JP2020513763A5 - - Google Patents

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マイクロプレート実験器具の灌流および環境制御のための方法および装置
関連出願の相互参照
本願は、その全体を本明細書で参照することによって組み込まれる、2017年1月19日に出願された、“マイクロプレート実験器具の灌流および環境制御のための方法および装置”と題された米国仮特許出願第62/447991号に対する優先権を主張する。
技術分野
本明細書は、概して改良されたインビトロ細胞培養に関し、特に、マイクロプレート実験器具の統合された灌流および気圧制御をもたらすための、システム、装置、および方法に関する。
現在、生体細胞を長時間にわたってエクスビボで生存したままにするための方法をもたらす、多くのインビトロ細胞培養技術が存在する。たとえばある技術は、媒質に浮かんでおり温度とCOとが制御されたインキュベータに設置された細胞培養容器に細胞が播種される、手作業によるバッチ供給の静置培養を含む。しかし、このような技術は、実際のインビボの生理学上の微小環境を擬態するのに理想的ではない。たとえば哺乳類の体内では、細胞の微小環境はインビボで刺激され得る条件によって大きく変化する。そのため、細胞はその微小環境の生成物である傾向があるので、インビボで培養された細胞は、生理学上の環境で発生する細胞を真に代表するものではない。
この問題に対するいくつかの解決策は、高価で、市販されておらず、および/またはある用途に対してのみ特別に適した、特別な実験器具を必要とする。このような解決策は、多くの実験用途に対して広く入手可能な、標準のマイクロプレートの実験器具を利用できない。加えて、他の解決策は、光学顕微鏡にアクセスできず、処理能力が限られており、細胞壁/チャンバ(たとえば、マイクロプレートのフットプリントごとに12未満)の数が限られており、取り扱いおよび/または細胞を充填するのが困難で、気圧制御に欠け、流量制御能力に欠け、流量が瞬間的で、流れの期間が限られており、再循環を必要とし、期間を延長するためにプレートを機械的に傾ける必要があり、および/または独立したウェルの制御をできない(つまり、全てのウェルが同一の灌流処理を受ける)。
従って、標準のマイクロプレート実験器具、並びに標準のマイクロプレート実験器具と一体化できると同時に本技術を実行するシステムおよび装置等を使用して、細胞の微小環境をよりよく制御できるインビトロ細胞培養技術に対する継続する需要が存在する。
一実施形態では、空気蓋は、1つ以上のマイクロ流体経路を有する本体を含む。本体の少なくとも一部はスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される。空気蓋はさらに、1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、本体から延びる1つ以上の第一延長部品と、1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、本体から延びる1つ以上の第二延長部品とを含む。
一実施形態では、空気蓋は、1つ以上の第一ウェルに流体連結されるように構成される、1つ以上のマイクロ流体経路を有する第一部分と、1つ以上の第一ウェルから離れている1つ以上の第二ウェルと流体連結されるように構成される、1つ以上の第二マイクロ流体経路を有する第二部分と、第一部分と第二部分との間に延びる取り外し可能なブリッジ部分とを含む。取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。第一部分および第二部分は、1つ以上の第一ウェルと1つ以上の第二ウェルとに連結されると、それぞれ、1つ以上の第一ウェルと1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす。
さらに別の実施形態では、装置は、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する第一マイクロプレートと、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する第二マイクロプレートと、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される空気蓋とを含む。空気蓋は第一開口部および第二開口部の上に延び、1つ以上の第一ウェルを1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上のマイクロ流体経路を含む。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
さらに別の実施形態では、装置は、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する第一マイクロプレートと、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する第二マイクロプレートと、第一開口部および第二開口部の上を延びる空気蓋とを含む。空気蓋は1つ以上の第一ウェルを1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上のマイクロ流体経路を含む。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
さらに別の実施形態では、装置は、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する第一マイクロプレートと、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する第二マイクロプレートと、空気蓋とを含む。空気蓋は、第一開口部の上に延びる第一部分を含み、第一部分は1つ以上の第一ウェルと流体連結する1つ以上の第一マイクロ流体経路を有する。空気蓋はさらに、第二開口部の上に延びる第二部分を含み、第二部分は1つ以上の第二ウェルと流体連結する1つ以上の第二マイクロ流体経路を有する。空気蓋は、第一部分と第二部分との間に延びる取り外し可能なブリッジ部分も含む。取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
さらに別の実施形態では、流体を輸送するための装置を構築する方法は、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する、第一マイクロプレートを供給すること、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する、第二マイクロプレートを供給すること、および、空気蓋内の1つ以上のマイクロ流体経路が1つ以上の第一ウェルおよび1つ以上の第二ウェルと流体連結するように、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される空気蓋を第一開口部および第二開口部の上に設置することを含む。空気蓋は、第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
さらに別の実施形態では、流体を輸送するための装置を構築する方法は、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する、第一マイクロプレートを供給すること、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する、第二マイクロプレートを供給すること、空気蓋の第一部分を、第一部分内にある1つ以上の第一マイクロ流体経路が1つ以上の第一ウェルと流体連結するように、第一開口部の上に設置すること、空気蓋の第二部分を、第二部分内にある1つ以上の第二マイクロ流体経路が1つ以上の第二ウェルと流体連結するように、第二開口部の上に設置すること、および、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路と流体連結するように、取り外し可能なブリッジ部分を、空気蓋の第一部分と第二部分との間に設置することを含む。
さらに別の実施形態では、流体を輸送するためのシステムは、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する第一マイクロプレートと、第一マイクロプレートから離れており、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する第二マイクロプレートと、空気蓋と、1つ以上のバルブとを含む。空気蓋は、第一マイクロプレートと第二マイクロプレートとの可逆的かつ気体浸透性を示す結合を形成する、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される。空気蓋は、第一部分、第二部分、および取り外し可能なブリッジ部分を含む。第一部分は第一開口部の上に延び、第一部分は、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェルに延びる1つ以上の第一延長部品と、1つ以上の第一延長部品を介して1つ以上の第一ウェルと流体連結する、1つ以上の第一マイクロ流体経路とを含む。第二部分は第二開口部の上に延び、第二部分は、第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェルに延びる1つ以上の第二延長部品と、1つ以上の第二マイクロ流体経路を介して1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上の第二マイクロ流体経路とを含む。取り外し可能なブリッジ部分は第一部分と第二部分との間に延びる。取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されるとき、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。
1つ以上のバルブは、空気蓋に流体連結され、1つ以上の第一マイクロ流体経路および1つ以上の第二マイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御するように構成される。流体は空気蓋および1つ以上のバルブを介して、第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの間で輸送される。
本明細書に記載の実施形態によって提示されるこれらのおよびさらなる特徴は、図と併せて、続く詳細説明を考慮して十分に理解されるであろう。
図面に示される実施形態は、本質的に例示的および代表的なものであり、特許請求の範囲に定義される主題を限定する意図はない。例示の実施形態に関する後続の詳細な説明は、同様の構造が同様の符号で示されている後続の図面と併せて読むことで理解され得る。
本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、マイクロプレート実験器具の統合された灌流および気圧制御をもたらすための、例示の装置の概略分解断面図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、マイクロプレート実験器具に連結されているときにマイクロプレート実験器具の統合された灌流および気圧制御をもたらすための、例示の装置の概略断面図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、ブリッジ部を有する例示の装置であって、別々のマイクロプレート実験器具の統合された灌流および気圧制御をもたらす装置の、概略分解断面図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、別々のマイクロプレート実験器具に連結されるときにブリッジ部を有する、例示の装置の概略断面図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、マイクロプレート実験器具の灌流および気圧制御をもたらすための装置を制御するのに使用され得る、例示のハードウェアのブロック図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、デスティネーションプレート接合部に固体ポリマープラグを組み込む、例示の空気蓋の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、デスティネーションプレート接合部にある図3Aの固体ポリマープラグの詳細図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従って、デスティネーションプレート接合部にポリマーチューブを組み込む、例示の空気蓋の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、デスティネーションプレート接合部にある図4Aのポリマーチューブの詳細図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、例示の空気蓋接合部のウェルのマッピング構成の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、他の例示の空気蓋接合部のウェルマッピング構成の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、さらに他の例示の空気蓋接合部のウェルマッピング構成の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、老廃物回収のための例示の装置の概略図である。 本明細書に図示され説明される1つ以上の実施形態に従う、老廃物回収のための、例示の空気蓋接合部のウェルマッピング構成の概略図である。
概して図を参照すると、本明細書に記載の実施形態は、大きなウェル処理量、気圧制御、ウェルのいずれかおよび全ての能動的な流体灌流、延長された実験的な灌流期間、および同時に発生する顕微鏡結像への適合性を備えた装置を設けることによって、標準のマイクロプレート実験器具を使用して細胞の微小環境の制御をもたらすための、方法、システム、および装置を利用する、インビトロ細胞培養技術を対象とする。本明細書に記載の実施形態は、一般的に空気蓋を介して共に流体接続される複数のマイクロプレートを含む。空気蓋は、複数のマイクロプレートと可逆的で気体不透過な結合を形成する、熱可塑性エラストマで少なくとも部分的に構成される。より具体的には、熱可塑性エラストマは、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)であるか、もしくはそれを含む。
本明細書で使用される、“マイクロプレート実験器具”または“標準のマイクロプレート実験器具”という表現は、細胞培養、特に哺乳類の細胞培養のために一般的に理解されて使用される実験器具を参照する。このような実験器具の例は、マイクロプレート、Tフラスコ、ペトリ皿等の開口培養実験器具容器、特にバッチ供給過程に適する容器を含むが、これらに限定されない。
本開示の様々な技術は、生体細胞を長時間にわたってエクスビボで生存させる、インビトロ細胞培養技術を含み得る。例示の技術は、たとえば、複数のウェルプレート、Tフラスコ、ペトリ皿等を含む、射出成形されたプラスチックから一般的に形成される細胞培養容器を含み得る。このような細胞培養容器は、呼吸するように構成されることがある。つまり、内部の気体濃度は細胞培養容器が設置される気体環境と平衡化するように意図されている。本明細書に記載されるいくつかの設計機構は、細菌または菌類胞子などの空気伝達するコンタミネーションを除去するために、この気体交換を濾過し得る。研究対象の生物学に合わせてカスタマイズされた、特殊な培地、補助剤、および生理食塩水が、細胞を健康に保つための、必須の塩基性塩、アミノ酸、栄養素、および成長因子をもたらすことを主な目的として使用され得る。加えて、本明細書に記載される方法、システム、及び装置は、生理的温度(たとえば37℃)を維持すること、たとえば重炭酸塩緩衝液と二酸化炭素の特定の分圧(たとえば約5%)とを使用することによって生理学的pHを維持すること、および/または、たとえば約90から約95%の相対湿度を有する環境などの、湿った環境で維持することを含む。このような湿った環境は、実験室の培養容器における流体の蒸発を低減させるために必要となり得る。このような蒸発は、溶液のオスモル濃度に不利な変化をもたらす可能性があり、細胞に悪影響を起こし得る。
静置培養、手作業のバッチ供給を含む技術などの、いくつかの細胞供給技術では、本明細書に記載のように、細胞は媒質に浮かべられた細胞培養容器に播種され、温度およびCO維持のために、温度制御されたインキュベータに設置される。接着細胞は容器の底に下降し、続いて細胞表面に付着し得る。非接着細胞型は、この方法で培養される場合があり、または常に撹拌することによって細胞を浮遊させたままにするスピナーフラスコで培養される場合がある。人間の介入を最小化するために、初期供給から少なくとも約24時間などの、特定の期間にわたって細胞が生存を維持するように、培地は過剰な栄養成分を有することがある。この時間の間に、栄養素が細胞によって消費され、老廃物が発生し得る。栄養素が消費されおよび/または老廃物が細胞の健康に直接影響し得る程度まで蓄積すると、ユーザは容器をインキュベータから取り除いて細胞培地の全てまたは一部を置き換え、細胞を実験に使用したり、またはさらに使用するためもしくは新しい容器に播種するために細胞を採取したりしてもよい。このような細胞の操作(供給、採取、または継代)は、無菌の生物学的なキャビネット内で、一般的な気圧条件および室温で実施され得ることが理解されるべきである。
このような細胞供給技術は、インビボの生理学上の微小環境を擬態しないことがある。これはインビボにおいて組織は、動脈系から供給され(ソース)、静脈およびリンパ系によって排出される(シンク)、定常状態の栄養素の供給を得ているからである。細胞を供給する実際の間質性流れ(組織流れ)は組織に頼っていて、組織の局所的な代謝要求に基づく。この組織依存性は、動脈の間隔と(より高い代謝を必要とする組織は、毛管の間隔がより近い)、局所的な静圧および毛管/静脈と組織との間の浸透圧差による圧力差と、局所的な組織環境の流体透過性とによって調整される。間質性流れは一般的に非常に小さく、毎分約数十ミクロン(約数十μm)であって、したがって栄養素および老廃物除去の流れは、遅くて濃度が定常状態の栄養素および老廃物である。
このような細胞供給技術を使用することは、培養される微小環境の生成物である細胞をもたらすことがあり、逆もまた同様である。たとえば、培養される微小環境における細胞の細胞代謝は、インビボで自然発生する細胞とは異なる場合がある。細胞の異化代謝は、このような栄養素の有効性に応じて、解糖(ブドウ糖入力)から、酸化的リン酸化(ピルビン酸および酸素)、グルタミノリシス(グルタミン入力)に変わり得る。加えて、有機体は、グリコーゲン貯蔵、脂肪酸同化作用、もしくはペントースリン酸経路を介して燃料を貯蔵することによってまたは、脂肪分解および脂肪酸異化作用によって燃料庫要求することによって、瞬間的な供給/需要の変化に適合できる。乳酸塩などの一般的な老廃物は、ある条件下で燃料源となり得る。一方で、細胞培養培地は、細胞を数日間にわたって生存したままにするために、約3から約10倍の余剰な濃度のこれらの燃料源を供給し得る。加えて、細胞培養培地は、ほぼ同じ方法で、余剰なアミノ酸およびビタミンを含有し得る。
このような細胞培養培地はまた、細胞培養培地が多くの細胞の種類に広く適用できるように、最適化され得る。さらに、バッチ供給工程は、たとえば、手作業で数日ごとにのみ供給することを必要とするなど、便宜上最適化され得る。
同様に、培養された細胞は、局所的な微小環境に影響を与え得る。細胞は、老廃物、成長因子、サイトカイン、および他のシグナリング分子を分泌し得る。いくつかの分泌された生成物は、オートクリンまたはパラクリンのシグナリングによって、その生成物を分泌した細胞または他の細胞に影響を与え得る。もし、このような分泌された生成物が、静置のバッチ供給の供給過程内で蓄積することが許容される場合、濃度勾配および一過性が生じ、定常流がより安定した恒常状態で老廃物を除去する、インビボ状態を代表しないことがある。
加えて、体内のいくつかの組織は、大気濃度(たとえば約21%)より低い酸素濃度を有する。たとえば、肝臓内の一般的な濃度は約3%から約9%で、脳内では約2%から約7%で、実際の濃度は、供給毛細血管からより遠くにある組織において減少する濃度勾配を形成し得る。酸素は、クエン酸回路またはクレブス回路を介する哺乳類の細胞代謝に必要なインプットであるので、入手可能な酸素濃度における変化は細胞表現型に影響を与え得る。
様々な細胞培養技術は、細胞を供給するために手作業による介入を必要とする場合があり、これは時間を消費し、細胞および/または培地を汚染し得る。マイクロプレートは、マイクロプレートの周辺の空気を交換することによって呼吸するように構成され得る。しかし、これは不均一な気流を生成し、プレートの中心ウェルと比べて、マイクロプレートの縁部ウェル周りでより大きな蒸発を発生させ得る。このような不均一な蒸発は、マイクロプレート細胞培養におけるオスモル濃度の差およびエッジ効果を生じ得る。
いくつかの細胞培養装置は、一体化した経路およびバルブを備えたマイクロ流体細胞チャンバを組み込むマイクロ流体細胞培養装置などの、統合された灌流を組み込み得る。例示のマイクロ流体機構は、一般的に、約数十から数百ミクロン(約数十から数百μm)の機構寸法を有する設計要素を含む。しかし、これらの装置は標準のマイクロプレートもしくは“開口容器”実験器具容器を用いた作業と大きく異なるので、マイクロ流体装置は商業的に実現可能でない。これは、マイクロ流体の細胞培養装置に細胞を播種するのは、皮下針装置または連結具を介したマイクロインジェクションによってしばしば実施され、これはユーザにとってより困難で、複数経路ピペッターまたはロボット工学が使用される従来の開口容器細胞培養よりも標準化するのが難しいからである。加えて、いくつかのマイクロ流体装置は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの材料から構成される。なぜならこれらの材料は原型の微細加工を受けることができ、そして生物学的に不活性であるからである。しかし、PDMSの微細加工は大量生産するのが困難である。PDMSはまた、親油性化合物に高い吸着性を示すので、このような親油性化合物が一般的である薬物スクリーニングの用途に対して問題を示す。さらに、PDMSは呼吸するので、気圧制御を要求する用途に対して設計の複雑さをもたらす。加えて、このような装置に連結することは、特にロボットの適合性を示すマイクロプレート装置に従来は貯蔵される実験的薬物を、マイクロ流体構造に設置するのにあたり問題となり得る。したがって、マイクロ流体装置は、タンパク質結晶化、タンパク質分析、およびPCRなどのいくつかの用途に対してのみ有効である場合があるが、細胞分析には適切でない。
“チップ上の組織”または“チップ上の器官”の使用は、本来の気圧制御に欠け、試験チャンバ処理能力が低く、老廃物培地を除去する代わりに培地を再循環させることが必要なので、一般的には本明細書に記載のインビトロの細胞培養に適切でない。加えて、このような使用における細胞チャンバは統合された顕微鏡検査にアクセスできない。さらに、全ての試料バイオリアクタの流体灌流が並行して発生しなければいけない。
個々のウェルから装置に形成された特別に構築されたマイクロ流体細胞チャンバへ流体を移送させるために装置に組み込まれるマイクロ流体経路を有する、単独の標準の“マイクロプレートのような”装置を使用し、そして空気マニフォールドを使用してプレートの上部を密閉して空気圧を加えるマイクロ流体細胞培養装置も、本明細書に記載のインビトロ細胞培養には適さない。これは、プレートごとにいくつかの細胞培養チャンバ(たとえば、4つのチャンバ)があるので、設計の有する処理能力が低いからである。加えて、このような設計で実行される受動的な重力流の方法は、本質的に瞬間的で、ソースと老廃物ウェルとの間の絶えず変わる流体の高低差によって定義される。したがって、ユーザは流れの開始または流量を制御できず、ソースウェルの液量がすぐに消費されるので、実験期間が限定される。これは、逆に、与えられた細胞チャンバに数多くのソースウェルを取り付けることが必要となり、それによって実験期間が拡大されるが、与えられた実験室の容器のフットプリントに対する入手可能な細胞チャンバ数を限定する。流れの期間を増加させるための他の技術は、プレートを傾けてソースとシンクウェルとの間の流体の高低差を機械的に操作し、それによって流れの期間を増加させ、流れ方向を反転させることなどの、機械的な介入を加えることを含む。
コンピュータによって制御される流体輸送ベースプレートと組み合わされる、特殊に設計された細胞培養容器を組み込む装置は、従来と異なる細胞培養実験装置を使用するので、本明細書に記載のインビトロ細胞培養に適さない。同様に、従来のマイクロプレートの培養プレートとマイクロ流体細胞培養プレートとの間のハイブリッドで、従来の24ウェルマイクロプレートと組み合わさる空気圧駆動の蓋を使用し、マイクロプレートの異なるウェルからの流体を一体化した毛細管を通って、一体化したバルブのシステムと、正確なタイミングの空気圧および真空の適用とを介して移送する装置も、本明細書に記載のインビトロ細胞培養に適さない。これは、このような装置は処理能力が低く、6個のみの測定ウェルを使用し、全てのウェルで同時に灌流することが必要で、バルブ構成要素はマイクロ経路を開いたり閉じたりするために、前述のとおり、制御されていない親油性化合物に吸着性を示し、気体透過性を示す可撓性PDSM層を利用するからである。
ここで図を参照すると、図1Aおよび1Bは、マイクロプレート実験器具の統合された灌流および気圧制御をもたらすための、概して100で示される例示の装置の概略図を図示する。より具体的には、本明細書でさらに詳細に説明されるように、図1Aは装置100の様々な構成要素を概略分解図で示し、図1Bは組み立てられたときの装置100の様々な構成要素を図示する。いくつかの実施形態では、装置100は、インキュベータなどの温度制御された環境106内に格納される。
特に図1Bに示されるように、装置100は、その底部102が顕微鏡150の顕微鏡対物レンズ154を介して結像でき、その対応する上部104が顕微鏡150のランプハウジング152に隣接するように、位置され得る。したがって、装置100の様々な構成要素を構築するために使用される材料は、ランプハウジング152からの光がいくつかのウェル132内にある細胞を照らすのに十分な透過性を示す。したがって、装置100は位相差または他の透過型光学顕微鏡技術に適合し得る。いくつかの実施形態において、装置100は、装置100の底部102から顕微鏡対物レンズに入射する励起光を伴う落射蛍光結像装置に適合し得る。
さらに図1Aおよび1Bを参照すると、一般的に装置100は、深型ウェルソースマイクロプレート120および細胞試験マイクロプレート130を含むがそれらに限定されない、様々な種類のマイクロプレート実験器具に設置される空気蓋110を含む。本明細書にさらに詳細に説明されるように、空気蓋110は様々なマイクロプレート実験器具の開口部に設置され、マイクロプレート実験器具を外部環境から密封し、および/または空気蓋110をマイクロプレート実験器具に固定する。
空気蓋110は、たとえば特殊に設計された無菌の空気蓋消耗品の場合がある。空気蓋110は本体111を含み、本体111は、1つ以上の空気制御部品108と、1つ以上の第一延長部品116と、1つ以上の第二延長部品118と、1つ以上の第一延長部品116を1つ以上の第二延長部品118と流体連結させる1つ以上のマイクロ流体経路114とを含む。1つ以上のマイクロ流体経路114は一般的に、1つ以上の第一延長部品116および/または1つ以上の第二延長部品118を介して、様々なマイクロプレート実験器具の間の灌流能力をもたらし得る。たとえば、装置100が図1Bに図示されるように組み立てられると、第一延長部品116は深型ウェルソースマイクロプレート120内に延び、1つ以上の第二延長部品118は細胞試験マイクロプレート130内に延び得る。したがって、装置100の能力を増大させるが、一方で装置ごとの細胞培養ウェルの数を限定しないために、空気蓋110は、図1Bに図示されるように、深型ウェルソースマイクロプレート120および細胞試験マイクロプレート130などの、2つ以上のマイクロプレート間にブリッジを設ける。
空気蓋110は、任意の材料から構成することができ、さもなければ本開示によって限定されない。いくつかの実施形態において、空気蓋110は複数の層の材料で構成される場合がある。例えば、空気蓋は、マイクロ流体経路114を含む中間層の上に、最上層112を有する。いくつかの実施形態では、空気蓋110はPDMSを包含しない材料で構成される場合がある。このような実施形態において材料は、PDMSを包含する材料と比較して、親油性薬物の輸送に対する適合性が高くなり得る。加えて、PDMSと異なり、空気蓋110の構成に使用される材料は、少なくとも供給された空気の気体組成がほぼ変化しないままである限り、気体に浸透性を示さない。いくつかの実施形態では、空気蓋110またはその一部(たとえば本体111の一部)は、可逆であるが気体不浸透性である、マイクロプレートとの結合を生成するために、熱可塑性エラストマ(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS))で構成される。SEBSは、エチレン−ブチレン鎖を備えたポリスチレンなどの、硬いポリマーの混合物を含む可塑性エラストマ(TPE)である。エチレン−ブチレン鎖は、材料に柔軟性を与え、硬いポリマー組成の構成比は、要求される所望の特性に応じてカスタマイズできる。混合物により多くのポリスチレンが使用されると、材料はより硬くなり、より化学的に不活性である。混合物に使用されるポリスチレンがより少ないと、材料はより柔らかく、化学的不活性さがより低くなる。PDMSなどの他の化合物に対するSEBSの利点は、SEBSは親油性化合物に対して吸着性がより低く、溶媒を使用することなく、ガラス、ポリスチレンまたはそのものに、容易にかつ可逆的に結合できることである。SEBS化合物はまた、PDMSなどの他の化合物より気体浸透性が低い場合があり、このことは本明細書に記載の環境的に閉鎖されたシステムを構築する際に好適となり得る。したがって、いくつかの実施形態では、SEBSは他の化合物よりも好ましい場合がある。ポリスチレン組成に応じて、材料は射出成形または熱エンボス加工され得る。
本明細書に記載の閉鎖されたシステムは、気圧制御を可能にすることがあり、特定のマイクロプレートの中心ウェルと縁部ウェルとの間の、様々な長期の蒸発、具体的には不均一な蒸発を除去する場合がある。この種類の蒸発は、空気をインキュベータ環境と不均一に交換する、他のマイクロプレート蓋設計でよく見られることがある。この空気交換および後続の不均一な蒸発は、オスモル濃度変化と同様に温度変化を生じさせ、他のマイクロプレート蓋設計において顕著なエッジ効果を生み出すことがある。
いくつかの実施形態では、空気蓋110は、空気蓋110をマイクロプレート実験器具に固定するための、クランプ、ピン、ねじ等の機械的手段を持たない場合がある。むしろ、空気蓋110は、たとえば、真空圧もしくは本明細書に記載の材料を使用するなど、他の任意の非機械的な手段によって、マイクロプレート実験器具に固定され得る。いくつかの機械的手段は可逆的でないので、空気蓋110をマイクロプレート実験器具に固定するために非機械的な手段を使用するのは、機械的な手段を使用するよりも有益な場合がある。したがって、ユーザは、蓋を取り除いて、同じまたは他のマイクロプレート実験器具に再び取り付けることはできないであろう。
ここで図1Cおよび1Dを参照すると、いくつかの実施形態では、空気蓋110は複数の部分111を有し、各部分を対応するマイクロプレート実験器具に個々に連結して共に架橋されるようにすることによって、マイクロプレート実験器具への連結を容易にする。たとえば、空気蓋110は、深型ウェルソースマイクロプレート120に連結する第一部分111aと、細胞試験マイクロプレート130と連結して第一部分111aから離れている第二部分111cと、第一部分111aを第二部分111cに流動結合するために第一部分111aと第二部分111cとの間で連結するブリッジ部分111bとを含み得る。したがって、空気蓋110は、ユーザが、第一部分111aおよび第二部分111cの各々を、他方の連結を妨害することなくそれぞれのマイクロプレート実験器具に個々に連結できるようにし得る。つぎに、第一部分111aおよび第二部分111cが連結されると、特に図1Dに示されるように、第一部分111aと第二部分111cとの間にブリッジ部分111bが設置される。したがって、ブリッジ部分111bはブリッジマイクロ流体経路114bを含む。ブリッジマイクロ流体経路114bは、本明細書に記載の方法で、第一マイクロ流体経路114aと第二マイクロ流体経路114cとを通る流体流れが可能になるように、第一部分111aにある第一マイクロ流体経路114aと、第二部分111cにある第二マイクロ流体経路114cとに一直線に並び流体連結する。
再び図1Aおよび1Bを参照すると、マイクロプレート実験器具は、広く知られている一般的に標準のマイクロプレート実験器具で、細胞培養装置として使用される。このようなマイクロプレート実験器具を使用することは、既存の細胞培養作業フローおよび方法に対して、高い熟知度と実験の順応性とをもたらす。使用され得るマイクロプレート実験器具の例は、深型ウェルソースマイクロプレート120および細胞試験マイクロプレート130を含むが、これらに限定されない。深型ウェルソースマイクロプレート120および細胞試験マイクロプレート130は、たとえば、同様の形式および/または構成を備えたマイクロプレートの場合がある。深型ウェルソースマイクロプレート120は一般的に、試薬を含むように構成される1つ以上のウェル122を含み得る。いくつかの実施形態では、深型ウェルソースマイクロプレート120は、所定の流量に対する試薬能力と全体の灌流時間とを増加させるように特に構成され得る。いくつかの実施形態では、深型ウェルソースマイクロプレートは高さが約1センチメートル(cm)以上の場合がある。様々な実施形態において、細胞試験マイクロプレート130は調査される様々な細胞を含み得る。たとえば、細胞試験マイクロプレート130は、1つ以上のウェル132も含むマイクロプレートの場合がある。特定の実施形態では、細胞試験マイクロプレート130は標準の96ウェルマイクロプレートの場合がある。しかし、これに関連して一般的に他の種類のマイクロプレートが有用であると理解されるべきで、様々なマイクロプレートの種類は本開示に限定されない。しかし、例示を目的として、図1Aおよび1Bは各々96ウェル形式のソースおよびデスティネーションプレートを断面図で図示する。
流体は、1つ以上の第一延長部品116、空気蓋110に組み込まれたマイクロ流体経路114、および/または1つ以上の第二延長部品118を介して、深型ウェルソースマイクロプレート120の1つ以上のウェル122から、細胞試験マイクロプレート130の1つ以上のウェル132に移動し得る。より具体的には、マイクロ流体経路114は空気圧または真空を利用して、マイクロプレート間の流体の動きに影響を与え得る。空気圧または真空は、1つ以上の空気制御部品108を通して導入され得る。
本明細書に前述されるように、図1Bは個々のマイクロプレート(たとえば、深型ウェルソースマイクロプレート120および細胞試験マイクロプレート130)と係合された空気蓋110を図示する。空気蓋110がマイクロプレートと係合されるとき、空気蓋110とマイクロプレートとの間で気密封止140が形成される。
このような本明細書に記載の閉鎖された(たとえば密封された)システムは、様々な構成要素の間で流体を移動させ、流体の流速を制御し、および/または流体流れの期間を制御するために、圧力差(正または負)を生じさせるのに必要な場合がある。たとえば、閉鎖されたシステムは、1つ以上の第一延長部品116および/または1つ以上の第二延長部品118を介して、深型ウェルソースマイクロプレート120の1つ以上のウェル122、細胞試験マイクロプレート130の1つ以上のウェル132、および/またはマイクロ流体経路114の間の流体流れを可能にする。加えて、空気蓋110をマイクロプレートに密封することは、本明細書に記載のように、装置100で使用される液体試薬の気体組成を維持するために、必要となる場合がある。
図2も参照すると、気密封止140を形成するように発生される空気圧または真空は、1つ以上の空気制御部品108に流体連結された空気コントローラ220によって制御され得る。図2に示されるように、空気コントローラは、一般的に、マイクロプレート間で流体を移動させるのに使用される空気圧および/または真空を制御するように構成される計算装置の一部の場合がある。空気コントローラ220は、各ソースウェルが用途に応じて、流れに対して別々に作動され、任意でグループ化され、または全てが同時に作動できるように構成される。空気コントローラ220は、1つ以上の空気制御部品108に供給される空気の気体組成を制御するように構成され得る。たとえば、空気コントローラ220は、1つ以上の空気コントロール部品108に供給される空気の酸素分圧を制御し得る。いくつかの実施形態において、空気コントローラ220は、マイクロプレート内の流体が供給される気体の構成要素と均衡するように、空気蓋110にマイクロプレートとの気密封止140を形成させることがある。これは、装置100内の液体試薬の溶存酸素(または他の溶存気体)含有量を制御する手段をもたらす。
図2に図示される様々な他のハードウェア構成要素は、空気蓋110がマイクロプレート上に設置されると、マイクロプレートの環境を制御するための様々なタスクを実行するように特に構成され得る。ローカルインターフェイス200(バスなど)は様々な構成要素と相互に連結し得る。コンピュータ処理ユニット(CPU)などの処理装置202は、計算装置の中心処理ユニットである場合があり、プログラムを実行するのに必要な計算および論理演算を実施する。処理装置202は、単独でまたは図2に開示される他の要素の1つ以上と併せて、このような表現が本開示に使用されるように、例示の処理装置、計算装置、プロセッサ、またはその組み合わせである。読み出し専用メモリ(ROM)206およびランダムアクセスメモリ(RAM)204などのメモリは、例示のメモリ装置(つまり、非一時的なプロセッサが読み込める保存媒体)を構成し得る。このようなメモリ204、206は、処理装置202によって実行さるときに、処理装置202に本明細書に記載される処理などの様々な処理を完了させる、1つ以上のプログラミング命令を含み得る。プログラム命令は任意で、コンパクトディスク、デジタルディスク、フラッシュメモリ、メモリカード、USBドライブ、Blu−ray(登録商標)ディスクなどの光学ディスク記憶媒体、および/または他の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体などの、有形のコンピュータ可読媒体に記憶され得る。
一般的にRAM204およびROM206とは別の記憶媒体であるデータ記憶装置208は、圧力データなどのデータを記憶するためのリポジトリを含み得る。データ記憶装置208は、ハードディスクドライブ(HDD)、メモリ、リムーバブルストレージ、および/または同様の物を含むがそれらに限定されない物理的な記憶媒体の場合がある。データ記憶装置208はローカル装置として図示されるが、データ記憶装置208は、たとえば、サーバ計算装置、クラウドベースのストレージ、および/または同様の物などの、リモート記憶装置の場合があることを理解されるべきである。
ユーザインターフェイス212は、ローカルインターフェイス200からの情報が、音声、視覚、グラフィック、または英数字の形式で、計算装置のディスプレイ214部分に表示されるようにする。さらに、ユーザインターフェイス212は、1つ以上の入力装置216も含む場合があり、入力装置216は、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、リモートコントロール、ポインティングディバイス、映像入力装置、音声入力装置、触感フィードバック装置、および/または同様の物などの、入力装置への伝達、および入力装置からのデータの受信を可能にする。このようなユーザインターフェイス212は、たとえば、ユーザが装置100と相互作用して、圧力等を調節できるように使用され得る。たとえば、ユーザは装置100と相互作用して、適切な環境がマイクロプレートに形成されていることを確実にするための実験パラメータを与えることがある。
システムインターフェイス218は、計算装置に、空気コントローラ220および/または1つ以上の外部構成要素と相互作用する能力を与え得る。空気コントローラ220および/または外部構成要素との通信は、様々な通信ポート(図示なし)を使用して発生し得る。例示の通信ポートは、インターネット、イントラネット、ローカルネットワーク、直接接続および/または同様の物などの、通信ネットワークに取り付けられ得る。
装置100全体の圧力(または真空)を使用する、流体の制御された動作は、1つ以上の異なる方法で実行され得る。たとえばいくつかの実施形態では、装置100は、流体流れが空気コントローラによって作動されて各ウェルへのライン圧力を入れたり/切ったりする、各ソースウェルへの個々の制御ラインを含み得る。この方法は、バルブがない空気蓋110を可能にして空気蓋110の設計の複雑さを低減させるので、利点となり得る。むしろ、バルブは空気コントローラ220内に設置される。このような設計特徴は、空気制御ライン全体の加圧および減圧と、各作動の際に各貯蔵ウェルの上の頭部空間とを要求し得る。
いくつかの実施形態では、装置100は、たとえばQuakeバルブなどの、通常は閉じられた一体化したバルブ設計を組み込む場合がある。このような一体化したバルブ設計は、一般的に柔軟性のより低い材料の接合バルブシートに対して押されたり(圧力)または引かれたり(真空)して開いたり閉じたりしてそれによってマイクロ流体経路の流体流れを入れたり切ったりし得る、より柔らかい材料を部分的に含む、マイクロ流体経路構成に頼っている。このようなバルブは、構造に応じて、通常は開いている(作動しない限り開いている)または通常は閉じられている(作動しない限り閉じられている)ように構成され得る。いくつかの実施形態では、空気コントローラ220によって作動されない限り流体流れが発生しないように、装置100は通常閉められたバルブを組み込み得る。このような実施形態では、通常閉められたバルブは、微細加工に適した、また生物学的に不活性なエラストマ材料を組み込み得る。
いくつかの実施形態では、SEBSは、一体化された通常閉められたバルブ設計において、エラストマのたわみ材料として使用され得る。たとえば、一体化されたバルブを組み込む設計は経路と流体連結され、経路はエンボス加工されたまたは射出成形されたSEBS材料であって、経路を完成させる際にポリスチレン(PS)またはサイクリンオレフィンポリマー(COP)などの可撓性のより低い材料と結合される。他の実施形態では様々な経路機構はPSまたはCOCから構成され、SEBSで構成されるバルブ作動要素を備えている場合がある。
様々な実施形態において、装置100の様々な構成要素に使用されるSEBSのポリスチレン組成が、様々な要求に対処するために変更され最適化され得る。たとえば、溶媒を必要としない可逆性結合、灌流機能のために必要とされる圧力の下で密封を維持する層、様々な機械的公差を維持しながら標準のマイクロプレート実験器具と連結するために構成される結合層、および培地の気体組成を維持するために気体浸透性を示さない結合層を形成することの要求が対処され得る。
図3Aは、デスティネーションプレート接合部で固体ポリマープラグを組み込む、例示の空気蓋の概略図を示す。図3Aに示される実施形態では、空気蓋310は4つのポリマー層を有するボディ311を含み得る。空気蓋310の最上層312は、より硬いポリマー(ポリスチレン、環状オレフィンポリマー、および/または同様の物)を含む。最上層312は、上述の空気コントローラ220(図2)などの、空気コントローラ(図示なし)に流体連結される、1つ以上の空気コントロール部品308を含み得る。いくつかの実施形態では、最上層312は、個々のバルブ制御および/またはウェル加圧のために、空気蓋310を空間的に横切る、1つ以上の空気の空気経路を含み得る。空気蓋310はさらに、最上層312の下に第二層313を含み得る。第二層313は、SEBSなどの熱可塑性エラストマ(TPE)を含み得る。第二層313は、一体化されたバルブ設計のたわみ層として利用され得る。いくつかの実施形態では、第二層313はマイクロ流体経路を含まないことがある(特徴なし)。むしろ、第二層313は、第三層314と連結される場合があり、第三層314はポリマーで構成され、その中にエンボス加工されたもしくは射出成形されたマイクロ流体経路を含む。このような配置では、第二層313は最上層312と第三層314との間に挟まれ得る。第三層314内に位置するマイクロ流体経路は、横方向の寸法が約30ミクロンから数百ミクロン(約30μmから数百μm)となり得る。第三層314から延びる1つ以上の延長部品は、個々のマイクロプレートへの接合をもたらし得る。たとえば、いくつかの実施形態では、第三層314にあるマイクロ流体経路とソースプレートとの間の接合は、1つ以上の毛細管316を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の毛細管316は第三層314の一部として射出成形され得る。他の実施形態では、1つ以上の毛細管316は第三層314に別々に挿入され得る。
図3Aおよび3Bは、概して300で示される装置が空気蓋310を組み込む、他の実施形態を示す。本明細書で具体的に記載されているものを除き、図3Aおよび3Bに示される様々な残りの要素は、図1Aおよび1Bで同様の符号をつけられた構成要素と類似して構築および構成され得る。たとえば、図3Aに図示される最上層312は、図1Aに関して記載される最上層112と類似の方法で構築および構成され得る。
図3Aおよび3Bに図示されるように、デスティネーション細胞プレート330は1つ以上のウェル332を有し、ウェル332はその中に挿入される第三層314からの延長部品を有する。このような延長部品は、たとえば、その中に1つ以上の穴319を含む、固体ポリマープラグ318の場合がある。1つ以上の穴319は、デスティネーション細胞プレート330のそれぞれのウェル332への流入および/または流出経路として機能し得る。このようなプラグ318を使用することは、デスティネーション細胞プレート330における各ウェル332の底部での液面が制限されるので、他の装置に対する利点をもたらし得る。加えて、このようなプラグ318を使用することは、各ウェル332に含まれる流体のメニスカスを除去し得る。メニスカスは、顕微鏡結像に有害なアーチファクトを生じ得るので、メニスカスを除去することは、各ウェル332の内容物のより正確な結像を可能にし得る。いくつかの実施形態では、特に図3Bに示されるように、各プラグ318の底部Bは個別の形状および/または大きさの場合がある。このような底部Bの個別の形状および/または大きさは、一般的にプライミングおよび気泡除去のためである。加えて、底部Bの形状および/または大きさは、プラグ318の設計および製造を容易にするのに役立ち得る。
いくつかの実施形態では、空気蓋310は、第三層314が第二層313と第四層315との間に位置するように、第三層314の下に第四層315を組み込む場合がある。第四層は熱可塑性エラストマを含み、本明細書に記載のように、個々のマイクロプレートに取り付けるための密封表面を設けるために一般的に使用され得る。
図4Aおよび4Bは、概して400で示される装置が、デスティネーションマイクロプレート430との接合部に位置するポリマーチューブ417を有する空気蓋410を組み込む。本明細書で具体的に記載されているものを除き、図4Aおよび4Bに示される様々な残りの構成要素は、図1A、1B、3Aおよび3Bで同様の符号をつけられた構成要素と類似して構築および構成され得る。たとえば、図4Aに図示される本体411は図1Aおよび1Bに関して記載される本体111と、図3Aに関して記載される本体311とに類似の方法で構築および構成され得る。他の例では、図4Aに図示される第一層412は、図3Aに関して記載される最上層312と類似の方法で構築および構成され得る。
図4Aおよび4Bに示される実施形態では、デスティネーションマイクロプレート430への流体接合は、第三層414内に位置するマイクロ流体経路に流体結合されたポリマーチューブ417を介して設けられ得る。特に図4Bに示されるように、第一チューブ417aがデスティネーションマイクロプレート430の各ウェル432への流入をもたらし、第二チューブ417bがデスティネーションマイクロプレート430の各ウェル432からの流出をもたらし得る。いくつかの実施形態では、第一チューブ417aは、第二チューブ417bが延びる第二距離と異なる距離で、それぞれのウェル432へ延び得る。従って、様々なチューブ417は各ウェル432内で様々な高さで位置する場合がある。いくつかの実施形態では、様々なチューブ417の各々は、別々のバルブまたは共通のバルブで制御されることがあり、様々なチューブ417の各々は、本明細書でより詳細に記載されるように、圧力または真空によって作動され得る。
本明細書に記載のように空気蓋にあるマイクロ流体経路を使用することは、特定のソースウェルを特定のデスティネーションウェルと接合するのに関して、設計の融通性をもたらし得る。たとえば、図5A〜5Cに示されるように、いくつかのウェル同士のマッピングの可能性が存在し得る。
図5Aは直接の1対1のマッピングを図示する。従って、ソースウェル522a、522bの各々は、そこに流体連結される対応するバルブ560a、560bを有する。各バルブ560a、560bは、対応する導管570、580を介して、対応するデスティネーションウェル532a、532bと流体連結する。したがって、第一ソースウェル522a内に含まれる流体は、第一バルブ560aによって選択的に制御され、第一導管570を通って対応する第一デスティネーションウェル532aに流体を移送する。同様に、第二ソースウェル522b内に含まれる流体は、第二バルブ560bによって選択的に制御され、第二導管580を通って対応する第二デスティネーションウェル532bへ流体を移送する。
他の実施形態では、図5Bに示されるように、2つのソースウェルが2つのデスティネーションウェルのいずれかに接合する場合がある。より具体的には、ソースウェル522a、522bの各々は、そこに流体連結される対応するバルブ560a、560bを有する。各バルブ560a、560bは、共有の導管590を介して、複数のデスティネーションウェル532a、532bの全てに流体連結される。したがって、第一ソースウェル522内に含まれる流体は、第一バルブ560aによって選択的に制御され、共有の導管590を通って第一デスティネーションウェル532aおよび/または第二デスティネーションウェル532bへ流体を移送する。同様に、第二ソースウェル522b内に含まれる流体は、第二バルブ560bによって選択的に制御され、共有の導管590を通って第一デスティネーションウェル532aおよび/または第二デスティネーションウェル532bへ流体を移送する。本実施形態では、特定のデスティネーションウェルは1つ以上の試薬を受け取ることができ、冗長性(重複)と同様に実験の順応性をもたらす。
図5Cは、4つ1組のウェルマッピングの例を図示する。図5Cは、対応するバルブ560a、560b、560c、560dに流体連結し、各々が共有の導管590を介して、複数のデスティネーションウェル532a、532b、532c、532dの全てと流体連結される、4つのソースウェル522a、522b、522c、522dを図示する。様々なウェルおよびバルブは、図5Bに関して記載されるものと類似の方法で動作する。本実施形態では、特定のデスティネーションウェルは1つ以上の試薬を受け取ることができ、冗長性(重複)と同様に実験の順応性をもたらす。本明細書で具体的に記載されない他の構成もまた、本開示の範囲から逸脱することなく可能である。また、本明細書に前述されるように、能動的バルブは使用されない場合がある。むしろ流体流れは、空気コントローラから独立したウェル空気ラインの別の加圧によって実行され得る。しかしこの例では、図5A〜5Cに記載される複数のウェルマッピングの状況において、1つのソースウェルから他のソースウェルへ逆流するのを防ぐために、単一の受動的チェックバルブを組み込むのが望ましい場合がある。
様々な実施形態では、本明細書に記載されるように装置が密封され加圧されているときに、装置内で流体を移送する過程において、デスティネーションウェル内に含まれる細胞が大気圧から大きく外れることがないことを確実にすることが必要となり得る。したがって、細胞マイクロプレートにおける絶対気圧から大きく外れることなく(0.1atm未満)、ソースウェルおよびデスティネーションウェルにおける気圧差(正または負)を導入することが必要な場合がある。これは、装置およびその様々な構成要素の設計に組み込まれる場合があり、いくつかの実施形態では、流体経路形状、バルブ、および/または空気コントローラで使用される様々な圧力に基づく場合がある。
様々な実施形態では、老廃物除去は、細胞層に堆積した異質老廃物の人工条件を除去するために必要な場合があり、前述のとおり、栄養素および老廃物の定常状態の濃度のインビボ条件と一致し得る。いくつかの実施形態では、各ウェルにおける材料の体積は一定で、除去される流体体積は加えられるものと等しい。図6Aおよび6Bは老廃物除去に適した例示の装置構成を図示する。たとえば、図6Aに示されるように、老廃物は1つ以上の導管670、680を介して老廃物ウェル622bに運搬され得る。他の例においては、図6Bで示されるように、ソースウェル622aは、第一導管670を介する第一デスティネーションウェル632aおよび/または第二デスティネーションウェル632bへの流体流れを制御する、第一バルブ650aに流体連結され得る。老廃物ウェル622bは、第二導管680を介する第一デスティネーションウェル632aおよび/または第二デスティネーションウェル632bへの流体流れを制御する、第二バルブ650bと流体連結され得る。このような実施形態では、ソースウェル622aは実験の開始時には空のままで、後に老廃物回収容器として使用され得る。これは、後続の(たとえば生化学的な)分析のために、様々なウェルからの灌流老廃物を保持することが望ましい状況で役立つことがある。いくつかの実施形態では、ウェルに加えるタイミングおよび量、および老廃物抽出の関連するタイミングおよび量は変更されて、対流、拡散混合、および/または同様の物などの他の要素を利用する場合がある。
本明細書に上述される、様々な装置の組立方法は、マイクロプレートを供給すること、およびマイクロプレートの上に空気蓋を設置すること(空気蓋の複数の部分および対応するブリッジ部分を設置することを含む)などの様々な段階を含むが、それらに限定されないことが理解されるべきである。方法は、延長部品を対応するマイクロプレートのウェル内に挿入して、マイクロプレートを他のマイクロプレートと流体連結させることを含み得ることも、さらに理解されるべきである。本明細書に記載のように、蓋は非機械的な手段を介して連結され得る。加えて、流体流れを制御するために差圧が発生されることがある。
ここで、本明細書に記載されるシステム、装置および方法は、細胞培養のためのインビボ条件をシミュレーションする目的で、従来のマイクロプレート構成要素を備えた空気蓋を組み込むことを理解されるべきである。本明細書に記載されるシステム、装置、および方法は、現在の作業フローおよび読み出し技術と共に使用できるように、従来のマイクロプレート技術を使用する。さらに、従来のマイクロプレート技術を使用することは、マイクロ流体経路装置に細胞を播種する難しさを除去する。本明細書に記載のシステム、装置、及び方法は、次のものをもたらす。他の技術より大きな実験的処理能力。細胞培養培地の溶存気体組成(たとえば、酸素組成)を制御する能力。他のマイクロプレート培養に関連する蒸発および結果として生じるエッジ効果を除去する、閉鎖された設計をもたらす、溶媒がなく呼吸をしない結合を形成する能力。統合された灌流をしながら同時に顕微鏡結像にアクセス可能で、独立したウェル制御を可能にする装置(個々のウェル、ウェルの群、または全てのウェルに一斉に灌漑する能力)。流量および流れの期間がユーザによって制御される能動的流れを使用する能力。深型ウェルソースマイクロプレートを介して、所定の流量に対して改良された実験期間をもたらす能力。および/または、PDMS材料の使用を除去もしくは最小化して、代わりに改良された耐薬品性および/または気体透過性をもたらすためにSEBSなどの材料を組み込む装置。
実施例
上述のシステム、装置、および方法の可能性のある使用例が以下に示される。このような例は本質的に単なる例示であって、本発明の範囲を限定する意図はない。加えて、以下に示される例の一覧は包括的ではなく、本開示の範囲から逸脱することなく他の例を含む場合がある。
このような装置または技術は、生理学的により濃度が高い栄養素を使用しながら、一方で同時に栄養素および老廃物の濃度を生物学的により適切で定常状態にする、自動化された方法で細胞を供給するのに使用され得る。記載の通り、この方法は、ほぼ全ての周知のインビトロの細胞モデルに利益をもたらし、創薬および安全性試験を含む生命科学研究の広い分野で適用可能となるであろう。
このような装置または技術は、生理学的条件とより一致している培地製法を発見し、設計し、有効にするために使用され得る。
このような装置または技術は、幹細胞分化を研究する際に、培地成分のタイミングおよび組成をより容易に調査および最適化するのに使用され得る。
このような装置または技術は、たとえば神経細胞または肝細胞などの様々なインビトロ細胞における酸素濃度などの、気体組成の影響をより容易に調査するのに使用され得る。
このような装置または技術は、細胞調節試薬を加えるのと同時に細胞を結像するのに使用され得る(たとえば、急性薬物曝露研究)。
このような装置または技術は、インキュベータからプレートを取り除くよりも、搬送する際により生理学的で培養に対する乱れが少ない方法で、培地を介して薬剤または他の細胞調節物質を加えるのに使用され得る。
このような装置または技術は、培地成分を試薬Aから試薬Bに変化させ、および/または薬物または培地成分を培養物から取り除く(洗い落とす)のに使用され得る。
このような装置または技術は、作用物質の濃度を徐々に自動で変化させることによって、薬物、作用物質、代謝物の薬物代謝および薬物動態の濃度特性を、擬態またはモデル化するのに使用され得る。
このような装置または技術は、さらなる分析のために細胞からの老廃物をサンプリングするのに使用され得る。
このような装置または技術は、1つのウェル、任意の群のウェル、または標準マイクロプレートの全てのウェルの灌流を可能にする。
このような装置または技術は、空気蓋アセンブリが無菌の消耗品として包括され、無菌の細胞培養技術に適用可能である。
項目一覧
項目1。1つ以上のマイクロ流体経路を含む本体であって、少なくとも一部はスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される本体と、1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、本体から延びる1つ以上の第一延長部品と、1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、本体から延びる1つ以上の第二延長部品とを含む空気蓋
項目2。第一部分、第二部分、および取り外し可能なブリッジ部分を含む、空気蓋。第一部分は、1つ以上の第一ウェルに流体連結されるように構成される、1つ以上のマイクロ流体経路を含む。第二部分は、1つ以上の第一ウェルから離れている1つ以上の第二ウェルと流体連結されるように構成される、1つ以上の第二マイクロ流体経路を含む。取り外し可能なブリッジ部分は第一部分と第二部分との間に延び、取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。第一部分および第二部分は、1つ以上の第一ウェルと1つ以上の第二ウェルとに連結されると、それぞれ、1つ以上の第一ウェルと1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす。
項目3。空気蓋はスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される、項目2の空気蓋
項目4。第一部分および第二部分は、1つ以上の第一ウェルおよび1つ以上の第二ウェルに連結されると、それぞれ非機械的な手段を介して、1つ以上の第一ウェルおよび1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす、項目1または2の空気蓋
項目5。1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御する、1つ以上のバルブをさらに含む、項目2から4のいずれか1つの空気蓋
項目6。流体の流速および期間は差圧の発生によって制御される、項目2から5のいずれか1つの空気蓋
項目7。密封は可逆的な密封である、項目2から6のいずれか1つの空気蓋
項目8。少なくとも一部の空気蓋と流体連結される1つ以上の空気制御部品をさらに含む、項目2から7のいずれか1つの空気蓋
項目9。第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、および空気蓋を含む装置。第一マイクロプレートは第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する。第二マイクロプレートは、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する。空気蓋は、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成され、空気蓋は第一開口部および第二開口部の上に延び、1つ以上の第一ウェルを1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上のマイクロ流体経路を含む。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
項目10。第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、空気蓋を含む装置。第一マイクロプレートは第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する。第二マイクロプレートは第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する。空気蓋は第一開口部および第二開口部の上を延びる。空気蓋は1つ以上の第一ウェルを1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上のマイクロ流体経路を含む。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
項目11。第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、および空気蓋を含む装置。第一マイクロプレートは、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する。第二マイクロプレートは、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する。空気蓋は、第一部分、第二部分、および取り外し可能なブリッジ部分を含む。第一部分は第一開口部の上に延び、第一部分は、1つ以上の第一ウェルと流体連結する1つ以上の第一マイクロ流体経路を含む。第二部分は第二開口部の上に延び、第二部分は、1つ以上の第二ウェルと流体連結する1つ以上の第二マイクロ流体経路を含む。取り外し可能なブリッジ部分は第一部分と第二部分との間に延び、取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
項目12。空気蓋は、第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートとの可逆的で気体不浸透な結合を形成する、熱可塑性エラストマで構成される、項目10または項目11の装置。
項目13。熱可塑性エラストマはスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)である、項目12の装置。
項目14。空気蓋はさらに、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェル内に延びる1つ以上の第一延長部品と、第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェル内に延びる1つ以上の第二延長部品とを含み、1つ以上のマイクロ流体経路は1つ以上の第一延長部品を1つ以上の第二延長部品と流体連結させる、項目9から13のいずれか1つの装置。
項目15。空気蓋はさらに、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェル内に延びる1つ以上の延長部品と、第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェル内に延びる1つ以上のポリマープラグとを含み、1つ以上のポリマープラグの各々はその中に1つ以上の穴を含み、1つ以上のマイクロ流体経路は1つ以上の延長部品を1つ以上の穴と流体連結する、項目9から13のいずれか1つの装置。
項目16。空気蓋は、第一部分、第二部分、および取り外し可能なブリッジ部分を含む、項目9,10または12から15のいずれか1つの装置。第一部分は第一開口部の上に延び、第一部分は、1つ以上の第一ウェルと流体連結する1つ以上の第一マイクロ流体経路を含む。第二部分は第二開口部の上に延び、第二部分は、1つ以上の第二ウェルと流体連結する1つ以上の第二マイクロ流体経路を含む。取り外し可能なブリッジ部分は第一部分と第二部分との間に延び、取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されるとき、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。
項目17。第一マイクロプレートは第二マイクロプレートと接触しない、項目9から16のいずれか1つの装置。
項目18。空気蓋は第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートに非機械的な手段を介して連結される、項目9から17のいずれか1つの装置。
項目19。1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御する1つ以上のバルブをさらに含む、項目9から18のいずれか1つの装置。
項目20。流体の流速および期間は差圧の発生によって制御される、項目9から19のいずれか1つの装置。
項目21。密封は可逆的な密封である、項目9から20のいずれか1つの装置。
項目22。少なくとも一部の空気蓋と流体連結される1つ以上の空気制御部品をさらに含む、項目9から21のいずれか1つの装置。
項目23。空気蓋はさらに熱可塑性エラストマ層を含み、密封は熱可塑性エラストマ層によって形成される、項目9から22のいずれか1つの装置。
項目24。少なくとも1つの第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートが、1cmより大きな高さを有する深型ウェルプレートを含む、項目9から23のいずれか1つの装置。
項目25。流体を輸送するための装置を構築する方法であって、方法は次のことを含む。第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する、第一マイクロプレートを供給すること。第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する、第二マイクロプレートを供給すること。および、空気蓋内の1つ以上のマイクロ流体経路が1つ以上の第一ウェルおよび1つ以上の第二ウェルと流体連結するように、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される空気蓋を第一開口部および第二開口部の上に設置すること。空気蓋は、第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの上に密封をもたらす。
項目26。空気蓋を設置することは、1つ以上の第一延長部品を、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェル内に挿入することと、1つ以上の第二延長部品を、第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェル内に挿入することとを含み、1つ以上のマイクロ流体経路は1つ以上の第一延長部品を1つ以上の第二延長部品と流体連結する、項目25の方法。
項目27。流体を輸送するための装置の構築方法であって、方法は次のことを含む。第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する、第一マイクロプレートを供給すること。第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する、第二マイクロプレートを供給すること。空気蓋の第一部分を、第一部分内にある1つ以上の第一マイクロ流体経路が1つ以上の第一ウェルと流体連結するように、第一開口部の上に設置すること。空気蓋の第二部分を、第二部分内にある1つ以上の第二マイクロ流体経路が1つ以上の第二ウェルと流体連結するように、第二開口部の上に設置すること。および、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路と流体連結するように、取り外し可能なブリッジ部分を、空気蓋の第一部分と第二部分との間に設置すること。
項目28。空気蓋の第一部分を設置することは、1つ以上の第一延長部品を、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェル内に挿入することを含み、空気蓋の第二部分を設置することは、1つ以上の第二延長部品を第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェル内に挿入することを含む、項目27の方法。
項目29。第二マイクロプレートを設置することは、第二マイクロプレートが第一マイクロプレートに接触しないように、第二マイクロプレートを第一マイクロプレートから離して設置することを含む、項目25から28のいずれか1つの方法。
項目30。空気蓋またはその一部を設置することは、非機械的な手段を介して空気蓋を第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートに連結することを含む、項目25から29のいずれか1つの方法。
項目31。差圧を発生させて、1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを制御することを含む、項目25から30のいずれか1つの方法。
項目32。流体を輸送するためのシステムであって、第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、空気蓋および1つ以上のバルブを含むシステム。第一マイクロプレートは、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する。第二マイクロプレートは、第一マイクロプレートから離れており、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する。空気蓋は、第一マイクロプレートと第二マイクロプレートとの可逆的かつ気体浸透性を示す結合を形成する、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される。空気蓋は、第一部分、第二部分、および取り外し可能なブリッジ部分を含む。第一部分は第一開口部の上に延び、第一部分は、第一マイクロプレートの1つ以上の第一ウェルに延びる1つ以上の第一延長部品と、1つ以上の第一延長部品を介して1つ以上の第一ウェルと流体連結する、1つ以上の第一マイクロ流体経路とを含む。第二部分は第二開口部の上に延び、第二部分は、第二マイクロプレートの1つ以上の第二ウェルに延びる1つ以上の第二延長部品と、1つ以上の第二マイクロ流体経路を介して1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上の第二マイクロ流体経路を含む。取り外し可能なブリッジ部分は第一部分と第二部分との間に延び、取り外し可能なブリッジ部分は、第一部分と第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結する。1つ以上のバルブは、空気蓋に流体連結され、1つ以上のバルブは1つ以上の第一マイクロ流体経路および1つ以上の第二マイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御するように構成され、流体は空気蓋および1つ以上のバルブを介して、第一マイクロプレートおよび第二マイクロプレートの間で輸送される。
項目33。本明細書に記載の実施形態の1つ以上に従って、流体を第一標準マイクロプレートから第二標準マイクロプレートに輸送するための装置。
項目34。本明細書に記載の実施形態の1つ以上に従って、流体を第一標準マイクロプレートから第二標準マイクロプレートに輸送するためのシステム。
項目35。本明細書に記載の実施形態の1つ以上に従って、流体を第一標準マイクロプレートから第二標準マイクロプレートに輸送するための方法。
特定の実施形態が本明細書で例示され記載されるが、請求項に記載される主題の精神および範囲から逸脱することなく、様々な他の変更および修正が行われ得ることを理解されるべきである。さらに、請求項に記載される主題の様々な態様が本明細書に記載されるが、このような態様は組み合わせて利用される必要はない。それ故に、添付の特許請求の範囲は、請求項に記載される主題の範囲内であるこのような変更や修正を全て網羅するように意図される。

Claims (31)

  1. 空気蓋であって、
    当該蓋又はその一部が、第一マイクロプレートと第二マイクロプレートとの可逆的で気体不浸透な結合を形成する、熱可塑性エラストマで構成され、
    当該蓋が、1つ以上のマイクロ流体経路を含む本体であって、少なくとも一部スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成される本体を備え
    前記本体が、第一部分及び第二部分を有し、
    前記第一部分が、前記1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、前記本体から延びる1つ以上の第一延長部品を備え
    前記第一部分が、第一開口部を有する前記第一マイクロプレートの前記第一開口部上に延伸するよう構成され、前記第一開口部の中に1つ以上の第一ウェルを画定し、
    前記第二部分が、前記1つ以上のマイクロ流体経路と流体連結され、前記本体から延びる1つ以上の第二延長部品を備え
    前記第二部分が、第二開口部を有する前記第二マイクロプレートの前記第二開口部上に延伸するよう構成され、前記第二開口部の中に1つ以上の第二ウェルを画定し、
    前記1つ以上の第二延長部品が、前記1つ以上のマイクロ流体経路によって、前記1つ以上の第一延長部品と流体連結する、
    空気蓋
  2. 前記熱可塑性エラストマが、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)を含む、請求項1に記載の空気蓋。
  3. 前記本体の前記第一部分及び前記第二部分取り外し可能なブリッジ部分で接続されており、
    前記取り外し可能なブリッジ部分が、前記第一部分と前記第二部分との間に延び、
    前記取り外し可能なブリッジ部分、前記第一部分と前記第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結し、
    前記第一部分及び前記第二部分、前記1つ以上の第一ウェルと前記1つ以上の第二ウェルとに連結されると、それぞれ、前記1つ以上の第一ウェルと前記1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす、
    請求項1又は2に記載の空気蓋
  4. 前記第一部分及び前記第二部分、前記1つ以上の第一ウェル及び前記1つ以上の第二ウェルに連結されると、それぞれ非機械的な手段を介して、前記1つ以上の第一ウェル及び前記1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす、請求項空気蓋
  5. 前記1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御する1つ以上のバルブをさらに備える、請求項から4のいずれか1項に記載空気蓋
  6. 流体の流速及び期間が、差圧の発生によって制御される、請求項から5のいずれか1項に記載空気蓋
  7. 前記密封可逆的な密封である、請求項3又は4に記載空気蓋
  8. 当該空気蓋の少なくとも一部と流体連結される1つ以上の空気制御部品をさらに備える、請求項から7のいずれか1項に記載空気蓋
  9. 前記気体不浸透である熱可塑性エラストマが透明である、請求項1から8のいずれか1項に記載の空気蓋。
  10. 前記1つ以上の第二延長部品が、それぞれ、その中に1つ以上の穴を含む固体ポリマープラグを備える、請求項1に記載の空気蓋。
  11. 前記1つ以上の第二延長部品が、それぞれ、
    流入をもたらす第一チューブであって、前記本体から第一距離延びる第一チューブと、
    流出をもたらす第二チューブであって、前記本体から前記第一距離とは異なる第二距離延びる第二チューブと、
    を備える、請求項1に記載の空気蓋。
  12. 第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、及び空気蓋を含む装置であって、
    前記第一マイクロプレート第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定し、
    前記第二マイクロプレート第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定し、
    前記空気蓋又はその一部が、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成され、
    前記空気蓋が、前記第一開口部及び前記第二開口部の上に延びるよう前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレート上に配置され、
    前記空気蓋が、前記第一開口部及び前記第二開口部の上に配置されたときに、前記空気蓋が、前記1つ以上の第一ウェルを前記1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上のマイクロ流体経路を備える本体を有し
    前記空気蓋が、前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートの上に密封をもたらす、
    装置。
  13. 前記空気蓋の前記本体の第一部分及び第二部分、取り外し可能なブリッジ部分で接続され
    前記取り外し可能なブリッジ部分前記第一部分と前記第二部分との間に延び、
    前記取り外し可能なブリッジ部分前記第一部分と前記第二部分とに連結されると、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結し、
    前記第一部分及び前記第二部分が、それぞれ、前記1つ以上の第一ウェル及び前記1つ以上の第二ウェルに連結されると、前記1つ以上の第一ウェル及び前記1つ以上の第二ウェルの上に密封をもたらす、
    請求項12に記載の装置。
  14. 前記空気蓋がさらに、
    前記第一マイクロプレートの前記1つ以上の第一ウェル内に延びる1つ以上の第一延長部品
    前記第二マイクロプレートの前記1つ以上の第二ウェル内に延びる1つ以上の第二延長部品
    を備え、
    前記1つ以上のマイクロ流体経路、前記1つ以上の第一延長部品を前記1つ以上の第二延長部品と流体連結させる、
    請求項12又は13に記載の装置。
  15. 前記空気蓋がさらに、
    前記第一マイクロプレートの前記1つ以上の第一ウェル内に延びる1つ以上の延長部品と、
    前記第二マイクロプレートの前記1つ以上の第二ウェル内に延びる1つ以上のポリマープラグであって、各々その中に1つ以上の穴を備える1つ以上のポリマープラグと
    を備え、
    前記1つ以上のマイクロ流体経路が、前記1つ以上の延長部品を前記1つ以上の穴と流体連結する、
    請求項12又は13に記載の装置。
  16. 前記第一マイクロプレート前記第二マイクロプレートと接触しない、請求項12から15のいずれか1項に記載の装置。
  17. 前記空気蓋が、前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートに非機械的な手段を介して連結される、請求項12から16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 前記1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御する1つ以上のバルブをさらに備える、請求項12から17のいずれか1項に記載の装置。
  19. 流体の流速及び期間は差圧の発生によって制御される、請求項12から18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 前記密封可逆的な密封である、請求項12から19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 前記空気蓋の少なくとも一部と流体連結される1つ以上の空気制御部品をさらに備える、請求項12から20のいずれか1項に記載の装置。
  22. 前記空気蓋が、さらに熱可塑性エラストマ層を備え、前記密封が前記熱可塑性エラストマ層によって形成される、請求項12から21のいずれか1項に記載の装置。
  23. 前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートの少なくとも一方が、1cmより大きな高さを有する深型ウェルプレートを備える、請求項12から22のいずれか1項に記載の装置。
  24. 流体を輸送するための装置を構築する方法であって、
    第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定する、第一マイクロプレートを供給すること
    第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定する、第二マイクロプレートを供給すること
    第一部分及び第二部分を有する空気蓋前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレート上に配置し、前記空気蓋を前記第一開口部及び前記第二開口部の上に延伸させ、前記空気蓋が前記第一開口部及び前記第二開口部の上に配置されたときに、前記空気蓋内の1つ以上のマイクロ流体経路前記1つ以上の第一ウェル及び前記1つ以上の第二ウェルと流体連結させることと
    を含み、
    前記空気蓋又はその一部が、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成されており、
    前記空気蓋が、前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートの上に密封をもたらす、
    方法。
  25. 前記空気蓋の前記第一部分及び前記第二部分の間に取り外し可能なブリッジ部分を配置し、1つ以上の第一マイクロ流体経路を1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記空気蓋を設置すること
    1つ以上の第一延長部品を、前記第一マイクロプレートの前記1つ以上の第一ウェル内に挿入すること
    1つ以上の第二延長部品を、前記第二マイクロプレートの前記1つ以上の第二ウェル内に挿入することと、
    を含み、
    前記1つ以上のマイクロ流体経路が、前記1つ以上の第一延長部品を前記1つ以上の第二延長部品と流体連結する、
    請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記空気蓋の前記第一部分を設置すること、1つ以上の第一延長部品を、前記第一マイクロプレートの前記1つ以上の第一ウェル内に挿入することを含み、
    前記空気蓋の前記第二部分を設置すること、1つ以上の第二延長部品を、前記第二マイクロプレートの前記1つ以上の第二ウェル内に挿入することを含む、
    請求項24又は25に記載の方法。
  28. 前記第二マイクロプレートを設置すること、前記第二マイクロプレートが前記第一マイクロプレートに接触しないように、前記第二マイクロプレートを前記第一マイクロプレートから離して設置することを含む、請求項24から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記空気蓋又はその一部を設置すること、非機械的な手段を介して前記空気蓋を前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートに連結することを含む、請求項24から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 差圧を発生させて、前記1つ以上のマイクロ流体経路内の流体流れを制御することを含む、請求項24から29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 第一マイクロプレート、第二マイクロプレート、空気蓋、及び1つ以上のバルブを備える、流体を輸送するためのシステムであって、
    前記第一マイクロプレート、第一開口部を有し、その中に1つ以上の第一ウェルを画定し、
    前記第二マイクロプレート、前記第一マイクロプレートから離れており、前記第二マイクロプレートが、第二開口部を有し、その中に1つ以上の第二ウェルを画定し、
    前記空気蓋又はその一部が、前記第一マイクロプレートと前記第二マイクロプレートとの可逆的かつ気体浸透結合を形成する、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)で構成され、
    前記空気蓋が、第一部分、第二部分、及び取り外し可能なブリッジ部分を備え
    前記第一部分前記第一開口部の上に延び、前記第一部分、前記第一マイクロプレートの前記1つ以上の第一ウェルに延びる1つ以上の第一延長部品と、前記1つ以上の第一延長部品を介して前記1つ以上の第一ウェルと流体連結する、1つ以上の第一マイクロ流体経路と備え
    前記第二部分前記第二開口部の上に延び、前記第二部分、前記第二マイクロプレートの前記1つ以上の第二ウェルに延びる1つ以上の第二延長部品と、前記1つ以上の第二延長部品を介して前記1つ以上の第二ウェルと流体連結する、1つ以上の第二マイクロ流体経路と、を備え
    前記取り外し可能なブリッジ部分前記第一部分と前記第二部分との間に延び、前記取り外し可能なブリッジ部分、前記第一部分と前記第二部分とに連結されると、前記1つ以上の第一マイクロ流体経路を前記1つ以上の第二マイクロ流体経路に流体連結し、
    前記1つ以上のバルブ、前記空気蓋に流体連結され、前記1つ以上のバルブ前記1つ以上の第一マイクロ流体経路及び前記1つ以上の第二マイクロ流体経路内の流体流れを選択的に制御するように構成され、
    前記流体が、前記空気蓋及び前記1つ以上のバルブを介して、前記第一マイクロプレート及び前記第二マイクロプレートの間で輸送される、
    システム。
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