JP2008156788A - 金属吸着特性等を有する繊維及びその繊維製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
アルギン酸繊維2にキトサンを不均等にコーティングした金属吸着特性等を有する繊維、アルギン酸繊維2にキトサンを不均等にコーティングしさらに銀を付着させるか、アルギン酸繊維2にキトサンと銀を同時に不均等にコーティングした金属吸着特性等を有する繊維及びその繊維を主材とする繊維製品。その繊維を主材とする繊維製品としては布帛や繊維状物、及びその繊維を短繊維とした不織布。
【選択図】図1
Description
ところが、キトサンと相性のいい(相乗効果をもたらす)化学繊維の追究という点に関しては、化学繊維にキトサンを付着させる技術は若干見受けられるものの、あまりなされていないのが現状である。
この発明は、アルギン酸繊維の表面にキトサンを特異な形状で付着できるという研究に基づき、その付着によりキトサンが極めて高い相乗効果をもたらすという研究の成果に基づき、アルギン酸繊維とキトサンの合体を図りその実用化を図ろうというものである。
アルギン酸は水に不溶性であるが、アルギン酸ナトリウムなどの可溶性塩(アルギンと総称される)として抽出され、食品添加物その他の目的で利用されている有機物でもある。
アルギン酸は、(R−COOH) を酸成分とする化合物であって、その構造は、Β−D−マンヌロン酸(M)とその光学異性体であるα−L−グルロン酸(G)の2種のブロック(いずれもカルボキシル基をもつ単糖)が(1-4)-結合した直線状のポリマーである。
キチンは生体の支持や防護の役割を持っているため、物理、化学的にも強固で溶解しづらい物質である。キチンは生体内では蛋白質や炭酸カルシウムなどとともに存在しているが、希酸や希アルカリでこれらを除き、さらに強アルカリでアセチル基を取り除いたものがキトサンとなる。工業的には主として、キチン骨格中のC2位のアセトアミド基を脱アセチル化し、遊離の第一級アミノ基に変換したものである。
アルギン酸繊維をキトサンで特殊にコーティングする形態で両者が有する効果を相乗でき、かつその繊維の集積であらたな用途開発が可能になった。
医療現場や繊維分野において抗菌性等の安全性が高い素材を提供することができる。
そして本発明の主要課題の1つである環境分野への応用という点が挙げられる。
優れた特徴をもつ生化学反応を、有用物質の生産、環境汚染物質の分解、分析、医療などに応用するシステムをバイオリアクターというが、キトサンのバイオリアクターへの活用もこの発明の課題と言える。キトサンとアルギン酸繊維の相乗効果によってもたらされる高い抗菌性等の効能と金属吸着特性に着目し、医療現場や繊維産業にとどまらず、産業廃棄物処理や、工業排水から出る汚水処理、池、湖、河川等の汚泥処理、金属イオンの回収除去といった環境分野への応用を目的とする。
その形状に合わせてキトサンも不規則に凸凹に付着するため、表面積はなおさら大きくなる。
前記のアルギン酸繊維(2)の紡糸方法は湿式紡糸と呼ばれるものであり、ナトリウム塩をマグネシウム塩やカルシウム塩に置換させて凝固析出させるものである。
また、これらの方法による場合であっても、繊維表面全体にキトサン(1)をコーティングする場合もあれば、一定の間隔を空けて付着させたり、繊維の方向に対してらせん状にコーティングしたり、繊維をキトサン(1)を含ませた吸水性に富む海綿状のもの(例えばスポンジ)のなかを通過させながら紡糸したりしてもよい。
アルギン酸を繊維状にしてキトサンを含む凝固液に押し出して繊維成型する方法では、押出し速度の所定範囲での遅速化によって、或いは、口金への振動、キトサン水溶液に高周波振動を付与することで、不均等かつ不規則で表面積が特異に大きなキトサン被膜を形成することが可能である。
さらに、この繊維を短繊維化して開繊して、ウェバーでランダムに積層した不織布とすることで、空隙率が小さくなり、表面積を大きくし重金属吸着特性を大きくすることができる。
アルギン酸繊維(3)が有する重金属吸着の特質を生かしながらキトサン(1)の抗菌・防臭・防黴・重金属吸着効果を付加させることができる。
銀イオンによる金属吸着 抗菌 消臭効果を付加できる。
この構成を採ることにより、銀(7)が有する金属吸着特性がキトサン(1)とあいまって、さらに吸着効果が高まる。
この繊維を短繊維化して不職布を作成することができる。
不織布にすることで繊維がランダムに積層することになるため表面積が大きくなり、より多くの重金属が吸着できる素材になる。
本発明の用途は人体に直接触れる製品だけではなく、産業廃棄物処理や工業排水から出る汚水処理、池、湖、河川等の汚泥処理や金属イオンの回収除去といった環境分野への応用を目的とするため、目的に応じて適宜重量比割合を変化させればよい。
アルギン酸繊維は、膠着がなく柔軟性に富み、特に乾燥状態でも柔軟性に優れ、開繊性に優れるため、不織布や、織物、抄紙などの布帛に容易に加工できる。
しかも乾強度及び乾伸度、結節強度、結節伸度に優れるため、医療用繊維製品、特に、創傷面当材、止血綿等の医療用材料として有用なものである。製紙・繊維工業でもしばしば使われている。
この良質で重金属吸着性があるアルギン繊維にキトサンが持つ抗菌・防黴性・重金属吸着性を付加させることができるのが本発明の利点である。
また、両者の相乗効果として下記「発明の実施の形態」の実験結果に示すとおり、金属吸着特性が大きく、強くなることは言うまでもない。
この効用に着目すれば、本発明によるアルギン酸繊維(3)をさらに工夫して緻密化や少空隙化して、産業廃棄物処理、工業排水の汚水等処理、車、空気清浄機。エアコン等のフィルターを作成してもよい。
産業廃棄物処理用のシートを作成するときは、シートは大小薄厚の様々な態様が案出できる。そのほか、池、湖。河川の汚泥等の重金属補着担体や放射性物質を含む重金属吸着剤としても利用可能である。
アルギン酸繊維自体が断面視ではいびつな形状をしており、銀を付着し、コーティングされたキトサンもその表面にあわせて不均等に凸凹になるため、前記のような不織布の構成とあいまって表面積がさらに大きくなる効果がある。
ほかに低融点の補強短繊維を用いる方法として、キトサンコーティングアルギン酸繊維(3)を補強短繊維と混綿し、ランダムウェブを形成したのち、(a)熱風のジェット空気を用いて補強短繊維の交点を熱接着することで繊維同士を交絡させるエアースルー不織布、(b)カレンダーロールでウェブ全体を潰しながら補強短繊維の交点を点接着するサーマルボンド不織布においても本発明の目的を達することが可能である。
さらにはキトサンコーティングアルギン酸繊維(3)のウェブを他の繊維でステッチを作って不織布化するアラクネタイプのステッチボンド不織布も用いることが出来る。このときステッチを形成する繊維の種類には特にこだわらない。またキトサンコーティングアルギン酸繊維(3)のウェブに軽くニードルパンチ処理を行い吸着等の性能低下を起こさない程度にスプレーなどで樹脂を用いるケミカルボンド不織布も利用可能である。
1、10w/v%キトサン水溶液(DAC70%、MW=4.0×104)を50ホール(Φ0.1mm)のノズルから第一凝固浴(satCaCl2/50%MeOHaq.)、第二凝固浴(50%MeOHaq.)で繊維化し、延伸比1.2で巻き取った。メタノールで洗浄後、1% NaOH/H2O;MeOH=1;9溶液に24時間浸漬して、脱Ca処理を行った。アルギン酸繊維は、4%アルギン酸ナトリウム水溶液を50ホール(Φ0.1mm)のノズルから、第一凝固浴(CaCl2aq.)、第二凝固浴(3%CaCl2/50%MeOHaq.)で固化し、延伸比1.2で巻き取った。
2、キトサンでコーティングされたアルギン酸繊維は、4%アルギン酸ナトリウム水溶液を50ホール(Φ0.1mm)のノズルから、第一凝固浴(0.1%キトサン酢酸溶液を含む3%CaCl2aq.)、第二凝固浴(3%CaCl2/50%MeOHaq.)で固化し、延伸比1.2で巻き取った。
3、銀を吸着したキトサンコーティングアルギン酸繊維の実験A;4%アルギン酸ナトリウム水溶液を200ホール(Φ0.1mm)のノズルから、凝固浴(0.1%キトサン酢酸溶液と0.1%硝酸銀を含む5%HNO3aq)で固化し、延伸比1.2で巻き取った。その後脱カルシウムのために3日間水中で攪拌洗浄し、メタノール中で一日攪拌して風乾し繊維をカットした。
実験B;4%アルギン酸ナトリウム水溶液を50ホール(Φ0.1mm)のノズルから、第一凝固浴(0.1%キトサン酢酸溶液を含む3%CaCl2aq.)、第二凝固浴(3%CaCl2/50%MeOHaq.)で固化し、延伸比1.2で巻き取った後、0,1%の硝酸銀液に1〜20分間浸漬後、精粋水で洗浄後風乾し、繊維をカットした。
実験1、金属吸着はキチン・キトサン粉末及び3種類の繊維それぞれ1gを金属混合溶液(各10ppm)100mlに24時間浸漬後上澄み液の金属濃度をICP発光分析して定量した。
実験2、アルギン酸繊維にキトサンをコーティングした不織布70%ポリプロプレン30%
の不織布それぞれ1g金属混合液(各10ppm)100mIに12時間浸漬後上澄み液の金属濃度をICP発光分析して定量した。
カルシウム系で紡糸したキトサン繊維は、脱カルシウム・脱酢酸塩処理することによりしなやかで水不溶性のキトサン繊維が得られた。また、キトサンコーティングアルギン酸繊維は、ニンヒドリン染色により繊維表面にキトサンがコーティングされていることが確認できた。
表1にそれぞれの金属吸着量の結果を示す。粉末では、Mg2+以外でキチンよりキトサンの方が高い吸着量を得た。繊維では、殆どの金属イオンにおいてキトサンコートアルギン酸繊維の吸着量が他の繊維を上回る結果を得た。
表2 表3にそれぞれの金属吸着量の結果を示す。キトサンコートアルギン酸繊維よりキトサンコートアルギン酸繊維不織布は、殆どの金属イオンにおいて高い吸着量を得た。
表1は重金属吸着試験で 表2はキトサンコートアルギン酸繊維不織布重金属吸着試験。表3はキトサンコートアルギン酸繊維不織布重金属吸着試験(単位ppm)である。
表2・表3の実験結果からも明らかなようにキトサンをコーティングしたアルギン酸繊維の不織布に重金属がキトサンをコーティングした繊維よりさらに多く吸着することが解った。
キトサンとアルギン酸繊維の共同による金属吸着特性の高さと、不織布にすることで繊維がランダムに積層することになるため表面積が大きくなり重金属を多く吸着する結果であると言える。
産業廃棄物処理や、工業排水からでる金属イオンの回収除去といった環境分野への応用が期待できる。本発明に係る繊維(不織布)は、車、空気清浄機、エアコンなどのフィルターを作成してもよい。又本発明に係る繊維(不織布)で作成したシートを産業廃棄物の下に敷いて重金属補着担体や放射性物質を含む重金属吸着具としても利用可能である。また産業用ばかりでなく、パーソナルな住宅の浄水器として水の浄化をするために使用するフィルターとしても使用可能である。
以上が実験結果についてであるが、これに基づいて実施した実施例を次に説明する。
実施例2は、アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)を不均等にコーティングした繊維でキトサンがコーティングされていない部分がある繊維。
実施例3は、アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)と銀(7) を不均等にコーティングした繊維であって、キトサン(1)デコーティングした後に銀(7)を付着したアルギン酸繊維(実施例3の1)、キトサン(1)と銀(7) を同時にコーティングしたアルギン酸繊維(実施例3の2)の2種の方法で作成したものを開示する。
実施例4は、実施例1又は実施例2の繊維で作成した不織布。
実施例5は、実施例3で作成した不織布。
である。
まず、そのコーティング手法について説明する。アルギン酸繊維(2)の繊維表面の改質を行うため、変性材としてキトサン(1)を用いている。その手段としてはアルギン酸繊維(2)にキトサン(1)をコーティングする方法による。例えば、図1に示すように、アルギン酸ナトリウム水溶液(8)を第一凝固浴とよばれる溶液中で口金から圧力により所定範囲の速度で押し出して化学反応させた後、溶剤を除去して繊維状にする方法である。この第一凝固浴にキトサン水溶液(8)を加えておくという方法で連続的にコーティングすることができる。
第二凝固浴は3%塩化カルシウム/50%メタノール(10)溶液であり、繊維を効率よく固化するものである。
このようにして紡糸された本発明にかかるアルギン酸繊維(3)を拡大して見てみるときれいな円筒形になっているものではなく、繊維表面はいびつ化して凸凹している。
その形状に合わせてキトサンも不均等に凸凹に付着するため、図2A図および図3A図に示すように表面積はなおさら大きくなる。不均等なコーティングであることが特徴である。
それに伴い、キトサン(1)・アルギン酸繊維(2)のシナジー効果とあいまって金属吸着特性が強化されると考えられる。
コーティングとしては、キトサン(1)を付着させること、キトサン(1)の薄膜で覆うこと、キトサン(1)を繊維表面に対し噴射すること、その他の塗布する方法によってもよい。また、これらの方法による場合であっても、繊維表面全体にキトサン(1)をコーティングする場合もあれば、一定の間隔を空けて付着させたり、繊維の方向に対してらせん状にコーティングしたり、繊維をキトサン(1)を含ませた吸水性に富む海綿状のもの(例えばスポンジ)のなかを通過させながら紡糸したりしてもよい。
いずれのコーティング方法でも、非円形のアルギン酸繊維に不均等に非コーティング部分のあるようにキトサンがコーティングされている。
これらの繊維にコーティングされるのは、天然物からの抽出物のキトサンであるので、安全性が高く、生体適合性がある。
この実施例3は、図1B図、図2B図。図3B図、図4B図。図5B図に示すように、銀(7)を付着している。
まず、アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)を不均等にコーティングした後に、別工程でさらに銀(7)を付着させてもよい。
又、キトサン(1)と銀(7)を同時にコーティングするときは、凝固浴にキトサン水溶液に硝酸カルシウムと硝酸銀(6)を加えて、キトサン(1)と銀(7)を同時に不均等にアルギン酸繊維(2)に付着させるという方法で銀とキトサン(1)を同時にコーティングすることができる。
実施例4、実施例5の不織布について説明する。
図6A図は、アルギン酸繊維(2)をキトサン(1)デコーティングする工程と、そのコーティング済のアルギン酸繊維に銀(7)を付着させる工程からなる不織布の製造工程図である。
図6B図はアルギン酸繊維(2)にキトサン(1)と硝酸銀(6)を同時に混合してコーティングした不織布の製造工程図である。
具体的には、アルギン酸繊維ナトリウム水溶液(8))に凝固浴(13)固化し、延伸比1.2で巻き取り、その後脱カルシウム後3日間水中で攪拌洗浄し、メタノール中で一日攪拌して風乾し繊維をカットして、補強短繊維(5)加えて不織布(20)を作成した。
前記したように、キトサン(1)でコーティングした後に銀(7)を付着させた繊維即ちキトサン(1)をコーティングしたアルギン酸繊維(3)を短繊維(4)とし、さらに硝酸銀(6)に浸漬して銀添加した短繊維(11)(実施例3の1)、又は、アルギン酸ナトリウム水溶液の凝固浴にキトサン水溶液のほかに、硝酸カルシウムと硝酸銀(6)を加えて、キトサン(1)と銀(7)を同時に不均等にアルギン酸繊維(2)に付着させた繊維(実施例3の2)をカット或いは同様の手法で短繊維化して銀(7)とキトサン(1)を付着した繊維を主材とする不職布(20)を作成した。
前記実験Bで確認したように、4%アルギン酸ナトリウム水溶液を50ホール(Φ0.1mm)のノズルから、第一凝固浴(0.1%キトサン酢酸溶液を含む3%CaCl2aq.)、第二凝固浴(3%CaCl2/50%MeOHaq.)で固化し、延伸比1.2で巻き取った後、0,1%の硝酸銀液に1〜20分間浸漬後、精粋水で洗浄後、風乾し、繊維をカットして、さらに補強短繊維(5)を加えて不織布を作成した。
A図は不織布の実施例4を示すもので、実施例1又は実施例2(アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)を不均等にコーティングしカットした短繊維)の短繊維(4)を使用して、これと補強短繊維(5)からなる不織布(20)である。
B図は不織布の実施例5を示すもので、実施例3(アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)と銀(7)をコーティング付着しカットした短繊維)の短繊維(4)を使用して、これと補強短繊維(5)からなる不織布(20)を示すものである。
このように不織布(20)という構造形態と、使用している繊維の表面形状という2つの組み合わせ効果によって、緻密化し、少空隙化でき、より多くの重金属が吸着できるようになる。格段に吸着率がたかくなる。
以下は、キトサンコートアルギン酸繊維に銀を添加した実施例5の不織布(20)の抗菌試験結果である。
『試験』
試験菌;黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌 レジオネラ菌
試験方法;寒天平板(Muller-Hinto agar)に一定量(10の8乗個/mL)の菌液を滅菌綿棒で均一に塗抹後、1cm四方の不織布を各2枚おいて20時間培養。図8のように、右シャーレに0,001%重量比の銀(7)を付着した繊維で作成した不織布。左シャーレに実施例3の1の0,1%重量比の銀(7)を付着した繊維で作成した不織布、下シャーレに実施例3の2の0,1%重量比の銀(7)を付着した繊維で作成した不織布をおいて、比較した。左シャーレと下シャーレに形成された阻止帯を肉眼で確認できた。図8に三つのシャーレにそれぞれ異なる不織布を置いたときの阻止帯の形成状態写真を示す。図面代用写真であるので、若干不鮮明であるので説明すると、左シャーレと下シャーレの不織布の周囲には、ほぼ同じ程度の広い幅の阻止帯が円形に形成されており、右シャーレの不織布は阻止帯は小さいものであった。
この結果、キトサン(1)と銀(7)のコーティングを、実施例3の1又は実施例3の2のように、経時的に処理しても或いは同時に処理しても、いずれも抗菌性が強いことが判明した。
試験者;北里研究所基礎研究所感染制室
なお、このように人体に直接触れる製品における前記短繊維(4)(11)と補強短繊維(5)とは10%;90%〜50%;50%の比率が好ましい。不織布(20)全体と、キトサン成分の重量比は、1〜5%程度になる。
2・・・・アルギン酸繊維
3・・・・キトサン(1)をコーティングした繊維
4・・・・短繊維
5・・・・補強短繊維
6・・・・硝酸銀
7・・・・銀
8・・・・アルギン酸ナトリウム水溶液
9・・・・キトサン水溶液(第一凝固浴)
10・・・3%塩化カルシウム/50%メタノール(第二凝固浴)
11・・・硝酸銀(6)に浸漬した短繊維
12・・・キトサン水溶液(9)に硝酸銀(6)を混合
13・・・アルギン酸繊維にキトサン(1)と硝酸銀(6)をコーティングした繊維
20・・・不織布
Claims (7)
- アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)を不均等にコーティングしたことを特徴とする金属吸着特性等を有する繊維及びその繊維を主材とする繊維製品。
- アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)を不均等にコーティングしさらに銀(7)を付着ささせるか、アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)と銀(7)を同時に不均等にコーティングしたことを特徴とする金属吸着特性等を有する繊維及びその繊維を主材とする繊維製品。
- 前記繊維製品が布帛又は不織布であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の繊維製品。
- アルギン酸繊維(2)にキトサン(1)と硝酸銀(6)を不均等にコーティングしたそのアルギン酸繊維(2)を短繊維(4)とし、又は、キトサン(1)を不均等にコーティングしたアルギン酸繊維(3)を短繊維(4)としさらに硝酸銀(6)に浸漬して銀(7)を付着させた短繊維(11)とし、これに補強短繊維(5)を加えたことを特徴とするアルギン酸繊維(3)を主材とする不織布。
- 前記短繊維(4)(11)と補強短繊維(5)とは重量比100%;0%〜5%;95%の比率であることを特徴とする請求項4に記載の不織布。
- 前記補強短繊維(5)は、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維およびポリオレフィン系繊維の一種以上から構成されたものであることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の不織布。
- 前記アルギン酸繊維(3)の断面が、非円形の変形断面に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の金属吸着特性等を有する繊維及びそれを主材とする繊維製品。
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