン−3−イル基、2,3−ジメチルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘキサン−3−イル基、3,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、3,5−ジメチルヘキサン−3−イル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−メチルヘプタン−2−イル基、3−メチルヘプタン−3−イル基、4−メチルヘプタン−3−イル基、4−メチルヘプタン−4−イル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−1−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、1−イソプロピル−1,2−ジメチルプロピル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、n−ノニル基、1−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−(n−ブチル)ペンチル基、4−メチル−1−(n−プロピル)ペンチル基、1,5,5−トリメチルヘキシル基、1,1,5−トリメチルヘキシル基、2−メチルオクタン−3−イル基、n−デシル基、1−メチルノニル基、1−エチルオクチル基、1−(n−ブチル)ヘキシル基、1,1−ジメチルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、1−エチルノニル基、n−ドデシル基、1−メチルウンデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、1−メチルトリデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、またはn−エイコシル基などが挙げられる。前記アルキル基の1つ以上の水素原子は、ハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子、ヒドロキシ基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、−NH基、−NH(R)基(Rは炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキル基である)、−N(R’)(R”)基、(R’およびR”は互いに独立して、炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキル基である)、イミノ基、ニトリル基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボニル基、グアニジル基、グアニル基、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のハロゲン化アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、炭素数2〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、窒素原子、酸素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素数5〜20のヘテロアリール基、または窒素原子、酸素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素数6〜20のヘテロアリールアルキル基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるアルコキシ基は、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルコキシ基である。その具体的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1,2−ジメチル−プロポキシ基、n−へキシルオキシ基、3−メチルペンタン−2−イルオキシ基、3−メチルペンタン−3−イルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンタン−2−イルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、3,3−ジメチルブタン−2−イルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、3−メチルヘキシルオキシ基、4−メチルヘキシルオキシ基、5−メチルヘキシルオキシ基、1−エチルペンチルオキシ基、1−(n−プロピル)ブチルオキシ基、1,1−ジメチルペンチルオキシ基、1,4−ジメチルペンチルオキシ基、1,1−ジエチルプロピルオキシ基、1,3,3−トリメチルブチルオキシ基、1−エチル−2,2−ジメチルプロピルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、2−メチルヘキサン−2−イルオキシ基、2,4−ジメチルペンタン−3−イルオキシ基、1,1−ジメチルペンタン−1−イルオキシ基、2,2−ジメチルヘキサン−3−イルオキシ基、2,3−ジメチルヘキサン−2−イルオキシ基、2,5−ジメチルヘキサン−2−イルオキシオキシ基、2,5−ジメチルヘキサン−3−イルオキシ基、3,4−ジメチルヘキサン−3−イルオキシ基、3,5−ジメチルヘキサン−3−イルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、2−メチルヘプチルオキシ基、5−メチルヘプチルオキシ基、2−メチルヘプタン−2−イルオキシ基、3−メチルヘプタン−3−イルオキシ基、4−メチルヘプタン−3−イルオキシ基、4−メチルヘプタン−4−イルオキシ基、1−エチルヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、1−プロピルペンチルオキシ基、2−プロピルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルヘキシルオキシ基、1,4−ジメチルヘキシルオキシ基、1,5−ジメチルヘキシルオキシ基、1−エチル−1−メチルペンチルオキシ基、1−エチル−4−メチルペンチルオキシ基、1,1,4−トリメチルペンチルオキシ基、2,4,4−トリメチルペンチルオキシ基、1−イソプロピル−1,2−ジメチルプロピルオキシ基、1,1,3,3−テトラメチルブチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、1−メチルオクチルオキシ基、6−メチルオクチルオキシ基、1−エチルヘプチルオキシ基、1−(n−ブチル)ペンチルオキシ基、4−メチル−1−(n−プロピル)ペンチルオキシ基、1,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、1,1,5−トリメチルヘキシルオキシ基、2−メチルオクタン−3−イルオキシ基、n−デシルオキシ基、1−メチルノニルオキシ基、1−エチルオクチルオキシ基、1−(n−ブチル)ヘキシルオキシ基、1,1−ジメチルオクチルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、1−メチルデシルオキシ基、1−エチルノニルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、1−メチルウンデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、1−メチルトリデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、またはn−エイコシルオキシ基などが挙げられる。前記アルコキシ基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるシクロアルキル基は、炭素数4〜20のシクロアルキル基であり、その具体的な例としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロテトラデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロオクタデシル基、またはシクロエイコシル基などが挙げられる。前記シクロアルキル基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるアリール基は、炭素数6〜30の芳香族単環または芳香族縮合環を有する基である。その具体的な例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、または9−フェナントリル基などが挙げられる。前記アリール基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるアリールアルキル基は、炭素数6〜30の芳香族単環または芳香族縮合環と、炭素数1〜3の直鎖状または分岐状のアルキル部分とを有する基である。その具体的な例としては、ベンジル基、フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、または3−(2−ナフチル)プロピル基などが挙げられる。前記アリールアルキル基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるヘテロアリール基は、窒素原子、酸素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環複素環または縮合複素環を有する炭素数2〜30の基である。前記へテロアリール基の具体的な例としては、フリル基、ピラニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、イソクロメニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、チオピラニル基、チオクロメニル基、イソチオクロメニル基、チオキサンテニル基、チアントレニル基、フェノキサチイニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサチアゾリル基、オキサチアジニル基、ベンゾキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、チアナフテル基、イソチアナフテル基、チアジアゾリル基、トリアジニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、フラザニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、キノリニル基、ナフチジニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、ベンゾキサジニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノテルラジニル基、フェノセレナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アンチリジニル基、ホスフィンドリニジル基、2H−イソホスフィンドリル基、ホスフィンドリル基、2H−ホスフィノリジニル基、イソホスフィノリニル基、またはホスフィノリニル基などが挙げられる。前記ヘテロアリール基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるヘテロアリールアルキル基は、窒素原子、酸素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素数2〜30の単環複素環または縮合複素環と、炭素数1〜3の直鎖状または分岐状のアルキル部分とを有する基である。その具体的な例としては、2−ピロリルメチル基、2−ピリジルメチル基、3−ピリジルメチル基、4−ピリジルメチル基、2−チエニルメチル基、2−(2−ピリジル)エチル基、2−(3−ピリジル)エチル基、2−(4−ピリジル)エチル基、または3−(2−ピロリル)プロピル基などが挙げられる。前記ヘテロアリールアルキル基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記化学式(1)中の、R、R、R、R、およびRで用いられうるヘテロ環基は、窒素原子、酸素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和環を有する炭素数2〜30の基である。前記へテロ環基の具体的な例としては、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチエニル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、チアゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、チオモルホリニル基、モルホリニル基、ヘキサヒドロピロリジニル基、オクタヒドロインドリジニル基、オクタヒドロイソインドリル基、オクタヒドロインドリル基、テトラヒドロオキサジアジニル基、ヘキサヒドロトリアジニル基などが挙げられる。前記ヘテロ環基中の1つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基で置換されうる。
前記グアニジン骨格を有する化合物としては、グアニジン、1‐ドデシルグアニジン、1‐デシルグアニジン、1‐テトラデシルグアニジン、1‐ヘキサデシルグアニジン、1‐オクタデシルグアニジン、1‐(2‐エチルヘキシル)グアニジン、1,1’‐オクタメチレンビスグアニジン、N,N’‐ジグアニル‐1,12‐ドデカンジアミン、ビス(2‐グアニジノエチル)アミン、メチルグアニジン、1,1‐ジメチルグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、1,2,3‐トリメチルグアニジン、1‐エチルグアニジン、1,1‐ジエチルグアニジン、1,2,3‐トリアミノグアニジン、1,1,3,3‐テトラメチルグアニジン、アミノグアニジン、2−アミジノグアニジン、1,3−ジアミノグアニジン、1‐グアニル尿素、グアンシジン、アグマチン、1‐(2‐メルカプトエチル)グアニジン、1‐(4‐アミノブチル)‐1‐イソペンチルグアニジン、1,1’‐[(エチルエタンジイリデン)ジニトリロ]ジグアニジン、2,2’‐エチレンビス[1‐[イミノ(アミノ)メチル]グアニジン]からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、メチルグアニジン、アミノグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、2−アミジノグアニジン、および1,3−ジアミノグアニジンからなる群より選択される少なくとも1種がさらに好ましく、メチルグアニジンおよびアミノグアニジンのいずれか一方または両方であることが特に好ましい。
また、前記化学式(1)中のRおよびR、ならびにRおよびRのいずれか一方または両方は、互いに連結されて環を形成してもよい。前記環の例としては、置換基を有していてもよいイミダゾール環、置換基を有していてもよいピリミジン環、置換基を有していてもよいプリン環、置換基を有していてもよいキナゾリン環、置換基を有していてもよいプテリジン環、または置換基を有していてもよいペリミジン環などが挙げられる。
さらに、前記化学式(1)中の、RおよびRならびにRおよびRが互いに連結して形成される、下記化学式(2)で表されるトリアザビシクロ環を有する化合物も、本発明で用いられるグアニジン骨格を有する化合物の範囲に含まれる。
Figure 2008163073
前記トリアザビシクロ環を有する化合物としては、1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−デク−5−エン、および7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−デク−5−エンのいずれか一方または両方であることが好ましい。
前記グアニジン骨格を有する化合物は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
前記グアニジン骨格を有する化合物の使用量は、前記環状エステル100mol%に対して、好ましくは0.01〜15mol%、より好ましくは0.1〜1mol%、さらに好ましくは0.3〜0.5mol%である。前記グアニジン骨格を有する化合物の使用量が、前記環状エステル100mol%に対して、0.01mol%未満であると、重合反応が完了する前に触媒が失活し、目的の分子量を有するポリマーが得られない場合がある。一方、前記グアニジン骨格を有する化合物の使用量が、前記環状エステル100mol%に対して、15mol%を超えると、重合反応の制御が難しくなる場合があり、光学純度が低下する場合があり、分子量分布(MwD)が大きくなる場合がある。
また、本発明の製造方法では、さらに脱水剤を使用することができる。脱水剤は、得られる脂肪族ポリエステルの分子量に影響する、重合反応系内の水分量を低減させる役割を果たしうるものである。前記脱水剤を用いる方法は特に制限されず、例えば、前記環状エステルおよび/または前記有機溶媒を、反応前にあらかじめ脱水処理する際に前記脱水剤を用いてもよいし、開環重合を行う前に、前記有機溶媒に前記環状エステルを溶解させて調製した溶液に、前記脱水剤を加えて脱水処理を行ってもよいし、またはこれらの方法を併用してもよい。
前記脱水剤の具体的な例としては、シリカゲル、活性アルミナ、水素化カルシウム、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、または無水硫酸マグネシウムなどが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。これらの中でも、再生利用が可能であるという観点から、シリカゲル、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、および無水硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の製造方法において、高い分子量を有する脂肪族ポリエステルを得るためには、反応系内の水分量を制御することが重要である。反応系内の水分は、触媒として用いられるグアニジン骨格を有する化合物の触媒能を失活させるため、反応系内の水分量は少ないほど好ましい。
本発明の製造方法において、開環重合を行う前の反応系内の水分量は、前記環状エステル100mol%に対して0〜4mol%であることが好ましく、0.002〜0.2mol%であることがより好ましい。前記水分量が、前記環状エステル100mol%に対して4mol%を超えると重合そのものが進行しない場合がある。なお、本発明において、前記水分量はカールフィッシャー法を用い、電量滴定法により測定した値を採用するものとする。
開環重合後に得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量は、モノマーである環状エステルのモル数([monomer mol])、モノマーの分子量([M])、開環重合開始前の反応系内の水分量([HO mol])、モノマー中の遊離酸由来のカルボキシル基のモル数([F.A. mol])、および開始剤として使用されうるアルコール中のヒドロキシ基のmol数([OH mol])から、下記数式1によって推算されうる。
Figure 2008163073
したがって、本発明の製造方法において、前述のモノマーである環状エステルのモル数([monomer mol])、モノマーの分子量([M])、開環重合開始前の反応系内の水分量([HO mol])、モノマー中の遊離酸由来のカルボキシル基のモル数([F.A. mol])、または開始剤として使用されうるアルコール中のヒドロキシ基のmol数([OH mol])などの条件を制御することにより、得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量が制御されうる。
さらに、本発明の製造方法では、前記環状エステル、前記有機溶媒、前記グアニジン骨格を有する化合物、および前記脱水剤の他に、さらに重合開始剤を使用することができる。前記重合開始剤は、分子量を制御する役割を果たしうるものである。
前記重合開始剤の具体的な例としては、1−ピレンブタノール、デカノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、またはエチレングリコールなどが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
前記重合開始剤の使用量は、環状エステル100mol%に対して、好ましくは0〜0.5mol%、より好ましくは、0〜0.2mol%である。前記重合開始剤の使用量が、環状エステル100mol%に対して0.5mol%を超えると高分子量体を得ることが困難となる場合がある。
本発明の製造方法における重合反応の雰囲気は特に制限されず、例えば、大気下、または窒素もしくはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下などを適宜採用することができるが、反応系内の水分量をできるだけ少なくするという観点から、重合反応の雰囲気は、窒素またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。
本発明の製造方法における重合温度は、特に制限されないが、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜40℃である。重合温度が0℃未満であると、前記環状エステルを十分に溶解することができない場合があり、また、重合反応の進行と共に反応液の粘度が上昇するため、反応操作性が悪くなるとともに重合反応も不均一となり、低分散度のポリマーが得られない場合がある。一方、重合温度が100℃を超えると、触媒の失活が速く起こり、目標の分子量のポリマーが得られ難くなる場合があるとともに、ポリマーの着色が起こる場合がある。
本発明の製造方法における重合時間は、重合温度によりその最適な時間が変わりうるが、例えば、重合温度が25℃の場合、重合時間は好ましくは1〜10分、より好ましくは2〜5分である。重合温度が25℃の場合の重合時間が1分未満であると、未反応の環状エステルが多く存在するため、目的の分子量を有するポリマーが得られない場合がある。一方、重合温度が25℃の場合の重合時間が10分を超えると、生成したポリマーの解重合や生成したポリマー同士のエステル交換反応が起こる場合があるため、ポリマーの分子量が低下するとともに、ポリマーの分子量分布が大きくなる場合がある。
本発明の製造方法において、前記重合時間を制御するために、重合停止剤をさらに使用することができる。前記重合停止剤を加えることにより、開環重合はそれ以上進行しなくなり、また、生成したポリマーの解重合や生成したポリマー同士のエステル交換反応を抑制するため、得られる脂肪族ポリエステルの分子量分布を小さくすることができる。
前記重合停止剤の例としては、安息香酸、塩酸、燐酸、メタ燐酸、酢酸、または乳酸などが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
前記重合停止剤の使用量は、グアニジン骨格を有する化合物100mol%に対して、好ましくは100〜500mol%、より好ましくは150〜200mol%である。前記重合停止剤の使用量がグアニジン骨格を有する化合物100mol%に対して100mol%未満であると、充分に触媒を失活させることが困難となる場合があり、前記重合停止剤の使用量がグアニジン骨格を有する化合物100mol%に対して500mol%を超えると、ポリマーの精製時に除去しにくくなるとともに不経済となる場合がある。
本発明の製造方法により得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量は、好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは70,000〜300,000であり、前記脂肪族ポリエステルの分子量分布は(MwD)は、好ましくは1.1〜3.1、より好ましくは1.2〜1.7である。本発明の製造方法によれば、高い分子量を有し、かつ、分子量分布が小さい脂肪族ポリエステルを得ることができる。なお、本発明において、前記重量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィ)法により測定したポリスチレン換算の値を採用するものとする。また、前記分子量分布(MwD)は、前記GPC法により得られたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との値を用いて、下記数式2により計算した値を採用するものとする。
Figure 2008163073
また、開環重合の原料である環状エステルが光学活性を有する場合、本発明の製造方法により得られる脂肪族ポリエステルの光学純度は、好ましくは85〜100%eeであり、従来の金属触媒を用いる製造方法等により得られる脂肪族ポリエステルと同等の光学純度を有する。なお、本発明において、前記光学純度は、後述の実施例に記載の方法により測定した値を採用するものとする。
本発明の製造方法により得られる脂肪族ポリエステルには、その特性を失わない範囲内で、通常用いられる添加剤、例えば、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、滑剤、離型剤、各種フィラー、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤、充填剤、抗菌剤、抗カビ剤、核形成剤、染料、顔料、または着色剤などを配合することができる。
本発明の製造方法により得られる脂肪族ポリエステルは、射出成形、押出成形、ブロー成形、発泡成形、圧空成形、または真空成形など、従来公知の方法により成形されうる。前記のような成形方法で得られる成形品の例としては、例えば、フィルム、シート、繊維、布、不織布、農業用資材、園芸用資材、漁業用資材、土木・建築用資材、文具、医療用品、または電気・電子用部品などが挙げられる。特に、本発明の製造方法により得られる脂肪族ポリエステルは、金属などの不純物を実質的に含まないため、高い安全性が要求される縫合糸、人工皮膚、ドラッグデリバリーシステム(DDS)、骨固定剤、または再生医療用の足場材などの医療用途で好適に用いられうる。
また、本発明の製造方法によれば、得られるポリエステルの重量平均分子量および分子量分布を制御することができるため、構造材料、高強度繊維などの高い分子量が要求される用途、フィルム、塗料、インキなどの小さい分子量分布が要求される用途、または、熱可塑性エラストマーとして用いられる用途などの高い分子量および小さい分子量分布の両方が要求される用途など、用途に応じて得られる脂肪族ポリエステルの分子設計をすることが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。なお、各実施例に示す、重合反応開始前の反応系内の水分量、得られたポリマーの重量平均分子量および分子量分布(MwD)、得られたポリマーの光学純度、およびモノマー転化率は、以下の方法により測定した。
(重合反応開始前の反応系内の水分量)
カールフィッシャー電量滴定法により測定し、原料の環状エステル100mol%に対するmol%を計算により求めた。測定条件を下記表1に示す。
Figure 2008163073
(重量平均分子量および分子量分布)
GPC法により、ポリスチレン換算の値を測定した。測定機器等の測定条件は下記表2の通りであった。分子量分布は、測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)とから、前記数式2によって算出した。
Figure 2008163073
(光学純度)
ポリ乳酸を構成するL−乳酸とD−乳酸との構成比率から光学純度を求めた。試料0.1gに対して、5N水酸化ナトリウム5mlとイソプロパノール2.5mlとを添加し、30℃で加熱攪拌しながら加水分解した後に1M硫酸で中和した。得られた中和液1mlを25倍に希釈し濃度を調整した。これを、高速液体クロマトグラフ(HPLC)に注入し、紫外光(波長254nm)で検出されたL−乳酸とD−乳酸とのピーク面積を算出した。HPLCの測定条件を下記表3に示す。また、前記ピーク面積から算出されたL−乳酸の重量比率[L](%)と、D−乳酸の重量比率[D](%)とから、光学純度(%ee)を下記数式3によって算出した。
Figure 2008163073
Figure 2008163073
(モノマー転化率)
ポリマー中のラクチドの質量%を下記表4の条件で測定し、ガスクロマトグラフにより測定し、下記数式4によりモノマー転化率を算出した。なお、下記数式4中の「ポリマー中のラクチドのmol数」は、生成したポリマーを100%回収した場合のポリマー質量を基に、測定により得られたラクチドの質量%をmol数に換算したものである。
Figure 2008163073
Figure 2008163073
(実施例1)
ガラス容器にD−ラクチド(D−LTD)5gを秤量し、モレキュラーシーブス3Aを浸漬させて脱水処理したジクロロメタン(和光純薬工業株式会社製、特級)10mlを添加し、撹拌してD−LTDを溶解させた。得られた溶液の水分量は、D−LTD100mol%に対して0.11mol%であった。
次に、D−LTDに対し0.5mol%の1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デク−5−エン(TBD)(アルドリッチ社製)を添加し、25℃で重合を行った。10分後、溶液をシャーレにキャストし、室温で一晩放置して、ジクロロメタンを揮発させ、ポリD乳酸を5g得た。モノマー転化率は99.8%であった。
得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は105000、数平均分子量(Mn)は63000、MwDは1.67、光学純度は94.7%eeであった。
(実施例2)
D−LTDの代わりに、L−ラクチド(L−LTD)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリL乳酸5gを得た。なお、重合開始前の溶液の水分量は、L−ラクチド100mol%に対して0.15mol%であった。モノマー転化率は99.7%であった。
得られたポリL乳酸のMwは83000、Mnは50000、MwDは1.66、光学純度は85.1%eeであった。
(実施例3)
ナスフラスコにD−LTD5gを秤量し、減圧と窒素置換とをそれぞれ3回繰り返してナスフラスコ内部を窒素雰囲気としたのち、あらかじめモレキュラーシーブ3Aを浸漬させて脱水処理したジクロロメタン10mlを、ナスフラスコに加えた。窒素雰囲気下で添加し撹拌下溶解させた。以後の操作は窒素雰囲気下で行った。得られた溶液の水分量は、D−LTD100mol%に対して0.09mol%であった。
次いで、開始剤として、0.01g/mlの濃度である1−ピレンブタノール(アルドリッチ社製)のジクロロメタン溶液を、D−LTD100mol%に対して1−ピレンブタノールが0.01mol%となるように、シリンジでナスフラスコ内に添加した。
次に、D−LTDに対して0.5mol%の量のTBDを、ナスフラスコ内に添加し、25℃で重合を行った。5分後、0.01g/mlの濃度である安息香酸(和光純薬工業株式会社製)のジクロロメタン溶液を3ml添加した後、反応溶液をシャーレにキャストし、室温で一晩放置してジクロロメタンを揮発させ、ポリD乳酸を5g得た。モノマー転化率は99.7%であった。
得られたポリマーのMwは141000、Mnは88000、MwDは1.60、光学純度は91.8%eeであった。
(実施例4)
ガラス容器にL−LTD5gを秤量し、あらかじめモレキュラーシーブ3Aを浸漬させて脱水処理したジクロロメタン10mlを容器内に添加し、撹拌して溶解させた。得られた溶液にモレキュラーシーブ3A(和光純薬工業株式会社製)を0.5g添加し、一晩放置した。一晩放置後の溶液の水分量は、L−LTD100mol%に対して0.07mol%であった。
次に、L−LTD溶液をシリンジで採取して、別のガラス容器に移し、モレキュラーシーブ3Aと分離した。L−LTDに対して0.5mol%の量のTBDを、容器内に添加し、25℃で重合を行った。5分後、0.01g/mlの濃度である安息香酸(和光純薬工業株式会社製)のジクロロメタン溶液を3ml添加した後、反応溶液をシャーレにキャストし、室温で一晩放置してジクロロメタンを揮発させ、ポリL乳酸を5g得た。モノマー転化率は99.6%であった。
得られたポリマーのMwは170000、Mnは101000、MwDは1.68、光学純度は92.1%eeであった。
(実施例5)
減圧と窒素置換とを繰り返して乾燥させたL−LTDを用いた以外は、実施例4と同様の方法で開環重合を行った。なお、重合開始前の溶液中の水分量は、L−LTD100mol%に対して0.05mol%であった。
反応終了後、反応溶液を、ポリマー溶液に対して10倍の質量のメタノール(純正化学株式会社製)に投入してポリマーを再沈させた。ポリマーを濾別して、40℃、2.67kPa(20mmHg)の条件で15時間減圧乾燥し、ポリL乳酸を4.8g得た。
得られたポリマーのMw210000、Mnは126000、MwDは1.67、光学純度は96.4%eeであった。
(実施例6)
L−LTDの代わりにD−LTDを用い、TBDの量をD−LTD100mol%に対して0.2mol%とし、開始剤として、0.01g/mlの濃度である1−ピレンブタノールのジクロロメタン溶液を、D−LTD100mol%に対して0.1mol%となるように添加した以外は、実施例4と同様の方法で、ポリD乳酸3gを得た。なお、重合開始前の溶液中の水分量は、D−LTD100mol%に対して0.05mol%であった。モノマー転化率は63.8%であった。
得られたポリマーのMwは43000、Mnは33000、MwDは1.26、光学純度は99.2%eeであった。
(実施例7)
攪拌機を装着した100mlの四つ口フラスコを用い、L−LTDを20g、ジクロロメタンを40ml、TBDを0.1mol%、重合時間を4分とした以外は、実施例4と同様の方法で、ポリL乳酸10gを得た。なお、重合開始前の溶液の水分量は、L−LTD100mol%に対して0.04mol%であった。モノマー転化率は52.4%であった。
得られたポリマーのMwは150000、Mnは104000、MwDは1.44、光学純度は97.2%eeであった。
(実施例8)
L−LTDを10g、ジクロロメタンを60ml、TBDを0.5mol%、0.01g/mlの濃度である1−ピレンブタノールのジクロロメタン溶液を、L−LTD100mol%に対して0.06mol%となるように添加し、重合時間を1分とした以外は、実施例7と同様の方法で、ポリL乳酸を10g得た。なお、重合開始前の溶液中の水分量は、L−LTD100mol%に対して0.04mol%であった。モノマー転化率は99.0%であった。
得られたポリマーのMwは105000、Mnは77000、MwDは1.36、光学純度は98.2%eeであった。
(比較例)
5mlのガラス製褐色アンプル管に、L−LTD2gを秤量して入れ、更に0.3g/mlの濃度である2−エチルヘキサン酸スズ(和光純薬工業株式会社製、特級)のトルエン溶液を1μl、および0.2g/mlの濃度である1−ドデカノールのトルエン溶液を13μl注入した。次いで、減圧と窒素置換とを3回繰り返した後、バーナーでアンプルを封管した。
アンプルを190℃のオーブン中に投じ、L−LTDが溶融した時点で一旦取り出し、アンプルを振とうしてL−LTDと2−エチルヘキサン酸スズとを混合した。再度、アンプルを190℃のオーブン中に投じ4時間保持した。4時間後に開封して内容物を取り出し、1.8gのポリL乳酸を得た。モノマー転化率は85.6%であった。
得られたポリマーのMwは133000、Mnは78000、MwDは1.70、光学純度は98.0%eeであった。
実施例1〜8、および比較例の結果を下記表5にまとめた。
Figure 2008163073
表5に示すように、実施例1〜8の本発明の製造方法によれば、比較例の従来の金属触媒を用いた方法に比べ、低温および短時間で重合が完了するため、より少ないエネルギーで、また、高い分子量で、かつ、分子量分布が小さく、さらに実質的に金属を含まない脂肪族ポリエステルが得られることがわかった。加えて、本発明の製造方法によれば、反応系内の水分量や開始剤量を調節することによって、得られる脂肪族ポリエステルの分子量を制御することが容易であるとともに、重合触媒であるTBDの量や溶媒の量を適宜調節することにより、所望の分子量分布(MwD)を有する脂肪族ポリエステルが得られることがわかった。

Claims (16)

  1. 下記化学式(1)で表されるグアニジン骨格を有する化合物の存在下、有機溶媒中で環状エステルを開環重合させることを特徴とする、脂肪族ポリエステルの製造方法:
    Figure 2008163073
    前記化学式(1)中、R、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子、アミド基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数4〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数7〜33のアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜33のヘテロアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜30のヘテロ環基、またはRおよびRならびにRおよびRのいずれか一方もしくは両方は互いに連結されて環を形成する。
  2. 前記グアニジン骨格を有する化合物が、前記化学式(1)中の、RおよびRならびにRおよびRが互いに連結して形成される、下記化学式(2)で表されるトリアザビシクロ環を有する化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法:
    Figure 2008163073
    前記化学式(2)中、Rは、前記化学式(1)の場合と同様である。
  3. 前記グアニジン骨格を有する化合物が、グアニジン、1‐ドデシルグアニジン、1‐デシルグアニジン、1‐テトラデシルグアニジン、1‐ヘキサデシルグアニジン、1‐オクタデシルグアニジン、1‐(2‐エチルヘキシル)グアニジン、1,1’‐オクタメチレンビスグアニジン、N,N’‐ジグアニル‐1,12‐ドデカンジアミン、ビス(2‐グアニジノエチル)アミン、メチルグアニジン、1,1‐ジメチルグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、1,2,3‐トリメチルグアニジン、1‐エチルグアニジン、1,1‐ジエチルグアニジン、1,2,3‐トリアミノグアニジン、1,1,3,3‐テトラメチルグアニジン、アミノグアニジン、2−アミジノグアニジン、1,3−ジアミノグアニジン、1‐グアニル尿素、グアンシジン、アグマチン、1‐(2‐メルカプトエチル)グアニジン、1‐(4‐アミノブチル)‐1‐イソペンチルグアニジン、1,1’‐[(エチルエタンジイリデン)ジニトリロ]ジグアニジン、および2,2’‐エチレンビス[1‐[イミノ(アミノ)メチル]グアニジン]からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記グアニジン骨格を有する化合物が、1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−デク−5−エン、および7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−デク−5−エンのいずれか一方または両方であることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記環状エステルが、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチド、DL−ラクチド、グリコリド、γ−ブチロラクトン、およびε−カプロラクトンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記有機溶媒が、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、ジオキサン、およびテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記開環重合を開始する前の反応系内の水分量が、前記環状エステル100mol%に対して0〜4mol%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記環状エステル100mol%に対して、前記グアニジン骨格を有する化合物の添加量が0.01〜15mol%であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記開環重合を−40〜100℃の温度範囲で行うことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記開環重合を行う前に、反応系内に脱水剤を加えて脱水処理を行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 前記脱水剤が、シリカゲル、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、および硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記脂肪族ポリエステルの重量平均分子量が5,000〜1,000,000であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 前記脂肪族ポリエステルの重量平均分子量が70,000〜300,000であることを特徴とする、請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記脂肪族ポリエステルの分子量分布が1.1〜3.1であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
  15. 前記脂肪族ポリエステルの分子量分布が1.2〜1.7であることを特徴とする、請求項14に記載の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の製造方法により製造される脂肪族ポリエステルを成形することによって得られる成形品。
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