JP2008156517A - ポリエステル系ウレタン樹脂。 - Google Patents

ポリエステル系ウレタン樹脂。 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は耐加水分解性に優れたポリエステル系ウレタン樹脂を提供することである。
【解決手段】 分子内に一般式(1)で示されるカルボジイミド結合(a)を有するポリエステル系ウレタン樹脂、好ましくはジイソシアネート成分として一般式(2)で示されるヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を、ポリエステル系ウレタン樹脂(B)の重量に対して0.5〜20重量%含有してなるポリエステル系ウレタン樹脂、該樹脂からなるウレタン樹脂粒子である。
【化1】
Figure 2008156517

【化2】
Figure 2008156517

【選択図】なし

Description

本発明は、カルボジイミド結合(a)を有するポリエステル系ウレタン樹脂に関する。
ポリエステル系ウレタン樹脂は、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを、必要に応じて低分子のジオール、ジアミンなどの存在下に反応して製造される。ポリエステルポリオールを使用したポリウレタンは、力学的物性、耐油(溶剤)性等に優れるが、加水分解を受けやすいエステル結合を有するため耐加水分解性に劣るという問題点がある。
特に、屋外で使用する物品にポリエステル系ウレタン樹脂塗料を塗装した塗膜は、熱、水、光等によりエッチングされたり、塗膜にシミが発生するという問題がある。
これらの問題点に対して、特定のエーテル構造を有するウレタン樹脂(特許文献1参照)、特定の反応性基を有するウレタン樹脂からなる粉体塗料用樹脂組成物(特許文献2参照)等が提案されているが、未だ耐加水分解性が充分でない場合がある。
WO96/09334 特開2001−192609
本発明の課題は耐加水分解性に優れたポリエステル系ウレタン樹脂を提供することである。
本発明者は鋭意研究した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、分子内に一般式(1)で示されるカルボジイミド結合(a)を有するポリエステル系ウレタン樹脂である。
Figure 2008156517
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂は、耐加水分解性に優れる。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂は、分子内に一般式(1)で示されるカルボジイミド結合(a)を有するため、耐加水分解性に優れる。
Figure 2008156517
一般式(1)で示されるカルボジイミド結合(a)としては、一般式(3)〜(5)で示される結合等が挙げられる。
Figure 2008156517
Figure 2008156517
Figure 2008156517
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂は、ジイソシアネート成分として一般式(2)で示されるヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を含有するジイソシアネートを使用し、高分子ジオール成分としてポリエステル系ジオールを使用してなるものである。
Figure 2008156517
(A)はポリエステル系ウレタン樹脂の重量に対して、耐加水分解性の観点から0.5重量%以上含有されることが好ましく、ポリエステル系ウレタン樹脂の機械的強度の観点から20重量%以下含有されることが好ましい。より好ましくは1〜15重量%、さらに好ましくは2〜10重量%含有される。
ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)は、ヘキサメチレンジイソシアネートに、カルボジイミド化触媒を添加し、加熱することにより製造することができる。
図1及び図2にヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体の赤外線吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルを記載した。
反応温度は40〜150℃が好ましく、50〜140℃がより好ましい。反応温度は40℃以上であると反応時間が短時間で済むため実用的である。また、反応温度が150℃以下の場合は、溶媒の選択が容易となる。
カルボジイミド化反応は、溶剤中で行うことも可能であり、反応溶液中におけるジイソシアネートモノマー濃度は20〜100重量%(以下、単に%という)が好ましい。モノマー濃度が20%以上の場合、カルボジイミド化反応のがより短時間で終了するため、実用的である。
ポリカルボジイミドの反応に用いられる溶媒、及びポリカルボジイミド溶液に用いられる有機溶媒は、好ましいものとしては、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これら溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、カルボジイミド化に用いる触媒としては、公知のリン系触媒がいずれも好適に用いられ、例えば1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体などのホスホレンオキシドが挙げられる。
ジイソシアネート成分として、(A)以外のジイソシアネート成分(F)としてはウレタン樹脂に使用されるジイソシアネートであれば特に限定されないが、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)などの脂環式ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などの脂肪族ジイソシアネートなどを単独もしくは2種以上混合して用いるのが好ましい。
(A)と(F)の混合ジイソシアネート中における(A)の含有モル%は、好ましくは0.1〜100モル%、より好ましくは1〜50モル%である。
ポリエステル系ジオールは、例えば(1)低分子ジオールとジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハライド等]との縮合重合によるもの;(2)低分子ジオールを開始剤としてラクトンモノマーを開環重合したもの;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記低分子ジオールの具体例としては脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオールなど)など];環状基を有するジオール類[たとえば特公昭45−1474号公報記載のもの;脂肪族環状基含有ジオール(1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノールAなど)、芳香族環状基含有ジオール(m−、およびp−キシリレングリコール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールSのアルキレンオキシド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのアルキレンオキシド付加物、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど)]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族ジオールおよび環状基を有するジオールである。
上記のジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体の具体例としては、炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸[コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など]、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸[テレフタル酸、イソフタル酸など]、これらのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキルエステル(ジメチルエステル、ジエチルエステルなど)、酸ハライド(酸クロライド等)など]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記のラクトンモノマーとしてはγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレルラクトンおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂は、公知のウレタン化重付加技術を用いて製造することができる。すなわち、上記で得られたポリエステル系ジオールと、必要により2個以上の活性水素原子を有する低分子化合物(鎖伸長剤)とを均一に混合して予熱した後、これら混合物中の活性水素原子数とイソシアネート基のモル比が0.95〜1:1.05になる量のヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)とジイソシアネート成分(F)の混合物からなるジイソシアネートを加え、かきまぜながらランダムに重付加することにより得ることができる。
また、ポリエステル系ジオールとヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)と必要に応じてジイソシアネート成分(F)の混合物からなるジイソシアネートとをあらかじめ反応させ、末端イソシアネート基のプレポリマーを経由して得ることもできる。これらの反応は、通常無溶媒で行われるが、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチルなどの溶媒中で行うこともできる。
鎖伸長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール、プロピレンジアミンなどのジアミンなどが単独もしくは2種以上混合して用いられる。さらに、必要により、メタノール、エタノールなどの一価の低分子アルコール、メチルアミン、エチルアミンなどの一価の低分子アミンなどを変性剤として添加することもできる。
ポリウレタンの数平均分子量は、好ましくは10,000〜200,000であり、さらに好ましくは15,000〜100,000である。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂は、必要により添加剤(D)を添加してポリエステル系ウレタン樹脂組成物(C)として、ホース、チューブ、フィルム、シート、ベルト、ロール類などの押出成形用材料、パッキング材、機械部品、自動車部品などの射出成形用材料、スラッシュ成形用材料、塗料、コーティング用ビヒクルなどのコーティング材料などとして有用である。
添加剤(D)は、ポリエステル系ウレタン樹脂組成物(C)の重量に対して、0〜50重量%含有されることが好ましく、5〜30重量%含有されることがより好ましい。
添加剤(D)としては、上記各用途に応じて任意に含有させることができる。
例えば、顔料、充填剤、硬化剤、硬化触媒、塗面調製剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤等が挙げられる。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂粒子(E)は、ポリエステル系ウレタン樹脂組成物(C)を以下の製造方法で粒子化して得ることができる。
該製造方法としては特に限定されないが、たとえば以下の方法が例示できる。
(1)ブロック状またはペレット状の(C)を冷凍粉砕法、氷結粉砕法等の方法で粉砕し、(C)の粉体を得る方法。
(2)(C)を溶解しない有機溶剤(n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンなど)中で(C)の非水分散体を形成させ、該非水分散体から(C)を分離乾燥し、(C)の粉体を得る方法(例えば特開平04−255755号公報明細書に記載の方法)。
(3)分散剤を含有した水中で(C)の水分散体を形成させ、該水分散体から(C)を分離乾燥し、(C)の粉体を得る方法(例えば特開平07−133423号および特開平08−120041号各公報明細書に記載の方法)。
これらのうちでは、多量の有機溶剤を使用せずしかも所望の粒度の粉体が容易に得られる点で(3)の方法が好ましい。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂粒子(E)の平均粒径は1〜400μm、好ましくは5〜300μmである。
ポリエステル系ウレタン樹脂粒子(E)には、粉体の流動性改質剤、ブロッキング防止剤等を添加することもできる。
また、本発明のポリエステル系ウレタン樹脂粉末(E)は、粉体塗料、粉体接着剤、スラッシュ成形用材料などとして有用である。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、特に記載のないかぎり、「部」は「重量部」、%は重量%を意味する。
製造例1
ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)の合成
3リットルのセパラブルフラスコに冷却管、温度計、攪拌装置をセットし、ヘキサメチレンジイソシアネート300部、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド3部を仕込み、1時間かけて120℃に昇温し、その後温度は変えず、1.5時間反応を行うことで、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を合成した。イソシアネート基含量は27%であった。
製造例2
プレポリマー溶液の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、数平均分子量(以下Mnと記す。)が1000のポリブチレンアジペート(497.9部)、Mnが900のポリヘキサメチレンイソフタレート(124.5部)、ペンタエリスリトール テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート][チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製; イルガノックス1010](1.12部)、体積平均粒径9.2μmのカオリン(90.7部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、1−オクタノール(9.7部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(92.1部)、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)(57.3部)、テトラヒドロフラン(250部)、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(直鎖及び側鎖ドデシル)-4-メチルフェノール[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製; チヌビン571]( 2.22部)、85℃で6時間反応させプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は、0.83%であった。
製造例3
ジアミンのMEKケチミン化物の製造
ヘキサメチレンジアミンと過剰のMEK(ジアミンに対して4倍モル量)を80℃で24時間還流させながら生成水を系外に除去した。その後減圧にて未反応のMEKを除去してMEKケチミン化物を得た。
実施例1
ポリウレタン樹脂粒子の製造
反応容器に、製造例2で得たプレポリマー溶液(100部)と製造例3で得たMEKケチミン化合物(2.3部)を投入し、そこにジイソブチレンとマレイン酸との共重合体のNa塩を含む分散剤(三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8)(1.3重量部)を溶解した水溶液340重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて9000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタン樹脂粒子(E−1)を製造した。体積平均粒径(レーザー回折散乱法)を日機装(株)製マイクロトラック粒度分布測定装置HRAで測定すると(E−1)の体積平均粒径は55μmであった。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で数平均分子量を測定した。(E−1)のMnは2.5万であった。ポリウレタン樹脂の重量に対するヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)重量は6.5重量%であった。結果を表1に記載した。以下の実施例においても同様である。
実施例2
実施例1で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートを122部、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を51部に変えた以外は実施例1と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、1.75%であった。さらに実施例1のMEKケチミン化合物の添加量を4.9部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−2)を製造した。(E−2)のMnは2.5万、体積平均粒径は59μmであった。
実施例3
実施例1で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートを149部、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を57部に変えた以外は実施例1と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、2.84%であった。さらに実施例1のMEKケチミン化合物の添加量を7.9部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−3)を製造した。(E−3)のMnは2.5万、体積平均粒径は64μmであった。
実施例4
製造例2でヘキサメチレンジイソシアネート(92.1部)の代わりに、イソフォロンジイソシアネート(135部)を使用した以外は、製造例2と同様にプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は、0.72%であった。さらに実施例1のMEKケチミン化合物の添加量を2.0部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−4)を製造した。(E−4)のMnは2.5万、体積平均粒径は48μmであった。
比較例1
実施例1で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を添加せずに、ヘキサメチレンジイソシアネートを153.4部とした以外は実施例1と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、1.75%であった。さらに実施例1のMEKケチミン化合物の添加量を4.9部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−5’)を製造した。(E−5’)のMnは2.5万、体積平均粒径は55μmであった。
比較例2
実施例4で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を添加せずに、イソフォロンジイソシアネートを225部とした以外は実施例4と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、0.64%であった。さらに実施例1のMEKケチミン化合物の添加量を1.8部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−6’)を製造した。(E−6’)のMnは2.6万、体積平均粒径は60μmであった
比較例3
実施例1で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を添加せずに、日清紡績(株)社製のポリカルボジイミド;Carbodilite V−03(化学名:4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのポリカルボジイミド)を57部添加した以外は実施例1と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、0.80%であった。さらに製造例4のMEKケチミン化合物の添加量を2.3部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−7’)を製造した。(E−7’)のMnは2.7万、体積平均粒径は54μmであった。
比較例4
実施例1で製造例2の、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を添加せずに、バイエル社製ポリカルボジイミド;スタバクゾールPを57部添加した以外は実施例1と同様にして、プレポリマーを合成した。このプレポリマーのNCO含量は、0.80%であった。さらに製造例4のMEKケチミン化合物の添加量を2.3部に変えた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂粉末(E−8’)を製造した。(E−8’)のMnは2.7万、体積平均粒径は55μmであった。
実施例1〜4のポリウレタン樹脂粒子(E−1)〜(E−4)、及び比較例のポリウレタン樹脂粒子(E−5‘)〜(E−8’)を、音波式分級機により分級し、体積平均粒径20μm以下の微粉と、60μm以上の粗粉を除去した。
これを離型剤としてスミモールドFF(住鉱潤滑剤製)を塗布したリン酸亜鉛処理鋼板標準板(日本テストパネル社製)に市販のコロナ帯電方式スプレーガンを用いて膜圧が40〜60μmになるように静電塗装し、180℃で20分間焼き付け、それぞれの塗膜を得た。これらの塗膜を標準板から剥離し得られた塗膜について、下記項目の試験を行い、その評価結果を表1に示した。
Figure 2008156517
実施例5
ポリウレタン樹脂溶液の製造
反応容器に、製造例2で得たプレポリマー溶液(100部)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(1.1部)を投入し混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
実施例6
実施例2のプレポリマー溶液(100部)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(2.3部)を投入し混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
実施例7
実施例3のプレポリマー溶液(100部)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(3.8部)を投入し混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
実施例8
実施例4のプレポリマー溶液(100部)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(1.0部)を投入し混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
比較例5
比較例1で得たプレポリマー溶液(100部)をN,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(2.3部)を投入し、混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
比較例6
比較例2で得たプレポリマー溶液(100部)をN,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(0.8部)を投入し、混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
比較例7
比較例3で得たプレポリマー溶液(100部)をN,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(1.1部)を投入し、混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
比較例8
比較例4で得たプレポリマー溶液(100部)をN,N−ジメチルホルムアミド(100部)に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(1.1部)を投入し、混合することで、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
これらを離型剤としてスミモールドFF(住鉱潤滑剤製)を塗布したリン酸亜鉛処理鋼板標準板(日本テストパネル社製)に市販のスプレーガンを用いて膜圧が80〜120μmになるように塗装し、100℃で20分間乾燥することで、それぞれの塗膜を得た。これらの塗膜を標準板から剥離し得られた塗膜について、下記項目の試験を行い、その評価結果を表2に示した。
<湿熱老化試験>
成形表皮を、恒温恒湿機中に、温度80℃湿度95%RHで400時間処理した。試験後、表皮の引裂強度を測定して、初期強度と比較した。
湿熱老化試験後の引裂強度保持率を以下の式(1)で算出した。
Figure 2008156517
・引裂強度
表皮サンプルからJIS K 6301(1995年)の引裂試験片ダンベルB号形を3枚打ち抜く。板厚は曲がっている場所の近傍5カ所の最小値をとる。これをオートグラフに取り付け、200mm/minの速さで引っ張り、試験片が破断にいたる最大強度を算出する。
Figure 2008156517
表1、2より、ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体を添加した実施例1〜8は、比較例1〜8と比べて、引裂強度保持率が高くなっていることがわかる。引裂強度保持率が高くなっていることから、耐加水分解安定性が向上している。
本発明のポリエステル系ウレタン樹脂を含有するポリエステル系ウレタン樹脂組成物は、ホース、チューブ、フィルム、シート、ベルト、ロール類などの押出成形用材料、パッキング材、機械部品、自動車部品などの射出成形用材料、スラッシュ成形用材料、塗料、コーティング用ビヒクルなどのコーティング材料などとして有用である。また、本発明のポリエステル系ウレタン樹脂粒子は、粉体塗料、粉体接着剤、スラッシュ成形用材料などとして有用である。
ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体、赤外線吸収スペクトル ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体、核磁気共鳴スペクトル 核種:1H 溶媒:CDCl

Claims (6)

  1. 分子内に一般式(1)で示されるカルボジイミド結合(a)を有するポリエステル系ウレタン樹脂(B)。
    Figure 2008156517
  2. ジイソシアネート成分として一般式(2)で示されるヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を含有してなる請求項1に記載のポリエステル系ウレタン樹脂(B)。
    Figure 2008156517
  3. ヘキサメチレンジイソシアネートカルボジイミド化2量体(A)を、ポリエステル系ウレタン樹脂(B)の重量に対して0.5〜20重量%含有してなる請求項2に記載のポリエステル系ウレタン樹脂(B)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル系ウレタン樹脂(B)を含有するポリエステル系ウレタン樹脂組成物(C)。
  5. 請求項4に記載のポリエステル系ウレタン樹脂組成物(C)からなるポリエステル系ウレタン樹脂粒子(E)。
  6. 請求項5に記載のポリエステル系ウレタン樹脂粒子(E)を含有する粉体塗料用樹脂組成物。
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