JP2008160611A - 音量調整装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】音量調整の技術において、ユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンを複数使い分け可能とする。
【解決手段】テーブル選択手段6が、テーブル記憶手段5中のいずれのフェーダテーブルを使用するかの選択操作を、ユーザからスイッチなどで受け付ける。dB変換テーブル参照決定手段3は、テーブル選択手段6で選択された前記フェーダテーブルを参照することにより、フェーダ操作ツマミの位置に応じて音量減衰量を決定する。dB変換テーブル参照決定手段3で決定した音量減衰量に基いて、音声処理手段4が音量調整を行う。
【選択図】図1
【解決手段】テーブル選択手段6が、テーブル記憶手段5中のいずれのフェーダテーブルを使用するかの選択操作を、ユーザからスイッチなどで受け付ける。dB変換テーブル参照決定手段3は、テーブル選択手段6で選択された前記フェーダテーブルを参照することにより、フェーダ操作ツマミの位置に応じて音量減衰量を決定する。dB変換テーブル参照決定手段3で決定した音量減衰量に基いて、音声処理手段4が音量調整を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、音量調整に関する技術を改良するものである。
従来から、放送などにおける音量調整、すなわち音量やミキシングバランスの調整に用いる装置として、音量調整装置が知られている。音量調整装置は、ミキシング装置とも呼ばれ、多くはスライド式でフェーダと呼ばれる操作ツマミを指で動かし、その位置に応じた音量減衰量すなわち音量やミキシングバランスを実現するものである。
このような音量調整装置の構成例を図5に示す。この例では、スライドスイッチなどのフェーダ操作ツマミを用いるボリュームコントロール取得部1から出力されるアナログ信号をA/D変換器2でデジタル値にし、dB計算部30がこのデジタル値に応じて音量減衰量であるdB値を計算し、このdB値に応じた音量変更等をDSPなどの音声処理手段4で行う。
このような音量調整装置において、指示を入力するフェーダの操作感は、使用者の好み、感覚、手の大きさなどにより異なるため、専門的なユーザほどこだわりが大きいものである。
ところが、従来の音量調整装置では、フェーダ位置と音量減衰量の関係を表す変化パターン(フェーダパターンなどとも呼ぶ)は、正比例を表す直線など、1つのパターンで固定されており、全ユーザを満足させる事が難しかった。このため、多くのユーザは、装置の機種の違いに応じてフェーダの効き方など使用感の違いを感じ、ストレスを感じたり、集中が妨げられて技能を十分発揮できないなどの不利益があった。
この点、音響に関する技術において、スイッチ操作などにより、音楽ジャンルに応じて音量全体を切り替えて音圧を均等化する提案(例えば、特許文献1参照)や、フェーダパターンをいくつかの単純な関数グラフから選択させる提案は存在した(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−284185
特開2001−174250
しかし、上記のような従来技術では、フェーダパターンの使い分けとしては、特許文献1の図3のように音量全体を上下させたり、特許文献2の図3から図5のように、数式に基く単純な数種のフェーダパターンを切り替える程度のものであった。このため、フェーダパターンの形状における選択の余地としても、単純な曲率の変化など制限が大きく、個々のユーザの好みに適合した任意形状のフェーダパターンを使い分けることは困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、音量調整の技術において、ユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンを複数使い分け可能とすることである。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様は、フェーダ操作ツマミの位置に応じ、デジタル制御により音量又はミキシングバランスに関する音量調整を行う音量調整装置において、前記操作ツマミの位置を取得する取得手段と、前記操作ツマミにおける複数の位置ごとに対し、対応する音量減衰量を表すフェーダパラメータテーブルを複数記憶するテーブル記憶手段と、前記テーブル記憶手段中のいずれの前記フェーダパラメータテーブルを使用するかの選択操作を受け付けるテーブル選択手段と、前記選択手段で選択された前記フェーダパラメータテーブルを参照することにより、前記取得手段で取得するフェーダ操作ツマミの位置に応じて音量減衰量を決定する参照決定手段と、前記参照決定手段で決定した音量減衰量に基いて前記音量調整を行う音声処理手段と、を電子回路又はコンピュータの演算制御部が実現することを特徴とする。
このように、複数用意したフェーダパラメータテーブルのうち、ユーザが好みのテーブルを、装置を使う際に選択して呼び出すことにより、ツマミ位置に応じた好みのフェーダ設定値すなわち音量変化量を使用可能となるうえ、フェーダ位置ごとの音量減衰量の自由な設定によりフェーダパターン形状の自由度が飛躍的に拡大し、個々のユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンの使い分けが容易になる。
本発明の他の態様は、さらに、与えられる編集操作に基いて、前記テーブル記憶手段に記憶されている前記フェーダパラメータテーブルのパターンを編集するテーブル編集手段を、前記演算制御部が実現することを特徴とする。
このように、テーブルの内容をなすパターンを編集可能とすることにより、個別具体的なユーザごとの好みや慣れなどの事情に適した設定により快適な使い勝手が実現容易になる。
本発明の他の態様は、さらに、所定の接続部に着脱される外部記憶媒体について、前記フェーダパラメータテーブルの書き出し及び読み込みを行う読み書き手段を、前記コンピュータの演算制御部が実現することを特徴とする。
このように、USBメモリなどの着脱式外部記憶媒体との間で、フェーダパラメータテーブルの読み書きを実現することにより、ユーザは使い慣れた好みの設定を持ち歩いて、他の互換性ある音量調整装置でも簡単に自分の設定が利用可能になる。
以上のような本発明によれば、音量調整の技術において、ユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンを複数使い分け可能となる。
なお、方法及びプログラムについても、以上の各態様に準ずる。
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について図に沿って説明する。なお、背景技術や課題で既に説明した内容と共通の前提事項は適宜省略する。
〔1.構成〕
本実施形態は、フェーダ操作ツマミの位置に応じ、デジタル制御により音量又はミキシングバランスに関する音量調整を行う音量調整(ミキシング)装置であり、本装置の構成を図1に示す。
本実施形態は、フェーダ操作ツマミの位置に応じ、デジタル制御により音量又はミキシングバランスに関する音量調整を行う音量調整(ミキシング)装置であり、本装置の構成を図1に示す。
すなわち、図1に示す各要素は、電子回路やコンピュータの演算制御部が実現するもので、ボリュームコントロール取得部1は、スライドスイッチなどのフェーダ操作ツマミを含み、A/D変換器2とともに、フェーダ操作ツマミの位置(「フェーダ位置」と呼ぶ)を取得する取得手段である。また、本装置は、A/D変換器2と、dB変換テーブル参照決定手段3と、DSPなどの音声処理手段4と、テーブル記憶手段5と、テーブル選択手段6と、テーブル編集手段8と、読み書き手段9と、を有する。
これらのうち、テーブル記憶手段5は、前記操作ツマミにおける複数のフェーダ位置ごとに対し、対応する音量減衰量(ミキシングバランス)を表すフェーダパラメータテーブル(以下「フェーダテーブル」と呼ぶ)を複数記憶するもので、複数のフェーダテーブルの具体例として、手の大きい人向け、小さい人向け、などが考えられる。
また、参照決定手段3、テーブル編集手段8、読み書き手段9は、演算制御部であるCPU7と所定の制御プログラムにより実現されるもので、本実施形態の各機能作用を実現実行する処理手段である。
〔2.作用〕
以上のように構成した本装置は、以下のように作用する。
〔2−1.基本的作用〕
まず、テーブル選択手段6が、テーブル記憶手段5中のいずれのフェーダテーブルを使用するかの選択操作を、ユーザからスイッチなどで受け付ける(テーブル選択処理)。図2は、液晶画面に表示したフェーダテーブルの候補から、マウスの矢印カーソルで選択を行う場合の画面表示例の一例を示す図である。
以上のように構成した本装置は、以下のように作用する。
〔2−1.基本的作用〕
まず、テーブル選択手段6が、テーブル記憶手段5中のいずれのフェーダテーブルを使用するかの選択操作を、ユーザからスイッチなどで受け付ける(テーブル選択処理)。図2は、液晶画面に表示したフェーダテーブルの候補から、マウスの矢印カーソルで選択を行う場合の画面表示例の一例を示す図である。
また、dB変換テーブル参照決定手段3は、テーブル選択手段6で選択された前記フェーダテーブルを参照することにより、前記取得手段で取得するフェーダ操作ツマミの位置に応じた音量減衰量を決定する(参照決定処理)。そして、このようにdB変換テーブル参照決定手段3で決定した音量減衰量に基いて、音声処理手段4が音量変更などの音量調整を行う(音声処理)。
〔2−2.テーブルの編集〕
また、テーブル編集手段8を利用して、自分専用のフェーダテーブルを作成することができる。この場合、テーブル編集手段8が、ユーザから与えられる編集操作に基いて、テーブル記憶手段5に記憶されている所望のフェーダテーブルのパターンを編集する(編集処理)。
また、テーブル編集手段8を利用して、自分専用のフェーダテーブルを作成することができる。この場合、テーブル編集手段8が、ユーザから与えられる編集操作に基いて、テーブル記憶手段5に記憶されている所望のフェーダテーブルのパターンを編集する(編集処理)。
この編集を、例えば、フェーダとエンコーダ10を使用して行う場合の例を、図3の概念図に示す。すなわち、音量とフェーダの位置関係を液晶パネルなどの表示画面Dに直線や曲線などのグラフで表示する(図3(1))。この状態でユーザから、編集したいフェーダ位置(例えばB点)をフェーダで指定させる一方(図3(4))、そのフェーダ位置に対応させたい音量のdB値を、別のダイヤルつまみなどを用いてエンコーダで指定入力させ(図3(3))、それに連動してグラフ表示を更新する(図3(2))。
具体的には、フェーダテーブルとグラフとの連動により(図4)、表示画面に編集中のカーブをリアルタイムに表示させ、選択した編集ポイントのフェーダ位置について、それを見ながらdB値を選んだり増減調節するほか、グラフの全部又は一部をなす直線や曲線、また編集ポイント間を結ぶ直線や曲線の種類を選んで選択する。
すなわち、フェーダ位置として編集ポイントを数箇所選択し、それぞれエンコーダで値を入力すると、その間を線形補完してカーブを描く実装が現実的であるが、これらポイント間を結ぶカーブを描く関数についても、いくつか用意した中からユーザに選択させることが望ましい。
〔2−3.テーブルの持ち運び〕
また、編集したフェーダテーブルのデータは、USBメモリ等の外部メディアに保存し、他のスタジオに設置された同機種の音量調整(ミキシング)装置に移動して読み込みことも可能である。
また、編集したフェーダテーブルのデータは、USBメモリ等の外部メディアに保存し、他のスタジオに設置された同機種の音量調整(ミキシング)装置に移動して読み込みことも可能である。
この場合、読み書き手段9が、ユーザからの指示操作に基いて、USBポートなど所定の接続部に着脱される外部記憶媒体11について、テーブル記憶手段5との間で、フェーダテーブルの書き出し及び読み込みを行う(読み書き処理)。
〔3.効果〕
以上のような本実施形態によれば、複数用意したフェーダパラメータテーブルのうち、ユーザが好みのテーブルを、装置を使う際に選択して呼び出すことにより、ツマミ位置に応じた好みのフェーダ設定値すなわち音量変化量を使用可能となるうえ、フェーダ位置ごとの音量減衰量の自由な設定によりフェーダパターン形状の自由度が飛躍的に拡大し、個々のユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンの使い分けが容易になる。これにより、ユーザは、音量調整装置の機種の違いによるフェーダの使用感の違いによるストレスから解放され、より高度なミキシング操作が可能となる。
以上のような本実施形態によれば、複数用意したフェーダパラメータテーブルのうち、ユーザが好みのテーブルを、装置を使う際に選択して呼び出すことにより、ツマミ位置に応じた好みのフェーダ設定値すなわち音量変化量を使用可能となるうえ、フェーダ位置ごとの音量減衰量の自由な設定によりフェーダパターン形状の自由度が飛躍的に拡大し、個々のユーザの好みに一層適合した任意形状のフェーダパターンの使い分けが容易になる。これにより、ユーザは、音量調整装置の機種の違いによるフェーダの使用感の違いによるストレスから解放され、より高度なミキシング操作が可能となる。
また、本実施形態では、テーブル編集手段8で、テーブルの内容をなすパターンを編集可能とすることにより、個別具体的なユーザごとの好みや慣れなどの事情に適した設定により快適な使い勝手が実現容易になる。
また、本実施形態では、読み書き手段6により、USBメモリなどの着脱式外部記憶媒体との間で、フェーダパラメータテーブルの読み書きを実現することにより、ユーザは使い慣れた好みの設定を持ち歩いて、他の互換性ある音量調整装置でも簡単に自分の設定が利用可能になる。
〔4.他の実施形態〕
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するもの及びそれ以外の他の実施形態も含むものである。例えば、テーブル編集手段8や読み書き手段9は必須ではなく、また、各図に表したグラフは説明用の例に過ぎず、実際にはどのようなパターンのグラフも採用可能である。具体的には、U字型や逆U字型のグラフパターンとすれば、フェーダ操作ツマミを一端から他端へ一方向へ直線的に動かすだけで、フェードイン→フェードアウトや、フェードアウト→フェードインのような音響効果を、容易に実現可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するもの及びそれ以外の他の実施形態も含むものである。例えば、テーブル編集手段8や読み書き手段9は必須ではなく、また、各図に表したグラフは説明用の例に過ぎず、実際にはどのようなパターンのグラフも採用可能である。具体的には、U字型や逆U字型のグラフパターンとすれば、フェーダ操作ツマミを一端から他端へ一方向へ直線的に動かすだけで、フェードイン→フェードアウトや、フェードアウト→フェードインのような音響効果を、容易に実現可能となる。
1…ボリュームコントロール取得部
2…A/D変換部
3…dB変換テーブル参照決定手段
4…音声処理手段
5…テーブル記憶手段
6…テーブル選択手段
7…CPU
8…テーブル編集手段
9…読み書き手段
10…エンコーダ
11…外部記憶媒体
2…A/D変換部
3…dB変換テーブル参照決定手段
4…音声処理手段
5…テーブル記憶手段
6…テーブル選択手段
7…CPU
8…テーブル編集手段
9…読み書き手段
10…エンコーダ
11…外部記憶媒体
Claims (4)
- フェーダ操作ツマミの位置に応じ、デジタル制御により音量又はミキシングバランスに関する音量調整を行う音量調整装置において、
前記操作ツマミの位置を取得する取得手段と、
前記操作ツマミにおける複数の位置ごとに対し、対応する音量減衰量を表すフェーダパラメータテーブルを複数記憶するテーブル記憶手段と、
前記テーブル記憶手段中のいずれの前記フェーダパラメータテーブルを使用するかの選択操作を受け付けるテーブル選択手段と、
前記選択手段で選択された前記フェーダパラメータテーブルを参照することにより、前記取得手段で取得するフェーダ操作ツマミの位置に応じて音量減衰量を決定する参照決定手段と、
前記参照決定手段で決定した音量減衰量に基いて前記音量調整を行う音声処理手段と、
を電子回路又はコンピュータの演算制御部が実現することを特徴とする音量調整装置。 - 与えられる編集操作に基いて、前記テーブル記憶手段に記憶されている前記フェーダパラメータテーブルのパターンを編集するテーブル編集手段を、前記演算制御部が実現することを特徴とする請求項1記載の音量調整装置。
- 所定の接続部に着脱される外部記憶媒体について、前記フェーダパラメータテーブルの書き出し及び読み込みを行う読み書き手段を、前記コンピュータの演算制御部が実現する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の音量調整装置。 - フェーダ操作ツマミの位置に応じ、デジタル制御により音量又はミキシングバランスに関する音量調整を行う音量調整装置の制御方法において、
前記操作ツマミにおける複数の位置ごとに対し、対応する音量減衰量を表すフェーダパラメータテーブルを、所定のテーブル記憶手段にあらかじめ複数記憶し、
前記操作ツマミの位置を取得する取得処理と、
前記テーブル記憶手段中のいずれの前記フェーダパラメータテーブルを使用するかの選択操作を受け付けるテーブル選択処理と、
前記選択処理で選択された前記フェーダパラメータテーブルを参照することにより、前記取得処理で取得するフェーダ操作ツマミの位置に応じて音量減衰量を決定する参照決定処理と、
前記参照決定処理で決定した音量減衰量に基いて前記音量調整を行う音声処理手段と、
を電子回路又はコンピュータの演算制御部が実行することを特徴とする音量調整装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006348808A JP2008160611A (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | 音量調整装置及びその制御方法 |
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JP2006348808A JP2008160611A (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | 音量調整装置及びその制御方法 |
Publications (1)
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JP2006348808A Pending JP2008160611A (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | 音量調整装置及びその制御方法 |
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JP (1) | JP2008160611A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011114466A (ja) * | 2009-11-25 | 2011-06-09 | Yamaha Corp | 音響パラメータの制御装置 |
-
2006
- 2006-12-26 JP JP2006348808A patent/JP2008160611A/ja active Pending
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