JP2008154579A - ワンタッチ式細胞動態観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高分解能の油浸対物レンズによる生きた細胞などの細胞の長時間連続観察および刺激に対する瞬時から長時間にわたる反応の観察が可能なチャンバー付き細胞動態の観察装置を提供すること。細胞を培養した培養器を観察装置へ簡単に装着できる細胞動態の観察装置を提供すること。
【解決手段】熱伝導性の基板2に開口部8が形成され、カバーガラス14の周囲に弾性リング15を取り付けて培養器16が形成される。培養器16の弾性リング15を開口部8の下端の溝18に装着することにより培養器16が基板2の開口部8に取り外し可能に装着される。開口部8の内壁と培養器16および透明板12によってチャンバー4が形成される。基板2に、チャンバー4に培地を供給するための培地貯留部6と、培地貯留部6からチャンバー4へ培地を供給する流路26と、チャンバー4内の培地を排出する排出流路19とが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、生物、医療又はバイオテクノロジーの研究分野において、細胞の状態の変化などに対する応答を観察するための細胞動態の観察装置に関し、詳しくは、生細胞の長時間連続観察、および薬剤添加などの刺激に対する瞬間から長時間に渡る細胞動態の高解像度観察を容易に実現する観察装置、並びに装置への装着が簡単に行える培養器に関する。
従来の生物学、薬学、医学の分野では、細胞の状態の変化、あるいは細胞の薬物等に対する応答を観察するために、細胞を収容するチャンバーを備えた培養容器(培養チップともいう)を用いて、顕微鏡の試料台(ステージ)上で観察することが行われている。
この培養チップにおいて、細胞培養を維持するために、温度などの培養環境や、培養細胞の代謝により変化する培地の状態をモニターしなければならない。培養環境が一定に維持されていないと実験の再現性が低くなり、信頼できるデータが得られない。また、培地内の組成物が枯渇したり、老廃物が蓄積した状態になると、培養細胞の分裂速度が低下する。細胞分裂速度が低下した培養細胞は、良好な培養状態における培養細胞に比して培養細胞の代謝能が大きく劣り、研究に適さない。
それゆえ、細胞を長期間培養、観察するために、培養チップに培地交換手段を設けたものも従来から利用されている。
例えば、特許文献1(特開2004−113092号公報)には、顕微鏡の試料台上に載置可能な大きさの透明の板材からなり、内部にウエルを有するとともに、ウエルへの液体の供給口及び液体の排出口を有する細胞培養チップにおいて、ウエル内の培地を検出するセンサを設けた細胞培養チップが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された細胞培養チップでは、ウエル内の細胞をチップの底板である透明部材を通して顕微鏡で観察しているので、得られた画像の画質が劣るという欠点がある。また、このような細胞培養チップでは、油浸のレンズが使用できないという欠点もある。
すなわち、動物の組織や培養細胞の観察では対物レンズがステージの下から上向きに出ている倒立型の顕微鏡が通常用いられる。この倒立顕微鏡で油浸式のレンズを用いる場合には、カバーガラスはレンズ側に来るようにセットすることが必要である(対物レンズの作動距離などの制約による)が、特許文献1に開示された細胞培養チップでは、チップの透明部材がレンズ側に位置しているので、油浸のレンズが使用できない。
ところで、細胞生物学や再生医療分野では、細胞動態の長時間観察や細胞反応の詳細解析が必須であり、生細胞を高精度で観察可能な装置に対する需要は極めて高い。ことに、細胞の反応を高解像度で観察するためには、精密な温度制御、装置の操作性などが重要であるが、これらを満たす装置は市場になく、研究者個人の創意工夫による手作りの装置によりデータ取得がなされているのが現状である。
また、顕微鏡は多くの研究室が所有している器機の一つであり、近年の光学系の進歩により顕微鏡の性能は光学限界に近い観察が可能な高いレベルのものが多い。
しかし、その性能を十二分に発揮させ、新知見を得るのに、培養器を含めた顕微鏡周辺装置の開発が追いついていないのが現状である。
操作性に優れた生細胞の動態観察を可能とする手頃な価格の装置が製品化された場合、高性能顕微鏡付属の汎用装置として普及する可能性が高い。
培養器に関しては、底面にカバーガラスを貼り付けたシャーレが高分解能油浸レンズ対応シャーレとして製品化されている。
温度などを維持し、生細胞観察に適用するための装置として、顕微鏡全体を覆う保温箱、顕微鏡ステージを覆う保温箱、顕微鏡ステージを恒温制御する装置などが製品化されている。
透明発熱カバーガラスで培養器を挟み込むような形状のチャンバーが製品化されている。
以上の培養器、保温箱を組み合わせ、様々なメーカーから顕微鏡用培養装置となずけられた装置が製品化されている。
通常のシャーレ(培養器)使用の場合、観察面の材質が高分解能油浸レンズに対応できないため、40倍のドライ対物レンズまでしか使用できない。
従来の保温装置では、細胞周辺の温度制御が厳密でないため、細胞の温度変化に対する反応が生じる、油浸レンズ用オイルの屈折率変動による焦点ズレが生じる等の理由から、精度の高い観察ができない。
観察視野への薬剤の添加、洗浄などの操作に特殊な装置が必要であったり、操作が煩雑であったりする。精密観察に対応した装置は大掛かりである上、高価である。
特開2004−113092号公報
本発明は、上記欠点を解消したものであり、温度、pHなどの培地の状態の制御が可能で、しかも高解像度の顕微鏡観察ができる細胞動態の観察装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、高分解能の油浸レンズによる生きた細胞などの細胞の長時間連続観察、および刺激に対する瞬時から長時間にわたる反応の観察が可能な、流体(培地など)のチャンバー付き細胞動態の観察装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、長期間にわたる培養環境の維持が可能となり、長期間にわたる細胞の顕微鏡観察が可能となり、生物、医薬、バイオテクノロジーの研究において、より信頼性の高いデータを得ることができる細胞動態の観察装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、細胞の特定物質に対する長期間にわたる応答反応、特定物質が培養細胞に与える一連の挙動等を正確に且つ確実に記録することができる細胞動態の観察装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、細胞を培養した培養器を観察装置へ簡単に装着できる細胞動態の観察装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記細胞動態の観察装置に取り外し可能に装着される培養器を提供することにある。
本発明の細胞動態の観察装置は、細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、熱伝導性の基板に開口部が形成され、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて培養器が形成され、該培養器の弾性リングを該開口部の下端に形成した溝に装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成され、該基板に、該チャンバーに培地を供給するための培地貯留部と、該培地貯留部から該チャンバーへ培地を供給する流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とが設けられており、上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記カバーガラスが円形のガラスであり、前記弾性リングがOリングであり、該弾性リングが該カバーガラスの周囲に接着されている。
一つの実施形態では、前記基板の下面に、該溝に連続する凹部が形成され、該凹部が基板の側面に開放している。
一つの実施形態では、前記開口部の上端開口部に装着された透明板を基板に固定し得る固定手段を有する。
一つの実施形態では、前記固定手段が、周囲にネジが設けられたリングおよびこのリングのネジを基板に螺合するための該開口部の内周面に設けられたネジである。
一つの実施形態では、前記培地貯留部は、基板の上面に形成された凹部にて形成されている。
一つの実施形態では、前記細胞が、生細胞、固定化細胞、微生物または動植物の組織である。
一つの実施形態では、前記透明板が、ガラス板またはアクリル板より形成されるカバーガラスである。
一つの実施形態では、前記流路が基板を貫通して形成され、前記培地貯留部とチャンバーとが該流路によって連通されている。
本発明の他の細胞動態の観察装置は、細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、熱伝導性の基板と、該基板に設けられた開口部と、該開口部の上端開口を閉塞し得る透明板と、該開口部の下端開口を閉塞し得るカバーガラスと、該カバーガラスの周囲に接着された弾性リングと、弾性リングを開口部の下端周囲に液密的に嵌合し得る嵌合部と、を有し、該開口部の壁部と、該透明板と、該カバーガラスによってチャンバーが形成され、該基板に設けられ、該チャンバーに培地を供給するための培地貯留部と、該培地貯留部から該チャンバーへ培地を供給する流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記嵌合部が、基板の開口部の下端の周囲に形成された溝であり、この溝に前記弾性リングが取り外し可能に弾性的に嵌めこまれる。
一つの実施形態では、前記カバーガラスと、該カバーガラスの周囲に接着された弾性リングとによって培養器が形成され、該弾性リングがシリコーン製のOリングによって形成されている。
本発明の培養器は、細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置に装着される培養器であって、カバーガラスと、該カバーガラスの周囲に取り付けられた弾性リングと、を有し、該弾性リングを装置に形成した開口部の下端に形成した溝に装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成されており、上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記カバーガラスが円形のガラスであり、前記弾性リングがOリングであり、該弾性リングが該カバーガラスの周囲に接着されている。
本発明のさらに他の細胞動態の観察装置は、細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、熱伝導性の基板と、該基板に形成された開口部と、該開口部の下方の開口に取り外し可能に装着される培養器と、該開口部の上方の開口に取り外し可能に装着される透明板と、該基板に設けられたチャンバーに培地を供給するための培地供給流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路と、を有し、該培養器は、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて形成され、該培養器の弾性リングを該開口部の下端に装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該培養器、該開口部の内壁および該開口部の上端に装着された透明板によって該チャンバーが形成されており、そのことにより上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記開口部の下側開口の周囲において該基板の下面に溝が形成され、該溝に前記培養器の弾性リングを装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着される。
一つの実施形態では、前記培地供給流路がチャンバーに臨む流入口と前記培地の排出流路がチャンバーに臨む流出口は、チャンバーの対向する側に配置されている。
一つの実施形態では、前記チャンバーに試薬を供給するための試薬供給流路が前記基板に設けられている。
本発明のさらに他の細胞動態の観察装置は、細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、熱伝導性の基板に開口部が形成され、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて培養器が形成され、該開口部の周囲において該基板の下面に形成した溝に該培養器の弾性リングを装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成され、該基板に、該チャンバーに培地を供給するための培地供給流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とが設けられており、そのことにより上記目的が達成される。
本発明によれば、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて培養器が形成され、基板の開口部の周囲において基板の下面に形成した溝に培養器の弾性リングを装着することにより培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、開口部の内壁と培養器および開口部の上端に装着された透明板によってチャンバーが形成されている。また、このチャンバー内へ培地貯留部から培地を供給し、チャンバー内の培地を排出するように構成されている。
従って、長期間にわたる培養環境の維持が可能となり、長期間にわたる細胞の顕微鏡観察が可能となる。さらに、光学顕微鏡による高解像度の長時間観察が可能となる。すなわち、培養細胞、固定化細胞、微生物、または動植物の組織などの生きた細胞の刺激などに対する瞬時から長期に及ぶ反応の継続的な観察が可能となる。例えば、細胞の特定物質に対する長期間にわたる応答反応、特定物質が培養細胞に与える一連の挙動等を正確に且つ確実に記録することができる。これにより、生物、医薬、バイオテクノロジーの研究において、より信頼性の高いデータを得ることができる。
さらに、本発明によれば以下の効果がある。
(1)細胞を培養したカバーガラスを装着するので、高倍率・高分解能の対物レンズによる観察に対応することができる。
特に、カバーガラスの周辺に弾性リングを装着して容器を作成し、この容器を培養器として利用し、弾性リングを基板の開口部の下端の溝に装着することにより培養器を基板の開口部に取り外し可能に装着できるように構成したので、装置本体へ培養器をワンタッチで着脱が可能となり、操作性に優れていながら、高分解能レンズへの対応が可能となった。
(2)装置の基材の材質がアルミニウムなどの熱伝導性金属であるために温度伝導性がよく、一定温度に速やかに達し、その後の温度管理も極めて良好である。
従来の装置は多くが樹脂製であるが、本発明では、熱伝導性に優れたアルミニウムを装置本体に使用したため、室温下で、37℃設定の場合、±0.1℃の厳密な温度制御が可能となり、油浸レンズ用オイルの屈折率の変化がなく、100倍の高分解能油浸レンズによる安定した観察が可能となった。
(3)厳密な温度制御と培地の恒常的な交換により、培地のpHを保つことが可能なため、簡便な装置でありながら、細胞を良好な状態に維持した長時間観察が可能である。
(4)培地貯留部が装置の基板上に形成されているので、この培地貯留部に培地を満たした場合、培地を補充することなく継続観察が可能である。
(5)培地の注入と排出が可能な流路が設けてあり、培地の流動により細胞環境の維持が可能なため、長時間にわたり、細胞を健全な状態で高精度観察に供することが可能となった。
(6)培養器の形状を円形とすることにより、培地の流動を妨げることなく、容器内の培地等の移動にムラが生じにくく、均一な状態を保ちやすくできる。また、培養器の形状が円形であるため、添加した薬剤濃度の勾配が生じにくく、また洗浄効率も高い。
(7)培地注入孔より、薬剤の添加、洗浄が可能であり、薬剤に対する細胞の瞬時の反応から長時間にわたる影響までの高解像度解析が可能となった。
以上のように、生細胞の長時間連続観察、および薬剤添加などの刺激に対する瞬間から長時間に渡る細胞動態の高解像度観察を容易に実現する観察装置、並びに装置へのワンタッチ式装着が可能な培養器を提供できる。本発明は、生物、医療、バイオテクノロジー、分野における細胞を用いた研究に活用される。
また、基板に培地貯留部を設ける替わりに、基板のチャンバーに培地を供給するための培地供給流路を設けてもよい。この場合には、培地をチャンバーへ供給する閉鎖型システムが構成される。従って、培地供給流路から連続的に培地をチャンバー内へ供給できるので、長時間に渡る生細胞の連続動態観察ができる。
さらに、チャンバーは滅菌可能な材質で構成されているため、閉鎖型チャンバーにおいては、滅菌処理した後に培養器部分などの装置を無菌的に組み立てた後に顕微鏡ステージ上にセットし、さらに培地を無菌的にチャンバーへ連続供給することにより、長期間に渡る観察でも無菌的な環境を維持できる。
以下に本発明を詳細に説明する。
図1〜図10に示すように、本発明の細胞動態を観察するための装置は、細胞を収容するチャンバー4と、基板2に設けられておりチャンバー4に培地を供給するための培地貯留部6と、該培地貯留部6から該チャンバー4へ培地を供給する流路26と、該チャンバー4内の培地を排出する排出流路19とを有する。
上記チャンバー4は、以下のようにして基板2の開口部8の内壁と、培養器16と、上側の透明板12によって、基板2の略中央部に形成されている。
基板2は、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、真鍮などの熱伝導性に優れた金属にて形成することができる。基板2の形状としては、図1〜3に示すように、長方形状の板材で形成することができる。
この実施形態では、基板2は上側の基板と下側の基板とをビスなどの固着具にて接合して構成されている。
この基板2の略中央部に開口部8が形成されている。開口部8は基板2を貫通して形成されている。開口部8の平面形状としては、四角形、六角形、楕円形、円形などどのような形状とすることもできる。特に開口部8の形状は培地の流れ性を考慮すると円形が好ましい。
開口部8の下端開口に配置される培養器16は、カバーガラス14の周囲に弾性リング15を取り付けて形成されている。弾性リング15は接着剤などを使用してカバーガラス14上に取り付けることができる。
該カバーガラス14は矩形状あるいは円形のガラスが使用されるが、好ましくは円形のガラスが使用される。また、弾性リング15はシリコン製のOリングが好ましく使用され、この弾性リング15を円形カバーガラス14の周囲上面に接着させて培養器16が構成されている。カバーガラス14の外径と弾性リング15の外径はほぼ同じ寸法に設定されている。
カバーガラス14は、透明ガラスの薄材にて形成されている。カバーガラス14は、典型的には、屈折率が1.52程度で厚さ0.17mm±0.02mmの市販のカバーガラスを用いることができる。通常使用される大きさは18×18mm、18×24mm、24×24mm、24×40mmであり、光学的視野に影響がない限り、本質的に任意の大きさおよび形状(円形でもよい)のものが使用され得る。
基板2の開口部8の下端の周囲に、培養器16の弾性リング15を装着し得る溝18が形成されている。培養器16の弾性リング15を該開口部8の下端に装着することにより、該培養器16が基板2の開口部8の下方に取り外し可能に装着される。この場合、弾性リング15の下面にカバーガラス14が接着しているので、カバーガラス14は開口部8の下面を閉塞することになる。カバーガラス14の直径は、開口部8の下端部の内径とほぼ同じか、やや大きく形成されている。
また、基板2の下面に、溝18に連続する凹部20が形成され、凹部20が基板2の側面に開放している。つまり、開口部8の下面の周囲に円弧状の溝18が対向する位置に2つ形成され(図10参照)、さらに開口部8の周囲および基板2の側面に向けて溝18に連続する凹部20が形成されている。基板2下面に凹部20を形成することにより、この凹部20を通して弾性リング15を溝18に指あるいは器具などで容易に装着し、あるいは溝18から弾性リング15を容易に取り外すことができる。
開口部8の上端に透明板12が装着され、上記したように、該開口部8の内壁と培養器16および透明板12によって該チャンバー4が形成されている。
透明板12は、ガラス板又はアクリル板などのプラスチック板などの透明なカバーガラスにて形成され、開口部8を閉塞するように基板2上に配置されている。
具体的には、図5および図6に示すように、開口部8の上部の周縁に凹部30が全周にわたって形成され、この凹部30の内周にネジ(雌ネジ)が形成されている。そして、外周にネジ(雄ネジ)が形成された固定具としてのリング22を、透明板12の外側に配置して、リング22のネジを開口部8のネジに螺合することにより、透明板12はリング22によって基板2に確実に装着される。
基板2の一端部側に培地貯留部6が設けられている。培地貯留部6は、基板2の上面に凹部を設けて形成されている。この培地貯留部6の底部から上記チャンバー4に向けて流路26が形成されている。この流路26は基板2を貫通して形成され、培地貯留部6とチャンバー4とがこの流路26によって連通されている。
また、基板2を貫通して排出流路19が形成され、排出流路19を介してチャンバー4内と培地排出用のチューブ28とが連通されている。チューブ28の先端部には培地を吸引するためのポンプ(図示せず)が接続されている。
円形のチャンバー4の一端に形成された流路26の入口26aとチャンバー4に形成された排出流路19の出口19aとの位置は、平面視においてほぼ対向する位置にあり、流路26の入口26aからチャンバー4内へ送られてくる培地が淀みなく出口19aから排出流路19を通って排出されるようになっている。
また、基板2には温度センサ、pHセンサなどを設けることができる。pHセンサは公知のものを使用することができ、例えば、LAPS型pHセンサ、ISFET型センサがあげられる。
上記構成よりなる本発明の装置は、次のようにして、温度制御が可能な倒立顕微鏡ステージ上にセットされる。
カバーガラス14上に弾性リング15を接着剤により接着させて培養器16を構成する。このカバーガラス14上に細胞および培地を入れる。シャーレの中に培養器16を設置して、設定温度のCOインキュベータ内で、細胞を培養する。培養器16をシャーレから取出し、基板2の下面に形成された溝18に培養器16の弾性リング15を嵌め込む。培養器16は基板2下面に装着されると共に、培養器16のカバーガラス14は基板2の開口部8下面を塞ぐ。
次に、基板2の開口部8の上に透明板12を被せ、リング22を開口部8のネジに螺合することで透明板12を基板2の開口部8上面に装着する。ここで、培養器16内に比較的多量の培地を入れておくことにより、リング22を締める際に過剰量の培地とともに培養器16内の空気を抜くことができる。
このようにして、開口部8の周囲の壁部10、カバーガラス14および透明板12によって密閉したチャンバー4が形成される。培地貯留部6からチャンバー4へ培地が供給される。
そして、本発明の装置が倒立顕微鏡ステージ上にセットされる。
チャンバー4へ培地が満たされると、ポンプによりチャンバー4内の培地を吸引することにより、培地は徐々に排出流路19から排出されるので、新鮮な培地が培地貯留部6からチャンバー4へ連続的に供給される。
ここで、基板2が熱伝導性であるので、装置を温度コントロールされたステージ上に載置すると、基板2に熱が伝達され、チャンバー4内の培地および培地貯留部6内の培地が設定温度に加温される。よって、排出流路19より延びるチューブ28の遠位端にポンプを取り付けて培地をゆっくり吸引すると、チャンバー4には、設定温度に保たれた培地が貯留部6から供給される。
このようにして、薬剤のない細胞の動態をモニター(評価)できる。すなわち、生きた細胞の長時間観察のためには、細胞の温度管理と細胞の代謝に伴う培地成分の変動を防ぐため、培地を逐次新鮮なものに交換する必要がある。また、生細胞の高解像度観察は、細胞の刺激に対する反応を観察する目的で行われる場合が多い。そのためには、細胞を顕微鏡上から移動することなく顕微鏡上の細胞を封入した空間内に、必要に応じた量の薬剤などが添加されることが求められる。
本発明によれば、貯留部6の流体流入口26aからチャンバー4内へ、注射シリンジなどに装着した注射針を挿入して、薬剤を観察視野上の目的の場所に的確に添加し、さらに洗浄液の入った瓶などの先につけたノズルなどを流路の入口18からチャバー4内へ挿入し、洗浄用の新鮮な培地を噴射すると同時に流速を上げ、添加後の過剰な薬剤の除去などを速やかに行うことが可能になる。
該注射シリンジとしては、薬剤を添加するものであれば公知の全てのものを使用でき、その注射針は流路26の内径よりも小さい外径を有しているものである。また、上記瓶およびその先端に取り付けられるノズルも、従来公知の全てのものを使用することができる。
よって、細胞への薬物等の投与・洗浄も顕微鏡上で自在に行うことができる。生きた細胞の高解像度継続観察が可能になる。また、細胞の刺激に対する瞬時から長期に及ぶ反応を高解像度で観察することも可能となる。
このような仕組みにより、組織を含む細胞の観察の場合、チャンバー4では、高分解能の対物レンズがセットされた顕微鏡ステージ上において、培養温度を維持しながら培地の鮮度を保つことができる。また、ポンプによる吸引程度を調整することにより、例えば、培地のチャンバー4内への注入速度を上げて薬剤を取り除くこともできる。
このように、本発明によれば、流体(培地など)の交換、還流、添加、さらに温度制御が可能である。例えば、チューブにポンプが接続され、約40分かけて培地を吸引したり、薬剤のない細胞の動態を冷却CCDカメラなどにより画像として取り込み解析でき、さらに流入口26aからノズルを挿入し洗浄液を注入したり、注入速度を上げたりして薬剤を取り除くことができる。
(他の実施形態)
図15〜図19は本発明の観察装置の他の実施形態を示したものである。
この実施形態においては、基板2に培地貯留部6を設ける替わりに、基板2のチャンバー4に培地を供給するための培地供給流路32を設けたものである。
該培地供給流路32は基板2を貫通して形成されている。培地供給流路32がチャンバー4に臨む流入口26aと培地の排出流路19がチャンバー4に臨む流出口19aはチャンバー4の対向する側に配置されている。すなわち、培地供給流路32からチャンバー4内へ入った培地がチャンバー4内で淀むことなく培地排出流路19へ流れるように構成されている。培地供給流路32の他方側端部はチューブ33を介して培地の供給容器(図示せず)に接続されている。
このような構成においては、培地をチャンバー4へ供給する閉鎖型のシステムが構成される。培地を培地供給流路32からチャンバー4へ供給するには、培地の排出流路19側からポンプにて培地を吸引するようにしてもよく、あるいは培地供給流路32側にポンプを配置して培地を送るようにしてもよい。
培地が培地供給流路32からチャンバー4内へ送られると、上記したように、チャンバー4内にて細胞の動態を観察できる。この実施形態においては、培地貯留部6がなく、培地供給流路32から培地をチャンバー4内へ連続的に供給するように構成されているので、長時間(例えば、1週間程度)に渡る生細胞の連続観察が可能である。
また、流入口32aの近傍位置において、基板2にはチャンバー4に試薬を供給するための試薬供給流路34が設けられている。該試薬供給流路34は、基板2を貫通して形成され、図18に示すように、平面視で培地供給流路32の培地流れ方向に対して約25°の角度をもった位置に該試薬供給流路34が形成されている。薬液供給流路34にはチャンバー4方向へのみ薬液を供給し得る逆支弁が設けられる。よって、試薬などをチャンバー4内へ供給して、試薬などによる瞬間の細胞の動態を観察することもできる。
なお、試薬あるいは培地の使用量を少なくするため、チャンバー4の内容積を小さくするのが好ましい。そのため、基板2の厚みおよび培養器16の弾性リング15の断面の径を小さくすることが好ましい。このような場合、培養器16を基板2の下面に長時間安定して装着するために、図19(A)〜(C)に示すように、基板2の下面から溝18内へ突出する爪38を設けてもよい。
図19(A)に示したものは、基板2の開口部の周囲に形成した溝18の外側壁面より溝18内へ突出する爪38を設けたものであり、図19(B)に示したものは、基板2の開口部の周囲に形成した溝18の内側壁面より溝18内へ突出する爪38を設けたものであり、図19(C)に示したものは、基板2の開口部の周囲に形成した溝18の内側壁面および外側壁面より溝18内へ突出する爪38を設けたものである。図19(C)に示す構造では、弾性リング15が嵌合する凹部が形成されている。
以下に本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の細胞動態の観察装置のチャンバー内の温度安定性
温度制御用プレート(24℃設定から38℃設定へシフト)に、本発明の細胞動態の観察装置を設置し、カバーガラス14面の温度変化を追跡した。
室温24.5℃に保管してあった装置は、温度制御用プレートの温度上昇に対応した温度上昇を示し、チャンバー部分の設定温度(37℃)に達した後は、37±0.1℃の範囲で安定した温度制御が可能であった。温度データは2秒ごとに取り込んだ。外気温は24.5℃であった。
その結果を、図11に示した。
(実施例2)
生きた動物培養細胞の油浸対物レンズによる高解像度撮影
動物の細胞レベルでの研究に一般的に用いられているチャイニーズハムスターの卵巣由来の培養細胞(CHO−K1,Riken Cell Bank)を用いて、顕微鏡上で細胞の生理条件を維持したまま、油浸対物レンズを用いて生細胞の高解像度顕微鏡撮影を行った。
A.装置の作製
細胞を顕微鏡上の小さな密閉容器内で生きたまま長時間保持するためには、温度を37℃程度に保つことが必要である他に、酸性老廃物の細胞外排出による培地の酸性化などを防ぐため、培地を逐次新鮮なものに交換する必要がある。
そこで本実施例では、図1〜図10に示すような装置を作製した。
装置は、アルミニウム製基板2を用いた。基板2にはその中央に24mm×24mmのカバーガラス14を接着する開口部(観察窓)8が設けられており、ここに観察対象となる上記細胞を入れ、培養器16およびカバーガラス12を密着させることにより観察が可能となる。
培地の流動や、薬剤の添加は、注射シリンジなどに装着した注射針などを流路の入口から挿入し、観察視野の目的箇所に薬剤を直接添加したり、吸引チューブを(低速で安定した速度での吸引が可能な)吸引ポンプへ接続することにより行われる。培地貯留部6に培地を加え、吸引の開始、並びに吸引速度の制御は全て吸引ポンプによって行われる。
B.培養器のチャンバーへの装着
培養器16のカバーガラス14上にCHO細胞を培養して、この培養器16を基板2の開口部8に装着し、透明板12およびリング22を開口部8の上端に装着した。
上記構成の本発明の装置を対物レンズがステージの下から上向きに出ている倒立型の顕微鏡の試料台(ステージ)上に載置し、100倍の油浸対物レンズを用いて生細胞の高解像度顕微鏡観察(高感度冷却CCDカメラを基準としたコンピューター画像解析機能をもつ撮影装置による)を行った。
その結果を図12に示す。
図12は、培養器を基板へ装着60分後の位相差像である。
この図から、細胞の状態が良好に保たれており、細胞内の小胞や管状構造の活発な動きが観察される。また、温度管理の良さ、培地の恒常的な交換により細胞環境が良好に保たれていることがわかる。
(実施例3)
実施例2で示したのと同じ装置を用いて、変性LDLを認識する受容体を発現している細胞に、蛍光標識した変性LDL(DiD-AcLDL:リガンド)を添加した後、過剰のリガンドを除去し、その取り込み過程を観察した。
図13は、受容体機能解析のため酸化LDL(悪玉コレステロール)受容体を発現した細胞株を樹立した図である。
図14は、ワンタッチ式細胞動態観察装置を使用し、蛍光標識した悪玉コレステロールを投与し、悪玉コレステロールの細胞内における動きを追跡した連続写真である。
このように、本発明の装置によれば、細胞が取り込むことが可能な蛍光標識リガンドを添加直後の画像、洗浄後の画像、細胞がリガンドを取り込む過程を高解像度で経時的に追跡した画像を得ることができる。
本発明の一実施例の細胞動態の観察装置の分解斜視図である。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置の斜視図である。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置の断面図である。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置に使用する培養器の断面図である。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置を構成する基板の平面図である。 図5に示す基板の断面図である。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置を構成する下側基板の平面図である。 図7に示す基板の底面図ある。 図7に示す基板の断面図ある。 本発明の一実施例の細胞動態の観察装置の断面図である。 本発明の細胞動態の観察装置を用いたチャンバー内の温度安定性を示すグラフである。 カバーガラスを基板へ装着60分後の顕微鏡写真であるの顕微鏡写真である。 受容体機能解析のため酸化LDL(悪玉コレステロール)受容体を発現した細胞株を樹立した図である。 蛍光標識した悪玉コレステロールを投与し、悪玉コレステロールの細胞内における動きを追跡した連続写真である。 本発明の他の実施例の細胞動態の観察装置の分解斜視図である。 図15に示す細胞動態の観察装置の斜視図である。 図15に示す細胞動態の観察装置の断面図である。 図15に示す細胞動態の観察装置の平面図である。 図15に示す細胞動態の観察装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
2 基板
4 チャンバー
6 培地貯留部
8 開口部
10 壁部
12 透明板
14 カバーガラス
32 培地供給流路

Claims (19)

  1. 細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、
    熱伝導性の基板に開口部が形成され、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて培養器が形成され、該培養器の弾性リングを該開口部の周囲において該基板下面に形成した溝に装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成され、
    該基板に、該チャンバーに培地を供給するための培地貯留部と、該培地貯留部から該チャンバーへ培地を供給する流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とが設けられているチャンバー内での細胞動態を観察する装置。
  2. 前記カバーガラスが円形のガラスであり、前記弾性リングがOリングであり、該弾性リングが該カバーガラスの周囲に接着されている請求項1に記載の装置。
  3. 前記基板の下面に、該溝に連続する凹部が形成され、該凹部が基板の側面に開放している請求項1に記載の装置。
  4. 前記開口部の上端開口部に装着された透明板を基板に固定し得る固定手段を有する請求項1に記載の装置。
  5. 前記固定手段が、周囲にネジが設けられたリングおよびこのリングのネジを基板に螺合するための該開口部の内周面に設けられたネジである請求項4に記載の装置。
  6. 前記培地貯留部は、基板の上面に形成された凹部にて形成されている請求項1に記載の装置。
  7. 前記細胞が、生細胞、固定化細胞、微生物または動植物の組織である請求項1に記載の装置。
  8. 前記透明板が、ガラス板またはアクリル板より形成されるカバーガラスである請求項1に記載の装置。
  9. 前記流路が基板を貫通して形成され、前記培地貯留部とチャンバーとが該流路によって連通されている請求項1に記載の装置。
  10. 細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、
    熱伝導性の基板と、該基板に設けられた開口部と、該開口部の上端開口を閉塞し得る透明板と、該開口部の下端開口を閉塞し得るカバーガラスと、該カバーガラスの周囲に接着された弾性リングと、弾性リングを開口部の下端周囲に液密的に嵌合し得る嵌合部と、を有し、
    該開口部の壁部と、該透明板と、該カバーガラスによってチャンバーが形成され、
    該基板に設けられ、該チャンバーに培地を供給するための培地貯留部と、該培地貯留部から該チャンバーへ培地を供給する流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とを有するチャンバー内での細胞動態を観察する装置。
  11. 前記嵌合部が、基板の開口部の下端の周囲に形成された溝であり、この溝に前記弾性リングが取り外し可能に弾性的に嵌めこまれる請求項10に記載の装置。
  12. 前記カバーガラスと、該カバーガラスの周囲に接着された弾性リングとによって培養器が形成され、該弾性リングがシリコーン製のOリングによって形成されている請求項10に記載の装置。
  13. 細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置に装着される培養器であって、
    カバーガラスと、該カバーガラスの周囲に取り付けられた弾性リングと、を有し、
    該弾性リングを装置に形成した開口部の周囲において基板の下面に形成した溝に装着することにより該培養器が該基板の開口部に取り外し可能に装着され、
    該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成されている培養器。
  14. 前記カバーガラスが円形のガラスであり、前記弾性リングがOリングであり、該弾性リングが該カバーガラスの周囲に接着されている請求項13に記載の装置。
  15. 細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、
    熱伝導性の基板と、該基板に形成された開口部と、該開口部の下方の開口に取り外し可能に装着される培養器と、該開口部の上方の開口に取り外し可能に装着される透明板と、該基板に設けられたチャンバーに培地を供給するための培地供給流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路と、を有し、
    該培養器は、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて形成され、該培養器の弾性リングを該開口部の下端に装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該培養器、該開口部の内壁および該開口部の上端に装着された透明板によって該チャンバーが形成されているチャンバー内での細胞動態を観察する装置。
  16. 前記開口部の下側開口の周囲において該基板の下面に溝が形成され、該溝に前記培養器の弾性リングを装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着される請求項15に記載の装置。
  17. 前記培地供給流路がチャンバーに臨む流入口と前記培地の排出流路がチャンバーに臨む流出口は、チャンバーの対向する側に配置されている請求項15に記載の装置。
  18. 前記チャンバーに試薬を供給するための試薬供給流路が前記基板に設けられている請求項15に記載の装置。
  19. 細胞を収容するチャンバーを有し、該チャンバー内での細胞動態を観察するための装置であって、
    熱伝導性の基板に開口部が形成され、カバーガラスの周囲に弾性リングを取り付けて培養器が形成され、該開口部の周囲において該基板の下面に形成した溝に該培養器の弾性リングを装着することにより該培養器が基板の開口部に取り外し可能に装着され、該開口部の上端に透明板が装着され、該開口部の内壁と培養器および透明板によって該チャンバーが形成され、
    該基板に、該チャンバーに培地を供給するための培地供給流路と、該チャンバー内の培地を排出する排出流路とが設けられている、チャンバー内での細胞動態を観察する装置。
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