JP2008149463A - 電気光学装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気光学装置において、電気光学モジュールの歪みを十分に抑制する。
【解決手段】電気光学モジュール2と、電気光学モジュール2を収容するケース3とを備える電気光学装置1Aを提供する。電気光学モジュール2は、発光パネル20と、集束性レンズアレイ60と、発光パネル20と集束性レンズアレイ60に挟まれた光透過性のスペーサとを備える。ケース3は、集束性レンズアレイ60のスペーサ70とは反対側の第1接触面S1に接している第1部31,41と、電気光学パネル20のスペーサ70とは反対側の第2接触面S2に接している第2部32,42と、第1部31,41および第2部32,42をスペーサ70側へ付勢する付勢部33,43とを有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えば発光素子またはライトバルブ素子のような電気光学素子が配列された電気光学パネルを備えた電気光学装置、および、この電気光学装置を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置の像担持体(例えば感光体ドラム)に静電潜像を書き込むために、エレクトロルミネセント素子(以下、「EL素子」と呼ぶ)のアレイを使用する技術が開発されている。このような技術では、一般的に、EL素子アレイと像担持体の間に集束性レンズアレイが配置される。このような配置において、EL素子から発せられた光の損失を低減するために、EL素子アレイと集束性レンズアレイの間に光透過性のスペーサを配置する技術が、特許文献1に開示されている。
図1〜図3は、それぞれ、従来の画像形成装置の一部の概略を示す図であり、図1は斜視図、図2は側面図、図3は図2のA−A線断面図である。この画像形成装置では、EL素子アレイが設けられた発光パネル20と感光体ドラム110の間に、複数の屈折率分布型レンズ62が二列千鳥状に配列された集束性レンズアレイ60が配置され、発光パネル20と集束性レンズアレイ60の間に光透過性のスペーサ70が配置されている。発光パネル20、スペーサ70および集束性レンズアレイ60は、接着剤11および12を用いた接着によってモジュール化されている。以降、このモジュールを「電気光学モジュール」と呼ぶ。
通常、発光パネル20は、発光パネル20を収容するためのケース14に収容される。発光パネル20とケース14は、例えば、両面テープ13を用いて接着される。通常、スペーサ70および集束性レンズアレイ60はケース14から露出しており、スペーサ70の全部および集束性レンズアレイ60の一部は、遮光性樹脂15によって覆われている。遮光性樹脂15は、不要光(EL素子アレイからの光以外の光)が屈折率分布型レンズ62に入射するのを防止するために設けられている。
発光パネル20のEL素子アレイからの光は、スペーサ70と集束性レンズアレイ60の複数の屈折率分布型レンズ62を透過し、感光体ドラム110に到達して像を結ぶ。結像の光学特性(例えば鮮明度)を十分に高くするために、感光体ドラム110と集束性レンズアレイ60は、両者間の距離が、集束性レンズアレイ60の像側の作動距離(設計値)Lに一致するように配置される。なお、集束性レンズアレイとしては、例えば日本板硝子株式会社から入手可能なSL(セルフォック・レンズ・アレイ)がある(セルフォック\SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標)。
特開2006−218848号公報
図4は、従来の画像形成装置の問題点を説明するための側面図である。この図においては、ケース14および遮光性樹脂15の図示を省略してある。集束性レンズアレイ60、スペーサ70および発光パネル20の熱膨張率(熱膨張係数)はそれぞれ異なるから、電気光学モジュールは、内部の要素(例えばEL素子)や外部の要素(例えば定着器)の発熱等に起因して自己の温度が変化すると、この図に示すように、歪んでしまう。
電気光学モジュールに歪み(「反り」や「うねり」等の変形)が生じると、発光パネル20のEL素子から発して集束性レンズアレイ60の屈折率分布型レンズを透過した光が感光体ドラム110に到達する位置(結像位置IP)と、集束性レンズアレイ60から感光体ドラム110側に集束性レンズアレイ60の像側の作動距離Lだけ離れた位置(焦点位置FP)のズレが増大する。このズレが大きいと、結像の光学特性(例えば結像性能)が著しく悪化してしまう。
したがって、電気光学モジュールの歪みを、許容範囲内に抑制する必要がある。ここでいう許容範囲とは、この電気光学モジュールを用いる画像形成装置の仕様に基づいて定まる範囲である。しかし、従来の画像形成装置では、接着剤や両面テープがのびてしまうから、電気光学モジュールの歪みを十分に抑制することが困難である。
そこで、本発明は、電気光学モジュールの歪みを十分に抑制することが可能な電気光学装置、および、この電気光学装置を用いた画像形成装置を提供する。
本発明に係る電気光学装置は、電気光学モジュールと、前記電気光学モジュールを収容するケースとを備え、前記電気光学モジュールは、与えられた電気エネルギにより発光特性または光の透過特性が変化する複数の電気光学素子を有し、前記複数の電気光学素子の各々からの光を射出する電気光学パネルと、前記電気光学パネルから進行する光を透過させて前記電気光学パネル上の像に対する正立像を結像可能な屈折率分布型レンズが一方向に複数配列され、複数の前記屈折率分布型レンズで得られた像が1つの連続した像を構成する集束性レンズアレイと、前記電気光学パネルと前記集束性レンズアレイに挟まれ、前記複数の電気光学パネルから進行する光を透過させるスペーサとを備え、前記ケースは、一部または全部が前記集束性レンズアレイの前記スペーサとは反対側の第1接触面に接している第1部と、一部または全部が前記電気光学パネルの前記スペーサとは反対側の第2接触面に接している第2部と、前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する付勢部とを有する、ことを特徴とする。
第1部、第2部および付勢部は、それぞれ一または複数である。第1部、第2部および付勢部がそれぞれ複数の場合、複数の第1部、複数の第2部、複数の付勢部は、1対1対1で対応付けられ、複数の付勢部の各々は、対応する第1部と対応する第2部をスペーサ側へ付勢する。
上記の電気光学装置によれば、集束性レンズアレイおよび電気光学パネルがそれぞれスペーサ側へ押し付けられるから、電気光学モジュールの歪みを十分に抑制することができる。なお、「歪み」は反りやうねり等の変形を意味する言葉である。電気光学モジュールの歪みとしては、温度変化による歪みや、電気光学モジュールの構成要素(電気光学パネル、スペーサ、集束性レンズアレイ等)の製造誤差による歪み、電気光学モジュールの製造時の接着剤の硬化応力による歪みを例示することができる。
上記の電気光学装置において、前記第1接触面内の前記第1部に接している第1接触領域は、前記一方向に沿って続いており、前記第2接触面内の前記第2部に接している第2接触領域は、前記一方向に沿って続いている、ようにしてもよい。この態様によれば、電気光学モジュールの反りを、より確実に、抑制することができる。
上記の電気光学装置において、前記第1部および前記第2部は、それぞれ2つであり、2つの前記第1接触領域は、複数の前記屈折率分布型レンズを挟んで対向しており、2つの前記第2接触領域は、複数の前記屈折率分布型レンズを挟んで対向している、ようにしてもよい。この態様によれば、電気光学モジュールのうねりを、より確実に、抑制することができる。
上記の電気光学装置において、前記第1部と前記第2部と前記付勢部は一体であり、前記付勢部は、弾性体を含み、前記弾性体の弾性力によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、ようにしてもよい。この態様によれば、ケースの構造を簡素とすることができる。この態様の最も簡素な構造は、第1部と第2部と付勢部が同一の部材の一部となっている構造(一体構造)である。
上記の電気光学装置において、前記第1部と前記第2部と前記付勢部は互いに別体であり、前記付勢部は、前記第1部と前記第2部とを締結する締結具を含み、前記締結具による締結によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、ようにしてもよい。この態様には、第1部と第2部と付勢部が一体の態様に比較して、ケースの形成材料の選択の自由度が高いという利点や、電気光学モジュールをケースに収容する作業や、電気光学モジュールをケースから取り出す作業が容易であるという利点がある。
上記の電気光学装置において、前記第1部と前記第2部と前記付勢部は互いに別体であり、前記付勢部は、弾性体を含み、前記弾性体の弾性力によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、ようにしてもよい。この態様には、第1部と第2部と付勢部が一体の態様に比較して、ケースの形成材料の選択の自由度が高いという利点や、電気光学モジュールをケースに収容する作業や、電気光学モジュールをケースから取り出す作業が容易であるという利点がある。なお、この態様には、第1部を付勢する弾性体と第2部を付勢する弾性体が同一の態様と、両者が異なっている形態が含まれている。前者の場合、弾性体は、第1部と第2部の間に架け渡され、第1部および第2部を引っ張ることになる。後者の場合、第1部を付勢する弾性体は第1部と外部の部材との間に架け渡されて第1部を押し、第2部を付勢する弾性体は第2部と外部の他の部材との間に架け渡されて第2部を押すことになる。
上記の電気光学装置において、前記ケースは遮光性を有する、ようにしてもよい。この態様によれば、専用の遮光部を設けることなく、集束性レンズアレイの屈折率分布型レンズへの不要光の入射を防止することができる。
上記の電気光学装置において、前記スペーサと前記集束性レンズアレイとの間に光透過性のオイルが充填されている、ようにしてもよい。この態様において電気光学パネルと集束性レンズアレイの相対位置がずれないのは、電気光学パネルおよび集束性レンズアレイがスペーサ側へ付勢されているからである。この態様によれば、スペーサと集束性レンズアレイを接着せずに済む。したがって、集束性レンズアレイの再利用性が向上する。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電器と、前記電気光学パネルから進行して前記集束性レンズアレイを透過する光を、前記像担持体の帯電された面に照射して潜像を形成する上記の電気光学装置または上記の各態様に係る電気光学装置と、前記潜像にトナーを付着させることにより前記像担持体に顕像を形成する現像器と、前記像担持体から前記顕像を他の物体に転写する転写器と、を備える。この画像形成装置によれば、電気光学モジュールの歪みによって結像の光学特性(例えば結像性能)が著しく悪化してしまう事態を回避することができる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。本発明は、その実施の形態を変形して得られる変形例をも範囲に含む。なお、図面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。また、図面において、X方向、Y方向、Z方向は互いに直交する向きである。
<電気光学装置>
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態に係る電気光学装置1Aについて説明する。この電気光学装置1Aでは、集束性レンズアレイに接する第1部と、電気光学パネルに接する第2部と、両部をスペーサ側へ付勢する付勢部が、一体構造になっている。以下、詳細に説明する。
<構成>
電気光学装置1Aは、一方向に長い装置であり、電子写真方式を利用した画像形成装置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いられる。像担持体が図1の感光体ドラム110の場合、電気光学装置1Aは、その長手方向が感光体ドラム110の回転軸と略平行となるように配置される。
図5および図6は、それぞれ、電気光学装置1Aの平面図である。図7は、電気光学装置1Aの立面図である。図8は、図5〜図7におけるB−B線断面図である。図5および図6に示すように、電気光学装置1Aは、電気光学モジュール2およびケース3を有する。図7および図8に示すように、電気光学モジュール2は、発光パネル20、発光パネル20に重ねられた集束性レンズアレイ60、および発光パネル20と集束性レンズアレイ60に挟まれた光透過性のスペーサ70を有する。集束性レンズアレイ60側から見た平面図が図5であり、発光パネル20側から見た平面図が図6である。
発光パネル20は、図5に示すように、与えられた電気エネルギにより発光特性が変化する複数のEL素子21を有する。EL素子21は、キャリヤの再結合により励起して発光する発光層を一対の電極で挟んだ構成の有機EL素子である。これら複数のEL素子21は、二列かつ千鳥状のパターンで電気光学装置1Aの長手方向に配列されている。EL素子21の配列パターンは、図示の形態に限定されず、単列または三列以上でもよいし他の適切なパターンで配列されていてもよい。
また、発光パネル20は、図7および図8に示すように、複数のEL素子21が設けられた素子アレイ層22と、素子アレイ層22を間に挟む平板状の素子基板23および封止基板24を有し、各EL素子21からの光をスペーサ70側へ射出する。素子基板23は、ガラスや透明なプラスチックなどの光透過性の材料で形成されている。素子基板23と素子アレイ層22の間には、図示しない配線層が形成されている。発光パネル20には、EL素子21を駆動する駆動回路(図示略)が設けられており、上記の配線層には、駆動回路とEL素子21を接続する配線等の各種の配線が設けられている。また、発光パネル20には、電気光学装置1Aの外部のフレキシブル基板80に設けられた走査回路を上記の駆動回路に接続するための接続ケーブル81が複数接続されている。
EL素子21の各々は、前述の発光層と、この発光層を挟む一対の電極を有し、これら一対の電極間に印加された電圧に応じて発光する。これら一対の電極のうち、素子基板23側の電極(画素電極)は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極である。素子アレイ層22は、全てのEL素子21について、上記の発光層と上記一対の電極を含んでいる。以上の説明より明らかなように、発光パネル20は、各EL素子21からの光が素子基板23を透過して出射するボトムエミッション型の発光パネルである。また、素子アレイ層22は、素子基板23と封止基板24を接着する接着剤を含んでいる。
封止基板24は、例えばガラス、プラスチック、セラミックまたは金属等の適切な材料で形成されており、素子基板23と協働して、EL素子21を外気、特に水分および酸素から隔離してその劣化を抑制する。素子基板23への封止基板24の接着の態様は任意である。例えば、素子アレイ層22内の接着剤が、封止基板24の周縁部のみに接する形態であってもよいし(缶封止)、封止基板24の素子基板23側の全面に接する形態であってもよい(ベタ封止)。
スペーサ70は、ガラスまたは透明なプラスチックで形成されており、図7に示すように、発光パネル20から集束性レンズアレイ60側へ進行する光を透過させる。スペーサ70の形成材料の屈折率は、素子基板23の形成材料の屈折率と同じであることが好ましい。スペーサ70は、発光パネル20の素子基板23に、透明接着剤51により接着されている。透明接着剤51の屈折率は、素子基板23の形成材料の屈折率と同じであることが好ましい。
図9は、電気光学装置1Aの集束性レンズアレイ60の概略を示す斜視図である。この図に示すように、集束性レンズアレイ60は、二列かつ千鳥状のパターンで電気光学装置1Aの長手方向に配列された複数の屈折率分布型レンズ62を有するレンズアレイ体61と、電気光学装置1Aの長手方向に延在する一対のレンズアレイ側体64および65を有する。一対のレンズアレイ側体64および65は、レンズアレイ体61を間に挟んでおり、それぞれ、レンズアレイ体61に接合されている。
レンズアレイ体61は、発光パネル20の全てのEL素子21に重なっている。屈折率分布型レンズ62の各々は、中心軸での屈折率が低く、中心軸から離れるほど屈折率が高くなるように形成されたグレーデッドインデックス光ファイバであり、図7に示すように、発光パネル20から進行する光を透過させて発光パネル20上の像に対する正立像を結像可能である。これら複数の屈折率分布型レンズ62により、集束性レンズアレイ60からその像側の作動距離(設計値)Lだけ離れた焦点位置FPの面上で得られる像は、1つの連続した像(発光パネル20上の像の正立像)を構成する。なお、屈折率分布型レンズ62の配列パターンは、図示の形態に限定されず、単列または三列以上でもよいし他の適切なパターンで配列されていてもよい。
レンズアレイ体61は、複数の屈折率分布型レンズ62の間を埋めて複数の屈折率分布型レンズ62の配列パターンを固定化している充填体63を含む。また、集束性レンズアレイ60は、レンズアレイ体61を電気光学装置1Aの長手方向において間に挟む一対の先端体66,66を有する。一対の先端体66,66は、それぞれ、一対のレンズアレイ側体64および65間に挟まれており、レンズアレイ体61、レンズアレイ側体64およびレンズアレイ側体65に接合されている。
集束性レンズアレイ60は、スペーサ70に、透明接着剤52により接着されている。透明接着剤52の屈折率は、素子基板23の形成材料の屈折率と同じであることが好ましい。以上の説明から明らかなように、電気光学モジュール2は、発光パネル20、集束性レンズアレイ60およびスペーサ70を透明接着剤51および52で接着することにより形成される。
電気光学装置1Aは、画像形成装置において、スペーサ70と像担持体の間に集束性レンズアレイ60が介在し、像担持体に鮮明な正立像が結ばれるように配置される。例えば、像担持体が図1の感光体ドラム110の場合、電気光学装置1Aは、集束性レンズアレイ60と感光体ドラム110の距離が上記の作動距離Lに一致するように配置される。したがって、電気光学モジュール2の歪みが十分に抑制されていれば、像担持体における結像位置IPと焦点位置FPのズレが十分に小さくなるから、像担持体における結像の光学特性(例えば鮮明度)は十分に良好となる。なお、集束性レンズアレイ60としては、日本板硝子株式会社から入手可能なSLA(セルフォック・レンズ・アレイ)を例示することができる。
ケース3は、電気光学モジュール2を収容するためのものであり、図5、図6および図8に示すように、部品30と、部品30とは別体の部品40から構成されている。電気光学装置1Aは、電気光学モジュール2に、部品30および部品40を取り付けることにより製造される。部品30および部品40は、それぞれ、十分に大きな弾性力および遮光性を有する弾性体であり、例えば、金属またはFRP(繊維強化プラスチック)で形成されている。部品30の形成材料と部品40の形成材料は同一であっても異なっていてもよい。
図10は、部品30の外観を示す斜視図である。部品30は、第1接触面S1に接している第1部31と、第2接触面S2に接している第2部32と、両者をつなぐ接続部33を有する。つまり、第1部31、第2部32および接続部33は一体であり、相互に対応している。第1接触面S1は、集束性レンズアレイ60の面のうち、スペーサ70側の面の反対側の面である。第2接触面S2は、発光パネル20の面のうち、スペーサ70側の面の反対側の面であり、封止基板24の面である。
第1部31および第2部32は、それぞれ、電気光学装置1Aの長手方向に延在している。図5に示すように、第1接触面S1のうち、第1部31に接している第1接触領域S11は、電気光学装置1Aの長手方向に延在している。図6に示すように、第2接触面S2のうち、第2部32に接している第2接触領域S21は、電気光学装置1Aの長手方向に延在している。第1部31と第2部32の間隔は、部品30の製造時には図8の上下方向における電気光学モジュール2の長さよりも僅かに狭く、部品30の電気光学モジュール2への取り付け時には、弾性変形の範囲内で僅かに広げられる。このため、第1部31および第2部32が接続部33(部品30)の弾性力によってスペーサ70側へ付勢され、電気光学モジュール2が部品30に挟み込まれているのである。
図11は、部品40の外観を示す斜視図である。部品40は、第1接触面S1に接している第1部41と、第2接触面S2に接している第2部42と、両者をつなぐ接続部43を有する。つまり、第2部41、第2部42および接続部43は一体であり、相互に対応している。第1部41および第2部42は、それぞれ、電気光学装置1Aの長手方向に延在している。図5に示すように、第1接触面S1のうち、第1部41に接している第1接触領域S12は、電気光学装置1Aの長手方向に延在している。図6に示すように、第2接触面S2のうち、第2部42に接している第2接触領域S22は、電気光学装置1Aの長手方向に並ぶ複数の領域から構成されている。部品40の製造および電気光学モジュール2への取り付けは、部品30のそれと同様である。つまり、第1部41および第2部42は接続部43(部品40)の弾性力によってスペーサ70側へ付勢され、電気光学モジュール2は部品40に挟み込まれている。
図5および図8に示すように、部品30の第1部31は、電気光学モジュール2のうち、レンズアレイ側体64のみに接している。つまり、第1接触領域S11は、第1接触面S1においてレンズアレイ側体64に占められる領域の一部でもある。また、部品40の第1部41は、電気光学モジュール2のうち、レンズアレイ側体65のみに接している。つまり、第1接触領域S12は、第1接触面S1においてレンズアレイ側体65に占められる領域の一部でもある。一方、図6および図8に示すように、部品30の第2部32および部品40の第2部42は、それぞれ、電気光学モジュール2のうち、封止基板24のみに接している。
また、図5〜図8、図10および図11に示すように、部品30の形状および部品40の形状は、EL素子21から発して屈折率分布型レンズ62を透過した光がケース3に遮られず、かつ、電気光学モジュール2の大部分がケース3に覆われるように定められている。したがって、発光パネル20から出射して進行する光は、透明接着剤51、スペーサ70、透明接着剤52および屈折率分布型レンズ62を順に透過し、像担持体に到達して像を結ぶ。なお、上記の光を遮らないにも関わらずにケース3に覆われていない部分としては、接続ケーブル81の周辺の部分がある。これは、発光パネル20に接続ケーブル81を接続した後に部品40を電気光学モジュール2に取り付けることができるように第2部42の形状が定められているからである。これが、第2接触領域S22が不連続な領域となっている理由である。
<効果>
上述したように、電気光学装置1Aは、電気光学モジュール2とケース3とを備え、ケース3は、集束性レンズアレイ60のスペーサ70とは反対側の第1接触面S1に接している第1部31,41と、電気光学パネル20のスペーサ70とは反対側の第2接触面S2に接している第2部32,42と、第1部31,41および第2部32,42をスペーサ70側へ付勢する付勢部33,43とを有する。この電気光学装置1Aによれば、集束性レンズアレイ60および電気光学パネル20がそれぞれスペーサ70側へ押し付けられるから、電気光学モジュール2の歪み(変形)を十分に抑制することができる。
電気光学装置1Aにより抑制される歪みとしては、EL素子21等の電気光学モジュール2内の要素の発熱や画像形成装置の定着器等の電気光学モジュール2外の要素の発熱に伴う電気光学モジュール2内の温度変化による歪みや、電気光学パネル20や、スペーサ70、集束性レンズアレイ60の製造誤差による歪み、電気光学モジュール2の製造工程における透明接着剤51や透明接着剤51の硬化応力による歪みを例示することができる。
また、電気光学装置1Aによれば、第1接触領域S11,S12および第2接触領域S21,S22が、それぞれ、電気光学装置1Aの長手方向に沿って続いているから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2の反りを、より確実に、抑制することができる。また、電気光学装置1Aによれば、第1接触領域S11と第1接触領域S12が、レンズアレイ体61を挟んで対向しており、第2接触領域S21と第2接触領域S22が、レンズアレイ体61を挟んで対向しているから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2のうねりを、より確実に、抑制することができる。
また、電気光学装置1Aでは、第1部31と第2部32と付勢部33は一体であり、付勢部33は、弾性体を含み、弾性体の弾性力によって第1部31および第2部32がスペーサ70側へ付勢される。より具体的には、第1部31と第2部32と付勢部33は同一の弾性体の一部となっている。また、電気光学装置1Aでは、第1部41と第2部42と付勢部43は一体であり、付勢部43は、弾性体を含み、弾性体の弾性力によって第1部41および第2部42がスペーサ70側へ付勢される。より具体的には、第1部41と第2部42と付勢部43は同一の弾性体の一部となっている。以上より明らかなように、電気光学装置1Aには、ケースの構造が簡素である、という利点がある。また、電気光学装置1Aによれば、ケース3が遮光性を有するから、専用の遮光部を設けることなく、集束性レンズアレイ60の屈折率分布型レンズへの不要光(EL素子21からの光以外の光)の入射を防止することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る電気光学装置1Bについて説明する。この電気光学装置1Bでは、集束性レンズアレイに接する第1部と、電気光学パネルに接する第2部と、両部をスペーサ側へ付勢する付勢部が、それぞれ別体になっている。付勢部は、第1部と第2部とを締結する締結具を有し、この締結具による締結によって、第1部および第2部をスペーサ側へ付勢する。以下、詳細に説明する。
<構成>
電気光学装置1Bは、一方向に長い装置であり、電子写真方式を利用した画像形成装置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いられる。像担持体が図1の感光体ドラム110の場合、電気光学装置1Bは、その長手方向が感光体ドラム110の回転軸と略平行となるように配置される。
図12は、電気光学装置1Bの断面図である。この図に示すように、電気光学装置1Bは、電気光学モジュール2およびケース4を有する。電気光学装置1Bは、画像形成装置において、電気光学モジュール2のスペーサ70と像担持体の間に電気光学モジュール2の集束性レンズアレイ60が介在し、像担持体に鮮明な正立像が結ばれるように配置される。したがって、電気光学モジュール2の歪みが十分に抑制されていれば、像担持体における結像位置IPと焦点位置FPのズレが十分に小さくなるから、像担持体における結像の光学特性は十分に良好となる。
ケース4は、電気光学モジュール2を収容するためのものであり、部品(第1部)51と、部品51とは別体の平板状の部品(第2部)52と、部品51と部品52とを締結する複数のネジ(締結具)53を有する。部品51および部品52は、それぞれ、遮光性を有し、電気光学装置1Bの長手方向に延在している。部品51の形成材料と部品52の形成材料は同一であっても異なっていてもよい。部品51は第1接触面S1に接し、部品52は第2接触面S2に接する。両部品は、電気光学モジュール2の製造工程におけるネジ53の締結によってスペーサ70側へ付勢される。
第1接触面S1のうち、部品51に接している第1接触領域は、電気光学装置1Bの長手方向に延在しており、第1接触面S1において、レンズアレイ体61に占められる部分を囲んでいる。つまり、部品51は、レンズアレイ側体64および65のみならず、図9における一対の先端体66,66にも接している。一方、第2接触面S2のうち、部品52に接している第2接触領域は、第2接触面S2の略全面であり、電気光学装置1Bの長手方向に延在している。第2接触面S2の全面を第2接触領域としないのは、接続ケーブル81を取り出すためである。
部品51の形状は、EL素子21から発して屈折率分布型レンズ62を透過した光がケース4に遮られず、かつ、電気光学モジュール2の大部分がケース4に覆われるように定められている。したがって、発光パネル20から出射して進行する光は、透明接着剤51、スペーサ70、透明接着剤52および屈折率分布型レンズ62を順に透過し、像担持体に到達して像を結ぶ。
<効果>
上述したように、電気光学装置1Bは、電気光学モジュール2とケース4とを備え、ケース4は、集束性レンズアレイ60のスペーサ70とは反対側の第1接触面S1に接している部品51と、電気光学パネル20のスペーサ70とは反対側の第2接触面S2に接している部品52と、部品51および部品52をスペーサ70側へ付勢する付勢部(締結具(複数のネジ53)を含む)とを有する。この電気光学装置1Bによれば、集束性レンズアレイ60および電気光学パネル20がそれぞれスペーサ70側へ押し付けられるから、電気光学モジュール2の歪みを十分に抑制することができる。
また、電気光学装置1Bによれば、第1接触領域および第2接触領域が、それぞれ、電気光学装置1Bの長手方向に沿って続いているから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2の反りを、より確実に、抑制することができる。また、電気光学装置1Bによれば、第1接触領域が、レンズアレイ体61を挟んで対向する領域を含み、第2接触領域がレンズアレイ体61を挟んで対向する領域を含むから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2のうねりを、より確実に、抑制することができる。
また、電気光学装置1Bでは、締結具(複数のネジ53)による部品51と部品52との締結によって、集束性レンズアレイ60および電気光学パネル20がそれぞれスペーサ70側へ押し付けられる。したがって、電気光学装置1Bには、電気光学装置1Aに比較して、部品51の形成材料および部品52の形成材料の選択の自由度が高いという利点や、電気光学モジュール2をケースに収容する作業や、電気光学モジュール2をケースから取り出す作業が容易であるという利点がある。また、電気光学装置1Bによれば、ケース4が遮光性を有するから、専用の遮光部を設けることなく、集束性レンズアレイ60の屈折率分布型レンズへの不要光の入射を防止することができる。
なお、電気光学装置1Bでは、発光パネル20に接する部品52が集束性レンズアレイ60に接する部品51の外蓋となる構造のケース4を採用したが、発光パネル20に接する部品が、集束性レンズアレイ60に接する部品の内蓋となる構造のケースを採用してもよい。この場合には、これらの部品で電気光学モジュール2を挟み込み、発光パネル20および集束性レンズアレイ60をスペーサ70側に付勢した状態で、締結具による締結を行うことになる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態に係る電気光学装置1Cについて説明する。この電気光学装置1Cでは、集束性レンズアレイに接する第1部と、電気光学パネルに接する第2部と、両部をスペーサ側へ付勢する付勢部が、それぞれ別体になっている。付勢部は、弾性体を有し、この弾性体の弾性力によって、第1部および第2部をスペーサ側へ付勢する。以下、詳細に説明する。
<構成>
電気光学装置1Cは、一方向に長い装置であり、電子写真方式を利用した画像形成装置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いられる。像担持体が図1の感光体ドラム110の場合、電気光学装置1Cは、その長手方向が感光体ドラム110の回転軸と略平行となるように配置される。
図13は、電気光学装置1Cの断面図である。この図に示すように、電気光学装置1Cは、電気光学モジュール2およびケース5を有する。電気光学装置1Cは、画像形成装置において、電気光学モジュール2のスペーサ70と像担持体の間に電気光学モジュール2の集束性レンズアレイ60が介在し、像担持体に鮮明な正立像が結ばれるように配置される。したがって、電気光学モジュール2の歪みが十分に抑制されていれば、像担持体における結像位置IPと焦点位置FPのズレが十分に小さくなるから、像担持体における結像の光学特性は十分に良好となる。
ケース5は、電気光学モジュール2を収容するためのものであり、部品(第1部)54と、部品54とは別体の平板状の部品(第2部)55と、部品54と部品55とに架け渡された複数のバネ(弾性体)56を有する。なお、弾性体として、バネに代えてゴムを用いてもよい。部品54および部品55は、それぞれ、遮光性を有し、電気光学装置1Cの長手方向に延在している。部品54の形成材料と部品55の形成材料は同一であっても異なっていてもよい。部品54は第1接触面S1に接し、部品55は第2接触面S2に接する。両部品は、電気光学モジュール2の製造工程において両部品間に架け渡された複数のバネ56の弾性力によってスペーサ70側へ付勢される。
第1接触面S1のうち、部品54に接している第1接触領域の形状および寸法は、電気光学装置1Bにおける第1接触領域の形状および寸法と同一である。第2接触面S2のうち、部品55に接している第2接触領域の形状および寸法は、電気光学装置1Bにおける第1接触領域の形状および寸法と同一である。部品54の形状は、EL素子21から発して屈折率分布型レンズ62を透過した光がケース5に遮られず、かつ、電気光学モジュール2の大部分がケース5に覆われるように定められている。したがって、発光パネル20から出射して進行する光は、透明接着剤51、スペーサ70、透明接着剤52および屈折率分布型レンズ62を順に透過し、像担持体に到達して像を結ぶ。
<効果>
上述したように、電気光学装置1Cは、電気光学モジュール2とケース5とを備え、ケース5は、集束性レンズアレイ60のスペーサ70とは反対側の第1接触面S1に接している部品54と、電気光学パネル20のスペーサ70とは反対側の第2接触面S2に接している部品55と、部品54および部品55をスペーサ70側へ付勢する付勢部(弾性体(複数のバネ56)を含む)とを有する。この電気光学装置1Cによれば、集束性レンズアレイ60および電気光学パネル20がそれぞれスペーサ70側へ押し付けられるから、電気光学モジュール2の歪みを十分に抑制することができる。
また、電気光学装置1Cによれば、第1接触領域および第2接触領域が、それぞれ、電気光学装置1Cの長手方向に沿って続いているから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2の反りを、より確実に、抑制することができる。また、電気光学装置1Cによれば、第1接触領域が、レンズアレイ体61を挟んで対向する領域を含み、第2接触領域がレンズアレイ体61を挟んで対向する領域を含むから、そうでない形態に比較して、電気光学モジュール2のうねりを、より確実に、抑制することができる。
また、電気光学装置1Cでは、弾性体(複数のバネ56)による部品54と部品55との締結によって、集束性レンズアレイ60および電気光学パネル20がそれぞれスペーサ70側へ押し付けられる。したがって、電気光学装置1Cには、電気光学装置1Aに比較して、部品54の形成材料および部品55の形成材料の選択の自由度が高いという利点や、電気光学モジュール2をケースに収容する作業や、電気光学モジュール2をケースから取り出す作業が容易であるという利点がある。また、電気光学装置1Cによれば、ケース5が遮光性を有するから、専用の遮光部を設けることなく、集束性レンズアレイ60の屈折率分布型レンズへの不要光の入射を防止することができる。
なお、電気光学装置1Cでは、発光パネル20に接する部品55が集束性レンズアレイ60に接する部品54の内蓋となる構造のケース5を採用したが、発光パネル20に接する部品が集束性レンズアレイ60に接する部品の外蓋となる構造のケースを採用してもよい。この場合、弾性体(複数のバネ56)が、部品54と部品55とで画定される空間内に配置される構造であっても、当該空間外に配置される構造であってもよい。
また、電気光学装置1Cでは、弾性体(バネ56)が縮もうとする力を付勢に利用する構造のケースを採用しているが、弾性体が伸びようとする力を付勢に利用する構造のケースを採用してもよい。また、弾性体が縮もうとする力を付勢に利用する構造のケースとしては、図13に示す構造のケースの他に図14に示す構造のケース6を例示することができる。ケース6は、集束性レンズアレイ60に接する2つの部品(第1部)57と、発光パネル20に接する2つの部品(第2部)58を有し、一方の部品57と一方の部品58が同一の軸で支持され、他方の部品57と他方の部品58が別の同一の軸で支持されている。
<画像形成装置>
本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置は、それぞれ、電子写真方式を利用した画像形成装置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いることが可能である。画像形成装置の例としては、プリンタ、複写機の印刷部分およびファクシミリの印刷部分がある。
図15は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置である。この画像形成装置では、同様な構成の4個の光ヘッド10K,10C,10M,10Yが、同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)110K,110C,110M,110Yの露光位置にそれぞれ配置されている。光ヘッド10K,10C,10M,10Yは、本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置である。
図に示すように、この画像形成装置には、駆動ローラ121と従動ローラ122が設けられており、これらのローラ121,122には無端の中間転写ベルト120が巻回されて、矢印に示すようにローラ121,122の周囲を回転させられる。図示しないが、中間転写ベルト120に張力を与えるテンションローラなどの張力付与手段を設けてもよい。
この中間転写ベルト120の周囲には、互いに所定間隔をおいて4個の外周面に感光層を有する感光体ドラム110K,110C,110M,110Yが配置される。添え字K,C,M,Yはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの顕像を形成するために使用されることを意味している。他の部材についても同様である。感光体ドラム110K,110C,110M,110Yは、中間転写ベルト120の駆動と同期して回転駆動される。
各感光体ドラム110(K,C,M,Y)の周囲には、コロナ帯電器111(K,C,M,Y)と、光ヘッド10(K,C,M,Y)と、現像器114(K,C,M,Y)が配置されている。コロナ帯電器111(K,C,M,Y)は、対応する感光体ドラム110(K,C,M,Y)の外周面を一様に帯電させる。光ヘッド10(K,C,M,Y)は、感光体ドラムの帯電させられた外周面に静電潜像を書き込む。各光ヘッド10(K,C,M,Y)は、複数のOLED素子14の配列方向が感光体ドラム110(K,C,M,Y)の母線(主走査方向)に沿うように設置される。静電潜像の書き込みは、上記の複数のOLED素子14により光を感光体ドラムに照射することにより行う。現像器114(K,C,M,Y)は、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラムに顕像すなわち可視像を形成する。
このような4色の単色顕像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各顕像は、中間転写ベルト120上に順次一次転写されることにより、中間転写ベルト120上で重ね合わされて、この結果フルカラーの顕像が得られる。中間転写ベルト120の内側には、4つの一次転写コロトロン(転写器)112(K,C,M,Y)が配置されている。一次転写コロトロン112(K,C,M,Y)は、感光体ドラム110(K,C,M,Y)の近傍にそれぞれ配置されており、感光体ドラム110(K,C,M,Y)から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写コロトロンの間を通過する中間転写ベルト120に顕像を転写する。
最終的に画像を形成する対象としてのシート102は、ピックアップローラ103によって、給紙カセット101から1枚ずつ給送されて、駆動ローラ121に接した中間転写ベルト120と二次転写ローラ126の間のニップに送られる。中間転写ベルト120上のフルカラーの顕像は、二次転写ローラ126によってシート102の片面に一括して二次転写され、定着部である定着ローラ対127を通ることでシート102上に定着される。この後、シート102は、排紙ローラ対128によって、装置上部に形成された排紙カセット上へ排出される。
図16は、本発明の実施の形態に係る他の画像形成装置の縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式のフルカラー画像形成装置である。この図に示す画像形成装置において、感光体ドラム(像担持体)165の周囲には、コロナ帯電器168、ロータリ式の現像ユニット161、光ヘッド167、中間転写ベルト169が設けられている。光ヘッド167は、本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置である。
コロナ帯電器168は、感光体ドラム165の外周面を一様に帯電させる。光ヘッド167は、感光体ドラム165の帯電させられた外周面に静電潜像を書き込む。光ヘッド167は、電気光学装置またはその変形例に係る電気光学装置であり、複数の発光素子14の配列方向が感光体ドラム165の母線(主走査方向)に沿うように設置される。静電潜像の書き込みは、上記の複数の発光素子14により光を感光体ドラムに照射することにより行う。
現像ユニット161は、4つの現像器163Y,163C,163M,163Kが90°の角間隔をおいて配置されたドラムであり、軸161aを中心にして反時計回りに回転可能である。現像器163Y,163C,163M,163Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナーを感光体ドラム165に供給して、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム165に顕像すなわち可視像を形成する。
無端の中間転写ベルト169は、駆動ローラ170a、従動ローラ170b、一次転写ローラ166およびテンションローラに巻回されて、これらのローラの周囲を矢印に示す向きに回転させられる。一次転写ローラ166は、感光体ドラム165から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写ローラ166の間を通過する中間転写ベルト169に顕像を転写する。
具体的には、感光体ドラム165の最初の1回転で、光ヘッド167によりイエロー(Y)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Yにより同色の顕像が形成され、さらに中間転写ベルト169に転写される。また、次の1回転で、光ヘッド167によりシアン(C)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Cにより同色の顕像が形成され、イエローの顕像に重なり合うように中間転写ベルト169に転写される。そして、このようにして感光体ドラム9が4回転する間に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の顕像が中間転写ベルト169に順次重ね合わせられ、この結果フルカラーの顕像が転写ベルト169上に形成される。最終的に画像を形成する対象としてのシートの両面に画像を形成する場合には、中間転写ベルト169に表面と裏面の同色の顕像を転写し、次に中間転写ベルト169に表面と裏面の次の色の顕像を転写する形式で、フルカラーの顕像を中間転写ベルト169上で得る。
画像形成装置には、シートが通過させられるシート搬送路174が設けられている。シートは、給紙カセット178から、ピックアップローラ179によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラによってシート搬送路174を進行させられ、駆動ローラ170aに接した中間転写ベルト169と二次転写ローラ171の間のニップを通過する。二次転写ローラ171は、中間転写ベルト169からフルカラーの顕像を一括して静電的に吸引することにより、シートの片面に顕像を転写する。二次転写ローラ171は、図示しないクラッチにより中間転写ベルト169に接近および離間させられるようになっている。そして、シートにフルカラーの顕像を転写する時に二次転写ローラ171は中間転写ベルト169に当接させられ、中間転写ベルト169に顕像を重ねている間は二次転写ローラ171から離される。
上記のようにして画像が転写されたシートは定着器172に搬送され、定着器172の加熱ローラ172aと加圧ローラ172bの間を通過させられることにより、シート上の顕像が定着する。定着処理後のシートは、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印Fの向きに進行する。両面印刷の場合には、シートの大部分が排紙ローラ対176を通過した後、排紙ローラ対176が逆方向に回転させられ、矢印Gで示すように両面印刷用搬送路175に導入される。そして、二次転写ローラ171により顕像がシートの他面に転写され、再度定着器172で定着処理が行われた後、排紙ローラ対176でシートが排出される。
上述した画像形成装置によれば、光ヘッドとして、本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置を用いているから、光ヘッドの温度変化によって結像の光学特性(例えば結像性能)が著しく悪化してしまう事態を回避することができる。したがって、安定して高い品質で画像を形成することができる。
以上、本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置のいずれかを応用可能な画像形成装置を例示したが、他の電子写真方式の画像形成装置にも、本発明の実施の形態またはその変形例に係る電気光学装置のいずれかを応用することが可能であり、そのような画像形成装置は本発明の範囲内にある。例えば、中間転写ベルトを使用せずに感光体ドラムから直接シートに顕像を転写するタイプの画像形成装置や、モノクロの画像を形成する画像形成装置である。
<他の変形>
上述した実施の形態では、スペーサ70と集束性レンズアレイ60との間に透明接着剤52が介在する構造を採ったが、透明接着剤52に代えて光透過性のオイルを用いる構造を採り、発光パネル20に接する第1部と集束性レンズアレイ60に接する第2部による付勢によって、発光パネル20とスペーサ70と集束性レンズアレイ60の相対位置を固定化する形態としてもよい。この形態によれば、電気光学モジュールから集束性レンズアレイ60を取り外すことが容易となる。したがって、例えば、発光パネル20の交換が必要となったときに、集束性レンズアレイ60まで交換せずに済む、という利点がある。つまり、集束性レンズアレイ60の再利用性が向上する。
上述した実施の形態では、第1接触面S1内の第1部に接している領域および第2接触面S2内の第2部に接している領域が電気光学モジュールの長手方向に沿って続いているが、これらの領域のいずれか一方のみが電気光学モジュールの長手方向に沿って続いているようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、遮光性を有するケースを採用したが、遮光性を持たないケースを採用してもよい。
上述した実施の形態では、各EL素子21から発せられた光が素子基板23を透過して出射するボトムエミッションタイプの発光パネル20を用いるようにしたが、これとは逆の方向に光が出射するトップエミッションタイプの発光パネルを用いるようにしてもよい。この場合、各EL素子から発して封止基板側へ進行する光が遮られないように各部の光透過性が定められ、第2部には素子基板が接することになる。
また、上述した実施の形態では、与えられた電気エネルギにより発光特性または光の透過特性が変化する複数の電気光学素子として、キャリヤの再結合による励起を必須とする有機EL素子を採用したが、キャリヤの再結合を必須としない発光素子(例えば無機EL素子)や、励起を必須としない発光素子(例えば無機LED)、与えられた電気エネルギにより光の透過特性が変化するライトバルブ素子(例えば液晶素子)を採用してもよい。
従来の画像形成装置の一部の概略を示す斜視図である。 従来の画像形成装置の一部の概略を示す側面図である。 図2のA−A線断面図である。 従来の画像形成装置の問題点を説明するための側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電気光学装置1Aの平面図(集束性レンズアレイ60側)である。 電気光学装置1Aの平面図(発光パネル20側)である。 電気光学装置1Aの側面図(部品40側)である。 図5ないし図7のB−B線断面図である。 電気光学装置1Aの集束性レンズアレイ60の概略を示す斜視図である。 電気光学装置1Aの部品30の斜視図である。 電気光学装置1Aの部品40の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電気光学装置1Bの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電気光学装置1Cの断面図である。 電気光学装置1Cの変形例に係る電気光学装置1Dの断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の他の例を示す縦断面図である。
符号の説明
1A〜1D…電気光学装置、2…電気光学モジュール、20…発光パネル(電気光学パネル)、21…EL素子(電気光学素子)、3〜5…ケース、60…集束性レンズアレイ、61…レンズアレイ体、62…屈折率分布型レンズ、64,65…レンズアレイ側体、70…スペーサ、110,165…感光体ドラム(像担持体)、111,168…コロナ帯電器(帯電器)、114,163…現像器、112…一次転写コロトロン(転写器)、166…一次転写ローラ(転写器)、10K,10C,10M,10Y,167…光ヘッド(電気光学装置)。

Claims (9)

  1. 電気光学モジュールと、
    前記電気光学モジュールを収容するケースとを備え、
    前記電気光学モジュールは、
    与えられた電気エネルギにより発光特性または光の透過特性が変化する複数の電気光学素子を有し、前記複数の電気光学素子の各々からの光を射出する電気光学パネルと、
    前記電気光学パネルから進行する光を透過させて前記電気光学パネル上の像に対する正立像を結像可能な屈折率分布型レンズが一方向に複数配列され、複数の前記屈折率分布型レンズで得られた像が1つの連続した像を構成する集束性レンズアレイと、
    前記電気光学パネルと前記集束性レンズアレイに挟まれ、前記複数の電気光学パネルから進行する光を透過させるスペーサとを備え、
    前記ケースは、
    一部または全部が前記集束性レンズアレイの前記スペーサとは反対側の第1接触面に接している第1部と、
    一部または全部が前記電気光学パネルの前記スペーサとは反対側の第2接触面に接している第2部と、
    前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する付勢部とを有する、
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1接触面内の前記第1部に接している第1接触領域は、前記一方向に沿って続いており、
    前記第2接触面内の前記第2部に接している第2接触領域は、前記一方向に沿って続いている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第1部および前記第2部は、それぞれ2つであり、
    2つの前記第1接触領域は、複数の前記屈折率分布型レンズを挟んで対向しており、
    2つの前記第2接触領域は、複数の前記屈折率分布型レンズを挟んで対向している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1部と前記第2部と前記付勢部は一体であり、
    前記付勢部は、弾性体を含み、前記弾性体の弾性力によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1部と前記第2部と前記付勢部は互いに別体であり、
    前記付勢部は、前記第1部と前記第2部とを締結する締結具を含み、前記締結具による締結によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1部と前記第2部と前記付勢部は互いに別体であり、
    前記付勢部は、弾性体を含み、前記弾性体の弾性力によって前記第1部および前記第2部を前記スペーサ側へ付勢する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  7. 前記ケースは遮光性を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  8. 前記スペーサと前記集束性レンズアレイの間に光透過性のオイルが充填されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  9. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電器と、
    前記電気光学パネルから進行して前記集束性レンズアレイを透過する光を、前記像担持体の帯電された面に照射して潜像を形成する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電気光学装置と、
    前記潜像にトナーを付着させることにより前記像担持体に顕像を形成する現像器と、
    前記像担持体から前記顕像を他の物体に転写する転写器と、
    を備える画像形成装置。
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