以下、本発明を実施するための形態について図1乃至図5を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る通信機器の一例である携帯電話機1の外観斜視図を示し、図2は携帯電話機1の各部の詳細構成を示すブロック図を示し、図3(a)は後述する記憶部10に記憶される携帯電話機1の使用者の個人情報を示し、図3(b)は後述する記憶部10に記憶される判定用データベースAを示し、図4は後述する電子クーポンの一例を示し、図5は、後述する制限動作処理におけるフローチャートをそれぞれ図示したものである。
まず、本実施形態に係る携帯電話機1の構成について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る携帯電話機1は、矩形板状の第1筐体2と、同じく矩形板状の第2筐体3とを備え、両筐体2、3はヒンジ部4を介して開閉自在に連結されて構成されている。第1筐体2には、表示装置5と受話用スピーカ6とが配設され、第2筐体3には、操作部7と送話用マイク8とがそれぞれ配設されている。
また、図2に示すように、携帯電話機1は、表示装置5と、受話用スピーカ6と、操作部7と、送話用マイク8と、報知用スピーカ9と、記憶部10と、アンテナ11と、通信部12(通信部の一つ)と、近距離通信用アンテナ13と、近距離通信部14(通信部の一つ)と、バッテリ15と、制御部17(取得部)と、を有して構成される。
表示装置5は、現在の時刻や入力情報などの各種情報の他、電子メールの受信情報や内容、例えば液晶パネルで構成される表示デバイスである。受話用スピーカ6は、通話における通信相手の音声に係る音声信号に応じた音を報知するスピーカである。操作部7は、テンキー等の複数のボタンで構成される操作入力手段である。送話用マイク8は、通話の際に携帯電話機1の使用者の音声等を入力するマイクである。報知用スピーカ9は、例えば記憶部10に記憶された着信音、着信メロディ又は音声メッセージ等の音声情報に係る音声信号に応じた音を報知するスピーカである。
記憶部10は、携帯電話機1の各動作に関する様々な情報やデータ、例えば通信相手の名前、通信相手の電話番号、通信相手のメールアドレス等の情報を含むアドレス帳情報、着信音、着信メロディ又は音声メッセージ等の音声情報、各種アイコン等の画像データ等を記憶する記憶媒体である。また、この記憶部10には、使用者のプロフィールを示す個人情報が記憶されている。この個人情報としては、図3(a)に示すような使用者の名前を示す名前情報、使用者の電話番号を示す電話番号情報、使用者のメール宛先(メールアドレス)を示す宛先情報、使用者の生年月日を示す生年月日情報、使用者の年齢を示す年齢情報(使用者自らが入力した年齢情報であっても、生年月日情報に基づいて制御部17が算出した年齢情報であってもよい)、使用者の性別を示す性別情報、使用者の住所や勤務地などの居所を示す住所情報、使用者の星座を示す星座情報、使用者の血液型を示す血液型情報等のプロフィール情報が記憶されている。
また、記憶部10は、通信部12又は近距離通信部14を介して受信された種々の情報を一時的に記憶する記憶媒体である一時メモリ22を有して構成される。
アンテナ11は、所定の周波数帯域における電磁波を基地局に向けて送信する又は基地局から送信された電磁波を受信するアンテナである。通信部12は、アンテナ11を介して行われる通話、文字メッセージの送信又は受信を行うための通信処理部であり、より具体的には、アンテナ11を介して送信又は受信される電磁波の変調又は復調を行う通信処理部である。
近距離通信用アンテナ13は、赤外線等の所定の周波数帯域における電磁波を近距離範囲内で、すなわち基地局を介さないで送信又は受信するアンテナである。近距離通信部14は、近距離通信用アンテナ13を介して行われるアドレス情報等の種々の情報を送信又は受信等を行うための通信処理部であり、より具体的には、近距離通信用アンテナ13を介して送信又は受信される電磁波の変調又は復調を行う通信処理部である。
バッテリ15は、例えばリチウムイオン電池等の充電電池であり、外部電源16から電力が給電されることで充電可能に構成されると共に、充電された電力を制御部17などの電子部品に給電可能に構成される。
制御部17は、携帯電話機1の各種制御を統制する中央処理部であり、例えば、表示装置5への各種情報の表示制御、受話用スピーカ6を介した音声等の報知制御、操作部7への各種入力操作に基づく操作制御、送話用マイク8で入力された音声等の入力制御、報知用スピーカ9による音声等の報知制御、通信部12を介した通信制御、近距離通信部14を介した近距離通信制御の他、後述する制限動作処理の実行制御等の各種制御を行う。
上述した構成により、本実施形態に係る携帯電話機1では、通信部12又は近距離通信部14により他の通信装置との間で通信を行なうことが可能とされている。そして、本実施形態の携帯電話機1では、これら通信部12又は近距離通信部14を介して電子クーポンを取得して当該電子クーポンを利用可能に構成されている。
ここで電子クーポンとは、所定のサービスを提供する業者により電気通信回線(有線回線と無線回線とを問わない)を通じて需要者に対して提供される一種のサービス券であり、需要者は、提供された電子クーポンを当該業者に対して利用することにより、対象とする特定の商品又は役務についての所定のサービスを受けることができる。
この電子クーポンは特定の情報(データ)が含まれて構成されており、特定の情報には、所定のサービスを提供する対象業者についての情報を示す対象業者情報、サービスの対象となる商品又は役務についての情報を示す対象商品又は対象役務情報、当該電子クーポンの利用により提供されるサービス内容を示すサービス内容情報、当該対象業者の営業時間を示す営業時間情報、当該対象業者の定休日を示す定休日情報、当該対象業者に関する情報を紹介するホームページのURL(Uniform Resource Locator)を示すURL情報、当該電子クーポンの利用を年齢に応じて制限するための年齢条件、当該電子クーポンの利用を性別に応じて制限するための性別条件、当該電子クーポンの利用を地域に応じて制限するための地域条件、当該電子クーポンの有効期限を示す有効期限情報等の情報が含まれている。ただし、電子クーポンの特定の情報はこれらに限定されず、その他の情報がさらに含まれていてもよいし、また、これらの一部の情報のみで構成されていてもよい。そして、この電子クーポンを、表示装置5の画面上に表示させると、例えば図4に示すように表示され、各種情報が表示される。
そして、使用者は、所定のサービスを提供する業者の営業店舗に携帯電話機1を持って直接足を運び、その店舗の店頭に設置された所定の通信装置対して、電子クーポンの送信を要求する操作、例えば認証のための個人情報や所定の暗証番号等と共にクーポン要求信号を近距離通信用アンテナ13、近距離通信部14を用いて送信する操作を行なう。そして、この電子クーポンの要求信号を受信した店頭の通信装置は、近距離通信により電子クーポンのデータをこの携帯電話機1に対して送信する。そして、携帯電話機1が、近距離通信用アンテナ13及び近距離通信部14を用いて当該通信装置と近距離通信を行い、この通信装置から送信される電子クーポンのデータを受信して記憶部10の一時メモリ22に一時的に記憶することにより、電子クーポンが取得される。これにより電子クーポンは、業者から携帯電話機1の使用者に提供される。
このように電子クーポンを携帯電話機1により取得した使用者は、その後、操作部7の所定の操作により、当該電子クーポンに関する情報を表示装置5に表示したり、報知用スピーカ9により所定の音声情報を報知したり、当該電子クーポンを通信部12又は近距離通信部14により所定の宛先や通信相手に対して送信したり、当該電子クーポンに関する情報を紙媒体にプリントアウトしたりして、当該電子クーポンを当該業者に対して提示することにより、当該業者から当該電子クーポンの対象とする所定のサービスを受けることができ、当該電子クーポンを利用することができる。
なお、電子クーポンの提供方法は、この方法に限らず、例えば、基地局を介して予め定められた需要者や不特定の需要者に対して一斉配信されたり、電子クーポンがアップロードされている所定の当該ホームページからダウンロードされたりすることによって提供されるようにしてもよい。
本実施形態に係る携帯電話機1は、このように電子クーポンに係るデータを通信部12又は近距離通信部14により受信すると、受信した電子クーポンのデータを制御部17の制御のもと、記憶部10の一時メモリ22に一時的に記憶し(以下、電子クーポンを一時メモリ22に一時的に記憶する動作のことを「取得する」という。)、その後一時メモリ22に記憶された電子クーポンを記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に記憶することにより、電子クーポンを取得して保存可能に構成されている。そして、記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に記憶されている電子クーポンを表示装置5に表示するなどして利用することができるよう構成されている。
そして、本実施形態に係る携帯電話機1は、この携帯電話機1の使用者が当該電子クーポンの利用に適合しない場合に、制限動作処理を実行するように構成されている。制限動作処理とは、電子クーポンの利用が携帯電話機1の使用者に適合するか否かを判定し、その結果、当該使用者が当該電子クーポンの利用に適合しないと判定された場合に当該電子クーポンを破棄又は所定の制限動作を行うと共に、所定の報知動作を行う、という一連の処理のことをいう。次に、この制限動作処理について詳細に説明する。
まず、制限動作処理を実行する際に参照される、記憶部10に記憶された判定用データベースAについて説明すると共に、制限動作処理を実行する際に動作される、制御部17に含まれた検索部18、判定部19、制限動作部20、報知動作部21について説明することとする。
判定用データベースAは、判定部19が、通信部12又は近距離通信部14での受信により制御部17の情報取得制御により取得された電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定する際に参照するデータベースであり、図3(b)に示すテーブルのように、キーワードB、対象プロフィール情報Cおよび制限条件Dの各データ項目を有して構成される。
キーワードBは、取得された電子クーポンの特定の情報の中から所定の文字列を検索するために用いられるキーワードを示し、対象プロフィール情報Cは、電子クーポンの特定の情報にキーワードBに示されるキーワードが含まれる場合に、このキーワードを含む電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定する際の判定基準となる使用者の個人情報を特定するためのプロフィール情報を示し、制限条件Dは、キーワードBに示されるキーワードを含む電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定する際の判定基準となる条件を示しており、各データ項目キーワードB、対象プロフィール情報C、制限条件Dは、図3(b)に示すテーブルの行ごとに付された通し番号(「No.X)によってそれぞれ関連づけられて構成される。なお、判定用データベースAは、操作部7での使用者の入力操作に応じてカスタマイズ可能に構成され、例えば、キーワードBの一覧に新たなキーワードを追加したり、対象プロフィール情報Cの一覧に新たなプロフィール情報を追加したり、制限条件Dの一覧に新たな条件を追加したり、各データ項目キーワードB、対象プロフィール情報C、制限条件Dの関連付けを変更若しくは追加したりすることができる。また、各データキーワードB、対象プロフィール情報C、制限条件Dの内容を修正したり削除したりすることも可能に構成されている。
検索部18は、記憶部10の一時メモリ22に記憶されて取得された電子クーポンの特定の情報の中から、記憶部10に記憶された判定用データベースAに含まれるキーワードBの一覧にリストアップされているキーワードと一致する文字列を検索する検索手段である。
判定部19は、携帯電話機1の使用者の個人情報と取得された電子クーポンの特定の情報とを比較して当該電子クーポンの利用が当該使用者に適合するか否かを判定する。より具体的には、判定部19は、検索部18による検索の結果、当該電子クーポンの特定の情報の中から判定用データベースAに設定されているキーワードBと一致する文字列が検索されたか否かを判定し、その結果、当該電子クーポンの特定の情報の中から当該キーワードBと一致する文字列が検索されたと判定された場合には、判定用データベースAの対象プロフィール情報Cを参照して当該キーワードBに含まれた当該文字列と一致するキーワードと関連づけられた対象プロフィール情報を抽出すると共に、記憶部10に記憶された使用者の個人情報から抽出した当該対象プロフィール情報に対応するプロフィール情報を抽出する。そして、判定用データベースAの制限条件Dを参照して、当該キーワードに関連づけられた制限条件を抽出し、当該個人情報から抽出した使用者のプロフィール情報と当該制限条件とを互いに比較して当該使用者のプロフィール情報が当該制限条件を満足しているか否かを判定し、その結果、当該使用者のプロフィール情報が当該制限条件を満足している場合には、当該電子クーポンの利用が当該使用者に適合しないと判定し、逆に当該プロフィール情報が当該制限条件を満足していない場合には、当該電子クーポンの利用が当該使用者に適合すると判定する。なお、当該電子クーポンの特定の情報から当該キーワードBに示されるキーワードと一致する文字列が検索されなかったと判定された場合には、判定部19は、当該電子クーポンの利用が当該使用者に適合するか否かの判定自体を行わないこととする。または、電子クーポンの特定の情報に含まれる年齢条件、性別条件、地域条件などの利用条件を取得し、これら各種条件を当該使用者のプロフィール情報と比較して、当該使用者のプロフィール情報が全ての利用条件を満足するか否かの判定を行なうようにして、当該電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定するようにしてもよい。
制限動作部20は、判定部19により電子クーポンの利用が携帯電話機1の使用者に適合しないと判定された場合に、当該電子クーポンを破棄又は利用を制限するための所定の制限動作を行う。より具体的に説明すると、制限動作部20は、当該電子クーポンを破棄する場合には、当該電子クーポンを記憶部10から破棄する。そして、当該電子クーポンに対して所定の制限動作を行なう場合には、当該電子クーポンに対する制限動作の設定の有無を示す制限動作フラグF3を、制限動作が設定されたことを示す「1」に設定して記憶部10に記憶する。このように制限動作フラグF3が「1」(F3=1)に設定されて記憶部に記憶された電子クーポンは、その後の利用が制限されることとなる。
なお、制限動作部20は、携帯電話機1の使用者の利用が適合すると判定された電子クーポンに対しては、制限動作フラグF3を制限動作が設定されていなきことを示す値「0」に設定して記憶部10に記憶する。このように制限動作フラグF3が「0」(F3=0)に設定されて記憶部に記憶された電子クーポンは、その後の利用が制限されることはない。
例えば、携帯電話機1の使用者が記憶部10に記憶された電子クーポンに関する情報を表示装置5に表示するなどして当該電子クーポンを利用しようとする際に、当該電子クーポンに制限動作フラグF3として「1」が設定されている場合には、当該電子クーポンに関する情報の表示装置5への表示は制限され、もって当該電子クーポンの利用は制限される。
なお、利用を制限するための所定の制限動作には、例えば、取得された電子クーポンに関する情報の表示装置5への表示の制限(当該電子クーポンを暗く表示する、薄く表示する、一部のみ表示する、表示不可能にする等)や、記憶部10に記憶された電子クーポンの利用時に報知される所定の音声情報の報知の制限(当該所定の音声情報の所定の音量以下での報知、一部のみの報知、報知不能等)や、取得された電子クーポンの通信部12又は近距離通信部14を介しての所定の宛先や通信相手に対する送信の制限(当該電子クーポンを利用できないことを内容とする文字メッセージの送信、当該電子クーポンの送信不能等)等が考えられるが、本発明における制限動作はこれらに限定されるものではない。
報知動作部21は、制限動作部20が電子クーポンを破棄又は利用を制限するための所定の制限動作を行った場合に所定の報知動作を行う。なお、所定の報知動作とは、表示装置5への電子クーポンの破棄又は利用を制限するための所定の制限動作が行われたことを内容とする文字メッセージの表示や、報知用スピーカ9を介しての記憶部10に記憶された所定の音声情報の鳴動や、取得された電子クーポンが破棄又は利用を制限するための所定の制限動作が行われたことを内容とする文字メッセージの通信部12又は近距離通信部14を介した所定の宛先や通信相手への送信による通知等である。ただし、本発明における報知動作はこれらに限定されるものではない。
次に、携帯電話機1の制御部17によって実行制御される制限動作処理の具体的な処理について図5に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
図5に示すように、まず制御部17が、待ち受け状態において、電子クーポンの取得の有無を定期的に判定する(ST1)。より具体的には、携帯電話機1の使用者に対して所定のサービスを提供する電子クーポンが電気通信回線(有線と無線とを問わない)を通じて受信されて記憶部10の一時メモリ22に一時的に記憶されたか否かを判定する。その結果、電子クーポンが受信されて一時メモリ22に記憶されて取得されたと判定された場合にはステップST2に進み、記憶部10の一時メモリ22に電子クーポンが記憶されておらず電子クーポンの取得が無いと判定された場合には、ステップST1に戻り、同判定を以後定期的に繰り返す。
そして、ステップST2において制御部17は、制限動作を実行するための設定が携帯電話機1に対してなされているか否かを判定する。具体的には、携帯電話機1は待ち受け状態における操作部7での所定の設定操作により、制限動作の実行有無を設定することが可能とされており、この設定操作により制限動作の実行が設定された場合には制限動作フラグF1が制限動作の実行を示す値「1」に設定(F1=1)されて記憶部10に記憶され、制限動作の実行が設定されない場合には制限動作フラグF1が制限動作の非実行を示す値「0」に設定(F=0)されて、記憶部10に記憶される。そして、制御部17は、記憶部10に記憶されているこの制限動作フラグF1を読み取り、その結果に基づいて制限動作の実行設定の有無を判定する。
そして、ステップST2において、制限動作の実行が設定されていない場合(制限動作フラグF1が「0」の場合)は、次にステップST14に進み、制御部17は、受信されて記憶部10の一時メモリ22に記憶されている電子クーポンを記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に移行して記憶する。また、ステップST2において制限動作処理の実行が設定されていると判定された場合(制限動作フラグF1が「1」の場合)は次にステップST3に進む。
ステップST3では検索部18が、記憶部10の一時メモリ22に記憶されている電子クーポンの特定の情報の中に記憶部10に記憶された判定用データベースAに含まれるキーワードBと一致する文字列があるか否かを検索する。
そして次に、判定部19が、ステップST3での検索の結果、当該電子クーポンの特定の情報の中に当該キーワードBと一致する文字列があるか否かを判定し(ST4)、その結果、当該電子クーポンの特定の情報の中に、当該キーワードBと一致する文字列が含まれていた場合には、次にステップST5に進み、判定部19は判定用データベースAの対象プロフィール情報Cを参照して、キーワードBの中で当該電子クーポンの特定の情報の中に含まれる当該文字列と一致するキーワードに関連づけられた対象プロフィール情報を抽出すると共に、記憶部10に記憶された使用者の個人情報から当該対象プロフィール情報に対応するプロフィール情報を抽出する(ST5)。
なお、ステップST4の検索の結果、当該キーワードBと一致する文字列が当該電子クーポンの特定の情報の中に含まれていなかった場合には、その後、制御部17の制御のもと当該電子クーポンは記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に記憶され(ST14)、制限動作処理は終了し、携帯電話機1は待ち受け状態に戻る。
さて、ステップST5で判定部19が使用者のプロフィール情報を抽出すると、判定部19はさらに、判定用データベースAの制限条件Dを参照して、当該キーワードに関連づけられた制限条件を抽出し、抽出された当該使用者のプロフィール情報とこの制限条件とを互いに比較して、使用者のプロフィール情報が制限条件を満足しているか否かについて判定する(ST6)。そしてその判定の結果、使用者のプロフィール情報がキーワードに関連付けられた制限条件を満足していると判定された場合には、電子クーポンの利用が使用者に適合しないと判定して(ST7)その後のステップST9の処理に進む。また、使用者のプロフィール情報がキーワードに関連付けられた制限条件を満足していないと判定された場合には、当該電子クーポンの利用が使用者に適合すると判定し(ST8)、その後、制御部17の制御のもと電子クーポンは記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に移行して記憶され(ST14)、制限動作処理は終了し、携帯電話機1は待ち受け状態に戻る。
ステップST7にて電子クーポンの利用が携帯電話機1の使用者に適合しないと判定されると制限動作部20は、電子クーポンの破棄又は電子クーポンの利用を制限するための所定の制限動作のいずれかの動作を行うかを判定する(ST9)。
具体的には、携帯電話機1は、取得した電子クーポンの利用が携帯電話機1の使用者に適合しないと判定された場合に、電子クーポンを破棄するか又は電子クーポンの利用を制限するための所定の制限動作を行うかの設定(選択)を待ち受け状態において操作部7での所定の設定操作により行なうことが可能とされており、この設定操作により「破棄」の実行が設定された場合には制限種別フラグF2が破棄を示す値「1」に設定されて記憶部10に記憶され、「所定の制限動作」の実行が設定された場合には制限種別フラグF2が「所定の制限動作」を示す値「0」に設定されて記憶部10に記憶される。そして、制限動作部20は、記憶部10に記憶されている当該制限種別フラグF2を読み取り、この結果に基づいて電子クーポンの破棄又は電子クーポンの利用を制限するための所定の制限動作のいずれかの動作を行うかを判定する。
そして、ステップST9における判定の結果、記憶部10に記憶されている制限種別フラグF2が「1」に設定されていた場合(F2=1)は、次にステップST10に進み、制限動作部20は、受信されて記憶部10の一時メモリ22に記憶されている電子クーポンを破棄し、その後所定の報知動作、例えば表示装置5に電子クーポンの破棄が行われたことを内容とする文字メッセージを表示する報知動作を行い(ST12)、制限動作処理は終了し、携帯電話機1は待ち受け状態に戻る。
また、ステップST9における判定の結果、記憶部10に記憶されている制限種別フラグF2が「0」に設定されていた場合(F2=0)は、次にステップST11に進み、制限動作部20は、受信されて記憶部10の一時メモリ22に記憶されている電子クーポンに対して制限動作の実行の設定の有無を示す制限動作フラグF3を制限動作の実行が設定されたことを示す値「1」に設定して記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に記憶する。そして、報知動作部21が、所定の報知動作、例えば表示装置5に電子クーポンの利用を制限するための所定の制限動作の設定が行われたことを内容とする文字メッセージを表示する報知動作を行った後(ST13)、制御部17の制御のもと当該電子クーポンを記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に移行して記憶し(ST14)、その後制限動作処理は終了して携帯電話機1は待ち受け状態に戻る。使用者は、その後このように制限動作を受けて制限動作フラグF3が「1」に設定された電子クーポンを表示装置5に表示するなどして利用しようとしても、その利用(表示)は制限される。このため、当該電子クーポンを表示装置5に表示するなどして業者に提示することができずに当該電子クーポンの利用は制限されることとなる。
電子クーポンの利用の制限についてより具体的に説明すると、携帯電話機1の使用者が記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の領域に記憶された電子クーポンを利用するために電子クーポンに関する情報を表示装置5に表示させるには、制御部17は、表示(利用)しようとする電子クーポンに対して記憶部10に記憶されている制限動作フラグF3が「1」に設定されているか否かを判定し、制限動作フラグF3が「1」に設定されておらず(F3=0)、表示(利用)しようとする電子クーポンが所定の制限動作を受けていないと判定された場合には、この電子クーポンに関する情報を表示装置5に表示して電子クーポンの利用を可能とし、制限動作フラグF3が「1」に設定されており、この電子クーポンが所定の制限動作を受けていると判定された場合には、電子クーポンに関する情報の表示装置5への表示を制限する制御(当該電子クーポンを暗く表示する、薄く表示する、一部のみ表示する、表示不可能にする制御等)を行い、当該電子クーポンの利用を制限する。
では次に、この制限動作処理を具体例に実行した場合について説明する。ここでは、制限動作フラグF1が「1」に設定されており、また、ステップST2にて取得された電子クーポンは図4に例示される電子クーポンであり、さらに、記憶部10に記憶された判定用データベースAは図3(b)に示したものであり、かつ、記憶部10に記憶された使用者の個人情報は図3(a)に示したものであるとする。
この場合、ステップST1では図4に示す電子クーポンの取得があったと判定され、ステップST2では制限動作処理の設定があると判定され、ステップST3では、図4に示す電子クーポンの特定の情報、具体的には、当該図4に示す電子クーポンの特定の情報中、最上段の「対象業者情報:「居酒屋XXX」という情報から最下段の「有効期限:2006年1月31日」という情報までの中から、記憶部10に記憶された判定用データベースAにおけるキーワードBとしてリストアップされたキーワードと一致する文字列が検索される。この場合、当該電子クーポンの特定の情報の中に、キーワードBの「No.1」にリストアップされたキーワード「居酒屋」と一致する文字列「居酒屋」が含まれているため、この「居酒屋」という文字列がこの電子クーポンの特定の情報の中から検索されることとなる。そしてその結果、ステップST4では、この電子クーポンの特定の情報の中から当該キーワードBと一致する文字列が検索されたと判定される。
そしてステップST5では、判定用データベースAの対象プロフィール情報Cから当該キーワード「居酒屋」に関連づけられた対象プロフィール情報である「年齢情報」が抽出されると共に、この対象プロフィール情報「年齢情報」に対応するプロフィール情報が記憶部10に記憶された図3(a)に示す使用者の個人情報から抽出される。この場合、「19歳」というプロフィール情報が抽出される。
そしてステップST6では、判定用データベースAの制限条件Dからこのキーワード「居酒屋」に関連づけられた制限条件「19歳以下」が抽出されると共に、このプロフィール情報「19歳」とこの制限条件「19歳以下」とが互いに比較され、このプロフィール情報「19歳」が制限条件「19歳以下」を満足しているか否かが判定される。この場合、プロフィール情報「19歳」は、制限条件「19歳以下」という条件を満足しているため、ステップST7に進み、この電子クーポンの利用は使用者に適合しないと判定される。
そして電子クーポンの破棄又は利用を制限するための所定の制限動作のいずれかを行うために、その後ステップST9に進み制限種別フラグF2が「1」に設定されている場合には、ステップST10に進みこの電子クーポンは破棄された後、ステップST12に進み、所定の報知動作、例えば表示装置5に電子クーポンの利用を制限するために破棄されたことを示す文字メッセージの表示が行われる。また、制限種別フラグF2が「0」に設定されている場合には、この電子クーポンに対する制限動作の実行設定の有無を示す制限動作フラグF3を「1」に設定(F3=1)して記憶部10に記憶した後、ステップST13に進み、所定の報知動作、例えば表示装置5に当該電子クーポンの利用を制限するための所定の制限動作が行われたことを示す文字メッセージを表示し、その後、ステップST14に進み電子クーポンは記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に記憶される。このようにして制限動作処理の全ての処理が終了する。
なお、図4に示される電子クーポンの特定の情報には、キーワードBの「No.1」にリストアップされたキーワード「居酒屋」と一致する文字列「居酒屋」の他に、キーワードBの「No.2」にリストアップされたキーワード「酒」と一致する文字列「酒」、キーワードBの「No.3」にリストアップされたキーワード「酒の提供」と一致する文字列「酒の提供」、キーワードBの「No.10」にリストアップされたキーワード「20歳以上限定」と一致する文字列「20歳以上限定」、キーワードBの「No.14」にリストアップされたキーワード「女性限定」と一致する文字列「女性限定」、キーワードBの「No.16」にリストアップされたキーワード「神奈川県限定」と一致する文字列「神奈川県限定」が含まれているため、これらの文字列は全て、ステップST3において、検索されることとなるが、その後の処理については、先に示した当該キーワードと一致する文字列が「居酒屋」である場合と同様であるため、個別の具体的な説明については省略する。
なお、ステップST3でキーワードと一致する文字列が複数検索された場合には、判定部19は、当該キーワードと一致する複数の文字列のそれぞれについて、その後の判定及び処理を行うが、この場合は、それぞれの文字列に対する判定の結果の全てが「電子クーポンの利用が使用者に適合する」である場合にのみ、「電子クーポンの利用が使用者に適合する」と総合的に判定し、もし、それぞれの文字列に対する判定の結果の中に一つでも「電子クーポンの利用が使用者に適合しない」との判定結果が含まれていた場合には、「電子クーポンの利用は使用者に適合しない」と総合的に判定することとする。このようにすることで、使用者の利用に適合しない電子クーポンの利用をより好適に制限することができる。
このように本実施形態における携帯電話機1は、取得された電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定し、使用者が電子クーポンの利用に適合しないと判定された場合には、電子クーポンを破棄又は所定の制限動作を行うため、使用者の利用に適合しない電子クーポンの利用を好適に制限することができると共に、この電子クーポンを利用できないことを認識することができる。
また、使用者の利用に適合しない電子クーポンが破棄される場合には、電子クーポンのデータが削除されて記憶部10の記憶負担を軽減することができる。
また、取得された電子クーポンの利用が使用者に適合しないと判定された場合には、所定の報知動作も併せて行われるため、使用者は、取得された電子クーポンが破棄されたこと又は利用が制限されたことを好適に知ることができる。
なお、本実施形態の制限動作処理においては、取得された電子クーポンの特定の情報の全体を検索部18による検索の対象としてその後の判定を行なっていたが、本発明はこれに限定されず、取得された電子クーポンの特定の情報の一部のみをその検索の対象としてその後の判定を行なってもよい。
例えば、図4に示す電子クーポンのように、取得された電子クーポンの特定の情報の一部に、この電子クーポンの利用を年齢に応じて制限するための年齢条件が付されていることが予め分かっているような場合には、年齢条件(例えば図4に示す電子クーポンにおける「20歳以上限定」)のみを検索部18による検索の対象としてその後の判定を行なってもよい。こうすることにより、判定部19は、この電子クーポンの年齢条件と使用者の年齢情報との比較結果に基づいて、取得された電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定することができる。従って、この場合の携帯電話機1は、使用者の年齢という観点から、利用に適合しない電子クーポンの利用を好適に制限することができる。
また同様に、図4に示す電子クーポンのように、取得された電子クーポンの特定の情報の一部に、この電子クーポンの利用を性別に応じて制限するための性別条件が付されていることが予め分かっているような場合には、この電子クーポンの性別条件(例えば図4に示す電子クーポンにおける「女性限定」)のみを検索部18による検索の対象としてその後の判定を行なってもよい。こうすることにより、判定部19は、この電子クーポンの性別条件と使用者の性別情報との比較結果に基づいて、取得された電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定することができる。従って、この場合の携帯電話機1は、使用者の性別という観点から、利用に適合しない電子クーポンの利用を好適に制限することができる。
またさらに、図4に示す電子クーポンのように、取得された電子クーポンの特定の情報の一部に、この電子クーポンの利用を地域に応じて制限するための地域条件が付されていることが予め分かっているような場合には、電子クーポンの地域条件(例えば図4に示す電子クーポンにおける「神奈川県限定」)のみを検索部18による検索の対象としてその後の判定を行なってもよい。こうすることにより、判定部19は、電子クーポンの地域条件と使用者の性別情報との比較結果に基づいて、取得された電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定することができる。従って、この場合の携帯電話機1は、使用者の住所という観点から、利用に適合しない電子クーポンの利用を好適に制限することができる。
また、検索部18による検索の対象が、取得された電子クーポンの特定の情報の全体ではなくその一部(年齢条件、性別条件、地域条件)となることにより、検索部18による処理の負担が軽減され、もって制限動作処理全体の効率化が図られる。
次に、上述した携帯電話機1により実行される制限動作処理の変形例について図6に示すフローチャートおよび図7に示す電子クーポンを用いて説明する。ただし図6に示すフローチャートにおけるステップST1’乃至ステップST5’ における処理は、図5に示すステップST1乃至ステップST5 における処理と同様であり、また、ステップST9’乃至ステップST17’における処理は、図5に示すステップST6乃至ステップST14における処理と同様であるため、その部分についての詳細な説明は省略する。
携帯電話機1は、図5に示したステップ1乃至ステップST5までの処理と同様にステップ1’乃至ステップST5’までの処理を実行してステップST6’まで進むと、判定部19は、このステップST5’において抽出されたプロフィール情報が「年齢情報」であるか否かを判定する。そしてその判定の結果、抽出されたプロフィール情報が「年齢情報」であった場合には、ステップST7’に進み、「年齢情報」でなかった場合にはステップST9’に進んでその後の処理を行う。ステップST7’に進んだ場合は、次に制御部17がステップST3’における検索部18による検索の結果に基づいて、電子クーポンに「有効期限情報」が含まれているか否かを判定する。そしてその結果、電子クーポンに「有効期限情報」が含まれていると判定された場合には、ステップST8’に進み、「有効期限情報」が含まれていないと判定された場合には、ステップST9’に進んでその後の処理を行なう。ステップST8’では、制御部17が当該「有効期限情報」から有効期限を抽出すると共に、プロフィール情報に基づきこの有効期限最終日における年齢情報を算出し、さらに、判定部19が、ステップST4’において検索された文字列と一致するキーワードに関連づけられた制限条件を記憶部10に記憶された判定用データベースAにおける制限条件Dから抽出し、有効期限最終日における年齢情報と制限条件とを互いに比較して有効期限最終日における年齢情報が制限条件を満足しているか否かを判定する。
そしてその結果、有効期限最終日における年齢情報が制限条件を満足していると判定した場合には、判定部19は、電子クーポンの利用が使用者に適合しないと判定し(ST10’)、逆に、有効期限最終日における年齢情報が制限条件を満足していなと判定した場合には、電子クーポンの利用が使用者に適合すると判定する(ST11’)。そして、図5に示すステップST6乃至ステップST14における処理と同様に、ステップST9’乃至ステップST17’までの処理を実行して、本変形例に係る制限動作処理を終了する。
この本変形例に係る制限動作処理について具体的に説明する。ここでは、制限動作フラグF1が「1」に設定されて記憶部10に記憶されており、また、取得された電子クーポンは図7に例示される電子クーポンであり、さらに、記憶部10に記憶された判定用データベースAは図3(b)に示したものであり、かつ、記憶部10に記憶された使用者の個人情報は図3(a)に示したものであるものとする。なお、使用者の個人情報に含まれる「年齢情報」は「生年月日情報」に基づいて制御部17により算出されるものとする。
この場合、ステップST1’では図7に示す電子クーポンの取得があったと判定され、ステップST2’では制限動作の実行が設定されていると判定され、ステップST3’では、図7に示す電子クーポンの特定の情報、具体的には、当該図4に示す電子クーポンの特定の情報中、最上段の「対象業者情報:「居酒屋XXX」という情報から最下段の「有効期限:2006年1月31日」という情報までの中から、記憶部10に記憶された判定用データベースAにおけるキーワードBとしてリストアップされたキーワードと一致する文字列が検索される。この場合、当該電子クーポンの特定の情報の中に、キーワードBの「No.1」にリストアップされたキーワード「居酒屋」と一致する文字列「居酒屋」が含まれているため、この「居酒屋」という文字列が検索されることとなる。そしてステップST4’では、ステップST3における検索の結果、電子クーポンの特定の情報の中から当該キーワードBと一致する文字列が検索されたか否かが判定される。
この場合、「居酒屋」という当該キーワードと一致する文字列が検索されたため、「検索された」と判定される。
そしてステップST5’では、判定用データベースAの対象プロフィール情報Cから当該キーワード「居酒屋」に関連づけられた対象プロフィール情報である「年齢情報」が抽出されると共に、対象プロフィール情報「年齢情報」に対応するプロフィール情報が記憶部10に記憶された図3(a)に示す使用者の個人情報から抽出される。この場合、「19歳」というプロフィール情報が抽出される。
ステップST6’では、ステップST5’において抽出された対象プロフィール情報が「年齢情報」であるためステップST7’に進む。そして、ステップST7’では、取得された電子クーポンに「有効期限情報」が含まれているため、ステップST8’に進む。
ステップST8’では、「有効期限情報」から導き出される有効期限最終日「2006年1月31日」における年齢情報「20歳」が制御部17により算出され、さらに、キーワード「居酒屋」に関連づけられた電子クーポンの制限条件「19歳以下」が抽出され、使用者の年齢情報「20歳」と、制限条件「19歳以下」とが互いに比較され、有効期限最終日における年齢情報が制限条件を満足しているか否かが判定される。
この場合、有効期限情報における年齢情報「20歳」は、制限条件「19歳以下」を満足していないためステップST11’に進み、電子クーポンの利用は有効期限最終日において使用者に適合すると判定される。そしてその後、ステップST17’に進み、電子クーポンが記憶部10の一時メモリ22とは異なる記憶領域に移行して記憶され、本変形例に係る制限動作処理は終了し、携帯電話機1は待ち受け状態に戻る。
なお、先に示した本変形例に係る制限動作処理の具体例においては、制限処理制御時における使用者の年齢は19歳であるため、仮にこの時点を基準に判定部19による判定を行なったとすれば、年齢情報は制限条件「19歳以下」を満足しているため、判定部19は、電子クーポンの利用が使用者に適合しない、と判定することとなり、電子クーポンは破棄又は所定の制限動作が行われることとなる。しかし、本変形例によれば、有効期限最終日時点を基準に判定部19による判定を行なう構成となっているため、例えば本具体例のように、取得された電子クーポンが制限動作処理時においては年齢情報が制限条件を満足し、使用者の利用に適合しないと判定される理由を有していても、後発的に当該理由が解消されるような場合には(本変形例の場合、使用者の20歳の誕生日である2006年1月15日に当該理由が解消される)、電子クーポンを破棄又は所定の制限動作を行わないため、後発的に利用可能性のある電子クーポンを適切に保護することができる。
このように本変形例における携帯電話機1は、電子クーポンの特定の情報の中に当該電子クーポンの有効期限を示す有効期限情報等の情報があり、電子クーポンが、制限動作処理時においては、使用者が電子クーポンの利用に適合しない理由を有していても、有効期限最終日までに適合しない理由が解消するような場合においては、電子クーポンの破棄又は所定の制限動作を行わないこととするため、後発的に利用可能性のある電子クーポンを適切に保護することができる。
ただし、本変形例においても、制限動作処理時から電子クーポンの利用が適合しないとの理由が解消するまでの期間(本変形例の場合、制限動作処理時〜2006年1月14日)は、依然として電子クーポンの利用は使用者にとって適合しない(使用者の年齢は19歳)と解されるため、報知動作部21によりその期間の間の電子クーポンの利用は制限されるべきことを内容とする文字メッセージを表示装置5に表示するなどして所定の報知動作を行い、使用者にその期間の間の利用は制限されるべきことを報知することが好ましい。これにより、使用者は、電子クーポンの利用が制限されるべき期間(本変形例の場合、制限動作処理時〜2006年1月14日)と利用が制限されない期間(本変形例の場合、2006年1月15日〜2006年1月31日)とを明確に区別して理解することができる
また、利用が制限されるべき期間(本変形例の場合、制限動作処理時〜2006年1月14日)が経過し、電子クーポンの利用が使用者にとって適合しないものであるとの理由が解消したとき(本変形例の場合、2006年1月15日〜2006年1月31日になったとき)は、報知動作部21によりその期間の間の電子クーポンの利用は可能であることを内容とする文字メッセージを表示装置5に表示するなどして所定の報知動作を行い、使用者にその期間の間の利用が可能であることを報知することが好ましい。これにより、使用者は、取得された電子クーポンが利用可能になったことを好適に知ることができる。
なお、本発明は、本実施形態に係る発明に限定されるものではない。例えば、本実施形態における判定部19は、携帯電話機1の使用者の個人情報と電子クーポンの特定の情報とを比較することで電子クーポンの利用が使用者に適合するか否かを判定していたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、携帯電話機1に使用者の家族や友人の個人情報(その構成は、図3(a)に示す使用者の個人情報と同様であるものとする。)が記憶部10の一時メモリとは異なる他の記憶領域に記憶されていれば、この家族や友人の個人情報と電子クーポンの特定の情報とを比較することで電子クーポンの利用が使用者の家族や友人に適合するか否かを判定してもよい。これにより、携帯電話機1の使用者のみならず、携帯電話機1を使用する可能性の高い使用者の家族や友人の利用に適合しない電子クーポンの利用をも好適に制限することができると共に、使用者の家族や友人がこの電子クーポンを利用できないことを認識することができる。
また、本実施形態では、受信されて記憶部10の一時メモリ22に記憶された電子クーポンを対象に制限動作処理を実行したが、本発明はこれに限らず、記憶部10の一時メモリ22とは異なる他の記憶領域に既に記憶された電子クーポンを対象に制限動作処理を実行することもできる。特に、先に示したような電子クーポンの利用行為がされようとしたことを契機に、制限動作処理を実行するよう構成すれば、使用者の利用に適合しない電子クーポンの利用を好適に制限することができる。
本実施形態では、本発明の一例として携帯電話機1を示したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、通信機能(有線、無線を問わない)を有するPDAやノートパソコン、その他電子クーポンの受信用(送信機能なし)の携帯電話機やポケットベルや等、電子クーポンの通信を行うことができるその他の通信機器にも適用可能である。
1…携帯電話機(通信機器)、2…第1筐体、3…第2筐体、4…ヒンジ部、5…表示装置、6…受話用スピーカ、7…操作部、8…送話用マイク、9…報知用スピーカ、10…記憶部、11…アンテナ、12…通信部、13…近距離通信用アンテナ、14…近距離通信部、15…バッテリ、16…外部電源、17…制御部、18…検索部、19…判定部、20…制限動作部、21…報知動作部、22…報知動作部