JP2008158141A - ホログラム転写箔 - Google Patents
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Abstract
美麗で高輝度の金属光沢ホログラム又は透明ホログラムの光回折効果が得られ、また、成形品などの被転写面が曲面、不規則形状面の非平面への転写できるホログラム転写箔を提供する。
【解決手段】
水溶性の基材11、ホログラム層15、反射層16及び膨潤性の接着層19が順次積層されてなり、接着層へ膨潤化液を塗布し、液体上に浮かべ、塗布面に向つて上方から曲面を有する被転写体の一部ないし全部を液面下に沈降させた後、被転写体を液体内より取り出し、基材を被転写体表面から除去する液圧転写方法に用いることを特徴とし、反射層16が酸化チタン薄膜と高輝度インキ層の2層からなることも特徴とする。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、被転写面が平面及び/又は曲面や不規則形状面などの非平面を有するものにホログラムを転写する用途であれば、特に限定されるものではない。
従って、ホログラム転写箔は、金属光沢ホログラム又は透明ホログラムの光回折効果が得られ、また、成形品などの被転写面が曲面、不規則形状面の非平面への転写できるホログラム転写箔が求められている。
さらに、本出願人は、接着層を膨潤させうる溶剤を含む膨潤化液を塗布し、次いで乾燥前に、前記塗布面を上にして液体上に浮かべ、しかる後、上記塗布面に向つて上方から曲面を有する被転写体を下降させてその一部ないし全部を液面下に沈降させた後、被転写体を液体内より取り出し、さらに上記基材を被転写体表面から除去する曲面印刷方法(以下、カールフィット法という)を開示している(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、転写するのは多色印刷層であり、ホログラムの転写についての記載や示唆はない。
さらにまた、本出願人は、反射層として高輝度インキ層を用いたもの、及び透明反射層と高輝度インキ層を併用したものを開示している(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、反射層として高輝度インキ層のみを用いたものでは、実用上支障は少ないものの金属反射層並みの光回折効果が得られず、また、透明反射層と高輝度インキ層を併用したものについては、成形品などの被転写面が曲面、不規則形状面の非平面への転写についての記載はなく、特許文献2〜3の欠点を解消し、基材と接着層の材料を限定することで、本発明に至ったものである。
請求項1の発明に係わるホログラム転写箔は、接着層を膨潤させうる溶剤を含む膨潤化液を塗布し、次いで乾燥前に、前記塗布面を上にして液体上に浮かべ、しかる後、上記塗布面に向つて上方から曲面を有する被転写体を下降させてその一部ないし全部を液面下に沈降させた後、被転写体を液体内より取り出し、さらに基材を被転写体表面から除去するる液圧転写方法に用いるホログラム転写箔であって、前記基材と、該基材の一方の面にホログラム層、反射層及び接着層が順次積層されてなり、前記基材が水溶性であり、前記接着層が膨潤性であるように、したものである。
請求項2の発明に係わるホログラム転写箔は、上記反射層が、金属薄膜又は酸化チタン薄膜であるように、したものである。
請求項3の発明に係わるホログラム転写箔は、上記反射層が、酸化チタン薄膜と少なくとも有機脂肪酸、メチルシリルイソシアネート又はセルロース誘導体で表面処理した金属蒸着膜細片を含む高輝度インキ層の2層からなるように、したものである。
請求項2の本発明によれば、請求項1の効果に加えて、金属光沢又は透明ホログラムの光回折効果が得られるホログラム転写箔が提供される。
請求項3の本発明によれば、請求項1の効果に加えて、より大きな曲面を有する被転写体でも、金属光沢ホログラムの光回折効果が得られるホログラム転写箔が提供される。
図1は、本発明の1実施例を示すホログラム転写箔の断面図である。
図2は、本発明の1実施例を示すホログラム転写箔の断面図である。
図3は、被転写体へホログラム転写箔を用いて液圧転写した断面図である。
電離放射線硬化樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート樹脂である。
本発明のホログラム転写箔1は枚葉であつても、あるいは連続加工による巻取状であつてもよい。膨潤は液圧転写する直前にホログラム転写箔1の接着層19面へ前述の膨潤化液を塗布して膨潤させる。塗布手段としては、グラビアコート、オフセットグラビアコート、ロールコート、バーコート、スプレーコートなどが適用でき、膨潤化液の塗布量は2〜30g/m2程度であり、好ましくは3〜15g/m2である。また、膨潤化液は接着層19を溶解させず、液体上で転写が行なわれるまでに蒸発せず、さらに被転写体表面を浸蝕したり、被転写体が塗料により下塗りされている時には、この塗料に接する転写時にこの塗料を急激に溶解させないものであることが望ましい。
膨潤化液で活性化の後、ホログラム転写箔1を液体上に浮かべる。この時、枚葉状のものを一枚ずつ浮かべることもできるし、巻取状の場合には、液体を一方向に流しながら連続的に浮かべることができる他、枚葉状に切断した後、液体上に浮かべることができる。液体上に浮かべるには接着層19面を上に向け、ホログラム転写箔1を構成する基材11と液面との間に気泡がはいらないようにし、かつホログラム転写箔1にしわが寄らないようにすることが転写印刷を良好に行なう上で要求される。
転写はホログラム転写箔1の接着層19面の上方から被転写体である成形品を下降させて、その一部ないし全部を液面下に沈降させて行ない、ホログラム転写箔1と被転写体との間に気泡を入れないように行う。この操作は自動的に、あるいは手作業によつて行なうことができる。
転写後、被転写体に付着した基材11を十分膨潤させて、ホログラム転写箔1の接着層19を被転写体表面に固着させると共に基材11を除去する。これに要する時間は種々の条件により適宜決定される。転写の行なわれる液体は基材11の性質により適当な温度に調整される。例えば、液体として水を使い、基材11として澱粉系フィルム(商品名、オブラート)を使つた場合、水温は40〜50℃程度てあることが望ましい。また、上記の例示の如く澱粉系フィルムを使う場合、基材11除去の際にはその溶解を促進させるためにアミラーゼ等を2〜4%程度添加しておくことが好ましい。次に、接着層19が充分被転写体表面に固着し・さらに薄膜フィルムを除去した後、被転写体を液体内より取り出し、さらに被転写体表面を十分に清浄にした後、乾燥させる。ここで基材11を除去するには、任意の手段を適用できる。たとえば被転写体表面より基材11を剥離させる方法、さらには溶解除去する方法などである。水溶性フィルムを使用した場合には、水を用いて被転写体をシャワー洗浄することが最も能率的で好ましい方法である。これにより付着した基材11が完全に除去されると共に、転写の際に生ずる汚れも洗浄される。この時、水温は用いた基材11の性質などによつても異なるが、一般に15〜60℃が適当であり、また、洗浄時間は1〜10分程度である。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
ユピマーUV−V3031(三菱化学社製、UV硬化性樹脂商品名) 100質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、紫光6630B) 20質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.5質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0m) 2質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 5質量部
酢酸エチル 300質量部
次に、該層面へ、2光束干渉法による回折格子から2P法で複製した擬似連続絵柄としたプレス型を複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させて、ホログラム層15を得た。
該ホログラム層15のレリーフ面へ、コロナ処理して、厚さ50nmの酸化チタンを真空蒸着法で形成して、透明反射層16とした。
該反射層16面へ、ファインラップスーパーメタリックシルバーインキ(大日本インキ化学工業社製、高輝度インキ商品名)を用いて、グラビア印刷法で、乾燥後の厚さが2μmになるように印刷して、高輝度インキ層18を形成した。
該高輝度インキ層18面へ、硝化綿系インキを用いて、乾燥後の厚さが1μmになるように、グラビア印刷法で印刷し乾燥して、膨潤性の接着層19を形成して、基材11/ホログラム層15/透明反射層17/高輝度インキ層18/接着層19の層構成からなる実施例1のホログラム転写箔1を得た。
11:基材
15:ホログラム層
16:反射層
17:透明反射層
18:高輝度インキ層
19:接着層
100:被転写体
Claims (3)
- 接着層を膨潤させうる溶剤を含む膨潤化液を塗布し、次いで乾燥前に、前記塗布面を上にして液体上に浮かべ、しかる後、上記塗布面に向つて上方から曲面を有する被転写体を下降させてその一部ないし全部を液面下に沈降させた後、被転写体を液体内より取り出し、さらに基材を被転写体表面から除去するる液圧転写方法に用いるホログラム転写箔であって、前記基材と、該基材の一方の面にホログラム層、反射層及び接着層が順次積層されてなり、前記基材が水溶性であり、前記接着層が膨潤性であることを特徴とするホログラム転写箔。
- 上記反射層が、金属薄膜又は酸化チタン薄膜であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム転写箔。
- 上記反射層が、酸化チタン薄膜と少なくとも有機脂肪酸、メチルシリルイソシアネート又はセルロース誘導体で表面処理した金属蒸着膜細片を含む高輝度インキ層の2層からなることを特徴とする請求項1に記載のホログラム転写箔。
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