JP2008152294A - 電子楽音発生装置の楽音制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を発生させることができる電子楽音発生装置の楽音制御装置を提供すること。
【解決手段】 電子楽音発生装置は、内蔵スピーカ16L,16Rとライン出力端子18L,18Rとを有する。楽音発生回路9から出力される楽音信号は、本体用楽音処理回路10、外部用楽音処理回路11をそれぞれ介して内蔵スピーカ16L,16Rとライン出力端子18L,18Rに出力される。本体用楽音処理回路10は、演奏者を満足させる音像の楽音を内蔵スピーカ16L,16Rから発生させる楽音信号を出力し、外部用楽音処理回路11は、聴衆を満足させる音像の楽音を、ライン出力端子18L,18Rに接続される外部スピーカ17L,17Rから発生させる楽音信号を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子楽音発生装置の楽音制御装置に関し、特に、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を発生させることができる電子楽音発生装置の楽音制御装置に関するものである。
従来、スピーカから発生される楽音の音像を変更定位させる電子楽器が知られている。例えば、特許文献1には、内蔵スピーカで楽音を発生させるモードと外部スピーカで楽音を発生させるモードとを有し、モード切り換えに伴いパンニングデータを変更することにより、それぞれのモードで最適なパンニングを行う電子楽器が記載されている。
また、特許文献2には、小ホール、大ホール、野外ステージなどの各演奏場ごとに音像定位データを記憶しておき、演奏場に応じて音像定位データを選択して設定することにより、各演奏場に適した音像の楽音を発生させる音処理装置が記載されている。
また、特許文献3には、スピーカおよびヘッドホンジャックを備えた電子楽器において、スピーカ用変換テーブルとヘッドホン用変換テーブルを有し、ヘッドホンジャックへヘッドホンが挿入されたか否かに応じてそれらのテーブルを選択的に使用し、ダイナミックレンジを変更する技術が記載されている。
特開平5−94176号公報 特開2000−81876号公報 特開平9−6362号公報
しかしながら、特許文献1に記載された電子楽器は、楽音を内蔵スピーカから発生するか外部スピーカから発生するかのモードを選択し、その選択に拘わらず音像を最適にしようとするものであるため、大ホールや野外ステージなどの演奏において、内蔵スピーカから演奏者に対して楽音を発生させつつ外部スピーカから聴衆に対して楽音を発生させる場合に、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を発生させることはできない。
すなわち、特許文献1に記載された電子楽器は、ただ1つのパンニング回路を有し、これにより音像を設定して楽音を発生させるものであるため、仮に内蔵スピーカと外部スピーカの両者から楽音を発生させることを考えたとしても、内蔵スピーカから発生される楽音の音像を演奏者に最適に設定した場合には聴衆に適する音像を得ることはできず、聴衆は外部スピーカの配置間隔の大きな楽器から発音されていると錯覚したり、左右端部の席の聴衆はバランスのよい楽音を聴くことができなかったりする。逆に、外部スピーカから発生される楽音の音像を聴衆に最適に設定した場合には演奏者に適する音像を得ることができない。
また、特許文献2に記載された音処理装置は、各演奏場ごとに設定された音像定位データを選択して各演奏場での楽器位置に対応した音像を形成するものであり、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を発生させるものではない。
また、特許文献3に記載された電子楽器は、ヘッドホンとスピーカという2つの放音手段を有するが、練習の際に周囲に迷惑をかけない等の配慮のためのスピーカからの楽音を消音してヘッドホンからの楽音を発生せる際に、スピーカとヘッドホンのダイナミックレンジの相異に起因する耳障りな音量変化をなくすためのものであり、演奏者と聴衆との双方に対する楽音を発生させることや、その音像定位についての技術を開示しない。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を発生させることができる電子楽音発生装置の楽音制御装置を提供することにある。
前記した課題を解決するために、本発明は、ステレオの内蔵スピーカとステレオのライン出力端子とを有する電子楽音発生装置の楽音制御装置において、前記ステレオの内蔵スピーカ用にステレオ信号の左および右にそれぞれ異なる処理を行う第1の楽音処理回路と、前記ステレオのライン出力端子用にステレオ信号の左および右にそれぞれ異なる周波数特性の処理を行う第2の楽音処理回路を備え、第1の楽音処理回路および前記第2の楽音処理回路はそれぞれ、入力される楽音信号を複数系列に振り分けるパンニング回路を含む点に特徴がある。
複数系列への楽音信号振り分けを定めるパンニングデータは、第1の楽音処理回路においては予め設定されたものでよく、第2の楽音処理回路においては変更可能であることが好ましい。
また、内蔵スピーカから発生する楽音を消すための手動スイッチを設けることができ、また、ライン出力端子へ外部スピーカが接続されたことに伴い第2の楽音処理回路が動作するようにすることもできる。
本発明の特徴によれば、第1の楽音処理回路と第2の楽音処理回路がそれぞれ含むパンニング回路に、別々のパンニングデータを設定して音像定位を行えるので、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を内蔵スピーカと外部スピーカからそれぞれ発生させることができる。
また、小ホールなどの狭スペースでの演奏時には、手動スイッチを操作して外部スピーカからのみ楽音を発生させ、内蔵スピーカからの楽音を消すことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、第1の楽音処理回路と第2の楽音処理回路がそれぞれ含むパンニング回路に、別個のパンニングデータを設定することにより、演奏者と聴衆の両者を同時に満足させる音像の楽音を内蔵スピーカと外部スピーカからそれぞれ発生させることができる。
また、小ホールなどの狭スペースでの演奏時には、手動スイッチを操作して外部スピーカからのみ楽音を発生させ、内蔵スピーカからの楽音を消すこともできる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明が適用された電子楽器の一実施形態の概略を示すブロック図である。同図において、CPU1は、ROM2に格納されている制御プログラムに従って装置全体の制御を行う。
CPU1は、タイマ割込回路の他、MIDIインタフェース回路3との接続用シリアルポートも備えている。MIDIインタフェース回路3は、外部のMIDI機器との間においてMIDIメッセージのやり取りを行う信号送受信回路である。
ROM2には制御プログラム、音色パラメータやエフェクトについてのパラメータなどの演奏状態を設定するための各種パラメータなどが記憶されている。音色パラメータには波形メモリに記憶されている楽音波形のアドレス情報、エンベロープ制御情報等がある。RAM4は、CPU1のワークエリアおよびバッファとして使用され、例えばバッテリによりバックアップされていてもよい。
操作パネル5は、演奏時の各種状態を設定するための操作子、演奏時や設定時の状態を表示する、例えば、LCDスクリーンからなるディスプレイを有している。操作パネルインタフェース(I/F)6は、操作パネル5の操作子のスイッチのオン・オフを示すスイッチイベント情報を生成する。これらスイッチイベント情報は各操作子に対応付けられてRAM4に記憶される。
鍵盤7は複数の鍵(キー)を有し、それぞれのキーオン・キーオフを示すキーイベント情報や押鍵強さつまりベロシティを示すタッチ情報を検知するための、例えば2つのセンサを有している。鍵盤インタフェース(I/F)8は、前記センサの状態に基づいてキーイベント情報やタッチ情報を生成し、これらの情報はキーナンバに対応付けられてRAM4に記憶される。
楽音発生回路9は、波形読み出し方式により所望の楽音信号を発生する回路であり、例えばデジタルコントロール・オシレータ(DCO)、デジタルコントロール・フィルタ(DCF)、デジタルコントロール・アンプ(DCA)およびエフェクタを有し、デジタル楽音波形サンプル値が記憶されている波形メモリから、発音すべき音高に比例したアドレス間隔で順次波形データを読み出し、補間演算を行って楽音波形信号を発生させる。また、エンベロープ発生回路を有し、設定されたエンベロープパラメータに基づいて発生したエンベロープ信号を楽音波形発生信号に乗算してエンベロープを付与し、楽音信号を出力する。
楽音発生回路9は、複数、例えば32の楽音発生チャネルを有しているが、実際には、1つの楽音発生回路を時分割多重動作させることにより同時に複数の楽音信号を独立して発生可能に構成されている。
楽音発生回路9から出力される楽音信号は、本体用楽音処理回路10と外部用楽音処理回路11に並列に入力される。本体用および外部用楽音処理回路10,11は、それぞれの音像の楽音を発生させる2系列のデジタル楽音信号(L,R),(L′,R′)を出力する。本体用および外部用楽音処理回路10,11の詳細は後述する。
D/A変換器12,13はそれぞれ、デジタル楽音信号(L,R),(L′,R′)をアナログ信号に変換する。D/A変換器12,13から出力されるアナログ楽音信号l、rがそれぞれ、アンプ14,15によって増幅される。アンプ14により増幅された楽音信号l、rは、内蔵スピーカ16L,16Rに出力される。また、アンプ15によって増幅された楽音信号l′、r′は、外部スピーカ17L,17Rが接続されるライン出力端子18L,18Rに出力される。バス19は、電子楽器内部の各回路を接続している。
図2は、図1における操作パネル5および鍵盤7の外観構成を示す正面図である。操作パネル5は、ボリューム5−1、曲のスタイル(音楽ジャンル)を選択するためのスタイルボタン5−2、例えばLCDスクリーンからなるディスプレイ5−3、ディスプレイの周囲に配置された編集ボタン5−4、本体用および外部用音像設定ボタン5−5,5−6、音色選択ボタン5−7、エフェクト選択ボタン5−8、レジストレーション選択ボタン5−9などを備えている。また、操作パネル5の側面には、ライン出力端子18L,18Rや外部MIDI機器との接続端子を備える外部接続端子ボード5−10が配設されている。
本体用および外部用音像設定ボタン5−5,5−6を操作することにより内蔵スピーカ16L,16Rあるいは外部スピーカ17L,17Rから発生される楽音の音像を左右に変更定位させることができ、その状態はディスプレイ5−3で表示される。
図3は、本体用楽音処理回路10および外部用楽音処理回路11の例を示す回路図である。ここでは本体用楽音処理回路10の具体的回路構成のみを示しているが、外部用楽音処理回路11もほぼ同じ構成を有する。
楽音発生回路9から出力される楽音信号は、LPF(低域フィルタ)101およびHPF(高域フィルタ)102に並列に入力される。LPF101およびHPF102は、本体用楽音処理回路10と外部用楽音処理回路11とで兼用される。
LPF101から出力される低周波成分およびHPF102から出力される高周波成分は、本体用楽音処理回路10の混合回路103,104と外部用楽音処理回路11の混合回路105,106に並列に入力される。混合回路103は、アッテネータ107,108と加算器109を有し、混合回路104は、アッテネータ110,111と加算器112を有する。
本例の場合、LPF101、HPF102、混合回路103,104が、本体用楽音処理回路10において、入力される楽音信号を2系列に振り分けるパンニング回路として機能し、LPF101、HPF102、混合回路105,106が、外部用楽音処理回路11において、入力される楽音信号を2系列に振り分けるパンニング回路として機能する。
混合回路103は、LPF101から出力される低周波成分をα倍、HPF102から出力される高周波成分を(1−α)倍し、両者を加算して楽音信号Lを出力する。また、混合回路104は、LPF101から出力される低周波成分を(1−α)倍、HPF102から出力される高周波成分をα倍し、両者を加算して楽音信号Rを出力する。
一般的に、αは0.5〜1の範囲の値に設定すればよいが、αを1に近い値に設定し、混合回路103の出力Lを演奏者左側に配設された内蔵スピーカ16Lに与え、混合回路104の出力Rを演奏者右側に配設された内蔵スピーカ16Rに与えるようにすれば、左側に低音鍵が配置され、右側に高音鍵が配置されている電子ピアノのような電子楽器に合わせて、演奏者の左側から低音が聞こえ、右側から高音が聞こえるようにすることができる。また、内蔵スピーカ16L,16Rの配置間隔は、普通、固定であるので、αは、プリセットされた固定値でよいが、可変値でもよい。
外部用楽音処理回路11の混合回路105,106は、係数がαではなくβである点、出力L′,R′の出力先が外部スピーカ17L,17Rに対するライン出力端子18L,18Rである点が異なる。βは、外部スピーカ17L,17Rから発生される楽音の音像を定める値であるので、外部スピーカ17L,17Rの配置間隔に応じて可変設定できるのが好ましい。また、一般的に、外部スピーカ17L,17Rは内蔵スピーカ16L,16Rより広間隔で配置されるのでβ<αとなる。
例えば、α=1、β=0.8に設定し、入力される楽音信号のレベルを1とし、LPF101、HPF102が図4(a)に示すような周波数特性を有するものとすると、本体用楽音処理回路10から出力される楽音信号L,Rのレベルは図4(b)に示すようになり、外部用楽音処理回路11から出力される楽音信号L′,R′のレベルは図4(c)に示すようになる。
内蔵スピーカ16L,16Rにおいて、低音部は、演奏者の左側に配設された内蔵スピーカ16Lから聞こえ、高音部は、演奏者の右側に配設された内蔵スピーカ16Rから聞こえる(図4(b))ので、演奏者は、アコースティックピアノと同様の発音位置に定位された音像の楽音を聴くことができる。
また、外部スピーカ17L,17Rにおいて、大レベルの低音部と低レベルの高音部が聴衆の左側に配設された外部スピーカから聞こえ、大レベルの高音部と小レベルの低音部が聴衆の右側に配設された外部スピーカから聞こえる(図4(c))ので、聴衆は、外部スピーカ配置間隔の大きな楽器から発音されているような錯覚を持つことなく、バランスのよい楽音を聴くことができる。
図5は、本体用楽音処理回路10および外部用楽音処理回路11の他の例を示す回路図である。本例は、LPFとHPFに代えて、割振処理回路50を設けたものである。割振処理回路50は、楽音発生回路9からの楽音信号および押鍵された鍵のキーナンバ情報KNO(0〜127)を入力とし、キーナンバ情報KNOに従ってレベル制御された楽音信号L″,R″を出力する。ここで、γ=KNO/127としたとき、L″は入力楽音信号を(1−γ)倍したもの、R″は楽音信号をγ倍したものである。これらの楽音信号L″,R″を混合回路103〜106に入力して、それぞれの音像の楽音を発生させる2系列のデジタル楽音信号(L,R),(L′,R′)を出力させる。
混合回路103,104は、入力された値L″,R″をほぼそのまま楽音信号L、Rとして出力し(α≒1)、混合回路105,106は、入力された値L″,R″を、適当な係数(例えばβ=0.8)で混合して楽音信号L′,R′を出力する。本例の場合、割振処理回路50、混合回路103,104が、本体用楽音処理回路10において、入力される楽音信号を2系列に振り分けるパンニング回路として機能し、割振処理回路50、混合回路105,106が、外部用楽音処理回路11において、入力される楽音信号を2系列に振り分けるパンニング回路として機能する。
図6は、図5の実施形態において、内蔵スピーカ16L,16Rと外部スピーカ17L,17Rより出力される楽音のレベルの例の説明図である。ステージA、聴衆席B、演奏者C、聴衆D、楽器20、内蔵スピーカ16L,16R、外部スピーカ17L,17Rの位置関係の例を図6(a)に示す。なお、楽器20は、理解しやすいようにピアノ形状で示している。
図6(b)に示すように、演奏者Cの左側に配設された内蔵スピーカ16Lによる楽音のレベルは、低音になるに従って0からに徐々に増加していき、演奏者Cの右側に配設された内蔵スピーカ16Rによる楽音のレベルは、高音になるに従って0からに徐々に増加していく。内蔵スピーカ16L,16Rよりアコースティックピアノと同様の発音位置に定位された音像の楽音が発生され、演奏者Cは、このように定位された音像の楽音を聴きつつ演奏することができる。
外部スピーカ17L,17Rからは、例えば、図6(c)に示すようなレベルの楽音が発生される。ステージAに向かって左側に配設された外部スピーカ17Lによる楽音のレベルは、低音になるに従ってある値から徐々に増加していき、ステージAに向かって右側に配設された外部スピーカ17Rによる楽音のレベルは、高音になるに従ってある値から徐々に増加していく。聴衆Dは、ステージA上に定位された音像の楽音を聴くことができる。また、左右端部の聴衆席であっても、低音側または高音側の楽音が聴き取りにくかったり、聴くことができないということ、あるいは低音側または高音側の楽音が特に耳につくことなどがなくなり、全席においてバランスのよい楽音を聴くことができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、種々の変形が可能である。例えば、以上では鍵盤楽器における鍵位置に対応して音像を定位させる実施形態について説明したが、本発明は、ドラム・セットを構成する高音系のシンバル、低音系のフロアタム、低音系のバスドラム、高音系のハイハット、全音系のスネアドラムなどにより発生される楽音の音像を定位させる場合にも利用できる。これは、演奏者の左側から右側に配置されるに従って順次高くなる音色番号あるいは定位番号を各楽器に付し、キーナンバではなく、この音色番号あるいは定位番号に従ってレベル制御された楽音信号を出力させ、これらの楽音信号を本体用楽音処理回路10と外部用楽音処理回路11に入力して2系列のデジタル楽音信号(L,R),(L′,R′)を出力させるようにすればよい。
また、内蔵スピーカから発生される楽音を消すための手動スイッチを内蔵スピーカと本体用楽音処理回路との接続経路などに設けることにより、小ホールなどで外部スピーカからの楽音発生で十分であるときには、内蔵スピーカからの楽音を消すことができる。
また、外部用楽音処理回路11、D/A変換器13、アンプ15を通常は不動作にしておき、ライン出力端子18L、18Rに外部スピーカが接続されたことを検出して、それらを動作させるようにすれば、無駄な消費電力をなくすことができる。
また、α、β、γなどの係数がデフォルト値から可変された場合、その旨を表示したり、次の電源投入時の初期化処理で、それらの係数をデフォルト値に戻したりすることもできる。特に、固定配置の内蔵スピーカ16L,16Rによる音像を好みに設定した場合の戻し忘れをなくすために、初期化処理で本体用楽音処理回路10のαをデフォルト値に戻すことは有効である。
さらに、外部スピーカ17L,17Rが接続されたことを検出した場合にのみ、外部用楽音に対するβを可変し得るようにすることもできる。なお、内蔵スピーカやライン出力端子の数は2つに限定されず、それ以上によって音像を定位させる場合にも本発明は適用できる。
本発明が適用された電子楽器の一実施形態の概略を示すブロック図である。 操作パネルおよび鍵盤の外観構成を示す正面図である。 本体用楽音処理回路および外部用楽音処理回路の一例を示す回路図である。 楽音処理回路のLPFおよびHPFの周波数特性、出力される楽音のレベルの説明図である。 本体用楽音処理回路および外部用楽音処理回路の他の例を示す回路図である。 ステージ上での演奏時に出力されるの楽音のレベルの説明図である。
符号の説明
1・・・CPU、2・・・ROM、3・・・MIDIインタフェース回路、4・・・RAM、5・・・操作パネル、5−1・・・ボリューム、5−2・・・スタイルボタン、5−3・・・ディスプレイ、5−4・・・編集ボタン、5−5・・・本体用音像設定ボタン、5−6・・・外部用音像設定ボタン、5−7・・・音色選択ボタン、5−8・・・エフェクト選択ボタン、5−9・・・レジストレーション選択ボタン、5−10・・・外部接続端子ボード、6・・・操作パネルインタフェース回路、7・・・鍵盤、8・・・鍵盤インタフェース回路、9・・・楽音発生回路、10・・・本体用楽音処理回路、11・・・外部用楽音処理回路、12,13・・・D/A変換器、14,15・・・アンプ、16L,16R・・・内蔵スピーカ、17L,17R・・・外部スピーカ、18L,18R・・・ライン出力端子、19・・・バス、20・・・楽器、50・・・割振処理回路、101・・・LPF、102・・・HPF、103〜106・・・混合回路、107,108,110,111・・・アッテネータ、109,112・・・加算器

Claims (5)

  1. ステレオの内蔵スピーカとステレオのライン出力端子とを有する電子楽音発生装置の楽音制御装置において、
    前記ステレオの内蔵スピーカ用にステレオ信号の左および右にそれぞれ異なる処理を行う第1の楽音処理回路と、前記ステレオのライン出力端子用にステレオ信号の左および右にそれぞれ異なる周波数特性の処理を行う第2の楽音処理回路を備え、
    第1の楽音処理回路および前記第2の楽音処理回路はそれぞれ、入力される楽音信号を複数系列に振り分けるパンニング回路を含むことを特徴とする電子楽音発生装置の楽音制御装置。
  2. 前記第1の楽音処理回路に含まれる前記パンニング回路は、複数系列への楽音信号振り分けを定めるパンニングデータが予め設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電子楽音発生装置の楽音制御装置。
  3. 前記第2の楽音処理回路に含まれる前記パンニング回路は、複数系列への楽音信号振り分けを定めるパンニングデータが変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽音発生装置の楽音制御装置。
  4. 前記内蔵スピーカから発生する楽音を消すための手動スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子楽音発生装置の楽音制御装置。
  5. 前記第2の楽音処理回路は、前記ライン出力端子へ外部スピーカが接続されたことにより動作することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子楽音発生装置の楽音制御装置。
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