JP2008152367A - 剰余演算装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】剰余値を高速に算出することができる剰余演算装置を提供する。
【解決手段】第1の被演算値の所定ビット数ずつのビットグループ毎に2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数による剰余演算を行って剰余値を算出する複数の第1の剰余演算回路10、11と、前記第1の剰余演算回路により得られた複数の前記剰余値を連結した第2の被演算値に対し前記除数による剰余演算を行って剰余値を算出する第2の剰余演算回路14と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】第1の被演算値の所定ビット数ずつのビットグループ毎に2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数による剰余演算を行って剰余値を算出する複数の第1の剰余演算回路10、11と、前記第1の剰余演算回路により得られた複数の前記剰余値を連結した第2の被演算値に対し前記除数による剰余演算を行って剰余値を算出する第2の剰余演算回路14と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、剰余演算装置及びプログラムに関するものである。
剰余演算は暗号技術や誤り訂正技術に使用される重要度の高いものである。この剰余演算をハードウェアで実現する場合、被除数から除数の繰り返し減算を行う順序回路により構成される。回路構成の際は、回路規模削減のため、市販の論理合成ツールを用いて論理合成を行っている。しかし、除数や被除数のビット幅の増加に比例して回路規模や応答時間が増加するため、長ビットの剰余演算に不利である。
回路規模縮小及び回路速度向上の点で効果を有する剰余演算回路として、被演算値についてLSB(最下位ビット)から2ビットずつのビットグループ毎に除数3で剰余演算を行って2ビットの剰余値の算出をそれぞれ行う複数の第1の部分剰余演算部と、2つの第1の部分剰余演算部により算出された2ビットの剰余値を加算し2ビット値での出力をそれぞれ行う複数の部分加算部と、部分加算部の2ビットの出力値に対して除数3で剰余演算を行って2ビットの剰余値の算出をそれぞれ行う複数の第2の部分剰余演算部と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。部分剰余演算部と部分加算部が、入力される被演算値に対して、部分的に剰余を算出しながらビット数を順次削減していくツリー構成になっている。
しかし、この剰余演算回路では、部分剰余演算を行う度に剰余値の加算を行うため、応答速度向上の妨げになり、また加算のための回路が回路規模縮小の妨げになるという問題を有していた。また、3以外の除数での剰余演算が開示されていない。
特開2005−128832号公報
本発明は、剰余値を高速に算出することができる剰余演算装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による剰余演算装置は、第1の被演算値の所定ビット数ずつのビットグループ毎に2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数による剰余演算を行って剰余値を算出する複数の第1の剰余演算回路と、前記第1の剰余演算回路により得られた複数の前記剰余値を連結した第2の被演算値に対し前記除数による剰余演算を行って剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、を備えるものである。
さらに、本発明の一態様による剰余演算装置は、2×i×j+kビット(iは1以上の整数、jは2以上の整数、kは1≦k≦jを満たす整数)の被演算値が与えられ、2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数に対する剰余値を算出する剰余演算装置であって、前記被演算値の最下位ビット側から2×(i−1)×j+1〜2×i×jビットの値について前記除数に対するjビットの第1の剰余値を算出する第1の剰余演算回路と、前記第1の剰余値、前記被演算値の最下位ビット側から2×i×j+1〜2×i×j+kビットの値及びj−k個の0値を連結した値について前記除数に対する第2の剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、を備えるものである。
さらに、本発明の一態様による剰余演算装置は、2×i×j+kビット(iは1以上の整数、jは2以上の整数、kは1≦k<2×jを満たす整数)の被演算値が与えられ、2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数に対する剰余値を算出する剰余演算装置であって、前記被演算値の最下位ビット側から2×(i−1)×j+1〜2×i×jビットの値について前記除数に対するjビットの第1の剰余値を算出する第1の剰余演算回路と、前記被演算値の最下位ビット側から2×i×j+1〜2×i×j+kビットの値及び2×j−k個の0値を連結した値について前記除数に対するjビットの第2の剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、前記第1の剰余値及び前記第2の剰余値を連結した値について前記除数に対する第3の剰余値を算出する第3の剰余演算回路と、を備えるものである。
本発明の一態様によるプログラムは、被除数のビット数及び除数を入力する入力部と、論理ゲート情報と入力された前記被除数のビット数及び除数とを記憶する記憶部と、演算部と、を備えたコンピュータに、前記除数及び前記論理ゲート情報に基づいて、2n(nは前記除数から一意に定まる整数)ビットの被演算値の前記除数に対するnビットの剰余値を算出する剰余回路を設計する工程と、前記被除数が2nビットずつのビットグループ毎に与えられる1段目の前記剰余回路をレイアウトする工程と、隣接する前記ビットグループが与えられる2つの前記1段目の剰余回路からそれぞれ算出されるnビットの剰余値が連結した2nビットの値が与えられる2段目の前記剰余回路をレイアウトする工程と、を含む剰余演算装置の設計処理を実行させるものである。
本発明によれば、剰余値を高速に算出することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、その前に、実施形態の前提となる補題及び定理について説明する。
[補題1]mod(2n、d)=1を満たす正の整数nが存在する除数dに対して、任意の被除数Xの剰余と、X・2nの剰余は等しい。
[補題1の証明]Xの剰余をRとすると、X=QX・d+R(QX、Rは整数)と表すことができる。また、mod(2n、d)=1であるので、2n=Qn・d+1(Qnは整数)と表すことができる。
これらを用いるとX・2n=(QX・d+R)・(Qn・d+1)=QX・Qn・d2+QX・d+R・Qn・d+R=(QX・Qn・d+QX+R・Qn)・d+Rと表すことができる。従ってX・2nの剰余もRとなり、Xの剰余と等しくなる。
[補題2]任意の除数dに対する2つの被除数X1とX2の剰余の和の剰余は、X1とX2の和X12の剰余と等しい。
[補題2の証明]X1のdに対する剰余をR1、X2のdに対する剰余をR2とすると、X1=Q1・d+R1、X2=Q2・d+R2(Q1、Q2は共に整数)と表すことができる。
これを用いるとX12=X1+X2=Q1・d+R1+Q2・d+R2=(Q1+Q2)・d+R1+R2となる。従ってmod(X12、d)=mod(R1+R2、d)となる。従って、X1とX2の和X12の剰余はX1とX2の剰余の和の剰余と等しくなる。
[補題3]mod(2n、d)=1を満たす正の整数nが存在する除数dに対して、任意の被除数X、Yの剰余の和の剰余と、被除数Xの剰余の2n倍と被除数Yの剰余の和の剰余が等しい。即ち、mod(mod(X、d)+mod(Y、d)、d)=mod(mod(X、d)・2n+mod(Y、d)、d)が成り立つ。
[補題3の証明]Xの剰余をR1、Yの剰余をR2とすると、mod(X、d)=R1、mod(Y、d)=R2となる。また、mod(2n、d)=1であるので、2n=Q・d+1(Qは整数)と表すことができる。
これらを用いるとmod(mod(X、d)+mod(Y、d)、d)=mod(R1+R2、d)となる。
また、mod(mod(X、d)・2n+mod(Y、d)、d)=mod(R1・(Q・d+1)+R2、d)=mod(R1・Q・d+R1+R2、d)=mod(R1+R2、d)となる。従って補題3が成り立つことが分かる。
[定理]任意の2Nビットの被除数Yの除数dに対する剰余は、被除数YをNビットで2分割した2つの値y1、y2の除数dに対する剰余の一方をnビット左シフトして他方の剰余と連結した値の剰余と等しい。つまりY=y1・2N+y2とすると、mod(Y、d)=mod(mod(y1、d)・2n+mod(y2、d)、d)が成り立つ。但し、Nはnの任意の倍数であり、dはmod(2n、d)=1を満たす。
[定理の証明]mod(Y、d)=mod(y1・2N+y2、d)と表すことができる。補題2からmod(y1・2N+y2、d)=mod(mod(y1・2N、d)+mod(y2、d)、d)となる。
また、補題1よりmod(mod(y1・2N、d)+mod(y2、d)、d)=mod(mod(y1、d)+mod(y2、d)、d)となる。
さらに、補題3より、mod(mod(y1、d)+mod(y2、d)、d)=mod(mod(y1、d)・2n+mod(y2、d)、d)となる。
従って、任意の2Nビットの被除数Yの除数dに対する剰余は、被除数YをNビットで2分割した2つの値y1、y2の除数dに対する剰余の一方をnビット左シフトして他方の剰余と連結した値の剰余と等しくなる。尚、Nが偶数ならば、y1とy2をそれぞれN/2ビットで2分割して同様の演算を行うことが可能である。
以上により実施形態の前提となる補題及び定理の説明を終える。続いて実施形態について説明する。
図1に本発明の実施形態に係る剰余演算装置の概略構成を示す。剰余演算装置は複数の剰余回路10〜18を備え、剰余回路がツリー構造をとって構成される。それぞれの剰余回路は2・nビットの被除数から除数dの剰余値を算出する回路である。nは除数dに対してmod(2n、d)=1を満たす最小の正の整数である。剰余回路から出力される剰余値はnビットとし、剰余値がビット数k(kはn>kを満たす正の整数)で表現できる場合はkビットより上位のビットに0を与えて剰余値を出力する。つまりこの剰余演算装置はmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するような除数dについての剰余値を算出することができるものである。このような除数dは例えば3、7、15、31等である。
1段目には剰余回路がm個設けられており、それぞれの剰余回路には2・n・mビットの被除数Xを2・nビット単位で分割した値X1、X2、…、Xm−1、Xmが与えられる。被除数XはX=Xm+Xm−1・22n+Xm−2・22・2n+Xm−3・23・2n+…+X2・2(m−2)・2n+X1・2(m−1)・2nと表すことができる。被除数Xが2・n・mビット未満の値である場合は下位ビットに0を与えて2・n・mビットの値にする。
隣接する2つの1段目の剰余回路から出力されるnビットの剰余値が連結して2・nビットの値となり、2段目の剰余回路に入力される。例えば剰余回路10及び11のそれぞれの出力が連結して剰余回路14に入力される。
このような処理を階層的に繰り返し、最終段の剰余回路18から最終的な剰余値を算出する。
上述の[定理]より、2Nビットの被除数Yの除数dに対する剰余は、被除数YをNビットで2分割した2つの値y1、y2の除数dに対する剰余の一方をnビット左シフトして他方の剰余と連結した値の剰余と等しいという性質があることがわかる。また、Nが偶数であれば、y1、y2をそれぞれN/2ビットの値に分割して同様の演算を行うことが可能である。本実施形態による剰余演算装置はこのような処理を階層的に繰り返して剰余値を算出するものである。
この剰余演算装置の一例として16ビットの被除数Xが与えられ、除数3に対する剰余値を算出する構成を図2に示す。16ビットの被除数Xは最上位ビットからX[0]、X[1]、…、X[15]として示している。除数は3であるため、mod(2n、3)=1を満たす最小の正の整数nは2となる。従って、剰余演算装置の基本部品となる剰余回路は、図3に示すように、4ビットの入力値x[3:0]から除数3に対する2ビットの剰余値r[1:0]を生成する回路となる。
この剰余回路は入力値x[3:0]が0001、0100、0111、1010、1101の場合に生成するr[1:0]が01になり、入力値x[3:0]が0010、0101、1000、1011、1110の場合にr[1:0]が10になり、入力値x[3:0]が0000、0011、0110、1001、1100、1111の場合にr[1:0]が00となり、例えば図4に示すようなゲート回路構成になる。この剰余回路はANDゲート40a〜40j及びORゲート41a、41bを有する。ANDゲート40a〜40jにはx[0]、x[1]、x[2]、x[3]が入力し、少なくとも1つは反転入力する。例えばANDゲート40dにはx[1]及びx[3]が反転入力する。ORゲート41aにはANDゲート40a〜40eの出力が入力され、ORゲート41bにはANDゲート40f〜40jの出力が入力される。ORゲート41aの出力がr[1]、ORゲート41bの出力がr[0]となる。
また、論理合成技術を用いることで図5に示すようなゲート回路構成の剰余回路が得られる。
図2において、16ビットの被除数Xは4ビット単位で分割され、それぞれ1段目の剰余回路21〜24に入力される。剰余回路21及び22から出力される2ビットの剰余値が連結して2段目の剰余回路25に入力される。また、剰余回路23及び24から出力される2ビットの剰余値が連結して2段目の剰余回路26に入力される。
そして、剰余回路25及び26から出力される2ビットの剰余値が連結して3段目(最終段)の剰余回路27に入力される。剰余回路27から出力される剰余値R[1:0]が被除数X[15:0]の除数3に対する剰余値となる。
被除数Xは16ビットでなくてもよい。例えば被除数Xが14ビットの場合は、剰余回路24に入力されるX[14]、X[15]に0を与えればよい。また、図6に示すように、X[12]、X[13]を1段目の剰余回路には入力せず、剰余回路23から出力される剰余値と連結して2段目の剰余回路26に入力するような構成にしてもよい。
このように本実施形態による剰余演算装置により剰余値を高速に算出することができる。また、各剰余回路の算出結果を加算せず連結するだけなので、加算器を設ける必要がなく、回路規模を小さくすることができる。
上記実施形態による剰余演算装置はmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するような除数d(3、7、15等)に対する剰余値を算出するものであったが、除数がmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するdの約数d′であるときも、まずdについて剰余値Rを求めた後で、その剰余値Rのd′に対する剰余値R′を求めることで、剰余値を高速に求めることができる。
例えば除数を5とし、32ビットの被除数X[31:0]に対する剰余値を算出する剰余演算装置の一例を図7に示す。5はmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するd(=15)の約数である。この剰余演算装置ではまず被除数Xの除数15に対する剰余値を算出し、算出された値の除数5に対する剰余値を求めている。
mod(2n、15)=1を満たす最小のnは4である。従って32ビットの被除数Xが8(=2・n)ビット毎に分割され、1段目の剰余回路71〜74にそれぞれ入力される。1段目の剰余回路71、72による算出結果(各4ビット)が連結して2段目の剰余回路75に入力される。また、1段目の剰余回路73、74による算出結果(各4ビット)が連結して2段目の剰余回路76に入力される。
2段目の剰余回路75、76による算出結果(各4ビット)が連結して3段目の剰余回路77に入力され、被除数Xの除数15に対する剰余値が求まる。この剰余値が除数5に対する剰余値を算出する剰余回路78に与えられる。この剰余回路78の算出結果が被除数Xの除数5に対する剰余値となる。
このように除数がmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するdを除数とするだけでなく、このdの約数を除数としても、剰余値を高速に算出することができる。
このような剰余演算装置による演算フローを図8に示す。被除数をX、除数をdとする。
(ステップS1)除数d=2n−1を満たすnがあるか、つまりmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在するか、が判定される。nが存在する場合はステップS2へ、存在しない場合はステップS3へ進む。
(ステップS2)Y=dとし、ステップS4へ進む。
(ステップS3)除数dはY=2n−1を満たすnが存在するYの約数であるかが判定される。約数である場合はステップS4に進む。約数でない場合は本実施形態による演算は適用できない。
(ステップS4)被除数Xのビット数はnの2倍以上であるかが判定される。2倍以上である場合はステップS5へ進み、2倍未満の場合は本実施形態による演算は適用できない。
(ステップS5)被除数Xのビット数が2・nの倍数であるかが判定される。倍数の場合はステップS7へ進み、倍数でない場合はステップS6へ進む。
(ステップS6)被除数Xの上位(又は下位)に0値を補間して、ビット数を2・nの倍数にするかを選択する。0値を補間して倍数にする場合はステップS7へ進み、0値を補間しない場合はステップS8へ進む。
(ステップS7)被除数Xを2・nビット毎に分割し、それぞれを除数Yについての剰余演算回路に入力する。
(ステップS8)被除数Xを2・nビット毎に分割し、それぞれを除数Yについての剰余演算回路に入力する。
(ステップS9)被除数Xを2・nビット毎に分割した際の余った2・nビット未満の値xはnビット以下であるかが判定される。nビット以下の場合はステップS10へ進み、nビットより大きい場合はステップS12へ進む。
(ステップS10)値xについては剰余回路を介さず入力と出力を直結する。値xの除数Yに対する剰余値はxそのものだからである。
(ステップS11)剰余回路にて演算されて出力される剰余値の総ビット長はn以下であるかが判定される。n以下の場合はステップS13へ進み、nより大きい場合はステップS12へ進む。
(ステップS12)得られた剰余(及び値x)をすべてビット連結して、新たな被除数とし、ステップS5へ戻る。
(ステップS13)Y=dであるか、つまりステップS1で除数d=2n−1を満たす整数nが存在していたか、が判定される。Y=dの場合はステップS15へ進み、Y≠dの場合はステップS14へ進む。
(ステップS14)ステップS11で得られた剰余値の除数dに対する剰余値を求める
(ステップS15)算出された剰余値が被除数Xの除数dに対する剰余値となる。
(ステップS15)算出された剰余値が被除数Xの除数dに対する剰余値となる。
次に、このような剰余演算装置を設計する回路設計装置について説明する。回路設計装置の概略構成を図9に示す。回路設計装置は演算処理を行う中央演算装置(CPU)91と、バス95を介してCPU91と接続された入力部92、表示部93、記憶部94を備える。記憶部94には後述する処理を実行するためのプログラムを記憶可能なプログラム記憶領域94a及び回路を構成する複数の論理ゲートのデータを記憶した素子情報記憶領域94bを有する。
入力部92から被除数Xのビット数及び除数dが与えられる。CPU91はこの除数dがmod(2n、Y)=1を満たす整数nが存在するYと同一又はその約数かを判定する。また、素子情報記憶領域94bの論理ゲートのデータを参照して論理ゲートの配置、結線を行い、nビットの入力値の除数Yに対する剰余値を算出する剰余回路を設計し、この剰余回路をツリー状に接続して図1に示すような剰余演算装置を設計する。剰余回路、剰余演算装置の回路図は表示部93に表示することができる。
この回路設計装置の動作フローを図10に示す。ここでは簡単化のため、除数dはmod(2n、d)=1を満たす整数nが存在し、被除数Xのビット数は4nビットであるとする。
(ステップS101)入力部92を介して与えられる除数dについてmod(2n、d)=1を満たす最小の整数nが演算部91により算出される。
(ステップS102)演算部91により、素子情報記憶領域94bの論理ゲートのデータが参照され、2nビットの被演算値の除数dに対するnビットの剰余値を算出する剰余回路が設計される。
(ステップS103)演算部91により、入力部92を介して与えられる被除数Xのビット数に基づき、それぞれ2nビットのビットグループに分割された被除数Xが与えられるように前記剰余回路がレイアウトされる。ここで被除数Xのビット数は4nビットとしているので、それぞれX[2n−1:0]、X[4n−1:2n]が与えられる2個の前記剰余回路がレイアウトされる。
(ステップS104)演算部91により、この2個の剰余回路から出力されるnビットの剰余値を連結し、この連結した剰余値である2nビットの被演算値が入力される前記剰余回路がレイアウトされる。
被除数Xのビット数が4nビットより大きい場合はステップS103、S104の動作を繰り返し、剰余回路がツリー状に接続された剰余演算装置をレイアウトすることができる。このようにしてこの回路設計装置により図1に示すような剰余演算装置がレイアウトされる。また、コンピュータ上に図9に示すような回路設計装置を実現できるソフトウェアを用いて剰余演算装置をレイアウトすることができる。
上述した実施の形態は一例であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10〜18 剰余回路
Claims (5)
- 第1の被演算値の所定ビット数ずつのビットグループ毎に2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数による剰余演算を行って剰余値を算出する複数の第1の剰余演算回路と、
前記第1の剰余演算回路により得られた複数の前記剰余値を連結した第2の被演算値に対し前記除数による剰余演算を行って剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、
を備えることを特徴とする剰余演算装置。 - 第2の剰余演算回路により得られた剰余値が与えられ、この剰余値の前記除数の約数に対する剰余値を算出する第3の剰余演算回路をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の剰余演算装置。
- 2×i×j+kビット(iは1以上の整数、jは2以上の整数、kは1≦k≦jを満たす整数)の被演算値が与えられ、2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数に対する剰余値を算出する剰余演算装置であって、
前記被演算値の最下位ビット側から2×(i−1)×j+1〜2×i×jビットの値について前記除数に対するjビットの第1の剰余値を算出する第1の剰余演算回路と、
前記第1の剰余値、前記被演算値の最下位ビット側から2×i×j+1〜2×i×j+kビットの値及びj−k個の0値を連結した値について前記除数に対する第2の剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、
を備えることを特徴とする剰余演算装置。 - 2×i×j+kビット(iは1以上の整数、jは2以上の整数、kは1≦k<2×jを満たす整数)の被演算値が与えられ、2n−1(nは2以上の整数)を満たす除数に対する剰余値を算出する剰余演算装置であって、
前記被演算値の最下位ビット側から2×(i−1)×j+1〜2×i×jビットの値について前記除数に対するjビットの第1の剰余値を算出する第1の剰余演算回路と、
前記被演算値の最下位ビット側から2×i×j+1〜2×i×j+kビットの値及び2×j−k個の0値を連結した値について前記除数に対するjビットの第2の剰余値を算出する第2の剰余演算回路と、
前記第1の剰余値及び前記第2の剰余値を連結した値について前記除数に対する第3の剰余値を算出する第3の剰余演算回路と、
を備えることを特徴とする剰余演算装置。 - 被除数のビット数及び除数を入力する入力部と、論理ゲート情報と入力された前記被除数のビット数及び除数とを記憶する記憶部と、演算部と、を備えたコンピュータに、
前記除数及び前記論理ゲート情報に基づいて、2n(nは前記除数から一意に定まる整数)ビットの被演算値の前記除数に対するnビットの剰余値を算出する剰余回路を設計する工程と、
前記被除数が2nビットずつのビットグループ毎に与えられる1段目の前記剰余回路をレイアウトする工程と、
隣接する前記ビットグループが与えられる2つの前記1段目の剰余回路からそれぞれ算出されるnビットの剰余値が連結した2nビットの値が与えられる2段目の前記剰余回路をレイアウトする工程と、
を含む剰余演算装置の設計処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011123356A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Oki Semiconductor Co Ltd | 素数生成装置、素数生成方法、及び素数生成プログラム |
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2006
- 2006-12-14 JP JP2006337319A patent/JP2008152367A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011123356A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Oki Semiconductor Co Ltd | 素数生成装置、素数生成方法、及び素数生成プログラム |
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