ところで、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールでは、例えばブスバーに対する電気接続に用いられる柱状の外部導出端子(外部接続端子)の上面のみならず、例えばブスバーに対する電気接続に用いられない柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面の一部も、樹脂の外側に露出している。そのため、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールでは、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべてが樹脂によって覆われている場合よりも、隣接する2つの外部導出端子(外部接続端子)の間の絶縁距離が減少してしまうおそれがある。また、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべてが樹脂によって覆われている場合よりも、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面と樹脂との境界部分を介して半導体モジュールの内部に水が浸入するおそれが増大してしまう。
更に、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールでは、ベース部材(実装基板)の上面が樹脂によって覆われているものの、ベース部材(実装基板)の側面および下面が樹脂によって覆われていない。そのため、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールでは、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてが樹脂によって覆われている場合よりも、ベース部材(実装基板)と樹脂との境界部分を介して半導体モジュールの内部に水が浸入するおそれが増大してしまう。
ところで、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆おうとすると、柱状の外部導出端子(外部接続端子)、半導体チップ、ボンディングワイヤおよびベース部材(実装基板)の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めするためにベース部材(実装基板)の側面を利用することができなくなる。
一方、柱状の外部導出端子(外部接続端子)、半導体チップ、ボンディングワイヤおよびベース部材(実装基板)の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めするために柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面を利用すると、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆うことができるものの、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべてを樹脂によって覆うことができない。
つまり、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールを改良し、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆おうとすると、柱状の外部導出端子(外部接続端子)、半導体チップ、ボンディングワイヤおよびベース部材(実装基板)の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めするために柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面を利用しなければならず、その結果、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべてを樹脂によって覆うことができなくなってしまう。
一方、特開2001−284524号公報の図1に記載された半導体モジュールを改良し、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべてを樹脂によって覆おうとすると、柱状の外部導出端子(外部接続端子)、半導体チップ、ボンディングワイヤおよびベース部材(実装基板)の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めするためにベース部材(実装基板)の側面を利用しなければならず、その結果、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆うことができなくなってしまう。
すなわち、従来においては、柱状の外部導出端子(外部接続端子)およびベース部材(実装基板)の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めしつつ、柱状の外部導出端子(外部接続端子)の側面のすべて、および、ベース部材(実装基板)の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆うことができなかった。
前記問題点に鑑み、本発明は、柱状の外部導出端子およびベース部材の接合体を成形用金型に対して水平方向に位置決めしつつ、柱状の外部導出端子の側面のすべて、および、ベース部材の上面、側面および下面のすべてを樹脂によって覆うことができる半導体モジュールおよび半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
詳細には、本発明は、柱状の外部導出端子の側面のすべてが樹脂によって覆われていない場合や、ベース部材の上面、側面および下面のすべてが樹脂によって覆われていない場合よりも、隣接する2つの外部導出端子の間の絶縁距離を増大させることができ、半導体モジュールの内部に水が浸入するおそれを低減することができる半導体モジュールおよび半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、柱状の外部導出端子の下面とベース部材の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子およびベース部材の接合体を複数形成し、ベース部材の側面を利用することにより、複数の接合体を1次成形用金型に対して水平方向に位置決めし、ベース部材の全表面のうち、ベース部材の下面のすべてと、ベース部材の側面の一部分とが1次成形用樹脂によって覆われるように、かつ、1次成形用樹脂に2次成形用位置決め穴が形成されるように、複数の接合体を1次成形用樹脂によってインサート成形することにより、1次成形体を形成し、1次成形体のベース部材の上面に半導体チップを実装すると共に、1次成形体の複数の外部導出端子を電気接続部材によって電気接続することにより、組立体を形成し、組立体の1次成形用樹脂に形成された2次成形用位置決め穴を利用することにより、組立体を2次成形用金型に対して水平方向に位置決めし、組立体のうち、1次成形用樹脂によって覆われなかったベース部材の側面の残りの部分と、ベース部材の上面のすべてと、柱状の外部導出端子の側面のすべてと、半導体チップと、電気接続部材とが2次成形用樹脂によって覆われるように、組立体を2次成形用樹脂によってインサート成形することを特徴とする半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、ベース部材の下面の下側に配置された1次成形用樹脂の下面に放熱フィンを取り付け、1次成形用樹脂として、2次成形用樹脂よりも熱伝導率の高いPPS樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、柱状の外部導出端子の上面にねじ穴を形成し、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子に隣接する部分の高さを外部導出端子の上面の高さと等しくし、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子から離れた部分の高さを外部導出端子の上面の高さよりも低くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、柱状の外部導出端子の上面のねじ穴として、柱状の外部導出端子の上面から下面まで貫通していない不貫通穴を形成し、柱状の外部導出端子の下面とベース部材の上面とを接合する溶接として、ベース部材の下面側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接を用いることを特徴とする請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂の縁部の鉛直断面形状が概略T形状になるように、1次成形用樹脂を成形することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、半導体チップの一方の電極に電気接続される柱状の外部導出端子の上面の高さと、半導体チップの他方の電極に電気接続される柱状の外部導出端子の上面の高さとを異ならせ、半導体チップの一方の電極に電気接続された柱状の外部導出端子の上面にねじ止めされるブスバーと、半導体チップの他方の電極に電気接続された柱状の外部導出端子の上面にねじ止めされるブスバーとを、隙間を隔てて上下方向に対向させて配列することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の半導体モジュールの製造方法が提供される。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法により製造された複数の半導体モジュールを、各半導体モジュールの2次成形用樹脂の縁部と係合可能な穴が複数形成された単一の枠体によって、単一の放熱フィンに対して固定することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法では、柱状の外部導出端子の下面とベース部材の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子およびベース部材の接合体が、複数形成される。次いで、ベース部材の側面を利用することにより、複数の接合体が、1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。次いで、ベース部材の全表面のうち、ベース部材の下面のすべてと、ベース部材の側面の一部分とが1次成形用樹脂によって覆われるように、かつ、1次成形用樹脂に2次成形用位置決め穴が形成されるように、複数の接合体を1次成形用樹脂によってインサート成形することにより、1次成形体が形成される。次いで、1次成形体のベース部材の上面に半導体チップを実装すると共に、1次成形体の複数の外部導出端子を電気接続部材によって電気接続することにより、組立体が形成される。次いで、組立体の1次成形用樹脂に形成された2次成形用位置決め穴を利用することにより、組立体が、2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。次いで、組立体のうち、1次成形用樹脂によって覆われなかったベース部材の側面の残りの部分と、ベース部材の上面のすべてと、柱状の外部導出端子の側面のすべてと、半導体チップと、電気接続部材とが2次成形用樹脂によって覆われるように、組立体が、2次成形用樹脂によってインサート成形される。
換言すれば、請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法では、ベース部材の側面を利用することにより、柱状の外部導出端子およびベース部材の接合体が、1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、1次成形用樹脂によってインサート成形される時に、ベース部材の下面のすべてと、ベース部材の側面の一部分とが1次成形用樹脂によって覆われると共に、2次成形用位置決め穴が形成される。更に、その2次成形用位置決め穴を利用することにより、柱状の外部導出端子およびベース部材が、2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、2次成形用樹脂によってインサート成形される時に、1次成形用樹脂によって覆われなかったベース部材の側面の残りの部分と、ベース部材の上面のすべてと、柱状の外部導出端子の側面のすべてとが、2次成形用樹脂によって覆われる。
そのため、請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、柱状の外部導出端子およびベース部材の接合体を1次成形用金型および2次成形用金型に対して水平方向に位置決めしつつ、柱状の外部導出端子の側面のすべて、および、ベース部材の上面、側面および下面のすべてを1次成形用樹脂および2次成形用樹脂によって覆うことができる。
詳細には、請求項1に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、柱状の外部導出端子の側面のすべてが樹脂によって覆われていない場合や、ベース部材の上面、側面および下面のすべてが樹脂によって覆われていない場合よりも、隣接する2つの外部導出端子の間の絶縁距離を増大させることができ、半導体モジュールの内部に水が浸入するおそれを低減することができる。
請求項2に記載の半導体モジュールの製造方法では、ベース部材の下面の下側に配置された1次成形用樹脂の下面に放熱フィンが取り付けられる。更に、ベース部材と放熱フィンとの間に配置される1次成形用樹脂として、2次成形用樹脂よりも熱伝導率が高いPPS樹脂が用いられる。
換言すれば、請求項2に記載の半導体モジュールの製造方法では、ベース部材と放熱フィンとの間に配置される1次成形用樹脂として、熱伝導率が高いPPS樹脂が用いられ、1次成形用樹脂によって覆われなかったベース部材の側面の残りの部分と、ベース部材の上面と、柱状の外部導出端子の側面とを覆う2次成形用樹脂として、1次成形用樹脂よりも熱伝導率が低く安価な樹脂が用いられる。
そのため、請求項2に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、1次成形用樹脂および2次成形用樹脂として熱伝導率が高いPPS樹脂が用いられる場合よりも、半導体モジュール全体のコストを抑制することができる。更に、1次成形用樹脂および2次成形用樹脂として熱伝導率が低い樹脂が用いられる場合よりも、ベース部材の下面から放熱フィンへの熱伝導性を向上させることができ、それにより、半導体モジュール全体の放熱性を向上させることができる。
請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法では、柱状の外部導出端子の上面にねじ穴が形成される。そのため、請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、柱状の外部導出端子の上面に対してブスバーをねじ止めすることができる。
ところで、柱状の外部導出端子の側面のすべてが2次成形用樹脂によって覆われ、柱状の外部導出端子の上面の高さと、2次成形用樹脂全体の上面の高さとが等しくされると、半導体モジュール全体に反りが生じた場合や、ブスバーに反りが生じた場合に、ブスバーの下面と柱状の外部導出端子の上面との間に隙間が生じてしまい、それにより、ブスバーと外部導出端子との間の電気接続性が悪化してしまうおそれがある。
この点に鑑み、請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法では、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子に隣接する部分の高さが、外部導出端子の上面の高さと等しくされる。更に、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子から離れた部分の高さが、外部導出端子の上面の高さよりも低くされる。
そのため、請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子に隣接する部分の高さと、外部導出端子から離れた部分の高さと、外部導出端子の上面の高さとが等しくされている場合よりも、ブスバーの下面と柱状の外部導出端子の上面との間に隙間が生じてしまうおそれを低減することができる。
更に、請求項3に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、2次成形用樹脂の上面のうち、外部導出端子に隣接する部分の高さと、外部導出端子から離れた部分の高さと、外部導出端子の上面の高さとが等しくされている場合よりも、隣接する2つの外部導出端子の間の絶縁距離を増大させることができる。
請求項4に記載の半導体モジュールの製造方法では、柱状の外部導出端子の上面のねじ穴として、柱状の外部導出端子の上面から下面まで貫通していない不貫通穴が形成される。換言すれば、請求項4に記載の半導体モジュールの製造方法では、柱状の外部導出端子の下面には、穴が形成されない。
更に、請求項4に記載の半導体モジュールの製造方法では、柱状の外部導出端子の下面とベース部材の上面とを接合する溶接として、ベース部材の下面側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接が用いられる。
換言すれば、請求項4に記載の半導体モジュールの製造方法では、ベース部材の上面側の柱状の外部導出端子の周りから溶接が行われるのではなく、ベース部材の下面側から電子ビームが照射される。
そのため、請求項4に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、柱状の外部導出端子の上面のねじ穴として貫通穴が形成され、柱状の外部導出端子の下面に穴が形成される場合よりも、電子ビーム溶接によって接合される柱状の外部導出端子の下面とベース部材の上面との接合面の面積を増大させることができ、それにより、柱状の外部導出端子とベース部材との接合強度を向上させることができる。
請求項5に記載の半導体モジュールの製造方法では、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂の縁部の鉛直断面形状が、I形状ではなく、概略T形状になるように、1次成形用樹脂が成形される。
そのため、請求項5に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂の縁部の鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、1次成形用樹脂と2次成形用樹脂との境界部分の沿面距離を増大することができる。更に、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂の縁部の鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、1次成形用樹脂に対する2次成形用樹脂の食い付きを向上させることができる。
それにより、請求項5に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂の縁部の鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、半導体モジュールの外部の水が1次成形用樹脂と2次成形用樹脂との境界部分を介して半導体モジュールの内部に浸入してしまうおそれを低減することができる。
請求項6に記載の半導体モジュールの製造方法では、半導体チップの一方の電極に電気接続される柱状の外部導出端子の上面の高さと、半導体チップの他方の電極に電気接続される柱状の外部導出端子の上面の高さとが異ならされる。
更に、請求項6に記載の半導体モジュールの製造方法では、半導体チップの一方の電極に電気接続された柱状の外部導出端子の上面にねじ止めされるブスバーと、半導体チップの他方の電極に電気接続された柱状の外部導出端子の上面にねじ止めされるブスバーとが、隙間を隔てて上下方向に対向して配列される。
換言すれば、請求項6に記載の半導体モジュールの製造方法では、互いに逆向きに電流が流れる2つのブスバーが、隙間を隔てて上下方向に対向して配列される。
そのため、請求項6に記載の半導体モジュールの製造方法によれば、互いに逆向きに電流が流れる2つのブスバーが隙間を隔てて対向して配列されない場合よりも、各ブスバーのインダクタンスを低減することができる。
請求項7に記載の半導体装置の製造方法では、各半導体モジュールの2次成形用樹脂の縁部と係合可能な穴が複数形成された単一の枠体によって、複数の半導体モジュールが単一の放熱フィンに対して固定される。
詳細には、請求項7に記載の半導体装置の製造方法では、複数の半導体モジュールが単一の放熱フィンに対して別個にねじ止めされるのではなく、各半導体モジュールの2次成形用樹脂の縁部と係合可能な穴が複数形成された単一の枠体と、複数の半導体モジュールとが係合せしめられ、次いで、その枠体が放熱フィンに対して例えばねじ止めによって固定される。
そのため、請求項7に記載の半導体装置の製造方法によれば、複数の半導体モジュールが単一の放熱フィンに対して別個にねじ止めされる場合よりも、複数の半導体モジュールを単一の放熱フィンに対して固定する組立時間を短縮することができ、それにより、複数の半導体モジュールを有する半導体装置全体の製造コストを抑制することができる。
以下、本発明の半導体モジュールの製造方法により製造される半導体モジュールの第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の半導体モジュールの一部を構成する接合体10a,10b,10c,10d,10eの斜視図である。図1において、1aは接合体10aの一部を構成する柱状の外部導出端子を示しており、2aは溶接によって柱状の外部導出端子1aが接合されるベース部材を示している。1bは接合体10bの一部を構成する柱状の外部導出端子を示しており、2bは溶接によって柱状の外部導出端子1bが接合されるベース部材を示している。1cは接合体10cの一部を構成する柱状の外部導出端子を示しており、2cは溶接によって柱状の外部導出端子1cが接合されるベース部材を示している。1dは接合体10dの一部を構成する柱状の外部導出端子を示しており、2dは溶接によって柱状の外部導出端子1dが接合されるベース部材を示している。1eは接合体10eの一部を構成する柱状の外部導出端子を示しており、2eは溶接によって柱状の外部導出端子1eが接合されるベース部材を示している。
図2は図1に示した接合体10aの部品図である。詳細には、図2(A)は接合体10aの左側面図、図2(B)は接合体10aの平面図、図2(C)は接合体10aの正面図、図2(D)は接合体10aの一部を構成する柱状の外部導出端子1aの断面図である。図2において、1a1は柱状の外部導出端子1aの上面を示しており、1a2は柱状の外部導出端子1aの側面を示しており、1a3は柱状の外部導出端子1aの下面を示しており、1a4は柱状の外部導出端子1aの上面1a1に形成されたねじ穴を示している。2a1はベース部材2aの上面を示しており、2a2はベース部材2aの側面を示しており、2a2aはベース部材2aの側面2a2の一部を潰すことにより形成された段差部を示している。2a2bは1次成形用樹脂によって接合体10aをインサート成形する時に1次成形用金型に対して接合体10aを水平方向に位置決めするために1次成形用金型に当接せしめられる位置決め部を示している。2a3はベース部材2aの下面を示している。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図1および図2に示すように、柱状の外部導出端子1aの下面1a3とベース部材2aの上面2a1とを溶接によって接合することにより、外部導出端子1aおよびベース部材2aの接合体10aが形成される。
詳細には、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図2(D)に示すように、柱状の外部導出端子1aの上面1a1のねじ穴1a4として、柱状の外部導出端子1aの上面1a1から下面1a3まで貫通していない不貫通穴が形成されている。更に、図1、図2(C)および図2(D)に示すように、柱状の外部導出端子1aの下面1a3とベース部材2aの上面2a1とを接合する溶接として、ベース部材2aの下面2a3の側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接が用いられる。
図3および図4は図1に示した接合体10bの部品図である。詳細には、図3(A)は接合体10bの後側面図、図3(B)は接合体10bの左側面図、図3(C)は接合体10bの平面図、図3(D)は接合体10bの一部を構成する柱状の外部導出端子1bの断面図である。図4(A)は接合体10bを上側から見た斜視図、図4(B)は接合体10bを下側から見た斜視図である。図3および図4において、1b1は柱状の外部導出端子1bの上面を示しており、1b2は柱状の外部導出端子1bの側面を示しており、1b3は柱状の外部導出端子1bの下面を示しており、1b4は柱状の外部導出端子1bの上面1b1に形成されたねじ穴を示している。2b1はベース部材2bの上面を示しており、2b2はベース部材2bの側面を示しており、2b2aはベース部材2bの側面2b2の一部を潰すことにより形成された段差部を示している。2b2bは1次成形用樹脂によって接合体10bをインサート成形する時に1次成形用金型に対して接合体10bを水平方向に位置決めするために1次成形用金型に当接せしめられる位置決め部を示している。2b3はベース部材2bの下面を示している。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図1、図3および図4に示すように、柱状の外部導出端子1bの下面1b3とベース部材2bの上面2b1とを溶接によって接合することにより、外部導出端子1bおよびベース部材2bの接合体10bが形成される。
詳細には、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図3(D)に示すように、柱状の外部導出端子1bの上面1b1のねじ穴1b4として、柱状の外部導出端子1bの上面1b1から下面1b3まで貫通していない不貫通穴が形成されている。更に、図1、図3(B)、図3(D)および図4(A)に示すように、柱状の外部導出端子1bの下面1b3とベース部材2bの上面2b1とを接合する溶接として、ベース部材2bの下面2b3の側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接が用いられる。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図1に示すように、柱状の外部導出端子1bと同一形状のものが柱状の外部導出端子1c,1dとして用いられ、ベース部材2bと同一形状のものがベース部材2c,2dとして用いられ、接合体10c,10dが接合体10bと同一形状に形成されている。
図5は図1に示した接合体10eの部品図である。詳細には、図5(A)は接合体10eの後側面図、図5(B)は接合体10eの左側面図、図5(C)は接合体10eの平面図、図5(D)は接合体10eの一部を構成する柱状の外部導出端子1eの断面図である。図5において、1e1は柱状の外部導出端子1eの上面を示しており、1e2は柱状の外部導出端子1eの側面を示しており、1e3は柱状の外部導出端子1eの下面を示しており、1e4は柱状の外部導出端子1eの上面1e1に形成されたねじ穴を示している。2e1はベース部材2eの上面を示しており、2e2はベース部材2eの側面を示しており、2e2aはベース部材2eの側面2e2の一部を潰すことにより形成された段差部を示している。2e2bは1次成形用樹脂によって接合体10eをインサート成形する時に1次成形用金型に対して接合体10eを水平方向に位置決めするために1次成形用金型に当接せしめられる位置決め部を示している。2e3はベース部材2eの下面を示している。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図1および図5に示すように、柱状の外部導出端子1eの下面1e3とベース部材2eの上面2e1とを溶接によって接合することにより、外部導出端子1eおよびベース部材2eの接合体10eが形成される。
詳細には、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図5(D)に示すように、柱状の外部導出端子1eの上面1e1のねじ穴1e4として、柱状の外部導出端子1eの上面1e1から下面1e3まで貫通していない不貫通穴が形成されている。更に、図1、図5(B)および図5(D)に示すように、柱状の外部導出端子1eの下面1e3とベース部材2eの上面2e1とを接合する溶接として、ベース部材2eの下面2e3の側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接が用いられる。
次いで、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図1〜図5に示した接合体10a,10b,10c,10d,10eが、1次成形用金型に対して位置決めされ、1次成形用樹脂によってインサート成形される。詳細には、図2に示すように、ベース部材2aの側面2a2の位置決め部2a2bを利用することにより接合体10aが1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、図3および図4に示すように、ベース部材2bの側面2b2の位置決め部2b2bを利用することにより接合体10bが1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、ベース部材2c,2dの側面の位置決め部を利用することにより接合体10c,10dが1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、図5に示すように、ベース部材2eの側面2e2の位置決め部2e2bを利用することにより接合体10eが1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。
図6〜図8は接合体10a,10b,10c,10d,10eを1次成形用樹脂3によってインサート成形することにより形成される1次成形体11を示した図である。詳細には、図6(A)は1次成形体11を上側から見た斜視図、図6(B)は1次成形体11を下側から見た斜視図である。図7(A)は1次成形体11の後側面図、図7(B)は1次成形体11の左側面図、図7(C)は1次成形体11の平面図である。図8(A)は図7(C)のA−A線に沿った断面図、図8(B)は図7(C)のB−B線に沿った断面図、図8(C)は1次成形用樹脂3の縁部3bの拡大断面図、図8(D)は1次成形用樹脂3に形成された2次成形用位置決め穴3aの拡大平面図、図8(E)は1次成形用樹脂3に形成された2次成形用位置決め穴3aの拡大断面図である。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図7(A)、図7(B)、図7(C)および図8(A)に示すように、ベース部材2aの上面2a1、側面2a2および下面2a3のうち、ベース部材2aの下面2a3のすべてと、ベース部材2aの側面2a2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10aが1次成形用樹脂3によってインサート成形される。詳細には、ベース部材2aの側面2a2の段差部2a2aが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10aが1次成形用樹脂3によってインサート成形され、それにより、接合体10aに対する1次成形用樹脂3の食い付きが向上せしめられている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図7(A)、図7(B)、図7(C)および図8(B)に示すように、ベース部材2bの上面2b1、側面2b2および下面2b3のうち、ベース部材2bの下面2b3のすべてと、ベース部材2bの側面2b2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10bが1次成形用樹脂3によってインサート成形される。詳細には、ベース部材2bの側面2b2の段差部2b2aが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10bが1次成形用樹脂3によってインサート成形され、それにより、接合体10bに対する1次成形用樹脂3の食い付きが向上せしめられている。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図7(A)、図7(C)、図8(A)および図8(B)に示すように、ベース部材2cの上面2c1、側面2c2および下面2c3のうち、ベース部材2cの下面2c3のすべてと、ベース部材2cの側面2c2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10cが1次成形用樹脂3によってインサート成形される。詳細には、ベース部材2cの側面2c2の段差部2c2aが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10cが1次成形用樹脂3によってインサート成形され、それにより、接合体10cに対する1次成形用樹脂3の食い付きが向上せしめられている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図7(A)、図7(C)および図8(B)に示すように、ベース部材2dの上面2d1、側面2d2および下面2d3のうち、ベース部材2dの下面2d3のすべてと、ベース部材2dの側面2d2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10dが1次成形用樹脂3によってインサート成形される。詳細には、ベース部材2dの側面2d2の段差部2d2aが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10dが1次成形用樹脂3によってインサート成形され、それにより、接合体10dに対する1次成形用樹脂3の食い付きが向上せしめられている。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図7(C)および図8(B)に示すように、ベース部材2eの上面2e1、側面2e2および下面2e3のうち、ベース部材2eの下面2e3のすべてと、ベース部材2eの側面2e2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10eが1次成形用樹脂3によってインサート成形される。詳細には、ベース部材2eの側面2e2の段差部2e2aが1次成形用樹脂3によって覆われるように、接合体10eが1次成形用樹脂3によってインサート成形され、それにより、接合体10eに対する1次成形用樹脂3の食い付きが向上せしめられている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図6(B)、図7(C)、図8(B)、図8(D)および図8(E)に示すように、1次成形用樹脂3に2次成形用位置決め穴3aが形成されるように、1次成形体11が形成される。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図6(B)、図7(C)、図8(A)、図8(B)、図8(C)および図8(E)に示すように、2次成形用樹脂によって覆われる1次成形用樹脂3の縁部3bの鉛直断面形状が概略T形状になるように(特に図8(C)参照)、1次成形用樹脂3が成形され、1次成形体11が形成される。
次いで、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6〜図8に示した1次成形体11に対して例えばダイオードのような半導体チップが実装される。
図9は図6〜図8に示した1次成形体11に対して半導体チップ4a,4a’,4a”,4b,4c,4dを実装することにより得られる組立体12の斜視図である。第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示すように、半導体チップ4a,4a’,4a”がベース部材2aの上面2a1に実装される。詳細には、例えば半導体チップ4a,4a’,4a”の下面のカソード電極が、ベース部材2aの上面2a1に対して接合され、外部導出端子1aに対して電気接続される。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示すように、半導体チップ4bがベース部材2bの上面2b1に実装される。詳細には、例えば半導体チップ4bの下面のカソード電極が、ベース部材2bの上面2b1に対して接合され、外部導出端子1bに対して電気接続される。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示すように、半導体チップ4cがベース部材2cの上面2c1に実装される。詳細には、例えば半導体チップ4cの下面のカソード電極が、ベース部材2cの上面2c1に対して接合され、外部導出端子1cに対して電気接続される。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示すように、半導体チップ4dがベース部材2dの上面2d1に実装される。詳細には、例えば半導体チップ4dの下面のカソード電極が、ベース部材2dの上面2d1に対して接合され、外部導出端子1dに対して電気接続される。
尚、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示すように、ベース部材2eの上面2e1には、半導体チップが実装されない。
次いで、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図9に示した組立体12に対して例えばボンディングワイヤのような電気接続部材がボンディングされる。
図10は図9に示した組立体12に対して電気接続部材5a,5a’,5a”,5b,5c,5dをボンディングすることにより得られる組立体12’の斜視図である。第1の実施形態の半導体モジュールでは、図10に示すように、電気接続部材5aによって、例えば半導体チップ4aの上面のアノード電極と、ベース部材2bの上面2b1とが電気接続される。その結果、外部導出端子1aと外部導出端子1bとが、半導体チップ4aおよび電気接続部材5aを介して電気接続される。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図10に示すように、電気接続部材5a’によって、例えば半導体チップ4a’の上面のアノード電極と、ベース部材2cの上面2c1とが電気接続される。その結果、外部導出端子1aと外部導出端子1cとが、半導体チップ4a’および電気接続部材5a’を介して電気接続される。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図10に示すように、電気接続部材5a”によって、例えば半導体チップ4a”の上面のアノード電極と、ベース部材2dの上面2d1とが電気接続される。その結果、外部導出端子1aと外部導出端子1dとが、半導体チップ4a”および電気接続部材5a”を介して電気接続される。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図10に示すように、電気接続部材5bによって例えば半導体チップ4bの上面のアノード電極と例えば半導体チップ4cの上面のアノード電極とが電気接続され、電気接続部材5cによって例えば半導体チップ4cの上面のアノード電極と例えば半導体チップ4dの上面のアノード電極とが電気接続され、電気接続部材5dによって例えば半導体チップ4dの上面のアノード電極とベース部材2eの上面2e1とが電気接続される。その結果、外部導出端子1aと外部導出端子1eとが、半導体チップ4aおよび電気接続部材5a,5b,5c,5dを介して、あるいは、半導体チップ4a’および電気接続部材5a’,5c,5dを介して、あるいは、半導体チップ4a”および電気接続部材5a”,5dを介して電気接続される。
次いで、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図10に示した組立体12’が、例えば2個の2次成形用位置決め穴3aを利用することにより2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、2次成形用樹脂によってインサート成形される。詳細には、2次成形用金型の2個の位置決めピンと組立体12’の2個の2次成形用位置決め穴3aとを嵌合させることにより、組立体12’が2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。
図11〜図13は組立体12’を2次成形用樹脂6によってインサート成形することにより形成される2次成形体13を示した図である。詳細には、図11(A)は2次成形体13を上側から見た斜視図、図11(B)は2次成形体13を下側から見た斜視図である。図12(A)は2次成形体13の後側面図、図12(B)は2次成形体13の左側面図、図12(C)は2次成形体13の平面図である。図13(A)は図12(C)のC−C線に沿った断面図、図13(B)は図12(C)のD−D線に沿った断面図、図12(C)は1次成形用樹脂3に形成された2次成形用位置決め穴3aの付近の拡大断面図である。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図6(A)、図8(A)、図8(B)、図10、図13(A)および図13(B)に示すように、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2aの側面2a2の残りの部分と、ベース部材2aの上面2a1のすべてと、柱状の外部導出端子1aの側面1a2のすべてと、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2bの側面2b2の残りの部分と、ベース部材2bの上面2b1のすべてと、柱状の外部導出端子1bの側面1b2のすべてと、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2cの側面2c2の残りの部分と、ベース部材2cの上面2c1のすべてと、柱状の外部導出端子1cの側面1c2のすべてと、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2dの側面2d2の残りの部分と、ベース部材2dの上面2d1のすべてと、柱状の外部導出端子1dの側面1d2のすべてと、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2eの側面2e2の残りの部分と、ベース部材2eの上面2e1のすべてと、柱状の外部導出端子1eの側面1e2のすべてと、半導体チップ4a,4a’,4a”,4b,4c,4dと、電気接続部材5a,5a’,5a”,5b,5c,5dとが2次成形用樹脂6によって覆われるように、組立体12’が2次成形用樹脂6によってインサート成形される。
詳細には、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図11(A)に示すように、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1aに隣接する部分6a1aの高さが、外部導出端子1aの上面1a1の高さと等しくされている。また、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1aから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1aの上面1a1の高さよりも低くされている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図11(A)および図13(B)に示すように、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1bに隣接する部分6a1bの高さが、外部導出端子1bの上面1b1の高さと等しくされている。また、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1bから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1bの上面1b1の高さよりも低くされている。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図11(A)、図13(A)および図13(B)に示すように、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1cに隣接する部分6a1cの高さが、外部導出端子1cの上面1c1の高さと等しくされている。更に、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1cから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1cの上面1c1の高さよりも低くされている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図11(A)および図13(B)に示すように、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1dに隣接する部分6a1dの高さが、外部導出端子1dの上面1d1の高さと等しくされている。また、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1dから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1dの上面1d1の高さよりも低くされている。
また、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図11(A)および図13(B)に示すように、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1eに隣接する部分6a1eの高さが、外部導出端子1eの上面1e1の高さと等しくされている。また、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1eから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1eの上面1e1の高さよりも低くされている。
更に、第1の実施形態の半導体モジュールでは、図13(A)および図13(B)に示すように、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3の下側に配置される1次成形用樹脂3として、2次成形用樹脂6よりも熱伝導率の高いPPS樹脂が用いられる。換言すれば、第1の実施形態の半導体モジュールでは、2次成形用樹脂6として、1次成形用樹脂3よりも熱伝導率が低く安価なPPS樹脂が用いられる。
次いで、第1の実施形態の半導体モジュールでは、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3の下側に配置された1次成形用樹脂3の下面に放熱フィンが取り付けられ、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1にブスバーが取り付けられ、半導体モジュールが完成する。
図14は2次成形体13に対して放熱フィン7およびブスバー8a,8b,8c,8d,8eを取り付けることにより得られる半導体モジュール14を示した図である。詳細には、図14(A)は放熱フィン7およびブスバー8a,8b,8c,8d,8eが取り付けられた状態の半導体モジュール14の斜視図、図14(B)は放熱フィン7が取り付けられ、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eが取り外された状態の半導体モジュール14’の斜視図である。
第1の実施形態の半導体モジュールでは、図14(A)および図14(B)に示すように、2次成形用樹脂6に形成されたねじ穴6bを利用することにより、放熱フィン7が取り付けられる。更に、外部導出端子1aの上面1a1に形成されたねじ穴1a4を利用することによりブスバー8aが取り付けられ、外部導出端子1bの上面1b1に形成されたねじ穴1b4を利用することによりブスバー8bが取り付けられ、外部導出端子1cの上面1c1に形成されたねじ穴1c4を利用することによりブスバー8cが取り付けられ、外部導出端子1dの上面1d1に形成されたねじ穴1d4を利用することによりブスバー8dが取り付けられ、外部導出端子1eの上面1e1に形成されたねじ穴1e4を利用することによりブスバー8eが取り付けられる。
図15は第1の実施形態の半導体モジュール14の等価回路図である。
換言すれば、第1の実施形態の半導体モジュール14では、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの側面2a2,2b2,2c2,2d2,2e2の位置決め部2a2b,2b2b,2c2b,2d2b,2e2bを利用することにより、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eおよびベース部材2a,2b,2c,2d,2eの接合体10a,10b,10c,10d,10eが、1次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。また、1次成形用樹脂3によってインサート成形される時に、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3のすべてと、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの側面2a2,2b2,2c2,2d2,2e2の一部分とが1次成形用樹脂3によって覆われると共に、2次成形用位置決め穴3aが形成される。更に、その2次成形用位置決め穴3aを利用することにより、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eおよびベース部材2a,2b,2c,2d,2eが、2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、2次成形用樹脂6によってインサート成形される時に、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2a,2b,2c,2d,2eの側面2a2,2b2,2c2,2d2,2e2の残りの部分と、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1のすべてと、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの側面1a2,1b2,1c2,1d2,1e2のすべてとが、2次成形用樹脂6によって覆われる。
そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eおよびベース部材2a,2b,2c,2d,2eの接合体10a,10b,10c,10d,10eを1次成形用金型および2次成形用金型に対して水平方向に位置決めしつつ、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの側面1a2,1b2,1c2,1d2,1e2のすべて、および、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1、側面2a2,2b2,2c2,2d2,2e2および下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3のすべてを1次成形用樹脂3および2次成形用樹脂6によって覆うことができる。
詳細には、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、柱状の外部導出端子の側面のすべてが樹脂によって覆われていない場合や、ベース部材の上面、側面および下面のすべてが樹脂によって覆われていない場合よりも、隣接する2つの外部導出端子の間の絶縁距離を増大させることができ、半導体モジュールの内部に水が浸入するおそれを低減することができる。
更に、第1の実施形態の半導体モジュール14では、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eと放熱フィン7との間に配置される1次成形用樹脂3として、熱伝導率が高いPPS樹脂が用いられ、1次成形用樹脂3によって覆われなかったベース部材2a,2b,2c,2d,2eの側面2a2,2b2,2c2,2d2,2e2の残りの部分と、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1と、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの側面1a2,1b2,1c2,1d2,1e2とを覆う2次成形用樹脂6として、1次成形用樹脂3よりも熱伝導率が低く安価な樹脂が用いられる。
そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、1次成形用樹脂3および2次成形用樹脂6として熱伝導率が高いPPS樹脂が用いられる場合よりも、半導体モジュール14の全体のコストを抑制することができる。更に、1次成形用樹脂3および2次成形用樹脂6として熱伝導率が低い樹脂が用いられる場合よりも、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3から放熱フィン7への熱伝導性を向上させることができ、それにより、半導体モジュール14の全体の放熱性を向上させることができる
また、第1の実施形態の半導体モジュール14では、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1にねじ穴1a4,1b4,1c4,1d4,1e4が形成される。そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1に対してブスバー8a,8b,8c,8d,8eをねじ止めすることができる。
ところで、仮に、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの側面1a2,1b2,1c2,1d2,1e2のすべてが2次成形用樹脂6によって覆われ、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1の高さと、2次成形用樹脂6の全体の上面6aの高さとが等しくされると、半導体モジュール14の全体に反りが生じた場合や、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eに反りが生じた場合に、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eの下面と柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1との間に隙間が生じてしまい、それにより、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eと外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eとの間の電気接続性が悪化してしまうおそれがある。
この点に鑑み、第1の実施形態の半導体モジュール14では、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eに隣接する部分6a1a,6a1b,6a1c,6a1d,6a1eの高さが、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1の高さと等しくされる。更に、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eから離れた部分6a2の高さが、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1の高さよりも低くされる。
そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eに隣接する部分6a1a,6a1b,6a1c,6a1d,6a1eの高さと、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eから離れた部分6a2の高さと、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1の高さとが等しくされている場合よりも、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eの下面と柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1との間に隙間が生じてしまうおそれを低減することができる。
更に、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、2次成形用樹脂6の上面6aのうち、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eに隣接する部分6a1a,6a1b,6a1c,6a1d,6a1eの高さと、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eから離れた部分6a2の高さと、外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1の高さとが等しくされている場合よりも、隣接する2つの外部導出端子の間の絶縁距離を増大させることができる。
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また、第1の実施形態の半導体モジュール14では、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1のねじ穴1a4,1b4,1c4,1d4,1e4として、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1から下面1a3,1b3,1c3,1d3,1e3まで貫通していない不貫通穴が形成される。換言すれば、第1の実施形態の半導体モジュール14では、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの下面1a3,1b3,1c3,1d3,1e3には、穴が形成されない。
更に、第1の実施形態の半導体モジュール14では、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの下面1a3,1b3,1c3,1d3,1e3とベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1とを接合する溶接として、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3の側から電子ビームが照射される電子ビーム溶接が用いられる。
換言すれば、第1の実施形態の半導体モジュール14では、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1の側の柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの周りから溶接が行われるのではなく、ベース部材2a,2b,2c,2d,2eの下面2a3,2b3,2c3,2d3,2e3の側から電子ビームが照射される。
そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの上面1a1,1b1,1c1,1d1,1e1のねじ穴1a4,1b4,1c4,1d4,1e4として貫通穴が形成され、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの下面1a3,1b3,1c3,1d3,1e3に穴が形成される場合よりも、電子ビーム溶接によって接合される柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eの下面1a3,1b3,1c3,1d3,1e3とベース部材2a,2b,2c,2d,2eの上面2a1,2b1,2c1,2d1,2e1との接合面の面積を増大させることができ、それにより、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eとベース部材2a,2b,2c,2d,2eとの接合強度を向上させることができる。
また、第1の実施形態の半導体モジュール14では、2次成形用樹脂6によって覆われる1次成形用樹脂3の縁部3bの鉛直断面形状が、I形状ではなく、概略T形状になるように、1次成形用樹脂3が成形される。
そのため、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、2次成形用樹脂6によって覆われる1次成形用樹脂3の縁部3bの鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、1次成形用樹脂3と2次成形用樹脂6との境界部分の沿面距離を増大することができる。更に、2次成形用樹脂6によって覆われる1次成形用樹脂3の縁部3bの鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、1次成形用樹脂3に対する2次成形用樹脂6の食い付きを向上させることができる。
それにより、第1の実施形態の半導体モジュール14によれば、2次成形用樹脂6によって覆われる1次成形用樹脂3の縁部3bの鉛直断面形状がI形状にされる場合よりも、半導体モジュール14の外部の水が1次成形用樹脂3と2次成形用樹脂6との境界部分を介して半導体モジュール14の内部に浸入してしまうおそれを低減することができる。
第1の実施形態の半導体モジュール14では、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eとして6角柱の部材が用いられているが、第2の実施形態の半導体モジュールでは、代わりに、柱状の外部導出端子1a,1b,1c,1d,1eとして円柱の部材を用いることも可能である。
以下、本発明の半導体モジュールの製造方法により製造される半導体モジュールの第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の半導体モジュールは、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュール14とほぼ同様に構成されている。従って、第3の実施形態の半導体モジュールによれば、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュール14とほぼ同様の効果を奏することができる。
図16は第3の実施形態の半導体モジュール114,114’を示した図である。詳細には、図16(A)は放熱フィン7およびブスバー8a,8b,8c,8d,8eが取り付けられた状態の半導体モジュール114の斜視図、図16(B)は放熱フィン7が取り付けられ、ブスバー8a,8b,8c,8d,8eが取り外された状態の半導体モジュール114’の斜視図である。
第1の実施形態の半導体モジュール14’では、図14(B)に示すように、柱状の外部導出端子1aの上面1a1の高さと、柱状の外部導出端子1bの上面1b1の高さと、柱状の外部導出端子1cの上面1c1の高さと、柱状の外部導出端子1dの上面1d1の高さと、柱状の外部導出端子1eの上面1e1の高さとが互いに等しくされているが、第3の実施形態の半導体モジュール114’では、図16(B)に示すように、柱状の外部導出端子1aの上面1a1の高さが、柱状の外部導出端子1b,1c,1d,1eの上面1b1,1c1,1d1,1e1の高さよりも高くされている。
第1の実施形態の半導体モジュール14では、図14(A)に示すように、ブスバー8aと、ブスバー8eとが互いに逆向きに延ばされているが、第3の実施形態の半導体モジュール114では、図16(A)に示すように、ブスバー8aと、ブスバー8eとが同じ向きに延ばされ、隙間を隔てて上下方向に対向して配列されている。
換言すれば、第3の実施形態の半導体モジュール114では、半導体チップ4a,4a’,4a”のカソード電極に電気接続される柱状の外部導出端子1aの上面1a1の高さが、半導体チップ4b,4c,4dのアノード電極に電気接続される柱状の外部導出端子1eの上面1e1の高さよりも高くされている。
更に、第3の実施形態の半導体モジュール114では、柱状の外部導出端子1aの上面1a1にねじ止めされるブスバー8aと、柱状の外部導出端子1eの上面1e1にねじ止めされるブスバー8eとが、隙間を隔てて上下方向に対向して配列される。つまり、第3の実施形態の半導体モジュール114では、互いに逆向きに電流が流れる2つのブスバー8a,8eが、隙間を隔てて上下方向に対向して配列される。
そのため、第3の実施形態の半導体モジュール114によれば、互いに逆向きに電流が流れる2つのブスバー8a,8eが隙間を隔てて対向して配列されない場合よりも、各ブスバー8a,8eのインダクタンスを低減することができる。
以下、本発明の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体は、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュールの一部を構成する2次成形体13とほぼ同様に構成されている。従って、第4の実施形態の半導体装置によれば、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュール14とほぼ同様の効果を奏することができる。
図17は第4の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体213の断面図である。第1の実施形態の半導体モジュールの一部を構成する2次成形体13では、図11(A)および図14に示すように、放熱フィン7をねじ止めするためのねじ穴6bが2次成形用樹脂6に形成されているが、第4の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体213では、2次成形用樹脂206にねじ穴が形成されておらず、代わりに、枠体と係合可能な縁部206a3が、2次成形用樹脂206の上面206aに形成されている。
図18は例えば4個の2次成形体213を放熱フィン7に対して固定するための枠体20を示した図である。詳細には、図18(A)は枠体20の平面図、図18(B)は枠体20の断面図である。第4の実施形態の半導体装置では、図18(A)および図18(B)に示すように、2次成形体213の2次成形用樹脂206の上面206aの縁部206a3と係合可能な4個の穴20aが、枠体20に形成されている。更に、放熱フィン7をねじ止めするためのねじ穴20bが、枠体20に形成されている。
図19は第4の実施形態の半導体装置の断面図である。第4の実施形態の半導体装置では、図19に示すように、複数の2次成形体213が枠体20に係合せしめられ、枠体20が放熱フィン7に対してねじ止めされている。
換言すれば、第4の実施形態の半導体装置では、各2次成形体213の2次成形用樹脂206の縁部206a3と係合可能な穴20aが例えば4個形成された単一の枠体20によって、例えば4個の2次成形体213が単一の放熱フィン7に対して固定される。
詳細には、第4の実施形態の半導体装置では、複数の2次成形体が単一の放熱フィンに対して別個にねじ止めされるのではなく、各2次成形体213の2次成形用樹脂206の縁部206a3と係合可能な穴20aが複数形成された単一の枠体20と、複数の2次成形体213とが係合せしめられ、次いで、その枠体20が放熱フィン7に対してねじ止めによって固定される。
そのため、第4の実施形態の半導体装置によれば、複数の2次成形体が単一の放熱フィンに対して別個にねじ止めされる場合よりも、複数の2次成形体213を単一の放熱フィン7に対して固定する組立時間を短縮することができ、それにより、複数の2次成形体213を有する半導体装置全体の製造コストを抑制することができる。
以下、本発明の半導体装置の製造方法により製造される半導体装置の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態の半導体装置は、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュール14とほぼ同様に構成されている。従って、第5の実施形態の半導体装置によれば、後述する点を除き、上述した第1の実施形態の半導体モジュール14とほぼ同様の効果を奏することができる。
図20は第5の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体の内部を透視した平面図、図21は第5の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体の内部を透視した正面図、図22は第5の実施形態の半導体装置の一部を構成する2次成形体の等価回路図である。
第5の実施形態の半導体モジュールでは、図20および図21に示すように、柱状の外部導出端子G1の下面とベース部材2G1の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子G1およびベース部材2G1の接合体が形成される。更に、柱状の外部導出端子P(C)の下面とベース部材2P(C)の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子P(C)およびベース部材2P(C)の接合体が形成される。また、柱状の外部導出端子Uの下面とベース部材2Uの上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子Uおよびベース部材2Uの接合体が形成される。更に、柱状の外部導出端子N(E)の下面とベース部材2N(E)の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子N(E)およびベース部材2N(E)の接合体が形成される。また、柱状の外部導出端子G2の下面とベース部材2G2の上面とを溶接によって接合することにより、外部導出端子G2およびベース部材2G2の接合体が形成される。
次いで、第5の実施形態の半導体装置では、外部導出端子G1およびベース部材2G1の接合体と、外部導出端子P(C)およびベース部材2P(C)の接合体と、外部導出端子Uおよびベース部材2Uの接合体と、外部導出端子N(E)およびベース部材2N(E)の接合体と、外部導出端子G2およびベース部材2G2の接合体とが、1次成形用金型に対して位置決めされ、1次成形用樹脂3によってインサート成形される。
次いで、第5の実施形態の半導体装置では、図20〜図22に示すように、半導体チップとして、IGBTQ1,Q2およびダイオードFWD1,FWD2が1次成形体に対して実装される。次いで、第5の実施形態の半導体装置では、例えばボンディングワイヤのような電気接続部材5が組立体に対してボンディングされる。
次いで、第5の実施形態の半導体装置では、ボンディングが行われた組立体が、例えば2個の2次成形用位置決め穴を利用することにより2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされ、2次成形用樹脂6によってインサート成形される。詳細には、2次成形用金型の2個の位置決めピンと組立体の2個の2次成形用位置決め穴とを嵌合させることにより、組立体が2次成形用金型に対して水平方向に位置決めされる。
次いで、第5の実施形態の半導体装置では、位置決めされた組立体を2次成形用樹脂6によってインサート成形することにより、2次成形体が形成される。
図23は図20および図21に示した2次成形体を3個配列することにより構成された第5の実施形態の半導体装置の平面図である。第5の実施形態の半導体装置では、図23に示すように、外部導出端子UとブスバーU2とが電気接続され、外部導出端子VとブスバーV2とが電気接続され、外部導出端子WとブスバーW2とが電気接続され、3個の外部導出端子PとブスバーP2とが電気接続され、3個の外部導出端子NとブスバーN2とが電気接続され、外部導出端子RとブスバーR2とが電気接続され、外部導出端子SとブスバーS2とが電気接続され、外部導出端子TとブスバーT2とが電気接続される。
第5の実施形態の半導体装置では、図21に示すように、外部導出端子P(C)の上面が、外部導出端子N(E)の上面よりも高くされている。従って、第5の実施形態の半導体装置では、図23に示すように、2個のブスバーP,Nが、間隔を隔てて上下方向に対向して配列されている。図24は間隔を隔てて上下方向に対向して配列された2個のブスバーP,Nを分解して示した図である。