JP2008145394A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線CT装置による断層像から被撮像物の所要部位の寸法を計測するに際して、CT撮影時における積算時間を長くする等の対策を講じることなく、任意のスライス面に沿った断層像のSNを向上させて、寸法計測精度を向上させることのできるX線CT装置を提供する。
【解決手段】CT撮影時における回転軸Rに対して任意の角度のスライス面の設定に際し、そのスライス厚の設定を可能とし、そのスライス面・スライス厚に基づく断層像を構築して表示器5bに表示することで、寸法計測に供される断層像のSNを向上させ、寸法計測精度を向上させる。
【選択図】図2

Description

本発明は産業用のX線CT装置に関し、更に詳しくは、オブリーク画面やダブルオブリーク画面を構築することのできるX線CT装置に関するものであり、特に、断層像から被撮像物の所望位置の寸法を計測するのに適したX線CT装置に関する。
産業用のX線CT装置においては、一般に、X線源とX線検出器の間で被撮像物をX線光軸に直交する軸の回りに回転させつつX線を照射し、360°全ての方向からの被撮像物のX線透過データを収集する。そして、その収集したデータをコンピュータによって再構成処理を施すことにより、被撮像物のCT像、すなわち被撮像物の回転軸に直交する平面(スライス面)に沿った断層像を得る。
X線検出器としてラインセンサを用いたX線CT装置においては、スライス厚を設定することができる。スライス厚は、一般に、ラインセンサの幅であり、それを越えては設定することはできない。スライス幅が広いと、得られる断層像が滑らかになるが、断層像を上下に重ねて3次元透視像を表現したとき、このスライス厚がスライスのピッチよりも大きい場合、スライス面に直交する方向への分解能を低下させる結果となる。
このようなマルチスライスで3次元像を構築する手法に対して、コーンビーム状のX線を被撮像物に照射しつつ回転を与え、その透過X線を2次元のX線検出器で検出するコーンCT技術においては、一回の被撮像物の回転で得られる3次元のX線透過データを用いた複数の2次元断層像をもとに、3次元像透視像を一括で再構成する。従って、このコーンCTにおいては、一回の被撮像物の回転により得られる3次元のX線透過データから、回転軸に直交するスライス面に沿った断層像のほか、これと直交するスライス面に沿ったオブリーク画面や、更に回転軸に対して実質的に任意の角度のスライス面に沿ったダブルオブリーク画面などを構築することができる(例えば特許文献1参照)。
このコーンCTの場合、従来のスライス厚、スライスピッチの概念に合致させるために、デフォルトでは、XY平面(回転軸に直交する平面、従ってスライス面)の画素サイズ=スライス厚=スライスピッチとしているが、設定によってはXY平面の画素サイズ=スライスピッチ<スライス厚とできる機能を持たせている。この場合、スライス厚は常にZ方向(回転軸方向)に垂直な面においてのみ設定できるようになっている。
特開2004−119729号公報
産業用のX線CT装置においては、被撮像物の断層像を用いて寸法を計測しようとする要求がある。このような寸法計測等の用途においては、一般に、画像のSNが良好なほど計測精度が向上することから、寸法計測に用いるべき透視像のスライス厚を大きくすることが好ましい。上記のような従来のコーンCTにおいては、被撮像物の回転軸に直交する平面をスライス面として、スライス厚を大きく設定することによって、SNの良好なX線透視像を得ることができる。また、透視像の画面から被撮像物の部分的な寸法を計測する場合、その部分を可能な限り拡大した断層像を撮影することが、寸法の計測精度を向上させることができることは言うまでもない。
ところで、例えば図7(A),(B)に互いに直交する模式的断面図を示すような円筒状の物品(図7(A)のB断面図が図7(B)で、同(B)におけるA断面図が図7(A)である)において、図7(B)にΔで示す寸法を計測しようとする場合、例えば同図にCで示す領域がCT撮影領域となるように拡大撮影することが、寸法Δの計測精度を向上させることになって好ましいのであるが、このような円筒状の物品は、一般に、そのCT撮影の作業性や、可能な限り大きな撮影倍率を得るためには、円筒の軸を回転テーブルの回転軸と平行に配置して撮影することが望ましく、従って、図7(B)に示す断層像はオブリーク画面により構築することになり、そのオブリーク画面からΔの寸法を計測することになる。
しかしながら、従来のX線CT装置においては、オブリーク画面におけるスライス厚の設定ができないことから、その画像のSNを向上させて計測精度を上げるためには、CT撮影時における積算時間を長くする等の処置が必要となる。
また、被撮像物の所要部位の寸法をその断層像から計測するためには、その断層像が、寸法を計測すべき部位を正しく直角に横切る面でスライスされた像でなければならないのであるが、そのスライス面の設定はオペレータが画面を見ながらカーソルを移動させる等によって設定する必要があって、人為的な誤差が介入する可能性を否定できないという問題がある。
本発明は、上記のようにX線CTによる断層像から寸法計測を行うに際しての諸問題点を解決するためになされたもので、その第1の課題は、CT撮影時における積算時間を長くする等の処理を施すことなく、任意のスライス面に沿った断層像のSNを向上させることのできるX線CT装置を提供することにあり、第2の課題は、寸法計測時におけるスライス面の設定に人為的な誤差が介入することなく、断層像から常に正確な寸法計測を行うことのできるX線CT装置を提供することにある。
上記の第1の課題の解決するため、請求項1に係る発明のX線CT装置は、互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被撮像物を搭載してX線光軸に直交する回転軸を中心として回転する回転テーブルが配置されているとともに、その回転テーブルを回転させつつ複数の回転角度ごとに被撮像物のX線透過データを収集して3次元のX線透過データを記憶し、その記憶したX線透過データを用いて、上記回転軸に直交するスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築するとともに、上記回転軸に対して任意に設定可能な角度のスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築する演算手段を備えたX線CT装置において、上記演算手段による各角度におけるスライス面に沿った断層像のスライス厚を、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きく設定可能なスライス厚設定手段を備えるとともに、上記演算手段は、そのスライス厚設定手段により設定されたスライス厚のもとに断層像を構築することによって特徴づけられる。
ここで、請求項1に係る発明においては、上記スライス厚設定手段による断層像のスライス厚の設定が、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きい場合、上記演算手段は、当該断層像のスライス面に平行で、かつ、設定されたスライス厚内に含まれる複数の断層像を平均化して断層像を構築する構成(請求項2)を採用することができる。
そして、この請求項2に係る発明において、上記スライス厚設定手段による断層像のスライス厚の設定が、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きい場合、当該断層像のスライス面に平行で、かつ、設定されたスライス厚内に含まれる複数の断層像の一致度を判定する判定手段を有し、各断層像相互の一致度があらかじめ設定されている値よりも低い場合、その各断層像の平均化による設定スライス厚に基づく断層像の構築機能を停止する構成(請求項3)を採用することが好ましい。
また、請求項1,2または3に係る発明においては、スライス厚設定手段によるスライス厚の設定を、当該スライス厚のもとに表示させようとする断層像のスライス面に直交する面をスライス面とする断層像上で、2本の線を用いて行うように構成すること(請求項4)が好ましい。
一方、上記の第2の課題を解決するため、請求項5に係る発明のX線CT装置は、同じく互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被撮像物を搭載してX線光軸に直交する回転軸を中心として回転する回転テーブルが配置されているとともに、その回転テーブルを回転させつつ複数の回転角度ごとに被撮像物のX線透過データを収集して3次元のX線透過データを記憶し、その記憶したX線透過データを用いて、上記回転軸に直交するスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築するとともに、上記回転軸に対して任意に設定可能な角度のスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築する演算手段を備えたX線CT装置において、任意に設定されたスライス面を、あらかじめ設定されている角度範囲内で微小角度づつずらして各角度のスライス面に沿う複数の断層像を上記演算手段により構築させるスライス角度自動変更手段と、その各スライス面に沿う断層像のうち、エッジの最もシャープな像を選択して表示する選択手段を備えていることによって特徴づけられる。
そして、本発明においては、請求項5に記載の演算手段により構築される各スライス角度ごとの断層像が、それぞれ請求項1に記載のスライス厚設定手段により設定されたスライス厚のもとに構築される断層像とする構成(請求項6)を好適に採用することができる。
請求項1に係る発明は、CT撮影時における回転軸に直交するスライス面以外の、オブリーク画面やダブルオブリーク画面等、回転軸に対して任意の角度のスライス面に沿った断層像にも、スライス厚の設定を可能とすることで、第1の課題を解決するものである。 すなわち、オブリーク画面やダブルオブリーク画面などの、回転軸に対して任意の角度でスライスした断層像についても、スライス厚設定手段により設定されたスライス厚のもとに断層像を構築することで、撮影時における積算時間を伸ばすことなく、良好なSNの断層像が得られる。
ここで、スライス厚を大きくすると、その断層像に直交する方向への空間分解能が低下することになるが、被撮像物の所要部位の寸法を、撮影時の回転角度に対して任意の角度のスライス面に沿う断層像から計測するというアイテムには、その断層像のSNを向上させる代わりに、それに直交する方向への空間分解能を低下させることに問題はない。
設定されたスライス厚の断層像を構築する具体的手法としては、請求項2に係る発明のように、当該断層像のスライス面に平行で、かつ、設定されたスライス厚内に含まれる複数の断層像を平均化して断層像を構築すればよい。
そして、以上のようなスライス厚の設定と、その設定に基づく断層像の構築を可能とした場合、被撮像物の形状がそのスライス厚方向に一様ではない場合には、そのスライス厚内に含まれる断層像を平均化して得られる断層像は被撮像物の断面を正確に表すものとはならない。そこで、請求項3に係る発明のように、スライス厚内の複数の断層像の一致度を判定し、ある限度を越えて一致度が低い場合には、スライス厚の設定に基づく断層像の構築機能を停止(禁止)する構成を採用することで、オペレータによる設定ミスを防止することができる。
また、スライス厚の設定に当たっては、請求項4に係る発明のように、表示しようとする断層像に直交する断層像上で、2本の線を用いて行うことが、その厚さと位置を感覚的に把握しやすく好適である。
一方、請求項5に係る発明は第2の課題を解決するものであり、オペレータが設定したスライス面を、あらかじめ設定されている角度範囲内で微小角度づつずらせたスライス面に沿った複数の断層像を構築し、これらの断層像のうち、エッジが最もシャープな像をものを自動的に選択して表示する。これにより、被撮像物の所要部位の寸法を計測するのに適したスライス面を設定したとき、そのスライス面が計測すべき部位を直角に横切るものではなくても、自動的にその設定されたスライス面に近く、かつ、面を直角に切断した断層像が得られ、スライス面の設定に人為的な誤差が介入することを防止することができる。
また、この請求項5に係る発明において用いる複数の断層像のそれぞれを、請求項1に係る発明で得られるスライス厚の設定に基づく断層像とすることで、各断層像のSNが向上する結果、エッジのシャープさの判定をより正確に行うことが可能となる。
請求項1に係る発明によれば、オブリーク画面やダブルオブリーク画面を含む、CT撮影時の回転軸に対して任意の角度のスライス面に沿った断層像のスライス厚を設定することができるので、被撮像物の所要部位の寸法を断層像から計測する作業において、CT撮影時に積算時間を延ばすといった対策をとることなく、良好なSNの断層像をもとに高精度の寸法計測が可能となる。
また、請求項5に係る発明によると、被撮像物の所要部位の寸法を計測すべく、オペレータがスライス面を設定したとき、そのスライス面が寸法計測部位を直角に横切っていなくとも、自動的にその角度が是正された断層像が表示され、高精度の寸法計測が可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の構成図で、機械的要部構成を表す模式図とシステム構成を表すブロック図とを併記して示す図である。
X線源1はそのX線光軸Lが水平に向くように配置され、このX線源1に水平方向に対向してX線検出器2が配置されている。この例においてX線源1はコーンビーム状のX線を出力し、X線検出器2には例えばFPD等の2次元X線検出器である。X線源1とX線検出器2の間には、被撮像物Wを搭載して鉛直方向に沿った回転軸Rの回りに回転する回転テーブル3が配置されている。
CT撮影に際しては、被撮像物Wを回転テーブル3の上に載せてX線を照射しつつ、回転テーブル3を回転駆動し、微小回転角度ごとにX線検出器2の出力、つまり被撮影物WのX線投影データを取り込んでいく。このデータの取り込みは、画像取り込み回路4を介してコンピュータ5のデータメモリ内に蓄積していくことによって行われる。なお、回転テーブル3は撮影倍率を変化させるべくX線光軸L方向に移動させることができ、その移動機構の駆動制御と回転テーブル3の駆動制御、更にはX線源1を制御するX線コントローラもコンピュータ5によって行われるが、図1ではこれらの図示を省略している。
さて、CT撮影後、つまり360°分のX線投影データを採取した後、コンピュータ5では、そのデータを再構成演算することにより、回転軸Rに直交するスライス面に沿った複数の断層像を構築し、記憶する。マウスやキーボードなどのコンピュータ5に付属の操作部5aを操作することにより、記憶している断層像のうちの任意のものを呼び出し、表示器5bに表示する。また、その表示された断層像上で、例えば直線によりスライス面を設定することによって、そのスライス面に沿った断層像(オブリーク画面)を再々構成演算により構築して表示器5bに表示し、更にその再構成演算により得られた断層像上で同様なスライス面の設定により、そのスライス面に沿った断層像(ダブルオブリーク画面)を構築して表示器5bに表示する。
この実施の形態の第1の特徴は、再構成演算および再々構成演算を含む任意角度の断層像の設定に際し、そのスライス厚を設定できる点である。この再構成演算および再々構成演算による断層像のスライス厚の設定機能は、特に被撮像物Wの所要部位の寸法計測に際して有効であり、以下、前記した図7の例における寸法Δを計測する場合を例にとって、図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
図7に示した円筒状の被撮像物の同図(B)にΔで示す寸法を計測する場合、被撮像物の円筒の軸を回転軸Rに沿わせて回転を与え、CT撮像を行い、図3に(A)に例示するような、回転軸Rに直交する断層像W1を表示させた後、その画面上でスライス位置をカーソルPで指定し、そのスライス厚をカーソルQ1,Q2で指定する。このようなスライス厚の設定があった場合、コンピュータ5では、同図(B)に模式的に示すように、その設定されたスライス厚Q1〜Q2間の複数の断層像a1 〜an について、相互の一致度を求める。一致度があらかじめ設定されている限度を越えて低い場合には、スライス厚の設定ができない旨の報知を行う。その理由は後述する。一致度が上記限度よりも高い場合、スライス厚Q1〜Q2間の複数の断層像a1 〜an を平均化し、カーソルPで指定されたスライス面における断層像として同図(C)に示すような断層像W2を表示する。
この図3(C)に示される断層像W2は、個々の断層像a1 〜an に含まれるノイズが平均化される結果、高いSNを有するものとなり、CT撮影時における積算時間を長くする等の対策を講じることなく、寸法Δを正確に計測することが可能となる。
ここで、スライス厚の設定に際して、その厚みの中に含まれる断層像a1 〜an の一致度を求めて、その一致度がある限度を越えて低い場合にはスライス厚の設定をできない旨の報知を行うのは、被撮像物の形状が設定されたスライス厚方向に一様でない場合、スライス厚内に含まれる複数の断層像を平均化して得られる断層像は、被撮像物の断面形状を正しく表すものではなくなり、この不具合を未然に防止するためである。すなわち、図4に示すような断層像で図示のようなスライス面Pとスライス厚Q1〜Q2の設定を行った場合、その間のPに沿った複数の断層像は、その両端部分が互いに異なった画像となり、これを平均化すると誤った断層像が構築されてしまう。そこで、オペレータが誤ってこのようなスライス厚の設定を行った場合、Q1〜Q2間の断層像相互の一致度の判定によってその旨を報知することで、誤った断層像を表示する不具合を未然に防止することができる。
さて、この実施の形態の第2の特徴は、寸法計測に際してオペレータによるスライス面の設定が、寸法計測部位を直角に横切っていなくても、その設定の誤りを自動的に是正することのできる機能を有している点である。以下、その機能について図5のフローチャートを参照しつつ、かつ、被撮像物として、図6(A)〜(C)に示す物品を例にとって以下に説明する。ここで、図6(A)は図1における回転テーブル3上に搭載した状態でその鉛直上方から見た図(平面図)であり、同図(B)は図1にA−Aで示すスライス面に沿った断層像、同図(C)は同図(B)においてB−Bで示すスライス面に沿った断層像を示している。
この被撮像物における断面矩形の孔Hの幅寸法wを計測しようとする場合、図6(A)にA−Aで示す、孔Hの軸線に平行なスライス面を設定して、同図(B)のような断層像を構築することが好ましいのであるが(実際には、上記と同様に、図6(A)の輪郭と同じ輪郭を持つ、最初に構築される断層像上でスライス面を設定)、そのスライス面の設定が、孔Hの軸線に対して平行なA−A面に対して平行でない場合には、正しく寸法wの計測ができない。すなわち、設定されたスライス面の孔Hの軸線に対する傾斜角度Δθが0でなければ正確な寸法wの計測ができない。一方、設定されたスライス面の孔Hの軸線に対する傾斜角度Δθの影響により、得られる断層像上では、図6(B)にE1,E2で示す孔Hの像のエッジの急峻さが変化する。
また、孔Hの深さdを計測する場合には、図6(B)の断層像上でB−Bで示す、孔Hの軸線に平行なスライス面を設定して、同図(C)のような断層像を構築することが好ましいのであるが、そのスライス面の設定が、孔Hの軸線に対して平行な面B−B面に対して平行でない場合には、正しく深さdを計測することができず、設定されたスライス面の孔Hの軸線に対する角度Δφが0でなければならない。この場合、設定されたスライス面の孔Hの軸線に対する傾斜角度Δφの影響により、得られる断層像上では、図6(C)にE3,E4で示すエッジの急峻さが変化する。
そこで、この実施の形態においては、図5のフローチャートに示すように、スライス面の設定があると、コンピュータ5は、そのスライス面に対してあらかじめ設定された角度範囲±α内で、微小角度δづつずらせたスライス面を自動的に設定し、その各スライス面に沿った複数の断層像を構築する。
次に、このようにして得られた各断層像のうち、最もエッジがシャープとなる断層像を選択し、その断層像を表示器5bに表示する。ここで、エッジが最もシャープとなる断層像の選択には、空間周波数成分が最大となる断層像を選択することによって行うことができる。
以上の機能を用いることにより、オペレータのスライス面の設定が正確に孔Hに軸線に平行でなくて多少の設定ミスがあっても、装置側が自動的にそのスライス角度を修正して断層像が表示される結果、人為的な誤差が介入することなく常に正確な寸法計測を行うことができる。
ここで、以上のスライス角度の修正機能は、前記したスライス厚の設定機能と併用することができ、この場合、スライス面とスライス厚を設定してスライス角度の修正機能を能動化することにより、スライス角度を±αの範囲内で微小角度δづつずらせたスライス面に沿った断層像についても、それぞれ設定されたスライス厚の範囲に含まれる複数の断層像を平均化して断層像を構築し、その各断層像上のエッジのシャープさを比較し、最もシャープな断層像を表示する。
このような両機能を併用することによって、CT撮影時における積算時間を延ばす等の対策をとることなく、回転軸に対して任意の角度の断層像のSNを向上させると同時に、オペレータのスライス角度の設定が意図する角度に対して多少ずれていても、そのずれ分が自動的に修正されて断層像が構築・表示されるので、X線CT装置を用いて被撮像物の所要部位の寸法計測を行う場合の計測精度と再現性を大幅に向上させることができる。
本発明の実施の形態の構成図で、機械的要部構成を表す模式図とシステム構成を表すブロック図とを併記して示す図である。 本発明の実施の形態におけるスライス厚の設定手順を表すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるスライス厚の設定時における表示例と、設定されたスライス厚に基づく演算手法の説明図で、(A)はスライス面とスライス厚の設定操作時の表示例、(B)はその設定されたスライス厚に基づく断層像の構築のための演算手法の説明図、(C)は設定されたスライス面とスライス厚に基づく表示例である。 本発明の実施の形態におけるスライス厚の設定を不能の旨を報知する例の説明図である。 本発明の実施の形態におけるスライス角度の修正機能の手順を表すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるスライス角度の修正機能の説明図で、(A)は被撮像物の平面図、(B)は(A)でA−Aで示されるスライス面に沿った断層像、(C)は(B)でB−Bで示されるスライス面に沿った断層像である。 X線CT装置を用いて所要部位の寸法を計測しようとする物品の例の説明図であり、(A)は計測対象物品の横断面図((B)のA断面図)、(B)はそのB断面図である。
符号の説明
1 X線源
2 X線カメラ
3 回転テーブル
4 画像取り込み回路
5 コンピュータ
5a 操作部
5b 表示器

Claims (6)

  1. 互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被撮像物を搭載してX線光軸に直交する回転軸を中心として回転する回転テーブルが配置されているとともに、その回転テーブルを回転させつつ複数の回転角度ごとに被撮像物のX線透過データを収集して3次元のX線透過データを記憶し、その記憶したX線透過データを用いて、上記回転軸に直交するスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築するとともに、上記回転軸に対して任意に設定可能な角度のスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築する演算手段を備えたX線CT装置において、
    上記演算手段による各角度におけるスライス面に沿った断層像のスライス厚を、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きく設定可能なスライス厚設定手段を備えるとともに、上記演算手段は、そのスライス厚設定手段により設定されたスライス厚のもとに断層像を構築することを特徴とするX線CT装置。
  2. 上記スライス厚設定手段による断層像のスライス厚の設定が、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きい場合、上記演算手段は、当該断層像のスライス面に平行で、かつ、設定されたスライス厚内に含まれる複数の断層像を平均化して断層像を構築することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 上記スライス厚設定手段による断層像のスライス厚の設定が、当該断層像を形成する画素のピッチよりも大きい場合、当該断層像のスライス面に平行で、かつ、設定されたスライス厚内に含まれる複数の断層像の一致度を判定する判定手段を有し、各断層像相互の一致度があらかじめ設定されている値よりも低い場合、その各断層像の平均化による設定スライス厚に基づく断層像の構築機能を停止すること特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 上記スライス厚設定手段によるスライス厚の設定を、当該スライス厚のもとに表示させようとする断層像のスライス面に直交する面をスライス面とする断層像上で、2本の線を用いて行うように構成されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のX線CT装置。
  5. 互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被撮像物を搭載してX線光軸に直交する回転軸を中心として回転する回転テーブルが配置されているとともに、その回転テーブルを回転させつつ複数の回転角度ごとに被撮像物のX線透過データを収集して3次元のX線透過データを記憶し、その記憶したX線透過データを用いて、上記回転軸に直交するスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築するとともに、上記回転軸に対して任意に設定可能な角度のスライス面に沿った被撮像物の断層像を構築する演算手段を備えたX線CT装置において、
    任意に設定されたスライス面を、あらかじめ設定されている角度範囲内で微小角度づつずらして各角度のスライス面に沿う複数の断層像を上記演算手段により構築させるスライス角度自動変更手段と、その各スライス面に沿う断層像のうち、エッジの最もシャープな像を選択して表示する選択手段を備えていることを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項5に記載の演算手段により構築される各スライス角度ごとの断層像が、それぞれ請求項1に記載のスライス厚設定手段により設定されたスライス厚のもとに構築される断層像であることを特徴とするX線CT装置。
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