JP2008147693A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの半導体装置を複数種の電源電圧に対応させる。
【解決手段】ソース領域4に隣接する領域に、ソース領域4とドレイン領域5の間に形成されるチャネル領域6と同導電型のポケット領域7を形成してチャネル濃度を下げるために、ソース領域4とドレイン領域5の間の領域を、不純物濃度がソース領域4側で高くドレイン領域5側で低い非対称の濃度プロファイルにする。これにより、ドレインバイアスを印加した時のインパクトイオン化によって生じる電流を低減し、ホットキャリアに起因する特性劣化を抑えてホットキャリア耐性を向上させ、複数種の電源電圧に対応させる。
【選択図】図1
【解決手段】ソース領域4に隣接する領域に、ソース領域4とドレイン領域5の間に形成されるチャネル領域6と同導電型のポケット領域7を形成してチャネル濃度を下げるために、ソース領域4とドレイン領域5の間の領域を、不純物濃度がソース領域4側で高くドレイン領域5側で低い非対称の濃度プロファイルにする。これにより、ドレインバイアスを印加した時のインパクトイオン化によって生じる電流を低減し、ホットキャリアに起因する特性劣化を抑えてホットキャリア耐性を向上させ、複数種の電源電圧に対応させる。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に複数種の電源電圧が利用される環境下で用いられる半導体装置の製造方法に関する。
近年、システムLSI(Large Scale Integration)等には、各種外部デバイスとの通信を可能にする必要性が高まっている。例えば、LSIを、1.8V,2.5V,3.3V等の従来の各世代で利用されてきた電源電圧を使用する外部デバイスと通信させる場合等で、特に民生機器との通信の際にこのような要求が多い。このようなことから、従来のLSIは、通信が行われる外部デバイスの電源電圧ごとに特性を最適化した各トランジスタを1チップに集積することが多い。
ところで、トランジスタの特性を劣化させる原因のひとつにホットキャリア劣化がある。従来、このようなホットキャリア劣化を抑制する方法として、ゲート電極を軸に、導入した不純物の濃度プロファイルが左右非対称の構造、例えばソース領域側とドレイン領域側で不純物の濃度が異なるポケット領域やLDD(Light Doped Drain)領域を有する構造を形成する等の方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−45993号公報
上記のように、電源電圧の異なる外部デバイスとの通信を行わせるLSI等の半導体集積回路装置では、通常、各電源電圧に対応するトランジスタ構造の半導体装置をその電源電圧ごとに駆動電流や信頼性の観点から最適化して形成する。
ここで、従来の半導体集積回路装置の形成方法について述べる。ここでは、内部トランジスタ、2.5V用I/Oトランジスタおよび3.3V用I/Oトランジスタの3種類のトランジスタを1枚のSi基板上に形成してLSIを構成する場合を例にして説明する。なお、形成する各トランジスタは、ソース・ドレイン領域間の不純物の濃度がほぼ一定で濃度プロファイルが対称型である構造を有するものとする。また、通常形成するLSIにはCMOS構造が採用されるが、ここでは簡単のためnMOSの形成方法について説明し、pMOSの形成方法については説明を省略する。
図10から図19は従来の形成方法の一例を説明する図であって、図10は従来の第1のゲート絶縁膜形成工程の要部断面模式図、図11は従来の第1のエッチング工程の要部断面模式図、図12は従来の第2のゲート絶縁膜形成工程の要部断面模式図、図13は従来の第2のエッチング工程の要部断面模式図、図14は従来の第3のゲート絶縁膜形成工程の要部断面模式図、図15は従来の第1のLDD領域形成工程の要部断面模式図、図16は従来の第2のLDD領域形成工程の要部断面模式図、図17は従来のLDD領域およびポケット領域形成工程の要部断面模式図、図18は従来のスペーサ形成工程の要部断面模式図、図19は従来のソース・ドレイン領域形成工程の要部断面模式図である。以下、図10から図19を参照して各工程を順に説明する。
まず、あらかじめ素子分離(図示せず。)をSTI(Shallow Trench Isolation)法で形成した後、内部トランジスタ、2.5V用I/Oトランジスタ、3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域に、各トランジスタの閾値電圧調整用のチャネル注入を行う。このチャネル注入は、例えばボロン(B)を各トランジスタに適した条件でイオン注入することによって行う。
次いで、図10に示すように、Si基板100を全面酸化し、内部トランジスタ、2.5V用I/Oトランジスタ、3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にSiO2膜101を形成する。次いで、図11に示すように、内部トランジスタおよび3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にレジストを塗布してレジスト膜(図示せず。)を形成し、それをマスクにエッチングを行って、2.5V用I/Oトランジスタを形成する領域のSiO2膜101を除去する。その後、そのレジスト膜は剥離する。次いで、図12に示すように、再びSi基板100を全面酸化し、SiO2膜102を形成する。続いて、図13に示すように、今度は2.5V用I/Oトランジスタおよび3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、それをマスクにエッチングを行って、内部トランジスタを形成する領域の2層のSiO2膜101,102を共に除去し、レジスト膜を剥離する。次いで、図14に示すように、Si基板100を全面酸化し、SiO2膜103を形成する。
ここまでの工程で2.5V用I/Oトランジスタを形成する領域には2層のSiO2膜102,103を合計で例えば5nm程度の膜厚になるように形成し、3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域には3層のSiO2膜101,102,103を合計で例えば7nm程度の膜厚になるように形成する。
その後は、まず、図15に示すように、各トランジスタのゲート電極104a,104b,104cを形成する。そして、内部トランジスタおよび3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、2.5V用I/Oトランジスタを形成する領域に、例えばリン(P)を所定の条件でイオン注入してLDD領域105を形成し、レジスト膜を剥離する。同様にして、図16に示すように、内部トランジスタおよび2.5V用I/Oトランジスタを形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成して、3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にLDD領域106を形成し、レジスト膜を剥離する。さらに、同様にして、図17に示すように、2.5V用I/Oトランジスタおよび3.3V用I/Oトランジスタを形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、内部トランジスタを形成する領域に、まず例えばヒ素を所定の条件でイオン注入してLDD領域107を形成した後、例えばボロンを所定の条件でイオン注入してポケット領域108を形成し、レジスト膜を剥離する。
次いで、図18に示すように、各ゲート電極104a,104b,104cの側壁にスペーサ109a,109b,109cを形成し、それらをマスクにして、図19に示すように、各ソース領域110a,110b,110cおよびドレイン領域111a,111b,111cを形成する。以降の工程は、通常のCMOS形成方法に従って行われる。
このように、電源電圧ごとに最適なトランジスタを形成しようとすると、各トランジスタのゲート絶縁膜の膜厚が異なってくるのが通常である。上記のようにSi基板酸化を利用してゲート絶縁膜を形成する場合、内部トランジスタでは1層のSiO2膜103が、2.5V用I/Oトランジスタでは2層のSiO2膜102,103が、3.3V用I/Oトランジスタでは3層のSiO2膜101,102,103が、それぞれゲート絶縁膜として機能することになる。
そのため、電源電圧ごとに最適化された複数種のトランジスタを1チップに集積しようとすると、各トランジスタの作り分けのためにゲート絶縁膜の形成と除去を繰り返さなければならず、プロセスコストやチップコストの増加を招いてしまう。また、たとえゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数種のトランジスタを1チップに集積することがコストの点で受け入れられたとしても、製造上、次のような問題点も残る。
まず第1に、nMOSを形成する場合、例えば上記のようにボロンをチャネル注入した後にSi基板100を酸化すると、SiO2膜101,102,103を形成していくうちに注入したボロンがそれらに拡散してしまい、最終的なチャネル濃度が低下してしまう。これは特にLSTP(Low Standby Power)デバイスには致命的となる。したがって、このようなチャネル濃度の減少を考慮してチャネル注入を行う必要があるが、その場合、チャネル濃度を精度良く所望の値に制御することは難しくなる。例えば、チャネル濃度の減少を考慮して最初のチャネル濃度を高濃度にしておくと、Si基板表面の濃度は、酸化工程などを経て適正な濃度になっても、比較的基板深くに位置するソース領域、ドレイン領域との接合位置の濃度は高いままとなり、接合リークが増加してしまう問題が生じる。第2に、Si基板100にSTIを形成した場合、その端部でSi基板100のSi活性領域の肩が露出しやすくなり、寄生トランジスタの影響を受けやすくなる。場合によってはサブスレッショルド領域にハンプとして現れることもある。そして、第3に、膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成するために複数回のレジストの塗布・剥離工程を行う必要があるため、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)等で評価される信頼性が劣化してしまう。
このようなことから、現在では、高い電源電圧に対応しているトランジスタを高い電源電圧にも低い電源電圧にも使うようにすることで、1チップに集積されるトランジスタの種類、個数を削減しようとする試み等もなされている。このように1つのトランジスタで高い電源電圧にも低い電源電圧にも対応できるようにするためには、不純物の濃度プロファイルが対称型である通常のトランジスタ構造であれば、信頼性の観点から、高い電源電圧の方に合わせたトランジスタの設計が必要になる。しかし、このように高い電源電圧に対応しているトランジスタを実際に低い電源電圧にも使おうとすると、十分な駆動電流が得られず高速動作が妨げられるといったような動作時の不具合が発生するという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、1つで複数種の電源電圧に対応可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、前記半導体基板上に、前記半導体基板内に形成するソース領域とドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚に応じた膜厚で、ゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
このような半導体装置の製造方法によれば、ゲート絶縁膜を、ソース領域とドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルがほぼ一定の半導体装置を複数種の電源電圧が使用される環境下で動作させたときにそのうちの最も低い電源電圧で動作させたときに必要とされる膜厚に応じた膜厚で半導体基板上に形成する。そして、それに加えて、ソース領域とドレイン領域の間の領域における不純物濃度がソース領域側の方が高くなるように、ゲート電極をマスクにして半導体基板に不純物を導入する。これにより、低い電源電圧を基準にして複数種の電源電圧に対応可能な適当な膜厚のゲート絶縁膜を有すると共に、ソース領域とドレイン領域の間の領域の不純物の濃度プロファイルが非対称型の半導体装置が形成される。
開示の半導体装置は、ソース領域とドレイン領域の間の領域の不純物濃度がソース領域側の方がドレイン領域側よりも高い濃度プロファイルを有し、単独で複数種の電源電圧に対応可能にした。これにより、複数種の電源電圧が利用される環境下で用いることのできる高性能・高信頼性の半導体装置が実現される。また、半導体装置を単独で複数種の電源電圧に対応することができるようにするので、それを用いて半導体集積回路装置を形成する場合には、集積する半導体装置の種類、個数を減らすことができる。さらに、従来のように電源電圧ごとに半導体装置を構成する場合に比べて、製造プロセスを簡略化することが可能になる。その結果、半導体装置および半導体集積回路装置の製造コストや製品コストを低減することができるようになる。
以下、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は不純物の濃度プロファイルが非対称型であるトランジスタの要部構成例である。
この図1に示すトランジスタは、半導体基板1上にゲート絶縁膜2を介して形成されたゲート電極3と、ゲート電極3の両側の半導体基板1内に形成されたソース領域4およびドレイン領域5を有している。さらに、このトランジスタは、ソース領域4に隣接する領域に、ソース領域4とドレイン領域5の間に形成されるチャネル領域6と同導電型のポケット領域7を有している。このように、図1に示したトランジスタは、ソース領域4とドレイン領域5の間の不純物(チャネル不純物)の濃度が、ソース領域4側で高く、ドレイン領域5側で低くなるような左右非対称の濃度プロファイルを有している。
図1は不純物の濃度プロファイルが非対称型であるトランジスタの要部構成例である。
この図1に示すトランジスタは、半導体基板1上にゲート絶縁膜2を介して形成されたゲート電極3と、ゲート電極3の両側の半導体基板1内に形成されたソース領域4およびドレイン領域5を有している。さらに、このトランジスタは、ソース領域4に隣接する領域に、ソース領域4とドレイン領域5の間に形成されるチャネル領域6と同導電型のポケット領域7を有している。このように、図1に示したトランジスタは、ソース領域4とドレイン領域5の間の不純物(チャネル不純物)の濃度が、ソース領域4側で高く、ドレイン領域5側で低くなるような左右非対称の濃度プロファイルを有している。
このように不純物の濃度プロファイルが非対称型であるトランジスタでは、ドレインバイアスを印加した時のインパクトイオン化によって生じる電流が低減されるようになり、ホットキャリアに起因したトランジスタの特性劣化を抑制することが可能になる。
ここで、図2は駆動電流と基板電流最大値の関係を示す図である。図2において、横軸は駆動電流Ion(mA)を表し、縦軸は基板電流の最大値Isub−max(A)を表している。また、図2には、ソース・ドレイン領域間の不純物の濃度プロファイルが非対称型(図中○)、対称型(図中□)のそれぞれのトランジスタについての駆動電流Ionと基板電流の最大値Isub−maxの関係を図示している。
トランジスタのホットキャリアによる特性劣化は、ドレイン領域5の端部のインパクトイオン化によって生じるホットキャリア数に強い相関を示すので、基板電流が低い方がトランジスタの特性劣化を抑えて長寿命化を図ることができると言える。
図2より、不純物の濃度プロファイルを非対称型にした場合には、対称型にした場合に比べて、同じ駆動電流Ionに対して基板電流の最大値Isub−maxが小さくなる。すなわち、これは非対称型の方がインパクトイオン化が少なくなり、ホットキャリアに起因する特性劣化が抑制され、より長寿命化を図れることを示している。また、同じ寿命を保証するのであれば、非対称型の方が駆動電流Ionを高く設定することが可能になると言うこともできる。換言すれば、非対称型のトランジスタは、ホットキャリア耐性が向上するため、電源電圧が高くなって対称型ではインパクトイオン化が増加するような環境下であっても使用することが可能になると言うことができる。
したがって、このような非対称型のトランジスタは、複数種の電源電圧で使用することも可能になる。例えば、1つで2.5Vと3.3Vの2種類の電源電圧に対応することのできるI/Oトランジスタを形成することも可能である。このようなトランジスタ構造を利用してLSIチップを形成すれば、集積するトランジスタの種類、個数を減らすことができるため、プロセスコストおよびチップコストを低減することが可能になる。さらに、電源電圧ごとに異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成する工程を減らしてプロセスを簡略化すことが可能になるため、プロセスコスト等のコスト低減と共に、レジストの塗布・剥離に起因するトランジスタの特性劣化を抑制することも可能になる。
なお、トランジスタのソース・ドレイン領域間の不純物の濃度プロファイルを非対称型とするためには、上記図1に示したようにソース領域4側にポケット領域7を形成するほか、ソース領域4側とドレイン領域5側の双方にソース領域4側が高不純物濃度になるようなポケット領域を形成して非対称型とするようにしてもよい。また、ドレイン領域5側にLDD領域を形成したり、ソース領域4側とドレイン領域5側の双方にソース領域4側が高不純物濃度になるようなLDD領域を形成したりして非対称型とするようにしてもよい。また、ポケット領域とLDD領域をいずれも非対称型にするようにすることも可能である。このように、ドレイン領域端での接合濃度を抑え電界を緩和するようなトランジスタ構造を形成すれば、複数種の電源電圧で使用する等、上記同様の効果を得ることができる。
次に、上記のようなトランジスタ構造の適用例について説明する。
ここでは、内部トランジスタと2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタが1枚のSi基板上に形成されたCMOS構造のLSIを構成する場合を例にして説明する。
ここでは、内部トランジスタと2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタが1枚のSi基板上に形成されたCMOS構造のLSIを構成する場合を例にして説明する。
図3はLSIの要部構成例である。なお、実際のLSIはCMOS構造を有することとするが、この図3には簡単のためnMOSについてのみ図示している。
この図3に示すLSI10は、内部トランジスタ20と2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を有している。
この図3に示すLSI10は、内部トランジスタ20と2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を有している。
内部トランジスタ20は、Si基板11上に、SiO2膜13を介して形成されたゲート電極21、およびこのゲート電極21の側壁に形成されたスペーサ22を有している。また、内部トランジスタ20は、Si基板11内に、ゲート電極21をマスクにしたイオン注入によってその左右両側に形成されるポケット領域23a,23bおよびLDD領域24a,24bを有している。さらに、内部トランジスタ20は、Si基板11内に、ゲート電極21とスペーサ22をマスクにしたイオン注入によってそれらの左右両側に形成されるソース領域25aおよびドレイン領域25bを有している。なお、このような内部トランジスタ20では、SiO2膜13がゲート絶縁膜として機能する。
2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30は、Si基板11上に、2層のSiO2膜12,13を介して形成されたゲート電極31、およびこのゲート電極31の側壁に形成されたスペーサ32を有している。また、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30は、Si基板11内に、ゲート電極31をマスクにしたイオン注入によってゲート電極31の一方の側にのみ形成されるポケット領域33、およびゲート電極31の左右両側に形成されるLDD領域34a,34bを有している。さらに、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30は、Si基板11内に、ゲート電極31とスペーサ32をマスクにしたイオン注入によってそれらの左右両側に形成されるソース領域35aおよびドレイン領域35bを有している。なお、このような2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30では、2層のSiO2膜12,13がゲート絶縁膜として機能する。
このような構成を有するLSI10では、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30のソース領域35aとドレイン領域35bの間に非対称のポケット領域33が形成されることにより、ソース領域35aとドレイン領域35bの間の不純物の濃度がソース領域35a側で高く、ドレイン領域35b側で低くなる。それにより、ドレインバイアスを印加したときのインパクトイオン化が抑えられるようになり、トランジスタのホットキャリアに起因した特性劣化が抑制される。したがって、上記したように、複数種の電源電圧に対応するトランジスタ、すなわちここで言う2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成することが可能になっている。
2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する場合には、そのゲート絶縁膜を、低電源電圧すなわち2.5Vの方に合わせた膜厚で形成する。具体的には、例えば2.5Vで動作するトランジスタの標準的な膜厚に近い膜厚を選択すればよい。2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30では、このようにゲート絶縁膜を低い2.5Vの電源電圧の方に合わせて薄く形成しても、不純物の濃度プロファイルが非対称になるようにソース領域35a側にポケット領域33が形成されているために、高い3.3Vの電源電圧にも対応することが可能になっている。さらに、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30は、従来のように2.5V用、3.3V用といったようにゲート絶縁膜の膜厚が別々であることを要しないため、製造プロセスを簡略化してプロセスコストおよびチップコストの低減を図ることができる。
以下、上記構成を有するLSI10の形成方法について、より具体的に説明する。なお、ここでは、nMOSの形成方法について説明し、pMOSの形成方法については説明を省略する。
図4から図9はLSIの形成方法の一例を説明する図であって、図4は第1のゲート絶縁膜形成工程の要部断面模式図、図5は第1のエッチング工程の要部断面模式図、図6は第2のゲート絶縁膜形成工程の要部断面模式図、図7はゲート電極形成工程の要部断面模式図、図8はLDD領域および非対称ポケット領域形成工程の要部断面模式図、図9はポケット領域形成工程の要部断面模式図である。なお、図4から図9では、図3に示した要素と同一の要素については同一の符号を付している。以下、これら図4から図9および上記図3を参照して、各工程を順に説明する。
まず、あらかじめSTI法を用いて素子分離(図示せず。)を形成した後、内部トランジスタ、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタを形成する領域に、各トランジスタの閾値電圧調整用のチャネル注入を行う。このチャネル注入は、例えば不純物としてボロンを所定の条件でイオン注入することによって行う。このように、ここでは2.5V,3.3V共用のトランジスタを形成するため、各電源電圧に応じてチャネル濃度を設定することを要しない。
次いで、図4に示すように、Si基板11を全面酸化し、内部トランジスタ20、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域にSiO2膜12を形成する。SiO2膜12は、後述の第2のゲート絶縁膜形成工程(図6)でさらにSiO2膜13を形成したときに、それら2層のSiO2膜12,13の合計膜厚が所定の膜厚、すなわち2.5Vの方に合わせた膜厚となるような条件で形成する。
次いで、図5に示すように、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域にレジストを塗布してレジスト膜(図示せず。)を形成し、それをマスクにエッチングを行って、内部トランジスタ20を形成する領域のSiO2膜12を除去し、Si基板11にSi活性領域を露出させる。その後、そのレジスト膜は剥離して除去する。
次いで、図6に示すように、再びSi基板11を全面酸化し、SiO2膜13を形成する。ここまでの工程により、内部トランジスタ20を形成する領域と2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域には、膜厚の異なるゲート絶縁膜が形成されるようになる。
内部トランジスタ20のゲート絶縁膜として機能するSiO2膜13の膜厚は、各世代で異なり、例えば65nm世代では1nm〜2nm程度の膜厚とすればよい。
また、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30のゲート絶縁膜として機能する2層のSiO2膜12,13のうち、上層側のSiO2膜12は、前述のように、下層側のSiO2膜13との合計膜厚が所定の膜厚となるように形成する。例えば、この2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30の場合、その合計膜厚が5nm〜6nm程度になるよう形成することができる。
また、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30のゲート絶縁膜として機能する2層のSiO2膜12,13のうち、上層側のSiO2膜12は、前述のように、下層側のSiO2膜13との合計膜厚が所定の膜厚となるように形成する。例えば、この2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30の場合、その合計膜厚が5nm〜6nm程度になるよう形成することができる。
従来のように2.5V用I/Oトランジスタと3.3V用I/Oトランジスタを別々に形成する場合には、それぞれのゲート絶縁膜厚を5nm程度、7nm程度にしていたが、この2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30の場合は、合計膜厚が5nm〜6nm程度というように2.5V用I/Oトランジスタのゲート絶縁膜厚に近い膜厚を1つ選択すればよい。
なお、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30のゲート絶縁膜の膜厚の選択に当たっては、LSI10の使用環境等に応じたTDDB等の信頼性が確保される最も薄い膜厚を選択することが好ましい。
このようにして内部トランジスタ20および2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30の各ゲート絶縁膜を形成した後は、図7に示すように、ゲート電極21,31の形成に移る。その場合は、まず、全面にゲートポリシリコンを所定の膜厚で堆積した後、レジスト工程およびエッチング工程を経て、各ゲート電極21,31を形成する。
その後は、まず、内部トランジスタ20を形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域を開口して、図8に示すように、ゲート電極31をマスクにして、LDD領域34a,34bおよびポケット領域33を形成するためのイオン注入を行う。
LDD領域34a,34bの形成は、例えば、リンを加速エネルギ10keV〜40keV、ドーズ量1×1013cm−2〜5×1014cm−2の条件で、Si基板11に対して垂直方向からイオン注入することによって行う(図8中矢印(点線))。また、リンに代えてヒ素(As)をイオン注入してもLDD領域34a,34bを形成することは可能である。
また、ポケット領域33の形成は、チャネル注入に用いた不純物と同導電型の不純物をSi基板11に対して一定の入射角で斜め方向からイオン注入することによって行われる。例えば、ボロンを加速エネルギ10keV〜30keV、ドーズ量1×1012cm−2〜2×1013cm−2、基板法線を基準として入射角7°〜45°の条件でイオン注入する(図8中矢印(実線))。このようにして一方のLDD領域34aの外側にだけポケット領域33を形成する。これにより、非対称のポケット領域33を形成する。すなわち、ゲート電極31を軸にして左右非対称の不純物の濃度プロファイルを形成する。
なお、LDD領域34a,34bおよびポケット領域33のイオン注入後は、形成したレジスト膜を剥離して除去する。
次いで、今度は2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、内部トランジスタ20を形成する領域を開口して、図9に示すように、ゲート電極21をマスクにして、LDD領域24a,24bを形成するためのイオン注入(図9中矢印(点線))と、ポケット領域23a,23bを形成するためのイオン注入(図9中矢印(実線))を行う。なお、LDD領域24a,24bおよびポケット領域23a,23bのイオン注入後は、形成したレジスト膜を剥離して除去する。
次いで、今度は2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、内部トランジスタ20を形成する領域を開口して、図9に示すように、ゲート電極21をマスクにして、LDD領域24a,24bを形成するためのイオン注入(図9中矢印(点線))と、ポケット領域23a,23bを形成するためのイオン注入(図9中矢印(実線))を行う。なお、LDD領域24a,24bおよびポケット領域23a,23bのイオン注入後は、形成したレジスト膜を剥離して除去する。
続いて、上記図3に示したように、まず、全面にSiO2等の適当な絶縁膜を形成した後、エッチング工程を経て、各ゲート電極21,31の側壁にそれぞれスペーサ22,32を形成する。
そして、内部トランジスタ20を形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、ゲート電極31およびスペーサ32をマスクにしてイオン注入を行い、ソース領域35aおよびドレイン領域35bを形成する。その後、そのレジスト膜は剥離して除去する。
同様に、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を形成する領域にレジスト膜(図示せず。)を形成し、ゲート電極21およびスペーサ22をマスクにしてイオン注入を行い、ソース領域25aおよびドレイン領域25bを形成する。その後、そのレジスト膜は剥離して除去する。
これにより、上記図3に示したトランジスタ構造が形成される。以降の工程は、通常のCMOS形成方法に従って行われる。
このように、ソース・ドレイン領域間の不純物の濃度プロファイルを非対称型にし、低電源電圧に合わせた膜厚でゲート絶縁膜を形成することにより、異なる電源電圧に対応可能な1つのトランジスタを形成することができる。さらに、従来に比べてゲート絶縁膜の形成工程数を大幅に削減することができるので、製造プロセスを簡略化してコスト低減を図ることが可能になる。
このように、ソース・ドレイン領域間の不純物の濃度プロファイルを非対称型にし、低電源電圧に合わせた膜厚でゲート絶縁膜を形成することにより、異なる電源電圧に対応可能な1つのトランジスタを形成することができる。さらに、従来に比べてゲート絶縁膜の形成工程数を大幅に削減することができるので、製造プロセスを簡略化してコスト低減を図ることが可能になる。
なお、上記の例に示したゲート絶縁膜の膜厚やイオン注入条件は一例であって、形成するLSI10に要求される特性に応じて適当に設定される。また、上記の例では、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を例にして述べたが、他の電源電圧の組み合わせ、例えば1.5Vと1.8Vの組み合わせや1.8Vと2.5Vの組み合わせでI/Oトランジスタを構成するような場合でも、ゲート絶縁膜の膜厚やイオン注入条件を上記のように適当に選択して同様に形成可能である。
また、上記の例では、SiO2膜をゲート絶縁膜に用いた場合を例にして述べたが、高誘電率膜をゲート絶縁膜に用い、内部トランジスタや2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタを構成するようにしても構わない。その場合、上記の例では、SiO2膜の物理膜厚を考慮して最適な膜厚を選択するようにしたが、高誘電率膜を用いる場合にはその実効膜厚を考慮して設計、製造を行うようにする。
また、上記の例では、ゲート電極21,31をポリシリコンを用いて形成した場合を例にして述べたが、金属を用いて金属ゲート電極を形成するようにしても構わない。その場合、電極形成に伴ってプロセスが変更される部分が生じるが、1つのトランジスタで複数種の電源電圧に対応させる点については何ら変わりない。
また、上記の例では、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30のソース領域35a側にポケット領域33を形成することによって、ソース領域35aとドレイン領域35bの間の不純物の濃度プロファイルが非対称型であるトランジスタを構成するようにした。このほか、ドレイン領域35b側にもポケット領域を形成して双方の不純物濃度を適当に調節して非対称型にしたり、LDD領域34a,34bの不純物濃度を適当に調節してそれらを非対称型にしたり、あるいはポケット領域33等とLDD領域34a,34bを共に非対称型にしたりして、トランジスタを構成するようにしても構わない。また、内部トランジスタ20をこれと同様にして、ソース領域25aとドレイン領域25bの間の不純物の濃度プロファイルが非対称型のトランジスタ構造とすることも可能である。
また、上記の例では、内部トランジスタ20、2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30共にnMOSを形成する場合についてのみ示したが、pMOSについても同様の手順で形成可能であり、また、上記のように非対称型とすることによって同様の効果を得ることが可能である。
また、上記の例では、内部トランジスタ20と2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ30を集積した場合を例にして述べたが、LSI10には、勿論、その他のトランジスタ、例えばソース・ドレイン領域間の不純物の濃度プロファイルが対称型のI/Oトランジスタ等が一緒に集積されていても構わない。
以上説明したように、ソース・ドレイン領域間の不純物濃度がソース領域側で高く、ドレイン領域側で低くなるような非対称型の濃度プロファイルを有する半導体装置を形成する。これにより、ホットキャリア耐性を向上させ、1つのトランジスタを複数種の電源電圧に対応させることが可能になり、複数種の電源電圧に対応可能な半導体集積回路装置を生産性良く、低コストで実現可能になる。
(付記1) 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板内に形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有する半導体装置において、
前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度プロファイルを有することを特徴とする半導体装置。
前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度プロファイルを有することを特徴とする半導体装置。
(付記2) 前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ソース領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を含んだポケット領域を有していることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3) 前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を含んだポケット領域を有し、前記ソース領域の側のポケット領域が前記ドレイン領域の側のポケット領域よりも高濃度の不純物を含んでいることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記4) 前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ドレイン領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ドレイン領域よりも低濃度で含んだLDD領域を有していることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記5) 前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ソース領域および前記ドレイン領域よりも低濃度に含んだLDD領域を有し、前記ソース領域の側のLDD領域が前記ドレイン領域の側のLDD領域よりも高濃度の不純物を含んでいることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記6) 前記ゲート絶縁膜は、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルがほぼ一定であるとした場合に前記複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚に応じた膜厚で形成されていることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記7) 前記ゲート絶縁膜は、前記複数種の電源電圧での動作時に必要とされる膜厚のうち最も薄い膜厚で形成されていることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記8) 前記ゲート絶縁膜は、高誘電率膜であることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記8) 前記ゲート絶縁膜は、高誘電率膜であることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記9) 前記ゲート電極は、金属であることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記10) 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板内に形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有する複数の半導体装置を備えた半導体集積回路装置において、
前記半導体装置は、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高く、前記半導体集積回路装置は、複数種の電源電圧に対応した電源線と接続した複数の前記半導体装置からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
(付記10) 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板内に形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有する複数の半導体装置を備えた半導体集積回路装置において、
前記半導体装置は、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高く、前記半導体集積回路装置は、複数種の電源電圧に対応した電源線と接続した複数の前記半導体装置からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
(付記11) 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板内に形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有する複数種の電源電圧に対応した電源線と接続した半導体集積回路装置を構成する半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、
前記半導体基板上に、前記半導体装置の前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に前記複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚に応じた膜厚で、前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、
前記半導体基板上に、前記半導体装置の前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に前記複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚に応じた膜厚で、前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記12) 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ソース領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ソース領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
(付記13) 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を、前記ソース領域の側が前記ドレイン領域の側よりも高濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を、前記ソース領域の側が前記ドレイン領域の側よりも高濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
(付記14) 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ドレイン領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ドレイン領域よりも低濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ドレイン領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ドレイン領域よりも低濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
(付記15) 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ソース領域および前記ドレイン領域よりも低濃度で前記ソース領域の側が前記ドレイン領域の側よりも高濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
前記ソース領域の側と前記ドレイン領域の側にそれぞれ、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ソース領域および前記ドレイン領域よりも低濃度で前記ソース領域の側が前記ドレイン領域の側よりも高濃度になるように導入することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
(付記16) 前記ゲート絶縁膜を形成する工程においては、
前記ゲート絶縁膜を前記複数種の電源電圧での動作時に必要とされる膜厚のうち最も薄い膜厚で形成することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
前記ゲート絶縁膜を前記複数種の電源電圧での動作時に必要とされる膜厚のうち最も薄い膜厚で形成することを特徴とする付記11記載の半導体装置の製造方法。
(付記17) 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板内に形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有する複数種の電源電圧に対応した電源線と接続した複数の半導体装置を備えた半導体集積回路装置の製造方法において、
前記半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、
前記半導体基板上に、前記半導体装置の前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に前記複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚と同等の膜厚で、前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
前記半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、
前記半導体基板上に、前記半導体装置の前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に前記複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚と同等の膜厚で、前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
1 半導体基板
2 ゲート絶縁膜
3,21,31 ゲート電極
4,25a,35a ソース領域
5,25b,35b ドレイン領域
6 チャネル領域
7,23a,23b,33 ポケット領域
10 LSI
11 Si基板
12,13 SiO2膜
20 内部トランジスタ
22,32 スペーサ
24a,24b,34a,34b LDD領域
30 2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ
2 ゲート絶縁膜
3,21,31 ゲート電極
4,25a,35a ソース領域
5,25b,35b ドレイン領域
6 チャネル領域
7,23a,23b,33 ポケット領域
10 LSI
11 Si基板
12,13 SiO2膜
20 内部トランジスタ
22,32 スペーサ
24a,24b,34a,34b LDD領域
30 2.5V,3.3V共用I/Oトランジスタ
Claims (4)
- 半導体基板に閾値電圧を調整するための不純物を導入する工程と、
前記半導体基板上に、前記半導体基板内に形成するソース領域とドレイン領域との間の不純物の濃度プロファイルをほぼ一定にするとした場合に複数種の電源電圧のうち最も低い電源電圧での動作時に必要とされる膜厚に応じた膜厚で、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域を形成したときに前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域の不純物濃度が前記ソース領域側の方が前記ドレイン領域側よりも高い濃度を有するよう、前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程と、
前記ゲート電極の側壁にスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極と前記スペーサをマスクにして前記半導体基板に不純物を導入して前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ソース領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に形成されるチャネル領域に含まれる不純物と同導電型の不純物を導入することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極をマスクにして前記半導体基板に不純物を導入する工程においては、
前記ソース領域と前記ドレイン領域のうち前記ドレイン領域の側に、前記ソース領域と前記ドレイン領域とに含まれる不純物と同導電型の不純物を前記ドレイン領域よりも低濃度になるように導入することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート絶縁膜を形成する工程においては、
前記ゲート絶縁膜を前記複数種の電源電圧での動作時に必要とされる膜厚のうち最も薄い膜厚で形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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