JP2008145926A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動源104と、駆動源の駆動により回転する駆動ギア101と、像担持体4を回転させるための出力ギア103と、駆動ギアと噛み合う第一ギア部102aと出力ギアと噛み合う第二ギア部102bとを有し駆動源の回転数を像担持体の回転数まで変速するための段ギア102と、を有し、駆動ギアと出力ギアの周りに複数の段ギアが配置されており、記録材上に画像を形成する画像形成装置画像形成装置において像担持体の回転ムラを小さくする。
【解決手段】駆動ギア101と第一ギア部102aとが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異ならせる。
【選択図】図1
【解決手段】駆動ギア101と第一ギア部102aとが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異ならせる。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機・プリンター等の画像形成装置に関するものである。
電子写真記録方式や静電記録方式など画像形成装置においては、回転駆動される感光体・中間転写体等の像坦持体が用いられる。
像坦持体は、DCモーター・ステッピングモーター等の駆動源の回転を、ギア列・ベルト等の変速装置により所望の回転数に変速して伝達されて回転駆動されている。
特許文献1には、駆動源であるモーター側の駆動ギアと、駆動対象である感光ドラム側の出力ギアとに対して、段ギアの第一ギア部と駆動ギア、段ギアの第二ギア部と出力ギアとを噛み合せて、駆動源の回転数を駆動対象が必要とする回転数まで変速する1つの段ギアを配設した駆動機構が開示されている。
特許文献2には、遊星歯車機構を使用せず、そのため、内歯歯車の歯高分に相当する分小型化することができる減速伝達装置が開示されている。この装置は、同軸上に対向して配置された駆動歯車及び従動歯車と、駆動歯車と従動歯車の周囲に3個配置され、駆動歯車と従動歯車とに噛み合い、駆動源の回転数を駆動対象が必要とする回転数まで変速する伝達歯車(段ギア)と、を有する。
特開2002−258674号公報(第1図)
特開平6−272738号公報
ところで、画像形成装置の画像劣化の原因として、像担持体の回転ムラがある。特に、回転駆動される像担持体としての感光ドラムの回転ムラは、画像伸縮の原因となる。さらに、タンデムタイプのカラー画像形成装置のように、複数の感光ドラムを備えている画像形成装置の場合、各色の画像伸縮の振幅・位相が異なると、それら各色の画像を重ね合わせたカラー画像においては色ずれを生じ、画像品位を低下させてしまう。
回転体の回転ムラを防止するために、特許文献2のように複数の段ギアを設けて、出力ギアと駆動ギアとに噛み合せることで回転ムラを小さくすることができる。しかし、駆動ギアと第一ギア部との噛み合い部に対する第一ギア部の偏心に対する位相が、いずれかの第一ギア部間で一致する構成になると、その偏心の影響が駆動ギアに影響することで、複数の段ギアを設けたにも関わらず、回転ムラが大きくなる。
それに対して、段ギアの偏心精度を高める方法があるが、高精度のギアの製造にはコストアップが伴うだけでなく、完全にゼロにすること難しい。
そこで、本発明の目的は、複数の段ギアにそれぞれ偏心があるものであっても、これらの段ギアにより駆動が伝達される際の像担持体の回転ムラを小さくすることである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、駆動源と、駆動源の駆動により回転する駆動ギアと、像担持体を回転させるための出力ギアと、駆動ギアと噛み合う第一ギア部と出力ギアと噛み合う第二ギア部とを有し駆動源の回転数を像担持体の回転数まで変速するための段ギアと、を有し、駆動ギアと出力ギアの周りに複数の段ギアが配置されており、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、駆動ギアと第一ギア部とが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異ならせることを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、複数の段ギアにそれぞれ偏心があるものであっても、これらの段ギアにより駆動が伝達される際の像担持体の回転ムラを小さくすることができる。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明する。
(1)画像形成装置例
図4は本実施例における画像形成装置1の概略構成図である。この画像形成装置は、中間転写ベルトを用いた、4連ドラム方式(タンデム方式)の電子写真フルカラーレーザープリンターである。制御回路部(CPU)2に接続した外部ホスト装置3から入力する電気的な記録画像信号に対応した画像を転写材S(記録材)上に形成して出力する。外部ホスト装置3はコンピュータ・イメージリーダ・ファクシミリ等である。
図4は本実施例における画像形成装置1の概略構成図である。この画像形成装置は、中間転写ベルトを用いた、4連ドラム方式(タンデム方式)の電子写真フルカラーレーザープリンターである。制御回路部(CPU)2に接続した外部ホスト装置3から入力する電気的な記録画像信号に対応した画像を転写材S(記録材)上に形成して出力する。外部ホスト装置3はコンピュータ・イメージリーダ・ファクシミリ等である。
プリンター1は、図面上左から右に順に並列配設した第1から第4の4つの画像形成部Y・M・C・Kを有する。各画像形成部は何れも同様の構成を有するレーザー走査露光方式の電子写真プロセス機構であり、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)4を有する。そして、このドラム4に作用する電子写真プロセス手段である、帯電器5、レーザースキャナーユニット6、現像ユニット7、1次転写ローラ8、ドラムクリーニング装置9等を有する。第1から第4の画像形成部Y・M・C・Kの現像ユニット7には、それぞれ、イエロートナー現像剤、マゼンタトナー現像剤、シアントナー現像剤、ブラックトナー現像剤を収容してある。
また、中間転写体として、無端状で可撓性を有する誘電材製の中間転写ベルト10を有する。このベルト10は、駆動ローラ11と、従動ローラ12と、2次転写対向ローラ13と、の並行3本のローラ間に懸回張設してある。従動ローラ12は第1の画像形成部Y側に、駆動ローラ11は第4の画像形成部K側に、2次転写対向ローラ13は駆動ローラ11と従動ローラ12との間の下方に位置させて配設してある。従動ローラ12と駆動ローラ11との間のベルト部分の上面と各画像形成部Y・M・C・Kのドラム4の下面とを接触させてある。従動ローラ12のベルト巻き掛け部の外側には、ベルト10の外面を清掃するベルトクリーニング装置14を配設してある。
各画像形成部Y・M・C・Kの1次転写ローラ8は、従動ローラ12と駆動ローラ11との間のベルト部分の内側に配設されていて、それぞれ、ベルト10を挟んでドラム4の下面に圧接させてある。各画像形成部Y・M・C・Kのドラム4とベルト10との接触部が、それぞれ、1次転写ニップ部T1である。
2次転写対向ローラ13のベルト巻き掛け部の外側には、2次転写ローラ15を配設してある。ベルト10と2次転写ローラ15との接触部が2次転写ニップ部T2である。
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。外部ホスト装置3から制御回路部2にフルカラー画像に関する電気的な記録画像信号が入力する。制御回路部2はプリンター全体の画像形成動作制御を司る。制御回路部2は、入力した記録画像信号を所要に画像処理するとともに、第1から第4の画像形成部Y・M・C・Kを画像形成シーケンスの所定の制御タイミングで駆動する。その駆動により各ドラム4が矢印の反時計方向に所定の同じ速度で回転駆動される。またベルト10も駆動ローラ11により矢印の時計方向にドラム4の回転速度と同じ速度で回転される。回転するドラム4の表面が1次帯電器5により所定の極性・電位に一様に帯電される。そのドラム4の帯電面がレーザースキャナーユニット6により画像露光される。ユニット6は、制御回路部2から入力する画像処理された記録画像信号に対応して変調したレーザー光を出力して、ドラム4の帯電面を走査露光する。これにより、ドラム面に走査露光パターンに対応した静電像(静電潜像)が形成される。形成された静電像は現像ユニット7によりトナー画像として現像される。
上記のような電子写真プロセスにより、第1の画像形成部Yでは、ドラム4面にフルカラー画像のイエロー成分像に対応したイエロートナー画像が形成される。第2の画像形成部Mではマゼンタ成分像に対応のマゼンタトナー画像が、第3の画像形成部Cではシアン成分像に対応のシアントナー画像が、それぞれ、所定の制御タイミングで形成される。また、第4の画像形成部Kではブラック成分像に対応のブラックトナー画像が所定の制御タイミングで形成される。
そして、第1の画像形成部Yの1次転写ニップ部T1において、ドラム4に形成されたイエロートナー画像が回転駆動されているベルト10上に1次転写されていく。次いで、第2の画像形成部Mの1次転写ニップ部T1において、ドラム4に形成されたマゼンタトナー画像が、ベルト10上の上記イエロートナー画像に重ねられて1次転写される。更に、同様にして、第3の画像形成部Cと第4の画像形成部Kの各1次転写ニップ部T1において、ベルト10上にマゼンタトナー画像とブラックトナー画像が順次に1次転写される。すなわち、ベルト10上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの都合4色の色トナー画像が順次に所定に重ね合わされて転写(重畳転写・多重転写)されて、フルカラーの未定着トナー画像が合成形成される。
各1次転写ニップ部T1において、ドラム4からベルト10へのトナー画像の1次転写は、1次転写ローラ8に対して電源部から所定のバイアスが印加されて、ドラム4からベルト10へトナー画像が静電転写されることでなされる。
また、各画像形成部Y・M・C・Kにおいて、1次転写ニップ部通過後のドラム4面はドラムクリーニング装置9により1次転写残トナーの除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。
上記のようにしてベルト10上に合成形成されたフルカラー画像の未定着トナー画像は、ベルト10の引き続く回転により搬送されて2次転写ニップ部T2に至る。
一方、給紙ユニット16のリフタ板17上に積載されて所定の給紙位置に保持されている、紙等のシート状の転写材Sが、給紙分離ユニット18により一枚ずつ給紙される。給紙された転写材Sは給紙搬送ユニット19によりレジストユニット20へ搬送されてレジスト調整された後、ベルト10上のトナー画像と同期されて、2次転写ニップ部T2へと搬送される。そして、転写材Sが2次転写ニップ部T2を挟持搬送されていく過程において、2次転写ローラ15に対して電源部から所定のバイアスが印加されて、ベルト10上のフルカラーの未定着トナー画像が転写材Sに対して一括して2次転写される。
2次転写ニップ部T2を出た転写材Sは、ベルト10から分離されて定着前搬送ユニット21により定着ユニット22に導入される。本実施例における定着ユニット22は、ヒートローラ22aと加圧ローラ22bのローラ対を基本構成部材とする熱圧定着装置であり、転写材Sは上記ローラ対の圧接部である定着ニップ部Nに導入されて挟持搬送されることで、熱と圧力を受ける。これにより、各色トナー画像のトナーが溶融混色してフルカラープリント画像として記録材表面に定着(固着画像化)される。
転写材分離後のベルト10の面は、引き続くベルト10の回転過程でベルトクリーニング装置14によって2次転写残トナーの除去を受けてクリーニングされ、次の作像工程に備える。
片面プリントモードの場合は、定着ユニット22を出た転写材Sは排紙ユニット23により搬送され、排紙トレー24へと排出される。
両面プリントモードの場合、定着ユニット22を出た、片面プリント済みの転写材Sは反転ユニット25へと搬送されて表裏を反転された後、両面搬送ユニット26を経て、再び給紙搬送ユニット19、レジストユニット20へと搬送される。そして、2次転写ニップ部T2にて裏面に対するトナー画像の転写を受け、以後は片面プリントモードの場合と同じ経路を搬送されて、両面プリント済みの転写材が排紙トレー24へ排出される。
(2)ドラム駆動機構
図1〜図3により各画像形成部Y・M・C・Kにおける、像担持体としてのドラム4の駆動機構を説明する。各画像形成部におけるドラム駆動機構はそれぞれ同じである。図1はドラム駆動機構の要部の斜視図、図2の(a)は同機構の平面図、(b)は(a)における(b)−(b)線視図、図3は段ギアを省いた同機構の平面図である。
図1〜図3により各画像形成部Y・M・C・Kにおける、像担持体としてのドラム4の駆動機構を説明する。各画像形成部におけるドラム駆動機構はそれぞれ同じである。図1はドラム駆動機構の要部の斜視図、図2の(a)は同機構の平面図、(b)は(a)における(b)−(b)線視図、図3は段ギアを省いた同機構の平面図である。
ドラム4はドラム軸線方向両側のドラム軸4aをそれぞれドラム支持枠体51に対して軸受部材52を介して回転可能に保持させて配設してある。図1〜図3は何れもドラム駆動側を示している。ドラム駆動側のドラム軸4aは枠体51から外方に突出させ、その突出軸部に出力ギア103を同軸に固着して具備させてある。この出力ギア103に対して駆動源であるモーター104の回転が変速装置100により減速されて伝達されることで、ドラム4が所定の方向に所定の回転数r.p.mにて回転駆動される。
変速装置100は枠体51の外面側に取り付けた第1の台板53に組み付けて配設してあり、モーター104は同じく枠体51の外面側に取り付けた第2の台板54に組み付けて配設してある。
モーター104の回転軸104aには駆動ギア101を同軸に固着して具備させてある。そして、回転軸104aの軸線をドラム軸4aの軸線に同軸に一致させ、駆動ギア101を出力ギア103に対向させて、モーター104を第2の台板54に組み付けて配設してある。すなわち、駆動ギア101と出力ギア103は互いの回転軸線を一致あるいはほぼ一致させて対向させて配置されている。
変速装置100は、第一ギア部としての大歯車部102aと第二ギア部としての小歯車部102bとの同心2段の、同じ段ギア102を4個有する。各段ギア102は、同じ型で成型されたポリアセタール樹脂製ギアである。同じ金型で成型されたギアはすべて同じ偏心(偏芯)成分を持っている。大歯車部102aの端面には段ギア102が持っている偏心方向を示すマーキングm(取り付け位相を管理するためのマーキング)を予め付けてある。
この4個の段ギア102は、それぞれ、第1の台板53に対して基部を固定して配設したピン軸55に回転可能に外嵌させて支持される。そして、上記4つの段ギア102を、同軸に対向している駆動ギア101と出力ギア103の周囲、即ち回転軸の周囲に90°間隔で配置して、かつ、それぞれ、大歯車部102aを駆動ギア101に噛合させ、小歯車部102を出力ギア103に噛合させてある。
上記のギア列の組立て時には、上記4つの段ギア102を、それぞれ、大歯車部102aの端面に設けた、偏心方向を示すマーキングmが、図2の(b)のように、同じ方向を向くようにして組み付ける。これにより、各段ギア102は、偏心方向に関して、駆動ギア101と出力ギア103に対して噛み合う方向が、各段ギア間で異なる関係になる。すなわち、駆動ギア101と段ギア102の第一ギア部102aとが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異なる関係にしている。
段ギア102の大歯車部102aは駆動ギア101よりも所定に大径のギアであり、段ギア102の小歯車部102bは出力ギア103よりも所定に小径のギアである。
駆動源であるモーター104に対する通電により、回転軸104aとこれに固着の駆動ギア101が所定の方向に所定の回転数r.p.mにて回転する。駆動ギア101の回転が変速装置100の4つの段ギア102を介して出力ギア103に対して所定に減速されて伝達される。これにより、出力ギア103を固着させたドラム軸4aを介して駆動対象であるドラム4が所定の方向にモーター104の回転数に対して所定に減速された回転数r.p.mにて回転駆動される。
次に、上記の変速装置100のギア偏心に起因する回転ムラと、その回転ムラの低減について説明する。
a)まず、駆動ギア101に偏心成分がある場合について考える。
図5に駆動ギア101と、4個の段ギア102の大歯車部102aの噛み合いを示す。駆動ギア101は、二点鎖線で示した方向の偏心成分を持っているものとする。駆動ギア101が、モーター104により一定の角速度で回転駆動される場合、4個の段ギア102の回転ムラは、90°ずつ位相がずれた状態になる。この回転ムラの振幅を、図6の破線で示す。
各段ギア102の回転は、小歯車部102bを介して駆動対象であるドラム4側の出力ギア103に伝達される。このとき、回転ムラによる歯面位置ズレの振幅がギアのバックラッシュより小さい場合は、歯面が最も先行している段ギア102の歯面が出力ギア103の歯面に接触し、駆動力を伝達する。そのために、出力ギア103に伝達される回転ムラは図6に実線で示すように、各段ギア102の回転ムラの振幅よりも小さくなる。
また、回転ムラによる歯面の理想位置からのズレ量が、ギアのバックラッシュより大きい場合は、バックラッシュで吸収し切れない回転ムラは、弾性部材である樹脂で成形されている段ギア102の歯の弾性変形により吸収される。
b)続いて、段ギア102の大歯車部102aに偏心成分がある場合について考える。
図7に駆動ギア101と、4個の段ギア102の大歯車部102aの噛み合いを示す。段ギア102は、二点鎖線で示した方向の偏心成分を持っているものとする。本実施例の4個の段ギア102は、同じ金型で成型されたポリアセタール樹脂製ギアであり、すべて同じ偏心成分を持っている。さらに、大歯車部102aの端面には、取り付け位相を管理するためのマーキングmが付けられている。ギア列の組立時には、マーキングが同じ方向を向くように組み付けられている。このため、段ギア102の大歯車部102aと駆動ギア101が噛み合う位置は、各段ギア102で位相が異なり、4個の段ギア102の回転ムラは図6の破線で示すようになる。
この回転ムラは、小歯車部102bを介して1つの出力ギア103に伝達される。回転ムラによる歯面位置ズレの振幅がギアのバックラッシュより小さい場合は、歯面が最も先行している段ギアの歯面が出力ギアの歯面に接触し、駆動力を伝達する。そのため、出力ギア103に伝達される回転ムラは、図6に実線で示すように、各段ギア102の回転ムラの振幅よりも小さくなる。
また、回転ムラによる歯面の理想位置からのズレ量が、ギアのバックラッシュより大きい場合は、バックラッシュで吸収し切れない回転ムラは、弾性部材である樹脂製の段ギア102の歯の弾性変形により吸収される。
c)同様にして、段ギア102の小歯車102bもしくは出力ギア103に偏心成分があった場合でも、複数の段ギア102により駆動を伝達することにより、それぞれの偏心成分に起因する回転ムラが低減される。
回転ムラ低減の効果は、段ギア102が本実施例の4個に限られず、複数の段ギア102を用い、駆動ギア101と段ギア102の第一ギア部102aとが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異なる関係にすることにより得られる。
その効果は段ギア102の個数が増えるほど増大する。段ギア102の個数をN個としたとき、ギアの偏心に起因する回転ムラをキャンセルするためには、段ギア102は回転軸の周りに、360°/Nの間隔で等間隔に配置するのが理想的である。
図8は段ギア102が1個配置された従来の変速装置の例であり、図9はその1個の段ギア102の偏心成分に起因する回転ムラの振幅を示す。ここでは、回転ムラが正弦波形である例について説明している。段ギア102が1個の場合、その段ギア102の偏心成分による回転ムラの振幅が、そのまま出力ギア103の回転ムラとして伝達される。
次に、図8と同じ偏心成分を持つ段ギア102を、複数用いた場合の回転ムラ低減効果を説明する。
図10に、段ギア102を2個、回転軸の周りに180°の間隔で配置したギア列の配置を示す。図11は、この図10のギア列により出力ギア103に伝達される回転ムラを示している。各段ギア102の回転ムラは、図11の破線で示すように、段ギア102が1個の場合と同じ振幅である。しかし、出力ギア103に伝達される回転ムラは、図11の実線で示したように、段ギアを1個用いた場合に比較して、50%に低減される。
同様に、図12と図13は、段ギア102を3個にした場合と、そのギア列により出力ギア103に伝達される回転ムラを示している。図14は、段ギア102を4個にした場合を示している。図14のギア列により出力ギア103に伝達される回転ムラは図6となる。
出力ギア103に伝達される回転ムラは、段ギア102が1個の場合(図8・図9)に対して、段ギア102が3個の場合(図12・図13)は25%に、段ギア102が4個の場合(図14・図6)は約15%に低減される。
次に、本実施例の変速装置100により、ギアの歯の噛み合い起因する回転ムラが低減される原理について説明する。
図15に駆動ギア101と、4個の段ギア102の大歯車部102aの噛み合いを示す。4個の大歯車部102aは、駆動ギア101の周りに90°の間隔で等間隔に配置されている。駆動ギア101の歯数は19歯、段ギア102の大歯車部102aの歯数は24歯である。各段ギア102の噛み合い位相は1/4歯ずつずれているため、段ギア102に生じる噛み合いに起因する回転ムラは、位相が90°ずつずれる。このとき、変速装置100により伝達される駆動力は、4個の段ギア102に分散されるため、1個の段ギア102の歯面により伝達される力は、1個の段ギア102により全駆動力を伝達する従来の変速装置に比べて小さくなる。そのため、歯面の接触により生じる、ギア噛み合い周期の回転ムラの振幅が低減される。
前述したように、段ギア102の個数をN個としたとき、段ギアの偏心に起因する回転ムラをキャンセルするためには、段ギア102は回転軸の周りに、360°/Nの間隔で配置するのが理想的である。しかし、ギアの噛み合いに起因する回転ムラをキャンセルするためには、この限りでは無い。例えば、駆動ギアの歯数が4の倍数で、4個の段ギア102を回転軸周りに90°の間隔で配置すると、駆動ギア101と各段ギア102の噛み合い位相が一致してしまう。このような場合は、駆動ギア102の歯数をMとした場合、段ギア102を回転軸周りに、360°/N±360°/(N*M)の間隔で配置する。これにより、各段ギア102の噛み合い位相を均等にずらし、回転ムラを低減することができる。このとき、段ギア102の配置は理想的な位置から360°/(N*M)だけずれるが、この量はギア一回転、すなわち360°に対して十分小さな量であるため、ギアの偏心に起因する回転ムラも、理想的な位置と略同等に低減することができる。
図16に、歯数が20歯の駆動ギア101の周囲に、4個の段ギア102を配置した例を示す。駆動ギアの歯数が4の倍数であるため、段ギアを90°間隔で配置すると、全ての段ギア102の歯の噛み合い位相が一致してしまう。そこで図16の例では、段ギア102を、
360°/N−360°/N*M=360°/4−360°/(4*20)=85.5°
間隔で配置している。
360°/N−360°/N*M=360°/4−360°/(4*20)=85.5°
間隔で配置している。
この配置により、各段ギア102の歯の噛み合い位相は、1/4歯ずつずれているため、歯の噛み合い周期の回転ムラの発生が低減される。
このときのギアの偏心成分に起因する回転ムラを図17に示す。回転ムラは、段ギアを1個配置した場合に比較して、約19%に低減されている。
したがって、歯の噛み合い周期の回転ムラを効果的に軽減すると同時に、ギアの偏心成分に起因する回転ムラも、段ギア102を回転軸の周りに等間隔に配置した場合と略同等に低減することができる。
第二の像担持体である中間転写ベルト10の駆動機構の変速装置についても上記のドラム駆動機構の変速装置と同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができる。
1.画像形成装置、Y・M・C・K.画像形成部、4.感光ドラム、6.レーザースキャナーユニット、7.現像ユニット、8.一次転写ローラ、9.ドラムクリーニング装置、10.中間転写ベルト、11.駆動ローラ、12.従動ローラ(テンションローラ)、13.二次転写対向ローラ、15.二次転写ローラ、16.給紙カセット、17.リフタ板、18.分離給紙ユニット、19.給紙搬送ユニット、20.レジストユニット、21.定着前搬送ユニット、22.定着装置、23.排紙ユニット、24.排紙トレー、25.反転ユニット、26.両面搬送ユニット、100.変速装置、101.駆動ギア、102.段ギア、103.出力ギア、104.モーター、m.マーキング
Claims (4)
- 駆動源と、駆動源の駆動により回転する駆動ギアと、像担持体を回転させるための出力ギアと、駆動ギアと噛み合う第一ギア部と出力ギアと噛み合う第二ギア部とを有し駆動源の回転数を像担持体の回転数まで変速するための段ギアと、を有し、駆動ギアと出力ギアの周りに複数の段ギアが配置されており、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
駆動ギアと第一ギア部とが噛み合う部分に対する第一ギア部の偏心による位相は、それぞれの段ギアの第一ギア部間で異ならせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の段ギアは、それぞれ、偏心方向を示すマーキングを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記複数の段ギアは、前記駆動ギアおよび前記出力ギアとの歯の噛み合いの位相が各段ギア間で異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記複数の段ギアは、弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の画像形成装置。
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ID=39606150
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006335623A Pending JP2008145926A (ja) | 2006-12-13 | 2006-12-13 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008145926A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010266707A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2012008558A (ja) * | 2010-05-25 | 2012-01-12 | Ricoh Co Ltd | 回転駆動装置及び画像形成装置 |
-
2006
- 2006-12-13 JP JP2006335623A patent/JP2008145926A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010266707A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2012008558A (ja) * | 2010-05-25 | 2012-01-12 | Ricoh Co Ltd | 回転駆動装置及び画像形成装置 |
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