JP2008161986A - 球体研磨装置 - Google Patents

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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Abstract

【課題】真球度の高い球体を得るとともに、加工時間の短縮を図ることができる球体研磨装置を提供する。
【解決手段】球体研磨装置は、被研磨体であるワークWを上下から挟み込む下部ラップ16と上部ラップ18を備えている。前記下部ラップ16には、前記ワークWの一部を収容する断面略V字状の溝28が円周方向に形成されている。また、前記下部ラップ16は、前記溝28の谷部を境として、内周側16Aと外周側16Bに分割されている。更に、前記下部ラップ16には、必要に応じて、隣接するワークW同士が接触しないように一つずつ保持する長穴22を備えたキャリア20が設けられる。前記ワークWは、前記下部ラップ内周側16A,下部ラップ外周側16B,上部ラップ18を、それぞれ独立して回転駆動させることにより、短時間で真球度の高い球体に研磨される。
【選択図】図3

Description

本発明は、略球状の被研磨体の表面を研磨する球体研磨装置に関し、更に具体的には、加工品の真球度の向上と加工時間の短縮に関するものである。
従来、被研磨体を球状に研磨する場合には、略V字状ないし略U字状の溝を備えた下部ラップ盤と、該下部ラップ盤との間に被研磨体を挟み込む上部ラップ盤を備えた研磨装置が用いられている。そして、前記上部ラップ盤と下部ラップ盤を相対的に回転させることによって、前記溝内での被研磨体の転動によってラップ研磨を行っている。このような略V字状の溝を利用した研磨技術としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている磁性流体研磨方法がある。
特開平5−84656号公報
しかしながら、以上のような背景技術では、被研磨体が常に同じ調子で転動して方向性が生じてしまうため、真球度の高い球体(加工物)を得るためには、適度な時間間隔で被研磨体の向きを変える必要がある。また、現状では、真球度が高い球体を得るためには、長時間の加工を必要とするため、生産性が高いとはいえないという不都合がある。近年では、光学ガラスがボールレンズとして様々な光学的用途に使用されているが、レンズとしての使用に耐え得るには、原料となるガラス材を略球状に加工したものの表面を、更に研磨して高い真球度を得る必要がある。このため、真球度が高いガラス球を比較的短時間で得ることができる研磨装置が期待されている。
本発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、真球度の高い球体を得るとともに、加工時間の短縮を図ることができる球体研磨装置を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明は、略球状の被研磨体の表面を研磨する球体研磨装置であって、前記被研磨体の一部を収容する断面略V字状の溝が、盤面に略リング状に形成されており、前記溝の谷部において内周側と外周側に分割された下部ラップ手段,該下部ラップ手段に対向配置され、前記下部ラップ手段との間に、前記被研磨体を挟み込み可能な上部ラップ手段,前記下部ラップ手段の内周側を回転させるための第1の回転駆動手段,前記下部ラップ手段の外周側を回転させるための第2の回転駆動手段,前記上部ラップ手段を回転させるための第3の回転駆動手段,を備えるとともに、前記第1〜第3の回転駆動手段が、それぞれ独立して駆動可能であることを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記第1〜第3の回転駆動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。他の形態は、前記下部ラップ手段に着脱可能であって、該下部ラップ手段の溝から突出した被研磨体よりも厚みが薄く形成されており、隣接する被研磨体同士を接触させずに個別に保持する穴ないし開口部が、前記下部ラップ手段の溝に沿って多数形成された略リング状のキャリア,を備えたことを特徴とする。
更に他の形態は、前記被研磨体の研磨を行う加工部位に、研磨液を供給する研磨液供給手段,を備えたことを特徴とする。更に他の形態は、前記下部ラップ手段の分割部分の下方に設けられており、使用済みの研磨液を受ける排液受け手段,を備えたことを特徴とする。更に他の形態は、前記下部ラップ手段を切削して、前記溝の形状ないし寸法を調整する切削手段,を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明は、略球状の被研磨体の一部を収容する断面略V字状の溝が盤面に略リング状に形成された下部ラップ手段を、前記溝の谷部において内周側と外周側に分割形成する。そして、前記溝に収容した被研磨体を上部ラップ手段との間に挟み込み、前記下部ラップ手段の内周側,その外周側,前記上部ラップ手段を、それぞれ独立して回転駆動させることとした。このため、前記被研磨体の表面を均一に研磨して真球度の高い球体を得るとともに、加工時間の短縮を図ることができるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1〜図4を参照しながら、本発明の実施例1を説明する。本発明の球体研磨装置は、ガラスなどの被研磨体の表面を研磨して真球度の高い球体を製造するためのものである。図1は、本実施例の球体研磨装置を示す外観斜視図である。図2は、前記図1を#A−#A線に沿って切断し、矢印方向に見た断面図である。図3は、本実施例の加工部の作用を示す断面斜視図である。図4は、本実施例の切削具を示す図であり、(A)は外観を示す斜視図,(B)及び(C)は下部ラップを切削する様子を示す断面図である。なお、本実施例の球体研磨装置では、例えば、約0.7φ〜10φ(mm)程度の径を有する球体が製造可能である。
図1に示すように、本実施例の球体研磨装置10は、ハウジング12に設けられた下部ラップ16と、該下部ラップ16との間に被研磨体(ワークW)を挟み込む上部ラップ18を備えており、これら下部ラップ16及び上部ラップ18を回転駆動することにより、挟み込んだ略球状のワークWを研磨加工する。前記上部ラップ18は、前記下部ラップ16に対して着脱可能となっている。一方、前記下部ラップ16には、隣接するワークW同士が接触しないように、ワークWを一つずつ保持するためのキャリア20が必要に応じて取り付けられる。また、前記ハウジング12の表面12Aには、前記下部ラップ16及び上部ラップ18の回転を制御するためのコントローラ110や、前記下部ラップ16の溝を必要に応じて切削するための切削具120のほか、前記下部ラップ16,上部ラップ18,切削具120を覆う開閉可能なカバー14が設けられている。
前記下部ラップ16は、全体が略リング状であって、図2及び図3に示すように、断面略V字状の溝28が円周方向に形成されるとともに、該溝28の谷部を境として、内周側16Aと外周側16Bに分割されている。前記内周側16Aと外周側16Bは、図3に矢印F1及びF2で示すように、独立して回転駆動が可能となっている。前記溝28は、前記内周側16Aと外周側16Bの突き合わせ側の斜面27A,27Bにより形成されており、本実施例では、前記溝28の角度は、約120°程度に設定されているが、ワークWに応じて溝28の角度は適宜変更するようにしてよい。なお、このとき、前記斜面27A及び27Bの傾斜が、ほぼ均等になるように溝28を形成すると、均一な研磨がしやすくなるために都合がよい。
また、これら内周側16Aと外周側16Bの下方には、これらの突き合わせ部分の隙間26から流れ落ちる研磨液24を受けるための排液受け106が設けられている。前記研磨液24としては、例えば、酸化カリウム,水,油(潤滑油)を混合したものが用いられ、該研磨液24を使用することにより若干研磨効果が低下するが、その分時間をかけて研磨することになるため、真球に近い仕上がりの球体を得ることができる。前記研磨液24は、図示しない研磨液供給手段などによって、加工部位に供給される。
一方、前記下部ラップ16との間に前記ワークWを挟み込む上部ラップ18は、全体が略リング状(ないし略円筒状)であって、前記ワークWと接触する部分には、該ワークWを仕上げる目的の球面に倣った曲率の断面略弧状の溝18Aが形成されている。該上部ラップ18は、図3に矢印F3で示すように、前記下部ラップ16の内周側16A及び外周側16Bとは独立して回転駆動が可能となっている。このように、前記溝28にワークWを挟み込み、前記下部ラップ16の内周側16A,外周側16B,上部ラップ18を、それぞれ独立して、言い替えれば、異なる回転方向や回転速度で駆動することにより、これらに接触保持されるワークWの表面が均一に研磨され、真球度の高い球体が得られる。前記下部ラップ16及び上部ラップ18は、例えば、ベーク材などにより形成されている。
更に、本実施例では、前記下部ラップ16に、キャリア20が取り付けられている。該キャリア20は、全体が略リング状であって、前記下部ラップ16の溝28に対応する位置に、該溝28から露出したワークWを保持するための長穴22が、円周方向に多数形成されている。該キャリア20の厚みは、前記ワークWが溝28から突出した部分よりも薄く形成されており、前記上部ラップ18による挟み込みを妨げることはない。また、前記長穴22は、径方向に長くなるように形成されており、前記ワークWが隣接するワークWと接触して研磨中に傷つくのを防止する。このようなキャリア20は、例えば、ベークライトやテフロン(登録商標)などにより形成されている。
次に、前記下部ラップ16及び上部ラップ18の駆動機構について説明する。前記ハウジング12の内側には、前記下部ラップ16及び上部ラップ18を回転駆動するための機構が収納されている。図2に示すように、前記ハウジング12の内側には、固定台30が略水平方向に設置されている。該固定台30には、これを貫通する主軸32が、軸受け70や他の後述する各部材を介して回転可能に支持されている。前記主軸32は、前記上部ラップ18を回転させるためのものであって、下端側にはプーリ34が取り付けられている。また、前記ハウジング12内には、前記主軸32を回転させるためのサーボモータ38が設けられており、該サーボモータ38の出力軸40にはプーリ42が取り付けられている。そして、該プーリ42と前記主軸32側のプーリ34とに掛け回したベルト36により、前記サーボモータ38による主軸32の回転駆動が可能となっている。なお、前記サーボモータ38は、前記コントローラ110に接続されており、該コントローラ110の操作によって、回転方向や速度が制御される。
一方、前記主軸32の上端には、外歯歯車44が設けられている。該外歯歯車44は、前記主軸32に対して略直交するネジ46などにより、該主軸32に対して固定されている。このような主軸32は、前記外歯歯車44より下方に形成された係合部47を、前記軸受け70の上端面に係合させることにより、略垂直方向に支持されている。前記上部ラップ18は、前記主軸32の外歯歯車44と噛み合う内歯歯車48が、ネジ49などにより内周側に固定された略リング状のプレート50の縁部52に、ネジ54などにより取り付けられている。前記プレート50の略中央部には、取手を兼ねた蓋56が適宜手段により取り付けられている。このため、前記サーボモータ38を駆動させて主軸32を回転させると、該主軸32の外歯歯車44と、プレート50の内歯歯車48が噛み合うことにより、前記プレート50に固定された上部ラップ18が、図3に矢印F3で示す方向に回転する。
前記主軸32の外側には、前記軸受け70,支持部72,軸受け80,固定部材82,軸受け84,支持部86が順に配置されている。まず、前記軸受け70の外側の支持部72は、下端側が適宜手段により連結部60に連結されている。該連結部60は、前記主軸32のプーリ34の上方に配置されているが、該主軸32とは独立して回転可能となっており、その下方にはプーリ62が取り付けられている。また、前記ハウジング12内には、前記連結部60を回転させるためのサーボモータ66が設けられており、該サーボモータ66の出力軸68の先端にはプーリ70が取り付けられている。そして、該プーリ70と前記連結部60側のプーリ62とに掛け回したベルト64により、前記サーボモータ66による連結部60の回転が可能となっている。なお、前記サーボモータ66は、前記コントローラ110に接続されており、その駆動が制御されている。
一方、支持部72の上端側はフランジ状に張り出しており、該フランジ状部の底面に設けた段差73と、前記連結部60の上端縁部により、前記軸受け80の内周側を挟み込み固定する構造となっている。また、前記フランジ状部の縁部には、前記下部ラップ16の内周側16Aを取り付けるための受部74がネジ76により固定されている。前記受部74には、段差78が形成されており、該段差78に前記内周側16Aの縁部底面を係合させて、図示しないネジなどの適宜手段により固定する。これにより、前記サーボモータ66を駆動して、ベルト64を介して連結部60,支持部72,受部74を回転させると、これに取り付けられた下部ラップ16の内周側16Aを、前記主軸32とは独立して、図3に矢印F1で示す方向に回転させることができる。
次に、前記軸受け80の外周側には、固定部材82を介して他の軸受け84が配置されている。前記固定部材82は、下端側がネジ83により前記固定台30に固定されており、上端側の平面部82Aによって、軸受け80の外周側と、軸受け84の内周側を挟み込み固定している。一方、前記軸受け84の外周側には支持部86が固定されており、該軸受け84の外周側とともに回転可能となっている。このような支持部86の側面の適宜位置には、プーリ87が取り付けられている。また、前記ハウジング12内には、前記支持部86を回転させるためのサーボモータ90が、モータ取付台96に取り付けられており、該サーボモータ90の出力軸92の先端にはプーリ94が取り付けられている。そして、該プーリ94と前記支持部86側のプーリ87とに掛け回したベルト88により、前記サーボモータ90の駆動により支持部86の回転が可能となっている。なお、前記サーボモータ90は、前記コントローラ110に接続されており、その駆動が制御されている。
一方、支持部86の上端側には、内側に張り出したフランジ部86Aが形成されており、該フランジ部86Aが前記軸受け84の外周側の上端に係合する構造となっている。また、前記支持部86の上端外周側には、前記下部ラップ16の外周側16Bを取り付けるための受部98がネジ100により固定されている。前記受部98には、段差102が形成されており、該段差102に前記外周側16Bの縁部底面を係合させて、適宜手段により固定する。これにより、前記サーボモータ90を駆動し、ベルト88を介して、支持部86,受部98を回転させると、前記受部98に取り付けられた下部ラップ16の外周側16Bを、前記内周側16Aとは独立して、図3に矢印F2で示す方向に回転させることができる。
更に、前記内周側の受部74と外周側の受部98の間には、前記下部ラップ16の下方に隙間104が形成されており、該隙間104に上述した排液受け106が収納されている。なお、前記排液受け106は、外周側の受部98の下方に設けたスペーサ108により位置決めされている。
次に、図4を参照して、前記切削具120について説明する。前記下部ラップ16の溝28は、目的の球形に適した深さ・形状に設定することが好ましく、前記切削具120は、前記溝28を削ってそのサイズを調整するためのものである。本実施例では、前記切削具120は、固定板124,アーム126,保持部128,工具130により構成されており、前記ハウジング12の表面12Aに設けられた台座122に、前記固定板124を介して固定されている。前記アーム126は、前記固定板124に対して回転可能となっており、その先端には、前記保持部128が適宜手段で固定されている。前記保持部128は、前記下部ラップ16を切削する工具130を保持するためのものであって、押さえ部材136,138,140などにより、前記工具130の本体部分やネジ部132を着脱可能に保持している。前記工具130の本体の先端134は、前記下部ラップ16を切削できるように鋭角状に形成されており、ネジ部132の先端には、ハンドル(ないしツマミ)142が設けられている。なお、工具130は、前記ハンドル142を回すことにより、昇降が可能となっている。
前記下部ラップ16の溝28の大きさ・深さを変えるときは、図4(B)及び(C)に示すように、下部ラップ16の内周側16Aと外周側16Bを、図4(A)に矢印F4で示すように同一方向に回転させながら、前記工具130の先端134を溝28に当てて削る。このときの削り具合は、前記工具130の先端134を下部ラップ16に当てる深さをワークWの大きさに応じて変化させるようにしてもよいし、前記工具130自体を異なる形状・サイズのものに取り替えるようにしてもよい。
次に、本実施例の作用を説明する。ワークWの研磨加工を行うときは、前記切削具120は、図1に示すように、工具130が下部ラップ16に当たらないようにアーム126を奥に引いておく。そして、下部ラップ16に前記キャリア20を取り付け、その長穴22に、研磨対象の多数のワークWをセットする。次に、上部ラップ18を取り付けたプレート50の内歯歯車48を、前記主軸32の外歯歯車44に取り付け、前記上部ラップ18及び下部ラップ16で、溝28及びキャリア20にセットされたワークWを挟み込む。この状態で、コントローラ110を操作し、前記上部ラップ18,下部ラップ内周側16A,下部ラップ外周側16Bを、図3に矢印F1〜F3で示すように、それぞれ独立して回転させるとともに、加工部位に研磨液24を供給する。
このとき、内周側16Aと外周側16Bが同一方向に回転し、上部ラップ18が逆方向に回転する場合には、前記内周側16Aと外周側16Bの回転速度を変えるようにする。あるいは、内周側16Aと外周側16Bを逆方向に回転させ、上部ラップ18を前記内周側16A又は外周側16Bのいずれかと同じ方向に回転させるようにする。以上のようにして、3つのラップを独立して回転させると、ワークWの表面が均一に研磨されるために、加工時間を短縮しつつ、真球度が高い球体を得ることができる。なお、このときの加工時間は、ワークWの径に応じて適宜設定されるが、本実施例によれば、例えば、約24時間という短時間で、ほぼ真球に近い球体に仕上げることができる。
加工部位に供給された研磨液24は、下部ラップ16の内周側16Aと外周側16Bの突き合わせ部分の隙間26から落下し、排液受け106に集められる。該排液受け106に溜まった排液は、適宜廃棄される。以上のようにして、ワークWの加工が終了し、続いて、より大きなワークWの研磨加工を行う場合には、前記上部ラップ18を取り外し、前記切削具120のアーム126を回転させて、図4に示すように工具130の先端134を、回転している下部ラップ16の溝28に当てて、所望の大きさや深さに切削する。また、より小さなワークWの研磨加工を続けて行う場合には、下部ラップ16の表面全体を、図示しない工具などで溝28がなくなるまで平面状に削ってから、前記切削具130を使用して、所望のサイズの溝28を形成するようにすればよい。このようにすると、一対の下部ラップ16を、サイズの異なるワークWに対して繰り返し使用することが可能である。
このように、実施例1によれば、次のような効果がある。
(1)ワークWの一部を収容する溝28を備えた下部ラップ16を、前記溝28の谷部において内周側16Aと外周側16Bに分割形成する。そして、前記溝28に収容したワークWを上部ラップ18との間に挟み込み、前記下部ラップ16の内周側16A,外周側16B,上部ラップ18を、それぞれ独立して回転させることとした。このため、前記ワークWを前記溝28内で均一に回転させて研磨できるため、真球度の高い球体を得るとともに、加工時間の短縮を図ることができる。
(2)前記下部ラップ16に、前記ワークWを一つずつ保持する長穴22を備えたキャリア20を設けることとしたので、隣接するワークW同士が接触せず、ワークWに傷が付くのを防止することができる。
(3)研磨液24を供給しながら加工を行うこととしたので、仕上がりの球体の真球度をより向上させることができる。
(4)下部ラップ16を切削するための切削具120を設けることとしたので、一対の下部ラップ16(内周側16Aと外周側16B)を複数の大きさのワークWの加工に用いることができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法,材質は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、前記実施例では、下部ラップ16及び上部ラップ18としてベーク材を用いることとしたが、他の公知の各種の材質を用いることを妨げるものではない。
(2)前記下部ラップ16の内周側16A,外周側16B,上部ラップ18の回転駆動機構も一例であり、前記3つのラップが独立して回転可能であれば、必要に応じて適宜設計変更してよい。
(3)前記キャリア20も一例であり、必要に応じて用いるようにすればよい。
(4)前記研磨液24も一例であり、他の公知の各種の研磨液を使用してよい。
(5)前記実施例で示した作用も一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。例えば、前記実施例では、下部ラップ16の溝28を削って、サイズの異なるワークWの加工を続けて行うこととしたが、これも一例であり、予め溝28の大きさが異なる下部ラップ16に取り替えることを妨げるものではない。
(6)本発明の球体研磨装置は、ボールレンズとして用いられるガラス球の研磨加工に好適であるが、他の公知の各種の球体研磨に適用することを妨げるものではない。
本発明によれば、略球状の被研磨体の一部を収容する断面略V字状の溝が、盤面に略リング状に形成された下部ラップ手段を、前記溝の谷部において内周側と外周側に分割形成する。そして、前記溝に収容した被研磨体を上部ラップ手段との間に挟み込み、前記下部ラップ手段の内周側,その外周側,前記上部ラップ手段を、それぞれ独立して回転させて、短時間で真球度の高い球体を得ることとしたので、球体研磨装置の用途に適用できる。特に、真球度の高い球体を得ることができるため、ボールレンズとして使用されるガラス球などの研磨装置の用途に好適である。
本発明の実施例1の球体研磨装置を示す外観斜視図である。 前記図1を#A−#A線に沿って切断し、矢印方向に見た断面図である。 前記実施例1の加工部の作用を示す断面斜視図である。 前記実施例1の切削具を示す図であり、(A)は外観斜視図,(B)及び(C)は下部ラップを切削する様子を示す断面図である。
符号の説明
10:球体研磨装置
12:ハウジング
12A:表面
14:カバー
16:下部ラップ
16A:内周側
16B:外周側
18:上部ラップ
18A:溝
20:キャリア
22:長穴
24:研磨液
26:隙間
27A,27B:斜面
28:溝
30:固定台
32:主軸
34,42,62,70,87,94:プーリ
36,64,88:ベルト
38,66,90:サーボモータ
40,68,92:出力軸
44:外歯歯車
46:ネジ
47:係合部
48:内歯歯車
49,54:ネジ
50:プレート
52:縁部
56:蓋
60:連結部
70,80,84:軸受け
72:支持部
73:段差
74,98:受部
76,83,100:ネジ
78,102:段差
82:固定部材
82A:平面部
86:支持部
86A:フランジ部
96:モータ取付台
104:隙間
106:排液受け
110:コントローラ
120:切削具
122:台座
124:固定板
126:アーム
128:保持部
130:工具
132:ネジ部
134:先端
136,138,140:押さえ部材
142:ハンドル
W:ワーク

Claims (6)

  1. 略球状の被研磨体の表面を研磨する球体研磨装置であって、
    前記被研磨体の一部を収容する断面略V字状の溝が、盤面に略リング状に形成されており、前記溝の谷部において内周側と外周側に分割された下部ラップ手段,
    該下部ラップ手段に対向配置され、前記下部ラップ手段との間に、前記被研磨体を挟み込み可能な上部ラップ手段,
    前記下部ラップ手段の内周側を回転させるための第1の回転駆動手段,
    前記下部ラップ手段の外周側を回転させるための第2の回転駆動手段,
    前記上部ラップ手段を回転させるための第3の回転駆動手段,
    を備えるとともに、
    前記第1〜第3の回転駆動手段が、それぞれ独立して駆動可能であることを特徴とする球体研磨装置。
  2. 前記第1〜第3の回転駆動手段を制御する制御手段,
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の球体研磨装置。
  3. 前記下部ラップ手段に着脱可能であって、該下部ラップ手段の溝から突出した被研磨体よりも厚みが薄く形成されており、
    隣接する被研磨体同士を接触させずに個別に保持する穴ないし開口部が、前記下部ラップ手段の溝に沿って多数形成された略リング状のキャリア,
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の球体研磨装置。
  4. 前記被研磨体の研磨を行う加工部位に、研磨液を供給する研磨液供給手段,
    を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の球体研磨装置。
  5. 前記下部ラップ手段の分割部分の下方に設けられており、使用済みの研磨液を受ける排液受け手段,
    を備えたことを特徴とする請求項4記載の球体研磨装置。
  6. 前記下部ラップ手段を切削して、前記溝の形状ないし寸法を調整する切削手段,
    を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の球体研磨装置。
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