JP2008160942A - 半導体電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力するときに、指令出力電圧値どおりの電圧を得る半導体電力変換装置を提供する。
【解決手段】直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオード、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流電源からの直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記入力ダイオードに並列に接続されたスイッチと、前記スイッチの短絡/開放を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
【選択図】 図1

Description

この発明は、直流電力を交流電力に変換する半導体電力変換装置に関する。
一般に、半導体電力変換装置は、交流電力を直流電力に変換、または逆変換し、所定の電圧を得るものである。直流電圧を昇圧した上で目的の交流電圧を得るには、半導体電力変換装置としては、インバータの前段に昇圧チョッパを接続するシステムが一般的である。
非特許文献1に開示されているように、半導体電力変換装置としては、主回路前段が入力ダイオード、リアクトルとコンデンサで構成されたインピーダンス形インバータがある。インピーダンス形インバータは、昇圧チョッパの代わりにリアクトルとコンデンサで構成された回路で直流電圧を昇圧し、目的の交流電圧を得ている。よって、インピーダンス形インバータは、半導体素子数が低減され、信頼性の点で有利である。
図14は、従来のインピーダンス形インバータの構成を示している。インピーダンス形インバータは、直流電源に、電流の逆流防止の機能を果たす入力ダイオードを接続し、直流電圧を昇圧する機能を果たすリアクトルとコンデンサを入力ダイオードに接続し、これを介してインバータを接続する。インバータは、正弦変調波によるPWM制御で動作する。負荷のインダクタンスは、リアクトルのインダクタンスより十分大きいものとする。 この回路構成において、インピーダンス形インバータは、図15に示すインバータの上下アームを短絡するときと、図16に示す負荷が電流源になるときの2つの状態が存在する。図15に示すように、インバータの上下アームが短絡すると電流が増大し、リアクトルにエネルギーが蓄積される。図16に示すように、負荷が電流源になるときは電流が減少し、このエネルギーが負荷へ放出される。その結果、インバータの入力電圧はコンデンサの電圧にリアクトルの電圧が加わり昇圧される。
非特許文献2には、インバータの上下アームを短絡する際の制御方法が開示されている。正弦変調波の最大ピーク値より三角波キャリア電圧が大きいとき、または変調波の最小ピーク値よりキャリア電圧が小さいとき、全アームをオン状態にする制御方法である。この制御方法によれば、負荷に電流が還流しているときにインバータの全アームを短絡させることができる。
IEEE Transactions on Industrial Applications, vol.39, no.2, pp.504-510, Mar./Apr. 2003 IEEE Transactions on Power Electronics, vol.20, no.4, pp.833-838, Jul. 2005
非特許文献1および非特許文献2に開示されている昇圧を目的としたインピーダンス形インバータにおいては、降圧をするときに課題がある。降圧とは、インバータの入力電圧が直流電源の電圧と同じであり、かつインバータの半導体素子を制御する正弦変調波の変調率が1.0以下の状態とする。負荷、電圧の条件が変わらなければ、リアクトルの電流は一定である。ところが、インバータのスイッチング状態が変化するときに、入力ダイオードで電流が制限されるため、リアクトルの電流が一定に保てない。この影響でリアクトルに電圧がかかり、インバータの還流ダイオードに電圧がかからず、還流ダイオードの電流が切れない。そのため、スイッチング状態が変化するときに、インバータのスイッチ素子と還流ダイオードが共にオンし、上下アームが短絡する。電流が負荷で還流するとき以外にこの短絡状態は発生するので、負荷へゼロ電圧を供給することになる。その結果、指令出力電圧値より実際に出力される交流電圧が小さくなり、安定した電力が得られない。
本発明は、インピーダンス形インバータにおいて、直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力するときに、指令出力電圧値どおりの電圧を得ることを目的とする。
この発明の一実施の形態に係る半導体電力変換装置は、直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオード、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流電源からの直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記入力ダイオードに並列に接続されたスイッチと、前記スイッチの短絡/開放を制御するする制御部とを有する。
本発明により、インピーダンス形インバータにおける降圧動作時に、ゼロ電圧が負荷に供給されることはなくなり、所望の出力電圧どおりの安定した交流電圧を負荷に供給できる。
以下、本発明に係る半導体電力変換装置について、図面を参照して説明する。図1は本発明による半導体電力変換装置の第1の実施例の構成を示す図である。
この半導体電力変換装置の入力側回路は、直流電源1に入力ダイオード2を直列に接続し、ノードaとノードb間にリアクトル3、ノードcとノードd間にリアクトル4、ノードaとノードd間にコンデンサ5、ノードbとノードc間にコンデンサ6を接続することで構成される。そして、ノードbとノードd間にインバータ7を接続し、インバータ7に負荷10を接続する。
インバータ7は、U相、V相、W相のブリッジ回路で構成されている。U相のブリッジ回路は、スイッチ素子Supとスイッチ素子Sunの直列回路が直流母線b、d間に接続されている。そして、スイッチ素子Supとスイッチ素子Sunの接続点(中間点)が負荷10(U相)に接続されている。スイッチ素子Supとスイッチ素子Sunには還流ダイオードDupと還流ダイオードDunがそれぞれ逆並列に接続されている。スイッチ素子Supと還流ダイオードDupとが接続された回路を上アーム、スイッチ素子Sunと還流ダイオードDunが接続された回路を下アームと呼ぶ。
スイッチ素子Svpとスイッチ素子Svn、還流ダイオードDvpと還流ダイオードDvnで構成されるV相のブリッジ回路、スイッチ素子Swpとスイッチ素子Swn、還流ダイオードDwpと還流ダイオードDwnで構成されるW相のブリッジ回路も同様に構成されている。スイッチ素子Svpと還流ダイオードDvpとが接続された回路を上アームと、スイッチ素子Svnと還流ダイオードDvnとが接続された回路を下アームと呼ぶ。スイッチ素子Swpと還流ダイオードDwpとが接続された回路を上アームと、スイッチ素子Swnと還流ダイオードDwnとが接続された回路を下アームと呼ぶ。
さらに、入力ダイオード2を短絡するために、入力ダイオード2に並列に接続したスイッチ11を設ける。マイクロコントローラ9は、入力ダイオード2を短絡するスイッチ11を制御する。また、マイクロコントローラ9は、インバータ7のスイッチ素子Sup、スイッチ素子Sun、スイッチ素子Svp、スイッチ素子Svn、スイッチ素子Swp、スイッチ素子Swnを正弦波変調によるPWM制御でスイッチング制御するPWM制御回路を有している。インバータ7で変換された交流電圧は、負荷10に供給される。
マイクロコントローラ9は、直流電圧検出部8が検出する直流電源1の直流電圧値V1と、例えば外部から入力される指令出力電圧値Vrefに応じてスイッチ11の開放・短絡を制御する。直流電源1による直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力するとき(指令出力電圧値Vrefが直流電圧値V1より小さいとき)、マイクロコントローラ9はスイッチ11を短絡する制御をする。
またマイクロコントローラ9は、指令出力電圧値を得るためにインバータ7のスイッチ素子Sup、スイッチ素子Sun、スイッチ素子Svp、スイッチ素子Svn、スイッチ素子Swp、スイッチ素子Swnのオン・オフの切り替えを上記PWM制御回路を用いて制御している。
図2は、マイクロコントローラ9による降圧動作時のスイッチ素子のオン・オフ制御を示す。マイクロコントローラ9は、三角波キャリアと、U相、V相、W相それぞれの正弦変調波とを比較する。
マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がU相正弦変調波の絶対値よりも大きいときは、スイッチ素子Supをオフ、スイッチ素子Sunをオンとする制御をする。マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がU相正弦変調波の絶対値よりも小さいときは、スイッチ素子Supをオン、スイッチ素子Sunをオフとする制御をする。同様に、マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がV相正弦変調波の絶対値よりも大きいときは、スイッチ素子Svpをオフ、スイッチ素子Svnをオンとする制御をする。マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がV相正弦変調波の絶対値よりも小さいときは、スイッチ素子Svpをオン、スイッチ素子Svnをオフとする制御をする。マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がW相正弦変調波の絶対値よりも大きいときは、スイッチ素子Swpをオフ、スイッチ素子Swnをオンとする制御をする。マイクロコントローラ9は、三角波キャリアの絶対値がW相正弦変調波の絶対値よりも小さいときは、スイッチ素子Swpをオン、スイッチ素子Swnをオフとする制御をする。
ここで、スイッチ11が設けられておらず、マイクロコントローラ9が、U相のスイッチ素子Sup(U相の上アーム)をオフ状態、スイッチ素子Sun(U相の下アーム)をオン状態から、スイッチ素子Sup(U相の上アーム)をオン、スイッチ素子Sun(U相の下アーム)をオフ状態に切り替える制御をするときの従来の動作について図3、図4、図5を用いて説明する。
図3は、U相、V相、W相すべての上アームがオフ、U相、V相、W相すべての下アームがオンしている状態(図2の状態1)を示す。このとき、下アーム内で電流Ifが還流し、インバータへ電流は流れ込まない。インバータ入力電流は、0[A]である。
この状態から、マイクロコントローラ9が、U相の上アームをオン、U相の下アームをオフする制御をする(図2の時刻t1)。このとき、リアクトル3およびリアクトル4の影響でインバータ7に流れ込む電流が制限され、下アームの還流ダイオードDunに流れる電流Ifが切れない。つまり、上下アームが短絡状態にあり、インバータ入力電圧は、ゼロになる。インバータ入力電流は、ILoad−If[A]となり過渡的に変化する。このように、マイクロコントローラ9が、U相の上アームをオン、U相の下アームをオフする制御をするのに反して、図4に示すように、U相の上アームがオン、U相の下アームがオンとなる状態が発生する。このとき、ゼロ電圧が負荷10に供給される。その結果、指令出力電圧値Vrefより実際に出力される交流電圧値が小さくなり、安定した所望の電力が得られない。
その後、インバータ入力電流が、電源から電流が供給されることで増加し、ILoad[A]となり、下アームの還流ダイオードDunに流れる電流が0[A]となると、図5に示すように、下アームがオフに切り替わリ目的の状態となる。
そこで本実施例では、入力ダイオード2にスイッチ11を並列接続し、このようなインバータの降圧動作時に、マイクロコントローラ9が、スイッチ11を短絡する制御をする。その結果、リアクトル3およびリアクトル4を通らない電流の経路(コンデンサ5およびコンデンサ6を通る電流の経路)30が確立するため、インバータ入力電流を確保することができる。そのため、インバータ7のU相の下アームは、マイクロコントローラ9による制御に従って、即座にオフとなる。よって、ゼロ電圧が負荷10に供給されることはなくなる。
第1の実施例によれば、電流が入力ダイオード2を迂回して流れるため、リアクトル3およびリアクトル4に流れる電流は一定になる。そして、リアクトル3およびリアクトル4に電圧がかかることはなくなる。そして、マイクロコントローラ9による下アームのオフ制御に従って、インバータ7のU相の下アームは即座にオフするので、ゼロ電圧が負荷10に供給されることはなくなる。その結果、指令出力電圧値どおりの安定した交流電圧を負荷10に供給できる。
また、従来方式では、入力ダイオードが逆方向電流を阻止するため、直流電源1への回生が不可能であった。これに対し第1の実施例では、入力ダイオード2の短絡によってインバータ7から直流電源1の方向に電流が流れる。そのため、電力を回生できるので、モータ駆動回路などへの適用も可能である。さらに、入力ダイオード2の導通時に、マイクロコントローラ9がスイッチ9をオンさせることにより、電圧降下が減り、損失を減らす事ができる。
図6は上記第1の実施例の変形例を示す図である。マイクロコントローラ9は、インバータ出力電圧検出部19によるインバータ出力電圧値と指令出力電圧値を比較し、インバータ出力電圧値が指令出力電圧値より小さいと判断したときに、スイッチ9を短絡する。このような構成でも、第1の実施例と同様な効果が得られる。
図7は上記第1の実施例の他の変形例を示す図である。マイクロコントローラ9は、インバータ入力電圧検出部20によるインバータ入力電圧値がゼロである瞬間を検出したときに、スイッチ9を短絡する。このような構成でも、第1の実施例と同様な効果が得られる。
次に、本発明に係る半導体電力変換装置の第2の実施例について図8を用いて説明する。なお、図1に示す第1の実施例と同一の構成には同一の符号を付す。この半導体電力変換装置は、第1の実施例と同様に直流電源1に入力ダイオード2を直列に接続し、ノードaとノードb間にリアクトル3、ノードcとノードd間にリアクトル4、ノードaとノードd間にコンデンサ5、ノードbとノードc間にコンデンサ6を接続することで構成される。そして、ノードbとノードd間にインバータ7を接続し、インバータ7に負荷10を接続する。インバータ7の各スイッチ素子の動作は、上記説明した通りである。
さらに本実施例では、リアクトル3と並列にスイッチ12を、リアクトル4と並列にスイッチ13を設ける。マイクロコントローラ9は、指令電圧値Vrefが直流電圧値V1より低い場合、、スイッチ12およびスイッチ13を同時に短絡するように制御する。そのため、降圧状態のときに電流はリアクトル3およびリアクトル4を迂回してスイッチ12およびスイッチ13を流れる。その結果、リアクトル3およびリアクトル4に電圧がかかることはなくなり、マイクロコントローラ9による制御に従ってインバータ7のU相の下アームは即座にオフするので、ゼロ電圧が負荷10に供給されることはない。その結果、指令出力電圧値どおりの安定した交流電圧を負荷10に供給できる。
ここで、第1の実施例の変形例のように、マイクロコントローラ9が、インバータ出力電圧検出部によるインバータ出力電圧値と指令出力電圧値を比較し、インバータ出力電圧値が指令出力電圧値より小さいと判断したときに、マイクロコントローラ9は、スイッチ12およびスイッチ13を同時に短絡するようにすることもできる。
また、第1の実施例の他の変形例のように、マイクロコントローラ9が、インバータ入力電圧検出部によるインバータ入力電圧値がゼロである瞬間を検出したときに、マイクロコントローラ9は、スイッチ12およびスイッチ13を同時に短絡するようにすることもできる。
次に、本発明に係る半導体電力変換装置の第3の実施例について図9を用いて説明する。なお、図1に示す第1の実施例と同一の構成には同一の符号を付す。この半導体電力変換装置は、第1の実施例のように直流電源1に入力ダイオード2を直列に接続し、ノードaとノードb間にリアクトル3、ノードcとノードd間にリアクトル4、ノードaとノードd間にコンデンサ5、ノードbとノードc間にコンデンサ6を接続することで構成される。そして、ノードbとノードd間にインバータ7を接続し、インバータ7に負荷10を接続する。インバータ7の各スイッチ素子の動作は、上記説明した通りである。
さらに本実施例では、リアクトル3と並列にコンデンサ14を、リアクトル4と並列にコンデンサ15を設ける。本実施例においては、リアクトル3およびリアクトル4に流れる電流は、コンデンサ14およびコンデンサ15によって平準化される。そして、リアクトル3およびリアクトル4に流れる電流は一定になる。そのため、リアクトル3およびリアクトル4に電圧がかかることはなくなり、マイクロコントローラ9は、インバータ7のU相の下アームを即座にオフするので、ゼロ電圧が負荷10に供給されることはない。その結果、指令出力電圧値どおりの安定した交流電圧を負荷10に供給できる。
次に、本発明に係る半導体電力変換装置の第4の実施例について図10を用いて説明する。なお、図1に示す第1の実施例と同一の構成には同一の符号を付している。この半導体電力変換装置は、第1の実施例と同様に直流電源1に入力ダイオード2を直列に接続し、ノードaとノードb間にリアクトル3、ノードcとノードd間にリアクトル4、ノードaとノードd間にコンデンサ5、ノードbとノードc間にコンデンサ6を接続することで構成される。そして、ノードbとノードd間にインバータ7を接続し、インバータ7に負荷10を接続する。インバータ7の各スイッチ素子の動作は、上記説明した通りである。
さらに本実施例では、リアクトル4を流れる電流値を検出するリアクトル電流検出部18、コンデンサ6の両端の電圧値を検出するコンデンサ電圧検出部16、負荷10に流れる電流値を検出する負荷電流検出部13を設ける。
マイクロコントローラ9は、リアクトル電流検出部18で検出されるリアクトル電流値と、コンデンサ電圧検出部16で検出されるコンデンサ電圧値と、負荷電流検出部17で検出される負荷電流値からインバータ入力電圧が短絡(図4のようにインバータ7の上アームと下アームが共にオン状態)する時間を演算する。
ここで、マイクロコントローラ9は、指令出力電圧値を得るためにインバータ7の各スイッチ素子を図2に示すように切り替え制御している。マイクロコントローラ9が、U相の上アームをオフ状態およびU相の下アームをオン状態から、U相の上アームをオン状態およびU相の下アームをオフ状態に切り替える制御をするとき、図3、図4、図5を用いて上記したようにリアクトル3およびリアクトル4の影響で図4の状態が生じる。ここで、図3に示す状態を状態1、図4に示す状態を状態2、図5に示す状態を状態3とする。
図11は、マイクロコントローラ9が、U相の上アームをオフ状態およびU相の下アームをオン状態(状態1)から、U相の上アームをオン状態およびU相の下アームをオフ状態(状態2)に切り替える制御をしたときの、インバータ入力電流およびリアクトル電流の変化を示す図である。図11に示すように、インバータ7の状態は、状態1、状態2、状態3の順序で変化する。
はじめに、マイクロコントローラ9は、負荷電流検出部17による負荷電流値を用いて、インバータ7のスイッチング状態(図11に示す状態3)においてインバータへ入力されるインバータ入力電流値を予測する。この予測した電流を予測インバータ入力電流ILoadとする。また、リアクトル電流検出部18によるリアクトル電流値とその傾きから、インバータ7のスイッチング状態(図11に示す状態2)の直前におけるリアクトル電流値を予測する。この予測した電流を予測リアクトル電流Ireとする。
図11において、短絡期間中のリアクトル電流変化分をdi、状態1においてコンデンサ電圧検出部16により検出されたコンデンサ電圧をVc、リアクトル3またはリアクトル4のリアクタンス値をLr、短絡期間をdtとすると、次式が成り立つ。
Vc=Lr×(di/dt)
すなわち、
dt=Lr×di/Vc
短絡期間中のリアクトル電流変化分diは(ILoad/2)−Ireと表すことができる。従って、短絡期間dtは次式のようになる。
dt=Lr×[(ILoad/2)−Ire]/Vc [秒]
このように、マイクロコントローラ9は、予測インバータ入力電流値と予測リアクトル電流値と上式を用いて、インバータ入力電圧が短絡する時間dt(図11に示す状態2の時間)を演算する。
上記したように従来は、直流電源1による直流入力電圧に対して降圧した交流電圧を出力するとき、図4に示すU相の上アームがオン、下アームがオンの状態が存在する。このとき、インバータ入力電圧がゼロとなる時間が発生する。そのため、指令出力電圧値とは異なった不安定な交流電圧を負荷に供給することとなる。
本実施例では、インバータ入力電圧がゼロとなる時間をマイクロコントローラ9が演算することで、インバータ9のスイッチ素子のスイッチング時間を演算により求めた時間分だけ遅らせる。ただし、予測インバータ入力電流値がリアクトル電流値より小さい場合、短絡時間はゼロとし、スイッチング時間を遅らせることはしない。
第4の実施例により、インバータ入力電圧が短絡する時間と同じ時間だけ電圧が補償されるので、指令出力電圧値どおりの交流電圧を負荷10に供給できる。
次に、本発明に係る半導体電力変換装置の第5の実施例について図12を用いて説明する。なお、図1に示す第1の実施例と同一の構成には同一の符号を付す。この半導体電力変換装置は、第1の実施例と同様に直流電源1に入力ダイオード2を直列に接続し、ノードaとノードb間にリアクトル3、ノードcとノードd間にリアクトル4、ノードaとノードd間にコンデンサ5、ノードbとノードc間にコンデンサ6を接続することで構成される。そして、ノードbとノードd間にインバータ7を接続し、インバータ7に負荷10を接続する。インバータ7の各スイッチ素子の動作は、上記説明した通りである。
マイクロコントローラ9は、インバータ7を降圧状態にするかどうかを直流電源1の電圧値と指令出力電圧値に基づいて判断する。マイクロコントローラ9は、インバータ7を制御し、上下アームを短絡する時間を設定する。ただし、インバータ7の上アームの全てのアームまたは下アームの全アームがオンし、負荷10に電流が還流しているときのみ、上下アームを短絡させる。このときのマイクロコントローラ9によるインバータ7の制御方法について図13を用いて説明する。
ここでは、マイクロコントローラ9は、正弦変調波ピーク値の絶対値よりも大きい値Vpmと三角波キャリアを比較し、上下アームを短絡する期間(図13に示す灰色の期間)を決定し、インバータ7の各スイッチ素子を切り替える制御をする。インバータの上下アームが短絡されると電流が増大し、リアクトルにエネルギーが蓄積される。全ての上アームまたは全ての下アームがオフになると、インバータの入力電圧はコンデンサの電圧にリアクトルの電圧が加わり昇圧される。この制御により、上下アーム短絡によるゼロ電圧は負荷10に供給されず、降圧時に電圧がさらに低下することはない。第5の実施例により、低下した出力電圧が補償され、指令出力電圧値どおりの安定した交流電圧を負荷10に供給できる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、現在または将来の実施段階では、その時点で利用可能な技術に基づき、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路の動作を示すタイミングチャート。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路の動作における回路図。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路の動作における回路図。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路の動作における回路図。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックの別の例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックのさらに別の例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の第3の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の第4の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の第4の実施形態に係るインバータ回路に入力する電流波形を示す図。 本発明の第5の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の第5の実施形態に係るインバータ回路の動作を示すタイミングチャート。 インピーダンス形インバータの従来構成を示す図。 インピーダンス形インバータの昇圧動作を説明するための図。 インピーダンス形インバータの昇圧動作を説明するための図。
符号の説明
1…直流電源、2…入力ダイオード、3…リアクトル、4…リアクトル、5…コンデンサ、6…コンデンサ、7…インバータ、8…直流電圧検出部、9…マイクロコントローラ、10…負荷、11…スイッチ、12…スイッチ、13…スイッチ、14…コンデンサ、15…コンデンサ、16…コンデンサ電圧検出部、17…負荷電流検出部、18…リアクトル電流検出部、19…インバータ出力電圧検出部、20…インバータ入力電圧検出部。

Claims (12)

  1. 直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオード、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流電源からの直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、
    前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    前記入力ダイオードに並列に接続されたスイッチと、
    前記スイッチの短絡/開放を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
  2. 前記直流電源の直流入力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力する場合、前記スイッチを短絡することを特徴とする請求項1記載の半導体電力変換装置。
  3. 前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された前記出力電圧値が指令出力電圧値より小さいと判断した場合、前記スイッチを短絡することを特徴とする請求項1記載の半導体電力変換装置。
  4. 前記インバータの入力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された前記入力電圧値がゼロであると判断した場合、前記スイッチを短絡することを特徴とする請求項1記載の半導体電力変換装置。
  5. 直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオードと、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、
    前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    前記第1のリアクトルに並列に接続された第1のスイッチと、
    前記第2のリアクトルに並列に接続された第2のスイッチと、
    前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの短絡/開放を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
  6. 前記直流電源の直流入力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力する場合、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを短絡することを特徴とする請求項5記載の半導体電力変換装置。
  7. 前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された前記出力電圧値が指令出力電圧値より小さいと判断した場合、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを短絡することを特徴とする請求項5記載の半導体電力変換装置。
  8. 前記インバータの入力電圧を検出する電圧検出部を更に具備し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出された前記入力電圧値がゼロであると判断した場合、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを短絡することを特徴とする請求項5記載の半導体電力変換装置。
  9. 直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオードと、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流電源の直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、
    前記第1のリアクトルに並列に接続された第3のコンデンサと、
    前記第2のリアクトルに並列に接続された第4のコンデンサと、
    前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
  10. 直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオードと、
    第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流電源からの直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、
    前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    前記第1のリアクトルを流れる電流の電流値を検出する第1の電流検出部と、
    前記インバータから該インバータの負荷へ流れる電流の電流値を検出する第2の電流検出部と、
    前記第1のコンデンサの両端の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記第1の電流検出部、前記第2の電流検出部、前記電圧検出部で検出される電流値および電圧値からスイッチング時間を演算し、前記インバータを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
  11. 直流電源から供給される電流の逆流を防止する入力ダイオード、第1のリアクトル、第2のリアクトル、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサを接続して構成され、前記直流入力電圧を昇圧するための昇圧回路と、
    上アームと下アームを直列に接続した直列回路を含み、該直列回路の両端が前記昇圧回路に接続され、各アームは電流方向が互いに逆となるように並列に接続されたダイオードとスイッチング素子により構成され、前記昇圧回路により昇圧された電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    前記直流入力電圧に対して降圧して交流電圧を出力する降圧動作時に、前記インバータの上下アームを短絡する制御部と、
    を備えたことを特徴とする半導体電力変換装置。
  12. 前記制御部は昇圧動作時に、正弦変調波のピーク絶対値と三角波キャリア電圧との比較に基づいて、前記インバータの上下アームを短絡する時間を決定し、降圧動作時に、前記正弦変調波のピーク絶対値よりも大きい値と前記三角波キャリア電圧との比較に基づいて、前記インバータの上下アームを短絡する時間を決定することを特徴とする請求項11記載の半導体電力変換装置。
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