JP2008159514A - クリップピン - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上の電極との接続状態を良好に保つことができるクリップピンを提供する。
【解決手段】本発明のクリップピンは、表示パネルの基板に取り付けられるクリップ部12と、表示パネルの駆動回路に接続されるピン部11とを備えている。クリップ部12は、クリップ上部13と、クリップ下部14と、連接部15とを有している。クリップ上部13は円弧状に反っている。そして、クリップ上部13において最もクリップ下部14側にせり出した部分13は、基板の上面に設けられた端子部電極と接触する。この部分13の曲率半径は0.7〜0.9mmであり、特に0.8mmであることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、表示パネルの基板上に形成される端子部電極と、表示パネルを駆動する駆動回路とを接続するクリップピンに関する。
液晶表示パネルは、2枚の透明基板を備え、その2枚の透明基板間に液晶を挟持している。各透明基板における液晶とは反対側の面には偏光板が設けられる。また、その2枚の透明基板の互いに向かい合う面にはそれぞれ透明電極が設けられ、2枚の透明基板上の透明電極は液晶を挟んで対向する。各透明基板上の透明電極が重なり合う部分が液晶表示パネルの画素となる。そして、液晶表示パネルの駆動回路は、画像データに応じて各透明電極の電位を設定し、各画素における液晶の配向を制御することによって液晶表示パネルを駆動する。
液晶表示パネルと駆動回路とがクリップピンによって接続される場合がある。クリップピンの例が特許文献1に記載されている。また、液晶表示パネルの基板にクリップピンが取り付けられた状態の例が特許文献2に記載されている。図12は、クリップピンが取り付けられた液晶表示パネルの例を示す斜視図である。図12に示すように、液晶表示パネル50は、2枚の透明基板51,52を備え、透明基板間に液晶が封入される。なお、透明基板52における液晶とは反対側の面には、偏光板53が配置され、同様に透明基板51にも偏光板が配置されている。2枚のうち、一方の透明基板51は、他方の透明基板52の端部よりも外側に張り出すように突出している。この突出部55には、透明基板51,52の表示領域に設けられた各透明電極(図示せず。)に連なる電極(この電極を端子部電極と称することとする。)が設けられる。
各クリップピン70は、透明基板51の突出部55を挟み込むクリップ部72と、駆動回路(図示せず。)に接続されるピン部71とを備える。各クリップピン70は、金属によって形成され、表面はめっきされている。図13は、クリップピンが取り付けられた液晶表示パネルの平面図である。図12と同一の構成部については、図12と同一の符号を付し詳細な説明を省略する。突出部55には、透明基板51,52の表示領域に設けられた各透明電極(図示せず。)に連なる端子部電極61が設けられている。個々の端子部電極61は、透明基板の表示領域に設けられた一つの透明電極に連なる。
一本のクリップピンのクリップ部72は、略コ字状に形成され、透明基板51の突出部55および突出部55上に形成された一つの端子部電極61を挟み込む。クリップ部72の略コ字状の開口部は、透明基板51の板厚よりも狭く形成され、クリップ部72は、クリップ部72自身の弾性によって、突出部55および端子部電極61を挟み込んだ状態を維持する。さらに、クリップ部72が突出部55に取り付けられた状態でクリップ部72の周囲に樹脂(図示せず。)が塗布され、その樹脂が硬化されることによってクリップ部72は突出部55に固定される。
突出部55には複数のクリップピンが取り付けられ、各クリップピンのピン部71(図12参照。)は駆動回路に接続される。また、クリップピン70は、金属であり、電導性を有する。駆動回路は、クリップピン70および端子部電極61を介して、透明基板51,52の表示領域に設けられた各透明電極の電位を設定し、対向する透明電極間の液晶に、画像データに応じた電圧を印加する。
特許文献2に図示されているように、クリップ部72において、突出部55を上下から挟み込む部分は、それぞれ円弧状に反っている。従来のクリップピンでは、クリップ部72において、端子部電極61に接触する円弧状に反った部分の曲率半径は0.6mmであった。ただし、端子部電極61に接触する円弧状に反った部分の曲率半径は、クリップピンのカタログ等には仕様値として掲載されておらず、また、カタログ以外の文献においても上記の曲率半径(0.6mm)を記載した文献を見つけることはできなかった。
特開2006−108137号公報(図1) 特開平9−318963号公報(図2)
クリップピン70を透明基板51の突出部55に取り付けた状態で、クリップ部72と突出部55上の端子部電極61との接触状態が良好でない場合があった。そのような場合、液晶表示パネルの使用期間が長期になると、駆動回路(図示せず。)が、クリップピン70および端子部電極61を介して、透明基板の透明電極の電位を設定できなくなることもあった。
従来、クリップピンにめっきされる金属の層の厚さを制御することで、クリップ部72と突出部55上の端子部電極61との接触状態を良好に保つようにしていたが、めっきされる金属層の厚さにはばらつきが生じやすく、また、めっきされた金属層の厚さを確認するためにはめっき後のクリップピンを切断する必要があることから、金属層の厚さの制御は困難であった。そのため、必ずしも良好な接触状態を実現できるとは限らなかった。
また、クリップピン70を透明基板51の突出部55に取り付けるときに、クリップ部72は、突出部55上の端子部電極61と接触した状態で、透明基板51の端部から押し込まれる。このとき、クリップ部72の表面にめっきされた金属が剥がれてしまうこともあった。
そこで、本発明は、基板上の電極との接続状態を良好に保つことができるクリップピンを提供することを目的とする。
本発明のクリップピンは、画像を表示する表示パネルと、表示パネルの駆動回路とを接続させるクリップピンであって、電極が設けられた表示パネルの基板を電極とともに挟み込むクリップ部と、駆動回路に接続されるピン部とを備え、クリップ部が、基板を挟み込んだときに基板の電極が設けられた方の面に配置されるクリップ上部と、基板を挟み込んだときに基板のもう一方の面に配置されるクリップ下部と、クリップ上部とクリップ下部とを連接させる連接部とを有し、クリップ上部は、クリップ下部側にせり出すように円弧状に反り、クリップ上部の最もクリップ下部側にせり出した部分であるクリップ上側接触部の曲率半径が0.7〜0.9mmであることを特徴とする。
クリップ上側接触部の曲率半径が0.8mmであることが好ましい。
クリップ下部は、クリップ上部側にせり出すように円弧状に反り、クリップ下部の最もクリップ上部側にせり出した部分であるクリップ下側接触部の接平面とクリップ上側接触部の接平面との距離をSとし、基板の板厚をTとしたときに、Tに対するT−Sの割合が13.0〜15.0%であることが好ましい。
本発明によれば、クリップ上側接触部の曲率半径が0.7〜0.9mmであることにより、クリップ上側接触部と基板上の電極との接触面積を増加させることができ、基板上の電極との接続状態を良好に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明のクリップピンの例を示す外観図である。本発明のクリップピン10は、表示パネル(以下、液晶表示パネルであるものとする。)の基板に取り付けられるクリップ部12と、液晶表示パネルの駆動回路(図示せず。)に接続されるピン部11とを備える。図1では、ピン部11の一部が屈曲しているクリップピンを示しているが、ピン部11の形状は特に限定されない。例えば、ピン部11が屈曲せずにまっすぐに伸びていてもよい。
クリップ部12は、基板を挟み込むように、基板の端部から基板の内側に押し込まれ、基板に取り付けられる。クリップ部12は、基板を挟み込んだときに基板の端子部電極が設けられた方の面に配置される部分であるクリップ上部13と、基板を挟み込んだときに基板のもう一方の面に配置される部分であるクリップ下部14と、クリップ上部13とクリップ下部14とを連接させる連接部15とを備える。図1では、クリップ部12が、一つのクリップ上部13と二つのクリップ下部14とを備え、一つのクリップ上部13と二つのクリップ下部14とによって基板(図1において図示せず。)を挟み込む場合の例を示している。
また、本例では、基板(図4に示す透明基板51)の上面が、端子部電極が存在している面であり、基板の下面が端子部電極の存在していない面であるものとして説明する。すなわち、基板の面のうち端子部電極が存在している面が上側を向いているものとして説明する。
図2は、クリップ部12の側面図である。図2に示すように、クリップ上部13と、クリップ下部14と、連接部15とを備えるクリップ部12は、略コ字状に形成される。クリップ上部13およびクリップ下部14は、円弧状に反るように形成されている。
クリップ上部13は、図2に示すように、クリップ下部14側にせり出すように円弧状に反っている。クリップ上部13において最もクリップ下部14側にせり出した部分13が、基板の上面(より具体的には基板の上面に設けられた端子部電極)と接触する。以下、クリップ上部13において最もクリップ下部14側にせり出した部分13を、クリップ上側接触部13と記す。クリップ上側接触部13は、円弧状に反っていて、クリップ上側接触部13の曲率半径は0.7〜0.9mm(0.7mm以上0.9mm以下)である。特に、クリップ上側接触部13の曲率半径は0.8mmであることが好ましい。図2では、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.8mmである場合の例を示している。
クリップ上側接触部13の曲率半径を0.7〜0.9mmにするためには、そのような曲率半径に応じた金型を用いてクリップ上部13を形成すればよい。
クリップ下部14も、図2に示すように、クリップ上部13側にせり出すように円弧状に反っている。クリップ下部14において最もクリップ上部13側にせり出した部分14が、基板の下面と接触する。以下、クリップ下部14において最もクリップ上部13側にせり出した部分14を、クリップ下側接触部14と記す。クリップ下側接触部14の曲率半径は、特に限定されない。
また、円弧状に反ったクリップ上側接触部13の接平面と、円弧状に反ったクリップ下側接触部14の接平面との距離を、開口寸法と呼ぶこととする。開口寸法をS、クリップピンが取り付けられる基板の板厚をTとする。クリップ部12は、S<Tとなるように形成される。S<T(すなわち開口寸法が板厚よりも狭い状態)となっていることによって、クリップ部12は、クリップ部12自身の弾性により基板を挟み込んだ状態を維持することができる。
さらに、開口寸法Sは、基板の板厚Tと開口寸法Sとの差(すなわち、T−S)の板厚Tに対する割合が13.0〜15.0%(13.0%以上15.0%以下)となるように定められる。すなわち、0.13≦(T−S)/T≦0.15となるように、開口寸法Sは定められる。図3は、クリップピン10のクリップ部12の開口寸法Sと、そのクリップピン10が取り付けられる基板の板厚Tとの組み合わせの例を示す説明図である。
例えば、板厚Tが1.1mmの基板に、開口寸法Sが0.95mmのクリップピンが取り付けられるとする。この場合、T−S=0.15mmであり、板厚Tに対するT−Sの割合は、13.6%となる。この割合は、13.0〜15.0%に該当する。ここでは、板厚Tが1.1mmの基板に、開口寸法Sが0.95mmのクリップピンを取り付ける場合を例示したが、板厚Tに対するT−Sの割合が13.0〜15.0%であるという条件を満たしていれば、板厚T=1.1mmの基板に取り付けるクリップピンの開口寸法Sは0.95mmに限定されない。
また、例えば、板厚Tが0.7mmの基板に、開口寸法Sが0.60mmのクリップピンが取り付けられるとする。この場合、T−S=0.10mmであり、板厚Tに対するT−Sの割合は、14.3%となる。この割合は、13.0〜15.0%に該当する。ここでは、板厚Tが0.7mmの基板に、開口寸法Sが0.60mmのクリップピンを取り付ける場合を例示したが、板厚Tに対するT−Sの割合が13.0〜15.0%であるという条件を満たしていれば、板厚T=0.7mmの基板に取り付けるクリップピンの開口寸法Sは0.60mmに限定されない。
図3では、板厚Tが1.1mmの場合および0.7mmの場合を例示したが、本発明のクリップピンが取り付けられる基板の板厚Tは1.1mmや0.7mmに限定されない。そして、本発明のクリップピンの開口寸法Sは、クリップピンの取り付け対象となる基板の板厚Tに対するT−Sの割合が13.0〜15.0%であるという条件を満たしていればよい。
なお、クリップ部12は、端子部電極とともに基板を挟み込むが、端子部電極の厚さは4000オングストローム以下(0.4μm以下)であり、基板の板厚に比べて無視し得る程度の厚さしかない。従って、板厚Tに対するT−Sの割合を算出する際に、基板上に設けられる端子部電極の厚さは考慮しなくてよい。
また、本発明のクリップピン10の表面には金属によるめっきが行われ、クリップピン10は導電性を有する。クリップピン10の素材として、例えば燐青銅が用いられ、その燐青銅に下地めっきが行われ、さらに表面めっきが行われる。下地めっきに用いられる金属は、例えば、銅(Cu)またはニッケル(Ni)であり、下地めっきによって形成される金属の層の厚さは、1μm〜3μmである。表面めっきに用いられる金属は、例えば、錫(Sn)と鉛(Pb)の合金であり、表面めっきによって形成される金属の層の厚さは、3μm〜8μmである。なお、錫(Sn)と鉛(Pb)の合金において、錫の割合を最も低くする場合には、錫と鉛の比を8.5:1.5にすればよい。錫と鉛の合金において、錫の割合を最も高くする場合には、錫と鉛の比を9.5:0.5にすればよい。すなわち、錫と鉛の合金における錫の割合は85〜95%であり、鉛の割合は5〜15%である。
ここでは表面めっきに錫と鉛の合金を用いる場合を例示したが、表面めっきに、鉛を含まない金属を用いてもよい。その場合であっても、表面めっきによって形成される金属の層の厚さは、上記の場合と同様に3μm〜8μmとすればよい。
ここで示した金属の種類は例示であり、めっき処理において他の金属を用いてもよい。
図4は、液晶表示パネルに本発明のクリップピン10を取り付けた状態を模式的に示す断面図である。図1や図2に示したクリップピン10の構成部と同様の構成部については、図1や図2と同一の符号を付して説明を省略する。
本発明のクリップピン10が取り付けられる液晶表示パネルの構成は、従来のクリップピンが取り付けられる液晶表示パネルの構成と同様である。すなわち、本発明のクリップピン10が取り付けられる液晶表示パネルは、2枚の透明電極51,52を備え、その2枚の基板間に液晶43を挟持している。各透明基板51,52における液晶43とは反対側の面には偏光板53,54が設けられる。また、2枚の透明電極51,52の互いに向かい合う面にはそれぞれ透明電極41,42が設けられる。一方の透明基板51上に設けられる透明電極41と、もう一方の透明基板52上に設けられる透明電極42とは、液晶43を挟んで対向する。そして、一方の透明基板51上に設けられる透明電極41と、もう一方の透明基板52上に設けられる透明電極42とが重なり合う部分が液晶表示パネルの画素となる。また、液晶43は、2枚の透明基板51,52とシール材44によって封止されている。
一方の透明基板51は、他方の透明基板52の端部よりも外側に張り出すように突出している。この突出部55には、透明基板51,52の表示領域に設けられた各透明電極41,42に連なる端子部電極61が設けられる。一つの端子部電極61は、透明基板51,52の表示領域に設けられた各透明電極41,42のうちの一つの透明電極に連なる。端子部電極61も透明である。なお、図4では、模式的に端子部電極61を示しているが、既に説明したように、端子部電極61の厚さは4000オングストローム以下(0.4μm以下)であり、透明基板51の板厚に比べて極めて薄い。
突出部55に取り付けられた各クリップピンのピン部11は、液晶表示パネルの駆動回路(図示せず。)に取り付けられる。駆動回路は、クリップピンおよび端子部電極61を介して、個々の透明電極41,42の電位を設定する。駆動回路は、画像データに応じて各透明電極41,42の電位を設定し、各画素における液晶の配向を制御することによって液晶表示パネルを駆動する。液晶表示パネルは、各画素の液晶の配向状態を制御され、画像を表示する。
クリップピンは、端子部電極61が設けられた突出部55をクリップ部12が挟み込むように、透明基板51の端部から透明基板51の内側方向に押し込まれる。このとき、クリップ上側接触部13は端子部電極61と接触し、クリップ下側接触部14は透明基板51の下面と接触しながら、透明基板51の端部から透明基板51の内側方向に移動する。クリップ上側接触部13は端子部電極61と接触しながら移動するので、端子部電極61との摩擦によって、めっきされた金属の表面が削られ、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積が増加していく。本発明のクリップピンのように、円弧状に反ったクリップ上側接触部13の曲率半径を0.7〜0.9mmとすることによって、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積を十分に広げることができ、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.8mmであるときにはクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積を特に広げることができる。図4に示すようにクリップピンを液晶表示パネルに取り付けた状態では、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積が広がっていて、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触状態を良好に保つことができる。また、その結果、駆動回路と電気的に接続された液晶表示パネルの不良率を従来のクリップピンを使用した場合よりも低くすることができる。
また、クリップ上側接触部13の曲率半径を0.7〜0.9mmにするためには、そのような曲率半径に応じた金型を用いてクリップ上部13を形成すればよく、金型を用いればクリップ上側接触部13の曲率半径を所望の曲率半径にすることができる。そのため、めっきされる金属層の厚さを制御する場合に比べて、クリップ上側接触部13と端子部電極61との良好な接触状態を確実に実現することができる。
発明者は、クリップ上側接触部13の曲率半径を0.5mmから1.1mmまで0.1mmずつ変化させ、各曲率半径の場合におけるクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積率の変化を計測した。
まず、接触面積率について説明する。図5は、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面を模式的に示した説明図である。図5では、クリップ下部14側から突出部55を観察した状態を模式的に示している。クリップ上側接触部13と端子部電極61とは面で接触し、その面をクリップ下部14側から観察すると、図5に示す接触面17として観察される。図6は、突出部55にクリップピンを取り付けた後にクリップ下部14を切断し、接触面17を撮影して拡大した拡大写真である。
発明者は、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積率を、接触面17を囲む矩形の面積に対する実際の接触面積(実際に測定した接触面17の面積。以下、実接触面積と記す。)の割合(百分率)として定義した。図7は、接触面17の外周と、その接触面17を囲む矩形の例を示す説明図である。なお、図7に例示した接触面17の外形は、図6に示す接触面の外形を示している。接触面17を囲む矩形の横幅Wは、クリップ部12の幅(より具体的にはクリップ上部13の幅)である。接触面17を囲む矩形の高さHは、接触面17の外周における高さ方向の最も高い箇所と最も低い箇所との差である。
実接触面積は、接触面17の外形をトレーサによってトレースし、接触面17の外周内の線分の長さt(図7参照。)を、矩形の長辺方向に積分することによって求めることができる。接触面17を囲む矩形の面積(W・H)に対する実接触面積の百分率をクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積の接触面積率とする。
図8は、クリップ上側接触部13の曲率半径を変化させたときの接触面積率の変化を示す説明図である。図8に示す横軸はクリップ上側接触部13の曲率半径を示し、図8に示す縦軸は実際に計測した接触面積率を示す。なお、1つの液晶表示パネル当たり3つのクリップピンを取り付けるようにして、10枚の液晶表示パネルに合計30個のクリップピンを取り付け、それらの各クリップピンにおける接触面積率を求めた。クリップ上側接触部13の曲率半径を0.5mmから1.1mmまで0.1mmずつ変化させ、各曲率半径毎に、このような接触面積率の導出を行った。このように求めた接触面積率を図8上に表している。図8に示すように、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.8mmであるときには、接触面積率を最も高くすることができる。接触面積率が高いということは、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積を広く確保でき、クリップ上側接触部13と端子部電極61との接触状態を良好に保つことができることを意味する。
図6に示す拡大写真は、クリップ上側接触部13の曲率半径を0.8mmとした場合におけるクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面の写真である。曲率半径を0.8mmとした場合の接触面積率は95%であった。
また、図8に示すようにクリップ上側接触部13の曲率半径が0.8mmよりも大きくなっても小さくなっても接触面積率は低下する。
クリップ上側接触部13の曲率半径を0.5mmとした場合におけるクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面の拡大写真を図9に示す。曲率半径を0.5mmとした場合の接触面積率は45%であり、曲率半径を0.8mmとした場合と比較して非常に小さかった。また、クリップ上側接触部13の曲率半径を1.1mmとした場合におけるクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面の拡大写真を図10に示す。曲率半径を1.1mmとした場合の接触面積率は70%であった。
従来のクリップピンのようにクリップ上側接触部13の曲率半径が0.6mmの場合、クリップ上部の反りが急峻すぎて、接触面17の面積を増大させにくく、また、めっきの剥がれが生じやすかったと考えられる。また、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.8mmよりも大きすぎる場合には、クリップピンを突出部55に取り付ける際に、最初からクリップ上側接触部13と端子部電極61との接触面積がある程度確保されていることにより、クリップ部12の移動に伴うクリップ上側接触部13と端子部電極61との摩擦が小さくなり、その結果、接触面積が大きくなりにくいためであると推測される。
また、発明者は、クリップ上側接触部13の曲率半径を変化させたときの不良率の変化を測定した。図11は、クリップ上側接触部13の曲率半径の変化に伴う不良率変化の測定結果を示す説明図である。図11に示す横軸はクリップ上側接触部13の曲率半径を示し、図11に示す縦軸は不良率を示す。なお、発明者は、1つの液晶表示パネル当たり100個のクリップピンを取り付けるようにして、一種類の曲率半径に関して、100枚の液晶表示パネルに合計3000個のクリップピンを取り付けた。そして、100枚の各液晶表示パネルに対して、冷熱衝撃ストレス試験を行い、各クリップピンに対応する画素で所望の表示を行えるか否かを確認した。クリップピンの総数(3000個)に対する、所望の表示を行えなかった画素に対応するクリップピンの個数の割合を不良率として求めた。クリップ上側接触部13の曲率半径を0.4mmから1.5mmまで0.1mmずつ変化させ、各曲率半径毎に不良率を求めた。このように求めた不良率を図11上に表している。
図11に示すように、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.7〜0.9mmの場合には、不良率が0.0%であり、クリップ上側接触部13と端子部電極61との良好な接触状態を実現することができた。また、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.7mmより小さくなるほど不良率が増加することを確認した。同様に、クリップ上側接触部13の曲率半径が0.9mmより大きくなるほど不良率が増加することを確認した。
以上の説明では、表示パネルが液晶表示パネルである場合を例にして説明したが、表示パネルは液晶表示パネルでなくてもよい。
本発明は、表示パネルの基板を挟み込むことによって基板上に設けられた端子部電極とその表示パネルの駆動回路を接続させるクリップピンに好適に適用される。
本発明のクリップピンの例を示す外観図。 クリップ部の側面図。 クリップピンのクリップ部の開口寸法Sと、そのクリップピンが取り付けられる基板の板厚Tとの組み合わせの例を示す説明図。 液晶表示パネルに本発明のクリップピンを取り付けた状態を模式的に示す断面図。 クリップ上側接触部と端子部電極との接触面を模式的に示した説明図。 クリップ上側接触部の曲率半径が0.8mmである場合におけるクリップ上側接触部と端子部電極との接触面の拡大写真。 接触面の外周とその接触面を囲む矩形の例を示す説明図。 クリップ上側接触部の曲率半径を変化させたときの接触面積率の変化を示す説明図。 クリップ上側接触部の曲率半径が0.5mmである場合におけるクリップ上側接触部と端子部電極との接触面の拡大写真。 クリップ上側接触部の曲率半径が1.1mmである場合におけるクリップ上側接触部と端子部電極との接触面の拡大写真。 クリップ上側接触部の曲率半径の変化に伴う不良率変化の測定結果を示す説明図。 クリップピンが取り付けられた液晶表示パネルの例を示す斜視図。 クリップピンが取り付けられた液晶表示パネルの平面図。
符号の説明
10 クリップピン
11 ピン部
12 クリップ部
13 クリップ上部
13 クリップ上側接触部
14 クリップ下部
14 クリップ下側接触部
15 連接部

Claims (3)

  1. 画像を表示する表示パネルと、当該表示パネルの駆動回路とを接続させるクリップピンであって、
    電極が設けられた表示パネルの基板を前記電極とともに挟み込むクリップ部と、
    前記駆動回路に接続されるピン部とを備え、
    クリップ部は、
    基板を挟み込んだときに基板の電極が設けられた方の面に配置されるクリップ上部と、
    基板を挟み込んだときに基板のもう一方の面に配置されるクリップ下部と、
    クリップ上部とクリップ下部とを連接させる連接部とを有し、
    クリップ上部は、クリップ下部側にせり出すように円弧状に反り、
    当該クリップ上部の最もクリップ下部側にせり出した部分であるクリップ上側接触部の曲率半径が0.7〜0.9mmである
    ことを特徴とするクリップピン。
  2. クリップ上側接触部の曲率半径が0.8mmである請求項1に記載のクリップピン。
  3. クリップ下部は、クリップ上部側にせり出すように円弧状に反り、
    当該クリップ下部の最もクリップ上部側にせり出した部分であるクリップ下側接触部の接平面とクリップ上側接触部の接平面との距離をSとし、基板の板厚をTとしたときに、Tに対するT−Sの割合が13.0〜15.0%である
    請求項1または請求項2に記載のクリップピン。
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