JP2008160761A - 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム - Google Patents

信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2008160761A
JP2008160761A JP2006350352A JP2006350352A JP2008160761A JP 2008160761 A JP2008160761 A JP 2008160761A JP 2006350352 A JP2006350352 A JP 2006350352A JP 2006350352 A JP2006350352 A JP 2006350352A JP 2008160761 A JP2008160761 A JP 2008160761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
value
specific symbol
transmitted
predicted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006350352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5003147B2 (ja
Inventor
Ryosuke Araki
亮輔 荒木
Takashi Nakanishi
崇 中西
Shunsuke Mochizuki
俊助 望月
Masahiro Yoshioka
正紘 吉岡
Hiroto Kimura
裕人 木村
Seiji Wada
成司 和田
Hiroshi Ichiki
洋 一木
Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2006350352A priority Critical patent/JP5003147B2/ja
Priority to US11/947,198 priority patent/US7936712B2/en
Priority to EP07123620.2A priority patent/EP1940101A3/en
Priority to KR1020070136558A priority patent/KR101376452B1/ko
Priority to CN2007103054037A priority patent/CN101212595B/zh
Publication of JP2008160761A publication Critical patent/JP2008160761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003147B2 publication Critical patent/JP5003147B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/06Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection
    • H04L25/067Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection providing soft decisions, i.e. decisions together with an estimate of reliability
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/14Picture signal circuitry for video frequency region
    • H04N5/21Circuitry for suppressing or minimising disturbance, e.g. moiré or halo
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/06Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection
    • H04L25/061Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection providing hard decisions only; arrangements for tracking or suppressing unwanted low frequency components, e.g. removal of dc offset
    • H04L25/063Setting decision thresholds using feedback techniques only
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/44Receiver circuitry for the reception of television signals according to analogue transmission standards
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/03Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
    • H04L25/03006Arrangements for removing intersymbol interference
    • H04L2025/03433Arrangements for removing intersymbol interference characterised by equaliser structure
    • H04L2025/03439Fixed structures
    • H04L2025/03445Time domain
    • H04L2025/03471Tapped delay lines
    • H04L2025/03477Tapped delay lines not time-recursive

Abstract

【課題】特定のビットを正確に決定する。
【解決手段】A/Dコンバータ93は、伝送経路を介して伝送されてきた信号から、特定のビットの信号値を取得する。予測信号値算出部95は、特定のビットが1であるとして、遅延プロファイルに基づいて特定のビットの信号値を予測して予測値を算出し、予測信号値算出部96は、特定のビットが0であるとして、遅延プロファイルに基づいて特定のビットの信号値を予測して予測値を算出する。そして、比較器94は、A/Dコンバータ93が取得した特定のビットの信号値と、予測信号値算出部95が特定のビットが1であるとして算出した予測値と、予測信号値算出部96が特定のビットが0であるとして算出した予測値とに基づいて、特定のビットが1または0のいずれであるかを決定する。本発明は、例えば、画像信号を処理する信号処理装置に適用できる。
【選択図】図10

Description

本発明は、信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラムに関し、特に、信号が表すシンボルの値を正確に決定することができるようにした信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラムに関する。
従来、例えば、テレビジョン放送信号を受信するチューナや、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤなどの外部機器から画像の信号が供給され、その信号に信号処理を施して、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置に画像の信号を供給する信号処理装置がある。
このような信号処理装置では、外部機器から供給された画像の信号からノイズを除去するノイズ除去処理や、外部機器からの画像よりも表示装置に表示される画像が高画質となるように画像の信号を変換する画像変換処理、表示装置に表示される画像の明るさやコントラストを調整する画像調整処理などの信号処理が行われる。
図1は、従来の信号処理装置の構成例を示すブロック図である。
図1において、信号処理装置11は、筐体12、コネクタ131乃至134、入力セレクタ14、信号ルータ15、コネクタ161乃至164、コネクタ171乃至173、機能ブロック181乃至183、コネクタ19、リモートコマンダ20、操作部21、システム制御ブロック22、および制御バス23から構成される。
信号処理装置11では、コネクタ131乃至134が、信号ケーブルを介して入力セレクタ14に接続されており、入力セレクタ14が、信号ケーブルを介して信号ルータ15に接続されている。また、信号ルータ15は、信号ケーブルを介してコネクタ161乃至164とコネクタ19に接続されており、信号ルータ15は、コネクタ161乃至163およびコネクタ171乃至173を介して、機能ブロック181乃至183に接続されている。また、入力セレクタ14、信号ルータ15、コネクタ161乃至164、およびシステム制御ブロック22は、制御バス23を介して、互いに接続されている。
筐体12は、例えば、直方体形状の箱であり、筐体12には、コネクタ131乃至134、コネクタ19、および操作部21が外装され、筐体12の内部には、入力セレクタ14、信号ルータ15、コネクタ161乃至164、コネクタ171乃至173、機能ブロック181乃至183、システム制御ブロック22、および制御バス23が収納される。
コネクタ131乃至134は、信号処理装置11と、信号処理装置11に画像の信号を供給するチューナやDVDプレーヤなどの外部機器(図示せず)とを接続するケーブルが接続される接続部である。
入力セレクタ14には、コネクタ131乃至134を介して、外部機器から画像の信号が供給され、入力セレクタ14は、システム制御ブロック22の制御に従って、コネクタ131乃至134のうちの、いずれか1つに接続された外部機器から供給される画像の信号を信号ルータ15に供給する。
信号ルータ15は、システム制御ブロック22の制御に従い、入力セレクタ14から供給された信号を、コネクタ161乃至163およびコネクタ171乃至173を介して、機能ブロック181乃至183に供給する。また、信号ルータ15には、信号処理が施された信号が機能ブロック181乃至183から供給され、信号ルータ15は、信号処理が施された信号を、コネクタ19を介して、コネクタ19に接続されている表示装置(図示せず)に供給する。
コネクタ161乃至163とコネクタ171乃至173とは、互いに着脱可能であり、信号ルータ15または制御バス23と、機能ブロック181乃至183とを接続する。また、コネクタ164には、信号処理装置11に追加される新たな機能ブロックなどを接続することができる。
機能ブロック181乃至183は、ノイズ除去処理、画像変換処理、または画像調整処理などの信号処理を施す信号処理回路をそれぞれ有している。機能ブロック181乃至183は、信号ルータ15から供給される信号に対して信号処理を施し、信号処理が施された信号を、信号ルータ15に供給する。
コネクタ19は、信号処理装置11と、信号処理装置11から出力される画像を表示する表示装置とを接続するケーブルが接続される接続部である。
リモートコマンダ20は、ユーザにより操作される複数のボタンなどを備えており、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じた操作信号を、赤外線などを利用して、システム制御ブロック22に供給する。
操作部21は、リモートコマンダ20と同様に、ユーザにより操作される複数のボタンなどを備えており、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じた操作信号を、システム制御ブロック22に供給する。
システム制御ブロック22は、ユーザの操作に応じた操作信号が、リモートコマンダ20または操作部21から供給されると、その操作信号に応じた処理が行われるように、制御バス23を介して、入力セレクタ14、信号ルータ15、または機能ブロック181乃至183を制御する。
以上のように構成される信号処理装置11では、コネクタ131乃至134および入力セレクタ14を介して信号ルータ15に画像の信号が供給され、信号ルータ15と機能ブロック181乃至183との間で、信号ケーブルを介して、画像の信号が伝送される。
ところで、近年、画像の高精細化に伴い、信号処理装置11が信号処理を施す画像の信号の容量が、大きくなる傾向がある。画像の信号の大容量が大きくなると、例えば、信号ルータ15と機能ブロック181乃至183との間で、信号ケーブルを介して、画像の信号が高速で伝送される。このように、信号が高速で伝送されると、信号ケーブルの周波数特性や、クロストーク、パラレルな信号ケーブルにおいて生じるタイミングのずれ(スキュー)などの影響により、信号の伝送に問題が発生する。
ここで、特許文献1には、筐体に内蔵される基板どうしが、電磁波を用いた無線通信により信号を伝送し、信号処理を行う信号処理装置が開示されている。
このように、例えば、信号ルータ15と機能ブロック181乃至183とが、電磁波を用いた無線通信により信号を伝送することで、信号ケーブルを介して信号を高速で伝送することにより発生する問題を回避することができる。
しかしながら、信号ルータ15と機能ブロック181乃至183とが、信号処理装置11の筐体12の内部で、電磁波を用いた無線通信により信号を伝送すると、筐体12の壁面で電磁波が反射したり、筐体12に内蔵される基板で電磁波が回折したりすることにより、経路距離の異なる複数の伝送経路(マルチパス)が発生する。そして、マルチパスを介して信号が伝送されると、信号を受信する受信側に到達する信号の位相がずれてしまい、信号(電磁波)により表されるシンボルどうしが干渉してしまう。
このように、シンボルどうしが干渉すると、例えば、ある特定のシンボルの信号値が、その特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値の影響を受けてしまい、その特定のシンボルの信号値が変化する(マルチパスフェージング)。そして、他のシンボルの影響により信号値が変化したシンボルを受信した受信側では、そのシンボルが取る値を正確に決定することが困難になる。例えば、1シンボルにより1ビットが伝送される場合には、そのシンボルが、1または0のうちのいずれであるかを、正確に判定することが困難になる。
また、筐体の内部における無線通信以外に、例えば、携帯電話機による移動体通信において、ビルなどの建設物により電磁波が反射することによって生じるマルチパスによっても、信号の位相がずれることにより、干渉が発生する。また、このような無線通信以外にも、例えば、ケーブルを介して信号を伝送するにあたり、ケーブルの端部で信号が反射し、伝送すべき信号と反射した信号とによっても、干渉が発生する。
また、例えば、特許文献2には、ビタビ等化器を用いて、マルチパスによる影響により発生する干渉を除去する方法が開示されている。
しかしながら、画像の信号、特に、非圧縮の画像の信号のように、高速に伝送する必要がある信号に対する信号処理においては、信号処理において生じる遅延を短くすることと、遅延を一定にすることとが必要であるが、ビタビ等化器では、信号処理において生じる遅延を短くすることも、遅延を一定にすることも困難であった。また、画像の信号に対する処理においては、リアルタイム性、即ち、連続性を保持することが要求されるが、ビタビ等化器では、連続性を保持することも困難であった。
特開2003−179821号公報 特許第3399022号
上述したように、従来の信号処理装置において、電磁波を用いた無線通信により信号を伝送すると、シンボルどうしの干渉によりシンボルの信号値が変化してしまい、シンボルが取る値を正確に決定することが困難であった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、信号が表すシンボルの値を正確に決定することができるようにするものである。
本発明の一側面の信号処理装置は、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置において、前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得する取得手段と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出する予測手段と、前記取得手段が取得した前記特定のシンボルの信号値と、前記予測手段が算出した前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する決定手段とを備える。
本発明の一側面の信号処理方法またはプログラムは、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理方法、または、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出し、前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から取得された前記特定のシンボルの信号値と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定するステップを含む。
本発明の一側面においては、伝送経路を介して伝送されてきた信号から、特定のシンボルの信号値が取得され、特定のシンボルが取り得る値ごとに、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、特定のシンボルの信号値が予測され、特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値が算出される。そして、伝送経路を介して伝送されてきた信号から取得された特定のシンボルの信号値と、特定のシンボルが取り得る値ごとの予測値とに基づいて、特定のシンボルが取る値が決定される。
本発明の一側面によれば、信号が表すシンボルの値を正確に決定することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の信号処理装置は、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置であって、
前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得する取得手段(例えば、図10のA/Dコンバータ93)と、
前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出する予測手段(例えば、図10の予測信号値算出部95または96)と、
前記取得手段が取得した前記特定のシンボルの信号値と、前記予測手段が算出した前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する決定手段(例えば、図10の比較器94)と
を備える。
本発明の一側面の信号処理装置は、
あらかじめ設定された所定の値を取る複数の前記シンボルからなるテスト信号を受信する受信手段(例えば、図5の無線受信部73)と、
前記受信手段が受信した前記テスト信号の特定のシンボルの信号値に基づいて、前記テスト信号の複数の前記シンボルのうちの、前記特定のシンボルの前に送信されたシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性を取得する特性取得手段(例えば、図5の統計処理部74)と
をさらに備えることができる。
本発明の一側面の信号処理方法またはプログラムは、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理方法、または、特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得し(例えば、図11のステップS42)、
前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出し(例えば、図11のステップS43またはS44)、
前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から取得された前記特定のシンボルの信号値と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する(例えば、図11のステップS47)
ステップを含む。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明を適用した信号処理装置の一実施の形態の構成例を示す斜視図である。
図2において、信号処理装置31は、筐体32、電源モジュール33、プラットフォーム基板34、入力基板35、信号処理基板361乃至363、および出力基板37から構成される。
筐体32は、直方体形状の箱であり、その内部に、電源モジュール33、プラットフォーム基板34、入力基板35、信号処理基板361乃至363、および出力基板37が収納される。
電源モジュール33は、プラットフォーム基板34、入力基板35、信号処理基板361乃至363、および出力基板37に、駆動に必要な電力を供給する。
プラットフォーム基板34には、信号処理基板361乃至363が接続されて固定されており、プラットフォーム基板34を介して、例えば、電源モジュール33から信号処理基板361乃至363に電力が供給される。
入力基板35は、筐体32に外装されているコネクタ(例えば、後述する図3のコネクタ431乃至434)に接続されており、入力基板35には、このコネクタを介して接続される外部機器(図示せず)から画像の信号が供給される。また、入力基板35は、電磁波を用いた無線通信を行うためのアンテナ35aを備えており、外部機器から供給された画像の信号を、アンテナ35aを介して、信号処理基板361乃至363に供給する。
信号処理基板361乃至363は、電磁波を用いた無線通信を行うためのアンテナ36a1乃至36a3を備えており、信号処理基板361乃至363には、アンテナ36a1乃至36a3を介して、入力基板35から画像の信号が供給される。信号処理基板361乃至363は、入力基板35からの画像の信号に対し、ノイズ除去処理、画像変換処理、または画像調整処理などの信号処理をそれぞれ施し、信号処理を施した画像の信号を、アンテナ36a1乃至36a3を介して、出力基板37に供給する。
出力基板37は、電磁波を用いた無線通信を行うためのアンテナ37aを備えるとともに、筐体32に外装されているコネクタ(例えば、後述する図3のコネクタ47)に接続されている。出力基板37は、アンテナ37aを介して、信号処理基板361乃至363から供給される画像の信号を、筐体32に外装されているコネクタに接続されている表示装置(図示せず)に供給する。
次に、図3は、図2の信号処理装置31の構成例を示すブロック図である。
図3において、信号処理装置31は、筐体42、コネクタ431乃至434、入力セレクタ44、信号ルータ45、機能ブロック461乃至463、コネクタ47、リモートコマンダ48、操作部49、およびシステム制御ブロック50から構成される。
信号処理装置31では、コネクタ431乃至434が、信号ケーブルを介して入力セレクタ44に接続されており、入力セレクタ44が、信号ケーブルを介して信号ルータ45に接続されており、信号ルータ45が、信号ケーブルを介してコネクタ47に接続されている。
筐体42は、図2の筐体32に対応し、筐体42には、コネクタ431乃至434、コネクタ47、および操作部49が外装され、筐体42の内部には、入力セレクタ44、信号ルータ45、機能ブロック461乃至463、およびシステム制御ブロック50が収納される。
コネクタ431乃至434は、信号処理装置31と、信号処理装置31に画像の信号を供給するチューナやDVDプレーヤなどの外部機器(図示せず)とを接続するケーブルが接続される接続部である。
入力セレクタ44は、例えば、図2の入力基板35に設けられており、図2のアンテナ35aに対応するアンテナ44aを備える。入力セレクタ44には、コネクタ431乃至434を介して、外部機器から画像の信号が供給され、入力セレクタ44は、システム制御ブロック50の制御に従って、コネクタ431乃至434のうちの、いずれか1つに接続された外部機器から供給される画像の信号を信号ルータ45に供給する。
信号ルータ45は、例えば、図2の出力基板37に設けられており、図2のアンテナ37aに対応するアンテナ45aを備える。信号ルータ45は、システム制御ブロック50の制御に従い、入力セレクタ44から供給される画像の信号を、アンテナ45aを介して、電磁波を用いた無線通信により、機能ブロック461乃至463に送信する。
また、信号ルータ45は、アンテナ45aを介して、電磁波を用いた無線通信により、機能ブロック461乃至463から送信されてくる画像の信号を受信し、機能ブロック461乃至463からの画像の信号を、コネクタ47を介して、コネクタ47に接続されている表示装置(図示せず)に供給する。
機能ブロック461乃至463は、例えば、図2の信号処理基板361乃至363にそれぞれ設けられており、図2のアンテナ36a1乃至36a3に対応するアンテナ46a1乃至46a3を備える。
機能ブロック461乃至463は、アンテナ46a1乃至46a3を介して、電磁波を用いた無線通信により、信号ルータ45から送信されてくる画像の信号を受信し、その画像の信号に対し、ノイズ除去処理、画像変換処理、または画像調整処理などの信号処理をそれぞれ施す。そして、機能ブロック461乃至463は、信号処理を施した画像の信号を、アンテナ46a1乃至46a3を介して、電磁波を用いた無線通信により、信号ルータ45に送信する。また、機能ブロック461乃至463どうしも、それぞれが備えるアンテナ46a1乃至46a3を介して、互いに信号の送受信を行う。
なお、機能ブロック461乃至463のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、以下、適宜、機能ブロック461乃至463を機能ブロック46と称する。同様に、機能ブロック461乃至463それぞれに設けられたアンテナ46a1乃至46a3も、アンテナ46aと称する。
コネクタ47は、図1のコネクタ19と同様に、信号処理装置31と、信号処理装置31から出力される画像を表示する表示装置とを接続するケーブルが接続される接続部である。
リモートコマンダ48または操作部49は、図1のリモートコマンダ20または操作部21と同様に、ユーザにより操作され、ユーザの操作に応じた操作信号を、システム制御ブロック50に供給する。
システム制御ブロック50は、例えば、図2のプラットフォーム基板34に設けられており、アンテナ50aを備えている。システム制御ブロック50は、ユーザの操作に応じた操作信号が、リモートコマンダ48または操作部49から供給されると、その操作信号に応じた処理が行われるように、アンテナ50aを介して、電磁波を用いた無線通信により、入力セレクタ44、信号ルータ45、または機能ブロック46を制御する。
以上のように信号処理装置31は構成され、信号処理装置31の筐体42の内部で、信号ルータ45と機能ブロック46とが、電磁波を用いた無線通信により、画像の信号を送受信する。
このような筐体42の内部で無線通信が行われると、例えば、信号ルータ45のアンテナ45aから出力された電磁波は、筐体42の壁面などで反射することによりマルチパスを介して伝送され、機能ブロック46に到達する電磁波(信号)の位相がずれてしまう。この位相のずれにより、機能ブロック46が受信する信号により表されるシンボルが互いに干渉してしまい、シンボルの信号値により表される波形に歪が生じる。
次に、図4を参照し、例えば、信号ルータ45から機能ブロック46に送信されるシンボル(ビット)の信号値により表される波形に生じる歪について説明する。
ここで、無線通信において、変調方式によっては、信号が表す1シンボルにより、複数のビットを伝送することができるが、以下では、例えば、BPSK(binary phase shift keying)のように、1シンボルにより1ビット(0または1のいずれか一方)が伝送される例について説明する。
例えば、信号ルータ45から機能ブロック46に送信される信号は、複数のビットの並びからなり、ビットが「1」であるとき、信号ルータ45のアンテナ45aからは、振幅値が0.25の電磁波が出力され、ビットが「0」であるとき、信号ルータ45のアンテナ45aからは、振幅値が-0.25の電磁波が出力される。ここで、ビットに応じた電磁波の振幅値を、以下、適宜、ビットの信号値という。
図4の左下には、信号ルータ45から送信される信号の一部が示されている。即ち、図4の左下には、信号ルータ45から送信される信号の特定のビット(以下、適宜、現在のビットという)の6ビット前に送信されたビットから、現在のビットまでの各ビットからなる7ビットの信号が示されている。
例えば、現在のビットの6ビット前に送信されたビットから現在のビットまでの各ビットを「6ビット前、5ビット前、4ビット前、3ビット前、2ビット前、1ビット前、現在のビット」と表すとすると、図4の左下には、「1,0,0,1,0,1,1」の7ビットの信号が示されている。
図4の左上には、信号ルータ45から送信される現在のビットの信号値により表される波形(即ち、信号ルータ45のアンテナ45aから出力される電磁波であって、現在のビットに対応する電磁波の振幅の包絡線を示す波形)が示されている。図4の左上の横軸は、現在のビットの位相を表し、縦軸は、ビットの信号値を表す。
信号ルータ45から送信される現在のビットは「1」であるので、信号ルータ45から送信される現在のビットの信号値により表される波形は、図4の左上に示すように、信号値が約0.25である直線的な形状となる。
図4の右下には、機能ブロック46が受信した信号であって、信号ルータ45から送信された現在のビットの6ビット前のビットから現在のビットまでの各ビットに対応するビットからなる7ビットの信号が示されている。即ち、図4の右下には、図4の左下に示されている信号ルータ45から送信される信号と同様に、「1,0,0,1,0,1,1」の7ビットの信号が示されている。
図4の右上には、機能ブロック46が受信した現在のビットの信号値により表される波形が示されている。図4の右上の横軸は、現在のビットの位相を表し、縦軸は、ビットの信号値を表す。機能ブロック46が受信した現在のビットは「1」であるが、現在のビットの信号値により表される波形は、図4の左上に示すような直線的な形状ではなく、歪が生じた形状となっている。
即ち、例えば、現在のビットの2,4,5ビット前には、信号値が-0.25であるビット「0」が送信されているとともに、現在のビットの1,3,6ビット前には、信号値が0.25であるビット「1」が送信されており、これらのビットが、上述したようなマルチパスの影響により遅延して伝送されることで、信号値が0.25であるべき現在のビット「1」と干渉してしまい、現在のビットの信号値が変化する。このように現在のビットの信号値が変化することにより、現在のビットの信号値により表される波形に歪が生じてしまう。
そして、現在のビットの信号値により表される波形に歪が生じると、機能ブロック46は、現在のビットが、「1」または「0」のうちのいずれであるかを、正確に判定することが困難になる。
ところで、図2に示すように、信号処理装置31の筐体32の内部では、電源モジュール33、プラットフォーム基板34、入力基板35、信号処理基板361乃至363、および出力基板37は、それぞれ固定されている。従って、筐体32の壁面や各基板などでは、常に、電磁波が同様に反射し、筐体32の壁面や、入力基板35や各基板などで反射した電磁波の干渉、即ち、マルチパスによる影響は、定常的なものとなる。
このように、マルチパスによる影響が定常的であれば、現在のビットの信号値により表される波形に生じる歪も、定常的なものとなる。即ち、例えば、現在のビットの6ビット前に送信されたビットから現在のビットまでの各ビットが、図4の右下に示すように「1,0,0,1,0,1,1」であれば、現在のビットの信号値により表される波形に生じる歪は、定常的に、図4の右上に示すようなものとなる。
従って、例えば、現在のビットの前に送信された複数のビットが、マルチパスを介して遅延して伝送される影響により、現在のビットの信号値により表される波形に定常的に生じる歪の特性(以下、適宜、遅延プロファイルという)が、機能ブロック46に予め記憶されていれば、機能ブロック46は、遅延プロファイルと、信号ルータ45から送信されてきた現在のビットの信号値により表される波形とに基づいて、現在のビットが、「1」または「0」のうちのいずれであるかを正確に判定することができる。
このような遅延プロファイルは、例えば、信号処理装置31において、画像の信号の送受信を無線通信により行う前に、信号ルータ45と機能ブロック46とが、予め設定された値を取るビットの組み合わせからなる信号(以下、適宜、テストパターン信号という)を、複数回、送受信することで、取得することができる。
ここで、例えば、テストパターン信号が、7ビットの信号である場合には、各ビットが「0」または「1」であるときの128(2の7乗)通りの信号を、テストパターン信号(例えば、後述する図13のテストパターン信号)として用いてもよいが、例えば、いずれか1つのビットが「1」である7通りの信号を、テストパターン信号として用いるだけでもよい。
即ち、具体的には、テストパターン信号が、7ビットの信号である場合には、「0,0,0,0,0,0,1」、「0,0,0,0,0,1,0」、「0,0,0,0,1,0,0」、「0,0,0,1,0,0,0」、「0,0,1,0,0,0,0」、「0,1,0,0,0,0,0」、「1,0,0,0,0,0,0,0」の7通りの信号をテストパターン信号として用いることができる。そして、後述するように、このような7つのテストパターン信号を用いて7つの遅延プロファイルを取得し、その7つの遅延プロファイルと、現在のビットの前に送信された複数のビットとの演算(例えば、後述する式(1)の演算)が行われ、その演算の結果に基づいて、現在のビットが「1」または「0」のうちのいずれであるかが判定される。
次に、図5は、図3の信号ルータ45および機能ブロック46の構成例を示すブロック図である。図5では、信号ルータ45が、機能ブロック46にテストパターン信号を送信し、機能ブロック46が、遅延プロファイルを取得する処理に必要なブロックが示されている。
図5において、信号ルータ45は、アンテナ45a、送信側制御部61、テストパターン生成部62、および無線送信部63から構成され、機能ブロック46は、アンテナ46a、受信側制御部71、テストパターン生成部72、無線受信部73、統計処理部74、および遅延プロファイル蓄積部75から構成される。
送信側制御部61は、テストパターン生成部62を制御し、テストパターン信号を生成させ、無線送信部63を制御し、テストパターン生成部62により生成されたテストパターン信号を機能ブロック46に送信させる。例えば、テストパターン信号が、7ビットの信号である場合には、送信側制御部61は、上述したような7つのテストパターン信号をテストパターン生成部62に生成させる。また、送信側制御部61は、信号処理装置31の周辺環境のノイズの影響を考慮して、同一のテストパターン信号を、所定の回数、繰り返して送信させる。
なお、送信側制御部61には、テストパターン信号のビットが取る値の組み合わせや、それらのテストパターン信号を送信する順番、同一のテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数などが、予め設定されている。
また、送信側制御部61は、テストパターン信号の送信を開始する前に、遅延プロファイルを取得する処理の開始を指示する制御信号(コマンド)を無線送信部63に供給し、この制御信号を機能ブロック46に送信させる。
ここで、例えば、画像の信号のように、高速で伝送される信号の送受信が行われる場合には、例えば、1ビットあたりの時間的な長さが短いので、マルチパスの影響により信号に生じる歪の影響が大きく、信号が表すビットの判定に与える影響も大きくなる。これに対し、処理の開始を指示する制御信号のように、ある程度の低速で伝送される信号の送受信が行われる場合、例えば、1ビットあたりの時間的な長さが長いので、マルチパスの影響により信号に生じる歪の影響は小さく、信号が表すビットの判定に与える影響も小さくなる。従って、送信側制御部61が無線通信により制御信号を送信しても、機能ブロック46は、制御信号を正常に受信することができる。
なお、例えば、送信側制御部61と受信側制御部71とが図示しない制御バスで接続されていて、その制御バスを介して、送信側制御部61が制御信号を受信側制御部71に送信してもよい。
テストパターン生成部62は、送信側制御部61の制御に応じて、テストパターン信号を生成し、無線送信部63に供給する。
無線送信部63は、送信側制御部61から供給された制御信号、またはテストパターン生成部62から供給されたテストパターン信号を、アンテナ45aを介して、機能ブロック46に送信する。
無線受信部73は、アンテナ46aを介して、信号ルータ45から送信されてくる制御信号またはテストパターン信号を受信する。無線受信部73は、信号ルータ45から送信されてきた制御信号を受信側制御部71に供給する。また、無線受信部73は、信号ルータ45から送信されてきたテストパターン信号から、現在のビットの信号値を取り出して、統計処理部74に供給する。
受信側制御部71には、送信側制御部61と同様に、テストパターン信号のビットが取る値の組み合わせや、それらのテストパターン信号を送信する順番、同一のテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数などが、予め設定されている。そして、受信側制御部71は、信号ルータ45から送信されてきた遅延プロファイルを取得する処理の開始を指示する制御信号が、無線受信部73から供給されると、上述の設定に従って、テストパターン生成部72を制御し、テストパターン信号を生成させる。
テストパターン生成部72は、受信側制御部71の制御に応じて、テストパターン信号を生成し、統計処理部74に供給する。
統計処理部74には、無線受信部73から、信号ルータ45から送信されてくるテストパターン信号の現在のビットの信号値が供給され、統計処理部74は、現在のビットの信号値に基づいて、遅延プロファイルを取得する。
上述したように、信号ルータ45からは、同一のテストパターン信号が、所定の回数、繰り返して送信され、統計処理部74には、無線受信部73から、所定の数の現在のビットの信号値が供給される。統計処理部74は、所定の数の現在のビットの信号値に対して統計的な処理を行い、例えば、それらの信号値の平均値を算出する処理を行い、その平均値を、遅延プロファイルとして取得する。
ここで、送信側制御部61がテストパターン生成部62に生成させるテストパターン信号と、受信側制御部71がテストパターン生成部72に生成させるテストパターン信号とは、同一の設定に従って生成されるので、統計処理部74が遅延プロファイルの取得に用いたのテストパターン信号のビットが取る値と、テストパターン生成部72から統計処理部74に供給されたテストパターン信号のビットが取る値とは、同一である。従って、統計処理部74は、自身が取得した遅延プロファイルと、テストパターン生成部72から供給されたテストパターン信号とを対応付けて、統計処理部74に供給する。
遅延プロファイル蓄積部75は、統計処理部74から供給された遅延プロファイルとテストパターン信号とを対応付けて蓄積(記憶)する。
次に、図6は、図5の信号ルータ45がテストパターン信号を送信し、機能ブロック46が遅延プロファイルを取得する処理を説明するフローチャートである。
例えば、図3の信号処理装置31の起動時に、遅延プロファイルを取得する処理を行うように、信号処理装置31が設定されているとする。
ユーザが信号処理装置31の電源をオンにして、信号処理装置31が起動すると処理が開始され、ステップS11において、信号ルータ45の送信側制御部61は、遅延プロファイルを取得する処理の開始を指示する制御信号(コマンド)を無線送信部63に供給し、無線送信部63は、その制御信号を機能ブロック46に送信する。
ステップS11の処理後、ステップS12に進み、送信側制御部61は、テストパターン生成部62を制御し、例えば、1番目に送信するように設定されているテストパターン信号を生成させる。テストパターン生成部62は、送信側制御部61の制御に従い、テストパターン信号を生成して無線送信部63に供給し、ステップS13に進む。
ステップS13において、送信側制御部61は、機能ブロック46から、遅延プロファイルを取得する準備が完了したことを示す制御信号が送信されてくるまで処理を待機する。そして、機能ブロック46が、遅延プロファイルを取得する準備が完了したことを示す制御信号を送信し(後述するステップS23の処理)、その制御信号を無線送信部63が受信して送信側制御部61に供給すると、ステップS14に進む。
ステップS14において、送信側制御部61は、テストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号を無線送信部63に供給し、無線送信部63は、その制御信号を機能ブロック46に送信する。
ステップS14の処理後、ステップS15に進み、送信側制御部61は、無線送信部63を制御し、ステップS12で、テストパターン生成部62から無線送信部63に供給されたテストパターン信号を、機能ブロック46に送信させる。
ステップS15の処理後、ステップS16に進み、送信側制御部61は、直前のステップS15で機能ブロック46に送信させたテストパターン信号が、そのテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数、機能ブロック46に送信されたか否かを判定する。
ステップS16において、送信側制御部61が、直前のステップS15で機能ブロック46に送信させたテストパターン信号が、そのテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数、機能ブロック46に送信されていないと判定した場合、ステップS15に戻る。一方、送信側制御部61が、直前のステップS15で機能ブロック46に送信させたテストパターン信号が、そのテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数、機能ブロック46に送信されたと判定した場合、ステップS17に進む。
即ち、送信側制御部61は、所定のテストパターン信号が、そのテストパターン信号を繰り返して送信させる所定の回数、機能ブロック46に送信されたと判定するまで、テストパターン信号の送信を繰り返す。
ステップS17において、送信側制御部61は、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されたか否かを判定する。例えば、テストパターン信号が7ビットの信号である場合、送信側制御部61は、上述したような7つのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されたか否かを判定する。
ステップS17において、送信側制御部61が、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されていないと判定した場合、ステップS12に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。なお、この場合、ステップS12において、送信側制御部61は、直前のステップS15で機能ブロック46に送信されたテストパターン信号の次に送信するように設定されているテストパターン信号を、テストパターン生成部62に生成させる。
一方、ステップS17において、送信側制御部61が、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されたと判定した場合、信号ルータ45での処理は終了される。
一方、機能ブロック46は、遅延プロファイルを取得する処理の開始を指示する制御信号が、信号ルータ45から送信されてくるまで処理を待機しており、上述のステップS11で、信号ルータ45が、遅延プロファイルを取得する処理の開始を指示する制御信号を送信すると、ステップS21において、無線受信部73は、その制御信号を受信して受信側制御部71に供給する。
ステップS21の処理後、ステップS22に進み、受信側制御部71は、テストパターン生成部72を制御し、例えば、信号ルータ45から1番目に送信されてくることが設定されているテストパターン信号を生成させる。テストパターン生成部72は、送信側制御部71の制御に従い、テストパターン信号を生成して統計処理部74に供給する。これにより、遅延プロファイルを取得する処理を開始する準備が完了し、ステップS23に進む。
ステップS23において、受信側制御部71は、遅延プロファイルを取得する準備が完了したことを示す制御信号を無線受信部73に供給し、無線受信部73は、その信号を信号ルータ45に送信する。
ステップS23の処理後、ステップS24に進み、機能ブロック46は、信号ルータ45から、テストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号が送信されてくるまで、処理を待機する。そして、上述のステップS14で、信号ルータ45がテストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号を送信すると、無線受信部73は、その制御信号を受信して受信側制御部71に供給し、ステップS25に進む。
ステップS25において、無線受信部73は、信号ルータ45からテストパターン信号が送信されてくるまで待機し、上述のステップS15で信号ルータ45がテストパターン信号を送信すると、そのテストパターン信号を受信する。そして、無線受信部73は、信号ルータ45から送信されてきたテストパターン信号から、現在のビットの信号値を取り出して、統計処理部74に供給し、ステップS26に進む。
ステップS26において、統計処理部74は、ステップS25で無線受信部73から供給された、現在のビットの信号値に基づいて、遅延プロファイルを取得する。
ここで、例えば、統計処理部74は、無線受信部73から統計処理部74に供給された現在のビットの信号値が、信号ルータ45から1回目に送信されてきたテストパターン信号の現在のビットの信号値であれば、その現在のビットの信号値を遅延プロファイルとして取得する。また、統計処理部74は、無線受信部73から統計処理部74に供給された現在のビットの信号値が、信号ルータ45から2回目以降に送信されてきたテストパターン信号の現在のビットの信号値であれば、既に取得した遅延プロファイルと、新しく供給された現在のビットの信号値との平均値を、遅延プロファイルとして新たに取得する。
ステップS26の処理後、ステップS27に進み、受信側制御部71は、直前のステップS25で受信したテストパターン信号が、同一のテストパターン信号が繰り返して送信されてくる所定の回数、送信されてきたか否かを判定する。
ステップS27において、受信側制御部71が、直前のステップS25で受信したテストパターン信号が、同一のテストパターン信号が繰り返して送信されてくる所定の回数、送信されてきていないと判定した場合、ステップS25に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS27において、受信側制御部71が、直前のステップS25で受信したテストパターン信号が、同一のテストパターン信号が繰り返して送信されてくる所定の回数、送信されてきたと判定した場合、ステップS28に進み、統計処理部74は、ステップS22でテストパターン生成部72から供給されたテストパターン信号と、ステップS26で取得した遅延プロファイルとを対応付けて、遅延プロファイル蓄積部75に蓄積させる。
ステップS28の処理後、ステップS29に進み、受信側制御部71は、全てのパターンのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきたか否かを判定する。
ステップS29において、受信側制御部71が、全てのパターンのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきていないと判定した場合、ステップS22に戻り、信号ルータ45から次のテストパターン信号が送信されてくるまで待機して、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS29において、受信側制御部71が、全てのパターンのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきたと判定した場合、処理は終了される。
以上のように、信号ルータ45は、テストパターン信号を送信し、機能ブロック46は、信号ルータ45から送信されてくるテストパターン信号に応じた遅延プロファイルを取得することができる。
次に、図7は、図5の機能ブロック46により取得される遅延プロファイルの例を示す図である。
図7の横軸は、遅延プロファイルの位相を表し、図7の縦軸は、遅延プロファイルの信号値を表す。図7には、7ビットのテストパターン信号に基づいて取得された遅延プロファイルL1乃至L7が示されている。また、遅延プロファイルL1乃至L7は、テストパターン信号の現在のビットの信号値を、13点のサンプリングポイントでサンプリングすることにより、取得されたものである。
即ち、テストパターン信号のビットを、「6ビット前、5ビット前、4ビット前、3ビット前、2ビット前、1ビット前、現在のビット」と表すとすると、図7には、テストパターン信号「1,0,0,0,0,0,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL1、テストパターン信号「0,1,0,0,0,0,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL2、テストパターン信号「0,0,1,0,0,0,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL3、テストパターン信号「0,0,0,1,0,0,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL4、テストパターン信号「0,0,0,0,1,0,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL5、テストパターン信号「0,0,0,0,0,1,0」に基づいて取得された遅延プロファイルL6、テストパターン信号「0,0,0,0,0,0,1」に基づいて取得された遅延プロファイルL7が示されている。
機能ブロック46は、このような遅延プロファイルを取得し、その後の信号ルータ45との無線通信において、遅延プロファイルの所定の位相での信号値と、現在のビットの前に送信された複数のビットが取る値とを用いて、現在のビットの信号値を、その位相ごとに予測することができる。
即ち、現在のビットの位相kでの予測信号値ykは、現在のビットのnビット前に送信されたビットをxnとし、現在のビットのnビット前に送信されたビットが「1」であるテストパターン信号に基づいて求められた遅延プロファイルの位相kでの信号値をan,kとすると、次の式(1)で求めることができる。
Figure 2008160761
・・・(1)
ここで、式(1)において、ビットx0は、仮の現在のビットであり、現在のビットの位相kでの予測信号値ykとしては、例えば、現在のビットが「1」であるとしたときの値、または、現在のビットが「0」であるとしたときの値が求められる。
また、現在のビットの位相0乃至k(例えば、図7の例では、位相0乃至12)での予測信号値y0乃至ykは、次式で表される。
Figure 2008160761
・・・(2)
なお、式(2)における遅延プロファイルの位相kでの信号値をan,kからなる行列を、例えば、受信振幅値予測係数という。また、式(1)および式(2)の演算を行うにあたり、例えば、無線通信の変調方式がBPSKである場合には、「0」を表すビットの値として、ビットxには「−1」が入力され、「1」を表すビットの値として、ビットxには「+1」が入力される。
次に、図8は、現在のビットの位相kでの予測信号値ykを求める予測信号値算出部の構成例を示すブロック図である。
図8において、予測信号値算出部81は、シフトレジスタ部82、n+1個の掛け算器831乃至83n+1、および足し算器84から構成される。予測信号値算出部81は、上述の式(1)を演算し、現在のビットが「1」または「0」であるとして、予測信号値ykを求める。
シフトレジスタ部82は、n+1個の記憶領域851乃至85n+1を有する。記憶領域851は、現在のビットx0を記憶し、記憶領域852乃至85n+1は、それぞれ現在のnビット前のビットxnを記憶する。そして、記憶領域851に、現在のビットが新たに入力されると、記憶領域851乃至85nは、自身が記憶していたビットを、後段の記憶領域852乃至85n+1にそれぞれ供給する。
例えば、シフトレジスタ部82に、現在のビットx0として、「1」または「0」が入力されると、記憶領域851は現在のビットx0を保持し、記憶領域852は1ビット前のビットx1を保持し、記憶領域853は2ビット前のビットx2を保持し、以下、同様に、記憶領域85n+1はnビット前のビットxnを保持する。
掛け算器831乃至83n+1は、図5の遅延プロファイル蓄積部75から、遅延プロファイルの位相kでの信号値a0,k乃至an,kを読み出し、記憶領域851乃至85n+1に記憶されているビットx0乃至xnにそれぞれ掛け合わし、その結果得られる値(例えば、an,k・xn)を、足し算器84に供給する。
足し算器84は、掛け算器831乃至83n+1のそれぞれから供給された値(即ち、a0,k・x0乃至an,k・xn)を足し合わせ、現在のビットの位相kにおける予測信号値ykを出力する。
このように、予測信号値算出部81は、上述の式(1)を演算し、現在のビットの位相kにおける予測信号値ykを求めることができる。
なお、例えば、予測信号値算出部81では、シフトレジスタ部82に入力された現在のビットが、記憶領域851乃至85n+1に、順次、入力されるが、後述するように、予測信号値算出部81により求められた現在のビットの位相kにおける予測信号値ykに基づいて、現在のビットが決定(即ち、現在のビットが「1」または「0」のうちのいずれであるかが判定)される。従って、現在のビットの予測信号値を求めるにあたり、現在のビットの1ビット前からnビット前までの各ビットに、既に求められた予測信号値に基づいて決定されたビットを用いることができる。
即ち、図9は、既に求められた予測信号値に基づいて決定されたビットを用いて、現在のビットの予測信号値を求める予測信号値算出部の構成例を示すブロック図である。
図9において、予測信号値算出部81’は、シフトレジスタ部82’、n個の掛け算器831乃至83n+1、および足し算器84から構成される。予測信号値算出部81’において、掛け算器831乃至83n+1、および足し算器84は、図8の予測信号値算出部81と同様に構成されており、その説明は省略する。
また、予測信号値算出部81’のシフトレジスタ部82’は、n+1個の記憶領域851乃至85n+1を有する点で、図8のシフトレジスタ部82と共通するが、記憶領域852に、1ビット前のビットの予測信号値に基づいて決定されたビットが入力されるように構成されている点で、図8のシフトレジスタ部82と異なる。
このように構成されている予測信号値算出部81’には、記憶領域851に、現在のビットx0が入力され、記憶領域852に、1ビット前のビットの予測信号値に基づいて決定されたビットが入力されると、予測信号値算出部81と同様に、予測信号値ykを算出する。
例えば、記憶領域851に、現在のビットとして「1」が入力されると、予測信号値算出部81’は、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値ykを算出する。一方、記憶領域851に、現在のビットとして「0」が入力されると、予測信号値算出部81’は、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値ykを算出する。
そして、例えば、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値ykと、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値ykと、電磁波を用いて実際に送信されてきた現在のビットの信号値とを比較することにより、電磁波を用いて実際に送信されてきた現在のビットが、「1」または「0」のうちのいずれであるかが判定される。
次に、図10は、機能ブロック46の構成例を示すブロック図である。図10では、機能ブロック46が、信号ルータ45から送信されてくる信号を受信し、その信号の現在のビットを判定する処理に必要なブロックが示されている。
図10において、機能ブロック46は、アンテナ46a、発振器91、掛け算器92,A/D(Digital/Analog)コンバータ93、比較器94、並びに、予測信号値算出部95および96から構成される。
アンテナ46aは、信号ルータ45から電磁波により送信されてくる信号、即ち、RF(Radio Frequency)信号を受信し、掛け算器92に供給する。
発振器91は、アンテナ46aが受信したRF信号を、ベースバンド信号にするための所定の信号を生成して、掛け算器92に供給する。
掛け算器92は、アンテナ46aから供給されたRF信号に、発振器91から供給された所定の信号を掛け合わせて、ベースバンド信号を取得し、A/Dコンバータ93に供給する。
A/Dコンバータ93は、掛け算器92から供給されたベースバンド信号をA/D変換し、A/D変換した結果得られた値を、信号ルータ45が送信した信号が表すビットの信号値として取得する。そして、A/Dコンバータ93は、信号ルータ45が送信した信号が表すビットの信号値を、順次、比較器94に供給する。
比較器94は、A/Dコンバータ93から供給されてくる信号値を、順次、現在のビットの信号値として処理を行う。また、比較器94には、予測信号値算出部95から、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値が供給され、予測信号値算出部96から、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値が供給される。
例えば、比較器94は、A/Dコンバータ93から供給された現在のビットの信号値と、予測信号値算出部96から供給された現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値との差分値δ1を算出するとともに、A/Dコンバータ93から供給された現在のビットの信号値と、予測信号値算出部96から供給された現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値との差分値δ0を算出する。
そして、比較器94は、差分値δ1と差分値δ0とを比較し、差分値δ1と差分値δ0とのうちの、小さい方の差分値の算出に用いられた予測信号値の予測に用いられたビットを、現在のビットとして決定する。また、比較器94は差分値δ1と差分値δ0とのうちの、小さい方の差分値を、比較器94が決定した現在のビットの信頼度として出力する。例えば、ビットを判定する処理の後段の処理、画像の信号を所定の符号化方式で符号化または復号する処理などに、現在のビットの信頼度を用いることで、処理を柔軟に行うことができる。
予測信号値算出部95および96は、図9の予測信号値算出部81’をそれぞれ有しており、予測信号値算出部95および96が有する予測信号値算出部81’の記憶領域852には、比較器94により決定されたビットであって、現在の1ビット前のビットの予測信号値に基づいて決定されたビットが入力される。
また、予測信号値算出部95が有する予測信号値算出部81’の記憶領域851には、予測信号値を算出するためのビットとして「1」が入力され、予測信号値算出部95は、現在のビットが「1」であるとして予測した予測信号値を算出し、比較器94に供給する。一方、予測信号値算出部96が有する予測信号値算出部81’の記憶領域851には、予測信号値を算出するためのビットとして「0」が入力され、予測信号値算出部96は、現在のビットが「0」であるとして予測した予測信号値を算出し、比較器94に供給する。
次に、図11は、図10の機能ブロック46が信号の現在のビットを判定する処理を説明するフローチャートである。
図3の信号ルータ45が信号を送信し、その信号を図10の機能ブロック46のアンテナ46aが受信すると、ステップS41において、掛け算器92は、アンテナ46aが受信した信号に、発振器91が生成した所定の信号を掛け合わせて、ベースバンド信号を取得する。掛け算器92は、ベースバンド信号をA/Dコンバータ93に供給し、ステップS42に進む。
ステップS42において、A/Dコンバータ93は、掛け算器92から供給されたベースバンド信号をA/D変換し、A/D変換した結果得られる信号のビットの信号値を、順次、比較器94に供給する。
ステップS43において、予測信号値算出部95は、現在のビットが「1」であるとして予測信号値を算出し、比較器94に供給する。
ステップS43の処理後、ステップS44に進み、予測信号値算出部96は、現在のビットが「0」であるとして予測信号値を算出し、比較器94に供給して、ステップS45に進む。
ステップS45において、比較器94は、ステップS43で予測信号値算出部95から供給された現在のビットが「1」であるとして算出された予測信号値と、ステップS42でA/Dコンバータ93から供給された現在のビットの信号値との差分値δ1を算出する。
ステップS45の処理後、ステップS46に進み、比較器94は、ステップS44で予測信号値算出部96から供給された現在のビットが「0」であるとして算出された予測信号値と、ステップS42でA/Dコンバータ93から供給された現在のビットの信号値との差分値δ0を算出し、ステップS47に進む。
ステップS47において、比較器94は、差分値δ1を2乗した値と、差分値δ0を2乗した値とを比較し、差分値δ0を2乗した値が、差分値δ1を2乗した値以下であるか否かを判定する。
ステップS47において、比較器94が、差分値δ0を2乗した値が、差分値δ1を2乗した値以下であると判定した場合、ステップS48に進み、比較器94は、現在のビットは「0」であると決定する。
一方、ステップS47において、比較器94が、差分値δ0を2乗した値が、差分値δ1を2乗した値以下でない(大である)と判定した場合、ステップS49に進み、比較器94は、現在のビットは「1」であると決定する。
ステップS48またはS49の処理後、ステップS43に戻り、A/Dコンバータ93から現在のビットの次に供給されるビットを、新たに、現在のビットとして、以下、同様の処理が繰り返される。
以上のように、機能ブロック46では、信号ルータ45から送信されてきた信号の現在のビットの信号値と、現在のビットが「1」であるとして算出された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして算出された予測信号値とに基づいて、現在のビットを正確に決定することができる。
そして、信号が表す各ビットを正確に判定することで、信号処理装置31の筐体32の内部で行われる無線通信の品質を向上させることができる。
また、従来の無線通信では、例えば、送信側が、信号をブロック化し、それぞれのブロックに誤り訂正符号を付加して送信し、受信側が、そのブロックを受信して展開し、誤り訂正符号を用いて信号に発生した誤りを訂正する処理を行う必要があった。
これに対し、信号処理装置31では、遅延プロファイルを用いて、ビットを正確に決定することができるので、信号ルータ45は、信号のビットを順次送信するだけでよく、機能ブロック46は、信号ルータ45からの信号を受信して、その信号のビットを順次決定するだけでよい。従って、リアルタイム性を容易に確保することができる。また、誤りを訂正する処理を行わなくてもよいので、装置をシンプルに構成することができる。
また、信号処理装置31は、信号ケーブルを介して信号を送信する従来の信号処理装置と同様に、信号のビットが順次送信されるように構成されているので、信号ケーブルを介して信号を送信する従来の信号処理装置の基板間ハーネスや基板コネクタに代替して、信号処理装置31で行われる無線通信のシステムを、容易に、かつ、安価に導入することができる。また、信号処理装置31を製造する製造工程においても、従来の信号処理装置で必要であったハーネス接続工程などを、省くことができる。
なお、本実施の形態では、信号ルータ45から機能ブロック46に信号を送信する場合について説明したが、機能ブロック46から信号ルータ45に信号を送信したり、機能ブロック46どうしの間で信号の送受信をしたりする場合においても、信号ルータ45から機能ブロック46に信号を送信する場合と同様の処理により、現在のビットを正確に決定することができる。
また、比較器94は、上述したような差分値δ1またはδ0を求めて、現在のビットを決定してもよいが、例えば、現在のビットが「1」であるとして算出された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして算出された予測信号値との平均値を閾値とし、その閾値と、現在のビットの信号値とを比較して、現在のビットを決定することができる。
即ち、図12は、機能ブロックの他の構成例を示すブロック図である。図12の機能ブロックでは、現在のビットが「1」であるとして算出された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして算出された予測信号値との平均値を閾値とし、その閾値と現在のビットの信号値とを比較して、現在のビットが決定される。
図12において、機能ブロック46’は、アンテナ46a、発振器91、掛け算器92,A/Dコンバータ93、比較器94’、並びに、予測信号値算出部95および96から構成される。アンテナ46a、発振器91、掛け算器92,A/Dコンバータ93、並びに、予測信号値算出部95および96は、図10の機能ブロック46と同様に構成されており、その説明は省略する。
比較器94’は、足し算器97、掛け算器98、および可変閾値判定器99から構成されている。
足し算器97には、予測信号値算出部95から、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値が供給されるとともに、予測信号値算出部96から、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値が供給される。足し算器97は、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値とを足し合わせ、その結果得られる値を、掛け算器98に供給する。
掛け算器98は、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値とを足し合わせた値に、1/2を掛けることにより、現在のビットが「1」であるとして算出された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして算出された予測信号値との平均値を算出し、その平均値を可変閾値判定器99に供給する。
可変閾値判定器99には、A/Dコンバータ93から、現在のビットの信号値が供給され、可変閾値判定部99は、掛け算器98から供給された平均値を閾値として、現在のビットの信号値が、閾値以下であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、現在のビットを、「1」または「0」のうちのいずれかに決定する。
例えば、可変閾値判定部99は、現在のビットの信号値が閾値以下であると判定した場合、現在のビットは「0」であると決定し、現在のビットの信号値が閾値以下でない(大である)と判定した場合、現在のビットは「1」であると決定する。
以上のように構成される機能ブロック46’では、現在のビットの判定に用いられる閾値が、現在のビットが「1」であるとして予測された予測信号値と、現在のビットが「0」であるとして予測された予測信号値とに応じて変化するので、例えば、固定された閾値(例えば、0)を用いて現在のビットの判定を行う装置よりも、現在のビットを正確に決定することができる。
ところで、上述の説明では、テストパターン信号が、7ビットの信号である場合に、7通りの信号をテストパターン信号として用いるとしたが、テストパターン信号としては、図13に示すように、各ビットが「0」または「1」であるときの128(2の7乗)通りの信号を用いることができる。
図13には、各ビットが「0」または「1」であるときの128つのテストパターン信号と、それらのテストパターン信号に基づいて取得される遅延プロファイルとの例が示されている。
このように、各ビットが「0」または「1」であるときのテストパターン信号に対応した遅延プロファイルを予め取得することにより、例えば、上述の式(1)の演算を行うことなく、実際に受信した信号と同一のビットの並びからなるテストパターン信号に対応した遅延プロファイルを用いて、迅速に、現在のビットを決定することができる。
なお、信号処理装置31の起動時に、図6のフローチャートの処理、即ち、信号ルータ45がテストパターン信号を送信し、機能ブロック46が遅延プロファイルを取得する処理が行われるとしたが、例えば、図2に示すように、信号処理装置31の筐体32に収納されている各部が固定されていて、その配置などが変更されなければ、遅延プロファイルに変化はないので、信号処理装置31の起動ごとに、遅延プロファイルを取得する必要はない。
一方、例えば、信号処理装置31に新たな基板などが追加されたときには、その基板で反射する電磁波などにより、遅延プロファイルが変化するので、新たに、遅延プロファイルを取得する必要がある。従って、例えば、図5の信号ルータ45と機能ブロック46は、信号処理装置31の起動時に、遅延プロファイルを取得する処理を開始する前に、遅延プロファイルが変化したか否かをチェックし、遅延プロファイルが変化していた場合に、遅延プロファイルを取得する処理を実行するようにしてもよい。
次に、図14は、遅延プロファイルの変化をチェックする処理を説明するフローチャートである。
例えば、ユーザが信号処理装置31の電源をオンにして、信号処理装置31が起動すると処理が開始され、ステップS51において、図5の信号ルータ45の送信側制御部61は、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の開始を指示する制御信号(コマンド)を無線送信部63に供給し、無線送信部63は、その制御信号を機能ブロック46に送信する。
ステップS51の処理後、ステップS52に進み、送信側制御部61は、テストパターン生成部62を制御し、例えば、1番目に送信するように設定されているテストパターン信号を生成させる。テストパターン生成部62は、送信側制御部61の制御に従い、テストパターン信号を生成して無線送信部63に供給し、ステップS53に進む。
ステップS53において、送信側制御部61は、機能ブロック46から、遅延プロファイルの変化をチェックする準備が完了したことを示す制御信号が送信されてくるまで処理を待機する。そして、機能ブロック46が、遅延プロファイルの変化をチェックする準備が完了したことを示す制御信号を送信し(後述するステップS64の処理)、その制御信号を無線送信部63が受信して送信側制御部61に供給すると、ステップS54に進む。
ステップS54において、送信側制御部61は、遅延プロファイルの変化をチェックするためのテストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号を無線送信部63に供給し、無線送信部63は、その制御信号を機能ブロック46に送信する。
ステップS54の処理後、ステップS55に進み、送信側制御部61は、無線送信部63を制御し、ステップS52で、テストパターン生成部62から無線送信部63に供給されたテストパターン信号を、機能ブロック46に送信させる。
ステップS55の処理後、ステップS56に進み、送信側制御部61は、ステップS55で送信させたテストパターン信号に基づいて、遅延プロファイルの変化をチェックした結果が機能ブロック46から送信されてくるまで待機する。そして、機能ブロック46が、テストパターン信号に基づいて、遅延プロファイルの変化をチェックした結果を送信し(後述するステップS69またはS71の処理)、その結果を無線送信部63が受信して送信側制御部61に供給すると、ステップS57に進む。
ステップS57において、送信側制御部61は、無線送信部63から供給された結果が、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の継続を示しているか、または、図6の遅延プロファイルを取得する処理の実行の要求を示しているかを判定する。
ステップS57において、送信側制御部61が、無線送信部63から供給された結果が、図6の遅延プロファイルを取得する処理の実行の要求を示していると判定した場合、処理は終了され、図6の遅延プロファイルを取得する処理が開始される。
一方、ステップS57において、送信側制御部61が、無線送信部63から供給された結果が、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の継続を示していると判定した場合、ステップS58に進み、送信側制御部61は、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されたか否かを判定する。
ステップS58において、送信側制御部61が、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されていないと判定した場合、ステップS52に戻り、以下、上述した処理が繰り返される。
一方、ステップS58において、送信側制御部61が、全てのテストパターン信号が機能ブロック46に送信されたと判定した場合、処理は終了される。なお、この場合、図6の遅延プロファイルを取得する処理は実行されない。
一方、機能ブロック46は、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の開始を指示する制御信号が、信号ルータ45から送信されてくるまで処理を待機しており、上述のステップS51で、信号ルータ45が、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の開始を指示する制御信号を送信すると、ステップS61において、無線受信部73は、その制御信号を受信して受信側制御部71に供給する。
ステップS61の処理後、ステップS62に進み、受信側制御部71は、テストパターン生成部72を制御し、例えば、信号ルータ45から1番目に送信されてくることが設定されているテストパターン信号を生成させる。テストパターン生成部72は、送信側制御部71の制御に従い、テストパターン信号を生成して受信側制御部71に供給し、ステップS63に進む。
ステップS63において、受信側制御部71は、テストパターン生成部72および統計処理部74を介して、遅延プロファイル蓄積部75に蓄積されている遅延プロファイルのうちの、ステップS62でテストパターン生成部72から供給されたテストパターン信号に対応付けられている遅延プロファイルを読み出し、これにより、遅延プロファイルの変化をチェックする準備が完了し、ステップS64に進む。
ステップS64において、受信側制御部71は、遅延プロファイルの変化をチェックする準備が完了したことを示す制御信号を無線受信部73に供給し、無線受信部73は、その制御信号を信号ルータ45に送信する。
ステップS64の処理後、ステップS65に進み、機能ブロック46は、信号ルータ45から、遅延プロファイルの変化をチェックするためのテストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号が送信されてくるまで、処理を待機する。そして、上述のステップS54で、信号ルータ45が、遅延プロファイルの変化をチェックするためのテストパターン信号の送信を開始することを示す制御信号を送信すると、無線受信部73は、その制御信号を受信して受信側制御部71に供給し、ステップS66に進む。
ステップS66において、無線受信部73は、信号ルータ45からテストパターン信号が送信されてくるまで待機し、上述のステップS55で信号ルータ45がテストパターン信号を送信すると、そのテストパターン信号を受信する。そして、無線受信部73は、信号ルータ45から送信されてきたテストパターン信号から、現在のビットの信号値を取り出して、受信側制御部71に供給し、ステップS67に進む。
ステップS67において、受信側制御部71は、ステップS63で遅延プロファイル蓄積部75から読み出した遅延プロファイルと、ステップS66で無線受信部73から供給された現在のビットの信号値との差分値を算出する。例えば、遅延プロファイルが変化していれば、差分値は、大きな値となり、遅延プロファイルが変化していなければ、ステップS68で算出した差分値は、0または小さな値となる。
ステップS67の処理後、ステップS68に進み、受信側制御部71は、ステップS68で算出した差分値が、予め設定された所定の許容値より大きいか否かを判定する。
ステップS68において、受信側制御部71が、ステップS68で算出した差分値が、所定の許容値より大きいと判定した場合、遅延プロファイルは変化しており、ステップS69に進み、受信側制御部71は、無線受信部73を制御して、遅延プロファイルの変化をチェックした結果として、図6の遅延プロファイルを取得する処理の実行の要求を示す結果を信号ルータ45に送信し、処理を終了する。
一方、ステップS68において、受信側制御部71が、ステップS68で算出した差分値が、所定の許容値より大きくない(以下である)と判定した場合、ステップS70に進み、受信側制御部71は、全てのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきたか否かを判定する。
ステップS70において、受信側制御部71が、全てのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきていないと判定した場合、ステップS71に進む。
ステップS71において、受信側制御部71は、無線受信部73を制御して、遅延プロファイルの変化をチェックした結果として、遅延プロファイルの変化をチェックする処理の継続を示す結果を信号ルータ45に送信させ、ステップS62に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS70において、受信側制御部71が、全てのテストパターン信号が信号ルータ45から送信されてきたと判定した場合、処理は終了される。
以上のように、遅延プロファイルの変化をチェックする処理を実行することにより、例えば、信号処理装置31に新たな基板などが追加されて、遅延プロファイルが変化したときには、図6の遅延プロファイルを取得する処理を実行することができ、遅延プロファイルを新たに取得することができる。従って、信号処理装置31に新たな基板などが追加されても、信号処理装置31の筐体32の内部において、それぞれの基板が無線通信を確実に行うことができる。
また、遅延プロファイルが変化したときだけ、遅延プロファイルを取得する処理を実行するようにすることで、信号処理装置31が起動するごとに遅延プロファイルを取得する処理を実行する場合よりも、起動に必要な時間を短縮することができる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図15は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102、または記憶部108に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)103には、CPU101が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104により相互に接続されている。
CPU101にはまた、バス104を介して入出力インタフェース105が接続されている。入出力インタフェース105には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107が接続されている。CPU101は、入力部106から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU101は、処理の結果を出力部107に出力する。
入出力インタフェース105に接続されている記憶部108は、例えばハードディスクからなり、CPU101が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部109は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部109を介してプログラムを取得し、記憶部108に記憶してもよい。
入出力インタフェース105に接続されているドライブ110は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部108に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図15に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア111、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM102や、記憶部108を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部109を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本発明は、1シンボルにより1ビットが伝送される変調方式を用いる装置の他、例えば、QPSK(quadrature phase shift keying)や、8PSK(quadrature phase shift keying)のように、1シンボルにより複数のビットが伝送される変調方式を用いる装置にも適用することができる。
また、本発明は、信号処理装置などの筐体の内部における無線通信だけではなく、遅延プロファイルが一定な環境であれば、屋外での無線通信にも適用することができる。また、ケーブルを介して信号を伝送するにあたり、ケーブルの端部で信号が反射し、伝送すべき信号と反射した信号とによって発生する干渉も定常的なものであるので、このようなケーブルを介して通信に、本発明を適用することで、通信の品質を向上させることができる。
また、例えば、磁界を利用した近接通信では、通信距離が限定されてしまうため、通信に用いるアンテナの配置などに制限があるが、信号処理装置31は、アンテナの配置が限定されることなく、高品質な通信を行うことができる。
なお、上述のフローチャートを参照して説明した各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
従来の信号処理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した信号処理装置の一実施の形態の構成例を示す斜視図である。 信号処理装置31の構成例を示すブロック図である。 信号ルータ45から機能ブロック46に送信されるビットの信号値により表される波形に生じる歪について説明する図である。 信号ルータ45および機能ブロック46の構成例を示すブロック図である。 信号ルータ45がテストパターン信号を送信し、機能ブロック46が遅延プロファイルを取得する処理を説明するフローチャートである。 機能ブロック46により取得される遅延プロファイルの例を示す図である。 現在のビットの位相kでの予測信号値ykを求める予測信号値算出部の構成例を示すブロック図である。 予測信号値算出部の構成例を示すブロック図である。 機能ブロック46の構成例を示すブロック図である。 機能ブロック46が信号の現在のビットを判定する処理を説明するフローチャートである。 機能ブロックの他の構成例を示すブロック図である。 テストパターン信号と遅延プロファイルとの例を示す図である。 遅延プロファイルの変化をチェックする処理を説明するフローチャートである。 パーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。
符号の説明
31 信号処理装置, 32 筐体, 33 電源モジュール, 34 プラットフォーム基板, 35 入力基板, 35a アンテナ, 361乃至363 信号処理基板, 36a1乃至36a3 アンテナ, 37 出力基板, 37a アンテナ, 431乃至434 コネクタ, 44 入力セレクタ, 45 信号ルータ, 45a アンテナ, 461乃至463 機能ブロック, 36a1乃至36a3 アンテナ, 47 コネクタ, 48 リモートコマンダ, 49 操作部, 50 システム制御ブロック, 50a アンテナ, 61 送信側制御部, 62 テストパターン生成部, 63 無線送信部, 71 受信側制御部, 72 テストパターン生成部, 73 無線受信部, 74 統計処理部, 75 遅延プロファイル蓄積部, 81 予測信号値算出部, 82 シフトレジスタ部, 831乃至83n+1 掛け算器, 84 足し算器, 851乃至85n+1 記憶領域, 91 発振器, 92 掛け算器, 93 A/Dコンバータ, 94 比較器, 95および96 予測信号値算出部, 97 足し算器, 98 掛け算器, 99 可変閾値判定器

Claims (8)

  1. 特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置において、
    前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得する取得手段と、
    前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出する予測手段と、
    前記取得手段が取得した前記特定のシンボルの信号値と、前記予測手段が算出した前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する決定手段と
    を備える信号処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記予測手段が算出した前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値のうちの、前記取得手段が取得した前記特定のシンボルの信号値との差分値が最小となる予測値の予測に用いられた前記特定のシンボルが取り得る値を、前記特定のシンボルが取る値として決定する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記特定のシンボルの信号値のうちの、所定の位相での信号値と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値のうちの、所定の位相での予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 前記特定のシンボルが取り得る値が、第1の値と第2の値とである場合、
    前記予測手段は、前記特定のシンボルが取る値が前記第1の値であるとして予測した第1の予測値と、前記特定のシンボルが取る値が前記第2の値であるとして予測した第2の予測値とを算出し、
    前記決定手段は、前記第1の予測値と前記第2の予測値との平均値を閾値として、前記閾値と、前記取得手段が取得した前記特定のシンボルの信号値とを比較した結果に基づき、前記特定のシンボルが取る値を決定する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  5. あらかじめ設定された所定の値を取る複数の前記シンボルからなるテスト信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記テスト信号の特定のシンボルの信号値に基づいて、前記テスト信号の複数の前記シンボルのうちの、前記特定のシンボルの前に送信されたシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性を取得する特性取得手段と
    をさらに備える
    請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記受信手段は、前記特性が変化したか否かを判定するための判定用のテスト信号を受信し、
    前記特性取得手段は、前記判定用のテスト信号の特定のシンボルの信号値と、既に取得した前記特性とに基づいて、前記特性が変化したか否かを判定し、前記特性が変化したと判定した場合に、前記特性を新たに取得する
    請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理方法において、
    前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得し、
    前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出し、
    前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から取得された前記特定のシンボルの信号値と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する
    ステップを含む信号処理方法。
  8. 特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が、前記特定のシンボルの信号値に、定常的な影響を与える伝送経路を介して伝送される信号を処理する信号処理装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から、前記特定のシンボルの信号値を取得し、
    前記特定のシンボルが取り得る値ごとに、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルが取る値と、前記特定のシンボルの前に送信された複数のシンボルの信号値が前記特定のシンボルの信号値に与える影響の特性とに基づいて、前記特定のシンボルの信号値を予測し、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの信号値の予測値を算出し、
    前記伝送経路を介して伝送されてきた信号から取得された前記特定のシンボルの信号値と、前記特定のシンボルが取り得る値ごとの前記予測値とに基づいて、前記特定のシンボルが取る値を決定する
    ステップを含むプログラム。
JP2006350352A 2006-12-26 2006-12-26 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム Expired - Fee Related JP5003147B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006350352A JP5003147B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
US11/947,198 US7936712B2 (en) 2006-12-26 2007-11-29 Signal processing apparatus, signal processing method, and program
EP07123620.2A EP1940101A3 (en) 2006-12-26 2007-12-19 Signal processing apparatus, signal processing method, and program
KR1020070136558A KR101376452B1 (ko) 2006-12-26 2007-12-24 신호처리 장치, 신호처리 방법, 및 기록 매체
CN2007103054037A CN101212595B (zh) 2006-12-26 2007-12-26 信号处理装置和信号处理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006350352A JP5003147B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008160761A true JP2008160761A (ja) 2008-07-10
JP5003147B2 JP5003147B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=39323865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006350352A Expired - Fee Related JP5003147B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7936712B2 (ja)
EP (1) EP1940101A3 (ja)
JP (1) JP5003147B2 (ja)
KR (1) KR101376452B1 (ja)
CN (1) CN101212595B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4947353B2 (ja) * 2006-12-26 2012-06-06 ソニー株式会社 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11136212A (ja) * 1997-08-26 1999-05-21 Centre For Wireless Commun Natl Univ Of Singapore Cdma受信方法及び受信機

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4218587A (en) * 1978-09-18 1980-08-19 Storage Technology Corporation Complex signal generation and transmission
US4627079A (en) * 1983-11-07 1986-12-02 Hughes Aircraft Company Method and apparatus for acquiring and tracking a communications signal
FR2615675B1 (fr) * 1987-05-21 1989-06-30 Alcatel Espace Procede de demodulation de signaux modules numeriquement et dispositif de mise en oeuvre d'un tel procede
JP3399022B2 (ja) 1993-05-31 2003-04-21 ソニー株式会社 ビタビ等化器
JP2571008B2 (ja) * 1993-12-24 1997-01-16 日本電気株式会社 適応型最尤系列推定器
JP2785804B2 (ja) * 1996-05-30 1998-08-13 日本電気株式会社 移動通信システム
US5831977A (en) * 1996-09-04 1998-11-03 Ericsson Inc. Subtractive CDMA system with simultaneous subtraction in code space and direction-of-arrival space
US6263013B1 (en) * 1996-11-21 2001-07-17 Dsp Group, Inc. Fast tracking of PN synchronization in a direct-sequence spread-spectrum digital communications system
TW465234B (en) * 1997-02-18 2001-11-21 Discovision Ass Single chip VLSI implementation of a digital receiver employing orthogonal frequency division multiplexing
JP3745502B2 (ja) * 1997-06-24 2006-02-15 ソニー株式会社 受信装置及び送受信装置並びに通信方法
US6347125B1 (en) * 1999-01-11 2002-02-12 Ericsson Inc. Reduced complexity demodulator for multi-bit symbols
JP3794622B2 (ja) * 2001-03-06 2006-07-05 独立行政法人情報通信研究機構 受信装置、受信方法、プログラム、ならびに、情報記録媒体
US8275324B2 (en) * 2001-11-02 2012-09-25 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for predicting received signal strength in a communication system
JP2003218963A (ja) 2001-12-07 2003-07-31 Applied Microcircuits Corp 非因果的チャネル等化のためのフィードフォワード/フィードバックシステムおよび方法
JP4618956B2 (ja) 2001-12-10 2011-01-26 ソニー株式会社 信号処理装置、信号処理方法、信号処理システム、プログラム及び媒体
US7254194B2 (en) 2002-01-25 2007-08-07 Infineon Technologies North America Corp. Automatic gain control for communication receivers
US7012972B1 (en) * 2002-04-27 2006-03-14 Wideband Semiconductors, Inc. Minimization of phase equivocation in burst modems
US7548522B2 (en) * 2003-03-27 2009-06-16 Ktfreetel Co., Ltd. Orthogonal frequency division multiplexing wireless communication operable on frequency selective channel, and channel compensation method
EP1709758A4 (en) 2003-12-16 2007-07-18 California Inst Of Techn GALER EQUALIZER DETERMINISTIC
EP1557789A2 (en) * 2004-01-22 2005-07-27 Sony Corporation Interpolation with prestored training pairs
JP4721234B2 (ja) * 2004-12-17 2011-07-13 コリア リサーチ インスティチュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス 真空ポンプの傾向監視及び診断解析方法、その傾向監視及び診断解析システム、及びその方法を行うコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読記憶媒体
US7653512B2 (en) * 2004-12-17 2010-01-26 Korea Reserch Institute of Standards and Science Precision diagnostic method for the failure protection and predictive maintenance of a vacuum pump and a precision diagnostic system therefor
DE102006027429A1 (de) 2005-06-14 2006-12-28 Samsung Electronics Co., Ltd., Suwon An einer Halbleitervorrichtung eine gleichmäßige kritische Abmessung vorsehende Photomaske und Verfahren zum Herstellen derselben
JP4539539B2 (ja) * 2005-11-18 2010-09-08 株式会社デンソー 軟判定値補正方法,受信装置,プログラム
US7822161B2 (en) * 2006-09-01 2010-10-26 Korea Electrotechnology Research Institute Impulse radio-based ultra wideband (IR-UWB) system using 1-bit digital sampler and bit decision window

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11136212A (ja) * 1997-08-26 1999-05-21 Centre For Wireless Commun Natl Univ Of Singapore Cdma受信方法及び受信機

Also Published As

Publication number Publication date
KR101376452B1 (ko) 2014-03-19
EP1940101A2 (en) 2008-07-02
KR20080060172A (ko) 2008-07-01
EP1940101A3 (en) 2014-09-10
US20080151979A1 (en) 2008-06-26
CN101212595A (zh) 2008-07-02
CN101212595B (zh) 2011-11-23
JP5003147B2 (ja) 2012-08-15
US7936712B2 (en) 2011-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4867649B2 (ja) 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
JP2008160764A (ja) 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
JP5003147B2 (ja) 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
RU2384972C2 (ru) Устройство обработки изображения, способ обработки изображения и программа
US7904763B2 (en) Reception device, reception method, information processing device, information processing method, and program
WO2024051461A1 (zh) 数字接收机基带信号降采样方法、装置、终端及存储介质
JP4947354B2 (ja) 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
JP4858162B2 (ja) 信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム
JP4450073B2 (ja) 送信装置、及び送信方法、情報処理装置、及び情報処理方法、並びにプログラム
JP2010141604A (ja) 無線機
JP2003333541A (ja) 信号処理システムおよび方法、信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100950042B1 (ko) 가변 시간 슬롯을 가지는 파이프라인 기법을 이용한 영상 부호화 장치 및 방법
JP2009164928A (ja) 送信装置、及び送信方法、受信装置、及び受信方法、情報処理装置、及び情報処理方法、並びにプログラム
JP2009081766A (ja) 受信装置、受信方法、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP2009246765A (ja) 受信装置、受信方法、およびプログラム
EP2293199A1 (en) Information processor and its control method
JP2009225265A (ja) 送信装置、送信方法、受信装置、受信方法、およびプログラム
US20170338865A1 (en) Signal processing method and related device
JP2008199687A (ja) 信号処理システム、信号処理装置及び方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2009071648A (ja) 送信装置、送信方法、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
KR20020047965A (ko) 롱고스트 검출을 위한 윈도우 스캐닝 장치 및 그의 제어방법
JP2008219784A (ja) 信号処理装置及び信号処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees