JP2008159526A - 印刷物 - Google Patents

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Shigeyuki Iwasa
繁之 岩佐
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貞彦 三浦
Jiro Iriyama
次郎 入山
Takeki Kusachi
雄樹 草地
Yukiko Morioka
森岡  由紀子
Masahiro Suguro
雅博 須黒
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Abstract

【課題】比較的長期間にわたって繰り返して電子素子を使用可能とし、一般的な印刷物のような取り扱いを可能にする。
【解決手段】フィルム外装電池と、この電池から電力が供給される電子素子とを少なくとも備える印刷物であって、電池は有機ラジカル二次電池105である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池およびこの電池から電力が供給される電子素子を備える印刷物に関する。
従来、印刷物に電池を内蔵することで、この電池を例えば発光、音声の出力や、無線通信の電源として用いる構成が知られている。
例えば特許文献1には、多層構造の印刷物中に無線通信層と電池層とを有する多層印刷物が開示されている。また、特許文献2には、書籍を構成する一部のページに太陽電池が綴り込まれて構成されたノートおよび書籍が開示されている。
そして、従来の電池付き印刷物には、複数の頁からなる書籍として構成され、表紙や裏表紙、背表紙にボタン型の一次電池を埋め込む構造が採られたものがある。
特開2002−185565号公報 特開平2−295795号公報
しかしながら、上述したような従来の電池付き印刷物は、ボタン型の電池を埋め込むことで、印刷物全体の厚みが増し、かつ印刷物を折り曲げられないという不都合がある。したがって、印刷物が折り曲げられた場合には、電池が破損し、電池が作動しなくなるおそれがある。また、書籍を構成する任意のページ内に、電池を埋め込んだ場合には、一般的なページのように撓ませてめくる取り扱いができなかった。
また、一次電池を備えた印刷物は、一次電池の容量が比較的乏しいため、繰り返し使用するような長期間の使用に耐えられないという問題があった。加えて、一次電池を備えた従来の印刷物は、例えば長期間にわたって保管した場合、一次電池が自然放電してしまったときに、使用不能になってしまうという問題があった。
また、特許文献2に開示された構成では、太陽電池が配置されたページに印刷層を設けることが困難であり、太陽電池が設けられたページが占める分だけ、書籍全体の厚みが増してしまう不都合がある。
そこで、本発明は、比較的長期間にわたって繰り返して電子素子を使用可能とし、一般的な印刷物のページのように撓ませてめくる取り扱いが可能な印刷物を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る印刷物は、フィルム外装電池と、この電池から電力が供給される電子素子とを少なくとも備える印刷物であって、電池は有機ラジカル二次電池である。
以上のように構成された本発明に係る印刷物によれば、有機ラジカル二次電池は、正極の活物質が高分子化合物であるため、加工性、電極集電体との密着性に優れ、材料自体の可撓性も比較的高い。そのため、フィルムで外装された二次電池を容易に作製することができ、電池を折り曲げた際の性能劣化も少ない。このような有機ラジカル二次電池を用いることで、本発明の印刷物は、比較的長期間にわたって繰り返して電子素子を使用可能とし、一般的な印刷物のように撓ませてめくる取り扱いが可能になる。
また、本発明に係る印刷物は、電池を有する電池層と、電子素子を有する機能層と、電池層および機能層が積層される印刷層とを備えてもよい。
また、本発明に係る印刷物は、複数の頁を有し、少なくとも1つの頁が、電池および電子素子が印刷層に積層されて構成されてもよい。
なお、本発明における有機ラジカル二次電池は、活物質である有機ラジカル化合物の酸化還元反応を用いる電池を指している。
本発明によれば、二次電池を備えることによって、充電を繰り返し行うことで、半永久的に繰り返して電子素子の機能を使用することが可能になる。また、本発明によれば、フィルム外装電池を有することで、印刷物全体の厚さを比較的薄くすることが可能になり、印刷物を折り曲げた際に電池が破損して作動不能になることを防止できる。したがって、本発明によれば、比較的長期間にわたって繰り返して電子素子を使用可能とし、一般的な印刷物のように撓ませてめくる取り扱いが可能になる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
[1]電池付き印刷物
まず、実施形態の電池付き印刷物の基本構成ついて説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に、本発明に係る電池付き印刷物101を示す。図1に示すように、印刷物は、各種情報が印刷された印刷層102と、電気エネルギーによって各種機能を奏する電子素子を有する機能層103と、電子素子に電力を供給するフィルム外装電池である有機ラジカル二次電池105を有する電池層104とを備えて構成されている。この電池付き印刷物101は、電池層104、機能層103、印刷層102の順に積層されて構成されている。
電池付き多層印刷物101としての形態は特に限定されないが、例えば、単一のページによるチラシやポスター、付箋、カード、はがき、手紙、包装紙、壁紙等や、複数のページからなる絵本、雑誌等の書籍、新聞、カタログ、ノート等が挙げられる。
印刷層102には、各種情報として文字や画像、罫線等が予め印刷されている。なお、印刷層102には、ノートやメモのように印刷や手書によって、必要に応じて文字などの情報を書き込み可能な無地部分が設けられていてもよい。
機能層103としては、電池層104の有機ラジカル二次電池から供給される電力を動力源として、目的に応じた様々な機能を奏する。機能層が奏する機能としては特に限定されないが、例えば、薄型スピーカとICチップを内蔵して音声を再生したり、薄型ディスプレイとICチップを内蔵して情報を表示したり、アンテナとICチップを内蔵して他デバイスと情報通信を行ったり、各種センサとICチップを内蔵して情報を検出したりする機能を有する構成等が挙げられる。また、これらの各種の機能を複数組み合わせて構成されてもよい。また、これらの複数の機能層が積層されて構成されてもよい。
本実施形態における電池層104は、フィルム外装電池である有機ラジカル二次電池105を有している。電池の厚みは特に限定されないが、好ましくは500μm程度以下、より好ましくは300μm程度以下である。
また、この電池層は、有機ラジカル二次電池に充電するための充電用端子や、充電状態を制御するための制御回路を有する構成が採られてもよい。なお、有機ラジカル二次電池に充電を行うための構成としては、接続端子に充電用端子を当接させて接続する接触充電方式や、アンテナやコイルを用いた非接触充電方式が挙げられる。
[2]有機ラジカル二次電池
次に、本実施形態の電池付き印刷物が備える有機ラジカル二次電池について説明する。図4は有機ラジカル二次電池を示す斜視図であり、図5は、有機ラジカル二次電池の内部構成を示す分解斜視図である。
有機ラジカル二次電池は、安定ラジカル化合物を正極活物質としたラジカル正極202と、多孔質ポリプロピレンやセルロースなどからなるセパレータ203と、金属リチウムなどからなる負極204と、正極202に電気的に接続された正極リード205と、負極204に電気的に接続された負極リード206と、電解液と、これらを封止する外装用フィルム201とを備えて構成されている。外装用フィルム201としては、水蒸気透過性が低いアルミラミネートフィルムなどが使用される。
ラジカル正極
ラジカル正極202における正極活物質として、還元状態において式(1)で表わされるニトロキシドラジカル基、酸化状態において式(2)で表わされるオキソアンモニウム(ニトロキシドカチオン)基を部分構造として分子中に有するニトロキシドラジカルポリマーを用いることができる。
Figure 2008159526
これらのニトロキシドラジカルポリマーの代表的な構造の例を以下に示す。
Figure 2008159526
ニトロキシドラジカルポリマーの重量平均分子量は、500以上であることが好ましく、さらには5000以上であることがより好ましい。これは、重量平均分子量が500以上であると電池用電解液に溶解しづらくなり、さらに重量平均分子量5000以上になるとほぼ不溶となるからである。重合体の形状としては、鎖状、分岐状、網目状のいずれでもよい。また、架橋剤で架橋したような構造でもよい。
また、ニトロキシドラジカルポリマーは、単独で用いることができるが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、他の活物質と組み合わせて用いてもよい。
また、ニトロキシドラジカルポリマーを用いて電極を形成する場合に、インピーダンスを低下させる目的で、導電補助剤を混合させることもできる。導電付与剤の材料としては、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。
また、必要に応じて、ニトロキシドラジカルポリマー、導電付与剤の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダーが挙げられる。
ラジカル正極は、正極集電体上に形成することができる。正極集電体としては、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板上を用いることができる。
負極
負極204としては、リチウム金属、リチウム合金や、黒鉛などの炭素材料を用いることができる。これらの形状としては特に限定されるものではなく、例えば、薄膜状、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等であってもよい。また、これらの負極活物質を単独、もしくは組み合わせて使用することができる。
負極の各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、部分カルボキシ化セルロース、各種ポリウレタン等が挙げられる。
負極は、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板などの上に形成されたものを用いることができる。
電解質
電解質は、負極204と正極202の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には20℃で10-5〜10-1S/cmの電解質イオン伝導性を有していることが好ましい。電解質としては、例えば電解質塩を溶剤に溶解した電解液を利用することができる。また、電解質塩として、例えばLiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23等の従来公知の材料を用いることができる。
電解液に溶剤を用いる場合、溶剤としては例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶剤を単独もしくは2種類以上混合して用いることもできる。
さらに、電解質として固体電解質を用いることもできる。これら固体電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体や、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体、さらにポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、高分子化合物のみをそのまま用いてもよい。
セパレータ
ラジカル正極、および負極が接触しないようにポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質フィルム、セルロース膜、不織布などのセパレータ203を用いることもできる。
[3]有機ラジカル二次電池の作製例
次に、有機ラジカル二次電池の作製例について説明する。
(ラジカルポリマーの合成例)
上記式(5)で表されるラジカルポリマーの合成例を以下に示す。
まず、モノマー(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−ビニルオキシ−1−オキシル)を合成した。このモノマーの合成は、イリジウム触媒存在下、相当するラジカルを有するアルコールと酢酸ビニルを加熱還流する方法を用いて行った。具体的には、ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(Journal of The American Society、124巻,1590〜1591頁(2002年)、石井康敬ら)や特開2003−73321公報に記載の方法に従って、モノマーを合成した。
次に、この2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−ビニルオキシ−1−オキシル(モノマー)の重合を、下記式(8)で表される反応により行った。その具体的な方法について以下に示す。
Figure 2008159526
微粉化した上述のラジカルポリマーを1.68g、炭素粉末(VGCF;昭和電工社製)を0.6g、カルボキシメチルセルロース(CMC;ダイセル社製)を96mg、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;ダイキン工業社製)を24mgと、水7.2mlをホモジナイザーにて攪拌することにより、均一なスラリー状に調整した。このスラリーを電極作製用コーターにて、アルミ箔(厚さ20μm:正極の集電体層)上に塗布し、さらに80℃で3分間、乾燥して厚さ100μmのラジカル正極層を形成した。
アルゴン雰囲気下、200mLの3口丸底フラスコに、上記のようにして合成した2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−ビニルオキシ−1−オキシル(モノマー)10.0g(50.4mmol)、ジクロロメタン100mLを加え、−78℃に冷却した。さらに、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体280mg(2mmol)を加えて均一にした後、−78℃で20時間、反応させた。反応終了後、室温に戻し、得られた固形物をろ過した後メタノールで数回洗浄し、真空乾燥を行うことで、赤色固体として式(5)で表されるラジカルポリマーを得た(収率70%)。
得られたラジカルポリマーのIRスペクトルを測定したところ、上記モノマーの場合に観測されていたビニル基に由来するピーク966、674(cm-1)が消失していた。また、得られたラジカルポリマーは、有機溶媒等に不溶であった。ESRスペクトルにより求めたラジカルポリマーのスピン密度は、3.05×1021spin/gであった。これは、ポリマー中のすべてのラジカル基が重合によって失活せず、ラジカルのまま存在すると仮定した場合のスピン濃度とほぼ一致していた。
次に、このように形成された正極を20×20mmの正方形状に打ち抜いた。この正極のアルミ箔面に、長さ3cm、幅0.5mmのニッケルリードを溶接した。また、リチウム貼り合わせ銅箔(リチウム厚30μm)を正極と同様に20×20mmの正方形に打ち抜いて金属リチウム負極とし、長さ3cm、幅0.5mmのニッケルリードを銅箔面に溶接した。正極、多孔質ポリプロピレンセパレータ(25×25mmの正方形)、負極の順に、ラジカル正極層と金属リチウム負極とを対峙する向きで重ね合わせニッケルリード付電極対とした。
続いて、2枚の熱融着可能なアルミラミネートフィルム(縦40mm×横40mm×厚さ0.76mm)の三方を熱融着することで、袋状のケースを形成し、ニッケルリード付電極対をこのケース内に収容した。この後、電解液[1.0mol/LのLiPF6電解質塩を含むエチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)の混合溶液(混合比EC:DEC=3:7)]をアルミラミネートケースの中に0.5ml収容した。このとき、ニッケルリード付電極のニッケルリードの端部を、1cm程度だけケースの外に引き出し、アルミラミネートケースの未溶着の一辺を熱融着した。これにより、電極と電解液をアルミラミネートケース中に完全に密閉することで、フィルム外装電池である有機ラジカル二次電池(縦40mm×横40mm×厚さ0.4mm)を作製した。この二次電池を100mAで30秒間の充電を行った後に、0.1mAの定電流で放電した。その結果、平均電圧3.5Vで5時間の放電を行った(エネルギー量1.8mWh)。
以上のように構成された本実施形態の電池付き印刷物について、更に具体的な構成に説明する。
(第1の実施形態)
音声の録音再生機能を備えるはがき
本実施形態の電池付き印刷物は、いわゆるボイスメッセージ式はがきである。本実施形態のボイスメッセージ式はがきは、印刷層102と、機能層103と、電池層104とを備えて構成されている。印刷層102には、官製はがきの枠組みが印刷されている。機能層103には、図2に示すように、電子素子としてのICチップ103a、スイッチ素子103b、薄型スピーカ103cが設けられている。電池層104は、ラミネートパックされたフィルム外装電池である有機ラジカル二次電池105を有している。また、印刷層102には、機能層103のスイッチ素子103bを外部に臨ませる開口102aが設けられている。
本実施形態のボイスメッセージ式はがきは、録音用のスイッチ素子103bを押すことで、例えば30秒間音声を録音することが可能であり、再生用のスイッチ素子103bを押すことで、ICチップ103aに記憶された音声をスピーカから再生することができる。また、本実施形態のボイスメッセージ式はがきは、印刷層に切手を貼って郵便等で送付することができる。そのため、予めメッセージを録音して相手に送付することで、相手に肉声でメッセージを伝えることができる。
このボイスメッセージ式はがきの動力源は、電池層104が有する有機ラジカル二次電池105である。二次電池の厚みは300μm程度、ボイスメッセージ式はがき全体の厚みは500μm程度であり、従来の官製はがきと比べても、違和感なく取り扱うことができる。二次電池は、例えば1回の充電で10回程度の録音、再生を繰り返すことが可能にされている。また、本実施形態のボイスメッセージ式はがきを折り曲げた状態で録音、再生を繰り返しても、録音再生を良好に繰り返すことができた。
(第2の実施形態)
音楽を再生するカタログ
図示しないが、本実施形態の電池付き印刷物は、例えば全体で8ページからなるB5サイズのカタログとして構成されており、外観を一見したところ通常のカタログと変わりないが、8ページのうちの3ページに有機ラジカル二次電池105が設けられている。二次電池が設けられているページの印刷層102には、文字や画像が印刷されている。機能層103には、電子素子としてICチップ、スイッチ素子、薄型のスピーカが内蔵されている。電池層104は、ラミネートパックされたフィルム外装電池である有機ラジカル二次電池を有している。二次電池が設けられた各ページには再生ボタンがそれぞれ設けられており、再生ボタンを押すことでICチップに記憶された音楽が再生され、そのページに記載されている製品等の情報について音声で案内される。二次電池の厚みは300μm程度、二次電池が設けられているページの厚みは500μm程度であり、カタログ全体の厚みは3.5mm程度である。
(第3の実施形態)
発光するポスター
図示しないが、本実施形態の電池付き印刷物は、いわゆる発光するポスターである。本実施形態のポスターは、印刷層102には、製品等に関する各種情報が画像と共に印刷されており、機能層103には、電子素子としてICチップ、スイッチ素子、および発光素子として発光ダイオードが内蔵され、電池層104にはラミネートパックされたフィルム外装電池としての有機ラジカル二次電池を有している。このポスターは、スイッチ素子がON状態にされている間、発光ダイオードが発光し続けるため、目立って人の目を惹きつけることができる。この発光するポスターの動力源は、電池層104に設けられた有機ラジカル二次電池である。二次電池の厚みは300μm程度、ポスター全体の厚みは700μm程度であり、一般的なポスターと同じように取り扱うことができる。本実施形態のポスターは、二次電池に1回の充電を行うことで、30分間程度にわたって発光ダイオードが点滅を繰り返すことができた。また、このポスターは、丸めた状態に撓ませて保管しても、変わりなく発光ダイオードが発光し続けることができた。
(第4の実施形態)
温度をモニターする温度管理カード
図示しないが、本実施形態の電池付き印刷物は、対象物の温度をモニターする温度管理カードである。本実施形態の温度管理カードの印刷層102には、文字等が印刷され、機能層103には、電子素子としてICチップ、メモリーチップ、温度センサ、およびアンテナが内蔵され、電池層104には、ラミネートパックされたフィルム外装電池である有機ラジカル二次電池を有している。この温度管理カードは、機能層のアンテナを通じて、情報の読み取りおよび書き込みを行うリーダ/ライタと無線情報通信することができる。また、温度管理カードをリーダ/ライタに近づけることで、リーダ/ライタ側によって温度管理カードに記録された情報を読み込むことができる。
温度管理カードは、まずリーダ/ライタに近づけられ、リーダ/ライタ側からの制御信号でアクティブ化される。温度管理カードがアクティブ化されると、その後、1分おきに温度センサが作動し、温度情報がメモリーチップに記憶される。そして、再度、温度管理カードをリーダ/ライタに近づけることで、温度管理カードのメモリーチップに記憶された温度情報が読み取られ、温度管理カードによって対象物がどのような温度履歴を経ているのかを把握することができる。
また、本実施形態の温度管理カードは、リーダ/ライタに近づけられた際に、アンテナを通じた非接触方式で充電されるので、接触充電に用いるための接続端子を備えていない。有機ラジカル二次電池を完全に充電した場合、例えば24時間程度の間、温度を監視し続けることができる。温度管理カードに用いた有機ラジカル二次電池の厚みは400μm程度、電池が設けられている温度管理カード全体の厚みは700μm程度であった。
なお、上述した実施形態の電池付き印刷物では、フィルム外装電池である有機ラジカル二次電池105を有する電池層104と、各種電子素子を有する機能層103とが積層される構成が採られたが、有機ラジカル二次電池105と各種電子素子とが同一層内に配置される構成が採られてもよいことは勿論である。
また、本発明に係る印刷物は、例えば、発光するチラシや、ディスプレイを通じてメッセージを動的に訴えるカタログ、スピーカが搭載されて音声や音楽等を再生するポスター、物語の場面に応じて効果音を再生する小説本、キャラクターが音声を発して動く漫画や絵本、ボタンを操作することで問題に対応する解答を表示する問題集、発声する外国語教習用教科書等の書籍を実現することができる。
実施形態の電池付き印刷物を示す斜視図である。 電池付き印刷物の各層構造を説明する斜視図である。 有機ラジカル二次電池を示す斜視図である。 有機ラジカル二次電池の構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
101 電池付き印刷物
102 印刷層
103 機能層
104 電池層
105 有機ラジカル二次電池
201 外装用フィルム
202 ラジカル正極
203 セパレータ
204 負極
205 正極リード
206 負極リード

Claims (5)

  1. フィルム外装電池と、前記電池から電力が供給される電子素子とを少なくとも備えた印刷物であって、
    前記電池は有機ラジカル二次電池であることを特徴とする印刷物。
  2. 前記電池を有する電池層と、前記電子素子を有する機能層と、前記電池層および前記機能層が積層される印刷層とを備える請求項1に記載の印刷物。
  3. 複数の頁を有し、少なくとも1つの頁が、前記電池および前記電子素子が、前記印刷層に積層されてなる請求項2に記載の印刷物。
  4. 前記電子素子が、発光素子、スピーカ、温度検出素子の少なくともいずれか1つである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷物。
  5. 外部と情報通信するためのアンテナを備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷物。
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