JP3399022B2 - ビタビ等化器 - Google Patents

ビタビ等化器

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JP3399022B2 JP12981293A JP12981293A JP3399022B2 JP 3399022 B2 JP3399022 B2 JP 3399022B2 JP 12981293 A JP12981293 A JP 12981293A JP 12981293 A JP12981293 A JP 12981293A JP 3399022 B2 JP3399022 B2 JP 3399022B2
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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば自動車電話等に使
用して好適なビタビ等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】米国、欧州及び日本においては、自動車
電話方式のディジタル化が進められている。この自動車
電話の如き移動体通信では自動車の様に高速で移動局と
基地局との間に高層ビル等が介在することによりいわゆ
るマルチパスの影響を受けて、基地局及び移動局間の伝
送特性が大幅に劣化してしまうので、エラーの少ないデ
ータ伝送が困難であった。しかも、この等価的な伝送特
性が時々刻々変動する。
【0003】この様な移動通信システムにおいて、エラ
ーの少ない受信を実現するためには、こうした伝送特性
を補正する等化技術が不可欠である。
【0004】従来斯る等化技術として基地局と移動局と
間の伝送特性を用いて送信データを最尤系列推定に基づ
いて復号するビタビ等化器が提案されている。
【0005】このビタビ等化器の基本構成は図3に示す
如きものであり、ここでは、この図3に示すビタビ等化
器を欧州の自動車電話で採用されているGSM(グルー
プスペシャルモーバル)方式に適用した例につき述べ
る。
【0006】この図3においては入力端子1に供給され
る受信信号をビタビ推定部2を構成するブランチメトリ
ック計算回路21に供給すると共にこの受信信号を同期
信号データ検出部3に供給し、この同期信号データ検出
部3よりの同期信号データを伝送路特性推定部4に供給
する。
【0007】この欧州で採用されたGSM方式の基地局
から移動局(自動車)への通信チャンネルは図4A及び
Bに示す如きフレーム構成となっている。この各タイム
スロットは図4Bに示す如くその中央部に既知のパター
ンを有する同期信号パターン(SYNCパターン)が付
加されて送られてくるので、この伝送路特性推定部4で
はこの同期信号パターンを利用して送信機と受信機との
間に介在する伝送系のインパルス応答(以下チャンネル
レスポンスという。)を推定(同定)する。
【0008】このGSM方式の場合にはGMSK(ガウ
シャンミニマムシフトキーイング)という変調方式が採
用されているが、高周波伝送系は復調器を通すことによ
りベースバンド信号に変換されるので、以下では説明を
単純化するためにベースバンドにおける信号処理として
話を進める。
【0009】このGSM方式においては、同期信号パタ
ーンとして8種類のデータ系列が予め指定されており、
その内の1つの系列を図5に示す。この同期信号パター
ンを利用してチャンネルレスポンスをモデル化する従来
の一般的な手順を説明する。
【0010】今、チャンネルレスポンスが図6で示され
る様なケースを例題として取り上げることにする(現実
には、このチャンネルレスポンスは未知である。)。こ
の図6において、時間軸方向の単位は、シンボルの送出
間隔に等しい。この図6の同期信号パターンは図5の同
期信号パターンである。この様なチャンネルレスポンス
を有する伝送系を通過した時に受信される同期信号デー
タは次式で表される。
【0011】
【数1】
【0012】ここでyi は受信信号、xi は同期信号パ
ターン、hi はチャンネルレスポンスを表す。また、夫
々シンボル時間間隔Tでサンプリングされた値である。
【0013】数1に従って同期信号パターン部に対応す
る受信信号を計算すると図6で示される様な出力信号が
得られる。この受信機側において、既知である情報は同
期信号パターンxi と受信信号yi である。
【0014】従来のこの伝送路特性推定部4のモデル化
の処理手順は、まず受信信号と同期信号パターンとの相
関をとることによって同期信号データ部を検出する。
【0015】次にこの同期信号データ部と同期信号パタ
ーンとの相互相関関数rj を計算する。
【0016】
【数2】
【0017】次にこの相互相関関数rj の最大値を用い
て正規化を行なう。このようにして計算された相互相関
関数を図6に示す。この相互相関関数によりチャンネル
レスポンスを推定し、ブランチメトリック計算回路21
に供給する。
【0018】このチャンネルレスポンスを推定した後
で、ビデビアルゴリズムを用いて送信データ系列を復号
する。図7に一般化した伝送路等価モデルを示す。ここ
では、この図7の一般化した伝送路等価モデルを具体的
にそのチャンネルレスポンス長を限定してモデル化した
図8の例について話を進める。
【0019】この図8のようにモデル化するとそれは 拘束長=4 符号化率r=1/1 の畳み込み符号器と見ることができる。但し、通常の畳
み込み符号器と異なる点は加算器71が線形動作をおこ
なうこと及びシフトレジスタT0 ,T1 ,T2 及びT3
に入力されるシンボルは〈+1〉と〈−1〉との2値で
あり、またシフトレジスタの各出力はチャンネルレスポ
ンスh-1,h0 ,h+1及びh+2に相当する重みを付けた
後に加算器71で加えられることの2点である。
【0020】このようにモデル化した場合に送出される
シンボルGは次式で表される。
【0021】
【数3】 ここで〈Tj 〉はレジスタTj に格納された内容を表す
ものとする。
【0022】この図8に示す伝送路等価モデルにおける
伝送路の内部状態の遷移を表すトレリス図を図9に示
す。この図9の各状態接点Si に対応する3文字のアル
ファベットは各タイムスロットにおけるシフトレジスタ
の内部状態を表すものとする。ここでシフトレジスタは
〈+1〉と〈−1〉との値をとるので、表現の都合上そ
れぞれH及びLと表すこととする。尚この図9では通常
用いられる格子構造図に変形を加えて、情報入力シンボ
ル〈−1〉が入力された場合には実線で、また情報入力
シンボル〈+1〉が入力された場合には破線で示す様な
遷移が発生することを表している。
【0023】一方ブランチメトリック計算回路21に受
信信号データYk を入力してその遷移に関する尤度を計
算する。その尤度を量るための計量として幾つか提案さ
れているが、ビタビ復号器における最も一般的な評価尺
度であるハミング距離を広義に適用する。
【0024】今タイムスロットt(k)におけるブラン
チメトリックは次式で計算される。
【0025】
【数4】b(k,Si →Sn )=|Yk −Gk | ここで、Yk は受信信号データであり、またGk は等価
伝送路モデルから送出されるシンボルであって、数3で
計算される値をとる。
【0026】このブランチメトリック計算回路21に得
られるブランチメトリックをACS(Add Compare Sele
ct)回路22に供給する。このACS回路22は、加算
器と比較器とセレクタとから構成され、各状態におい
て、このブランチメトリックとパスメトリック記憶回路
23に記憶されている1タイムスロット前のパスメトリ
ックとを加算してその値の小さい方を尤もらしい生き残
りパスとして選択する。ここでパスメトリックとは、生
き残りパスにおけるブランチメトリックを合算した値で
ある。
【0027】このACS回路22の出力信号を正規化回
路24を介してパスメトリック記憶回路23に供給する
と共にこのACS回路22の出力信号を最尤パス検出回
路25に供給する。
【0028】この最尤パス検出回路25は最小のパスメ
トリック値を有するパスを検出してそのパスに対応した
パスメモリ26の内容を復号データとして出力する。こ
のパスメモリ26は情報ビット列を推定して記憶してお
くメモリである。
【0029】このビタビ等化器を構成する論理ユニット
を図10に示す。この図10において、各計量はそれぞ
れ次の様な内容を表すものとする。
【0030】P(k−1,Si ):タイムスロットt
(k−1)において状態節点Si に到達した生き残りパ
スが有するパスメトリック P(k−1,Sj ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Sj に到達した生き残りパスが有するパス
メトリック b(k,Si →Sn ):タイムスロットt(k)におい
て状態節点Si から状態節点Sn への遷移に対応するブ
ランチメトリック b(k,Sj →Sn ):タイムスロットt(k)におい
て状態節点Sj から状態節点Sn への遷移に対応するブ
ランチメトリック
【0031】M(k−1,Si ):タイムスロットt
(k−1)において状態節点Si に到達した生き残りパ
スが有するパスメモリ M(k−1,Sj ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Sj に到達した生き残りパスが有するパス
メモリ 〈−1〉,〈+1〉:タイムスロットt(k)において
送出されたと推定される情報シンボル P(k,Sn ):タイムスロットt(k)において状態
節点Sn に到達した生き残りパスが有するパスメトリッ
ク M(k,Sn ):タイムスロットt(k)において状態
節点Sn に到達した生き残りパスが有するパスメモリ
【0032】ここで、拘束長をkとすると、状態数は2
k-1 だけ存在するので、図10に示す論理ユニットの数
も基本的には状態数2k-1 だけ必要となる。更に図3に
示したビタビ等化器のブロック構成の様に正規化回路2
4を設けて、パスメトリック記憶回路23の規模を減ら
し、またパスメトリック計算時におけるオーバーフロー
を防ぐ方式が一般的である。
【0033】この正規化の具体的な処理としては、まず
パスメトリックの最小値を検出し次にその値を各パスメ
トリック量から減算する処理が行なわれる。このように
してセレクトされた行き残りパスの数は、状態数と同じ
く2k-1 だけ存在することになる。
【0034】各タイムスロットにおいて、行き残りパス
を選択する操作とそのパスに対応するパスメトリックと
パスメモリ26を更新する操作を繰り返す。この操作を
十分に長い時間にわたって行なうとある時間以前におい
ては、同一のパスにマージすることが知られており、こ
の様子を図11に示す。最新の処理時点から遡ってパス
がマージするまでのパスの長さを打ち切りパス長と呼ん
でいる。
【0035】図10のパスメモリーの更新のしかたはそ
れぞれの状態により決定する。例えば“LLL”の論理
ユニットでは〈−1〉、“HLL”の論理ユニットでは
〈+1〉と決り、以下同様に決まる。
【0036】最尤判定では最小のパスメトリック値を有
するパスを検出してそのパスに対応したパスメモリの内
容を打ち切りパス長(通常拘束長の3倍から4倍程度に
設定される)分さかのぼった時点の情報シンボルとして
出力する。
【0037】この従来のビタビ等化器の信号処理の流れ
を図12のフローチャートを用いて説明する。先ず受信
信号データYk が入力端子1に供給されたときに同期信
号パターンを検出し(ステップS1)、この受信信号デ
ータYk の同期信号パターンと予め記憶されている同期
信号パターンとの相互相関関数を伝送路特性推定部4に
おいて計算し(ステップS2)チャンネルレスポンスを
推定する(ステップS3)。次にブランチメトリック計
算回路21はブランチメトリックの計算を行い(ステッ
プS4)、続いてN番目のステートについて計算を開始
する(ステップS5)。
【0038】次に1タイムスロット前のステート−1の
アドレスを設定し(ステップS6)、次にこの設定した
アドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶されたパ
スメトリックを読み込み(ステップS7)、このパスメ
トリックをステップS4で計算したブランチメトリック
とACS回路22で加算し、この加算出力をレジスタP
1に格納する(ステップS8)。
【0039】次にステップS9では、1タイムスロット
前のステート−2のアドレスの設定を行い、この設定し
たアドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶された
パスメトリックを読み込み(ステップS10)、このパ
スメトリックをステップS4で計算したブランチメトリ
ックとACS回路22で加算し、この加算出力をレジス
タP2に格納する(ステップS11)。
【0040】次にこのACS回路22で、このレジスタ
P1及びP2の各格納値の比較及びセレクトの動作を行
い(ステップS12,S13)、そのセレクト値を出力
し(ステップS14)、この値でパスメトリック記憶回
路23を更新する(ステップS15)と共にパスメモリ
26を更新する(ステップS16)。
【0041】上述したステップS5からステップS16
までの処理を、状態数2k-1 だけ繰り返す(ステップS
17)。以上の処理が終了した後、最尤パス検出回路2
5によって最小のパスメトリック値を有するパスを検出
し(ステップS18)、さらにパスメトリックの最小値
を各パスメトリック量から減算することにより正規化の
処理を行う(ステップS19)。
【0042】続いて最尤パス検出回路25によって最尤
パスのアドレスを設定し(ステップS20)、パスメモ
リ26の内容を復号データとして出力する(ステップS
21)。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】斯る従来のビタビ等化
器においては図6のチャンネルレスポンスと相互相関関
数rj とを比較するとある程度の精度でチャンネルレス
ポンスを推定できることが確認できるが、その反面、本
来ならば出現してはならない「偽のインパルスレスポン
ス」も検出されてしまうことが露呈している。この原因
は同期信号パターンの自己相関関数aj を計算してみれ
ば明らかである。
【0044】
【数5】
【0045】こうして計算した自己相関関数を図6に示
す。この図6から明らかなように主ピーク以外にもかな
り大きなレベルを有する幾つかのピークが存在し、これ
がチャンネルレスポンスを推定する際にその精度を劣化
させる要因となっていた。
【0046】また先に、最尤受信器として特開平4−8
8726号公報に開示されたものもあるが、斯る最尤受
信器においても精度の良い受信ができない不都合があっ
た。
【0047】本発明は斯る点に鑑み精度の良い等化特性
を得ることができるビタビ等化器を提案せんとするもの
である。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明ビタビ等化器は例
えば図1及び図2に示す如く受信信号データ系列中から
の第1のタイムスロットの同期信号データ部を検出する
第1の同期信号データ検出手段3と、この受信信号デー
タ系列中からの第2のタイムスロットの同期信号データ
部を検出する第2の同期信号データ検出手段3と、この
第1及び第2の同期信号データ検出手段3により検出し
た第1及び第2のタイムスロットの同期信号データを参
照信号として、最小2乗法を用いて送信機と受信機との
間の第1及び第2のインパルス応答を同定する伝送路特
性推定手段4と、この第1及び第2のタイムスロットの
同期信号データ間のインパルス応答をこの第1及び第2
のインパルス応答を線形補間して求めるインパルス応答
補間手段5と、このインパルス応答補間手段5よりのイ
ンパルス応答を基にしてビタビアルゴリズムを用いて送
信データ系列を復号する復号手段2とより成るものであ
る。
【0049】
【作用】本発明によれば第1及び第2のタイムスロット
の同期信号データを夫々参照信号として最小2乗法を用
いて送信機と受信機との間の第1及び第2のインパルス
応答H1 及びH2 を得ると共にユーザーにアサインされ
ているこの第1タイムスロットのデータ部のj番目のシ
ンボルに対応するインパルス応答Hjをこの第1及び第
2のインパルス応答H1 及びH2 を線形補間して求めて
いるので、この送信機と受信機との間のインパルス応答
を時々刻々に対応して誤差最小なものが同定でき、良好
な等化特性が得られる。
【0050】
【実施例】以下、図1及び図2を参照して本発明ビタビ
等化器の一実施例につき説明しよう。この図1において
図3に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明
は省略する。
【0051】この図1例においても入力端子1に供給さ
れる受信信号をビタビ推定部2のブランチメトリック計
算回路21に供給すると共にこの受信信号を同期信号デ
ータ検出部3に供給する。
【0052】本例においてはこの同期信号データ検出部
3においては、ユーザーに割り当てられているタイムス
ロット例えば図4Aのタイムスロット−1の同期信号デ
ータ部と例えばその次のタイムスロット−2の同期デー
タ部とを検出する如くする。
【0053】この同期データ検出部3で検出した例えば
タイムスロット−1の同期信号データ部及びタイムスロ
ット−2の同期信号データ部を夫々伝送路特性推定部4
に供給する。
【0054】本例においては、この伝送路特性推定部4
において、このタイムスロット−1の同期信号データ及
びタイムスロット−2の同期信号データを夫々参照信号
として、最小2乗法を用いて送信機と受信機との間の第
1のチャンネルレスポンスH 1 及び第2のチャンネルレ
スポンスH2 を求める如くする。
【0055】この場合、このGSM方式においては同期
信号パターンとして、図5に示す如き8種類のデータ系
列が予め指定されており、この予め指定されている同期
信号パターンを利用してチャンネルレスポンスH1 及び
2図7に示すようにモデル化する。このようにモデ
ル化すれば、受信されるであろうと予想される信号yi
は前述の数1で表される。
【0056】一方、実際に受信された信号をYi と表す
と、i番目のシンボルに関する誤差εi は次式で表され
る。
【0057】
【数6】εi =yi −Yi この誤差の2乗和Eを求める。
【0058】
【数7】
【0059】この誤差Eを最小とするようにインパルス
列hn を決定する如くする。本例においては最小2乗法
を適用する。このため数7をhn について偏微分する如
くする。
【0060】
【数8】 この数8に、n=−km,−(km−1),‥‥0,‥
‥+(kp−1),+kpを代入すると次式に示す連立
方程式が得られる。
【0061】
【数9】
【0062】この連立方程式の係数マトリックスは、対
称マトリックスとなるので各要素についての計算は全て
について行なう必要はない。更にこの連立方程式を解く
には係数マトリックスをまずLU分解してから解くのが
一般的である。本例による伝送路特性推定部4は以上の
手段によって、チャンネルレスポンスを精度良く決定す
ることができる。
【0063】本例においてはこのようにしてタイムスロ
ット−1におけるチャンネルレスポンスH1 及びタイム
スロット−2におけるチャンネルレスポンスH2 を求め
る如くする。
【0064】この伝送路特性推定部4において先に演算
したタイムスロット−1のチャンネルレスポンスH1
チャンネルレスポンスメモリ6を介してチャンネルレス
ポンス補間回路5に供給すると共にこの伝送路特性推定
部4で後に演算したタイムスロット−2のチャンネルレ
スポンスH2 をこのチャンネルレスポンス補間回路5に
供給する如くする。
【0065】このチャンネルレスポンス補間回路5にお
いてはユーザーにアサインされている例えばタイムスロ
ット−1におけるデータ部のj番目のシンボルに対応す
るチャンネルレスポンスHj はこのチャンネルレスポン
スH1 及びH2 の次式による線形補間によって決定す
る。
【0066】
【数10】
【0067】ここでJは1タイムスロット中に送られる
全シンボル数を示す。本例のGSM方式の場合はJ=1
56.25である。この数10においては1シンボル毎
に線形補間してチャンネルレスポンスHjを演算した
が、数シンボル毎に演算を行なうようにし、演算量を減
らすようにしても良い。
【0068】このチャンネルレスポンス補間回路5の出
力側に得られるチャンネルレスポンスHj をビタビ推定
部2のブランチメトリック計算回路21に供給する。
【0069】その他は図3について説明した従来のビタ
ビ等化器と同様に構成する。この詳細説明は省略する。
【0070】本例のビタビ等化器の信号処理の流れを図
2のフローチャートを用いて説明する。先ず受信信号デ
ータYk が入力端子1に供給されたときに、タイムスロ
ット−1の同期信号パターン部を検出する(ステップS
1)。この同期信号パターン部の検出は受信信号データ
k と予め記憶されている同期信号パターンとの相関を
とることにより行なう。
【0071】次に伝送路特性推定部4において、この検
出された同期信号パターン部を参照信号として、最小2
乗法を用いて送信機と受信機との間のインパルス応答を
モデル化(定式化)する(ステップS2)と共にチャン
ネルレスポンスH1 を同定する(ステップS3)。
【0072】また受信信号Yk のタイムスロット−2の
同期信号パターン部を予め記憶されている同期パターン
との相関をとることにより検出する(ステップS4)。
次に伝送路特性推定部4において、このタイムスロット
−2の同期信号パターン部を参照信号として最小2乗法
を用いて送信機と受信機との間のインパルス応答を定式
化する(ステップS5)と共にチャンネルレスポンスH
2 を同定する。
【0073】次に数10により線形補間してタイムスロ
ット−1のデータ部のj番目のシンボルのチャンネルレ
スポンスHj を求める(ステップS7)。
【0074】次に、ブランチメトリック計算回路21は
ブランチメトリックの計算を行い(ステップS8)、続
いてN番目のステートについて計算を開始する(ステッ
プS9)。
【0075】次に1タイムスロット前のステート−1の
アドレスを設定し(ステップS10)、次にこの設定し
たアドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶された
パスメトリックを読み込み(ステップS11)、このパ
スメトリックをステップS8で計算したブランチメトリ
ックとACS回路22で加算し、この加算出力をレジス
タP1に格納する(ステップS12)。
【0076】次にステップS13では、1タイムスロッ
ト前のステート−2のアドレスの設定を行い、この設定
したアドレスのパスメトリック記憶されたパスメトリッ
クを読み込み(ステップS14)、このパスメトリック
をステップS8で計算したブランチメトリックとACS
回路22で加算し、この加算出力をレジスタP2に格納
する(ステップS15)。
【0077】次にこのACS回路22で、このレジスタ
P1及びP2の各格納値の比較及びセレクトの動作を行
い(ステップS16,S17)、そのセレクト値を出力
し(ステップS18)、この値でパスメトリック記憶回
路23を更新する(ステップS19)と共にパスメモリ
26を更新する(ステップS20)。
【0078】上述したステップS9からステップS20
までの処理を、状態数2k-1 だけ繰り返す(ステップS
21)。以上の処理が終了した後、最尤パス検出回路2
5によって最小のパスメトリック値を有するパスを検出
し(ステップS22)、さらにパスメトリックの最小値
を各パスメトリック量から減算することにより正規化の
処理を行う(ステップS23)。
【0079】続いて最尤パス検出回路25によって最尤
パスのアドレスを設定し(ステップS24)、パスメモ
リ26の内容を復号データとして出力する(ステップS
25)。
【0080】本例は上述の如くタイムスロット−1及び
タイムスロット−2の同期信号パターン部を参照信号と
して最小2乗法を用いて夫々送信機と受信機との間のチ
ャンネルレスポンスH1 及びH2 を得ると共にユーザー
にアサインされているタイムスロット−1のデータ部の
j番目のシンボルに対応するチャンネルレスポンスH j
をこのチャンネルレスポンスH1 及びH2 を線形補間し
て求めているので送信機と受信機との間のチャンネルレ
スポンスHj を時々刻々に対応して誤差最小なものが同
定でき、良好な等化特性が得られる利益がある。
【0081】また本例は上述の如く伝送モデルは最小2
乗法により推定しているので、誤差が最小となるモデル
であり、良好な等化特性が得られる利益がある。
【0082】尚上述実施例においてはユーザーにアサイ
ンされているタイムスロット−1と次のタイムスロット
−2の夫々のチャンネルレスポンスH1 及びH2 より線
形補間して使用するチャンネルレスポンスHj を求めた
がユーザーにアサインされていない方のタイムスロット
はその他のタイムスロットでもよく、更に後続するフレ
ームのユーザーにアサインされているタイムスロット−
1のチャンネルレスポンスを使用するようにしても、上
述と同様の作用効果が得られることは容易に理解できよ
う。また本発明は、上述実施例に限ることなく本発明の
要旨を逸脱することなくその他種々の構成が採り得るこ
とは勿論である。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば第1及び第2のタイムス
ロットの同期信号データを参照信号として最小2乗法を
用いて夫々送信機と受信機との間のインパルス応答H1
及びH 2 を得ると共にユーザーにアサインされている第
1のタイムスロットのデータ部のj番目のシンボルに対
応するインパルス応答Hj をこのインパルス応答H1
びH2 を線形補間して求めているので送信機と受信機と
の間のインパルス応答を時々刻々に対応して誤差最小な
ものが同定でき良好な等化特性が得られる利益がある。
【0084】また本発明によれば伝送モデルは最小2乗
法により推定しているので、誤差が最小となるモデルで
あり、良好な等化特性が得られる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ビタビ等化器の一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】本発明ビタビ等化器の一実施例の説明に供する
流れ図である。
【図3】ビタビ等化器を示す構成図である。
【図4】本発明の説明に供する線図である。
【図5】本発明の説明に供する線図である。
【図6】本発明の説明に供する線図である。
【図7】一般化した伝送路等価モデルを示す線図であ
る。
【図8】具体化した伝送路等価モデルを示す線図であ
る。
【図9】トレリス表現を示す線図である。
【図10】ビタビ等化器の論理ユニットを示す線図であ
る。
【図11】メトリックの計算と生き残りパスを示す線図
である。
【図12】従来のビタビ等化器の説明に供する流れ図で
ある。
【符号の説明】
1 入力端子 2 ビタビ推定部 3 同期信号データ検出部 4 伝送路特性推定部 5 チャンネルレスポンス補間回路 6 チャンネルレスポンスメモリ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 25/08 H03M 13/23 H04B 3/04 H04L 27/01

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号データ系列中からの第1のタイ
    ムスロットの同期信号データ部を検出する第1の同期信
    号データ検出手段と、 前記受信信号データ系列中からの第2のタイムスロット
    の同期信号データ部を検出する第2の同期信号データ検
    出手段と、 前記第1及び第2の同期信号データ検出手段により検出
    した第1及び第2のタイムスロットの同期信号データを
    参照信号として、最小2乗法を用いて送信機と受信機と
    の間の第1及び第2のインパルス応答を同定する伝送路
    特性推定手段と、 前記第1及び第2タイムスロットの同期信号データ間の
    インパルス応答を前記第1及び第2のインパルス応答を
    線形補間して求めるインパルス応答補間手段と、 該インパルス応答補間手段よりのインパルス応答を基に
    してビタビアルゴリズムを用いて送信データ系列を復号
    する復号手段とより成ることを特徴とするビタビ等化
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のビタビ等化器において、 前記第2タイムスロットが後続フレームの前記第1タイ
    ムスロットと同じタイムスロットであることを特徴とす
    るビタビ等化器。
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