JP2008159204A - 垂直磁気記録ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる垂直磁気記録ヘッド装置を提供すること。
【解決手段】本発明の垂直磁気ヘッド装置は、記録媒体Mとの対向面で露出する主磁極を有する磁性層24と、前記磁性層24上に非磁性層を介して設けられたリターンヨーク層27と、前記磁性層24及び前記リターンヨーク層27に記録磁界を与えるためのコイル層18,23と、を具備し、リターンヨーク層27は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部27dを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体の媒体面に対して垂直方向に磁界を与えて記録を行う垂直磁気記録ヘッド装置に関する。
垂直磁気記録ヘッド装置は、記録媒体に対向する面(媒体対向面)に、主磁極層上に対して非磁性絶縁層を介してリターンヨーク層を設けてなる積層構造を有する。主磁極層とリターンヨーク層とは、媒体対向面よりもハイト方向における奥部で磁気的に接続されている。また、非磁性絶縁層内には、主磁極層及びリターンヨーク層に記録磁界を与えるためのコイル層が埋設されている。このような構成を有する磁気ヘッド装置において、コイル層に通電することにより、主磁極層とリターンヨーク層との間に記録磁界が誘導され、この記録磁界が主磁極層の媒体対向面から記録媒体のハード膜に垂直に入射し、記録媒体のソフト膜を通ってリターンヨーク層に帰還する。これにより、記録媒体における主磁極層と対向する領域に情報記録される(特許文献1)。
特開2005−122831号公報
垂直磁気記録ヘッド装置におけるリターンヨーク層やシールド層は、一般的に略長方形の薄膜磁性体で構成されており、ハイト方向の外部磁界を印加した場合に磁性体内部の磁束が薄膜のエッジに集中する。このとき、磁化方向成分の中でハイト方向成分が最も大きくなり、これが既存情報の上書き(Edge Write)の原因となる。すなわち、Edge Write磁界を低減するためには、リターンヨーク層やシールド層のエッジから発生するハイト方向成分の磁界を小さくする必要がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる垂直磁気記録ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明の垂直磁気記録ヘッド装置は、記録媒体との対向面で露出する主磁極を有する第1磁性層と、前記第1磁性層に対して非磁性層を介して設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層に記録磁界を与えるためのコイル層と、を具備し、前記第2磁性層は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部を有することを特徴とする。
この構成によれば、第2磁性層は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部を有する。厚膜部においては、媒体対向面におけるエッジ部が相対的に大きい露出面積を有する状態となる。この厚膜部においては、厚膜部近傍の磁束密度が低くなり、厚膜部から発生する磁界強度が小さくなる。このため、相対的に薄い第2磁性層であってもEdge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。
本発明の垂直磁気記録ヘッド装置においては、前記厚膜部が前記対向面で露出する位置に設けられたことが好ましい。また、本発明の垂直磁気記録ヘッド装置においては、前記厚膜部のトラック幅方向の長さが4μm以上10μm以下であることが好ましい。
本発明の垂直磁気記録ヘッド装置は、記録媒体との対向面で露出する主磁極を有する第1磁性層と、前記第1磁性層に対して非磁性層を介して設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層に記録磁界を与えるためのコイル層と、を具備し、前記第2磁性層は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部を有するので、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
ここでは、第2磁性層がリターンヨーク層である場合について説明する。
垂直磁気記録ヘッド装置において、情報記録時に内部の温度が高くなると、リターンヨーク層を構成する材料と、リターンヨーク層の周囲の絶縁材料などとの間での熱膨張係数の違いにより、リターンヨーク層が媒体対向面から突出し易くなるという、いわゆるPTP(Pole Tip Protrusion)現象が起こる。
本発明者らは、リターンヨーク層の膜厚を薄くすることにより、PTP現象を抑制することができることを見出した。しかしながら、PTP抑制のためにリターンヨーク層の膜厚を一様に薄くして、媒体対向面に露出するリターンヨーク層の面積が小さくなると、リターンヨーク層がハイト方向に磁化し易くなり、発生するハイト方向成分磁界強度がおおきくなるためEdge Writeが発生するという恐れがある。したがって、本発明者らは、PTP現象を抑制しつつ、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることを目的としている。
すなわち、本発明の骨子は、記録媒体との対向面で露出する主磁極を有する第1磁性層と、前記第1磁性層に対して非磁性層を介して設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層に記録磁界を与えるためのコイル層と、を具備し、前記第2磁性層は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部を有する垂直磁気記録ヘッド装置により、PTP現象を抑制しつつ、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることである。
図1は、本発明の実施の形態に係る垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドを示す縦断面図である。図2は、図1に示す垂直磁気記録ヘッドの部分平面図及びリターンヨーク層の部分正面図である。図1において、Xはトラック幅方向を示し、Yはハイト方向を示し、Zは膜厚方向を示す。各方向は残り2つの方向に対して直交する関係となっている。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドを示す縦断面図である。図2は、図1に示す垂直磁気記録ヘッドの部分平面図及びリターンヨーク層の部分正面図である。図1において、Xはトラック幅方向を示し、Yはハイト方向を示し、Zは膜厚方向を示す。各方向は残り2つの方向に対して直交する関係となっている。なお、本実施の形態においては、スリットを有する磁性層がリターンヨーク層である場合について説明する。
図1に示す垂直磁気記録ヘッドHは、記録媒体Mに垂直磁界を与え、記録媒体Mのハード膜Maを垂直方向に磁化させる。記録媒体Mは、例えばディスク状であり、その表面に残留磁化の高いハード膜Maを有し、その内側に磁気透過率の高いソフト膜Mbを有しており、ディスクの中心が回転中心となって回転するように構成されている。
スライダ10は、Al・TiCなどの非磁性材料で構成されている。スライダ10の対向面10aは記録媒体Mに対向しており、記録媒体Mが回転すると、表面の空気流によりスライダ10が記録媒体Mの表面から浮上し、又はスライダ10が記録媒体Mに摺動する。スライダ10のトレーリング側端面(上面)10bには、Al又はSiOなどの無機材料で構成された非磁性絶縁層12が形成されており、この非磁性絶縁層12上に読取り部Hが形成されている。
読取り部Hは、非磁性絶縁層12上に形成された下部シールド層13と、下部シールド層13上に無機絶縁層(ギャップ絶縁層)15を介して形成された上部シールド層16とを有する。これらのシールド層13,16は、主磁極に対して幅広に形成されている。無機絶縁層15内には、読み取り素子14が設けられている。読み取り素子14としては、AMR(Anisotropic MagnetoResistance)素子 、GMR(Giant MagnetoResistance)素子、TMR(Tunnel MagnetoResistance)素子などの磁気抵抗効果素子が用いられる。
上部シールド層16上には、コイル絶縁下地層17を介して、導電性材料で構成された複数本の下層コイル片18が形成されている。下層コイル片18は、例えばAu,Ag,Pt,Cu,Cr,Al,Ti,NiP,Mo,Pd,Rh,Niから選ばれた少なくとも1種の金属材料で構成される。また、下層コイル片18は、これらの非磁性金属材料で構成された層を積層して構成しても良い。
下層コイル片18の周囲には、Alなどの無機絶縁材料や、レジストなどの有機絶縁材料で形成されたコイル絶縁層19が形成されている。コイル絶縁層19の上面は平坦に形成され、この上面に、メッキ下地層(図示せず)が形成され、このメッキ下地層上に、主磁極層24が設けられている。主磁極層24の周囲は、AlやSiOなどで構成された絶縁層32によって埋められ、主磁極層24の上面と絶縁層32の上面とが略同一平面になるように平坦化処理されている。主磁極層24は、例えばNiFe、CoFe、NiFeCoなどの飽和磁束密度の高い強磁性材料で構成されており、例えばメッキにより形成される。
図2に示すように、主磁極層24は、記録媒体との対向面H1a(対向面H1aはスライダ10の対向面10aと略同一平面で形成されている)からハイト方向(図示Y方向)にトラック幅Twで形成された細長い形状の前方部24aと、前方部24aのハイト方向後方において前方部24aよりもトラック幅方向(図示X方向)の幅寸法が広い後方部24b(最大幅寸法T2)とを有する。
図1に示すように、主磁極層24上には、Al又はSiOなどの無機材料で構成された非磁性層であるギャップ層21が形成されている。ギャップ層21上には、コイル絶縁下地層22を介して上層コイル片23が形成されている。ギャップ層21は、上層コイル片23の絶縁下地としても機能しているので、コイル絶縁下地層22は形成されていなくても良い。上層コイル片23は、下層コイル片18と同様に、導電性材料によって複数本形成されている。上層コイル片23は、例えばAu,Ag,Pt,Cu,Cr,Al,Ti,NiP,Mo,Pd,Rh,Niから選ばれた少なくとも1種の金属材料で構成される。また、上層コイル片23は、これらの非磁性金属材料で構成された層を積層して構成しても良い。
下層コイル片18と上層コイル片23とは、図2に示すように、ソレノイド状に配置され、各コイル片のトラック幅方向(図示X方向)における端部同士が電気的に接続されている。下層コイル片18及び上層コイル片23には、それぞれ引き出し部18a,23aが形成されており、この引き出し部18a,23aから電流がソレノイド状コイルに供給されるようになっている。
上層コイル片23上には、Alなどの無機絶縁材料や、レジストなどの有機絶縁材料で構成されたコイル絶縁層26が形成されている。また、本実施の形態においては、ギャップ層21上に、無機材料又は有機材料で構成された間隔調整絶縁層28が形成されている。コイル絶縁層26の前縁は、間隔調整絶縁層28上に重なっている。図2に示すように、間隔調整絶縁層28の前縁28aは、トラック幅方向(図示X方向)と略平行な方向に向けて直線状に延在している。間隔調整絶縁層28の前縁28aは、対向面H1aからハイト方向に所定距離(ギャップデプス)L1だけ離れて形成されている。間隔調整絶縁層28は、図2に示すように、トラック幅方向(図示X方向)に長く延在している。間隔調整絶縁層28の前縁28aの幅寸法T3は、主磁極層24の最大幅寸法T2よりも小さく形成される。
ソレノイド状のコイル層を用いる場合、上層コイル片23のトラック幅方向の幅寸法は、主磁極層24の最大幅寸法T2よりも必ず大きくなるので、上層コイル片23上を覆うコイル絶縁層26の最大幅寸法T4は、主磁極層24の最大幅寸法T2より必ず大きくなる。間隔調整絶縁層28は、例えば有機絶縁材料で構成され、熱硬化により形成される。熱処理により間隔調整絶縁層28の縦断面形状は、矩形状から略半楕円形状(あるいは少なくとも上面は曲面状)となる。間隔調整絶縁層28上に一部重なってハイト方向に向けて形成されるコイル絶縁層26も有機絶縁材料で構成され、熱硬化により形成されたものであり、コイル絶縁層26の対向面側上面は、間隔調整絶縁層28の上面から曲面形状に盛り上がって形成される。間隔調整絶縁層28及びコイル絶縁層26(以下、この2層を「絶縁層30」と称する場合がある)は、ギャップ層21の上面を基準平面としたとき、基準平面よりも上方(図示Z方向)に盛り上がって形成されている。絶縁層30の周囲には、ギャップ層21の上面が露出している。以下では、間隔調整絶縁層28の前縁28aと対向面H1aとの間の領域を前方領域Aと称し、絶縁層30のトラック幅方向(図示X方向)における両側の領域を両側領域Bと称する。
図1及び図2に示すように、前方領域A上、絶縁層30上、及び両側領域B上には、パーマロイなどの磁性材料で構成された第2磁性層であるリターンヨーク層27が形成されている。図1に示すように、リターンヨーク層27のハイト方向の後端部は、主磁極層24と磁気的に接続する接続部27cとなっている。リターンヨーク層27上は、無機絶縁材料などで構成された保護層31により覆われている。なお、第2磁性層としては、接続部27cを有しない、すなわち主磁極を有する磁性層と磁気的結合のない、単なるシールド作用を有する層であっても良い。このリターンヨーク層27は、主磁極に対して幅広に形成されている。
リターンヨーク層27は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部27dを有する。厚膜部27dは、例えば、図3に示す形状、すなわち素子中心に対応する領域が少なくとも相対的に膜厚が薄く、トラック幅方向におけるエッジ領域において相対的に膜厚が厚い形状を有する。この場合において、厚膜部の厚さを大きくすることにより、リターンヨーク層の媒体対向面の露出面積が大きくなるので、エッジ領域に集中するハイト方向成分の磁束密度が低くなり、より外部磁界耐性を向上させることができる。したがって、厚膜部が媒体対向面で露出する位置に設けられることが好ましい。
リターンヨーク層27は、一般的に略長方形の薄膜磁性体で構成されており、ハイト方向の外部磁界を印加した場合に、図4(a)に示すように、磁性体内部の磁束が薄膜のエッジに集中する(図中Xは磁束集中部を示す)。このとき、磁化方向成分の中でハイト方向成分が最も大きくなり、これが既存の情報を上書き消去する現象(Edge Write)の原因となる。本発明者らは、エッジからの磁界に着目し、この磁界の湧き出し口であるエッジ近傍の体積を増やし、エッジ近傍の磁束密度を低下させることで発生する磁界を低減することを見出し本発明をするに至った。
したがって、本発明においては、リターンヨーク層のエッジ領域において、体積を増加させるような形状を設けることにより、すなわち、エッジ領域の厚さを相対的に厚くすることにより、図4(b)に示すように、エッジ領域近傍の磁束密度を低下させて、Edge Write磁界を小さくして外部磁界耐性を向上させている。
ここで、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
ここでは、静磁界シミュレーションにより本発明の効果を確認した。このシミュレーションでは、垂直磁気記録ヘッドにおいて外部磁界耐性に関わる部位をモデル化し、外部磁界(100Oe(×103/4π A/m))印加時の磁化状態をハイト方向及びトラック幅方向について計算した。なお、磁界強度最大量は、リターンヨーク層から発生する磁界強度分布のうち最大の値とした。また、ハイト方向成分の磁界強度分布は、記録磁性膜の膜厚中央に位置する平面において測定した。リターンヨーク層のエッジ領域の厚膜部27dの厚さが1.6μmである垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについて磁界強度最大量を求めた。その結果をそれぞれ図5に示す。このときの厚膜部27dの形状は、図3に示す形状とした。
また、上部シールド層16及び下部シールド層13について、エッジ領域の厚膜部27dの厚さが1.6μmである垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについてハイト方向及びトラック幅方向の磁界強度最大値を上記と同様にして求めた。その結果を図5に併記する。さらに、比較のために、リターンヨーク層の厚さが0.5μmである垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについての磁界強度最大値(ハイト方向成分)を上記と同様にして求めた。その結果を図5に併記する。
図5から分かるように、本発明に係る垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについては、エッジ領域に相対的に厚い厚膜部を有するので、磁界強度最大量が3kOe(×103/4π A/m)以下であり、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。一方、リターンヨーク層に厚膜部を含まない垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについては、磁界強度最大量が4kOe近くあり、記録した媒体の保磁力によっては、Edge Writeが発生する。また、リターンヨーク層27、上部シールド層16及び下部シールド層13のいずれについて、エッジ領域に厚膜部27dを有する垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドの方が特性が良好であった。
また、厚膜部27dの厚さを1.6μmとし、厚膜部27dのトラック幅方向の幅Wを変化させて(0.5μm、1μm、2μm、4μm、6μm、8μm)磁界強度最大値を求めた。その結果を図6に示す。また、比較のために、リターンヨーク層の厚さが0.5μmである垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについて磁界強度最大値を上記と同様にして求めた。その結果を図6に併記する。
図6から分かるように、厚膜部27dの幅Wが小さいと磁界強度最大量が高く、ある長さ以上で磁界強度最大量が飽和している。したがって、図6から、厚膜部27dの幅Wが4μm以上であることが好ましい。
また、PTPの観点から、本発明に係る磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについて熱解析シミュレーションにより、熱により媒体対向面から突出する素子の突き出し量を求めた。なお、素子の突き出し量は、主磁極近傍のトラック幅方向中央部と厚膜部近傍であるエッジ領域とで測定した。リターンヨーク層の厚膜部27dの厚さを0.6μmとし、厚膜部27dのトラック幅方向の幅Wを変化させた(1μm、3μm、5μm、10μm、20μm、28μm)垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドについて熱による素子の突き出し量を求めた。その結果を図7に示す。
図7から分かるように、厚膜部の幅Wが大きいとエッジ領域の突き出し量が大きい。一方、中央部における素子の突き出し量は、トラック幅方向の厚膜部の幅の値によらず一定であり、厚膜部の幅Wの影響は小さい。また、厚膜部を含まない磁気ヘッドにおいて最も突き出し量が大きい部位はトラック幅方向中央部であることは、グラフの傾向からも明らかである。したがって、厚膜部の幅Wはエッジ領域の突き出し量が中央部の突き出し量を上回らない10μm以下が望ましい。図6及び図7の結果から、厚膜部の幅Wは4μm以上10μm以下であることが望ましい。
次に、このようなリターンヨーク層を有する垂直磁気記録ヘッドの製造方法について説明する。図8(a)〜(d)は、本発明に係る垂直磁気記録ヘッド装置の製造方法を説明するための図である。図8(a)〜(d)は、媒体対向面から見た図である。
スライダ10上に、非磁性絶縁層12、下部シールド層13、無機絶縁層15、上部シールド層16を形成し、上部シールド層16上に主磁極層24を含む絶縁層19を形成し、絶縁層19上にギャップ層21を形成し、ギャップ層21上にパターニングしたコイル絶縁下地層22を形成し、コイル絶縁下地層22上に上層コイル片23を形成して、図8(a)に示す構造を作製する。なお、図8(a)に示す構造を作製する際の方法における条件や材料などについては通常使用されるものを採用することができる。
次いで、図8(b)に示すように、コイル絶縁下地層22及び上層コイル片23を含むギャップ層21上にレジスト層26を形成する。具体的には、コイル絶縁下地層22及び上層コイル片23を含むギャップ層21上にレジスト材料を被覆し、レジスト形成領域が開口したマスクを介してレジスト材料を露光し、現像することによりレジスト層26を形成する。
次いで、図8(c)に示すように、コイル絶縁層であるレジスト層26上にリターンヨーク層27を形成する。この場合、レジスト層26上にメッキ処理を施すことによりリターンヨーク層27を形成する。次いで、リターンヨーク層27のエッジ部に厚膜部27dを形成するように、リターンヨーク層27をイオンミリングなどでエッチングする。これにより、エッジ領域に相対的に厚い厚膜部27dを設けることができる。次いで、図8(d)に示すように、リターンヨーク層27上に絶縁層31を形成する。
このようにして、エッジ領域に相対的に厚い厚膜部27dを有するリターンヨーク層27を有する垂直磁気記録ヘッドを作製することができる。この垂直磁気記録ヘッドは、媒体対向面における厚膜部27dが相対的に大きい露出面積を有する状態となる。この厚膜部27dにおいては、エッジ領域近傍の磁束密度が低くなり、厚膜部27dから発生する磁界強度が小さくなる。このため、相対的に薄いリターンヨーク層27であってもEdge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、垂直磁気記録ヘッドの各層の構成や形状については、リターンヨークを含むシールド層のエッジ領域に、相対的に厚い厚膜部を有するものであれば、特に制限はない。また、上記実施の形態においては、リターンヨーク層に相対的に厚い厚膜部を有する場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、リターンヨーク層以外のシールド層、例えば上部シールド層や下部シールド層にも同様に適用することができる。すなわち、上部シールド層や下部シールド層のエッジ領域に、相対的に厚い厚膜部を有する形状を導入することにより、Edge Write磁界を低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。もちろん、リターンヨーク層と、上部シールド層及び/又は下部シールド層とに相対的に厚い厚膜部を設けて、Edge Writeをより低く抑えて外部磁界耐性を向上させることができる。また、上記実施の形態で説明した数値や材質については特に制限はない。また、上記実施の形態で説明したプロセスについてはこれに限定されず、工程間の適宜順序を変えて実施しても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明の実施の形態に係る垂直磁気記録ヘッドを備えた磁気ヘッドを示す縦断面図である。 図1に示す垂直磁気記録ヘッドの部分平面図及びリターンヨーク層の部分正面図である。 リターンヨーク層の形状を説明するための図である。 (a),(b)は、リターンヨーク層における磁束集中を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る垂直磁気記録ヘッドの特性を示す図である。 本発明の実施の形態に係る垂直磁気記録ヘッドの特性を示す図である。 厚膜部の幅と素子突き出し量との間の関係を示す図である。 (a)〜(d)は、本発明に係る垂直磁気記録ヘッド装置の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
10 スライダ
12 非磁性絶縁層
13 下部シールド層
15 無機絶縁層
16 上部シールド層
18 下層コイル片
21 ギャップ層
23 上層コイル片
24 主磁極層
26 コイル絶縁層
27 リターンヨーク層
27d 厚膜部
28 間隔調整絶縁層

Claims (3)

  1. 記録媒体との対向面で露出する主磁極を有する第1磁性層と、前記第1磁性層に対して非磁性層を介して設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層に記録磁界を与えるためのコイル層と、を具備し、前記第2磁性層は、トラック幅方向におけるエッジ領域においてハイト方向に沿って延在する相対的に厚い厚膜部を有することを特徴とする垂直磁気記録ヘッド装置。
  2. 前記厚膜部が前記対向面で露出する位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録ヘッド装置。
  3. 前記厚膜部のトラック幅方向の幅が4μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の垂直磁気記録ヘッド装置。
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